JP4969251B2 - パッケージ部材の製造装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体集積回路又は水晶素子などの電子部品を封止するのに用いられるパッケージを形成するパッケージ部材の製造装置及びパッケージの製造方法に関する。
一般に、半導体集積回路又は水晶素子などの電子部品を封止するパッケージは、金属、セラミック、合成樹脂などの材料からなる外囲器の中に電子部品を組み込んだ後に、金属製のリッド(蓋)を接合して封止している。封止工程は、一方のパッケージ部材となるリッドと電子部品が搭載された他方のパッケージ部材となる外囲器とをパラレルシーム接合方法によって接合している(例えば、特許文献1参照)。このシーム接合を行うには、リッドの一方の面の外周に沿って金錫合金又はハンダなどの比較的低温で溶融するろう材からなる接合用枠状金属部材を予め形成しておかなければならない。パッケージ部材に接合用枠状金属部材を形成する方法は種々知られている(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2には、抵抗溶接法によってろう材となる金錫材の一部分を溶融してメタルリッドに仮付けする方法、超音波や熱圧着によって金錫材をメタルリッドに仮付けする方法、あるいは電気炉等で金錫材を仮溶融して付ける方法などが簡単に記載されている。
前掲の特許文献2によれば、前記いずれの方法によって金錫材をメタルリッドに仮付けしても問題があるとしている。例えば、抵抗溶接法による方法によれば、抵抗溶接した金錫材の一部分が凹み、外囲器にメタルリッドを溶着した際に、ろう材中にボイドを作り易くなり、気密性を低下させる原因になると述べている。そして、特許文献2ではこれらの問題点を解決する方法として、金錫材の融点よりも低いスズ膜を予めメタルリッドに形成しておき、金錫材をスズ膜の上に重ねた状態で、スズ膜の融点よりも高く、かつ金錫材の融点よりも低い温度で加熱してスズ膜を溶融させ、スズ膜によって金錫材をメタルリッドに接合している。
特開2000−000675公報 特開平05−021626号公報
しかし、前掲特許文献2に記載されている抵抗溶接方法については具体的な方法が記載されておらず、溶接装置については何ら記述されていない。しかし、記載されている問題点及び当時の一般的な溶接装置の構造を勘案すれば、小さな上側電極と下側電極との間にメタルリッドと金錫材とを兼ねた状態で挟み、上下から加圧した状態で溶接電流を流して溶接したものと推測される。このような仮付け用装置で溶接すれば、金錫材の溶接部分が凹むことも理解できる。しかし、スズ膜を予めメタルリッドに形成しておいて、そのスズ膜を利用して金錫材をメタルリッドに接合する方法も下記のような問題点がある。加熱炉などで加熱又はパラレルシーム接合方法などによって、金錫材を溶融又は塑性流動化させてメタルリッドと外囲器とを接合するときに、スズ膜の融点は金錫材よりも当然に低いので、スズが流れ出す危惧がある。また、鉛を用いないハンダを利用してパッケージをプリント基板上にハンダ付けする場合には、鉛錫ハンダよりも融点が高いので、特にその危惧が大きい。更に、スズ膜を形成する工程が必要になるなどの問題もある。
したがって、本発明は前述の問題点を解決し得る仮付け用の装置を提供することを主目的とし、簡単かつ低価格の構成で金錫材又はハンダなどのろう材を電気的にパッケージ部材に仮付けするのに適した仮付け用装置を提案する。
第1の発明は、双方のパッケージ部材を接合用枠状金属部材によって接合して電子部品を封止するパッケージにおける前記接合用枠状金属部材を仮付けしたパッケージ部材の製造装置において、前記接合用枠状金属部材又は前記パッケージ部材の周縁部を部分的に押圧する、対向するように配置された二対の仮付け用電極と、前記仮付け用電極に接続されて、前記二対の仮付け用電極に仮付け用の電流を出力する接合電流供給回路と、を備え、前記仮付け用電極は、断面により見た場合に、前記接合用枠状金属部材又は前記パッケージ部材に向かうに従って、前記接合用枠状金属部材又は前記パッケージ部材の周縁部から外方に向かう所定の傾斜角度となるテーパー面Tをそれぞれ有し、それぞれの前記仮付け用電極の前記テーパー面Tを、双方の前記パッケージ部材の接合時において外周側の露出している、前記接合用枠状金属部材又は前記パッケージ部材の周縁部であって、前記断面で見て取られる角部に所定の加圧力で押し当て、前記仮付け用電極を通して前記角部に電流を通電して前記接合用枠状金属部材を前記パッケージ部材に接合して4箇所同時に仮付けすることを特徴とするパッケージ部材の製造装置を提供する。
第2の発明は、前記第1の発明において、前記仮付け用電極は断面が3角形状又は台形状の円錐状部分を有し、前記円錐状部分の外面が前記テーパー面Tを形成し、前記仮付け用電極は回転できるように保持されており、前記接合用枠状金属部材又は前記パッケージ部材の前記角部に接触する前記テーパー面Tの接触面を変更できるようにしたことを特徴とするパッケージ部材の製造装置を提供する。
第3の発明は、前記第1の発明又は前記第2の発明において、前記接合電流供給回路は、交流電源と、その交流電源に1次巻線が接続された仮付け用トランスと、その仮付け用トランスの2次巻線に接続された整流回路とからなり、前記整流回路は第1の直流出力、第2の直流出力を有し、前記整流回路の前記第1の直流出力には一方の前記一対の仮付け用電極が接続され、前記整流回路の前記第2の直流出力には他方の前記一対の仮付け用電極が接続されていることを特徴とするパッケージ部材の製造装置を提供する。
第4の発明は、前記第3の発明において、前記整流回路は複数個の制御型半導体素子、又は制御型半導体素子と整流用ダイオードとからなる電流制御型の整流回路であり、前記制御型半導体素子の導通角度を制御する制御回路を備えることを特徴とするパッケージ部材の製造装置を提供する。
第5の発明は、前記第3の発明において、前記接合電流供給回路は、前記交流電源からの電流を制御型半導体素子によって制御する電流制御回路、及びその電流制御回路の前記制御型半導体素子を制御する制御回路を備えることを特徴とするパッケージ部材の製造装置を提供する。
第6の発明は、双方のパッケージ部材を接合用枠状金属部材によって接合して電子部品を封止するパッケージにおける前記接合用枠状金属部材を仮付けしたパッケージ部材の製造方法において、断面により見た場合に、前記接合用枠状金属部材又は前記パッケージ部材に向かうに従って、前記接合用枠状金属部材又は前記パッケージ部材の周縁部から外方に向かう所定の傾斜角度となるテーパー面Tを形成し、対向するように配置された二対の仮付け用電極のそれぞれの前記テーパー面Tを、双方の前記パッケージ部材の接合時において外周側の露出している、前記接合用枠状金属部材又は前記パッケージ部材の周縁部であって、前記断面で見て取られる角部に所定の加圧力で押し当て、前記仮付け用電極を通して前記角部に電流を通電して前記接合用枠状金属部材を前記パッケージ部材に接合して4箇所同時に仮付けすることを特徴とするパッケージ部材の製造方法を提供する。
前記第1の発明によれば、加熱炉などによってパッケージ部材全体を加熱することなく、通常の雰囲気中で容易にリッド又は外囲器であるパッケージ部材に金錫材又はハンダなどのろう材からなる接合用枠状金属部材を4点同時に仮付けできるので、接合用枠状金属部材の平坦性を維持でき、パラレルシーム接合に当たって他方のパッケージ部材を接合用枠状金属部材に載置し易く、位置合わせが容易かつ正確にできる。また、仮付け用電極のテーパー面をパッケージ部材の角部又は接合用枠状金属部材の周縁の角部に押し当てて仮付けするので、その仮付け時に接合用枠状金属部材の雰囲気に面するその角部の外周に微小な凹みができるだけであり、パラレルシーム接合時に、接合用枠状金属部材の溶融したろう材中に気泡が包み込まれることがないから接合用枠状金属部材の中にボイドが生じることもない。また、通常の雰囲気中で極めて短時間で4点同時に仮付けできるので、加熱炉で加熱した場合には、例えば金錫材では金リッチ部分(金の濃度が高い部分)が生じるなどの問題があるが、本発明では微小な4箇所のみを部分的に加熱するだけであるので、前述のような問題は皆無である。したがって、パッケージの封止接合工程における歩留まりを向上させ、かつ品質の高い接合結果を得る要因を与える。更にまた、ピン状の先端を利用するピン状電極を用いずに、テーパー面を利用する仮付け用電極を用いているので、電極の寿命を大幅に向上することができる。
また、前記第2の発明によれば、前記第1の発明で得られる効果の他に、接合用枠状金属部材に当接する仮付け用電極の面を変更できるので、仮付け用電極の汚れによって仮付け作業を中断することなく継続して仮付けできる作業時間を向上させることができる。また、必要に応じて仮付け用電極の面のクリーニングを容易に行うこともできる。
できる。
また、前記第3の発明ないし第5の発明によれば、前記第1の発明又は第2の発明で得られる効果の他に、簡単な回路構成の装置でもって、ごく短い時間に金錫材又はハンダなどのろう材からなる接合用枠状金属部材をパッケージ部材に4点同時に仮付けすることができる。
また、前記第6の発明によれば、接合用枠状金属部材をパッケージ部材に仮付けする仮付け工程からパラレルシーム接合工程までを一貫して行うことができる。その仮付け工程で用いたワーク載置台を仮付けしたままの状態で他方のパッケージ部材を載置してパラレルシーム接合工程を行うことができるので、製造装置の簡素化勿論のこと、接合用枠状金属部材が仮付けされたパッケージ部材の移載工程を簡略化でき、製造時間の短縮化が可能である。
[実施形態1]
図1ないし図3によって本発明に係る仮付け接合の実施形態1について説明する。図1は金錫のろう材などが仮付けされたリッド(蓋)のような一方のパッケージ部材を示す図、図2は実施形態1に係るパッケージ部材の製造装置の回路構成を説明するための図、図3は本発明に係るパッケージ部材の製造装置の基本的な構造の一例を示す図である。図1(A)はフラット形状のリッド1に金錫材などのろう材からなる接合用枠状金属部材2が仮付けされている状態を示す。接合用枠状金属部材2は矩形状のリッド1の外周に沿って形成されている不図示の金属膜に適した枠体状に、ろう材板を打ち抜いて形成したものである。図1(B)はハット形状のリッド1の本体部1Aから水平方向に広がる矩形状のつば部1Bに適した形状の前述のような接合用枠状金属部材2をつば部1Bに仮付けした状態を示している。
小さなケース状の外囲器の中に電子部品を搭載するよりはフラットな基板に所定の電子部品を搭載する方が製造工程上で有利な場合もあるので、電子部品を搭載したフラットなその基板を一方のパッケージ部材(図示しない)とし、図1(B)に示したようなハット形状のリッド1を他方のパッケージ部材として、これら双方のパッケージ部材の全周を互いに接合して封着することによりパッケージを形成する場合もある。本発明によれば、一方のパッケージ部材となるリッド1がフラット形状又はハット形状にかかわらず、容易にかつ確実に4点ほぼ同時に接合用枠状金属部材2をリッド1に仮付けすることができる。実施形態1では、パッケージ部材となるリッド1の基材はコバールのような金属材料の他に、セラミック又は合成樹脂から構成されていてもよい。しかし、リッド1の基材がセラミック又は合成樹脂などの電気絶縁材料からなる場合には、接合用枠状金属部材2を仮付けする基材の面域には予め金属膜が形成されている。
図2に示すように、商用交流電源又は発電機などの交流電源10には仮付け用トランス11の1次巻線11Aが接続されており、1次巻線11Aに比較して巻数が大幅に少ない、例えば1又は2ターンの2次巻線11Bには電流検出用のカレントトランス12及び整流回路13が備えられている。整流回路13は整流用ダイオード13Aとサイリスタのような制御型半導体素子13B、整流用ダイオード13Cとサイリスタのような制御型半導体素子13Dをブリッジ構成に接続したものからなるが、通常のブリッジ形整流回路とは直流側の接続が異なっている。整流用ダイオード13Aと制御型半導体素子13Bとは第1の直流出力を出力し、整流用ダイオード13Cと制御型半導体素子13Dとは第2の直流出力を出力する。
制御型半導体素子13Bと13Dとは、カレントトランス12によって検出された仮付け用の電流が設定値になるように、制御回路14によって位相制御される。整流用ダイオード13Aのカソードは仮付け用電極15に接続され、制御型半導体素子13Bのアノードは仮付け用電極16に接続されている。そして、整流用ダイオード13Cのカソードは仮付け用電極17に接続され、制御型半導体素子13Dのアノードは仮付け用電極18に接続されている。この実施形態1では、交流電源10と仮付け用トランス11と整流回路12とが接合電流供給回路を構成する。
先ず、仮付け用電極15〜18について説明する。4個の仮付け用電極15〜18は、矩形状のパッケージ部材1上に載置された接合用枠状金属部材2における2辺がほぼ直交する四つの直角の角部aにそれぞれ当接する。4個の仮付け用電極15〜18はほぼ同一形状であり、図3に示すように先端部が円錐形状になっている。仮付け用電極15と18、仮付け用電極16と18はそれぞれ矩形状のパッケージ部材1と接合用枠状金属部材2の対角線上に向かい合って位置する。図3では仮付け用電極15と17を示しており、それぞれ円錐形状の先端部15A、17Bを有する。仮付け用電極15の円錐形状の先端部15Aの円錐面は水平面に対してある角度を呈するテーパー面Tを形成し、同様に仮付け用電極17の円錐形状の先端部17Aの円錐面は水平面に対してある角度を呈するテーパー面Tを形成する。図3に示すように、仮付け用電極15のテーパー面T、仮付け用電極17のテーパー面Tが接合用枠状金属部材2の別々の直角の角部aに当接する。図示していないが、仮付け用電極16と18も同様である。なお、先端部の円錐形状の先端が切り取られた形状の断面台形であっても勿論よい。
図示していないが、4個の仮付け用電極15〜18は必要なときに回転できるようになっている。接合用枠状金属部材2の仮付けにあっては、仮付け用電極15〜18のテーパー面Tが当接する接合用枠状金属部材2の四つの直角の角部aが塑性流動化又は溶融するので、仮付けの度に仮付け用電極15〜18のテーパー面Tが僅かずつ汚れ、均一な仮付けを行う上で支障になる場合がある。したがって、接合用枠状金属部材2の仮付け時には仮付け用電極15〜18を回転させる必要はないが、1度の仮付けないしは所定の回数の仮付けの度に仮付け用電極15〜18のテーパー面Tが接合用枠状金属部材2の直角の角部aに当接する箇所をずらす必要がある。4個の仮付け用電極15〜18を回転させる機構はいろいろ考えられるが、例えば不図示の1個のモータで4個の仮付け用電極15〜18を同時に同じ角度だけ回転又は反転させる機構として、仮付け用電極15〜18の他端側に同一形状の不図示のギヤ部材をそれぞれ固定し、これらギヤ部材を別の不図示の中央ギヤに歯合させ、その中央ギヤを前記1個のモータで所定角度回転又は反転させて仮付け用電極15〜18を同一角度で回転又は反転させる機構などが考えられる。
また、必要があれば、仮付け用電極15〜18に付着した接合用枠状金属部材2の金属を吸引又は拭き取りなどを行う不図示のクリーニング手段を備えてもよい。吸引の場合には仮付け用電極15〜18のテーパー面Tの近傍に吸引手段を設け、又は拭き取りの場合には仮付け用電極15〜18のテーパー面Tに当接して回転する拭き取り用ローラを設ける。そして前述したように、1度の仮付けないしは所定の回数の仮付けの度に仮付け用電極15〜18を所定角度、例えば180度回転させ、前述のようなクリーニング手段を作動させることによって仮付け用電極15〜18のテーパー面Tに付着した接合用枠状金属部材2の金属材料を除去することができる。このとき、仮付け用電極15〜18のテーパー面Tに付着した接合用枠状金属部材2のろう材を除去し易い塑性流動化した状態に保持する不図示のヒータを備えていてもよい。
次に、ワーク載置台20について説明する。ワーク載置台20は図1(B)に示したハット形状のリッド1の矩形状のつば部1Bを受ける載置面20A、及びハット形状のリッド1の本体部1Aを受け入れる凹所20Bを有する。電子部品の用途にもよるが、パッケージは小型化の方向に向かっており、数ミリメートル以下の幅のパッケージが多くなっている。このような微小なパッケージのハット形状のリッド1用のワーク載置台20は小型軽量のものになり、スプリングバネなどのような弾性部材21を介してシリンダ装置などのような加圧装置22に結合されている。なお、図示しないが、4個の仮付け用電極15〜18及びこれらに関連する機構を含めた構造を上部機構とすると、ワーク載置台20、弾性部材21及び加圧装置22などは小型軽量の下部機構を構成する。後述するが、必要に応じてこの下部機構は不図示の搬送機構に支承され、その搬送機構によってパッケージをパラレルシーム接合するシーム接合ステージまで搬送される。なお、図示しないが、4個の仮付け用電極15〜18にスプリングバネのような弾性部材を係合させて、図3の上下方向の弾性力を仮付け用電極15〜18に与えるようにしてもよい。
次に、仮付け動作について述べる。図3に示すように、図示しないリッド移載機構によって自動的にハット形状のリッド1をワーク載置台20にセットする。次に図示しない接合用枠状金属部材2の移載機構に接合用枠状金属部材2を吸着保持させて、ハット形状のリッド1のつば部1Bに移載し、つば部1B上に載置した後に位置合わせを行う。位置合わせ機構については図示していないが、例えば接合用枠状金属部材2の四方から棒状の位置合わせ部材がリッド1のつば部1Bに当接するまで前進することにより、接合用枠状金属部材2のずれて突出している部分を軽く押してリッド1のつば部1Bに位置合わせを行う。相互の位置合わせが行われると、加圧装置22が作動を開始し、弾性部材21及びワーク載置台20を上昇させる。ワーク載置台20が上昇する過程で、接合用枠状金属部材2の四つの直角の角部aが仮付け用電極15〜18のテーパー面Tに接触する。その後も僅かだけ加圧装置22は上昇し、弾性部材21が加圧力で圧縮されて所定の反発力を呈する位置で加圧装置22は停止する。なお、ハット形状のリッド1をワーク載置台20に載置、及び前記位置合わせを行う工程は別のステージで行ってもよく、この場合には図示位置まで前記下部機構を水平方向に移動させる。
接合用枠状金属部材2の四方から前記位置合わせ部材が仮付け用電極15〜18のテーパー面Tに接触するまでの間に、接合用枠状金属部材2に微小な位置ずれが生じたとしても、仮付け用電極15〜18のテーパー面Tの作用で正確に位置合わせされる。仮付け用電極15〜18のテーパー面Tと接合用枠状金属部材2の四つの直角の角部aとの間に所定の加圧力がかけられると、つまり実際には加圧装置22が作動を開始して所定の時間が経過すると、交流電源10と仮付け用トランス11と整流回路12とからなる接合電流供給回路が仮付け用の電流を供給する。先ず、仮付け用トランス11の2次巻線11Bの極性を示す黒点側が正の半サイクルでは、仮付け用の電流は2次巻線11Bの極性を示す黒点側からダイオード13A、仮付け用電極15、それに当接している接合用枠状金属部材2の直角の角部a、接合用枠状金属部材2、仮付け用電極16に当接している接合用枠状金属部材2の直角の角部a、仮付け用電極16、サイリスタ13B、カレントトランス12を通して、2次巻線11Bの他方の極性に流れる。
この仮付け用の電流は、制御回路14によってサイリスタ13Bの位相角を、図4に示すようにピーク値を過ぎたある角度、例えば120〜180度程度の導通幅に制限した比較的小さなパルス状電流i1であり、幾つかの半サイクルを流れる。つまり、一度の仮付け工程における仮付け用の電流i1のトータルはサイリスタ13Bの導通角度とパルス状電流の個数で決められる。仮付け用電極15と接合用枠状金属部材2の直角の角部aとの当接箇所、仮付け用電極16と接合用枠状金属部材2の直角の角部aとの当接箇所は点接触に近く、非常に狭い点状の面域に前記パルス状の電流i1が集中して流れる。したがって、前記パルス状の電流i1が比較的小さくても、電流密度は大きくなり、それらの当接箇所の接触抵抗によって発熱し、1〜6程度の個数の前記パルス状の電流i1によって、接合電極15、仮付け用電極16にそれぞれ当接している2箇所の接合用枠状金属部材2の直角の角部aが塑性流動化し、接合用枠状金属部材2はハット形状のリッド1の矩形状のつば部1Bに仮付けされる。
仮付け用電極17と仮付け用電極18についても全く同様である。仮付け用トランス11の2次巻線11Bの極性を示す黒点側が負の半サイクルでは、パルス状の仮付け用の電流i2が2次巻線11Bの黒点側とは反対側からダイオード13C、仮付け用電極17、それに当接している接合用枠状金属部材2の直角の角部a、接合用枠状金属部材2、仮付け用電極18に当接している接合用枠状金属部材2の直角の角部a、仮付け用電極18、サイリスタ13D、カレントトランス12を通して、2次巻線11Bの黒点側に流れる。したがって、仮付け用電極15、16にそれぞれ当接している接合用枠状金属部材2の二つの直角の角部aの仮付けと、仮付け用電極17、18にそれぞれ当接している接合用枠状金属部材2の二つの直角の角部aの仮付けとは交互の半サイクルで行われるので、接合用枠状金属部材2の四つの直角の角部aの仮付けはほぼ同時に行われる。前記接合用枠状金属部材2の四つの直角の角部aは百数十μ秒以下と非常に短い仮付け期間で仮付けされるので、ここでは前記四つの直角の角部aは同時に仮付けされると表現する。なお、仮付け用電極15、16に流れるパルス状の電流i1は仮付け用電極17、18を流れるパルス状の電流i2にほぼ等しい。
仮付け用電極15〜18がそれぞれほぼ同一の傾斜のテーパー面Tを有する効果として、接合用枠状金属部材2の微小な位置ずれの補正はもとより、パッケージの封止接合工程でろう材中にボイド(微小な気泡)を生じるような凹所を形成しないことである。仮付け用電極15〜18のテーパー面Tによる加圧で、接合用枠状金属部材2の四つの直角の角部aはその一部分が極めて僅かに押し込まれて凹むが、その凹んだ微小部分は外周側の露出している部分であり、その極めて僅かな押し込み跡が付くだけである。したがって、このような大気に面した押し込み跡が二つのパッケージ部材の封止時、つまりパラレルシーム接合時に、軟化又は溶融する接合用枠状金属部材2のろう材中に気泡が内包されることはなくなる。
以上述べたように、接合用枠状金属部材2がリッド1のつば部1Bに仮付けされると、前記下部機構は下降した後、接合用枠状金属部材2が仮付けされたリッド1をワーク載置台20から取り外すか、あるいはリッド1をワーク載置台20に載せたまま前記下部機構は図示しない搬送機構によってパッケージの封止接合ステージまで水平方向に移動する。そして、図示しない他方のパッケージ部材が接合用枠状金属部材2上に載置され、前掲の特許文献1などで開示されている一般的なパラレルシーム接合装置によって封止接合が行われる。
この封止接合の際、実施形態1によれば接合用枠状金属部材2の四つの直角の角部aが仮付けされているので、接合用枠状金属部材2はハット形状のリッド1の矩形状のつば部1Bに比較的密接しており、平坦になっているから、不図示の他方のパッケージ部材を容易にかつ正確に接合用枠状金属部材2上に載置することができ、また、パッケージの封止工程における歩留まりを向上させ、かつ品質の高い接合結果を得る要因を与えることになる。なお、実施形態1では接合用枠状金属部材2が仮付けされる一方のパッケージ部材をハット形状のリッド1として説明したが、丸形でハット形状のリッド、又は矩形又は丸形で平板上のリッド、あるいは電子部品が搭載された外囲器又は基板であっても、加熱炉などで加熱する必要がないから、同様にして接合用枠状金属部材2を仮付けすることができる。
[実施形態2]
次に、図5によって本発明に係る実施形態2について説明する。図5は実施形態2に係るパッケージ部材の製造装置の回路構成を説明するための図である。図5において、図2で用いた記号と同一の記号は実施形態1で用いた名称と同じ名称であるものとする。整流回路13は4個の整流用ダイオード13a、13b、13c、13dをブリッジ接続してなる通常のものであるが、その直流出力側が実施形態1と同様に接続される。整流用ダイオード13a〜13dはそれぞれ単一のダイオードであってもよいし、あるいは2個以上のダイオードを直列又は並列、あるいは直並列に接続したものであってもよい。整流用ダイオード13aと13bとは第1の直流出力を出力し、整流用ダイオード13cと13dとは第2の直流出力を出力する。
整流用ダイオード13aのカソードは仮付け用電極15に接続され、整流用ダイオード13bのアノードは仮付け用電極16に接続される。また、整流用ダイオード13cのカソードは仮付け用電極17に接続され、整流用ダイオード13dのアノードは仮付け用電極18に接続される。仮付け用電極15〜18は、図3を用いて前述した仮付け用電極15又は17と同一形状の電極であり、それぞれのテーパー面Tはハット形状のリッド1の矩形状のつば部1B上に載置された接合用枠状金属部材2の各辺のほぼ中央において角部に当接し、各仮付け用電極のテーパー面Tと接合用枠状金属部材2のそれぞれの角部との当接状態の断面は図3と同様になるので、図示するのを省略している。
実施形態1と異なるのは、仮付け用トランス11の1次側に電流制御回路25を設けて、図4に示した電流波形のように、仮付け用トランス11の1次側の電流を制御し、2次側に間隔をおいて正負のパルス電流を発生している。電流制御回路25は、例えば電源装置などで一般的に用いられているMOSFET又はIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)などのような制御型半導体素子を4個フルブリッジ構成に接続したもの、あるいは2個の前記制御型半導体素子と2個のダイオードとをブリッジ構成に接続したもの、又は2個の前記制御型半導体素子と2個のコンデンサとをハーフブリッジ構成に接続したものなどであってもよい。また、このような仮付けにあっては仮付け電流が100A未満でよいケースがほとんどであるので、仮付け用トランス11の1次側の電流はそれよりも大幅に小さくなり、したがって、前述のような制御型半導体素子のスイッチングで電流を制御するシングルエンデッドタイプの低価格の電流制御回路であってもよい。この実施形態2の場合、制御回路14は交流電源10が出力する交流周波数と同じ周波数で電流制御回路25の制御型半導体素子を制御する。
また、仮付け用トランス11を小型軽量化し、かつ仮付け電流を種々の形態で制御したい場合には、電流制御回路25は交流電源10の交流電流を直流電流に変換する整流回路と、直流を高周波の交流に変換する前述のような回路構成の高周波インバータ回路で構成される。この場合には、制御回路14は好ましくは20kHz以上の高周波のパルス幅信号で高周波インバータ回路の制御型半導体素子をスイッチング動作させることによって、共振音を生じることなく、仮付け用トランス11を小型軽量化することができる。この場合には、仮付け電流は高周波パルス状電流となるので、その高周波パルス状電流の個数を制御することによって、接合用枠状金属部材2をハット形状のリッド1の矩形状のつば部1Bに対して最適に仮付けすることができる。なお、図示しないが、実施形態1及び実施形態2において、仮付け用電極15〜18は下側に位置し、ワーク載置台20に接合用枠状金属部材2が載置されると共にその上にリッド1が載置され、上方からリッド1に加圧力を加えた状態で、前述のようにして接合用枠状金属部材2をリッド1に仮付けしてもよい。このとき、接合用枠状金属部材2の外周部はワーク載置台20の載置面から勿論突出している。また、仮付け用電極15〜18に不図示のスプリングバネのような弾性部材が備えられ、前記上部機構と下部機構の双方又は一方に備えられた加圧機構の加圧力に弾性力を重畳するのが望ましい。
[実施形態3]
次に、図6によって本発明に係るパッケージ部材の製造装置の実施形態3について説明する。この実施形態3に係るパッケージ部材の製造装置では、コバールのような金属材料からなるハット形状のリッド1の四つの直角の角部又は4辺のそれぞれの角部に仮付け用電極を押し当てて、接合用枠状金属部材2をハット形状のリッド1の矩形状のつば部1Bに仮付けするところが実施形態1、実施形態2と異なる。図6において、図3で示した記号と同一の記号は図3で用いた名称と同じ名称の部材を示すものとする。図6では、仮付け用電極15、17を示しているだけであるが、図2と同様に4個の仮付け用電極が備えられているので、以下においては図2と図6によって説明する。
これら4個の仮付け用電極15〜18にはスプリングバネなどの弾性体31が備えられており、それぞれの弾性体31はそれぞれの仮付け用電極15〜18に図面の下方向に弾性力を与えることができるようになっている。当然に仮付け用電極15〜18は図面の上下方向に動けるようになっており、図示しない一般的な加圧機構などが備えられている。ワーク載置台20は、接合用枠状金属部材2の金属材料が付着し難いセラミック又はガラスなどからなる上側部分20Aと、上側部分20Aを支承する下側部分20Bからなる。したがって、接合用枠状金属部材2の金属材料が塑性流動化しても上側部分20Aに付着し難いから、ワーク載置台20がほとんど汚れない。ワーク載置台20などからなる下部機構は搬送機構32に支承されており、図示していない各製造ステージを順次循環する。この装置においても、下部機構に図3に示したような弾性部材21及び加圧装置22を備えていても勿論よい。
図3に示す接合用枠状金属部材2の仮付けステージとは別の前段のステージで、接合用枠状金属部材2がワーク載置台20上のほぼ所定位置に載置される。次に、不図示の通常のリッド供給手段によってハット形状のリッド1がその本体部1Aを上に、つば部1Bを下にして、接合用枠状金属部材2に載置される。この状態では当然に、リッド1のつば部1Bと接合用枠状金属部材2との間に位置ずれがあるので、前述したような不図示の位置合わせ機構が働いて、リッド1のつば部1Bと接合用枠状金属部材2とを位置合わせする。次に、搬送機構32がワーク載置台20を図6に示す接合用枠状金属部材2の仮付けステージまで移動させる。前記位置合わせはこの接合用枠状金属部材2の仮付けステージで行われても勿論よい。
ハット形状のリッド1の矩形状のつば部1Bと接合用枠状金属部材2とが位置合わせされた図6に示す状態で、仮付け用電極15〜18、弾性体31、及び不図示の加圧機構などからなる上部機構が下降し、前述したように、仮付け用電極15〜18のそれぞれのテーパー面Tがハット形状のリッド1の矩形状のつば部1Bの四つの直角な角部bに当接し、所定の加圧力をかける。この状態では弾性体31は加圧力で縮小しており、したがって、不図示の加圧機構による加圧力に弾性体31の弾性力が重畳される。その状態で、交流電源電圧の正負の交互の半サイクルに図2に示した仮付け用電極15から仮付け用電極16に、及び仮付け用電極17から仮付け用電極18にパルス状の仮付け電流が流れることによって、接合用枠状金属部材2がリッド1のつば部1Bに仮付けされる。
この仮付けについて更に説明すると、仮付け用電極15〜18とつば部1Bの四つの直角な角部bとの接触抵抗をそれぞれ流れる仮付け電流によって発熱が起こり、この熱が先ずつば部1Bの直角の角部を加熱し、その熱はつば部1Bの厚みが薄いということもあって短時間で接合用枠状金属部材2の直角の角部に伝達される。リッド1を構成するコバールのような金属材料は接合用枠状金属部材2のろう材に比べて融点がかなり高いから、リッド1の金属材料が溶融することなく、接合用枠状金属部材2が塑性流動化し、リッド1のつば部1Bに仮付けされる。つば部1は実施形態1とほぼ同一条件であれば、実施形態1の場合に比べて、図2において制御型半導体素子13B、13Dの導通角度が大きくなるように制御回路14で位相制御を行うことにより、実施形態1とほぼ同じ仮付け時間で接合用枠状金属部材2をリッド1のつば部1Bに仮付けすることが可能である。あるいは、一度の仮付けにあたって、図4に示したようなパルス状の接合電流の個数を適当に多くして、仮付け時間を長く、例えば数サイクルほど長くしてもよい。
この実施形態3では、接合用枠状金属部材2の仮付け時に仮付け用電極15〜18のそれぞれのテーパー面Tに、接合用枠状金属部材2の金属材料が付着することがないので、その付着による汚れの問題点を解決するためのクリーニング機構などが不要である。また、ワーク載置台20において、接合用枠状金属部材2が直接載置される上側部分20Aは接合用枠状金属部材2の塑性流動又は溶融した金属材料が付着しにくい材料から構成されているので、ワーク載置台20に接合用枠状金属部材2の金属材料が付着せず、この点においてもクリーニング機構などが不要である。
[実施形態4]
次に、図3及び図7によって本発明に係る実施形態4について説明する。この実施形態4に係るパッケージの製造方法は、前記実施形態1、実施形態2におけるパッケージ部材の製造装置の一部分を利用してパッケージ部材同士を一貫して封止接合する一例である。このパッケージの製造方法は第1のステップS1から第9のステップS9からなるが、ステップS1〜ステップS4は前述した実施形態1又は実施形態2のパッケージ部材の製造と同じであるので、ステップS1〜ステップS4については簡単に説明する。
第1のステップS1では、接合用枠状金属部材2が仮付けされるいずれかのパッケージ部材、つまり、実施形態1又は実施形態2ではハット形状のリッド1をワーク載置台20にセットする。第2のステップS2では、接合用枠状金属部材2をリッド1の上に載置し、それらの位置合わせを行う。第3のステップS3では、リッド1に仮付けされた接合用枠状金属部材2における2辺がほぼ直交する直角の角部a、又は辺の途中における角部に対して所定の傾斜角度で仮付け用電極15〜18を押し当てる。第4のステップS4では、仮付け用電極15〜18を通して接合用枠状金属部材2に電流を通電し、接合用枠状金属部材2の直角の角部を塑性流動化又は溶融させて、接合用枠状金属部材2をハット形状のリッド1に仮付けする。
このような接合用枠状金属部材2の仮付け工程が終了すると、第5のステップS5が行われる。このステップS5では、接合用枠状金属部材2の仮付けされたリッド1をワーク載置台20に搭載した状態で、ワーク載置台20はパラレルシーム接合ステージに移動する。この場合には、図示しないが、一般に各ステージを順次循環する搬送機構によって搬送される。パラレルシーム接合ステージでは、先ず第6のステップS6が行われ、ワーク載置台20上において接合用枠状金属部材2の上に他方のパッケージ部材である不図示の基板(又は外囲器)が載置される。次に、第7のステップS7としてリッド1と前記基板(又は外囲器)との位置合わせが行われる。この位置合わせも、前述したような位置合わせ機構を用いて行われる。
リッド1と前記外囲器との位置合わせが行われると、前掲の特許文献1で示されているパラレルシーム接合装置などと同様な装置を用いて第8のステップS8が行われる。第8のステップS8では前掲の特許文献1に記載されているような仮接合が行われ、リッド1に前記基板(又は外囲器)を仮付けする。リッド1がハット状のものの場合には、図示しないが、基板として電気絶縁膜の形成された金属製基板が用いられ、その電気絶縁膜に所定の電子部品などが搭載され、その金属製基板の外周部分に形成された金属膜に接合用枠状金属部材2が仮付けされる。最後に、第8のステップS8で仮接合を行ったパラレルシーム接合装置を用いて第9のステップS9を行う。この第9のステップS9では、不図示の一対のローラ電極を用いてパッケージ部材の一対のX方向の辺をシーム接合し、しかる後にワーク載置台20を90度回転させて同一のローラ電極でY方向の辺をシーム接合することにより封着する。又は、X方向の辺をシーム接合する一対のローラ電極と、Y方向の辺をシーム接合する別の一対のローラ電極とによって順次パラレルシーム接合を行っても勿論よい。
実施形態4においても、ワーク載置台20に搭載されているパッケージ部材が平板状のリッド、あるいは電子部品の搭載された外囲器であっても勿論よい。いずれのパッケージ部材がワーク載置台20に搭載されていても、ワーク載置台20に搭載されているパッケージ部材に接合用枠状金属部材2を仮付けした後、そのままワーク載置台20をパラレルシーム接合ステージに搬送し、接合用枠状金属部材2上に他方のパッケージ部材を載置すればよいので、接合用枠状金属部材2の仮付けされた一方のパッケージ部材をワーク載置台20から取り外し、それをパラレルシーム接合ステージの別のワーク載置台に移載する工程が不要になり、また、別のワーク載置台も不要である。したがって、本発明では双方のパッケージ部材の封着を一貫した工程で行うことができ、生産工程の短縮、コストダウンが可能である。
一方のパッケージ部材となるリッドとこれに仮付けされる接合用枠体状金属部材を示す図である。 本発明の実施形態1に係る接合用枠体状金属部材の仮付けを行う製造装置の一例を示す図である。 本発明の実施形態1に係る接合用枠体状金属部材の仮付けを説明するための図である。 仮付け用の電流波形の一例を示す図である。 本発明の実施形態2に係る接合用枠体状金属部材の仮付けを行う製造装置の他の一例を示す図である。 本発明の実施形態3に係る接合用枠体状金属部材の仮付けを行う製造装置の他の一例を示す図である。 本発明の実施形態1又は実施形態2を利用してパッケージ部材同士をパラレル接合する製造方法の一例を示す図である。
符号の説明
1・・・一方のパッケージ部材(リッド)
1A・・・本体部
1B・・・つば部
2・・・パッケージ部材1に仮付けされる接合用枠体状金属部材(ろう材)
10・・・交流電源
11・・・仮付け用トランス
12・・・カレントトランス
13・・・整流回路
13A、13C・・整流用ダイオード
13B、13D・・制御型半導体素子
13a〜13d・・整流回路13の整流用ダイオード
15、16、17、18・・・仮付け用電極
15A、17B・・・仮付け用電極15、17の円錐形状の先端部
20・・・ワーク載置台
20A・・・ワーク載置台20の上側部分
20B・・・ワーク載置台20の下側部分
21・・・弾性部材
22・・・加圧装置
25・・・電流制御回路
31・・・弾性体
32・・・搬送機構
T・・・仮付け用電極15〜18のテーパー面
a・・・接合用枠体状金属部材2の(直角の)角部
b・・・一方のパッケージ部材(リッド)の角部

Claims (6)

  1. 双方のパッケージ部材を接合用枠状金属部材によって接合して電子部品を封止するパッケージにおける前記接合用枠状金属部材を仮付けしたパッケージ部材の製造装置において、
    前記接合用枠状金属部材又は前記パッケージ部材の周縁部を部分的に押圧する、対向するように配置された二対の仮付け用電極と、
    前記仮付け用電極に接続されて、前記二対の仮付け用電極に仮付け用の電流を出力する接合電流供給回路と、
    を備え、
    前記仮付け用電極は、断面により見た場合に、前記接合用枠状金属部材又は前記パッケージ部材に向かうに従って、前記接合用枠状金属部材又は前記パッケージ部材の周縁部から外方に向かう所定の傾斜角度となるテーパー面Tをそれぞれ有し、
    それぞれの前記仮付け用電極の前記テーパー面Tを、双方の前記パッケージ部材の接合時において外周側の露出している、前記接合用枠状金属部材又は前記パッケージ部材の周縁部であって、前記断面で見て取られる角部に所定の加圧力で押し当て、前記仮付け用電極を通して前記角部に電流を通電して前記接合用枠状金属部材を前記パッケージ部材に接合して4箇所同時に仮付けすることを特徴とするパッケージ部材の製造装置。
  2. 請求項1において、
    前記仮付け用電極は断面が3角形状又は台形状の円錐状部分を有し、
    前記円錐状部分の外面が前記テーパー面Tを形成し、
    前記仮付け用電極は回転できるように保持されており、前記接合用枠状金属部材又は前記パッケージ部材の前記角部に接触する前記テーパー面Tの接触面を変更できるようにしたことを特徴とするパッケージ部材の製造装置。
  3. 請求項1又は請求項2において、
    前記接合電流供給回路は、交流電源と、該交流電源に1次巻線が接続された仮付け用トランスと、該仮付け用トランスの2次巻線に接続された整流回路とからなり、
    前記整流回路は第1の直流出力、第2の直流出力を有し、
    前記整流回路の前記第1の直流出力には一方の前記一対の仮付け用電極が接続され、
    前記整流回路の前記第2の直流出力には他方の前記一対の仮付け用電極が接続されていることを特徴とするパッケージ部材の製造装置。
  4. 請求項3において、
    前記整流回路は複数個の制御型半導体素子、又は制御型半導体素子と整流用ダイオードとからなる電流制御型の整流回路であり、
    前記制御型半導体素子の導通角度を制御する制御回路を備えることを特徴とするパッケージ部材の製造装置。
  5. 請求項3において、
    前記接合電流供給回路は、前記交流電源からの電流を制御型半導体素子によって制御する電流制御回路、及び該電流制御回路の前記制御型半導体素子を制御する制御回路を備えることを特徴とするパッケージ部材の製造装置。
  6. 双方のパッケージ部材を接合用枠状金属部材によって接合して電子部品を封止するパッケージにおける前記接合用枠状金属部材を仮付けしたパッケージ部材の製造方法において、
    断面により見た場合に、前記接合用枠状金属部材又は前記パッケージ部材に向かうに従って、前記接合用枠状金属部材又は前記パッケージ部材の周縁部から外方に向かう所定の傾斜角度となるテーパー面Tを形成し、対向するように配置された二対の仮付け用電極のそれぞれの前記テーパー面Tを、双方の前記パッケージ部材の接合時において外周側の露出している、前記接合用枠状金属部材又は前記パッケージ部材の周縁部であって、前記断面で見て取られる角部に所定の加圧力で押し当て、
    前記仮付け用電極を通して前記角部に電流を通電して前記接合用枠状金属部材を前記パッケージ部材に接合して4箇所同時に仮付けすることを特徴とするパッケージ部材の製造方法
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