JPH07325149A - スペクトラム拡散を用いるレーダ装置 - Google Patents

スペクトラム拡散を用いるレーダ装置

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JPH07325149A
JPH07325149A JP6118551A JP11855194A JPH07325149A JP H07325149 A JPH07325149 A JP H07325149A JP 6118551 A JP6118551 A JP 6118551A JP 11855194 A JP11855194 A JP 11855194A JP H07325149 A JPH07325149 A JP H07325149A
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signal
radar
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antenna
spread spectrum
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JP6118551A
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Inventor
Koji Kuroda
Atsushi Sugaya
菅家  厚
浩司 黒田
Original Assignee
Hitachi Ltd
株式会社日立製作所
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複数の対象物を高速に捕捉して距離を計測する
ことが可能なレーダ装置を提供する。 【構成】受信部300で復調された受信信号およびPN
符号発生器100で発生され遅延されたPN符号をミキ
シングする同期処理部400と、このミキシング出力か
ら得られる相関出力に基づき、レーダ電波を反射した複
数の対象物のそれぞれまでの距離に対応する信号を出力
する相関処理部500と、この信号に基づいて、各対象
物までの距離計算をする演算処理部700とを有し、同
期処理部400では、受信信号を乗算器451…453
を用いて、可変遅延回路401…403により遅延され
たPN符号とミキシングし、相関処理部500では、こ
のミキシング出力を受け入れて、相関処理回路501…
503によって相関出力を求めることで、複数の対象物
を同時に補足することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【0001】

【産業上の利用分野】本発明は、レーダ装置に係り、特
に、自動車の障害物検知装置に好適な、スペクトラム拡
散を用いたレーダ装置に関する。

【0002】

【従来の技術】従来より、スペクトラム拡散を用いての
距離計測は、自動車のナビゲーション装置等に用いられ
るGPS装置によって知られている。また、レーダ装置
としては、特開平4−286981号公報に記載のよう
に、スペクトラム拡散を用いたレーダ装置により、対象
物の距離と速度を計測する装置が知られている。

【0003】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技術
のレーダ装置では、1つの対象物までの距離を測定する
ものであり、複数の対象物を同時に捕捉して計測するこ
とは、困難である。

【0004】また、アンテナの指向性を鋭くして、レー
ダ電波の放射範囲を変化させることで、複数の対象物ま
での距離を測定することも可能であるが、ある程度の範
囲を走査しようとすると、その計測の完了までに時間が
かかるという問題があった。

【0005】また、一般にアンテナに指向性を持たせる
と、アンテナ形状が大きくなり、自動車への実装が困難
になる。もちろん、アレイアンテナ等の特殊アンテナを
用いることも可能であるが、その場合は、アンテナ自体
が比較的高価となるという問題があった。

【0006】本発明は、上記問題点を考慮して、複数の
対象物を補足することが可能なレーダ装置を提供するこ
とを目的とする。

【0007】

【課題を解決するための手段】上記目的は、スペクトラ
ム拡散を用いるレーダ装置において、レーダ電波を送受
信するアンテナと、所定の符号列信号を発生させる符号
列発生器と、発生された符号列信号により、所定のキャ
リア信号をスペクトラム拡散変調して送信信号を生成
し、アンテナへ出力する送信部と、アンテナで受信され
た信号を受け入れて、その受信された信号を逆スペクト
ラム拡散により復調することで、その信号に含まれる当
該キャリア信号成分を取り除いて出力する受信部と、受
信部で復調された信号に含まれる、複数の対象物のそれ
ぞれで反射されたレーダ電波に対応して受信された符号
列信号と送信された符号列信号との位相差をそれぞれ求
める手段を、少なくとも複数系統備える識別部と、識別
部で求められた複数個の位相差のそれぞれに対応する、
受信された各符号列信号の遅延時間量をそれぞれ得て、
各遅延時間量に基づいて、レーダ電波を反射した各対象
物までの距離をそれぞれ算出する演算処理部とを有する
ことを特徴とするスペクトラム拡散を用いるレーダ装置
により達成される。

【0008】

【作用】本発明によるスペクトラム拡散を用いるレーダ
装置においては、符号列発生器により所定の符号列信
号、例えば、疑似雑音(PN)符号信号またはランダム
符号信号を発生させ、これに基づいて、キャリア周波数
をスペクトラム拡散した信号を送受信して、対象物まで
の距離を検出する。

【0009】ここで、レーダ電波の放射範囲に対象物が
複数個存在する場合には、逆スペクトラム拡散により受
信部で復調された受信信号には、複数の対象物のそれぞ
れで反射されたレーダ電波に対応する複数個の符号列信
号が重畳して含まれている。

【0010】本発明のレーダ装置において、識別部は、
このような受信信号に含まれている、1つの対象物で反
射されたレーダ電波に対応する各符号列信号と、送信に
用いられた符号列信号との位相差をそれぞれ求める手段
を少なくとも複数系統備えるものである。このような構
成によれば、例えば、これら手段を、同時に、並列動作
させることで、複数の対象物をほとんど同時に補足しつ
つ、それらまでの距離を計測することが可能となる。

【0011】対象物までの距離の算出は、演算処理部で
行われる。すなわち、演算処理部では、識別部の各手段
で求められた各位相差を受け入れて、その位相差に対応
する、受信された各符号列信号の、送信から受信までの
往復に要した遅延時間量をそれぞれ算出し、さらに、そ
れら遅延時間量に基づいて、レーダ電波を反射した複数
の対象物のそれぞれまでの距離を算出する。

【0012】

【実施例】本発明を適用したレーダ装置の一実施例を、
図1を用いて説明する。

【0013】本実施例は、レーダ電波の送受信にスペク
トラム拡散通信方式を用いるものであり、その構成要件
として、図1に示すように、所定の擬似雑音(PN)符
号を発生するPN符号発生器100と、PN符号発生器
100により生成されたPN符号信号により搬送波(キ
ャリア)信号をスペクトラム拡散変調する送信部200
と、送信部200で変調された送信信号をレーダ電波と
して送信する送信アンテナ201と、当該レーダ電波の
送信方向に位置する障害物(対象物)により反射され戻
ってくるレーダ電波を受け入れる受信アンテナ301
と、受信アンテナ301から出力される受信信号に含ま
れるキャリア信号成分を取り除くために、逆スペクトラ
ム拡散により受信信号を復調する受信部300とを有す
る。

【0014】本実施例において、送信アンテナ201お
よび受信アンテナ301は、上記で説明された信号が送
受信できるものであれば、その形状は限定されるもので
はなく、例えば、1つのアンテナを送受信用に用いる構
成としても良い。

【0015】送信部200は、キャリア信号を発生する
キャリア発生器203と、発生されたキャリア信号とP
N符号とを掛け合わせてスペクトラム拡散された信号を
生成する変調器202とを有する。受信部300は、送
信部200におけるキャリア信号と同じ信号を発生する
キャリア発生器303と、発生されたキャリア信号によ
り、変調されたPN符号を含む受信信号を、逆スペクト
ラム拡散により復調する復調器302とを有する。

【0016】本実施例は、さらに、上記受信信号および
PN符号発生器100で発生され遅延されたPN符号を
同期させるために、これらをミキシングして出力する同
期処理部400と、同期処理部400からのミキシング
出力における相関出力を求めると共に、その相関出力に
基づき、レーダ電波を反射した複数の対象物のそれぞれ
までの距離に対応する距離信号を出力する相関処理部5
00とを有する。

【0017】本実施例は、さらに、相関処理部500か
らの相関出力信号を受け入れて、レーダ電波を反射した
対象物の相対速度信号を出力するドップラ計測部600
と、相関処理部500からの距離信号を受け入れ、各対
象物までの距離計算をすると共に、ドップラ計測部60
0から出力される相対速度信号を受け入れて、各対象物
における相対速度および距離変化率を計算する演算処理
部700とを有する。

【0018】同期処理部400では、受信信号を乗算器
451、452、…453を用いて、可変遅延回路40
1、402、…403により遅延されたPN符号とミキ
シングする。相関処理部500では、このミキシング出
力を受け入れて、相関処理回路501、502、…50
3によって相関出力を求める。

【0019】具体的には、例えば、乗算器451では、
図7に示すように、送信したPN符号SPN(t)と、そ
のPN符号を含むレーダ電波が対象物により反射されτ
秒後に戻り受信された受信信号に含まれるPN符号SPN
(t−τ)とが掛け合わされ、それらの積を示すミキシ
ング信号SPN(t−τ)・SPN(t)が出力される。

【0020】相関処理回路501は、このミキシング出
力を受け入れて、時間で積分することで相関出力を求め
る共に、その相関出力信号を、同期処理部400の可変
遅延回路401へフィードバックする。可変遅延回路4
01は、その信号に基づいたフィードバック制御によ
り、相関出力信号が最大となるように、位相の遅延量を
順次変化させる。

【0021】位相の遅延量は、相関出力に同期し、常に
相関出力のピークが最大になるように動作している。こ
れは、相関処理回路と遅延回路とによって一種のPLL
(フェイズロックループ)を構成したもので、同期をと
る方法は、遅延ロックループ等によっても代用出来る。

【0022】ここで、相関出力信号が最大となった時点
での位相の遅延量τは、送信されたPN符号と受信され
たPN符号との位相差と一致すると共に、対象物までの
距離に対応する。この理由を以下に説明する。

【0023】上記ミキシング出力をPN符号の1周期に
対して、以下の式にしたがって積分すると、相関出力R
(τ)が求められる。なお、図7に示されるPN符号
は、1周期7ビットの場合を示している。

【0024】

【数1】

【0025】ここで、TはPN符号の周期であり、Lは
PN符号の1周期のビット数であり、ΔはPN符号の1
ビットの時間幅である。PN符号は、その特性により、
+1の出る回数は−1の出る回数より1だけ少ないこと
から、相関出力R(τ)は、nを任意の整数とすると、
以下の式により表わされる。

【0026】

【数2】

【0027】また、その波形は、図8に示すものとな
る。従って、相関出力の最大値が得られるのは、ミキシ
ングされる2つのPN符号の位相差が0となった場合だ
けである。なお、位相の一致検出において、高精度の判
断を必要としない場合には、最大値ではなく、相関出力
が所定値以上かどうかにより、位相が一致したかどうか
を判断しても良い。

【0028】上記相関出力信号を用いて、実際に距離を
算出する方法は、いくつかあるが、本実施例において
は、相関処理回路501からの相関出力が最大となった
時点で、相関処理回路501が、そのタイミングを示す
信号を距離信号として、演算処理部700へ出力する。
演算処理部700は、その信号を受け入れて、相関出力
が最大となった時点での、可変遅延回路401での位相
の遅延量(位相差)を読み取る。演算処理部700は、
さらに、PN符号の周期に基づいて、読み取られた遅延
量に対応する遅延時間量tを求め、その遅延時間量tを
以下の式に入力することで、対象物までの距離Lを算出
する。

【0029】 L=(t・c)/2 ……………………………………………(3) ここで、cは光速(3×108 m/sec)である。

【0030】相関処理回路501は、さらに、ドップラ
計測部600へ相関出力信号を送る。ドップラ計測部6
00では、受け入れられた相関出力信号に基づいて、ド
ップラ計測回路601が、対象物の相対移動速度に依存
するドップラ周波数fdを検出し、その値を示す相対速
度信号を生成して、演算処理部700へ送る。演算処理
部700では、この相対速度信号を受け入れて、以下の
式に基づいて、相対速度Δv、および、所定の時間単位
thにおける距離変化率ΔLを算出する。

【0031】 Δv=fd×(c/fpn) ……………………………………(4) ΔL=Δv×th …………………………………………………(5) ここで、fpnは、送信されるPNコード(1周期)の
周波数、すなわち、PN周波数である。

【0032】上記で説明された相関出力信号は、受信信
号におけるPNコード1周期ごとに出力される。このた
め、相関出力信号の周期(相関周期)Tcsは、対象物
の移動によるドップラ効果、または、その移動による距
離の変化を受けて、ドップラシフトしているPNコード
1周期と同じ値となる。

【0033】したがって、ドップラ周波数fdは、相関
信号出力の相関周期に基づいた、以下の式から求められ
る。

【0034】 fd=(1/Tcs1)−(1/Tcs2) ……………………(6) ここで、Tcs1、Tcs2は、それぞれ、連続して受信
される3つのPNコードにより生成される2つの相関周
期である。すなわち、Tcs1は、最初のPNコードに
よる相関出力信号のピークから、次のコードによる相関
出力信号のピークまでの時間であり、Tcs2は、第2
のPNコードによる相関出力信号のピークから、最後の
PNコードによる相関出力信号のピークまでの時間であ
る。

【0035】本実施例では、相対速度およびドップラ周
波数を求めるために、PNコード(相関出力周期)の周
波数を用いたが、本発明において、相対速度を求める方
法はこれに限定されない。本発明においては、例えば、
送信信号のキャリア周波数、または、PNクロック周波
数における、対象物の相対移動によるドップラシフトを
検出し、本実施例と同様に、相対速度を検出することが
可能となる。

【0036】本実施例は、上記で説明したように、可変
遅延回路401、乗算器451、相関処理回路501、
および、ドップラ計測回路601を一組とした手段を、
1つの対象物を追跡する個別識別手段として備えてお
り、各個別識別手段がそれぞれ、1つの対象物までの距
離、および、その距離の変化率(対象物の相対速度)を
求めることを可能としている。

【0037】すなわち、本実施例においては、本発明の
特徴となる複数の対象物を追跡するという機能を達成す
るために、複数個の個別識別手段、すなわち、上記構成
に加えて、複数個の可変遅延回路402、・・・40
3、複数個の乗算器452、・・・453、複数個の相
関処理回路502、・・・503、および、複数個のド
ップラ計測回路602、・・・603をさらに備えてい
る。

【0038】本発明では、これらの並列接続された個別
識別手段(可変遅延回路+乗算器+相関処理回路+ドッ
プラ計測回路)の数と同じ個数の対象物の追跡が可能と
なる。例えば、最大10個の対象物を追跡できるシステ
ムを構成する場合は、10個の並列接続された個別識別
手段を用意すれば良い。

【0039】次に、本発明の特徴である複数の対象物が
ある場合の測定原理を、図2に基づいて説明する。図2
は、本実施例から送信される送信波と、対象物から反射
され戻ってくる受信波と、その受信波を受信して復調す
ることで得られる、本実施例の回路構成における主要部
分での信号波形を示すタイミングチャートである。

【0040】本実施例のレーダ装置からの送信波(a)
は、所定のPNコード(PN符号)によりキャリア信号
を変調した信号で、PN符号の1周期(フレーム)ずつ
が繰り返し送信される。

【0041】この送信波は、障害物等の対象物で反射さ
れ、一定の時間差の後に、本実施例の受信アンテナ30
1および受信部300で受信され、送信波と同じキャリ
ア信号により復調されて、PN符号波形が得られる。こ
れが、受信波1(b)であり、この受信波1(b)にお
ける送信波(a)からの時間遅れt1を求めることによ
って、上記(3)式より、障害物(対象物)との距離が
測定される。

【0042】複数の異なる距離位置に、異なる対象物が
ある場合には、受信波2(c)や受信波3(d)が、受
信波1(b)に重なり合う形で、受信アンテナ301お
よび受信部300により受信される。受信波2(c)お
よび受信波3(d)でも、それぞれt2、t3の時間遅
れが生じている。

【0043】このため、例えば、受信波と送信波との相
関を1つの可変遅延回路および相関処理回路を用いて、
PN符号の1フレームに対して相関出力をとると、相関
処理回路(相関器)の出力(e)として、3つのピーク
を持つ出力が得られる。この3つのピークは、それぞれ
障害物の受信波1(b)、受信波2(c)、受信波3
(d)の受信波の時間遅れt1、t2、t3に対応して
いる。

【0044】実際には、1つの可変遅延回路の出力に基
づく相関出力から、3つのピークを別々に分離して、時
間遅れの計測を、これら複数個のピークについて同時に
行うことは、非常に難しい。なぜなら、相関出力のピー
クが、各障害物の移動に応じて、その時間的位置関係
が、頻繁に変化するためである。さらに、可変遅延回路
における位相変化量を、PN符号を1周期受信する毎
に、0から最大まで変化させることが必要となるため、
すべてのピークの検出に非常に長い時間がかかる。

【0045】そこで、本発明においては、並列接続され
た可変遅延回路、相関処理回路等を含む個別識別手段を
複数個用意し、各個別識別手段毎に別々のピークを追い
掛ける。

【0046】具体的には、レーダ装置の動作開始直後の
最初の複数周期においては、相関処理回路501が受信
信号のPN符号1周期中に現われる最初のピークを追跡
させるために、最初の最大値だけを得るように可変遅延
回路401の位相遅延量の変化範囲を制御して、受信波
1(b)の時間遅れt1’を計測する(第1の相関処理
回路の出力(f)参照)。

【0047】相関処理回路502は、第2のピークを追
跡するために、例えば、第1のピークが得られた時間遅
れに対応する位相の遅延量を受け入れて、その位相遅延
量よりも大きな遅延量の範囲で、相関出力のピークを得
るように可変遅延回路402を制御する。これによっ
て、第2のピーク、すなわち、受信波2(c)の時間遅
れt2’を計測することができる(第2の相関処理回路
の出力(g))。また、相関処理回路503も、相関処
理回路502と同様に、第3のピークを追跡させる構成
とすることで、受信波3(d)の時間遅れt3’を計測
することができる(第3の相関処理回路の出力
(h))。

【0048】次に、上記で説明したように各個別識別手
段が追跡するピークが、いったん設定された後には、各
手段が、それぞれ、割り当てられたピークだけを継続し
て追跡するようにする。

【0049】具体的には、例えば、各個別識別手段に含
まれるドップラ計測回路が相対速度を算出するのに充分
な量だけのデータが収集されるまでは、上記のような方
法で各個別識別手段がピークを追跡する。そして、相対
速度が決定された後には、その相対速度に基づいて、各
ピークの次のデータ収集時における時間的位置を推測し
て、それを中心とするように、可変遅延回路の遅延量の
変化範囲を設定し、各個別識別手段は、その範囲内で検
出されたピークを追跡するものとする。

【0050】このような構成によれば、複数のピークの
時間的関係が変化した場合でも、各個別識別手段が、そ
の相対的な時間関係に係らずに同じピークを追跡するこ
とが可能となる。

【0051】別の複数のピークの追跡方法としては、例
えば、複数の遅延回路のいずれもが同時に追跡動作を開
始するようにして、第1の相関処理回路は第1のピーク
でロックし、第2の相関処理回路は第2のピークでロッ
クするといったように、遅延回路の動作開始後のロック
するピークに優先順位を設けるといった方法も考えられ
る。

【0052】本実施例では、相関処理部500および同
期処理部400において、各個別識別手段に、初期優先
順位を設定することで、どの個別識別手段が、どの対象
物に対応する相関出力信号のピークを追跡するかを決定
していたが、演算処理部700において、各PNフレー
ム周期ごとに、各個別識別手段が追跡する信号ピークを
割り当てる構成としても良い。

【0053】本実施例によれば、ハードウエアを用いて
追跡手段を構成するため、めんどうな判断処理をソフト
ウエアなどで行う必要がなく、処理の高速化が容易とな
る。

【0054】また、本実施例によれば、指向性アンテナ
等の特殊なアンテナを用いずに、スペクトラム拡散通信
方式を用いて、レーダ電波の送受信範囲内に位置する複
数の対象物のそれぞれまでの距離、および、それぞれの
相対速度の測定を高速化することができる。

【0055】次に、本発明のレーダ装置を、自動車の衝
突防止等のための障害物検知に用いた場合の実施例を、
図3および図9を用いて説明する。

【0056】本実施例は、図9に示すように、複数個
の、障害物や他の車両等を検知して、各対象物の危険度
をそれぞれ判断して、危険度に対応する警報信号を出力
するレーダ装置11と、レーダ装置11から出力される
警報信号に基づいて、警報を表示する警報表示装置90
0とを有する。

【0057】本実施例において、レーダ装置11は、上
記実施例のレーダ装置と同じ構成及び機能を有するもの
で、自動車10に搭載される。レーダ装置11は、自動
車10の前方へレーダ電波を送信し、自動車10の前方
に位置する対象物からの反射波を受信できるように、配
置する。ここで、レーダ装置11の構成要件は、図9に
示されている符号と同じ符号が付けられている上記実施
例の構成要件と同じであるので、それらの説明は省略す
る。

【0058】本実施例において、演算処理部700は、
上記で説明した機能に加え、車両10に搭載されている
車速センサ800からの速度情報を受け入れ、その速度
と、ドップラ計測部600で測定されたドップラ量に基
づいて求められた対象物の相対速度とを加算することに
より、各対象物の絶対速度を算出する。

【0059】演算処理手段700は、さらに、自動車1
0の速度、得られた各対象物までの距離、相対速度、お
よび、絶対速度に基づいて、各対象物の危険度を判定
し、その危険度に対応する警報信号を出力する。

【0060】危険度の判断においては、例えば、算出さ
れた相対速度から、その対象物が自動車10に近寄る物
体か離れる物体かを判断し、また、算出された距離か
ら、その対象物が近距離にあるかどうかを判断し、ま
た、絶対速度および相対速度から自動車10と対象物と
が高速で移動しているかどうか判断する。具体的な危険
度の設定は様々であるが、例えば、対象物が、自車車1
0に近づくものであり、かつ、近距離に存在し、かつ、
高速で移動している場合は、危険度が高いと判断し、そ
の逆の状態では危険度が低いと判断する。

【0061】警報表示装置900は、演算処理部700
から出力される警報信号を受け入れて、その信号に基づ
いて、所定の形態の警報を、音声または表示パネルを用
いて出力する。表示方法としては、例えば、検出された
各対象物について、危険度をそれぞれ表示しても良く、
また、危険度の高いものについてだけ、それぞれの距離
や速度を表示しても良く、また、危険度が高い対象物が
存在する場合に、危険であることを運転者に判るように
音声で警告する構成としても良い。

【0062】また、演算処理部700が、警報表示装置
900に送る警報信号と同じように、危険度に対応した
警報信号を、自動車10のエンジンコントローラや、ブ
レーキ装置へを送り、判断された危険度に応じて、自動
車10を停車させたり、対象物である前方の自動車との
車間距離を一定に保つように、自動車10を制御する構
成としても良い。

【0063】本実施例において、送信アンテナ201
は、特に狭い指向性を持たずに電波を放射するものとす
る。送信アンテナ201のレーダ電波の放射範囲は、例
えば、図3に実線の楕円で示される範囲1000とな
り、この範囲1000が障害物の検知可能範囲となる。
なお、受信アンテナ301の受信範囲は、上記範囲10
00よりも大きいものとする。

【0064】障害物検知範囲1000内に存在する物体
(S1)20、物体(S2)21、物体(S3)22の
それぞれは、上記実施例で詳細説明された作用に基づい
て、レーダ装置11により追跡される。レーダ装置11
では、物体20、物体21、物体22のそれぞれと、レ
ーダ装置11を搭載した自動車10との距離、および、
それらの自動車10に対する相対速度を検出する。

【0065】本実施例によれば、狭い指向性を要求しな
いため、アンテナの形状が簡単になり小型化が可能で安
価にできる。また、逆に、このようなアンテナから放射
されるレーダ電波の放射角は、ある程度の広がりを持つ
ため、自動車10の前方の広範囲にわたり障害物の検知
が可能になるという利点がある。

【0066】また、本実施例によれば、指向性を特に必
要としないアンテナを用いるため、アンテナ形状の自由
度が増加し、レーダ装置全体の小型軽量化が図れ、自動
車搭載の際の制約が少なくなる。

【0067】次に、本発明によるレーダ装置の他の実施
例を、図11を用いて説明する。

【0068】本実施例は、レーダ装置11を、ナビゲー
ション装置1100、および、ハンドルのステアリング
角度を検出するステアリング角度センサ802を備える
自動車に搭載したものである。

【0069】本実施例において、レーダ装置11は、図
11に示されるように、上記最初の実施例におけるレー
ダ装置と同じ構成および機能を有する(図1参照)。ま
た、演算処理部700は、上記図9の実施例で説明され
たような、危険度を判定する危険度判定手段と、その危
険度に対応した警報信号を出力する警報出力部701と
を備える。

【0070】ナビゲーション装置1100は、自動車1
0の現在位置を決定するもので、現在位置を含む所定領
域の道路地図データを記憶する道路地図データ記憶装置
801と、自動車10の移動速度を検出する車速センサ
800と、現在位置と周辺地図とを重畳して表示する表
示装置900とを有する。

【0071】本実施例においては、表示装置900は、
現在位置の表示に加えて、レーダ装置11の警報出力部
701から出力される警報信号を受け入れて、それに対
応して、所定の警報表示を行う。また、道路地図データ
記憶装置801は、自動車10の現在位置周辺の道路状
態に関する情報、例えば、交差点の有無、道路幅の変
化、カーブの存在等に関する情報を、演算処理部700
へ出力する。

【0072】演算処理手段700は、受信信号により得
られた各対象物までの距離および相対速度と、ステアリ
ング角度センサ802により検出された自動車10のハ
ンドルのステアリング角度情報と、車速センサ800に
より検出された自動車10の速度情報と、道路地図デー
タ記憶装置801に記憶されている自動車10の現在位
置付近の道路状況に関する情報とを受け入れて、それら
に基づいて、各対象物の危険度を判定し、その危険度に
対応する警報信号を、警報出力部701より出力する。

【0073】危険度の判断においては、現時点における
各対象物の危険度の判定と、将来における危険度の推定
とを行う。現時点における危険度の判定では、例えば、
図9における実施例で用いられているものと同じものを
用いることができる。

【0074】また、将来における危険度の推定では、例
えば、ステアリング角度情報から自動車10が向かって
いる方向を推定して、その方向における対象物に注目し
て、所定時間後における対象物と自車10との相対距離
等を推定して、その危険度を判定する。また、この危険
度の判定においては、道路地図データ記憶装置801か
ら得られた道路状態から、自動車10の進行方向にある
道路状態を考慮する。具体的には、進行方向の道路の幅
員が減少する場合や、道路の合流地点がある場合には、
その危険度が通常の状態よりも高くなるものと判定す
る。

【0075】本実施例においては、ナビゲーション装置
1100の表示装置900が、演算処理部700から出
力される警報信号を受け入れて、その信号に基づいて、
所定の形態の警報を、音声または画像を用いて出力す
る。

【0076】本実施例では、ナビゲーション装置110
0の表示装置900として、例えば、液晶ディスプレイ
やCRTを想定しているが、その他に、カ−テレビの表
示装置や、オーディオシステムのスピーカ装置であって
も構わない。

【0077】本実施例によれば、車両にすでに搭載され
ているシステムを利用するので、レーダ装置11の小型
化を計ることが可能となる上、現時点だけではなく、将
来における危険度も推定することが出きるため、本実施
例の警報出力を利用することで、車両のより安全な走行
が可能となる。

【0078】次に、本発明によるレーダ装置の他の実施
例を、図4を用いて説明する。

【0079】本実施例は、上記図3に示された実施例の
レーダ装置11と同じ構成及び機能を備えるレーダ装置
11に加えて、障害物の検知距離が比較的遠方まで可能
なレーダ装置12と、これら2つのレーダ装置11、1
2の制御を行う制御手段(図示せず)とを備えるもので
ある。

【0080】レーダ装置12は、レーダ装置11におい
て、指向性の狭い電波レーダ信号を送受信できる送信ア
ンテナ201および受信アンテナ301を設けているも
のか、または、公知のレーザレーダ装置を用いるものと
する。以下の説明では、指向性の狭いアンテナを備える
レーダ装置12を用いるものとして説明する。

【0081】レーダ装置11は、自動車10の前方に配
置され、特に、狭い指向性を持たずに電波信号が放射さ
れるもので、検知範囲1001を形成して、この範囲内
にある対象物までの距離を計測できるものである。レー
ダ装置12は、同様に、自動車10の前方に配置される
が、そのアンテナの指向性は狭く、対象物の検知範囲1
002が、より遠距離まで伸びている。このため、より
遠くの物体23の検出が可能に成ると同時に、自動車1
0の進行方向の障害物、物体22や物体23の検出が簡
単にできる。

【0082】制御手段は、これらレーダ装置11、12
の動作を所定の条件に応じて制御する。具体的には、時
間によって交互に動作させるように、2つのレーダ装置
を切り換えるか、または、同時に動作させて、両者から
のデータを順次受け入れて、2つの検知範囲における対
象物を追跡する構成としてもよい。

【0083】本実施例によれば、複数の範囲を構成する
ようにレーダ電波を放射することで、より遠距離におけ
る対象物と共に、近距離にある対象物を高速に検知し
て、それらの危険度を判定することが可能となる。

【0084】本実施例では、レーダ装置を2つ用いた
が、この代わりに、指向性の異なる送信アンテナおよび
受信アンテナを2組設けて、これらを制御手段により交
互に使用する構成としても良い。また、指向性の異なる
2つの送信アンテナおよび1つの受信アンテナ、また
は、指向性の異なる2つの受信アンテナおよび1つの送
信アンテナを用いることで、2つの検知範囲を形成する
ような構成としても良い。

【0085】本実施例では、レーダ装置を2つ用いた
が、3個以上の検知範囲の異なるレーダ装置を組み合わ
せて用いる構成としても良い。例えば、3つ組み合わせ
た場合は、図4に示される2つの検知範囲1001、1
002の他に、自動車10の後方の領域をカバーする検
知範囲を設けるような構成としても良い。

【0086】次に、本発明によるレーダ装置の他の実施
例を、図5を用いて説明する。

【0087】本実施例は、上記図3に示された実施例に
おけるレーダ装置11を、自動車10の周囲の障害物検
知に用いた場合の実施例である。

【0088】本実施例においては、レーダ装置11が、
全方向へレーダ電波信号を送信し、全方向からの反射信
号を受信できるように、例えば、図5に示すように、レ
ーダ装置11の、全方位方向へレーダ電波を送信できる
送信アンテナ201、および、同じく全方位からのレー
ダ電波を受信できる受信アンテナ301を、自動車10
のルーフ上の中心部に取り付ける。

【0089】本実施例によれば、対象物の検知範囲とし
て、四方に対し均等な円を描く範囲1003が得られ
る。本実施例によれば、前方の物体26以外にも、側方
からの物体24、後方からの物体25に対しても、同じ
ように危険度の判定が可能となる。

【0090】本実施例では、全方位をカバーするために
円形の検知範囲を備えるものであるが、必ずしも、検知
範囲が円形となる必要はなく、例えば、車両の両脇で狭
く、前後で広い8の字型のような検知範囲でもよい。

【0091】また、自動車10の周囲には、レーダ装置
11と同様のレーダ装置14を搭載した別の自動車13
が存在する場合が考えられ、スペクトラム拡散通信のP
N符号が全く同一の場合は、相互干渉により誤検出が生
じる可能性もある。このような干渉に対しては、例え
ば、PN符号に周期の長いコード列や、PN符号の変わ
りにランダム信号を用いることで、干渉による誤検出を
低減することが可能である。

【0092】ここで、PN符号の代わりにランダム信号
を用いるには、PN符号発生器100の代わりに、公知
のランダム信号を発生するランダム信号発生器を用いる
だけで良い。

【0093】次に、本発明によるレーダ装置の他の実施
例を、図6および図10を用いて説明する。

【0094】本実施例のレーダ装置11は、図6に示す
ように、自動車10の前方に配置され、特に狭い指向性
を持たずに電波信号を放射することが可能な送信アンテ
ナ201を備える。この送信アンテナ201の電波放射
範囲が、障害物検知範囲1005となる。また、範囲1
005中の半弧曲線l1〜lnは、自動車10からの一
定距離範囲を示す。

【0095】本実施例では、距離l3範囲内の領域で
は、図6下方に示される、本実施例で受信信号とのミキ
シングのために生成された、位相が遅延されたPN符号
のうち、遅延量が変化される可変遅延PN符号P1〜P
5を用いることで、複数の対象物までの距離が検知され
る。また、遅延量が固定されているPN符号P6、P
7、P8〜P9を用いることで、各遅延量に対応する距
離位置、距離l4、l5、l6〜lnの位置にある対象物
が検出される。

【0096】本実施例において、レーダ装置11は、図
1の実施例でのレーダ装置11の回路構成に加えて、所
定の距離または距離範囲に対象物が存在するかどうか検
出する第2の個別識別手段を備えているもので、レーダ
装置11を搭載した自動車10から、例えば、距離l3
までの、測位距離が短い近い範囲における障害物の検出
には、図1の実施例のレーダ装置11と同じ回路構成
(個別識別手段)を用いる。

【0097】すなわち、本実施例のレーダ装置1は、少
なくとも複数個の対象物までの距離の測定を行うことが
可能な、複数個の可変遅延回路と相関処理回路との組合
せを含む識別手段を備え、障害物をリアルタイムに追跡
する。本実施例において、可変遅延回路は、送信された
PN符号(図6下方のP1)の位相を、所定範囲内で変
化させて、可変遅延PN符号P2〜P5として出力する
(図6下方のチャート参照)。この可変遅延PN符号と
受信された信号とをミキシングして、相関処理回路がそ
の相関出力を求めることで、対象物までの距離が検出さ
れる。

【0098】本実施例では、対象物20、21が、この
範囲内に位置するので、両方の対象物までの距離が計測
される。

【0099】ただし、本実施例においては、近距離範囲
内に位置する対象物までの距離測定を目的としているの
で、可変遅延回路の遅延範囲、すなわち、可変遅延PN
符号の位相変化範囲を、測位距離に合わせて狭くするこ
とが可能となる。これによって、可変遅延回路の構成を
簡単化することができると共に、動作周期の短縮、すな
わち、高速探知が可能となる。

【0100】また、本実施例は、距離l3以上の測位距
離が遠い範囲での障害物の検知のために、遅延量が一定
量づつ増加されたPN符号P6〜P9と受信された信号
とをミキシングして出力する固定遅延部400Aと、こ
のミキシング出力を受け入れて相関出力信号を得る相関
処理部500Aとを有する。

【0101】固定遅延部500Aは、送信されるPN符
号P1の位相を、一定量だけ遅延して出力する複数個の
固定遅延回路401A…402Aと、出力されたPN符
号(遅延一定PN符号P6〜P9)と、受信部300で
復調された信号とをそれぞれミキシングするミキサー回
路451A…452Aとを有する。

【0102】相関処理部500Aは、これらのミキシン
グ出力を受け入れて、相関出力をそれぞれ求めて、その
値が所定値以上またはピーク値の場合には、対応する固
定遅延回路で遅延された位相量に対応する距離に対象物
が存在すると判断して、そのタイミングを示す信号を演
算処理部700へ出力する。

【0103】演算処理部700は、このタイミング信号
を受け入れて、そのタイミング信号を出力した相関処理
回路に対応する固定遅延回路を特定し、その固定遅延回
路における位相偏移量に対応する距離位置を検出する。

【0104】例えば、距離l6に位置する対象物22を
検知する場合には、その距離に対応する時間遅延量td
8に対応する量だけ、位相が変位されている遅延一定P
N符号P8と受信信号とから得られる相関出力が、ピー
ク値と判断できる程度の値以上であるかどうかにより判
断する。

【0105】各固定遅延回路から出力される遅延一定P
N符号における遅延量の差Δ1、Δ2…は、本実施例で
は、そのまま測位距離の精度になる。このため、最大測
位距離の範囲と計測速度(周期)に合わせて、求められ
る測定精度が達成できるように、遅延量の差を決めれば
良い。ここで、遅延量の差を、例えば、距離に比例して
変えれば、測位距離が遠い範囲での検出精度を粗くし
て、近距離では高精度にすることも可能である。

【0106】本実施例では、また、測位距離が遠い範囲
では、固定遅延回路を用いるため、同一距離位置で計測
できる物体は、1つに限定される場合がある。しかし、
一般的にいって、遠くに位置する対象物は危険度が低い
ため、それが1つであるか複数であるかは重要ではな
い。

【0107】本実施例の構成によれば、各距離位置での
対象物の検出が、並列に一度で行われるため、複数の対
象物までの距離計測が高速に実行できる。

【0108】本実施例では、自動車10からの測位距離
が近い範囲では検出精度を高く、測位距離が遠い範囲で
は検出精度を低くと、重み付けを行っている。これは、
一般的にいって、自車の安全を図るには、遠方の測位距
離精度より自車近辺の測位距離精度が高く要求されるか
らである。

【0109】以上の構成は一例であり、本実施例を応用
して、測位距離範囲をレーダ装置11の要求性能に合わ
せて、可変遅延回路と固定遅延回路とを組み合わせるこ
とで、対象物の検出精度を最適に設計することが可能で
ある。例えば、本実施例において、固定遅延回路のかわ
りに、比較的狭い範囲だけ、遅延量(位相偏移量)を変
位させる構成としても良い。

【0110】本実施例によれば、システムとして冗長に
ならずに、最適なシステムを構成しやすく、さらに、ハ
ードウエアの一部をソフトウエアに置き変える場合で
も、自由度が大きく対応がしやすい。

【0111】また、本実施例によれば、測位距離が遠い
範囲で、受信した信号に対して、例えば、ゴースト判別
をし、予め不要の信号を取り除くことで、測位距離の近
い範囲での検出を確実に実施することが出来、その結
果、障害物の測定精度が向上する。

【0112】また、本実施例によれば、近距離に位置す
る複数の対象物までの距離検出速度が早く、より遠距離
に位置する対象物の検知も可能となると共に、必要に応
じて、回路構成を簡単にして、その製作費を安価にする
ことが可能なレーダ装置を提供することができる。

【0113】

【発明の効果】本発明によれば、複数の対象物を高速に
検出できるレーダ装置を提供することが可能となる。

【0114】また、本発明のレーダ装置を自動車に搭載
することで、当該自動車の周囲に位置する他の車両まで
の距離を測定すると共に、それらによる危険度も判断す
ることが可能となる。

【0115】

【図面の簡単な説明】

【図1】本発明によるレーダ装置の一実施例の構成を示
すブロック図。

【図2】本発明によるレーダ装置の測定原理を説明する
ためのタイミングチャート。

【図3】本発明によるレーダ装置の他の実施例における
検知範囲の一例を示す説明図。

【図4】本発明による2つの異なる指向性を備えたレー
ダ装置を組み合わせた実施例における検知範囲の一例を
示す説明図。

【図5】本発明によるレーダ装置の他の実施例における
検知範囲の一例を示す説明図。

【図6】本発明によるレーダ装置の他の実施例における
検知範囲の一例を示す説明図。

【図7】PNコード信号の相関を説明するためのタイミ
ングチャート。

【図8】PNコード信号の相関出力を示すグラフ。

【図9】本発明によるレーダ装置の他の実施例の構成を
示すブロック図。

【図10】本発明によるレーダ装置の他の実施例の構成
を示すブロック図。

【図11】本発明によるレーダ装置の他の実施例の構成
を示すブロック図。

【符号の説明】

10・・自動車、11・・レーダ装置、100・・PN
符号発生器、200・・送信部、300・・受信部、4
00・・同期処理部、400A・・固定遅延部、50
0、500A・・相関処理部、600・・ドップラ計測
部、700・・演算処理部、800・・車速センサ、9
00・・警報表示装置。

フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G08G 1/0969 1/16 A

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スペクトラム拡散を用いるレーダ装置にお
    いて、 レーダ電波を送受信するアンテナと、 所定の符号列信号を発生させる符号列発生器と、 発生された符号列信号により、所定のキャリア信号をス
    ペクトラム拡散変調して送信信号を生成し、アンテナへ
    出力する送信部と、 アンテナで受信された信号を受け入れて、その受信され
    た信号を逆スペクトラム拡散により復調することで、そ
    の信号に含まれる当該キャリア信号成分を取り除いて出
    力する受信部と、 受信部で復調された信号に含まれる、複数の対象物のそ
    れぞれで反射されたレーダ電波に対応して受信された符
    号列信号と送信された符号列信号との位相差をそれぞれ
    求める手段を、少なくとも複数系統備える識別部と、 識別部で求められた複数個の位相差のそれぞれに対応す
    る、受信された各符号列信号の遅延時間量をそれぞれ得
    て、各遅延時間量に基づいて、レーダ電波を反射した各
    対象物までの距離をそれぞれ算出する演算処理部とを有
    することを特徴とするスペクトラム拡散を用いるレーダ
    装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記識別部は、前記位相差を求めるための、前記受信さ
    れた符号列信号と前記送信された符号列信号との相関出
    力をそれぞれ求める複数の個別識別手段と、求められた
    相関出力に基づいて前記位相差を求めると共に、これら
    個別識別手段の制御を行う演算制御手段とを有し、 各個別識別手段は、 前記符号列発生器から送信された符号列信号と同じ符号
    列信号を受け入れ、その位相を所定範囲内で偏移させて
    出力する可変遅延回路と、 前記受信部で復調された信号と可変遅延回路の出力とを
    掛け合わせるミキサー回路と、 ミキサー回路からの出力を受け入れて、受信された符号
    列信号と送信された符号列信号との相関出力を求める相
    関処理回路とを有し、 演算制御手段は、求められた各相関出力が、最大値およ
    び所定値以上の値のうちいずれか一方となった場合にお
    ける、その相関出力に対応する可変遅延回路での位相偏
    移量を前記位相差として求めると共に、可変遅延回路の
    位相偏移量を互い異なる範囲で変化させることで、得ら
    れた前記位相差が互いに異なる値となるように、可変遅
    延回路の動作を制御することを特徴とするスペクトラム
    拡散を用いるレーダ装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、 所定の距離に位置する対象物の存在を検出するための、
    第2の個別識別手段および第2の演算制御手段を備える
    第2の識別部をさらに有し、 第2の個別識別手段は、 前記符号列発生器から送信された符号列信号と同じ符号
    列信号を受け入れ、その位相を所定量だけ偏移させて出
    力する遅延回路と、 前記受信部で復調された信号と遅延回路の出力とを掛け
    合わせるミキサー回路と、 ミキサー回路からの出力を受け入れて、受信された符号
    列信号と送信された符号列信号との相関出力を求める相
    関処理回路とを有し、 第2の演算制御手段は、求められた相関出力が所定値以
    上かどうかを判断し、それが所定値以上と判断した場合
    における遅延回路での位相偏移量を前記位相差として求
    めることを特徴とするスペクトラム拡散を用いるレーダ
    装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記第2の識別部は、前記第2の個別識別手段を少なく
    とも複数個備え、 当該第2の個別識別手段の前記遅延回路は、それぞれ、
    互いに所定値だけ異なるように位相偏移量が設定されて
    いるものであり、 前記第2の演算制御手段は、当該第2の個別識別手段の
    それぞれで得られた相関出力が所定値以上かどうかを判
    断し、それが所定値以上と判断した場合における、その
    相関出力に対応する遅延回路での位相偏移量を前記位相
    差としてそれぞれ求めると共に、前記遅延回路の位相偏
    移量が、前記識別部の前記可変遅延回路にて設定されて
    いる最大位相偏移量のいずれよりも大きいものであるよ
    うに、前記遅延回路を制御するものであり、 前記演算処理手段は、当該第2の演算制御手段で得られ
    た複数の位相差のそれぞれに対応する、受信された符号
    列信号の時間遅延量を得て、その時間遅延量に基づい
    て、前記レーダ電波を反射した対象物までの距離をそれ
    ぞれ算出するものであることを特徴とするスペクトラム
    拡散を用いるレーダ装置。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3または4において、 前記符号列発生器は、前記符号列信号として、疑似雑音
    信号およびランダム信号のうち、いずれか一方を発生す
    るものであることを特徴とするスペクトラム拡散を用い
    るレーダ装置。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4または5において、 複数の対象物のそれぞれで反射されたレーダ電波に対応
    して受信される信号における、前記キャリア周波数、前
    記符号列発生器で用いられる符号クロック周波数、およ
    び、前記符号列信号の繰返し周波数のうち、いずれか1
    つの周波数におけるドップラシフトに対応するドップラ
    量をそれぞれ計測する、複数のドップラ計測回路をさら
    に有し、 前記演算処理部は、それら計測されたドップラ量を受け
    入れ、そのドップラ量に対応する各対象物の相対的な速
    度および距離変化率のうち、少なくとも一方を求めるこ
    とを特徴とするスペクトラム拡散を用いるレーダ装置。
  7. 【請求項7】請求項6において、 当該レーダ装置が、移動速度を検出する速度検出装置を
    有する車両に搭載されるものであって、 入力される信号に対応して、所定の警報表示を行う警報
    表示装置をさらに有し、 前記演算処理部は、速度検出装置により検出された当該
    車両の速度情報と、前記識別部で得られた対象物のそれ
    ぞれまでの距離情報と、前記ドップラ計測回路により計
    測された対象物のそれぞれの相対速度および距離変化率
    のうちいずれか一方に関する情報とを受け入れて、それ
    らに基づいて、所定の規則に従い、各対象物の危険度を
    判定して、その危険度に対応する信号を警報表示装置へ
    出力する危険度判定手段を有することを特徴とするスペ
    クトラム拡散を用いるレーダ装置。
  8. 【請求項8】請求項6において、 当該レーダ装置が、移動速度を検出する速度検出装置
    と、道路地図データ記憶装置および表示装置を備えるナ
    ビゲーション装置と、ハンドルのステアリング角度を検
    出するステアリング角度検出装置とを、少なくとも備え
    る車両に搭載されるものであって、 前記演算処理部は、速度検出装置により検出された当該
    車両の速度情報、ステアリング角度検出装置により検出
    された当該車両のハンドルのステアリング角度情報、お
    よび、道路地図データ記憶装置から読み取られた車両の
    現在位置付近の道路状態情報のうち少なくとも1つの情
    報と、前記識別部で得られた複数の対象物のそれぞれま
    での距離情報と、前記ドップラ計測回路で得られた複数
    の対象物のそれぞれの相対速度および距離変化率のうち
    いずれか一方に関する情報とを受け入れ、それらに基づ
    いて、所定の規則に従って、現時点における対象物毎の
    危険度、および、所定時間後における対象物毎の危険度
    を判定する危険度判定手段と、 ナビゲーション装置の表示装置に、危険度判定手段で判
    定された危険度に対応して、所定の警報表示を行わせる
    ための信号をナビゲーション装置へ出力する出力部とを
    さらに有することを特徴とするスペクトラム拡散を用い
    るレーダ装置。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかにおいて、 前記アンテナとは異なる指向性を備える1以上の、受信
    用アンテナ、送信用アンテナ、および、送受信用アンテ
    ナのうち少なくとも1つと、 当該アンテナと前記アンテナとを切り換える切換手段と
    をさらに有することを特徴とするスペクトラム拡散を用
    いるレーダ装置。
  10. 【請求項10】請求項1〜8のいずれかにおいて、 前記アンテナは、ほぼ全方位方向にレーダ電波を送信
    し、ほぼ全方位方向からのレーダ電波を受信することが
    可能である構成を有することを特徴とするスペクトラム
    拡散を用いるレーダ装置。
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