JP4972318B2 - ステッピングモータの駆動方法および、その駆動装置 - Google Patents
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Description
電流の大きさは巻線電流のピーク値や実効値、定格との比率(%)などで調整するタイプが多い。
電流はモータの出力トルクを調整する目的で使われる。過剰なトルクは振動の要因となり、過剰な電流は発熱の要因となる。そこで、システムの発熱、振動を抑えるために電流設定を用途に合わせて調整、設定することが望ましい。
設定手段としては駆動回路に取り付けられた可変抵抗器による調整、あるいは、デジタルロータリースイッチやプログラムによるプリセット、通信コマンドなどで設定値を送信する、などが一般的である。
また設定対象は運転か停止の電流値であり、加速・一定速・減速など必要負荷が異なる状況に対して個別に設定できない場合が多い(特許文献1参照)。
またそれらの情報が入手できたとしても計算に高度な知識が必要である。その結果、必要トルクから計算で理論的に電流を設定しているケースは稀である。多くの場合は定格電流のままか、モータを駆動機構に取り付けて実際に駆動し、脱調しないで駆動できる電流値を探す、という決め方である。
またさらに、可変抵抗器やロータリースイッチなどによるプリセットでは、これは不可能である。
また、通信コマンドで設定する方法では運転ごとにコマンド送信することで変更可能であるが通信時間が余分にかかり、位置決め時間短縮の妨げになる。
また、前記負荷情報と運転速度プロファイルを運転前に入力して設定電流値を計算し、この設定電流値と前記運転状態情報に基づきモータの駆動電流を設定することにある。
さらに、前記運転状態情報として、加速、一定速、減速、停止など必要トルクの異なる状況ごとに適切な電流値を設定することにある。
またさらに、前記負荷情報として、慣性、摩擦、重力を用いることにある。
また、リアルタイム指令位置生成装置からのリアルタイムに変化する指令位置情報をモータ駆動回路に入力し、モータ巻線電流を制御してモータ駆動を行うとともに、加速や停止等の運転状態情報に基づきモータの駆動電流を設定し、この設定電流によりモータの駆動電流を制御するステッピングモータの駆動装置において、指定された負荷情報と、起動速度・運転速度・加速時間・減速時間からなる運転速度プロファイルを入力して、運転時、加速時、減速時の設定電流値を自動で計算する設定電流値計算装置(5)を設け、この設定電流値計算装置(5)からの設定電流値と前記リアルタイム指令位置生成装置(4)からの運転状態情報が入力され、前記モータ駆動回路(2)に設定値を出力する電流設定装置(3)を設け、代表的な速度[V]、設定電流(I)、入力電圧[Vin]におけるモータトルク情報を所有する記憶装置を設け、運転開始前に加速、等速、減速の各区間について必要トルクTQを計算し、この必要トルクTQを出力できる電流設定[Ix]をモータトルク情報から求めることにある。
請求項1によれば、リアルタイムに変化する指令位置情報に基づきモータ巻線電流を制御してモータ駆動を行うとともに、加速や停止等の運転状態情報に基づきモータの駆動電流を設定し、この設定電流によりモータの駆動電流を制御するステッピングモータの駆動方法において、指定された負荷情報と運転速度プロファイルを元に加速・一定速・減速・停止など必要トルクの異なる状況に対して個別に必要トルクTQを計算し、加速、一定速、減速、停止など必要トルクの異なる状況ごとに適切な電流値を設定し、この設定電流に基づきモータの駆動電流を制御するとともに、
代表的な速度[V]、設定電流(I)、入力電圧[Vin]におけるモータトルク情報をシステムに内蔵した記憶装置に所有し、運転開始前に加速、等速、減速の各区間について必要トルクTQを計算し、この必要トルクTQを出力できる電流設定[Ix]を前記モータトルク情報から求めるので、負荷情報を指定するだけで最適電流値が設定されるとともに、ユーザの設定操作や高度な計算、知識が不要である。定格以上の電流設定一モータトルク情報を所有することにより、モータ定格以上の電流設定、トルクアップが可能である。
請求項2によれば、負荷情報と運転速度プロファイルを運転前に入力して設定電流値を計算し、この設定電流値と前記運転状態情報に基づきモータの駆動電流を設定するので、運転ごとに電流設定が最適化されるので消費電力が低減する。
請求項3によれば、運転状態情報として、加速、一定速、減速、停止など必要トルクの異なる状況ごとに適切な電流値を設定するので、無駄な消費電流削減による低発熱、低振動効果が得られる。
請求項4によれば、負荷情報として、慣性、摩擦、重力を用いるので、負荷とモータトルクの安全率を考慮するため外乱負荷がない限り、脱調の不安が低減する。
請求項5によれば、リアルタイム指令位置生成装置からのリアルタイムに変化する指令位置情報をモータ駆動回路に入力し、モータ巻線電流を制御してモータ駆動を行うとともに、加速や停止等の運転状態情報に基づきモータの駆動電流を設定し、この設定電流によりモータの駆動電流を制御するステッピングモータの駆動装置において、指定された負荷情報と、起動速度・運転速度・加速時間・減速時間からなる運転速度プロファイルを入力して、運転時、加速時、減速時の設定電流値を自動で計算する設定電流値計算装置(5)を設け、この設定電流値計算装置(5)からの設定電流値と前記リアルタイム指令位置生成装置(4)からの運転状態情報が入力され、前記モータ駆動回路(2)に設定値を出力する電流設定装置(3)を設け、代表的な速度[V]、設定電流(I)、入力電圧[Vin]におけるモータトルク情報を所有する記憶装置を設け、運転開始前に加速、等速、減速の各区間について必要トルクTQを計算し、この必要トルクTQを出力できる電流設定[Ix]をモータトルク情報から求めるので、負荷情報を指定するだけで最適電流値が設定されるとともに、ユーザの設定操作や高度な計算、知識が不要で装置を提供できる。また、定格以上の電流設定一モータトルク情報を所有することにより、モータ定格以上の電流設定、トルクアップが可能である。
本発明の方法では、運転速度プロファイル生成機能より起動速度・運転速度・加速時間・減速時間などの運転速度プロファイル情報と、外部より慣性・摩擦・重力などの負荷情報を設定電流値計算装置5に運転前に入力する。そして、リアルタイム指令位置生成装置4から、加速・一定速・減速・停止などの運転状態情報を電流設定装置3へ伝達する。このとき、設定電流値計算装置5から設定電流値を読み込み、運転状態情報に基づき電流設定値をモータ駆動回路2に出力する。電流設定装置3の出力である電流設定値は、加速・一定速・減速・停止などの状態別に計算し、状態に応じた値をモータ駆動回路2へ伝達する。伝達手段はアナログ・デジタル・シリアル・パラレル、ソフトウエアによる変数など様々な形態があるが本発明はそのような伝達形態を問わず実施可能である。
・速度[RPS][1,2,3.2,5,8,10,12,15,20,25,32,40,50,70,90]
・電流[定格値(I)に対する比率(%)][25,50,75,100]
・ドライバ電圧[V][12,24,36,48]
位置決め運転の実行指令を検出すると、運転開始前に加速、等速、減速の各区間について必要トルクTQを計算する。必要トルクTQを計算したら、それを出力できる電流設定[Im]を電流設定一モータトルク情報から比例計算する。
2 モータ駆動回路
3 電流設定装置
4 リアルタイム指令位置生成装置
5 設定電流値計算装置
Claims (5)
- リアルタイムに変化する指令位置情報に基づきモータ巻線電流を制御してモータ駆動を行うとともに、加速や停止等の運転状態情報に基づきモータの駆動電流を設定し、この設定電流によりモータの駆動電流を制御するステッピングモータの駆動方法において、指定された負荷情報と運転速度プロファイルを元に加速・一定速・減速・停止など必要トルクの異なる状況に対して個別に必要トルクTQを計算し、加速、一定速、減速、停止など必要トルクの異なる状況ごとに適切な電流値を設定し、この設定電流に基づきモータの駆動電流を制御するとともに、
代表的な速度[V]、設定電流(I)、入力電圧[Vin]におけるモータトルク情報をシステムに内蔵した記憶装置に所有し、運転開始前に加速、等速、減速の各区間について必要トルクTQを計算し、この必要トルクTQを出力できる電流設定[Ix]を前記モータトルク情報から求める
ことを特徴とするステッピングモータの駆動方法。 - 前記負荷情報と運転速度プロファイルを運転前に入力して設定電流値を計算し、この設定電流値と前記運転状態情報に基づきモータの駆動電流を設定することを特徴とする請求項1に記載のステッピングモータの駆動方法。
- 前記運転状態情報として、加速、一定速、減速、停止など必要トルクの異なる状況ごとに適切な電流値を設定することを特徴とする請求項1または2に記載のステッピングモータの駆動方法。
- 前記負荷情報として、慣性、摩擦、重力を用いることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のステッピングモータの駆動方法。
- リアルタイム指令位置生成装置からのリアルタイムに変化する指令位置情報をモータ駆動回路に入力し、モータ巻線電流を制御してモータ駆動を行うとともに、加速や停止等の運転状態情報に基づきモータの駆動電流を設定し、この設定電流によりモータの駆動電流を制御するステッピングモータの駆動装置において、指定された負荷情報と、起動速度・運転速度・加速時間・減速時間からなる運転速度プロファイルを入力して、運転時、加速時、減速時の設定電流値を自動で計算する設定電流値計算装置(5)を設け、この設定電流値計算装置(5)からの設定電流値と前記リアルタイム指令位置生成装置(4)からの運転状態情報が入力され、前記モータ駆動回路(2)に設定値を出力する電流設定装置(3)を設け、代表的な速度[V]、設定電流(I)、入力電圧[Vin]におけるモータトルク情報を所有する記憶装置を設け、運転開始前に加速、等速、減速の各区間について必要トルクTQを計算し、この必要トルクTQを出力できる電流設定[Ix]をモータトルク情報から求めることを特徴とするステッピングモータの駆動装置。
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