JP4970319B2 - 列車位置算出装置、地上装置及び列車位置算出方法 - Google Patents
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Description
キロ程で示された配設位置を記憶する無線機(例えば、図1の地上装置30)が軌道に沿って配設された当該軌道上を走行する列車(例えば、図1の列車10)に設置されて、当該列車の列車位置を算出する列車位置算出装置(例えば、図1の車上装置20)であって、
前記列車の走行によって通信圏内に位置した前記無線機と通信を行う通信部(例えば、図2の無線通信部220)と、
前記通信部を制御して、前記通信部の相手先無線機の配設位置を取得する無線機位置取得部(例えば、図2の処理部210)と、
前記列車と前記相手先無線機間の無線通信における伝搬遅延時間を算出する伝搬遅延時間算出部(例えば、図2の処理部210)と、
前記無線機位置取得部により取得された配設位置と前記伝搬遅延時間算出部により算出された伝搬遅延時間とに基づいて前記列車が位置するキロ程を列車位置として算出する列車位置算出部(例えば、図2の処理部210)と、
を備えた列車位置算出装置である。
キロ程で示された配設位置を記憶する無線機が軌道に沿って配設された当該軌道上を走行する列車の車上装置が、当該列車の列車位置を算出する列車位置算出方法であって、
前記車上装置は、前記列車の走行によって通信圏内に位置した前記無線機と通信を行う通信部を備え、
前記通信部を制御して、前記通信部の相手先無線機の配設位置を取得する無線機位置取得ステップ(例えば、図10のステップA5)と、
前記列車と前記相手先無線機間の無線通信における伝搬遅延時間を算出する伝搬遅延時間算出ステップ(例えば、図10のステップA17)と、
前記無線機位置取得ステップにより取得された配設位置と前記伝搬遅延時間算出ステップにより算出された伝搬遅延時間とに基づいて前記列車が位置するキロ程を列車位置として算出する列車位置算出ステップ(例えば、図10のステップA25)と、
を含む列車位置算出方法である。
前記通信部は、所定の通信可能距離を有し、
前記無線機は、前記所定の通信可能距離以下の距離間隔で前記軌道に沿って配設されており、
前記列車位置算出部は、前記無線機位置取得部が取得した配設位置及び前記伝搬遅延時間算出部が算出した伝搬遅延時間に基づき、前記列車の進行方向前方直近に位置する無線機と、進行方向後方直近に位置する無線機とを選択し、該選択した無線機それぞれの配設位置及び伝搬遅延時間に基づいて前記列車の前記列車位置を算出する、
列車位置算出装置である。
前記列車位置算出部は、前記無線機位置取得部により取得された各無線機の配設位置の差に基づく距離と、前記伝搬遅延時間算出部により算出された各無線機それぞれについての伝搬遅延時間に基づく前記列車から当該無線機までの距離とを用いた所定の誤差最小化演算を行って、前記列車の列車位置を算出する誤差最小化列車位置算出部(例えば、図2の処理部210;図10のステップA27)を有する、
列車位置算出装置である。
前記通信部は、前記無線機との間で所定の拡散符号を用いたスペクトラム拡散方式で所定データの送受信を行い、
前記伝搬遅延時間算出部は、前記所定データの送受信にかかる応答時間に基づき伝搬遅延時間を算出する第1算出部(例えば、図2の処理部210;図10のステップA17)と、前記無線機からの信号受信時の拡散符号のコード位相から伝搬遅延時間を算出する第2算出部(例えば、図2の処理部210;図10のステップA33)とを有する、
列車位置算出装置である。
前記伝搬遅延時間算出部は、前記通信部が通信可能な前記無線機の数に応じて前記第1算出部及び第2算出部を切り替えて機能させて伝搬遅延時間を算出する列車位置算出装置を構成しても良い。
図1は、本実施形態における列車位置算出システム1の構成図である。同図によれば、列車位置算出システム1は、列車10に搭載される列車位置算出装置である車上装置20と、軌道(線路)Rに沿って地上に固定設置された地上装置30とから構成される。
Dm=Vm×Δt ・・(1)
S1=t1+tx2+t4+tx5 ・・(2)
また、地上装置30−2の応答時間S2は、次式(3)となる。
S2=t2+tx3+Δt+t5+tx7 ・・(3)
なお、応答時間Sは、呼出信号の送信時点からこれに対する応答信号の受信を完了した時点までの時間とする。
T1=(t1+t4)/2
=(S1−(tx2+tx5))/2 ・・(4a)
T2=(t2+t5)/2
=(S2−(tx3+Δt+tx7))/2 ・・(4b)
L1=C×T1 ・・(5a)
L2=C×T2 ・・(5b)
式(5a),(5b)において、「C」は光速である。
X+Y=Dm+ε3 ・・(6a)
X=L1+ε1 ・・(6b)
Y=L2+ε2 ・・(6c)
この式(6)において、次式(7)で与えられるfが最小となるL1,L2を算出する。
f=(ε1)2+(ε2)2+(ε3)2 ・・(7)
この式(7)の解は、最小二乗法による誤差最小化演算により求められる。そして、算出したXを前方直近の地上装置30−1からの距離として、或いは、算出したYを後方直近の地上装置30−2からの距離として、列車10の位置を算出する。
Ls=Ts×C ・・(8)
図10は、列車位置算出処理の流れを説明するフローチャートである。同図によれば、先ず、地上装置30に対する呼出信号を送出する(ステップA1)。そして、この呼出信号に対する応答信号を地上装置30から受信したならば(ステップA3:YES)、受信した応答信号に含まれる地上装置データ及び当該受信信号のコード位相を、受信時刻と対応付けて受信応答信号データ232に記憶する(ステップA5)。
なお、本発明の適用可能な実施形態は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能なのは勿論である。
例えば、複線区間では、上り/下り方向それぞれでスペクトラム拡散変調の拡散符号を異ならせることで、混信を防止しつつ、上り/下り双方の列車が自列車の位置を算出可能となる。
列車10の車上装置20と地上装置30との間の通信線路として、漏洩同軸ケーブル(LCX(Leaky Coaxial Cable)ケーブル)を用いることとしても良い。この場合、軌道Rに沿って敷設したLCXケーブルに地上装置30を接続し、車上装置20は、このLCXケーブルからの送出信号を受信する。
10 列車
20 車上装置
210 処理部、220 無線通信部
230 記憶部
231 列車位置算出プログラム、232 受信応答信号データ
233 相対位置データ、234 算出履歴データ
30 地上装置、310 地上装置データ
R 軌道
Claims (4)
- キロ程で示された配設位置を記憶する無線機が軌道に沿って配設された当該軌道上を走行する列車に設置されて、当該列車の列車位置を算出する列車位置算出装置であって、
前記列車の走行によって通信圏内に位置した前記無線機と通信を行う通信部と、
前記通信部を制御して、前記列車の前方及び後方に位置する前記無線機(以下、それぞれを「前方無線機」及び「後方無線機」という。)から当該無線機の配設位置を取得する無線機位置取得部と、
前記前方無線機及び前記後方無線機それぞれと前記列車との間の無線通信における伝搬遅延時間を算出する伝搬遅延時間算出部と、
1)前記無線機位置取得部により取得された配設位置に基づく前記前方無線機と前記後方無線機間のキロ程基準距離と、2)前記伝搬遅延時間算出部により算出された伝搬遅延時間に基づく前記前方無線機及び前記後方無線機それぞれと前記列車との間の直線距離と、を用いた所定の誤差最小化演算を行って前記列車の列車位置を算出する列車位置算出部と、
を備えた列車位置算出装置。 - 前記列車位置算出部は、
(ε1)前記前方無線機と前記列車間の実際の距離Xと、前記前方無線機と前記列車間の前記2)の直線距離との誤差、
(ε2)前記後方無線機と前記列車間の実際の距離Yと、前記後方無線機と前記列車間の前記2)の直線距離との誤差、
(ε3)前記1)のキロ程基準距離と、前記2)の直線距離の和との誤差、
の3つの誤差ε1〜ε3の大きさの和が最小となる距離X,Yを求める演算を前記所定の誤差最小化演算として行って前記列車の列車位置を算出する、
請求項1に記載の列車位置算出装置。 - キロ程で示された配設位置を記憶する記憶部と、
請求項1又は2に記載の列車位置算出装置からの送信信号に応じて、前記記憶部に記憶された配設位置のデータを含む応答信号を当該列車位置算出装置に送信する無線機と、
を備えた地上装置。 - キロ程で示された配設位置を記憶する無線機が軌道に沿って配設された当該軌道上を走行する列車の車上装置が、当該列車の列車位置を算出する列車位置算出方法であって、
前記車上装置は、前記列車の走行によって通信圏内に位置した前記無線機と通信を行う通信部を備え、
前記通信部を制御して、前記列車の前方及び後方に位置する前記無線機(以下、それぞれを「前方無線機」及び「後方無線機」という。)から当該無線機の配設位置を取得する無線機位置取得ステップと、
前記前方無線機及び前記後方無線機それぞれと前記列車との間の無線通信における伝搬遅延時間を算出する伝搬遅延時間算出ステップと、
1)前記無線機位置取得ステップで取得された配設位置に基づく前記前方無線機と前記後方無線機間のキロ程基準距離と、2)前記伝搬遅延時間算出ステップで算出された伝搬遅延時間に基づく前記前方無線機及び前記後方無線機それぞれと前記列車との間の直線距離と、を用いた所定の誤差最小化演算を行って前記列車の列車位置を算出する列車位置算出ステップと、
を含む列車位置算出方法。
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