JP4969423B2 - 鉄道信号保安設備の送信架搭載装置 - Google Patents

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Description

この発明は、鉄道信号保安設備の送信架搭載装置に関し、詳しくは、ATC(自動列車制御装置)などの鉄道信号保安設備のうち、地上側に設置された送信架と、それに搭載されて軌道回路に信号を送信する送信装置とに関する。更に詳しくは、送信信号のレベル調整に関する。なお、本願発明の送信架には送受信架も含まれる。
リレーを多用した従前のATC地上装置は(例えば非特許文献1参照)、上位の連動装置等の外部条件を中継するリレーを搭載した条件送受用リレー架と、搬送波発生部や信号波発生部を搭載した発振架と、振幅変調回路を搭載した変調波発生架と、外部条件に基づき現示決定等の論理演算を行って信号波を確定するリレーを搭載したリレー架と、その信号波を増幅して軌道回路への送信信号とする送信部を搭載した送信架と、送信信号用のインピーダンスマッチングトランスやアレスタや避雷管を搭載した保安器架(整合変成器架)とに、細かく分散して実装されていた。信号出力レベルを調整するアッテネータも各架の搭載装置に分散して組み込まれていた。アッテネータは個別素子であった
これに対し、小形化の進んだコンピュータや回路素子を採用したATC地上装置では(例えば非特許文献2,3参照)、増幅機能に加えて論理演算機能も送信器に組み込まれて、架の個数が削減されている。すなわち、この従来のATC地上装置は(図7(a)参照)、軌道14の一区間(軌道回路)に信号送信を行うのに要する回路である上述の搬送波発生部や,信号波発生部,振幅変調回路,論理演算部,増幅部に相当する回路が纏めて一つの送信器20に組み込まれたことにより、上述した条件送受用リレー架に相当するリレー架11と、複数・多数の送信器20を搭載する送信架12と、上述した保安器架に相当する変成器架13とで足りるものとなっている。
具体的には(図7(a)参照)、リレー架11には、例えば、連動装置10から送信器20へ条件等を伝えるATC速度制御リレーT25や、送信器20から上位装置等へ表示鎖錠等の情報を伝える表示鎖錠リレーT0などが、搭載されている。
また、変成器架13には、軌道14に至るケーブルと送信器20の出力段とのインピーダンスを整合させるマッチングトランスMTなどが搭載されている。
さらに、送信架12には、例えば14台といった多数の送信器20が搭載されるのに加えて、送信器20からマッチングトランスMTへの信号送信を許可/抑制する切替リレーCOR,SCRなども、搭載されている。送信器20は、何れも、着脱式ユニットに纏められて、交換容易なものとなっている。なお、SCRの搭載は送信架に限られる訳でなく、リレー架や変成器架にSCRが搭載される場合もある。
それぞれの送信器20には(図7(a)参照)、鉄道の信号保安に係る論理演算を行って速度制御情報などの送信信号作成指示を出すコンピュータ21(CPU)と、その指示に応じて送信信号を作成する送信信号作成回路24と、その送信信号を増幅してインピーダンスマッチングトランスMT経由で軌道14へ送出するパワー増幅回路23(PA)と、送信信号の出力レベルと信号周波数などの照査を行う送信レベル照査回路22(LD)とが、組み込まれている。また、コンピュータ21の周辺回路として、リレーT25の出力などを入力するためのデジタル入出力回路(DIO)や、リレーCOR,SCR,T0の駆動回路(RYD)、図示しないD/A変換回路とA/D変換回路も、送信器20に組み込まれている。
各部を詳述すると(図7(b)参照)、送信器20に組み込まれたコンピュータ21には、鉄道の信号保安に係る論理演算としてその典型例である現示決定を行うとともにその現示決定に基づいて速度制御情報などの指示を出す現示決定プログラムと、フェールセーフ性を確保するため自己の動作診断や特に入出力の照査を行う自己診断プログラムと、送信レベル照査回路22の検出信号に基づき送信信号の出力レベルを検知して確認するレベル検知プログラムとが、インストールされている。このようなコンピュータ21にはフェールセーフコンピュータが用いられている。
送信信号作成回路24には、ATCに割り当てられた例えば3150Hzの搬送波(図7(c)のsin波を参照)を生成する搬送波生成回路26と、コンピュータ21から指示された速度制御情報に応じて数段階の周波数たとえば13Hz,16Hz,〜,89Hzから適宜周波数を選出しその周波数の信号波(図7(d)参照)を生成する信号波生成回路25と、ミキサやバンドパスフィルタからなり搬送波を信号波で変調してATC信号波(図7(e1),(e2)参照)を生成する変調回路27と、ATC信号波の振幅を変更して適正レベルのATC信号波(図7(f)参照)にするアッテネータ28と、ATC信号波からPWM変調波を生成するパルス幅変調回路29とが、設けられている。これらの回路はアナログ回路で具体化され、アッテネータ28には個別素子が採用されていた。例えば、ロータリスイッチ構造の抵抗切換によるアッテネータが用いられていた。
パワー増幅回路23には(図7(b)参照)、PWM変調波をパワー増幅するアンプ(Amp)や、ローパスフィルタやバンドパスフィルタといったフィルタ(FIL)などが、設けられている。
送信レベル照査回路22には、軌道14に向けて送信器20から出力される送信信号をトランス等で検出した信号のレベルを調整するアッテネータ(ATT)や、ノイズ成分を除去するバンドパスフィルタ(BPF)、包絡線検波などでレベル成分を抽出する検波回路などが、設けられている。
このようなATC地上装置が連動装置10と軌道14との間に介在していることから、軌道14に係る信号機や転てつ器の連鎖(インターロック)を実現する連動装置10から出力された条件等に基づいて、軌道14を走行する列車に対して発停車や上限速度などを指示するATC信号(送信信号)が生成され、それが軌道14の各区間(軌道回路)に送出されて軌道14上の列車のATC車上装置に届けられるので、軌道14を走行する列車に対して適切な速度制御が行われる。
また、従前は複数の架に分散していたアッテネータが送信架12の送信器20のアッテネータ28に集約されているので、それぞれの送信器20についてはアッテネータ28を調整することで容易に信号出力レベル設定が行える。変調後のATC信号波は工場出荷時に調整されたままであれば一定レベルであるが(図7(e)参照)、軌道毎に設定する値は異なっているので、設定値との差が小さい場合はアッテネータ28での減衰を少なくし(図7(f1)参照)、設定値との差が大きい場合はアッテネータ28での減衰を多めにする(図7(f2)参照)。アッテネータ28の調整は摘みやネジといった可動部材を人手で操作することで行われる。信号出力レベルは、送信器内部の条件よりも、送信器外部の条件たとえば変成器架13前後のケーブルや軌道14の軌道回路の電気特性による影響を強く受ける。そのため、故障や計画等によって送信器20を交換した際には、アッテネータ28の手動操作にて、信号出力レベルを設定し直している。
更に架を減らす手法としてネットワークの導入が有効であり、リレー架11の全部または一部を上位ネットワークで置き換えたものや(例えば特許文献4参照)、送信架12に架内ネットワークを導入したものもある(例えば特許文献5参照)。後者の場合、ネットワーク伝送の信頼性が十分に高められることはもちろん、送信器20の主な二機能のうち増幅機能は各送信器に残すが論理演算機能は少数の論理部に集約することも行われて、多数の送信器の小形化が図られ、ひいては送信架12の規模削減が達成されている。
その他、一般に、高速乗算器を具備したデジタルシグナルプロセッサ(DSP)の小形化や高機能化により、振幅変調回路などの信号処理回路をプログラム可能なデジタル回路で具体化することも、実用性を増している。
社団法人日本鉄道電気技術協会編集「鉄道電気技術のための信号概論ATS・ATC」平成13年7月28日発行改訂版、p.119−137 大同信号株式会社編集「DAIDO79号」「ディジタルATC地上装置」1994年6月発行、p.14−17 大同信号株式会社編集「DAIDO82号」「ディジタルATC・TD地上装置」1995年9月発行、p.14−17 特開2000−168554号公報 特開2003−244156号公報
図8は、そのような技術を取り込んで従来装置を改良したときに想定されるATC地上装置のブロック構成図である。
この図8の仮想装置が上述した図7(a)の従来装置と相違するのは、リレー架11が上位ネットワーク15(NET)で置き換えられた点と、送信架12が架内ネットワーク31(LAN)を装備している送信架30になった点と、多数の送信器20が少数の論理部32と多数の送信器33とに分かれた点と、送信信号作成回路24の大部分25〜28がデジタルシグナルプロセッサ35(DSP)で実現されている点である。なお、図示や詳細な説明は割愛するが、PWM回路29までもDSPやプログラマブルロジックデバイスで置き換えることも可能である。
上位ネットワーク15は、リレー架11の全部を置き換えても良く、一部だけ置き換えて規模削減後のリレー架11と併存させても良く、外部の連動装置10から送信架30の論理部32へ条件等を伝えたり、論理部32から上位装置等へ表示鎖錠等の情報を伝えるのに用いられる。架内ネットワーク31は、論理部32が送信器33それぞれに対してサイクリック伝送による交信を行うのに用いられ、具体的には、論理部32が一定周期で送信器33それぞれにポーリングして速度制御情報などの送信信号作成指示を送出し、それに応じて送信器33がステータス等を返送するのに用いられる。これらのネットワーク15,31は、汎用のスイッチングハブやケーブルで構成しうるが、フェールセーフ伝送を確保することが重要である(例えば特許文献5参照)。
論理部32は、速度制御情報などの送信信号作成指示を出すプログラムを上述した多数のコンピュータ21から一台のフェールセーフコンピュータに移植したものであり、鉄道の信号保安に係る論理演算を行うものとなっている。その論理演算に伴う入出力は上位ネットワーク15や架内ネットワーク31を介して行うようになっており、そのための伝送プログラムがインストールされている。上述したのと同様な自己診断プログラムもインストールされている。論理部32も送信器20と同じく交換容易な着脱式ユニットに纏められている。このような論理部32は、送信架30に搭載されて鉄道の信号保安に係る論理演算を行うとともに架内ネットワーク31を介して送信器33それぞれに対して交信を行うものとなっている。
送信器33には、送信レベル照査回路22とパワー増幅回路23と送信信号作成回路24が残っている他、コンピュータ21より小形のフェールセーフなマイクロプロセッサ34(MPU)が実装されている。これには転送プログラムがインストールされていて、論理部32から架内ネットワーク31経由で送信されて来た送信信号作成指示が送信信号作成回路24に引き渡されるとともに、送信レベル照査回路22の検出結果が架内ネットワーク31経由で論理部32に報告されるようになっている。
また、送信器33にはデジタルシグナルプロセッサ35と簡易なATT設定器36が導入されており、送信信号作成回路24のうち信号波生成回路25と搬送波生成回路26と変調回路27とアッテネータ28の部分が、デジタルシグナルプロセッサ35のプログラムで具現化されて、それぞれ信号波生成機能(25),搬送波生成機能(26),振幅変調機能(27)、アッテネータ相当機能(28)になっている。アッテネータ相当機能(28)の手動調整はATT設定器36の操作で行える。デジタルシグナルプロセッサ35とパルス幅変調回路29との間には図示しないD/A変換回路が設けられることもある。
これらの改良により、ATC地上装置の機能を維持したまま、設備の小形化や原価低減が進むこととなる。
しかも、送信器33も、論理部32も、稼動率向上のため冗長系になっていて、稼動系の停止時や故障時には、それに代わって待機系が働くので、システム全体の稼働を継続しながら送信架30の論理部32や送信器33を交換することができる。
ところが、このようなATC地上装置では、アッテネータ28がプログラム化・ソフトウェア化されているが、アッテネータ相当機能(28)の機能や使い方は従来のままであり、その設定状態は送信器33の不揮発性メモリにだけ保持されている。
このため、故障や計画等によって送信器33を交換した際には、依然として、アッテネータ相当機能(28)による信号出力レベル設定を、ATT設定器36の手動操作にて、遣り直す必要がある。検査設備等で予め調整した送信器33であっても、設定状態を搭載箇所の条件に適合させなければならないので、信号出力レベルの再設定は避けられない。
とは言え、信号出力レベル設定を手動で誤りなく行うのは、手間が掛かるので工数が嵩むうえ、作業者の精神的負担も重い。
そこで、送信器33のアッテネータ相当機能(28)の調整を自動化するべく、アッテネータ相当機能(28)の設定状態を書換可能なデジタルデータのアッテネータ設定情報として記憶保持させるとともに、交換前の送信器33のアッテネータ相当機能(28)に係るアッテネータ設定情報をアップロードして交換後の送信器33のアッテネータ相当機能(28)にダウンロードする設定支援装置を導入することも考えられる。
しかしながら、そのような支援装置の導入には開発負担が伴うばかりか、支援装置を持ち合わせていないときや,送信器が設定支援装置と協動できない状態になったとき等には、支援装置が役に立たない。このため、特別な支援装置など無くても自動で交換前の送信器のアッテネータ設定情報を交換後の送信器に転写できるようにすることが望ましい。
そして、アッテネータ設定情報を使用する送信器とアッテネータ設定情報を使用しない論理部とが同じ送信架に搭載されて常に交信しているうえ、それらの稼動率がフェールセーフ化や二重化によって極めて高くなっていること等に鑑みて、アッテネータ設定情報のバックアップやリカバリに論理部を利用することが思い浮かんだ。
そこで、送信架に搭載され続けている論理部の介助によって自動で交換前の送信器のアッテネータ相当機能に係るアッテネータ設定情報が交換後の送信器のアッテネータ相当機能に設定されるように論理部と送信器とを改良することが技術的な課題となる。
本発明の鉄道信号保安設備の送信架搭載装置は(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、
架内ネットワークを装備した送信架と、前記送信架に搭載されて軌道回路への信号送信を行う送信器を複数と、前記送信架に搭載されて鉄道の信号保安に係る論理演算を行うとともに前記架内ネットワークを介して前記送信器それぞれに対して交信を行う論理部とを備えた鉄道信号保安設備の送信架搭載装置であって、
前記送信器と前記論理部が以下のように改良されている。
すなわち、前記送信器が、それぞれ、送信信号変調用の変調機能に加えて信号出力レベル設定用のアッテネータ相当機能も組み込まれたデジタル回路を含む送信信号作成回路と、前記アッテネータ相当機能に係るアッテネータ設定情報を記憶保持する送信器側不揮発性メモリと、そのアッテネータ設定情報の更新を前記アッテネータ相当機能の調整時に行うアッテネータ調整手段と、そのアッテネータ設定情報の更新を立ち上げ直後に前記論理部から受け取って行うアッテネータ設定手段とを具備したものであり、
前記論理部が、前記送信器それぞれのアッテネータ設定情報を記憶保持する論理部側不揮発性メモリと、そのアッテネータ設定情報を前記送信器それぞれに送信する手段と、前記送信器のうちアッテネータ調整のなされたものに対応するアッテネータ設定情報更新を行う手段とを具備したものである。
なお、ここで、アッテネータ相当機能は、個別素子からなる一般的な可変アッテネータと同等の機能を発揮する手段を個別素子でなくデジタル回路によって具体化したものであり、例えば、ワイヤードロジックのデジタル回路で具体化されたものや、プログラムによってデジタル回路に化体したアッテネータ機能体が、該当する。
また、本発明の鉄道信号保安設備の送信架搭載装置は(解決手段2)、上記解決手段1の鉄道信号保安設備の送信架搭載装置であって、
前記論理部の識別情報を設定しうる論理部用識別設定器が、前記送信架に設けられており、
前記論理部が、前記論理部側不揮発性メモリに論理部識別情報も記憶保持していて、立ち上げ直後には、前記論理部用識別設定器に設定されている識別情報と前記論理部側不揮発性メモリに記憶保持されている論理部識別情報とを比較し、その結果が不一致であれば、前記論理部側不揮発性メモリにおける前記送信器それぞれのアッテネータ設定情報を更新するとともに、前記論理部側不揮発性メモリに記憶保持している論理部識別情報を前記論理部用識別設定器に設定されている識別情報で更新するようになっている。
さらに、本発明の鉄道信号保安設備の送信架搭載装置は(解決手段3)、上記解決手段2の鉄道信号保安設備の送信架搭載装置であって、
前記送信器の識別情報を設定しうる送信器用識別設定器が、前記送信器それぞれに対応づけて複数化されて、前記送信架に設けられており、
前記論理部が、前記論理部側不揮発性メモリに前記送信器それぞれの送信器識別情報も記憶保持していて、その識別情報をアッテネータ設定情報送信に伴って前記送信器それぞれに送信するようになっており、
前記送信器が、前記送信器側不揮発性メモリに送信器識別情報も記憶保持していて、前記送信器側不揮発性メモリに記憶保持されているアッテネータ設定情報を立ち上げ直後に前記論理部から受信して更新するに際し、前記論理部から受信した送信器識別情報と前記送信器側不揮発性メモリに記憶保持されている送信器識別情報とを比較して、その結果が不一致の間は更新を控えるようになっている。
このような本発明の鉄道信号保安設備の送信架搭載装置にあっては(解決手段1)、正常な論理部と送信器とが送信架に搭載されていれば、架内ネットワークを介する交信にて論理部と送信器とが協動することで、鉄道の信号保安に係る論理演算が行われるとともに、その演算結果に応じて送信信号が作成され、それが軌道回路へ信号送信されるので、信号保安が適切に遂行される。
また、論理演算機能を送信器から抜き出して論理部に集約したのに加えて、多数の送信器の送信信号作成回路をデジタル化したことにより、送信架の規模が削減されるとともに、送信器の信号出力レベル設定をアッテネータ相当機能に対するアッテネータ設定情報の送信などで自動化しうるようになっている。
さらに、送信器にも論理部にも不揮発性メモリを設けて、調整されたアッテネータ相当機能に係るアッテネータ設定情報が送信器ばかりか論理部にも記憶保持されるとともに、電力投入や初期化などによる立ち上げの直後には送信器の不揮発性メモリに記憶保持中のアッテネータ設定情報が論理部の不揮発性メモリに記憶保持中のアッテネータ設定情報で更新されるようにもしたことにより、正常な論理部が送信架に搭載され続けている間に同じ送信架の送信器が交換されると、その論理部の介助にて自動で、交換前の送信器のアッテネータ設定情報が交換後の送信器のアッテネータ相当機能に設定されることとなる。
したがって、この発明によれば、特別な支援装置など無くても交換前の送信器のアッテネータ相当機能に係るアッテネータ設定情報が交換後の送信器に自動で転写される鉄道信号保安設備の送信架搭載装置を実現することができる。
また、本発明の鉄道信号保安設備の送信架搭載装置にあっては(解決手段2)、送信架に論理部用識別設定器を設けたうえで、論理部については、その不揮発性メモリに送信器のアッテネータ設定情報だけでなく論理部識別情報も記憶保持させるとともに、立ち上げの直後には識別情報の比較等の拡張処理も行うようにしたことにより、論理部が交換されると、その論理部の不揮発性メモリにおける論理部識別情報と送信架の論理部用識別設定器における識別情報とが一致しなくなるので、交換された論理部では、その不揮発性メモリにおける送信器それぞれの設定情報が更新されるとともに、その不揮発性メモリにおける論理部識別情報が論理部用識別設定器における識別情報で更新される。
したがって、この発明によれば、特別な支援装置など無くても送信器のアッテネータ相当機能に係るアッテネータ設定情報が交換後の論理部に自動でバックアップコピーされる鉄道信号保安設備の送信架搭載装置を実現することができる。
さらに、本発明の鉄道信号保安設備の送信架搭載装置にあっては(解決手段3)、論理部用識別設定器に加えて送信器用識別設定器までも送信架に設けるとともに、論理部についても送信器についてもそれぞれの不揮発性メモリに送信器のアッテネータ設定情報を記憶保持させるときや架内ネットワークを介して相手方に送信するときに送信器識別情報を随伴処理するようにし、更に送信器については立ち上げ直後に識別情報の比較や設定情報更新の控えといった拡張処理も行うようにしたことにより、電力投入を架単位で行ったため論理部と送信器とが短時間に相前後して立ち上がったときなどに例え論理部が未更新の不所望なアッテネータ設定情報を送信器へ送信したとしても、それに随伴して送信された送信器識別情報とそれを受信した送信器の不揮発性メモリにおける送信器識別情報とが一致しないので、送信器が誤ったアッテネータ設定情報で信号出力レベルを再設定するという不所望な事態の発生が確実に防止される。
したがって、この発明によれば、送信器のアッテネータ設定情報に係る自動バックアップ及び自動リカバリが確実に行われる鉄道信号保安設備の送信架搭載装置を実現することができる。
このような本発明の鉄道信号保安設備の送信架搭載装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1〜3により説明する。
図1〜2に示した実施例1は、上述した解決手段1(出願当初の請求項1)を具現化したものであり、図3〜4に示した実施例2は、上述した解決手段2(出願当初の請求項2)を具現化したものであり、図5〜6に示した実施例3は、上述した解決手段3(出願当初の請求項3)を具現化したものである。
なお、それらの図示に際し従来装置や仮想装置と同様の構成要素には同一の符号を付して示したので、重複する再度の説明は割愛し、以下、相違点を中心に説明する。
本発明の「鉄道信号保安設備の送信架搭載装置」の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図1は、本発明の送信架搭載装置30+40+50を含んだ鉄道信号保安設備を具体化したATC地上装置のブロック構成図であり、図2は、(a)がATT設定情報42,52のデータ構造図、(b)が架内ネットワーク31を介して行われる論理部40と送信器50との交信ダイアグラムである。
この図1のATC地上装置が既述した図8の仮想装置と相違するのは、論理部32がフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ41(論理部側不揮発性メモリ)を具備した論理部40になっている点と、送信器33がフラッシュメモリ等の不揮発性メモリ51(送信器側不揮発性メモリ)を具備した送信器50になっている点である。
なお(図2参照)、二重系の論理部40の各々を区別する場合には符号“40”に枝番を付加して論理部40−1や論理部40−2と記す。また、二重系の送信器50はn台(n組,n×2個,nは2以上の整数)設けられているので、そのうちi番目の送信器50を明示する場合には送信器50−iと記す。
送信器50は(図1参照)、その不揮発性メモリ51にATT設定情報52を記憶保持するようになっている(アッテネータ設定情報の一次保存・オリジナルデータ)。ATT設定情報52は、該当する送信器50のアッテネータ相当機能(28)に係るアッテネータ設定情報であり、それぞれの送信器50毎にアッテネータ調整を行って信号出力レベルを設定したときの信号出力レベル設定状態をアッテネータへの設定値(ATT設定値)で表したものである。より具体的には(図2(a)参照)、送信器50−iのATT設定情報52には、送信器50−iのアッテネータ相当機能(28)に設定された又は設定されるべきATT設定値50−iが保持されている。ATT設定値50−iは、例えば8ビットや12ビットのデジタル値からなり、デジタルシグナルプロセッサ35にて演算可能・処理可能なものであれば固定小数点形式でも浮動小数点形式でも良い。
論理部40は(図1参照)、その不揮発性メモリ41にATT設定情報42を記憶保持するようになっている(アッテネータ設定情報の二次保存・バックアップデータ)。ATT設定情報42は、送信器50それぞれのアッテネータ相当機能(28)に係るアッテネータ設定情報を集めたものである。より具体的には(図2(a)参照)、各送信器50−i(iは1からnまで)について、送信器50−iのATT設定情報52のATT設定値50−iを架内ネットワーク31経由の交信にて集め、それを一次元配列等に並べたものである。論理部40は(図2(b)参照)、一定周期で送信器50それぞれにポーリングして速度制御情報などの送信信号作成指示を送出するに際し、ATT設定情報42のうち送信相手の分を一緒に送信する。例えば、送信器50−iには、ATT設定情報42のうち送信器50−iに該当する部分のATT設定値50−iを送信するようになっている。
送信器50では(図1参照)、ATT設定器36の接続先がデジタルシグナルプロセッサ35でなくマイクロプロセッサ34に変更されており、デジタルシグナルプロセッサ35のアッテネータ相当機能(28)はATT設定器36でなくマイクロプロセッサ34からアッテネータ設定情報を入力するようになっている。また、送信器50のマイクロプロセッサ34は、論理部40からのポーリングに応じてステータス等を返送するとき、その返信にATT設定情報52も含めるように、機能拡張されている。さらに、マイクロプロセッサ34には次のATT調整プログラム53(アッテネータ調整手段)とATT設定プログラム54(アッテネータ設定手段)が追加インストールされている。
ATT調整プログラム53は、アッテネータの調整時には随時その調整に応じてATT設定情報52を更新するものであり、具体的には、ATT設定器36を監視していて、ATT設定器36が操作されなければ監視を続けるだけであるが、ATT設定器36が手動操作されると、その操作方向や操作量に応じて、ATT設定情報52のATT設定値を増減させるようになっている。そして、必須ではないが、処理の迅速と確実のため、アッテネータ調整がなされたときには、その旨をATT設定プログラム54や論理部40への通知フラグに設定するようにもなっている。
ATT設定プログラム54は、不揮発性メモリ51からのデータ読出とデジタルシグナルプロセッサ35へのデータ送出を行ってATT設定情報52をアッテネータ相当機能(28)に設定するものであるが、送信器50に電源が投入されたり送信器50がリセットされたりして送信器50が立ち上げられたとき、その立ち上げ後に初めて論理部40から送信されて来た指示等を受け取ると、それに含まれている自己宛のATT設定情報を抽出して、それを不揮発性メモリ51のATT設定情報52に上書きすることで、ATT設定情報52を更新するようになっている。
また、論理部40は、多数の送信器50のうち何れかでアッテネータ調整が行われたと判明したときには、その送信器50からの返信にステータス等と一緒に含まれている該当送信器50のATT設定情報を抽出して、それを不揮発性メモリ41のATT設定情報42の該当部分に上書きすることで、ATT設定情報42を更新するようになっている。なお、アッテネータ調整の有無判別は、送信器50から論理部40へ一定周期で繰り返される報告中のATT設定情報を論理部40が監視して、その値が一旦変化してから更に数回等の所定回数に亘って変化しなくなったときに初めて「有」とすることで、確実に行える。また、送信器50からフラグ等で明確に通知された場合には直ちに判別しても良い。
この実施例1のATC地上装置(送信架搭載装置30+40+50を含んだ鉄道信号保安設備)について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。
図2(b)は、架内ネットワーク31を介した論理部40−1,40−2と送信器50−iとの交信ダイアグラムである。
従来装置や仮想装置のときと相違するのは、ATT設定情報のバックアップやリカバリなので、それを詳述する。
定常状態では、送信器50のATT設定情報52が論理部40のATT設定情報42に正しくバックアップされているので、論理部40−1,40−2から送信器50−iへのポーリング時と送信器50−iからの返答時に、同じ値の送信器50−iが遣り取りされる。そして、送信架30の電源を落とすことなく、送信器50−iだけが交換されたとする。すなわち、それまで送信架30に搭載されていた送信器50−iが送信架30から取り外されて、そこに別の送信器50−iが取り付けられて電源を投入される。この交換後の送信器50−iは、予め検査設備等で動作確認やアッテネータ調整を済ませているが、そのATT設定値50−iは検査設備等に適合しており現場の軌道14(軌道回路)等に適合しているとはいえない。
しかし、交換後の送信器50−iでは、立ち上げ直後にATT設定情報が自動でダウンロードされる。すなわち、論理部40−1,40−2から送信器50−iへATT設定値50−iが送信されて来ると、交換後の送信器50−iでは、立ち上げ直後に受け取れたATT設定値50−iがATT設定プログラム54によって抽出され、さらにATT設定プログラム54によって、そのATT設定値50−iが、不揮発性メモリ51のATT設定情報52に上書きされるとともに、アッテネータ相当機能(28)にも設定される。
こうして、交換後の送信器50にATT設定情報52が自動でリカバリされるので、交換後の送信器50の信号出力レベルが軌道回路等に適合した状態に自動設定される。
また、軌道14やケーブルの改修工事などに起因して、送信器50−iの信号出力レベル設定をやり直す場合、送信器50−iのATT設定器36を手動操作してアッテネータ調整を行う。送信器50−iでは、ATT設定器36が操作されると、ATT調整プログラム53によってATT設定情報52が新しい値に更新されるとともに、ATT設定プログラム54によって更新後のATT設定情報52のATT設定値50−iがアッテネータ相当機能(28)に設定される。こうして、信号出力レベル設定のためのアッテネータ調整が手動であっても簡便に行われる。
それから、そのATT設定値50−iが論理部40−1,40−2に自動でアップロードされる。すなわち、ATT設定値50−iが送信器50−iから論理部40−1,40−2に送信されるとともに、送信器50−iでアッテネータ調整の有ったことが論理部40−1,40−2に判ると、論理部40−1,40−2では、そのATT設定値50−iが不揮発性メモリ41のATT設定情報42の該当部分に上書きされる。
こうして、ATT設定情報のバックアップも自動で的確に行われる。
さらに、二重系の論理部40の何れか例えば論理部40−1が自己診断で異常を検知した場合、論理部40−2はATT設定値50−iの送信を継続するが、論理部40−1はATT設定値50−iの送信を休止するか、無効値たとえば全ビット“1”の値を送信する。そのため、論理部40の一台が故障しているとき、それに気づかないで送信器50−iの交換を行ってしまったような場合でも、送信器50−iは正常な論理部40−2から受信した正しいATT設定値50−iだけをダウンロードするので、送信器50−iが誤ったATT設定値50−iをダウンロードすることは無い。そして、論理部40−1が異常から復帰したときには、各送信器50のATT設定情報が論理部40−1に自動でアップロードされる。
本発明の「鉄道信号保安設備の送信架搭載装置」の実施例2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図3は、本発明の送信架搭載装置60+63+50を含んだ鉄道信号保安設備を具体化したATC地上装置のブロック構成図であり、図4は、(a)がATT設定情報52,62のデータ構造図、(b)が架内ネットワーク31を介して行われる論理部63と送信器50との交信ダイアグラムである。
このATC地上装置が上述した実施例1のものと相違するのは、論理部40及びATT設定情報42が拡張されて論理部63及びATT設定情報62になっている点と、送信架30が論理部63用の識別設定器61を装備した送信架60になっている点である。
識別設定器61(論理部用識別設定器)は、二重系の論理部63それぞれに対応して二個設けられ、それぞれが例えば適宜なビット数のディップスイッチからなり、スイッチ状態で設定された値を識別情報として、対応する論理部63へ送出するようになっている。
論理部63のATT設定情報62は、ATT設定情報52の保持情報に加えて、識別設定器61に設定されていた識別情報も、含むよう拡張されている。識別設定器61に設定されている生の識別情報と区別するため、ATT設定情報62に含められて不揮発性メモリ41に記憶保持されたものは、論理部識別情報と呼ぶ。論理部識別情報の具体的な値が論理部識別値であり、論理部63−1の不揮発性メモリ41におけるATT設定情報62には相方の識別設定器61から取り込んだ識別情報が論理部識別値63−1となってATT設定値50−i等と一緒に記憶保持され(図4(a)参照)、論理部63−2の不揮発性メモリ41におけるATT設定情報62には相方の識別設定器61から取り込んだ識別情報が論理部識別値となってATT設定値50−i等と一緒に記憶保持されるようになっている。
論理部63は、定常状態では論理部40と同じく動作するが、立ち上げ直後には次のチェック等を行うように、拡張されている。すなわち、論理部63は、立ち上げ直後、定常動作を行う前に、識別設定器61に設定されている識別情報と不揮発性メモリ41のATT設定情報62に記憶保持されている論理部識別情報とを比較し、その結果が不一致であれば、不揮発性メモリ41における送信器50それぞれの設定情報に係る更新処理を行うとともに、不揮発性メモリ41のATT設定情報62に保持されている論理部識別情報を識別設定器61の識別情報で更新するようになっている。
論理部識別値63−1について、より具体的に述べると、対応する識別設定器61に設定されている生の識別情報(現在の識別情報,立ち上げ後の識別情報)と不揮発性メモリ41に記憶保持されているATT設定情報62に含まれている論理部識別値63−1(過去の識別情報,立ち上げ前の識別情報)とが比較され、それが一致していれば直ちに定常動作に移行するが、その比較結果が不一致である場合には、次の二つの更新を終えてから定常動作に移行する。二つの更新のうち先の更新では、上述したアップロードの手順で、不揮発性メモリ41におけるATT設定値50−i(iは1からnまで)を更新する。二つの更新のうち後の更新では、対応する識別設定器61に設定されている識別情報を入力し、それを不揮発性メモリ41に記憶保持されているATT設定情報62のうちの論理部識別値63−1に上書きすることで、論理部識別情報の更新を行うようになっている。
この実施例2のATC地上装置(送信架搭載装置を含んだ鉄道信号保安設備)について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図4(b)は、架内ネットワーク31を介した論理部63と送信器50との交信ダイアグラムである。
送信器50−iを交換したときのATT設定情報ダウンロードや、送信器50−iのアッテネータ調整を手動で行ったときのATT設定情報アップロード、論理部63−1が異常を検知したときのATT設定情報アップロードは、上述した実施例1のときと同じなので、以下、論理部63−1を立ち上げたり交換したりしたときの動作等を説明する。
交換することなしに論理部63−1を立ち上げた場合、論理部63−1の不揮発性メモリ41のATT設定情報62が立ち上げ前と同じで、そのうちの論理部識別値63−1が論理部63−1の相方の識別設定器61に設定されている識別情報と一致しているので、この場合は直ちに而も不都合なく定常動作が再開される。
これに対し、論理部63−1を交換して立ち上げた場合、論理部63−1の不揮発性メモリ41のATT設定情報62が立ち上げ前と同じであることは期待できず、特に機器固有の論理部識別値63−1は異なる。
そうすると、交換後の論理部63−1では、不揮発性メモリ41のATT設定情報62の論理部識別値63−1(交換前の識別情報)と相方の識別設定器61の識別情報(交換後の識別情報)との比較結果が不一致になるので、ATT設定情報62のATT設定値50−iの送出は見合わされるか、無効値たとえば全ビット”1”の値を送信して、ATT設定値50−iのアップロードが行われる。すなわち、送信器50−iからATT設定値50−iが送信されて来ると、それを不揮発性メモリ41のATT設定情報62の該当部分に上書きする更新処理が、全送信器50−i(iは1からnまで)の分だけ繰り返される。
こうして、論理部63の交換後も、ATT設定情報のバックアップが自動で的確に行われる。
そして、バックアップを終えた論理部識別値63−1では、対応する識別設定器61に設定されている識別情報が、不揮発性メモリ41のATT設定情報62の論理部識別値63−1に上書きされる。
こうして、不揮発性メモリ41のATT設定情報62の論理部識別情報も自動で適正値に更新され、その後は不都合なく定常動作が再開される。
本発明の「鉄道信号保安設備の送信架搭載装置」の実施例3について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図5は、本発明の送信架搭載装置70+72+75を含んだ鉄道信号保安設備を具体化したATC地上装置のブロック構成図であり、図6は、(a)がATT設定情報73,76のデータ構造図、(b)が架内ネットワーク31を介して行われる論理部75と送信器72との交信ダイアグラムである。
このATC地上装置が上述した実施例2のものと相違するのは、論理部63及びATT設定情報62が拡張されて論理部75及びATT設定情報76になっている点と、送信器65及びATT設定プログラム54が拡張されて送信器72及びATT設定プログラム74になっている点と、送信架60が送信器72用の識別設定器71を装備した送信架70になっている点である。
識別設定器71(送信器用識別設定器)は、多数の送信器72それぞれに対応して多数設けられ、それぞれが例えば適宜なビット数のディップスイッチからなり、スイッチ状態で設定された値を識別情報として、対応する送信器72へ送出するようになっている。
送信器72の不揮発性メモリ51のATT設定情報73は、ATT設定情報52の保持情報に加えて、識別設定器71に設定されていた識別情報も、含むよう拡張されている。識別設定器71に設定されている生の識別情報と区別するため、ATT設定情報73に含められて不揮発性メモリ51に記憶保持されたものは、送信器識別情報と呼ぶ。送信器識別情報の具体的な値が送信器識別値であり、総ての送信器72−i(iは1からnまで)において、送信器72−iの不揮発性メモリ51におけるATT設定情報73には、それに対応づけられた識別設定器71すなわち相方の識別設定器71から取り込んだ識別情報が、送信器識別値72−iとなって、ATT設定値72−i等と一緒に記憶保持されるようになっている(図6(a)参照)。
論理部75の不揮発性メモリ41のATT設定情報76は、識別設定器61に設定された識別情報に加えて、総ての送信器72のATT設定情報73も、含むよう拡張されている。より具体的には、論理部75−1の不揮発性メモリ41におけるATT設定情報76には相方の識別設定器61から取り込んだ識別情報が論理部識別値75−1となって送信器識別値72−i及びATT設定値72−iの組データの連なりと一緒に記憶保持され(図6(a)参照)、論理部75−2の不揮発性メモリ41におけるATT設定情報76には相方の識別設定器61から取り込んだ識別情報が論理部識別値となって送信器識別値72−i及びATT設定値72−iの組データの連なりと一緒に記憶保持されるようになっている。
論理部75は(図6(b)参照)、一定周期で送信器72それぞれにポーリングして速度制御情報などの送信信号作成指示を送出するに際し、アッテネータ設定情報送信を行うだけでなく、その設定情報送信に伴って自己の識別情報を送信器72それぞれに送信するようにもなっている。具体的には、送信信号作成指示と一緒に、ATT設定情報76のうち送信相手の分の組データも送信する。例えば、送信器72−iには、ATT設定情報76のうち送信器72−iに該当する部分の送信器識別値72−i及びATT設定値72−iを送信するようになっている。
送信器72は、論理部75からのポーリングに応じてステータス等を返送するとき、その返信にATT設定情報73すなわち送信器識別値72−iとATT設定値72−iの組データも含めるように、機能拡張されている。
ATT設定プログラム74(アッテネータ設定手段)は、その不揮発性メモリ51におけるアッテネータ設定情報を立ち上げ直後に論理部75から受け取って更新するに際し、ATT設定プログラム54のように無条件で行うのでなく、論理部75から送信器72へ送信されて来たのを受信した送信器識別情報と、不揮発性メモリ51に記憶保持している送信器識別情報とを比較して、その結果が不一致の間は更新を控えるようになっている。
より具体的には、送信器72−iの立ち上げ直後、送信器72−iのATT設定プログラム74では、論理部75から送信器72−iへ送信されて来た送信信号作成指示等から送信器識別値72−iを抽出して、これと不揮発性メモリ51のATT設定情報73の送信器識別値72−iとを比較し、その比較結果が一致するまではATT設定情報73のATT設定値72−iの更新は行わず、その比較結果が一致になってから初めて、送信信号作成指示等から抽出したATT設定値72−iを、不揮発性メモリ51のATT設定情報73のATT設定値72−iに、上書きするようになっている。
この実施例3のATC地上装置(送信架搭載装置を含んだ鉄道信号保安設備)について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図6(b)は、架内ネットワーク31を介した論理部75と送信器72との交信ダイアグラムである。
送信器72−iを交換したときのATT設定情報ダウンロードや、送信器72−iのアッテネータ調整を手動で行ったときのATT設定情報アップロード、論理部75−1が異常を検知したときのATT設定情報アップロード、論理部75−1だけを立ち上げたり交換したりしたときの動作等は、上述した実施例1,2のときと同じなので、以下、送信架70の電源を操作して論理部75も送信器72も電力供給を止めてから、論理部75−1も論理部75−2も交換し、その後、送信架70の電源を操作して論理部75にも送信器72にも電力供給を再開したときの動作等を説明する。
交換された論理部75−1では、不揮発性メモリ41のATT設定情報76の論理部識別値75−1(交換前の識別情報)と相方の識別設定器61の識別情報(交換後の識別情報)との比較結果が不一致になるので、ATT設定情報76のATT設定値72−iの送出は見合わされるはずであるが、電力投入の不具合等によって誤動作を伴った再立ち上げが行われて、ATT設定情報の全部を正しくアップロードしないうちに不揮発性メモリ41のATT設定情報76の論理部識別値75−1の更新が行われてしまったような場合、誤ったATT設定情報が送信器72−iへ送られてしまう。交換された論理部75−2でも同様である。
しかし、改良された送信器72−iでは、立ち上げ直後に論理部75−1からATT設定情報が送信されて来ても、そのうちのATT設定値72−iが直ちに不揮発性メモリ51のATT設定情報73に書き込まれるのでなく、先ず、それと組になって送信されて来たATT設定値72−iが不揮発性メモリ51のATT設定情報73のATT設定値72−iと比較される。そして、比較結果が不一致のときはATT設定情報73へのダウンロードが控えられるので、誤ったATT設定情報を送信器72−iがダウンロードするという不所望な事態が回避される。
一方、送信器72−iから論理部75−1,75−2へは、交換されていない送信器72−iが不揮発性メモリ51に記憶保持していた正しいATT設定情報73が、ステータス等と一緒に返信される。
このような論理部75から送信器72への誤ったATT設定情報の送信と送信器72から論理部75への正しいATT設定情報の返信とが、論理部75によるアッテネータ調整の有無判別について上述した所定回数以上繰り返されると、論理部75−1,75−2では、送信器72−iでアッテネータ調整が行われたときと同様にして、送信器72−iのATT設定情報73の送信器識別値72−i及びATT設定値72−iが、すなわち送信器72−iの正しいATT設定情報が、論理部75−1,75−2に自動でアップロードされる。
こうして、論理部75−1,75−2の交換に誤動作まで重なったという極めて稀な場合でも、ATT設定情報のバックアップが自動で的確に行われる。
また、この実施例3の鉄道信号保安設備の送信架搭載装置にあっては、論理部の識別情報が仮に稼働設備と検査設備とで同じであった場合に、論理部を交換して検査設備でのATT設定情報が送信されても、ATT設定情報の送信器識別が不一致となるため、誤ったATT設定情報はダウンロードされない。これに対し、送信器識別値がなければ、誤ったATT設定情報でもダウンロードされてしまうことがある。
[その他]
アッテネータ相当機能(28)等を具現するハードウェアは、上述したデジタルシグナルプロセッサに限られる訳でなく、プログラム可能なデジタル回路であれば良く、例えばマイクロプロセッサやプログラマブルロジックアレイでも良い。
上記実施例では、論理部40から送信器50へATT設定情報42を送信するときに該当部分のATT設定値50−iだけを送信するようになっていたが、論理部40はATT設定情報42を全て送信し送信器50が該当部分を抽出するようにしても良い。
本発明は、上述したATC(自動列車制御装置)地上装置に適用が限られるものでなく、軌道回路に信号を送信する信号保安装置であれば適用が可能であり、例えばATS(自動列車停止装置)や,ATO(自動列車運転装置),TD(列車検知装置)などにも適用することができる。
本発明の実施例1について、ATC地上装置(送信架搭載装置を含んだ鉄道信号保安設備)の構造を示すブロック図である。 (a)がATT設定情報のデータ構造を示し、(b)が架内ネットワークでの交信ダイアグラムである。 本発明の実施例2について、ATC地上装置のブロック図である。 (a)がATT設定情報のデータ構造を示し、(b)が架内ネットワークでの交信ダイアグラムである。 本発明の実施例3について、ATC地上装置のブロック図である。 (a)がATT設定情報のデータ構造を示し、(b)が架内ネットワークでの交信ダイアグラムである。 従来のATC地上装置について、(a)が概要ブロック図、(b)が送信器要部の詳細ブロック図、(c)〜(f)が信号の波形例である。 改良案のATC地上装置のブロック図である。
符号の説明
10…連動装置(上位装置)、11…リレー架、
12…送信架(送受信架)、13…変成器架(整合変成器架,保安器架)、
14…軌道(軌道回路)、15…上位ネットワーク(NET)、
20…送信器(送受信器)、21…コンピュータ(CPU)、
22…送信レベル照査回路(LD)、23…パワー増幅回路(PA)、
24…送信信号作成回路(信号作成)、25…信号波生成回路(信号)、
26…搬送波生成回路(搬送波)、27…変調回路(変調)、
28…アッテネータ(ATT)、29…パルス幅変調回路(PWM)、
30…送信架(送受信架)、31…架内ネットワーク(LAN)、
32…論理部(鉄道信号保安設備の送信架搭載装置)、
33…送信器(送受信器,鉄道信号保安設備の送信架搭載装置)、
34…マイクロプロセッサ(MPU)、
35…デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、36…ATT設定器、
40…論理部(鉄道信号保安設備の送信架搭載装置)、
41…不揮発性メモリ(論理部内)、42…ATT設定情報(論理部記憶)、
50…送信器(送受信器,送信架搭載装置)、
51…不揮発性メモリ(送信器内)、52…ATT設定情報(送信器記憶)、
53…ATT調整プログラム、54…ATT設定プログラム、
60…送信架(送受信架)、61…識別設定器(論理部用)、
62…ATT設定情報(論理部記憶)、63…論理部(送信架搭載装置)、
70…送信架(送受信架)、71…識別設定器(送信器用)、
72…送信器(送受信器,送信架搭載装置)、
73…ATT設定情報(送信器記憶)、74…ATT設定プログラム、
75…論理部(送信架搭載装置)、76…ATT設定情報(論理部記憶)

Claims (4)

  1. 架内ネットワークを装備した送信架と、前記送信架に搭載されて軌道回路への信号送信を行う送信器を複数と、前記送信架に搭載されて鉄道の信号保安に係る論理演算を行うとともに前記架内ネットワークを介して前記送信器それぞれに対して交信を行う論理部とを備えた鉄道信号保安設備の送信架搭載装置であって、
    前記送信器が、それぞれ、送信信号変調用の変調機能に加えて信号出力レベル設定用のアッテネータ相当機能も組み込まれたデジタル回路を含む送信信号作成回路と、前記アッテネータ相当機能に係るアッテネータ設定情報を記憶保持する送信器側不揮発性メモリと、そのアッテネータ設定情報の更新を前記アッテネータ相当機能の調整時に行うアッテネータ調整手段と、そのアッテネータ設定情報の更新を立ち上げ直後に前記論理部から受け取って行うアッテネータ設定手段とを具備したものであり、
    前記論理部が、前記送信器それぞれのアッテネータ設定情報を記憶保持する論理部側不揮発性メモリと、そのアッテネータ設定情報を前記送信器それぞれに送信する手段と、前記送信器のうちアッテネータ調整のなされたものに対応するアッテネータ設定情報更新を行う手段とを具備したものである
    ことを特徴とする鉄道信号保安設備の送信架搭載装置。
  2. 前記論理部の識別情報を設定しうる論理部用識別設定器が、前記送信架に設けられており、
    前記論理部が、前記論理部側不揮発性メモリに論理部識別情報も記憶保持していて、立ち上げ直後には、前記論理部用識別設定器に設定されている識別情報と前記論理部側不揮発性メモリに記憶保持されている論理部識別情報とを比較し、その結果が不一致であれば、前記論理部側不揮発性メモリにおける前記送信器それぞれのアッテネータ設定情報を更新するとともに、前記論理部側不揮発性メモリに記憶保持している論理部識別情報を前記論理部用識別設定器に設定されている識別情報で更新するようになっている
    ことを特徴とする請求項1記載の鉄道信号保安設備の送信架搭載装置。
  3. 前記送信器の識別情報を設定しうる送信器用識別設定器が、前記送信器それぞれに対応づけて複数化されて、前記送信架に設けられており、
    前記論理部が、前記論理部側不揮発性メモリに前記送信器それぞれの送信器識別情報も記憶保持していて、その識別情報をアッテネータ設定情報送信に伴って前記送信器それぞれに送信するようになっており、
    前記送信器が、前記送信器側不揮発性メモリに送信器識別情報も記憶保持していて、前記送信器側不揮発性メモリに記憶保持されているアッテネータ設定情報を立ち上げ直後に前記論理部から受信して更新するに際し、前記論理部から受信した送信器識別情報と前記送信器側不揮発性メモリに記憶保持されている送信器識別情報とを比較して、その結果が不一致の間は更新を控えるようになっている
    ことを特徴とする請求項2記載の鉄道信号保安設備の送信架搭載装置。
  4. 前記論理部が二重系になっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載された鉄道信号保安設備の送信架搭載装置。
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