JP4972879B2 - 電界効果トランジスタ、半導体素子、及びエピタキシャル基板 - Google Patents

電界効果トランジスタ、半導体素子、及びエピタキシャル基板 Download PDF

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Description

本発明は、電界効果トランジスタ、半導体素子、及びエピタキシャル基板に関するものである。
非特許文献1には、電界効果トランジスタの一種である高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)が記載されている。このHEMTは、C面サファイア基板上にエピタキシャル成長されたAlGaN/GaNヘテロ構造を有する。すなわち、このHEMTは、上層から下層へ向かって配置されたアンドープAlGaN層(厚さ3nm)、SiドープAlGaN層(ドープ濃度5×1018cm−3,厚さ15nm)、アンドープAlGaN層(厚さ7nm)、及びアンドープGaN層(厚さ3μm)を有する。なお、非特許文献1には、AlGaN層のAl組成比を0.26、0.39、及び0.52とした場合それぞれにおけるAlGaN層の表面状態の観察結果が記載されている。
従来技術で作製されたGaN/AlGaNエピタキシャル基板では、AlGaN膜の表面に多数の溝状欠陥が存在する。従って、AlGaN膜上に例えばショットキ接合電極を形成すると、溝状欠陥に起因して界面準位が形成され、ショットキ障壁が低下するので、ショットキ接合電極とAlGaN層との間のリーク電流が大きくなってしまう。HEMTの場合を例に挙げると、ショットキ接合を成すゲート電極のリーク電流が大きくなることによって、ゲート電極とドレイン電極との間の耐圧性が低下し、高出力化が妨げられることとなる。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、ショットキ接合電極からのリーク電流が低減される電界効果トランジスタ及び半導体素子を提供することを目的とする。また、本発明は、ショットキ接合電極からのリーク電流が低減される電界効果トランジスタまたは半導体素子を作製するためのエピタキシャル基板を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明による電界効果トランジスタは、支持基体と、支持基体上に設けられたIII族窒化物エピタキシャル層と、III族窒化物エピタキシャル層上に設けられたAlGa1−XN(0<X<1)エピタキシャル層と、AlGa1−XNエピタキシャル層にショットキ接合を成すゲート電極と、AlGa1−XNエピタキシャル層上に設けられたソース電極と、AlGa1−XNエピタキシャル層上に設けられたドレイン電極とを備え、III族窒化物エピタキシャル層が、GaN結晶からなる第1の層と、第1の層とAlGa1−XNエピタキシャル層との間に設けられ、AlがドープされたGaN結晶からなる第2の層とを含み、第2の層におけるAl濃度が2×1020cm−3以上5×1021cm−3以下であることを特徴とする。
本発明者らは、GaN結晶からなる第1の層を含むIII族窒化物エピタキシャル層内において、第2の層のGaN結晶にAlをドープした後、該第2の層上にAlGa1−XNエピタキシャル層を成長させることにより、AlGa1−XNエピタキシャル層の表面モフォロジーを改善して溝状欠陥を低減できることを見出した。この現象は、AlがドープされたGaN結晶上にAlGa1−XNエピタキシャル層を成長させることにより、AlGa1−XNエピタキシャル層がIII族窒化物エピタキシャル層から受ける歪みが低減されたことに起因すると考えられる。
更に、本発明者らは、第2の層におけるAl濃度を2×1020cm−3以上とすることにより、AlGa1−XNエピタキシャル層がIII族窒化物エピタキシャル層から受ける歪みを十分に低減し、AlGa1−XNエピタキシャル層上に形成されたショットキ接合電極におけるリーク電流を効果的に低減できることを見出した。また、第2の層におけるAl濃度は5×1021cm−3以下とすることが望ましい。Al濃度が5×1021cm−3以上だと、AlGa1−XNエピタキシャル層の下に十分な濃度の二次元電子ガスが形成されず、例えばHEMTの出力が低下するなど、素子特性の低下を招くこととなる。
すなわち、上記した電界効果トランジスタによれば、AlGa1−XNエピタキシャル層とショットキ接合を成すゲート電極におけるリーク電流を低減し、ゲート電極とドレイン電極との間の耐圧性を高めて高出力化できる。
また、電界効果トランジスタは、III族窒化物エピタキシャル層の厚さが0.1μm以上であることを特徴としてもよい。これにより、III族窒化物エピタキシャル層の結晶品質を高めてIII族窒化物エピタキシャル層及びAlGa1−XNエピタキシャル層の結晶欠陥を低減できるので、上記電界効果トランジスタが好適なデバイス特性を発揮できる。
また、電界効果トランジスタは、第2の層の厚さが5nm以上であることを特徴としてもよい。これにより、AlGa1−XNエピタキシャル層がIII族窒化物エピタキシャル層から受ける歪みを十分に緩和できるので、ショットキ接合電極(ゲート電極)におけるリーク電流を更に効果的に低減できる。
また、電界効果トランジスタは、AlGa1−XNエピタキシャル層の厚さが5nm以上100nm以下であることを特徴としてもよい。AlGa1−XNエピタキシャル層の厚さが5nm以上であることにより、GaNエピタキシャル層とAlGa1−XNエピタキシャル層との界面付近に十分な密度の二次元電子ガスを発生させることができる。また、AlGa1−XNエピタキシャル層の厚さが100nm以下であることにより、AlGa1−XNエピタキシャル層におけるクラックの発生を抑制できる。
また、電界効果トランジスタは、AlGa1−XNエピタキシャル層におけるAlの組成比Xが0.1以上0.5以下であることを特徴としてもよい。AlGa1−XNエピタキシャル層におけるAlの組成比Xが0.1以上であることにより、III族窒化物エピタキシャル層とAlGa1−XNエピタキシャル層との界面におけるバンドオフセットを十分に大きくできるので、十分な密度の二次元電子ガスを発生させることができる。また、AlGa1−XNエピタキシャル層におけるAlの組成比Xが0.5以下であることにより、AlGa1−XNエピタキシャル層におけるクラックの発生を抑制できる。
本発明による半導体素子は、支持基体と、支持基体上に設けられたIII族窒化物エピタキシャル層と、III族窒化物エピタキシャル層上に設けられたAlGa1−XN(0<X<1)エピタキシャル層と、AlGa1−XNエピタキシャル層にショットキ接合を成す電極とを備え、III族窒化物エピタキシャル層が、GaN結晶からなる第1の層と、第1の層とAlGa1−XNエピタキシャル層との間に設けられ、AlがドープされたGaN結晶からなる第2の層とを含み、第2の層におけるAl濃度が2×1020cm−3以上5×1021cm−3以下であることを特徴とする。
本発明者らは、上述したように、GaN結晶からなる第1の層を含むIII族窒化物エピタキシャル層内において、第2の層のGaN結晶にAlをドープし、該第2の層上にAlGa1−XNエピタキシャル層を成長させることにより、AlGa1−XNエピタキシャル層の表面モフォロジーを改善して溝状欠陥を低減できることを見出した。また、本発明者らは、第2の層におけるAl濃度を2×1020cm−3以上5×1021cm−3以下とすることにより、AlGa1−XNエピタキシャル層上に形成されたショットキ接合電極におけるリーク電流を効果的に低減できることを見出した。すなわち、上記した半導体素子によれば、AlGa1−XNエピタキシャル層とショットキ接合を成す電極におけるリーク電流を効果的に低減できる。
本発明によるエピタキシャル基板は、基板と、基板上に設けられたIII族窒化物エピタキシャル膜と、III族窒化物エピタキシャル膜上に設けられたAlGa1−XN(0<X<1)エピタキシャル膜とを備え、III族窒化物エピタキシャル膜が、GaN結晶からなる第1の膜と、第1の膜とAlGa1−XNエピタキシャル膜との間に設けられ、AlがドープされたGaN結晶からなる第2の膜とを含み、第2の膜におけるAl濃度が2×1020cm−3以上5×1021cm−3以下であることを特徴とする。
本発明者らは、GaN結晶からなる第1の膜を含むIII族窒化物エピタキシャル膜内において、第2の膜のGaN結晶にAlをドープした後、該第2の膜上にAlGa1−XNエピタキシャル膜を成長させることにより、AlGa1−XNエピタキシャル膜の表面モフォロジーを改善して溝状欠陥を低減できることを見出した。
更に、本発明者らは、第2の膜におけるAl濃度を2×1020cm−3以上とすることにより、AlGa1−XNエピタキシャル膜がIII族窒化物エピタキシャル膜から受ける歪みを十分に低減し、AlGa1−XNエピタキシャル膜上にショットキ接合電極が形成された場合に、該ショットキ接合電極におけるリーク電流を効果的に低減できることを見出した。また、本発明者らは、第2の膜におけるAl濃度を5×1021cm−3以下とすることにより、第2の膜が第1の膜から受ける歪みを十分に低減し、AlGa1−XNエピタキシャル膜上にショットキ接合電極が形成された場合に、該ショットキ接合電極におけるリーク電流を効果的に低減できることを見出した。
すなわち、上記したエピタキシャル基板によれば、AlGa1−XNエピタキシャル膜上にショットキ接合電極が形成された場合に、該ショットキ接合電極におけるリーク電流を効果的に低減できる。従って、例えばAlGa1−XNエピタキシャル層とショットキ接合を成すゲート電極を備える電界効果トランジスタの作製に好適なエピタキシャル基板を実現できる。
また、エピタキシャル基板は、III族窒化物エピタキシャル膜の厚さが0.1μm以上であることを特徴としてもよい。これにより、III族窒化物エピタキシャル膜の結晶品質を高めてIII族窒化物エピタキシャル膜及びAlGa1−XNエピタキシャル膜の結晶欠陥を低減できるので、このエピタキシャル基板から作製される半導体素子のデバイス特性を更に効果的に発揮させ得る。
また、エピタキシャル基板は、第2の膜の厚さが5nm以上であることを特徴としてもよい。これにより、AlGa1−XNエピタキシャル膜がIII族窒化物エピタキシャル膜から受ける歪みを十分に緩和できるので、AlGa1−XNエピタキシャル膜上にショットキ接合電極が形成された場合に、該ショットキ接合電極におけるリーク電流を更に効果的に低減できる。
また、エピタキシャル基板は、AlGa1−XNエピタキシャル膜の厚さが5nm以上100nm以下であることを特徴としてもよい。AlGa1−XNエピタキシャル膜の厚さが5nm以上であることにより、電界効果トランジスタなどの半導体素子において、III族窒化物エピタキシャル膜とAlGa1−XNエピタキシャル膜との界面付近に十分な密度の二次元電子ガスを発生させることができる。また、AlGa1−XNエピタキシャル膜の厚さが100nm以下であることにより、AlGa1−XNエピタキシャル膜におけるクラックの発生を抑制できる。
また、エピタキシャル基板は、AlGa1−XNエピタキシャル膜におけるAlの組成比Xが0.1以上0.5以下であることを特徴としてもよい。AlGa1−XNエピタキシャル膜におけるAlの組成比Xが0.1以上であることにより、III族窒化物エピタキシャル膜とAlGa1−XNエピタキシャル膜との界面におけるバンドオフセットを十分に大きくできるので、電界効果トランジスタなどの半導体素子において、十分な密度の二次元電子ガスを発生させることができる。また、AlGa1−XNエピタキシャル膜におけるAlの組成比Xが0.5以下であることにより、AlGa1−XNエピタキシャル膜におけるクラックの発生を抑制できる。
本発明の電界効果トランジスタ及び半導体素子によれば、ショットキ接合電極からのリーク電流を効果的に低減できる。また、本発明のエピタキシャル基板によれば、ショットキ接合電極からのリーク電流を効果的に低減できる電界効果トランジスタまたは半導体素子を作製するためのエピタキシャル基板を提供できる。
以下、添付図面を参照しながら本発明による電界効果トランジスタ、半導体素子、及びエピタキシャル基板の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(実施の形態)
図1は、本発明による半導体素子の一実施形態として、電界効果トランジスタの一種である高電子移動度トランジスタ(HEMT)1を示す斜視図である。また、図2は、図1に示したHEMT1のI−I線に沿った側面断面図である。HEMT1は、支持基体3と、支持基体3上に種付け層15を介して設けられたGaN系化合物層5といったIII族窒化物エピタキシャル層と、GaN系化合物層5上に設けられたAlGa1−XN(0<X<1)層7といったAlGa1−XNエピタキシャル層とを備える。
支持基体3は、サファイア、GaN、或いはSiCといった、GaN系化合物をその上に成長可能な材料からなる。本実施形態の支持基体3は、例えばC面を主面3a(図2)とするサファイア基板がチップ状に切断されてなる。
GaN系化合物層5は、HEMT1における電子移動層である。GaN系化合物層5は、高純度GaN層5a及びAlドープGaN層5bを含む。高純度GaN層5aは、本実施形態における第1の層である。すなわち、高純度GaN層5aは、不純物が極力排除された高純度のアンドープGaN結晶からなり、種付け層15を介して支持基体3上に形成される。この高純度GaN層5aにおいては、導電型(n型またはp型)を決定するための不純物(Si、Mgなど)は添加されない。なお、種付け層15は、例えば支持基体3上に成長されたAlNやGaNからなる。
AlドープGaN層5bは、本実施形態における第2の層である。すなわち、AlドープGaN層5bは、少量のAlがドープされたGaN結晶からなり、高純度GaN層5aとAlGa1−XNエピタキシャル層7との間に設けられる。AlドープGaN層5bは、AlGa1−XN層7との界面5cを含む。AlドープGaN層5bにおけるAl濃度は、2×1020cm−3以上5×1021cm−3以下(Al組成に換算すると、0.46%以上11.4%以下)である。なお、AlドープGaN層5bにおいても、導電型(n型またはp型)を決定するための不純物(Si、Mgなど)は添加されない。
GaN系化合物層5の好適な厚さtは、例えば0.1μm以上である。また、AlドープGaN層5bの好適な厚さtは、例えば5nm以上である。
AlGa1−XN層7は、HEMT1における電子供給層である。すなわち、AlGa1−XN層7は、AlGa1−XN結晶に例えばn型の不純物(Siなど)をドープしてもよい。AlGa1−XN層7は、GaN系化合物層5のAlドープGaN層5b上(界面5c上)に形成されている。なお、AlGa1−XN層7の好適な厚さtは、例えば5nm以上100nm以下である。また、AlGa1−XN層7におけるAlの組成比Xの好適値は、例えば0.1以上0.5以下である。
ここで、AlドープGaN層5bとAlGa1−XN層7との相違点について説明する。AlドープGaN層5bとAlGa1−XN層7との第1の相違点は、Alの濃度(組成比)である。すなわち、AlGa1−XN層7におけるAl組成比Xは、AlドープGaN層5bにおけるAl組成比よりも十分に大きい。これにより、GaN系化合物層5とAlGa1−XN層7とのヘテロ界面におけるバンドオフセットが十分大きくなり、GaN系化合物層5とAlGa1−XN層7との界面付近に十分な密度の二次元電子ガスが生成される。
これに対し、AlドープGaN層5bにおけるAl濃度は、AlGa1−XN層7との界面におけるバンドオフセットに殆ど影響しない程度に決定される。従って、GaN系化合物層5の内部におけるAlドープGaN層5bとAlGa1−XN層7との界面付近には、高密度の二次元電子ガスが発生する。この二次元電子ガスの発生位置によって、AlドープGaN層5bとAlGa1−XN層7とを判別できる。
また、AlドープGaN層5bとAlGa1−XN層7との第2の相違点は、導電型を決定するための不純物の有無である。すなわち、上述したように、AlGa1−XN層7には電子供給層となるためのn型不純物(Si)をドープしてもよい。これに対し、AlドープGaN層5bは電子移動層に含まれており、導電型を決定するための不純物は添加されていない。従って、積層方向におけるn型不純物の分布によって、AlドープGaN層5bとAlGa1−XN層7とを判別できる場合もある。
本実施形態のHEMT1は、上記各層に加え、更にゲート電極9、ソース電極11、及びドレイン電極13を備える。ゲート電極9は、AlGa1−XN層7上に設けられ、AlGa1−XN層7とショットキ接合を成す電極である。また、ソース電極11及びドレイン電極13は、AlGa1−XN層7上におけるゲート電極9の両脇に設けられ、それぞれAlGa1−XN層7とオーミック接合を成す。
ゲート電極9に電圧が印加されると、この電圧値に応じて、GaN系化合物層5とAlGa1−XN層7とのヘテロ界面付近に生じる二次元電子ガスの伝導が制御される。従って、ソース電極11とドレイン電極13との間には、ゲート電極9への印加電圧値に応じた電流が流れる。
続いて、本発明によるエピタキシャル基板の一実施形態、及び該エピタキシャル基板を用いたHEMT1の製造方法について説明する。
図3及び図4は、本実施形態によるエピタキシャル基板を製造する工程を示す図である。まず、図3(a)に示すように、基板(ウェハ)23を用意する。ここで、基板23は、サファイア、GaN、SiCといった、その上にGaN系化合物を成長可能な材料からなる基板である。本実施形態では、基板23は、例えばC面を主面23aとするサファイア基板である。
次に、基板23をMOVPE装置の反応炉内に導入し、基板23の熱処理を行う。すなわち、反応炉内の雰囲気を水素、窒素、及びアンモニアを含む雰囲気とし、基板23を所定の熱処理温度まで昇温して一定時間保持する。この後、図3(b)に示すように、基板23の主面23a上に種付け膜29を成長させる。この種付け膜29は、例えば主面23a上に成長されたAlNやGaNからなる。
続いて、図3(c)に示すように、アンドープGaN結晶からなる高純度GaN膜25a(本実施形態における第1の膜)を膜種付け膜29上に成長させる。すなわち、基板23の温度を成長温度に制御するとともに反応炉内にアンモニア及びトリメチルガリウム(TMG)を供給し、GaN結晶を0.1μm以上の厚さにエピタキシャル成長させる。こうして、アンドープGaN結晶からなる高純度GaN膜25aが形成される。また、このとき、GaN結晶の成長過程の終端(表面からの厚さが5nm以上の部分)において、基板23の温度、並びにアンモニア及びTMGの供給を維持したまま、トリメチルアルミニウム(TMA)を反応炉内に供給することにより、AlをドープしながらGaN結晶をエピタキシャル成長させる。このとき、Al濃度が2×1020cm−3以上5×1021cm−3以下となるように、成膜条件(アンモニア、TMG、及びTMAの流量比等)を決定する。
これにより、図4(a)に示すように、少量のAlがドープされたGaN結晶からなるAlドープGaN膜25b(本実施形態における第2の膜)が、高純度GaN膜25a上に形成される。図3(c)及び図4(a)に示した工程により、高純度GaN膜25a及びAlドープGaN膜25bを含むGaN系化合物膜25が形成される。なお、AlドープGaN膜25bの表面25cは、次工程において形成されるAlGa1−XN膜27とGaN系化合物膜25とのヘテロ界面となる。
続いて、図4(b)に示すように、n型AlGa1−XN(0<X<1)結晶からなるAlGa1−XN膜27をGaN系化合物膜25(AlドープGaN膜25b)の表面25c上にエピタキシャル成長させる。すなわち、反応炉内にアンモニア、TMG、及びTMAを供給し、AlGa1−XN膜27となるAlGa1−XN結晶を5nm以上100nm以下の厚さにエピタキシャル成長させる。このとき、AlGa1−XN結晶におけるAlの組成比Xが0.1以上0.5以下となるように、成膜条件(アンモニア、TMG、及びTMAの流量比等)を決定する。
以上の工程によって、基板23、種付け膜29、GaN系化合物膜25(高純度GaN膜25a及びAlドープGaN膜25b)といったIII族窒化物エピタキシャル膜、及びAlGa1−XN膜27といったAlGa1−XNエピタキシャル膜を備える本実施形態のエピタキシャル基板20が完成する。
図5は、エピタキシャル基板20を用いてHEMT1を作製する工程を示す図である。エピタキシャル基板20を用いてHEMT1を作製する際には、図5に示すように、エピタキシャル基板20の表面上(すなわちAlGa1−XN膜27の表面上)に、ゲート電極9、ソース電極11、及びドレイン電極13を形成する。ゲート電極9を形成する際には、例えばNi/Auからなりゲートパターンを有する金属層をAlGa1−XN膜27上に形成するとよい。また、ソース電極11及びドレイン電極13を形成する際には、例えばTi/Al/Ti/Auからなりそれぞれの電極パターンを有する金属層をAlGa1−XN膜27上に形成するとよい。
(第1の実施例)
本実施形態によるHEMT1の第1実施例について説明する。本実施例においては、まず、MOVPE装置の反応炉内に基板23としてサファイア基板を導入し、反応炉内の雰囲気を水素、窒素、アンモニアを含む雰囲気とし、サファイア基板を1170℃に昇温して10分間の熱処理を行った。その後、サファイア基板上に種付け膜29を成長させ、サファイア基板温度を1130℃としてアンモニア及びTMGを反応炉内に供給し、種付け膜29上にGaN系化合物膜25を1.5μmの厚さに成長させた。このとき、高純度GaN膜25aを上記条件にて成長させた後、GaN系化合物膜25における上層側の70nmを成長させる際に、TMAを同時に供給することによりAlをドープし、AlドープGaN膜25bを形成した。なお、このとき、AlドープGaN膜25bにおけるAl濃度を4.3×1020cm−3とした。
続いて、反応炉内にTMA、TMG、及びアンモニアを供給することにより、AlGa1−XN膜27を30nmの厚さに成長させ、エピタキシャル基板20(図4(b)参照)を完成させた。その後、リーク電流を測定するために、Ni/Auからなるショットキ接合電極(ゲート電極9)、ソース電極11、及びドレイン電極13をエピタキシャル基板20の表面上に形成し、チップ状に切断してHEMT1を作製した(以下、試料Aとする)。
また、比較のため、GaN系化合物層内にAlドープGaN層を有しないHEMTを作製した。すなわち、上記工程において、GaN系化合物膜を成長させる際にTMAを供給しないことにより、AlドープGaN膜を有しない(すなわち、高純度GaN膜からなる)GaN系化合物膜を形成した。そして、上記工程と同様にして、エピタキシャル基板を作製し、該エピタキシャル基板上に各電極を形成し、チップ状に切断してHEMTを作製した(以下、試料Bとする)。
図6(a)及び図6(b)は、それぞれ試料A及び試料BのAlGa1−XN層の表面における原子間力顕微鏡(AFM)像を示す図である。なお、図6(a)及び図6(b)は、1μm角のエリアの像を示している。図6(a)に示されるように、試料Aの表面は非常に平坦((Rms表面粗さ)=0.251nm)であるのに対し、図6(b)に示されるように、試料Bでは多数の溝状欠陥が確認された((Rms表面粗さ)=0.493nm)。
また、図7は、試料A及びBのそれぞれにおいて形成されたショットキ接合電極における電流−電圧特性を示すグラフである。図7に示されるように、試料A(グラフA)においては、逆方向電圧(グラフ上の負電圧)が印加された場合におけるショットキ接合電極のリーク電流密度が、試料B(グラフB)と比較して効果的に低減されていることがわかる。
(第2の実施例)
本実施形態によるHEMT1の第2実施例について説明する。本実施例においては、上記第1実施例と同様の製造方法で、AlドープGaN層5bにおけるAl濃度がそれぞれ異なる6つの試料C〜Hを用意した。なお、試料Cは、本発明との比較のための試料であり、AlドープGaN層5bにおけるAl濃度を0cm−3とした。そして、これら6つの試料C〜Hにおける、AlGa1−XN層7の表面粗さ(Rms値)、ショットキ接合電極におけるリーク電流密度、及びシートキャリア濃度(二次元電子ガス濃度)をそれぞれ測定した。
図8は、本実施例における各測定結果を示す図表である。また、図9は、図8に示した測定結果のうち、AlドープGaN層5bにおけるAl濃度とAlGa1−XN層7の表面粗さ(Rms値)との相関を示すグラフである。また、図10は、図8に示した測定結果のうち、AlドープGaN層5bにおけるAl濃度とショットキ接合電極におけるリーク電流密度との相関を示すグラフである。また、図11は、図8に示した測定結果のうち、AlドープGaN層5bにおけるAl濃度とシートキャリア濃度(二次元電子ガス濃度)との相関を示すグラフである。
AlドープGaN層5bにおけるAl濃度とAlGa1−XN層7の表面粗さ(Rms値)との相関については、図8及び図9に示すように、Al濃度が2×1020cm−3以上5×1021cm−3以下である場合にRms値が効果的に低減される傾向が見出された。本発明者らの考察によれば、この要因は、Al濃度が2×1020cm−3より小さい場合、GaN系化合物層5へのAlドープによって得られるAlGa1−XN層7への歪緩和効果が小さ過ぎるためと考えられる。また、Al濃度が5×1021cm−3より大きい場合、AlドープGaN層5b自体が高純度GaN層5aから歪みを受けて島状に成長してしまい、その上に成長するAlGa1−XN層7に影響を及ぼすためと考えられる。
また、AlドープGaN層5bにおけるAl濃度とショットキ接合電極におけるリーク電流密度との相関については、図8及び図10に示すように、Al濃度が2×1020cm−3以上である場合にリーク電流密度が効果的に低減される傾向が見出された。本発明者らの考察によれば、この要因は、Al濃度が2×1020cm−3以上である場合、AlGa1−XN層7の表面粗さが比較的小さいためと考えられる。
なお、図8及び図10に示すように、Al濃度が5×1021cm−3より大きくてもリーク電流密度が低下している。これは、AlドープGaN層5bにおけるAl濃度を高めたことによる二次元電子ガスの減少に起因する現象であり、デバイス特性上好ましくない。すなわち、図8及び図11(Al濃度とシートキャリア濃度との相関)に示すように、AlドープGaN層5bにおけるAl濃度が5×1021cm−3より大きくなると、シートキャリア濃度(二次元電子ガス濃度)が急激に低下する傾向が見出された。これは、AlドープGaN層5bにおけるAl濃度が過度に高まると、AlドープGaN層5bとAlGa1−XN層7とのバンドオフセットが小さくなり過ぎるためと考えられる。従って、この二次元電子ガスの濃度低下に伴って電子伝導度が低下することにより、リーク電流密度が低下する。しかしながら、例えばHEMTなどの半導体素子においては高い電子伝導度が必要であることから、AlドープGaN層5bにおけるAl濃度は5×1021cm−3以下であることが好ましい。
以上の実施形態及び実施例によって示された電界効果トランジスタ、半導体素子、及びエピタキシャル基板による効果についてまとめると、以下のとおりである。
本発明者らは、GaN結晶からなる高純度GaN層5a(高純度GaN膜25a)を含むGaN系化合物層5(GaN系化合物膜25)内において、AlドープGaN層5b(AlドープGaN膜25b)のGaN結晶にAlをドープした後、AlドープGaN層5b(AlドープGaN膜25b)上にAlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)を成長させることにより、第1実施例に示したとおり、AlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)の表面モフォロジーを改善して溝状欠陥を低減できることを見出した。
更に、本発明者らは、AlドープGaN層5b(AlドープGaN膜25b)におけるAl濃度を2×1020cm−3以上とすることにより、第2実施例に示したとおり、AlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)がGaN系化合物層5(GaN系化合物膜25)から受ける歪みを十分に低減し、AlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)上に形成されたショットキ接合電極におけるリーク電流を効果的に低減できることを見出した。
また、本発明者らは、AlドープGaN層5b(AlドープGaN膜25b)におけるAl濃度を5×1021cm−3以下とすることにより、第2実施例に示したとおり、GaN系化合物層5(GaN系化合物膜25)とAlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)とのヘテロ界面におけるバンドオフセットを十分に確保してAlドープによる二次元電子ガスへの影響を抑え、二次元電子ガスによる高速電子移動(HEMT1におけるデバイス特性)を効果的に発揮できることを見出した。
すなわち、上記実施形態及び各実施例に係るHEMT1によれば、AlGa1−XN層7上のショットキ接合電極(ゲート電極9)におけるリーク電流を低減し、ゲート電極9とドレイン電極13との間の耐圧性を高めて高出力化が可能となる。また、上記実施形態及び各実施例に係るエピタキシャル基板20によれば、AlGa1−XN膜27上にショットキ接合電極が形成された場合に、該ショットキ接合電極におけるリーク電流を効果的に低減できる。従って、例えばAlGa1−XN層7とショットキ接合を成すゲート電極9を備えるHEMT1の作製に好適なエピタキシャル基板を実現できる。
また、上記実施形態のように、積層方向におけるGaN系化合物層5(GaN系化合物膜25)の厚さは、0.1μm以上であることが好ましい。これにより、GaN系化合物層5(GaN系化合物膜25)の結晶品質を高めてGaN系化合物層5(GaN系化合物膜25)及びAlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)の結晶欠陥を低減できるので、好適なデバイス特性をHEMT1が発揮できる。
また、上記実施形態のように、AlドープGaN層5b(AlドープGaN膜25b)の厚さは5nm以上であることが好ましい。これにより、AlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)がGaN系化合物層5(GaN系化合物膜25)から受ける歪みを十分に緩和できるので、ショットキ接合電極(ゲート電極9)におけるリーク電流を更に効果的に低減できる。
また、上記実施形態のように、AlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)の厚さは5nm以上100nm以下であることが好ましい。AlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)の厚さが5nm以上であることにより、GaN系化合物層5(GaN系化合物膜25)とAlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)との界面に十分な密度の二次元電子ガスを発生させることができる。また、AlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)の厚さが100nm以下であることにより、AlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)におけるクラックの発生を抑制できる。
また、上記実施形態のように、AlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)におけるAlの組成比Xは0.1以上0.5以下であることが好ましい。AlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)におけるAlの組成比Xが0.1以上であることにより、GaN系化合物層5(GaN系化合物膜25)とAlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)との界面におけるバンドオフセットを十分に大きくできるので、十分な密度の二次元電子ガスを発生させることができる。また、AlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)におけるAlの組成比Xが0.5以下であることにより、AlGa1−XN層7(AlGa1−XN膜27)におけるクラックの発生を抑制できる。
本発明による電界効果トランジスタ、半導体素子、及びエピタキシャル基板は、上記した実施形態及び実施例に限られるものではなく、他にも様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態では半導体素子として電界効果トランジスタの一種であるHEMTを例示しているが、本発明は、GaN結晶を含むIII族窒化物エピタキシャル層、AlGaNエピタキシャル層、及びショットキ接合電極を有する半導体素子全般に適用できる。
また、上記実施形態及び実施例ではAlドープGaN層におけるAl濃度を一定としているが、AlドープGaN層におけるAl濃度はAlドープGaN層内において変化してもよく、例えばAlGa1−XNエピタキシャル層との界面へ向かって厚さ方向に徐々にAl濃度が大きくなるような構成でもよい。
図1は、本発明による半導体素子の一実施形態として、電界効果トランジスタの一種である高電子移動度トランジスタ(HEMT)を示す斜視図である。 図2は、図1に示したHEMTのI−I線に沿った側面断面図である。 図3(a)〜図3(c)は、本実施形態によるエピタキシャル基板を製造する工程を示す図である。 図4(a)及び図4(b)は、本実施形態によるエピタキシャル基板を製造する工程を示す図である。 図5は、エピタキシャル基板を用いてHEMTを作製する工程を示す図である。 図6(a)及び図6(b)は、それぞれ試料A及びBのAlGa1−XN層表面におけるAFM像を示す図である。 図7は、試料A及びBにおいて形成されたショットキ接合電極における電流−電圧特性を示すグラフである。 図8は、第2実施例における各測定結果を示す図表である。 図9は、図8に示した測定結果のうち、AlドープGaN層におけるAl濃度とAlGa1−XN層の表面粗さ(Rms値)との相関を示すグラフである。 図10は、図8に示した測定結果のうち、AlドープGaN層におけるAl濃度とショットキ接合電極におけるリーク電流密度との相関を示すグラフである。 図11は、図8に示した測定結果のうち、AlドープGaN層におけるAl濃度とシートキャリア濃度(二次元電子ガス濃度)との相関を示すグラフである。
符号の説明
1…HEMT、3…支持基体、5…GaN系化合物層、5a…高純度GaN層、5b…AlドープGaN層、7…AlGa1−XN層、9…ゲート電極、11…ソース電極、13…ドレイン電極、15…種付け層、20…エピタキシャル基板、23…基板、25…GaN系化合物膜、25a…高純度GaN膜、25b…AlドープGaN膜、27…AlGa1−XN膜、29…種付け膜。

Claims (9)

  1. 支持基体と、
    前記支持基体上に設けられた電子移動層であるIII族窒化物エピタキシャル層と、
    前記III族窒化物エピタキシャル層上に設けられたAlGa1−XN(0<X<1)エピタキシャル層と、
    前記AlGa1−XNエピタキシャル層にショットキ接合を成すゲート電極と、
    前記AlGa1−XNエピタキシャル層上に設けられたソース電極と、
    前記AlGa1−XNエピタキシャル層上に設けられたドレイン電極と
    を備え、
    前記III族窒化物エピタキシャル層が、
    GaN結晶からなる第1の層と、
    前記第1の層と前記AlGa1−XNエピタキシャル層との間に設けられ、AlがドープされたGaN結晶からなる第2の層とを含み、
    前記第2の層におけるAl濃度が2×1020cm−3以上5×1021cm−3以下であり、
    前記第2の層の厚さが5nm以上であり、
    前記第2の層と前記Al Ga 1−X Nエピタキシャル層との界面に二次元電子ガスが発生することを特徴とする、電界効果トランジスタ。
  2. 前記III族窒化物エピタキシャル層の厚さが0.1μm以上であることを特徴とする、請求項1に記載の電界効果トランジスタ。
  3. 前記AlGa1−XNエピタキシャル層の厚さが5nm以上100nm以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載の電界効果トランジスタ。
  4. 前記AlGa1−XNエピタキシャル層におけるAlの組成比Xが0.1以上0.5以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電界効果トランジスタ。
  5. 支持基体と、
    前記支持基体上に設けられた電子移動層であるIII族窒化物エピタキシャル層と、
    前記III族窒化物エピタキシャル層上に設けられたAlGa1−XN(0<X<1)エピタキシャル層と、
    前記AlGa1−XNエピタキシャル層にショットキ接合を成す電極と
    を備え、
    前記III族窒化物エピタキシャル層が、
    GaN結晶からなる第1の層と、
    前記第1の層と前記AlGa1−XNエピタキシャル層との間に設けられ、AlがドープされたGaN結晶からなる第2の層とを含み、
    前記第2の層におけるAl濃度が2×1020cm−3以上5×1021cm−3以下であり、
    前記第2の層の厚さが5nm以上であり、
    前記第2の層と前記Al Ga 1−X Nエピタキシャル層との界面に二次元電子ガスが発生することを特徴とする、半導体素子。
  6. 基板と、
    前記基板上に設けられた電子移動層となるIII族窒化物エピタキシャル膜と、
    前記III族窒化物エピタキシャル膜上に設けられたAlGa1−XN(0<X<1)エピタキシャル膜と
    を備え、
    前記III族窒化物エピタキシャル膜が、
    GaN結晶からなる第1の膜と、
    前記第1の膜と前記AlGa1−XNエピタキシャル膜との間に設けられ、AlがドープされたGaN結晶からなる第2の膜とを含み、
    前記第2の膜におけるAl濃度が2×1020cm−3以上5×1021cm−3以下であり、
    前記第2の膜の厚さが5nm以上であり、
    電界効果トランジスタにおける二次元電子ガスの発生位置が、前記第2の膜と前記Al Ga 1−X Nエピタキシャル膜との界面となることを特徴とする、エピタキシャル基板。
  7. 前記III族窒化物エピタキシャル膜の厚さが0.1μm以上であることを特徴とする、請求項6に記載のエピタキシャル基板。
  8. 前記AlGa1−XNエピタキシャル膜の厚さが5nm以上100nm以下であることを特徴とする、請求項6または7に記載のエピタキシャル基板。
  9. 前記AlGa1−XNエピタキシャル膜におけるAlの組成比Xが0.1以上0.5以下であることを特徴とする、請求項6〜8のいずれか一項に記載のエピタキシャル基板。
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