JP4974499B2 - 固体電解質型燃料電池の燃料極材料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解質型燃料電池の燃料極材料の製造方法に関する。
固体電解質型燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell(SOFC))の構造は、ニッケル−安定化ジルコニア等からなる燃料極と、安定化ジルコニアなど酸素イオン伝導能を有する固体電解質と、Laの一部をSrやCaで置換したLaMnO3からなる空気極とを、順次積層した構造である。空気極では空気から酸素分子を酸素イオンとして取り込む。取り込まれた酸素イオンは空気極から固体電解質中を拡散して燃料極に移動する。そして、燃料極のニッケルと安定化ジルコニアとガスの三相界面において水素や炭化水素等の燃料ガスと反応し、水および二酸化炭素を生成するとともに、電子を放出して発電する。発電された電気は、燃料極のNiのネットワークを流れ、集電材で集められる。
固体電解質型燃料電池の高出力化の手法として、化学反応場である燃料極の三相界面を多くすることが有効であることが知られている。そのため、燃料極を作製する際には、燃料極の材料である酸化ニッケルと安定化ジルコニアとを均一に混合することが試みられている。該材料の混合手法としては、ボールミルなどを用いて、乾式で混合したり、または、湿式(溶媒、溶剤、バインダー等を用いる)で混合したりすることが一般的に行われている。しかし、これらの手法では、サブミクロン以下の粒子同士の均一な混合が充分にできないという問題がある。
これに対し、特許文献1では、ニッケル、ジルコニウム、イットリウムを含む硝酸溶液を噴霧して熱分解し、均一な混合粉を製造する方法が提案されている。この方法により、各材料が数十nmレベルで均一に混合された複合粒子が製造できると思われるが、一般的に噴霧熱分解は熱バランスや粒子径、形態の制御を考慮すると多量に噴霧することができず、生産速度が遅くなることが知られている。また、硝酸溶液を用いることから、噴霧乾燥、熱分解時に硝酸やNOxを生じるため、環境や設備への負荷が大きいという問題もある。
特許文献2では、共沈法により、均一な組織・組成の複合粉末を合成する方法が提案されている。しかし、ニッケル、ジルコニウム、イットリウムの各沈殿生成が必ずしも一様に析出するわけではないため、偏析するおそれがある。また、溶液が硝酸溶液であると、前記したように、乾燥、焼成時に硝酸やNOx が発生するため、環境や設備への負荷が大きいという問題もある。
一方、機械的な混合により均一な混合粉を提供する方法として、特許文献3では、加圧力とせん断力とを付与して粉砕混合する装置を用いることが提案されており、一次粒子の平均粒子径が200〜400nmの混合粉が得られると記載されている。しかし、この手法では、粉体に機械的応力、熱が加わり、材料特性が変質することが懸念され、材料本来の特性が損なわれるおそれがある。また、得られた混合粉を用いて燃料極を作製し、燃料電池を構成した場合に、どの程度出力特性が向上するかが不明である。
特開平7−29575号公報 特開2000−1701号公報 特開2004−200125号公報
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、固体電解質型燃料電池の出力を向上させることができる燃料極を製造でき、かつ、環境への負荷を与えるNOxなどが発生することのない固体電解質型燃料電池の燃料極材料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る固体電解質型燃料電池の燃料極材料の製造方法は、酸化ニッケル粉末と酸素イオン伝導能を有する固体電解質粉末を、所定のpH値を有する水溶液中で混合し、混合粉を得る固体電解質型燃料電池の燃料極材料の製造方法であり、前記所定のpH値を、前記酸化ニッケル粉末の等電点におけるpH値と、前記酸素イオン伝導能を有する固体電解質粉末の等電点におけるpH値との間の値とすることを特徴とする。ここで、「等電点」とは、JIS規格R1638に記載の電気泳動レーザー・ドップラー法によって測定されるゼータ電位がゼロになるpH値のことである。
混合に用いる水溶液のpH値を前記範囲内に調整することにより、酸化ニッケル粉末と酸素イオン伝導能を有する固体電解質粉末のそれぞれの表面電位を正と負に帯電させることができ、両者を静電引力により引き付け合わせることができるとともに、同種の材料同士の間には斥力が働き、同種材料の凝集を避けることができる。この状態で、該水溶液に超音波を照射し、前記粉末を分散および混合させることにより、均一な燃料極材料を得ることができる。
前記酸素イオン伝導能を有する固体電解質粉末として、安定化ジルコニア粉末および/または部分安定化ジルコニア粉末を用いることが好ましく、また、混合に用いる水溶液のpH値を、7.5以上10.1以下とすることが好ましく、8.0以上9.0以下とすることがより好ましい。
また、前記混合粉の全質量に対して、前記酸化ニッケル粉末が55〜70質量%、前記安定化ジルコニア粉末および/または前記部分安定化ジルコニア粉末が30〜45質量%の割合で含有されるように混合することが好ましい。
さらに、前記酸化ニッケル粉末として平均粒径が0.1〜1μmの粒子を、前記安定化ジルコニア粉末および/または前記部分安定化ジルコニア粉末として平均粒径が0.05〜1μmの粉末をそれぞれ用いることが好ましい。
前記安定化ジルコニア粉末および/または前記部分安定化ジルコニア粉末に用いる安定化剤としては、CaO、Y23、Sc23からなる群から選ばれる少なくとも一種を選択することができる。
本発明に係る製造方法によれば、酸化ニッケル粉末と酸素イオン伝導能を有する固体電解質粉末とが均一に混合された混合粉を製造することができる。このため、本発明に係る製造方法を用いて作製した燃料極材料を用いて燃料極を形成すると、三相界面が多くなり、該燃料極を有する固体電解質型燃料電池の発電出力を高めることができる。
また、本発明に係る製造方法は、混合に用いる水溶液のpH値を所定の範囲に制御するだけで実施可能であり、複雑な工程を経ておらず、低コストに実施することができる。
さらに、混合に用いる水溶液には高濃度の硝酸溶液等を用いる必要がないため、環境へ負荷を与えるNOxなどが発生することもない。
本発明に係る製造方法を用いて製造された燃料極材料を用いて作製された燃料極は、三相界面が多くなっているので、固体電解質型燃料電池の燃料極以外にも水素生成用の触媒や水素センサー材料等の電子デバイス材料、自動車排気ガス浄化用の触媒としても好適に利用することが可能である。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、固体電解質型燃料電池の燃料極材料の構成成分である酸化ニッケル粉末と安定化ジルコニア粉末とを、特定のpH値の水溶液中で混合した後、ろ過をすると、均一な混合粉を得ることができることを見出した。さらに研究を進めた結果、安定化ジルコニア粉末の等電点におけるpH値より大きく、酸化ニッケル粉末の等電点におけるpH値未満のpH値である水溶液中で混合すると、より均一な混合粉を得ることができることを見出し、本発明に至った。
以下、本発明に係る固体電解質型燃料電池の燃料極材料の製造方法について詳細に説明する。
本発明に係る固体電解質型燃料電池の燃料極材料の製造方法においては、酸化ニッケル粉末と安定化ジルコニア粉末を、安定化ジルコニア粉末の等電点におけるpH値より大きく、酸化ニッケル粉末の等電点におけるpH値未満のpH値である水溶液中で混合した後、該混合粉末をろ過する。
pH値が前記範囲の水溶液中で、酸化ニッケル粉末と安定化ジルコニア粉末を混合すると、安定化ジルコニア粉末の表面は負に帯電し、酸化ニッケル粉末の表面は正に帯電する。このため、該水溶液中において、安定化ジルコニア粉末同士および酸化ニッケル粉末同士は電気的に反発し合い、凝集が防止されるとともに、安定化ジルコニア粉末と酸化ニッケル粉末は、電気的に引きつけ合うので、両粉末を極めて均一に混合することができる。
ここで、安定化ジルコニア粉末の等電点におけるpH値は7.4程度であり、酸化ニッケル粉末の等電点におけるpH値は10.2程度である。したがって、酸化ニッケル粉末と安定化ジルコニア粉末を混合する水溶液のpH値は、7.5以上10.1以下とすることが好ましく、8.0以上9.0以下とすることがより好ましい。
前記所定のpH値の水溶液中に投入する酸化ニッケル粉末と安定化ジルコニア粉末の割合は、熱膨張率と導電率の点から、酸化ニッケル粉末55〜70質量%、安定化ジルコニア粉末30〜45質量%とすることが好ましい。
また、反応場である三相界面増大の点から、前記酸化ニッケル粉末の平均粒径は0.1〜1μm、前記安定化ジルコニア粉末の平均粒径は0.05〜1μmであることが好ましい。
また、安定化ジルコニアとしては、カルシア(CaO)、イットリア(Y23)、スカンジア(Sc23)等の安定化剤で安定化したジルコニアを用いることが好ましいが、前記安定化剤の量を減らし、わずかに変態できるようにした部分安定化ジルコニアを用いることもできる。また、安定化ジルコニアに代えて、セリア(CeO2)などの他の固体電解質材料を用いることもできる。
酸化ニッケル粉末と安定化ジルコニア粉末を、所定のpH値に調整された水溶液中に投入した後、超音波を照射し、分散させ、その後、静置する。超音波を照射する時間は、酸化ニッケル粉末同士、あるいは安定化ジルコニア粉末同士の凝集塊を壊す点から、30分以上であることが好ましい。また、静置する時間は、酸化ニッケル粉末と安定化ジルコニア粉末の均一混合凝集塊を成長させ完全に沈降させるために、12時間以上であることが好ましい。
そして、水溶液中に投入した酸化ニッケル粉末と安定化ジルコニア粉末を、ろ過し、洗浄した後に、105℃程度で乾燥させることで、燃料極用材料とすることができる。なお、pH調整剤として、硝酸、水酸化ナトリウムを好適に使用することができるが、その使用量は、洗浄することで電極用材料に残留する量が無視できる程度の量とする。
(等電点の測定)
等電点は、大塚電子製ELS−8000(レーザードップラー法)を用いてゼータ電位を測定することにより求めた。pH調整剤には、0.01MのHNO3 水溶液および0.01MのNaOH水溶液を用い、測定温度は20℃、印加電圧は70Vとした。具体的には、前記pH調整剤でpHの値を振ったそれぞれの硝酸ナトリウム水溶液に、平均粒径0.8μmの酸化ニッケル(NiO)粉末(住友金属鉱山株式会社製、NiO−G39)または平均粒径0.4μmのイットリア安定化ジルコニア粉末(YSZ)粉末(東ソー株式会社製、TZ−8Y)を加え、超音波照射によって分散させたのち、前記の条件でゼータ電位を測定した。測定結果を図1に示す。図1は、NiO粉末およびYSZ粉末について、水溶液のpH値に対するゼータ電位を示すもので、縦軸はゼータ電位であり、横軸は水溶液のpH値である。各測定線と横軸の交点におけるpH値が等電点である。
図1からわかるように、YSZ粉末の等電点におけるpH値は7.4程度であり、NiO粉末の等電点におけるpH値は10.2程度である。
(実施例)
0.01Mの硝酸ナトリウム水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を加え、pH8に調整した水溶液中に、平均粒径0.8μmの酸化ニッケル(NiO)粉末(住友金属鉱山株式会社製、NiO−G39)と平均粒径0.4μmのイットリア安定化ジルコニア(YSZ)粉末(東ソー株式会社製、TZ−8Y)とを、スラリー濃度が2g/Lとなるように加えた。投入したNiOとYSZの割合(質量比)は、NiO:YSZ=60:40とした。
NiO粉末とYSZ粉末を投入した水溶液の入ったビーカーを、超音波洗浄器(Velvo−Clear社、VS−D100)内に載置し、30分間超音波を照射し、分散させた後、24時間静置した。超音波の照射条件は、発信周波数24kHz/31kHz、高周波出力110Wとした。
その後、吸引ろ過により、混合されたNiO粉末とYSZ粉末を回収し、風乾させ、NiO粉末とYSZ粉末が均一に混合された混合粉を得た。得られた混合粉に、混合粉の全質量に対し、ターピネオールを40質量%、エチルセルロースを5質量%添加してペーストにした。
得られたペーストをスクリーン印刷により15mmφ×2mmのYSZ焼結体に塗布し(電極面積:約0.3cm2)、空気中において1300℃で3時間焼結させて燃料極とした。反対側の面には市販の白金ペーストを塗布し、空気中で950℃で焼き付け、空気極とした。YSZ焼結体の側面にも市販の白金ペーストを塗布し、空気中で950℃で焼き付け、参照極とした。このようにして作製した固体電解質型燃料電池(以下、単セルと記す。)の断面図を図2に示す。
pH値を振った各水溶液を用いてNiO粉末とYSZ粉末を混合し、それぞれについて単セルを作製した。作製した単セルについて、三端子法により900℃での発電特性を評価した。燃料極の雰囲気は5%加湿水素とし、参照極の雰囲気は酸素が1%添加されたアルゴンとし、空気極の雰囲気は大気とした。測定結果を図3に示す。
(比較例)
比較例として0.01Mの硝酸ナトリウム水溶液に、0.01Mの硝酸水溶液もしくは水酸化ナトリウム水溶液を添加し、pH値を5および11に調整した水溶液を用いた以外は実施例と同様にして、NiO粉末とYSZ粉末との混合粉を作製し、単セルを作製した。そして、実施例1と同様にして、作製した単セルについて、三端子法により発電特性を評価した。測定結果を図3に示す。
(従来例)
平均粒径0.8μmの酸化ニッケル(NiO)粉末(住友金属鉱山株式会社製、NiO−G39)と平均粒径0.4μmのイットリア安定化ジルコニア(YSZ)粉末(東ソー株式会社製、TZ−8Y)とを、質量比で、NiO:YSZ=60:40となるように秤量し、乳鉢で混合したのち、混合粉の全質量に対し、ターピネオールを40質量%、エチルセルロースを5質量%添加してペーストにした。以降は、実施例と同様にして単セルを作製し、評価を行なった。測定結果を図3に示す。
(単セルの発電特性の評価結果)
図3は、単セルの発電特性を示すもので、縦軸は燃料極単位面積当りの電流であり、横軸は起電力からの電圧降下である。一般的に電流を流すほど電圧は降下するが、電流が多く流れても電圧降下が小さく抑えられているほど、発電特性は良好であると言うことができる。
図3からわかるように、pH8の水溶液を用いて混合した混合粉で作製した単セルは、従来の混合方法で混合した混合粉で作製した単セルよりも発電特性が向上しており、一桁大きい出力が得られている。pH8は、図1に示すように、NiOとYSZの等電点の中間付近に位置するpH値であることから、pH8の水溶液を用いて混合すると、同種粒子同士は反発し、異種粒子同士は引き付け合うと考えられ、この結果、NiO粉末とYSZ粉末を極めて均一に混合することができ、良好な発電特性を得ることができたと考えられる。比較例では、pH5またはpH11の水溶液を用いて混合しているため、同種粒子間の斥力、異種粒子間の引力は期待できず、単セルの発電特性も実施例のような大きな向上は見られなかった。
従来例は、pH8に調整した水溶液を用いて混合した混合粉から作製した単セル(実施例)よりも発電特性が劣っている。NiO粒子とYSZ粒子との均一分散性が不十分であるためと考えられる。乳鉢を用いて混合することでは、NiO粒子とYSZ粒子を均一に分散させることは困難であると考えられる。
なお、実施例、比較例、従来例とも、異なる単セルで発電特性を2回測定したが、ほぼ同じ結果が得られ、再現性も確認できた。
NiO粉末とYSZ粉末について、水溶液のpH値に対するゼータ電位を示すグラフ図である。 作製した固体電解質型燃料電池の断面図である。 単セルの発電特性を示すグラフ図である。
符号の説明
1 : YSZ焼結体
2 : NiO・YSZ混合粉ペースト
3,4 : Ptペースト
5 : 燃料極面
6 : 空気極面
7 : 参照極面

Claims (6)

  1. 酸化ニッケル粉末と酸素イオン伝導能を有する固体電解質粉末を、該酸化ニッケル粉末の等電点におけるpH値と、該酸素イオン伝導能を有する固体電解質粉末の等電点におけるpH値との間の所定のpH値に調整した水溶液中に投入し、これらの粉末に超音波を30分以上照射し、これらの粉末の凝集塊を破壊して、該粉末を分散および混合させ、その後、12時間以上静置して、該粉末の均一混合凝集塊を成長させ、これらの粉末の均一混合粉を得ることを特徴とする固体電解質型燃料電池の燃料極材料の製造方法。
  2. 前記酸素イオン伝導能を有する固体電解質粉末として、安定化ジルコニア粉末および/または部分安定化ジルコニア粉末を用い、前記水溶液のpH値を7.5以上10.1以下とすることを特徴とする請求項1に記載の固体電解質型燃料電池の燃料極材料の製造方法。
  3. 前記水溶液のpH値を8.0以上9.0以下とすることを特徴とする請求項2に記載の固体電解質型燃料電池の燃料極材料の製造方法。
  4. 前記混合粉の全質量に対して、前記酸化ニッケル粉末が55〜70質量%、前記安定化ジルコニア粉末および/または前記部分安定化ジルコニア粉末が30〜45質量%の割合で含有されるように混合することを特徴とする請求項2または3に記載の固体電解質型燃料電池の燃料極材料の製造方法。
  5. 前記酸化ニッケル粉末として平均粒径が0.1〜1μmの粉末を、前記安定化ジルコニア粉末および/または前記部分安定化ジルコニア粉末として平均粒径が0.05〜1μmの粉末をそれぞれ用いることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の固体電解質型燃料電池の燃料極材料の製造方法。
  6. 前記安定化ジルコニア粉末および/または前記部分安定化ジルコニア粉末に用いる安定化剤として、CaO、Y23、Sc23からなる群から選ばれる少なくとも一種を選択することを特徴とする請求項2〜5に記載の固体電解質型燃料電池の燃料極材料の製造方法。
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