JP2006217228A - アンテナ制御装置、無線基地局、および基地局ネットワーク制御システム - Google Patents

アンテナ制御装置、無線基地局、および基地局ネットワーク制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】複数のアンテナ素子を備える無線基地局において、移動端末の現在位置を高精度に把握することで、多数の高速移動する移動端末へのビーム追従を可能とし、高速なデータ通信サービスを提供する。
【解決手段】複数のアンテナ素子を備える無線基地局において、端末現在位置算出手段115に、端末位置情報取得手段113と、端末移動度情報取得手段111を設け、移動端末の現在位置情報と、移動端末の移動度情報をもとに、移動端末の現在位置を推定算出することにより、高速に移動する移動端末の現在位置を高精度に算出し、低速で移動する移動端末に対して算出したアンテナの重み付け係数を読み出すことにより、高速に移動する移動端末へのビーム追従を可能とするようアンテナ制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信端末へのアンテナビームを複数のアンテナ系列を用いて形成するための送出制御信号を生成するアンテナ制御装置、それを備える無線基地局、および、複数の無線基地局を切り替えて無線通信端末とサービスサーバとの通信を制御する基地局ネットワーク制御システムに関する。
移動通信技術が発展するにつれて移動可能な無線通信端末(以下、移動端末あるいは端末と記載する)と、無線基地局(以下、基地局と記載する)との間での高速で安定したデータ伝送が求められている。そこで、複数のアンテナ素子を使って所望の方向に電波を向けて不要な電波の影響を受けないようにし、限られた周波数でできるだけたくさんの端末と広帯域データ伝送するための技術として、例えば、基地局から移動する端末が存在する位置に限ってビームを向けて通信するアダプティブアレイアンテナ技術が知られている。
また、移動する端末に向けてビームを形成し追従するために、端末から受信した信号をもとにその端末と基地局との間の伝搬特性を算出するには大量の計算処理が必要である。そこで、1つの基地局が通信処理を担当する端末の数が増加したり、端末が高速に移動したりして、計算処理が間に合わずに追従が困難となることを防止する従来技術として、次のようなものが知られている。
移動するPHS端末と基地局との間の伝搬環境が時間によって変化しないということに注目し、サービスエリア内において、単位の位置ごとに伝搬特性パラメータをデータベースに保存しておき、PHS端末が送信する移動端末の現在位置データを受信し、伝搬データベースを読み出す方法が知られている。このような構成により、計算量の小さい方法で移動端末へ向かうビームを形成し、高速な追従を可能とし、高速で高品質な通信を実現している(例えば特許文献1参照)。
また、データベースから移動端末の現在位置に応じて移動端末のアンテナ指向性を読み出して制御し、移動端末の現在の位置に対応する指向性制御データが登録されていなかったときに基地局からの電波の到来方向を検出して保存する方法が知られている。このような構成により、道路配置の変化にも対応しながら移動端末の指向性を追従性よく速やかに制御している(例えば特許文献2参照)。
ここで、基地局のアダプティブアレイアンテナを制御して移動端末を追従する従来方法について図を参照しながら説明する。従来技術にかかる基地局は、移動端末の位置を示す位置情報を移動端末より取得してその位置情報に応じてビームを形成するための制御信号を生成し、移動端末を追従している。
従来技術にかかる移動端末と基地局の構成について説明する。図13(a)は、従来技術にかかる移動端末の構成図である。移動端末1300は、移動端末1300の位置を示す情報を取得して位置情報1304を生成する位置情報取得手段1301と、位置情報1304を入力とし、変調して送信信号1305を生成する送信信号生成手段1302と、送信信号1305を電波として放射する送信アンテナ1303とで構成される。
図13(b)は、従来技術にかかる基地局の送信制御部の構成図である。基地局の送信制御部1100は、アダプティブアレイアンテナ1110と接続されおり、送信ベースバンド信号1102を生成する送信信号生成手段1101と、アダプティブアレイアンテナ1110からビームを形成するための送出制御信号1104を生成するアンテナ制御ユニット1130と、送出制御信号1104に応じてベースバンド信号1102を信号処理しアダプティブアレイアンテナ1110へ出力する送出制御ユニット1131で構成される。
また、送出制御ユニット1131は、送信ベースバンド信号1102と制御信号1104を入力して位相と振幅が重み付けされたベースバンド信号1105を生成する位相と振幅の重み付け手段1103と、振幅と位相が重み付けされたベースバンド信号1105を入力して変調してRF信号1107を生成する周波数変換手段1106と、RF信号1107を入力して増幅されたRF信号1109を生成する電力増幅手段1108とで構成される。
また、アンテナ制御ユニット1130は、移動端末1300の送信する位置情報1304を図示しない受信制御部より取得して端末位置情報1112を生成する端末位置情報取得手段1113と、移動端末1300から到来する電波信号の図示しない受信制御部での受信状況データを取得し、移動端末1300が送信する電波信号が到来する方向を推定して、推定方向に対応する重み付け係数である到来重み付け係数1121を生成する到来方向推定手段1122と、移動端末1300の推定位置を示す到来重み付け係数1121を生成する到来方向推定手段1122と、地理上の位置に対応する各アンテナ制御パラメータであるアンテナ系列ごとの位相と振幅の重み付け量である重み付け係数1118を保存する重み付け係数保存手段1119と、端末位置情報1112または到来重み付け係数1121に応じて重み付け係数1118を決定して送出制御信号1104を生成する位相振幅重み付け制御手段1123とで構成される。
また、重み係数保存手段1119に保存される重み付け係数1118について説明する。重み付け係数とは、これを位相と振幅の重み付け手段1103にて振幅および位相に加える制御の度合い量を示している。位相と振幅の重み付け係数としてアンテナ系列ごとに設定し、例えば「1番目のアンテナ系列に入力されるベースバンド信号の振幅を2倍し、位相を45°回転する。2番目のアンテナ系列に入力されるベースバンド信号の振幅を1.5倍し、位相を30°回転する」といったように信号制御する。
図14は、従来技術にかかる基地局の送信制御部の重み付け係数保存手段に保存する重み付け係数データテーブルの構造例を示す図である。重み付け係数データテーブル1400は、地理上の各地点を示す地点位置情報1401とその地点において停止している移動端末を用いて算出された重み付け係数1118で構成される。地点位置情報1401は緯度経度情報で構成され、重み付け係数1118はアンテナ系列ごとに振幅方向の重み付け量と位相方向の重み付け量によって構成される。例えば、A地点における緯度が「北緯35°36′23″」、経度が「東経139°45′1″」で、アンテナ系列1Ant1の振幅の重み付け係数、すなわちパラメータAが「1.2」、位相の重み付け係数、すなわちパラメータΦが「+0.5」であり、同様にアンテナ系列2Ant2の振幅の重み付け係数Aが「0.7」、位相の重み付け係数Φが「−0.2」であることを示している。他の地点におけるデータ例も同様である。
なお、本例はアンテナ系列数が2の場合を示しているが、アンテナ系列数が3以上の場合も同様に、アンテナ系列ごとの振幅と位相の重み付け係数を組にしたデータ構造で保存される。また、重み付け係数保存手段1119に記憶保存する係数データテーブル1400の初期値については、基地局のサービスエリア内の各地点に移動端末を静止させたときのアレイ系列ごとの最適な重み付け量を測定して、あらかじめ保存設定する。
このような構成で、従来技術による移動端末と基地局の動作について説明する。図15は、従来技術にかかる基地局が移動端末をビーム追従する動作の概念図である。図15において、移動端末1300は基地局1140のサービスエリア内に位置している。
まず、移動端末1300は、位置情報取得手段1301にて移動端末1300の位置情報1304を例えばGPS(Global Positioning System:汎地球測位システム)信号情報を取得して算出し生成する。そして送信信号生成手段1302にて、位置情報1304を変調して送信信号1305を生成し、電波信号1501として送信アンテナ1303から放射する。
次に、基地局1140は、移動端末1300からの電波信号1501を受信すると、図示しない受信制御部にて復調し、送信制御部1100のアンテナ制御ユニット1130にて、移動端末1300が送信する位置情報1304と同様の情報である端末位置情報1112を生成する。そして、重み付け係数保存手段1119を参照して端末位置情報1112に対応する各アンテナ制御パラメータである重み付け係数1118を決定し、送出制御信号1104を生成する。ただし、対応する重み付け係数1118が重み付け係数保存手段1119に保存されていない場合には、到来方向推定手段1122より到来重み付け係数1121を取得して位相と振幅の重み付け量を算出決定し、送出制御信号1104を生成する。
また、このとき算出した重み付け係数1117を、重み付け係数保存手段1119に保存する。この重み付け係数保存手段1119に保存した重み付け係数1117は、次回以降に重み付け量を決定する際に参照可能となる。
最後に、送出制御ユニット1131では、送出制御信号1104に応じて、各アンテナ系列へ入力する送信ベースバンド信号1102ごとに位相と振幅を重み付けし、変調、増幅して、RF信号1109をアダプティブアレイアンテナ1100より放出する。こうして、アダプティブアレイアンテナ1100の形成するビーム1500を移動端末1300へ向くよう制御する。なお、送信ベースバンド信号1102は、例えば、QPSK変調やOFDM変調した信号である。
このように、従来技術にかかる基地局では、送信制御部の重み付け係数保存手段に重み付け係数データを保存し、移動端末の位置に応じた重み付け係数を読み出し、アダプティブアレイアンテナの各アンテナ系列の重み付け量を制御することで、追従を可能にしている。さらに、移動端末の位置に応じた重み付け係数が基地局の送信制御部内の重み付け係数保存手段に保存されていない場合に、到来方向から移動端末の位置を推定して算出した重み付け係数を新たに保存することにより、地形の変化などにも対応するようアダプティブアレイアンテナを制御して移動端末を高速に追従している。
ここで、基地局から広いビームで移動端末を追従し、高速にデータ通信する機能を実現する場合の動作例について図を用いて説明する。この動作例は、端末が時速100kmを超えるような高速で移動する場合、あるいは、基地局が把握している移動端末の位置に誤差がある場合に、追従が困難となることを防止するために、基地局から空間方向に余裕を持たせたビームを形成して端末に追従させるものである。
図16(a)は、従来技術にかかる移動端末の構成図である。移動端末1310の構成は、図13(a)で示した移動端末1300の構成とほぼ同じであるが、位置情報取得手段1301をGPS情報取得手段1311とし、移動端末1310の位置情報1314を移動端末1310が搭載した図示しないGPS装置から取得する情報をもとに算出している点が異なっている。
図16(b)は、従来技術にかかる移動端末が高速で移動中に位置情報を算出する動作の概念図である。図16(b)において移動端末1310は経路1600上をA地点からE地点方向に移動している。移動端末1310が非常に高速に移動する場合には、移動端末1310の生成する位置情報1314は離散的な地点情報となる。このとき、例えば、GPS信号情報から移動端末1310の位置が算出されるのに1秒間かかり、移動端末1310が時速100kmでA地点からE地点へ移動しているとすると、移動端末1310が位置情報1314を送信する地点の間隔、すなわちA地点とE地点の距離は27mとなる。
図17は、従来技術にかかる基地局が広いビームを形成し移動端末を追従する動作の概念図である。基地局1141は、時速100kmで高速に移動する移動端末1310に対して高速に追従するアダプティブアレイアンテナ1110を有する。移動端末1310は、GPS情報をもとに1秒ごとに位置情報を算出して基地局1141に送信する。X地点に移動端末1310が位置し、X地点が基地局1141から真南に50m離れていると、1秒後に端末1310は、東西方向では、西へ27m離れたY地点にいる可能性と、東に27m離れたZ地点にいる可能性がある。その両地点を含む領域全体へ追従させるためにビーム1511の指向性を60°以上としている。なお、このような広いビームを形成する場合には、アンテナ系列ごとの重み付け係数の値を、図14に示したような狭いビームを形成する場合とは異なるものにすることで実現している。
このように、従来技術にかかる基地局では、端末が高速に移動する場合あるいは端末位置に誤差を含む場合に、広いビームを形成して端末を追従している。
特開2000−307504号公報(第6頁、図1) 特開2001−94496号公報(第23頁、図7)
しかし、上記従来技術では、高速に移動する移動端末を追従する場合には、次のような課題がある。特許文献1に記載された、複数のPHSの基地局と移動端末の通信間の伝搬遅延から移動端末の現在位置を求める方法では、算出される位置情報の精度が十分ではないといった課題がある。また、特許文献2に記載された、移動端末の現在の位置をGPSセンサから求める方法では、精度よく現在位置を計算するには時間がかかるといった課題や、高速に計算するには誤差が大きくなり精度が十分ではないといった課題がある。また、図15に示した指向性が広いビームで高速に移動する端末を追従する方法では、指向性が狭いビームで追従する場合に比べて周波数利用効率が下がり、高速なデータ通信サービスを提供することができなくなるといった課題がある。さらには、都市環境のように移動端末の移動により見通し伝搬路がビルでふさがれるような環境や、基地局の側を高速に移動するように基地局から見て移動端末の移動角速度が非常に大きい環境などで移動端末を追従する場合においては、移動端末の位置測定の速度や精度が十分でないといった課題がある。
また、上記従来技術では、複数の移動端末が同じエリアに位置しほぼ同時に高速に移動する場合に、一つ一つの移動端末に対してビーム追従するための計算時間がかかるといった課題がある。
また、上記従来技術では、通信セル範囲が狭い基地局で通信サービスエリアを構成する場合には、高速に移動する移動端末からコンテンツデータを送出要求してから送出するまで準備時間がかかり、受信開始するときには要求先の基地局のセルから移動して出てしまうといった課題がある。
本発明は、上記課題に鑑み、移動端末の位置と移動度を基地局へ送信して、高速に移動する場合であっても、移動端末の位置を高精度に求めて狭いビームで端末を追従し、周波数効率が高く、高速にデータ通信できる基地局を提供することを目的とする。
また、本発明は、複数の移動端末が限られたエリアでかたまってほぼ同じ動き方をしている場合であっても、複数の移動端末をビームで追従できる基地局を提供することを目的とする。
また、本発明は、移動端末の移動度に応じて近隣の狭域送信アンテナに限定してデータを配信でき、電波の利用効率を高めるとともに不正受信を防ぐことができる基地局ネットワーク制御システムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明のアンテナ制御装置では、無線通信端末へのアンテナビームを複数のアンテナ系列を用いて形成するための送出制御信号を生成するアンテナ制御装置とし、無線通信端末の位置を示す位置情報を取得する端末位置情報取得手段と、無線通信端末の移動度を示す移動度情報を取得する端末移動度情報取得手段と、位置情報および移動度情報に応じて無線通信端末の現在の位置を示す現在位置情報を算出する端末現在位置算出手段と、無線通信端末の位置に対応したアンテナ制御パラメータとしてアンテナ系列ごとの重み付け係数を記憶する重み付け係数保存手段と、端末現在位置算出手段より現在位置情報を取得し、現在位置情報に対応するアンテナ制御パラメータを重み付け係数保存手段より取得し、アンテナ制御パラメータに応じて送出制御信号を生成する位相振幅重み付け制御手段とを備えるように構成している。
また、本発明のアンテナ制御装置では、無線通信端末の通信状況情報として電波の到来方向を検知もしくは取得して、到来方向に対応する重み付け係数を示す到来重み付け係数を算出する到来方向推定手段をさらに備え、位相振幅重み付け制御手段は、端末現在位置算出手段より現在位置情報を取得し、現在位置情報に対応する重み付け係数が重み付け係数保存手段に保存されているかどうかを判定し、対応する重み付け係数が保存されている場合には、その係数をアンテナ制御パラメータとして決定し、対応する重み付け係数が保存されていない場合には、到来方向推定手段より到来重み付け係数を取得してアンテナ制御パラメータとして決定し、決定したアンテナ制御パラメータに応じて送出制御信号を生成するように構成している。
また、本発明のアンテナ制御装置では、位置情報は、少なくとも位置データとその測定時刻データを含み、移動度情報は、少なくとも移動方向データと移動速度データを含み、端末現在位置算出手段は、位置情報と移動度情報とから現在時刻もしくは将来時刻における無線通信端末の位置情報を算出して現在位置情報とするように構成している。
また、本発明のアンテナ制御装置では、重み付け係数保存手段に記憶されるアンテナ制御パラメータは、少なくともアンテナ系列ごとの振幅の重み付け係数または位相の重み付け係数を含み、送出制御信号は、少なくともアンテナに送出するベースバンド信号の振幅もしくは位相をアンテナ系列ごとに制御する信号であるように構成している。
また、本発明のアンテナ制御装置では、位相振幅重み付け制御手段は、無線通信端末が他の無線通信端末とともに移動しているか否かの判別条件を示す判定条件情報を記憶し、端末現在位置算出手段より現在位置情報を取得し、端末移動度情報取得手段より端末移動度情報を取得し、現在位置情報と端末移動度情報と判定条件情報に応じて、現在位置情報に対応するアンテナ制御パラメータを重み付け係数保存手段より取得し、アンテナ制御パラメータに応じて、送出制御信号を生成するように構成している。
また、本発明のアンテナ制御装置では、判定条件情報は、少なくとも、無線通信端末の現在位置情報が他の無線通信端末の現在位置情報と同一と判定する範囲条件を示す位置範囲データと、無線通信端末の移動度情報が他の無線通信端末の移動度情報と同一と判定する範囲条件を示す移動度範囲データとを含み、位相振幅重み付け制御手段は、判定条件情報と現在位置情報と移動度情報とから、無線通信端末が他の無線通信端末とともに移動していると判定した場合に、ともに移動していると判定した他の無線通信端末の現在位置情報を無線通信端末の現在位置情報としてアンテナ制御パラメータを決定するように構成している。
また、本発明の無線基地局では、アンテナ制御装置を備えるように構成している。
また、本発明の基地局ネットワーク制御システムでは、複数の無線基地局を切り替えて無線通信端末とサービスサーバとの通信を制御する基地局ネットワーク制御システムとし、無線基地局の通信可能なエリアを示す通信エリア情報を記憶する通信エリア記憶手段と、無線通信端末の位置を示す位置情報と移動度を示す移動度情報とサービスサーバへのサービス要求を示すサービス要求情報とをいずれかの無線基地局より取得する端末要求取得手段と、位置情報と移動度情報に応じて無線通信端末の新たな現在の位置を示す現在位置情報を算出し、現在位置情報とエリア情報とに応じて、無線通信端末と通信可能な無線基地局の候補を示す候補リストを生成する候補リスト生成手段と、サービス要求情報をサービスサーバへ送信し、そのサービス応答を示すサービス応答情報を受信するサービス処理手段と、候補リストから無線基地局を選択してサービス応答情報を送信するサービス応答送信制御手段とを備えるように構成している。
また、本発明の基地局ネットワーク制御システムでは、候補リストは、少なくとも、無線基地局を識別する識別データと、無線基地局と通信可能な時間帯を示す時間帯データとを含み、サービス応答送信制御手段は、現在時刻において送信可能な無線基地局が候補リストに含まれていない場合には、次に最も早い時間帯に送信可能となる無線基地局を選択してサービス応答情報の出力処理をその時間帯になるまで待機するように構成している。
本発明によれば、移動端末の位置情報および移動度情報を基地局へ送信し、基地局側で移動端末の瞬時位置と移動端末の移動度に応じて、移動端末の移動度が低い場合は伝搬路を推定して適切なアンテナ係数を算出して決定し、また、移動端末の移動度が高い場合は保存されたアンテナ係数を参照して決定し、アンテナを制御することにより、高速に移動する場合であっても、移動端末の位置を高精度に求めて狭いビームで移動端末を追従し、周波数効率が高く、高速にデータ通信する基地局を提供することができる。
また、本発明によれば、例えば、移動端末が新幹線などの車内に存在する場合や、高速道路上を高速に移動する場合など、複数の移動端末が限られたエリアでかたまってほぼ同じ動き方をしている場合に、仮想的に代表端末として位置を推定して同一パラメータでアンテナ制御することにより、複数の移動端末が一斉に基地局の近傍を高速で移動する環境においても移動端末をビームで追従することができる基地局を提供することができる。
また、本発明によれば、端末の移動度情報に応じて車載端末の近隣の狭域送信アンテナを算出決定することにより、データを配信でき、また、伝搬受信レベルでの受信者を限定した秘匿性のある信号配信ができ、さらに、電波の利用効率をさらに高くすることができる基地局システムを提供することができる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態にかかる移動端末および基地局について、図を参照しながら説明する。本実施の形態にかかる基地局は、移動端末の位置情報および移動度情報の入力を受け、新たな位置情報もしくは移動度情報が入力されるまでの間はそれまでに入力された位置情報および移動度情報に基づいて移動端末の現在位置情報を順次推定算出し、推定算出された現在位置情報に対するアンテナ制御パラメータを決定し、移動端末に対するアンテナビームを複数のアンテナ系列を用いて形成している。
本実施の形態にかかる移動端末と基地局の構成について説明する。図1(a)は、本発明の実施の形態にかかる移動端末の構成図である。移動端末301は、移動端末301の位置を示す情報を取得して位置情報303を生成する位置情報取得手段302と、移動端末301の移動度を示す情報を取得して移動度情報305を生成する移動度情報取得手段304と、位置情報303と移動度情報305を入力して変調し、送信信号307を生成する送信信号生成手段306と、送信信号307を電波として放射するアンテナ308とで構成される。
図1(b)は、本発明の実施の形態にかかる基地局の送信制御部の構成図である。基地局の送信制御部100は、アダプティブアレイアンテナ110と接続されおり、送信ベースバンド信号102を生成する送信信号生成手段101と、アダプティブアレイアンテナ110からビームを形成するための送出制御信号104を生成するアンテナ制御ユニット130と、送出制御信号104に応じてベースバンド信号102を信号処理しアダプティブアレイアンテナ110へ出力する送出制御ユニット131とで構成される。
また、送出制御ユニット131は、送信ベースバンド信号102と制御信号104を入力して位相と振幅が重み付けされたベースバンド信号105を生成する位相と振幅の重み付け手段103と、振幅と位相が重み付けされたベースバンド信号105を入力して変調してRF信号107を生成する周波数変換手段106と、RF信号107を入力して増幅されたRF信号109を生成する電力増幅手段108とで構成される。
また、アンテナ制御ユニット130は、移動端末301の送信する位置情報303を図示しない受信制御部より取得して端末位置情報114を生成する端末位置情報取得手段113と、移動端末301の送信する移動度情報305を図示しない受信制御部より取得して移動度情報112を生成する端末移動度情報取得手段111と、端末位置情報114と端末移動度情報112から移動端末301の現在時刻の位置を示す端末現在位置情報116を生成する端末現在位置算出手段115と、移動端末301から到来する電波信号の図示しない受信制御部での受信状況データを取得し、移動端末301が送信する電波信号が到来する方向を推定して、推定方向に対応する重み付け係数である到来重み付け係数121を生成する到来方向推定手段122と、移動端末301の位置に対応する各アンテナ制御パラメータであるアンテナ系列ごとの位相と振幅の重み付け量である重み付け係数118を保存する重み付け係数保存手段119と、現在端末位置情報116または到来重み付け係数121に応じて重み付け係数118を決定して送出制御信号104を生成する位相振幅重み付け制御手段123とで構成される。
ここで、端末現在位置算出手段115での算出例について説明する。図2は、本発明の実施の形態にかかる基地局の送信制御部内の端末現在位置算出手段での現在端末位置情報の算出例を示す図である。端末位置情報114は、GPS位置算出結果とGPS信号受信時刻で構成され、ある時間間隔で計算されて端末現在位置算出手段115に入力される。そして、端末移動度情報112は、移動端末の移動方向と移動速度で構成され、端末現在位置算出手段115に入力される。端末現在位置算出手段115はこれらの情報から現在時刻における移動端末の現在位置を示す現在端末位置情報116を算出する。例えば、移動端末301がGPS信号受信時刻「0時0分0秒」にGPS位置算出結果「北緯35°36′23″、東経139°45′1″」すなわち「O地点」に存在するときに、現在時刻「0時0分1秒」の移動端末の現在位置を次のように計算する。移動端末の移動方向が「真東」、移動速度が「時速40km」である場合には、移動端末301が存在する現在位置は「北緯35°36′23″、東経139°45′3″」すなわち「A地点」と算出する。移動端末の移動方向が「真東」、移動時速が「時速100km」である場合には、移動端末301が存在する現在位置は「北緯35°36′23″、東経139°45′5″」すなわち「B地点」と算出する。なお、制御のために、現在時刻を送出制御信号104を生成すべき将来時刻とし、移動端末が移動する前に計算を開始するようにしてもよい。
また、重み係数保存手段119に保存される重み付け係数118について説明する。図3は、本発明の実施の形態にかかる重み付け係数保存手段に保存される係数データテーブルの構造例を示す図である。本実施の形態にかかる係数データテーブル400の構造は図14で示した係数データテーブル1400の構造と同じであり、係数データテーブル400は、地理上の地点を示す地点位置情報401と、その地点において停止している移動端末を用いて算出された重み付け係数118で構成される。
このような構成で、本実施の形態にかかる基地局の送信制御部と移動端末の動作について説明する。図4は、本発明の実施の形態にかかる基地局が高速移動する移動端末をビーム追従する動作の概念図である。図4において、移動端末301は基地局140のサービスエリア内のO地点に位置し、経路Q上をA地点へ向けて移動中である。
はじめに、移動端末301がO地点に位置するときの動作について説明する。移動端末301は、O地点において位置情報303として、例えば、O地点のGPS位置算出結果とGPS信号受信時刻データ、移動度情報305として、例えば移動方向と移動速度データを生成する。そして、位置情報303と移動度情報305を入力して送信信号307を生成し、電波信号500aとして送信アンテナ308から放射する。
基地局140は、移動端末301からの電波信号500aを受信すると、図示しない受信制御部にて復調し、送信制御部100のアンテナ制御ユニット130にて、移動端末301が送信する位置情報303および移動度情報305と同様の情報である端末位置情報114および端末移動度情報112を生成する。そして端末位置情報114と端末移動度情報112より移動端末301の現在位置情報116を算出し、重み付け係数保存手段119を参照して、現在位置情報116に対応する各アンテナ制御パラメータである重み付け係数118を決定して、送出制御信号104を生成する。ただし、対応する重み付け係数118が重み付け係数保存手段119に保存されていない場合には、到来方向推定手段122より到来重み付け係数121を取得して端末301からの電波の到来方向に応じた位相と振幅の重み付け量を決定し、送出制御信号104を生成する。
このとき算出した重み付け量は新たな重み付け係数117として、重み付け係数保存手段119に保存する。次回以降に重み付け量を決定する際に参照可能となる。そして、送出制御ユニット131は、送出制御信号104に応じて、各アンテナ系列へ入力する送信ベースバンド信号102ごとに位相と振幅を重み付けし、変調、増幅して、RF信号109をアダプティブアレイアンテナ110より放出する。こうして、アダプティブアレイアンテナ110の形成するビーム500をO地点の移動端末301へ向くよう制御する。
つづいて、移動端末301がO地点からA地点へ移動する場合の動作について説明する。図5は、本発明の実施の形態にかかる移動端末が高速で移動しながら位置情報を算出する動作の概念図である。移動端末301は経路Q上をO地点からA地点方向へ高速に移動中であり、時刻0時0分0秒に経路上のO地点すなわちP0地点に位置する。そして、0.2秒後にP1地点に位置し、さらにその0.2秒後にP2地点に位置し、さらにその0.2秒後にP3地点に位置し、さらにその0.2秒後にP4地点に位置する。そして、さらにその0.2秒後、すなわち0時0分1秒に、P5地点、すなわちA地点に位置する様子を示している。
例えば、移動端末301の位置情報取得手段302がGPS信号情報をもとにした位置情報を算出するのに1秒かかる場合には、高速に移動する移動端末301がP0地点を通過したときにGPS信号情報を取得して計算を開始したとすると、計算結果が求まるのは1秒後、すなわち、P5地点に移動したときであり、移動端末301が基地局140に送信する位置情報はP0地点のときの値となり、受信した位置情報に応じて基地局140で形成するビームの先は実際の移動端末301の位置とのずれが生じる。
そこで、本実施の形態にかかる移動端末301および基地局140では、移動端末301は現在の位置情報303を取得できない場合でも、取得した移動度情報305のみを取得して基地局140に送信し、基地局140では新たに受信した移動度情報112とすでに受信しているP0以前の位置のおける端末位置情報114とから、移動端末301の現在位置情報116を算出し更新するようにしている。そして、更新した移動地点における新たな重み付け係数を連続的に決定して送信制御信号104を生成することにより、アダプティブアレイアンテナ110の形成するビーム500をビーム501に向かうまでの間を連続的に制御する。こうして、移動端末301がP0地点からP1地点、P2地点、P3地点、P4地点を経由してP5地点へと移動する間に、すでに受信している位置情報と移動度情報とから移動端末301が現在A地点へ向かう中間地点にあることを基地局140で推定し、連続的にビームを移動端末301に向けるようにアンテナ制御する。
このような構成とすることによって、本実施の形態では、移動端末の搭載するGPSセンサによる移動端末の位置の計算に一定の時間がかかっても、基地局側で移動端末の現在位置を推定することにより高精度に算出することが可能となる。また、端末の現在位置に応じてアダプティブアレイアンテナのビーム先を向けるパラメータを過去のデータを参照することにより高速に算出することが可能となり、高速にビーム追従でき、周波数利用効率の良い高速データ伝送サービスが実現できる。
なお、本実施の形態では、端末移動度情報112を取得する方法について、移動端末301に内蔵される3Dジャイロで測定し移動端末301から基地局140で受信する形態としているが、移動端末301と基地局140の相対位置関係から移動端末301もしくは基地局140で測定する形態、あるいは、過去に計算された移動端末301の位置から基地局140で算出する形態などとすることができる。
また、本実施の形態では、移動端末301の現在の位置情報114を取得する方法について、移動端末301の持つGPSセンサを用いて測定し移動端末301から基地局140へ送信する形態としているが、移動端末301と複数の基地局140の位置関係から移動端末301もしくは基地局140で測定し算出する形態、あるいは、位置が既知である基準点からの信号を移動端末301が受信して測定し基地局140へ送信する形態などとすることができる。
また、本実施の形態では、移動端末301の端末現在位置情報116を算出する方法について、過去に算出した移動端末301の位置情報303とその移動端末301の移動度情報305をもとに現在の移動端末301の位置を理想的な運動法則の算出式に基づいて推定する形態としているが、地形などの地理特性情報を加味して移動速度の加速や減速などを加味する算出式に基づいて推定する形態などとすることができる。
また、本実施の形態では、移動端末301の端末現在位置情報116を算出する時間間隔について特に限定していないが、移動端末301が位置情報303を送出する時間間隔よりも小さな時間間隔で算出する形態とすることで、より的確にビーム追従できるという効果がある。
なお、本実施の形態では、電波の到来方向を算出する方法について、アレイアンテナ110での受信信号から求める形態としているが、具体的には、MUSIC(Multiple Signal Classification:ミュージック)法により求める形態や、ESPRIT法(Estimation of Signal Parameters via Rotational Invariance Techniqus:エスプリ)法により求める形態などとすることができる。
次に、本実施の形態にかかる移動端末がNLOS(Non Line Of Sight)地点を通過するときの通信サービスイメージと、そのときの基地局での重み付け係数の生成例について説明する。NLOS地点とは、基地局と移動端末間の伝搬路が建築物や送電線、立ち木など地上の構造物で見通し外になる地域、あるいは、地形上で見通し外になる地域などのことである。都市空間などでは、特に基地局と移動端末の見通し伝搬路を、トンネルやビルなどの遮蔽物によって遮られることが多く発生するが、見通し外になっても、基地局からの電波の反射波や回折波を利用して通信することが可能な場合がある。
図6は、本発明の実施の形態にかかる基地局がNLOS地点を経由して移動する移動端末をビーム追従する動作の概念図である。図6において、移動端末301は、都市内の道路600上を、X地点からY地点およびトンネル603内を経由し、Z地点へと移動する。移動端末301がX地点に位置するときは、基地局140と移動端末301は見通し環境にあり、見通し空間に形成されるビーム510で通信可能である。しかし、移動端末301が移動してY地点に位置するときは、ビル601によって基地局140と移動端末301とは見通し外環境になるが、ビル602に向かうビーム511aの反射波511bがY地点に向かうようにビーム511aを形成するよう制御して通信する。また、移動端末301がトンネル603から出てくる時刻を推定し、トンネルから出てくる時刻にZ地点に図示しないビームを向けるよう制御し、通信する。
図7は、本発明の実施の形態にかかる基地局の位相振幅重み付け制御手段で決定する振幅および位相の重み付け係数の推移例を示す図である。振幅重み付け係数Aと位相重み付け係数Φは、移動端末の道路上の位置に応じてそれぞれ独立に変動する。例えば、移動端末がX地点を通過する時点において、振幅重み付け係数Aは「α」であり、位相重み付け係数Φは「β」であることを示している。なお、図7は1つのアンテナ系列における推移例を示しており、位相振幅重み付け制御手段で決定する振幅および位相の重み付け係数A、Φの値はアンテナ系列ごとに異なっている。
移動端末と基地局間を遮るものがなく常にLOS(Line Of Sight)環境を端末が移動する場合には、振幅および位相重み付け係数は連続的に変化する。しかし、障害物や反射物などによって見通し伝搬路が遮蔽され見通しのパスではないパスが最適なパスとなるような場合には、振幅および位相の重み付け係数A、Φは不連続に推移する。例えば、図7において、P1地点、P2地点、P3地点の各地点で係数が不連続となるが、このような係数を次々に読み出すことによって道路上を移動する移動端末を追従することができる。なお、図7は推移例であり、図6で示した端末経路や各地点に必ずしも対応したものではない。
このように、基地局と移動端末の見通し伝搬路が比較的良い場合だけでなく、見通し外の移動端末に対しても最適な重み付け量を設定して基地局のアンテナ制御することにより、見通し伝搬路が比較的良い場合であっても同様な効果を得る。
なお、本実施の形態では、移動端末が静止し移動度が時速0kmのときの重み付け係数をあらかじめ計算する形態について説明したが、例えば、時速10km以下の移動端末から計算する場合など、ある移動度以下の移動端末に対する重み付け係数を計算し、重み付け係数保存手段に保存する形態としても、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、移動端末が停止している場合の結果から重み付け係数を求め追加保存する方法について示したが、試験用の移動端末をサービス導入前に移動してあらかじめ重み付け係数を計算しておき、その係数のみを参照して追従制御する場合においても、同様の効果がある。この場合、事前に係数を計算するのは、道路や線路などの、サービス導入後にユーザの移動端末が高速で移動する場所に限定することにより効果的に構成できる。
なお、本実施の形態では、移動端末のGPSセンサからの算出結果が緯度経度で示される形態について示したが、高度情報を含む形態としても、同様の効果がある。このような構成にすることで、例えば、立体交差する高速道路上を移動する移動端末などにも対応することができる。また、移動端末のGPSセンサからの算出結果が北緯および東経で示される地点での形態について示したが、南緯あるいは西経で示される地点での形態としても、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、ベースバンド信号で振幅と位相の重み付けする形態として説明したが、RF信号で重み付けする形態としても、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、車載用の移動端末の移動度情報を3Dジャイロで求める形態について説明したが、他の移動度検知方法、例えばGPS装置を使って過去の位置と現在の位置から移動度を推定する手法、自立航法装置、自動車の車輪の回転数から速度を求める方法、カーナビゲーション装置を使って移動度を求める方法とする形態としても、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、高速にアダプティブアレイアンテナでビーム追従する形態について説明したが、複数のビームを作成するMIMO(Multi Input Multi Output:多重入出力、あるいは、多入力多出力)方式のアンテナによる形態としても、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、移動端末位置情報取得手段にGPSセンサを用いる形態について説明したが、道路上に設置された赤外線発光する光ビーコンから送信される赤外線をもとに移動端末の位置情報を検知する赤外線センサ、路上に設置された電波ビーコン送信機から送信される電波をもとに移動端末の位置情報を検知する電波ビーコン受信機、地理上の位置情報を検知するカーナビゲーション装置、車の存在する位置を示す情報を受信するETC(Electronic Toll Collection System:自動料金収受システム)装置、あるいは、DSRC(Dedicated Short Range Communication:専用狭域通信)装置などを用いる形態としても、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、道路上の自動車にビームを追従させるシステム形態について説明したが、自動車のほかバスやトラックなどの地上の移動体だけでなく、電車や列車など軌道上を移動する移動体、もしくは、航空機や船舶など上空や海上を移動する移動体とする形態としても、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、移動端末の正確な現在地を移動端末で算出して基地局に送信する場合について示したが、基地局が受信した位置情報と移動度情報とから基地局内で移動端末の正確な現在地を算出する形態としても、同様の効果が得られる。
(実施の形態2)
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる移動端末および基地局について説明する。本実施の形態にかかる移動端末および基地局は、互いに近接してまとまって移動している複数の移動端末を判別し、それらを代表する仮想の現在位置にある仮想移動端末に対する1つのアンテナビームを形成するための送出制御信号を生成できるよう構成し、同じ端末グループに属すると判定されたすべての移動端末に対して同一の送出制御信号を生成するようにしている。
本実施の形態2にかかる移動端末および基地局の構成について説明する。図8(a)は、本発明の第2の実施の形態にかかる移動端末の構成図である。移動端末311は、実施の形態1で示した移動端末310とほぼ同じ構成をしているが、端末の位置情報および移動度情報を地上や移動体に設置される報知器より取得する構成としている点が異なっている。移動端末311は、報知器よりキロポスト信号を取得して移動端末の位置を示すキロポスト情報313を生成するキロポスト信号受信手段312と、速度信号を取得して移動端末の速度を示す速度情報315を生成する速度信号受信手段314と、キロポスト情報313と速度情報315をもとに送信信号317を生成する送信信号生成手段316と、送信信号317を電波として放射するアンテナ318とで構成される。
図8(b)は、本発明の第2の実施の形態にかかる基地局の送信制御部の構成図である。本実施の形態にかかる基地局の送信制御部100bの構成は実施の形態1で示した基地局140の送信制御部100とほぼ同じ構成としているが、位相振幅重み付け制御手段123bが、端末現在位置算出手段115より端末現在位置情報116を取得し、さらに端末移動度情報取得手段111より端末移動度情報112を取得して、移動端末311が他の移動端末とともに移動しているかどうかを判別して、移動端末311に対するアンテナビームを形成するための送出制御信号104を生成するよう構成している点が異なっている。
ここで、移動端末が他の移動端末とともに移動していることを判別する動作の概念について説明する。図9は、本発明の第2の実施の形態にかかる基地局が移動端末の移動度と位置により移動端末を判別する例を示す概念図である。図9において、基地局141で取得した移動端末の移動度情報と算出した現在位置情報、すなわち時速と位置をそれぞれ横軸と縦軸にして各端末を各座標点にプロットしている。例えば、座標点901にプロットされる移動端末は、位置Pを時速Vで移動中であることを示している。座標点902および903にプロットされている移動端末はともに停止しているが互いに離れた地点に位置することを示し、座標点904は非常に高速で移動していることを示している。座標領域905には点の列がかたまってプロットされているが、プロットされている移動端末はある同じ速度で同時にまとまって移動していることを示している。このように移動端末の方向成分を加味した速度と位置を比較することにより、他の端末とともに移動しているかどうかを判別する。本実施の形態では、現在位置情報を同一と判定する範囲条件を示す位置範囲データと、移動度情報を同一と判定する範囲条件を示す移動度範囲データとを含む判定条件情報に応じて、判定対象の移動端末と他の移動端末がまとまって移動しているかどうかを判定するよう構成している。
次に、本実施の形態にかかる移動端末および基地局の動作について説明する。図10は、本発明の第2の実施の形態にかかる基地局が電車内の移動端末を追従する動作の概念図である。図10において、電車700は線路610の上を図に示す方向に移動している。電車700の中には複数の移動端末311が存在している。速度信号報知器701は電車700に搭載され、電車700の移動方向と速度を示す速度信号512を電車700内のそれぞれの移動端末311に報知する。キロポスト信号報知器702は、電車700が走行する線路610沿いに設置され、線路種別と線路上の位置を示すキロポスト信号511をそれぞれの移動端末311に報知する。
まず、電車700内の移動端末311は、電車700内の速度報知器701より速度信号512を受信し、速度情報315、例えば「上り方向、時速40km」という情報を生成する。また、移動端末311は、610沿いのキロポスト信号報知器702よりキロポスト信号511を受信し、キロポスト情報313、例えば「東海道本線、上り、100.03km地点」という情報を生成する。そして、送信信号生成手段316により、速度情報315とキロポスト情報313より送信信号317を生成し、アンテナ308より送出する。
基地局141は、移動端末131より図示しない受信制御部にて送信信号を受信し、速度情報315を端末移動度取得手段111で取得し、キロポスト情報313を端末位置情報取得手段113で取得する。そして、位相振幅重み付け制御手段123bにて、電車700内の複数の移動端末311について他の移動端末とまとまって移動しているかどうかを判定し、移動端末と同じ位置および速度として、同一のアンテナ制御パラメータを選択する。そして、移動端末311に対して同一のアンテナビーム520aを形成し、電車700の移動に合わせてビーム520aからビーム520bへと移動するよう送出制御する。
こうして、受信した移動度と位置情報が一定範囲で他の端末と似通っている場合には、その移動端末とまとまって移動していると判定し、判定対象の移動端末の対して仮想的な移動端末の位置および速度を想定して、一つのビームを形成し、仮想的な移動端末の位置に応じて追従する。
このような構成とすることによって、本実施の形態では、複数の移動端末が同時に高速に移動する際に、一つ一つの移動端末に対して、ビーム追従する場合に比べ、少ない計算量で追従することができる。また、移動度および位置情報が一定範囲で似通っている移動端末が近くに存在する場合に、例えば、基地局のサービスエリアに電車が進入して複数の移動端末が同時に基地局と通信を開始処理する必要があるときに、一つの移動端末あたりの通信速度を制限するよう制御して、基地局に求められる通信量が急に増加して基地局に障害が発生することを防ぐことができる。
なお、本実施の形態では、電車の速度情報を車内に設置された速度信号報知器から報知する形態について説明したが、速度信号報知器を電車の外部に設置して電車の速度信号を電車内の移動端末に報知する形態としても、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、電車の存在位置を示すキロポスト信号を電車の外部に設置するキロポスト信号報知器から報知する形態について説明したが、キロポスト信号報知器を電車の車内に設置する形態としても、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、電車に存在する移動端末を一つのグループにまとめて追従する場合について説明したが、より近接する移動端末どうしをグループと判別し、電車内の移動端末を複数のグループとして追従する場合においても、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、移動端末の集団が存在する場合に、その移動端末をグループ化して追従する形態について説明したが、移動端末の集団が次に進入する基地局に対して、その基地局での既存の通信端末との通信速度をあらかじめ小さくするよう制御し、移動端末集団が進入したときに基地局での処理能力を超えるなどして障害が発生することを防ぐ形態としても、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、電車内の移動端末の速度を示すために、位置と時速の情報をもとにグループを判定する場合について示したが、時速ではなく方向を考慮した速度情報でグループを判定する形態とすることにより、さらに道路上のバス内の移動端末など様々な方向へ移動する移動端末をグループ化して追従が可能になるという効果が得られる。
なお、本実施の形態では、移動度および位置情報が一定範囲で似通っている移動端末を
グループ化してビーム追従する形態について説明したが、端末の移動度および位置情報を一定時間保存しておいて、一定の時間の移動度および位置情報が似通っている端末をグループ化してビーム追従する形態とすることにより、線路の道路の交差など一時的に移動度と位置情報が似通った移動端末が誤ってグループ化されることを防止し、より高精度なビーム追従が可能になるという効果が得られる。
なお、本実施の形態では、移動度および位置情報が一定範囲で似通っている移動端末がある場合をまとまって移動していると判定し、他の移動端末と同じパラメータを設定してビーム追従する形態について説明したが、同じグループに判定する移動端末すべての移動度あるいは位置情報を平均化するなど再度計算してから、対象とする移動端末すべてのパラメータを設定する形態とすることにより、より集団の中心に向けたビームを形成し、より高精度なビーム追従が可能になるという効果が得られる。
(実施の形態3)
次に、本発明の第3の実施の形態にかかる移動端末および基地局を含む基地局ネットワーク制御システムについて説明する。本実施の形態にかかる移動端末は車両に搭載される車載無線機として構成し、移動端末がコアネットワーク内のサービスとしてコンテンツサービスを利用する。そして、基地局を含む基地局ネットワーク制御システムは、移動端末と通信する基地局を移動端末の現在位置情報と移動度情報とに応じて選択するよう構成している。
本実施の形態3にかかる移動端末および基地局を含む基地局ネットワーク制御システムの構成について説明する。図11は、本発明の第3の実施の形態にかかる基地局ネットワークシステムの構成および通信サービスの概念図である。図11において、基地局ネットワーク制御システムは、基地局の通信可能なエリアを示す通信エリア情報を記憶する通信エリア記憶手段151と、移動端末の位置を示す位置情報と移動度を示す移動度情報とコンテンツサーバへのコンテンツ要求を示すコンテンツ要求情報とを基地局より取得する端末要求取得手段152と、位置情報と移動度情報に応じて移動端末の新たな現在の位置を示す現在位置情報を算出し、現在位置情報とエリア情報とに応じて、移動端末と通信可能な基地局の候補を示す候補リストを生成する候補リスト生成手段153と、コンテンツ要求情報をコンテンツサーバへ送信し、その応答情報を受信するサービス処理手段154と、候補リストから基地局を選択して応答情報を送信するサービス応答送信制御手段155とで構成される。
ここで、端末要求処理手段152とサービス処理手段154とサービス応用送信制御手段155はデータ管理局150aを構成し、基地局142a、142bを切替え制御しながらデータ通信する。また、通信エリア記憶手段151と候補リスト生成手段153は、通過時刻算出機150bを構成し、各基地局の通信サービスエリア情報と移動端末の位置情報に応じて適切な基地局を判定する。また、データベース150cは、コアネットワーク上でコンテンツを格納し要求に応じてコンテンツを出力する。
また、基地局である受信局142aは、エリアAを通信可能範囲とする受信用アンテナ106aを備えている。また、基地局である送信局142bは、エリアBを通信可能範囲とする狭域送信アンテナ160bを備えている。通信対象の車両710は、車載無線機712と速度検知器711とアンテナ309とで構成される。非通信対象の車両720は、車載無線機712と速度検知器711とアンテナ310とで構成される。
ここで、データ管理局150aの動作について説明する。図12は、本発明の第3の実施の形態にかかるデータ管理局の処理を示すフローチャートである。はじめに、車両の搭載する車載無線機からのデータ要求信号と速度情報およびユーザIDを受信局である基地局より入力を受ける(ST801)。つづいてユーザIDを認証しサービスユーザかどうかの確認する(ST802)。ユーザ認証が正しい場合には引き続きデータベース150cへコンテンツ情報を要求し(ST803)、データベース150cよりコンテンツ情報を受信する(ST804)。ついでデータ要求信号を送出した車両が狭域送信アンテナの近傍を通る時刻を通過時刻算出機150bにより算出し、その時刻まで待機する(ST805)。その時刻になったら、送信局である基地局に対してコンテンツデータを送信するとともに、送信対象の車両に対する送信を指示する(ST806)。
次に、本実施の形態にかかる車載無線機と受信局および送信局を含む基地局ネットワーク制御システムの動作について、図11を参照して説明する。通信対象の車両710は速度検知器711で走行速度を検知し、車載無線機712に速度情報を送信する。ここで速度情報は、例えば、「東方向、時速30km」のように方向と速度を表すデータである。車載無線機712は、速度情報とデータ要求信号とユーザIDを受信局142aに送信する。受信局142aはデータ要求信号と速度情報とユーザIDを受信し、その信号をデータ管理局150aに送信する。データ管理局150aでは、移動端末から要求されたコンテンツをデータベース150cより読み出す。また、通過時刻算出機150bは、車両710が狭域送信アンテナ160aの近傍を通過する時刻を速度検知器711が検知して送信した速度情報から算出する。そしてデータ管理局150aは受信したコンテンツデータを、通信対象の車両710が狭域送信アンテナ160aの通信エリアBに到達する時刻に限定して送信する。
このような構成とすることによって、本実施の形態では、データの読み出しに時間がかかるようなデータを送信局に送信するときに、より確実に移動端末に送信できる。また、移動速度が異なる通信対象でない車両720に対してコンテンツを送信しないようにすることができ、有料コンテンツや個人情報など他者に受信させたくない信号を通信対象の位置によって他者による受信を困難にすることができ、秘匿性が高いサービスを提供することができる。
なお、本実施の形態では、通信対象の車両がいずれかの基地局の近傍を通過する時刻を算出する形態としたが、現在時刻あるいはコンテンツを準備できる時刻に応じて移動端末と通信可能な基地局の候補を算出して選択する構成としても、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、データ要求を受ける受信局のアンテナの詳細について限定しない形態について説明したが、受信局のアンテナを広域アンテナあるいは狭域アンテナとする形態としても、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、狭域送信アンテナを使ってコンテンツを送信する形態について説明したが、大きなサイズのデータを送信中に基地局をハンドオーバするタイミングになるのを防ぐように、移動端末が移動する先の基地局のサービスエリアに入るまで送信を待たせるような制御をする形態としても、同様の効果が得られる。また、さらに十分な通信時間を確保できる基地局のサービスエリアに入るまで送信を待たせるような制御をする形態としても、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、端末に対するコンテンツサービスのコンテンツをデータ管理局のデータベースに格納する形態について説明したが、コアネットワーク上のコンテンツサービスサーバと通信してコンテンツデータを取得する形態としても、同様の効果が得られる。また、コアネットワーク上のサービスはコンテンツの配付サービスに限られるものではなく、サービスを要求して応答を得るサービスサーバとする形態としても、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、データ管理局が1つの構成として説明したが、複数のデータ管理局を管理する上位の管理局によりデータ管理局間の選択をして、異なるデータ管理局が管理する基地局へデータの送出をする形態としても、同様の効果が得られる。
なお、本実施の形態では、自動車がデータ要求信号を受信局に出力し、データ管理局のデータを読み出し秘匿性の高いサービスを実現する形態について説明したが、基地局側が自動車にデータを要求して、別のある地点でデータを受信局に出力する形態としても、同様の効果が得られる。
(a)本発明の実施の形態1にかかる移動端末の構成図(b)本発明の実施の形態1にかかる基地局の送信制御部の構成図 本発明の実施の形態1にかかる基地局の送信制御部内の端末現在位置算出手段での現在端末位置情報の算出例を示す図 本発明の実施の形態1にかかる重み付け係数保存手段に保存される係数データテーブルの構造例を示す図 本発明の実施の形態1にかかる基地局が高速移動する移動端末をビーム追従する動作の概念図 本発明の実施の形態1にかかる移動端末が高速で移動しながら位置情報を算出する動作の概念図 本発明の実施の形態1にかかる基地局がNLOS地点を経由して移動する移動端末をビーム追従する動作の概念図 本発明の実施の形態1にかかる基地局の位相振幅重み付け制御手段で決定する振幅および位相の重み付け係数の推移例を示す図 (a)本発明の実施の形態2にかかる移動端末の構成図(b)本発明の実施の形態2にかかる基地局の送信制御部の構成図 本発明の実施の形態2にかかる基地局が移動端末の移動度と位置により移動端末を判別する動作例を示す概念図 本発明の実施の形態2にかかる基地局が電車内の移動端末を追従する動作の概念図 本発明の実施の形態3にかかる基地局ネットワークシステムの構成および通信サービスの概念図 本発明の実施の形態3にかかるデータ管理局の動作を示すフローチャート (a)従来技術にかかる移動端末の構成図(b)従来技術にかかる基地局の送信制御部の構成図 従来技術にかかる基地局の送信制御部の重み付け係数保存手段に保存する重み付け係数データテーブルの構造例を示す図 従来技術にかかる基地局が移動端末をビーム追従する動作の概念図 (a)従来技術にかかる移動端末の構成図(b)従来技術かかる移動端末が高速で移動中に位置情報を算出する動作の概念図 従来技術にかかる基地局が広いビームを形成し移動端末を追従する動作の概念図
符号の説明
100、100b 送信制御部
101 送信信号生成手段
110 アダプティブアレイアンテナ
111 端末移動度情報取得手段
113 端末位置情報取得手段
115 端末現在位置算出手段
119 重み付け係数保存手段
122 到来方向推定手段
123、123b 位相振幅重み付け制御手段
130 アンテナ制御ユニット
131 送出制御ユニット
140、141 基地局
142a 基地局(受信局)
142b 基地局(送信局)
150a データ管理局
150b 通過時刻算出機
150c データベース
151 通信エリア記憶手段
152 端末要求処理手段
153 候補リスト生成手段
154 サービス処理手段
155 サービス応用送信制御手段
160a、160b 峡域通信アンテナ
301、311 移動端末
308、318 アンテナ
500、501、510、511a、511b、520a、520b ビーム
700 電車
701 速度信号報知器
702 キロポスト信号報知器
710、720 車両
711 速度検知器
712 車載無線機

Claims (9)

  1. 無線通信端末へのアンテナビームを複数のアンテナ系列を用いて形成するための送出制御信号を生成するアンテナ制御装置であって、
    前記無線通信端末の位置を示す位置情報を取得する端末位置情報取得手段と、
    前記無線通信端末の移動度を示す移動度情報を取得する端末移動度情報取得手段と、
    前記位置情報および前記移動度情報に応じて前記無線通信端末の現在の位置を示す現在位置情報を算出する端末現在位置算出手段と、
    前記無線通信端末の位置に対応したアンテナ制御パラメータとして前記アンテナ系列ごとの重み付け係数を記憶する重み付け係数保存手段と、
    前記端末現在位置算出手段より前記現在位置情報を取得し、前記現在位置情報に対応する前記アンテナ制御パラメータを前記重み付け係数保存手段より取得し、前記アンテナ制御パラメータに応じて前記送出制御信号を生成する位相振幅重み付け制御手段とを備えるアンテナ制御装置。
  2. 前記無線通信端末の通信状況情報として電波の到来方向を検知もしくは取得して、前記到来方向に対応する重み付け係数を示す到来重み付け係数を算出する到来方向推定手段をさらに備え、
    前記位相振幅重み付け制御手段は、前記端末現在位置算出手段より前記現在位置情報を取得し、前記現在位置情報に対応する重み付け係数が前記重み付け係数保存手段に保存されているかどうかを判定し、対応する重み付け係数が保存されている場合には、その係数をアンテナ制御パラメータとして決定し、対応する重み付け係数が保存されていない場合には、前記到来方向推定手段より前記到来重み付け係数を取得してアンテナ制御パラメータとして決定し、決定したアンテナ制御パラメータに応じて送出制御信号を生成する請求項1記載のアンテナ制御装置。
  3. 前記位置情報は、少なくとも位置データとその測定時刻データを含み、前記移動度情報は、少なくとも移動方向データと移動速度データを含み、
    前記端末現在位置算出手段は、位置情報と移動度情報とから現在時刻もしくは将来時刻における前記無線通信端末の位置情報を算出して現在位置情報とする請求項1または2記載のアンテナ制御装置。
  4. 前記重み付け係数保存手段に記憶される前記アンテナ制御パラメータは、少なくとも前記アンテナ系列ごとの振幅の重み付け係数または位相の重み付け係数を含み、前記送出制御信号は、少なくともアンテナに送出するベースバンド信号の振幅もしくは位相をアンテナ系列ごとに制御する信号である請求項1ないし3のいずれかに記載のアンテナ制御装置。
  5. 前記位相振幅重み付け制御手段は、前記無線通信端末が他の無線通信端末とともに移動しているか否かの判別条件を示す判定条件情報を記憶し、前記端末現在位置算出手段より前記現在位置情報を取得し、前記端末移動度情報取得手段より前記端末移動度情報を取得し、前記現在位置情報と前記端末移動度情報と前記判定条件情報に応じて、前記現在位置情報に対応する前記アンテナ制御パラメータを前記重み付け係数保存手段より取得し、前記アンテナ制御パラメータに応じて、前記送出制御信号を生成する請求項1ないし4のいずれかに記載のアンテナ制御装置。
  6. 判定条件情報は、少なくとも、前記無線通信端末の現在位置情報が他の無線通信端末の現在位置情報と同一と判定する範囲条件を示す位置範囲データと、前記無線通信端末の移動度情報が他の無線通信端末の移動度情報と同一と判定する範囲条件を示す移動度範囲データとを含み、
    前記位相振幅重み付け制御手段は、前記判定条件情報と前記現在位置情報と前記移動度情報とから、前記無線通信端末が他の無線通信端末とともに移動していると判定した場合に、ともに移動していると判定した前記他の無線通信端末の現在位置情報を前記無線通信端末の現在位置情報としてアンテナ制御パラメータを決定する請求項5記載のアンテナ制御装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載のアンテナ制御装置を備える無線基地局。
  8. 複数の無線基地局を切り替えて無線通信端末とサービスサーバとの通信を制御する基地局ネットワーク制御システムであって、
    前記無線基地局の通信可能なエリアを示す通信エリア情報を記憶する通信エリア記憶手段と、
    前記無線通信端末の位置を示す位置情報と移動度を示す移動度情報と前記サービスサーバへのサービス要求を示すサービス要求情報とをいずれかの無線基地局より取得する端末要求取得手段と、
    前記位置情報と前記移動度情報に応じて前記無線通信端末の新たな現在の位置を示す現在位置情報を算出し、前記現在位置情報と前記エリア情報とに応じて、前記無線通信端末と通信可能な無線基地局の候補を示す候補リストを生成する候補リスト生成手段と、
    前記サービス要求情報を前記サービスサーバへ送信し、そのサービス応答を示すサービス応答情報を受信するサービス処理手段と、
    前記候補リストから無線基地局を選択して前記サービス応答情報を送信するサービス応答送信制御手段とを備える基地局ネットワーク制御システム。
  9. 前記候補リストは、少なくとも、前記無線基地局を識別する識別データと、前記無線基地局と通信可能な時間帯を示す時間帯データとを含み、
    前記サービス応答送信制御手段は、現在時刻において送信可能な無線基地局が候補リストに含まれていない場合には、次に最も早い時間帯に送信可能となる無線基地局を選択してサービス応答情報の出力処理をその時間帯になるまで待機する請求項8記載の基地局ネットワーク制御システム。

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