JP4967706B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンおよびモータジェネレータにより駆動力を得るハイブリッド車両の制御装置に関する。
従来、特許文献1記載のハイブリッド車両においては、変速中に変速機の入力軸回転数を上昇させることで、変速後の出力軸回転数と入力軸回転数を同期させ、変速ショックを低減させる技術が開示されている。この技術にあっては、同期判定およびクラッチ締結のタイムラグに合わせ、変速機の入力軸回転数が変速後の同期回転数に達してからそのまま回転数を略維持している。
一方、変速機の入力軸回転数が変速後の同期回転数に達してからそのまま回転数を略維持するために変速機の入力軸トルクを低減する必要があるが、いかなる制御により変速機入力軸トルクを低減するかについては特許文献1には記載されていない。そこで特許文献2に記載の技術を適用し、エンジン回転数が同期回転数に達してからエンジントルクを低減することで、変速機入力軸トルクを低減することが考えられる。
特開平9−308011号公報 特開2006−57691号公報
しかしながら、特許文献2のエンジントルクダウン制御を特許文献1の技術に適用した場合、エンジントルクが低減されているため急激なトルク増大要求に対応することが困難である。例えばエンジントルク低減時にキックダウンなど駆動力が要求された場合、エンジントルクの復帰に要するタイムラグの分トルク増大応答が遅れるという問題がある。
また、特許文献1には変速機入力軸トルクの低減につき記載がないため、いかなる技術によって変速機入力軸回転数の上昇によって同期させ、変速ショックを低減させるかにつき改善の余地があった。
本発明は上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、急激なトルク増大要求があった場合でも、変速機入力軸回転数の上昇によって同期させつつトルク増大応答遅れを回避したハイブリッド車両の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明では、ダウンシフト時に、前記変速機の入力軸回転数が変速完了後の同期回転数まで上昇するように前記変速機の入力軸トルクを制御する入力トルク制御手段を設け、前記入力トルク制御手段は、前記エンジンの回転方向のトルクを正トルク、逆方向のトルクを負トルクとしたとき、前記変速完了後の同期回転数にて前記モータジェネレータが出力可能な最大負トルクを算出する最大負トルク算出手段と、前記ダウンシフト時に、前記エンジンのアクセル開度相当トルクが前記最大負トルクの絶対値を上回るときは前記エンジントルクを前記最大負トルクの絶対値に制御するエンジントルク制御手段と、前記ダウンシフト時に前記モータジェネレータトルクを発生させて前記変速機の入力軸トルクを略ゼロに維持するモータトルク制御手段とを有することとした。
よって、急激なトルク増大要求があった場合でも、変速機入力軸回転数を上昇させて同期を確保しつつトルク増大応答遅れを回避したハイブリッド車両の制御装置を提供できる。
以下、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例に基づいて説明する。
[システム構成]
図1は本願ハイブリッド車両のシステム図である。本願ハイブリッド車両は、エンジンE、モータジェネレータMG、第1、第2クラッチCL1,CL2、自動変速機AT、左後輪RL(駆動輪)、右後輪RR(駆動輪)を有する。なお、FLは左前輪、FRは右前輪である。
エンジンEは連続的にバルブタイミングを変更可能な連続可変動弁機構20を備え、エンジンコントローラ1からの制御指令に基づき、スロットルバルブのバルブ開度等が制御される。
この連続可変動弁機構20は、ベーンを最遅角位置(始動位置)に付勢するリターンスプリングを備えていない。そのため、この連続可変動弁機構20のバルブタイミングの変更はオイルポンプO/Pの油圧によりベーンの角度を変更することによってのみ行われる。なお、可変動弁機構は実施例1のような連続可変動弁機構でなくともよく特に限定しない。
第1クラッチCL1はエンジンEとモータジェネレータMGとの間に介装され、第1クラッチコントローラ5からの制御指令に基づき第1クラッチ油圧ユニット6によって締結・開放制御される。
モータジェネレータMGは、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータジェネレータであり、出力軸であるロータは、自動変速機ATの入力軸に連結されている。駆動の際はモータコントローラ2からの制御指令に基づき、パワーコントロールユニット3のインバータ3aによって制御される。
このモータジェネレータMGは、バッテリ4(蓄電装置)からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として機能する。また、外力により回転している際には発電機として機能し、バッテリ4を充電することも可能である。
パワーコントロールユニット3は、インバータ3a、強電回路3b、DC/DCコンバータ3cから構成される。インバータ3aは半導体スイッチング素子であり、バッテリ4の直流を三相交流に変換してモータジェネレータMGへ出力するとともに、モータジェネレータMGからの三相交流を直流に変換してバッテリ4へ出力する。
強電回路3bは、バッテリ4、インバータ3a、DC/DCコンバータ3cとの間に配設され、内部に備えたリレーにより電力の流通を遮断する。DC/DCコンバータ3cは、バッテリ4の電圧を降圧して補機バッテリ25(照明、表示、補機類等の電源)に電力を供給する。
第2クラッチCL2はモータジェネレータMGと自動変速機ATの間に介装されたクラッチであり、ATコントローラ7からの制御指令に基づいて締結・開放制御される。
自動変速機ATは車速やアクセル開度等に応じて変速段を自動的に変更する有段変速機であり、入力側は第2クラッチCL2を介してモータジェネレータMGのロータと接続し、出力側は左右後輪RL,RRに接続される。
[走行モード]
本願ハイブリッド車両は第1クラッチCL1の締結・開放状態に応じてEVモード(モータジェネレータMGの駆動力のみで走行)、およびHEVモード(モータジェネレータMGおよびエンジンEの駆動力を併用)の2走行モードを有する。
(EVモード)
第1クラッチCL1が開放状態にある場合、エンジンEの駆動力は自動変速機ATには伝達されず、車両はモータジェネレータMGの動力のみを動力源として走行するEVモードとなる。
(HEVモード)
第1クラッチCL1が締結状態にある場合、エンジンEの駆動力はモータジェネレータMGおよび第2クラッチCL2を介して自動変速機ATに伝達され、モータジェネレータMGに加えてエンジンEの駆動力を併用するHEVモードとなる。
なお、HEVモードにあっては、モータジェネレータMGが発生する駆動力T(MG)の大小および符号によってさらにモードが細分化される。
(エンジン走行モード)
駆動力T(MG)がゼロであればエンジンEの駆動力によってのみ走行するエンジン走行モードとなる。
(モータアシスト走行モード)
モータジェネレータMGから自動変速機ATに入力される駆動力T(MG)が正の値であれば、モータジェネレータMGとエンジンEの駆動力を併用して走行するモータアシスト走行モードとなる。
(走行発電モード)
モータジェネレータMGから自動変速機ATに入力される駆動力T(MG)が負の値、すなわちモータジェネレータMGがトルクを発生せずエンジンEまたは車両イナーシャによって回され、外部のトルクを消費している場合、モータジェネレータMGは発電機として機能する。これによりバッテリ4を充電する。
車両が加速状態または定速走行状態にあればモータジェネレータMGはエンジンEによって回され、車両が減速状態にあればモータジェネレータMGは車両イナーシャによって回され、発電を行う。
[制御構成]
本願ハイブリッド車両はエンジンコントローラ1、モータコントローラ2、パワーコントロールユニット3、バッテリ4、ATコントローラ7、統合コントローラ10を有し、それぞれ情報交換可能なCAN通信線11を介して接続されている。
エンジンコントローラ1にはエンジン回転数センサ12からのエンジン回転数情報が入力され、統合コントローラ10からの目標エンジントルク指令等に応じてエンジン動作点(Ne:エンジン回転数,Te:エンジントルク)を制御する。エンジン回転数NeはCAN通信線11を介して統合コントローラ10へ出力される。なお、連続可変動弁機構20の角度はクランク角に基づき算出される。
モータコントローラ2はモータジェネレータMGのロータ回転位置(レゾルバ13により検出)、および目標モータジェネレータトルク指令(統合コントローラ10において演算)等に基づき、モータジェネレータMGのモータ動作点(モータジェネレータ回転数N、モータジェネレータトルクTm)を制御する指令をパワーコントロールユニット3へ出力する。
また、モータコントローラ2はバッテリ4の充電状態を示すバッテリSOCを監視する。このバッテリSOCはモータジェネレータMGの制御情報に用いられるとともに、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給される。
ATコントローラ7は、アクセル開度センサ16、車速センサ17と第2クラッチ油圧センサ18からのセンサ情報、および統合コントローラ10からの第2クラッチ制御指令に基づき、第2クラッチCL2の締結・開放制御指令を出力する。なお、アクセル開度APOと車速VSPの情報は、CAN通信線11を介して統合コントローラ10へ供給する。
統合コントローラ10は車両全体の消費エネルギーを管理し、最高効率で車両を走らせるための機能を担うものである。モータ回転数センサ21、第2クラッチ出力回転数センサ22、第2クラッチトルクセンサ23からそれぞれモータ回転数Nm、第2クラッチ出力回転数N2out、第2クラッチトルクTCL2が入力されるとともに、CAN通信線11を介して得られた情報が入力される。
これらの入力情報に基づき、統合コントローラ10はエンジンコントローラ1、モータコントローラ2、第1クラッチコントローラ5、およびATコントローラ7へ指令を出力し、それぞれエンジンE、モータジェネレータMG、第1、第2クラッチCL1,CL2を制御する。
[自動変速機の構成]
図2は自動変速機ATのスケルトン図である。自動変速機ATはATコントローラ7によって制御され、回転要素としてフロント、ミッド、リアのプラネタリーギアG1,G2,G3を有する。各プラネタリーギアG1,G2、G3はそれぞれ回転要素としてサンギアS1,S2,S3、キャリアPC1,PC2,PC3、リングギアR1,R2,R3を有する。
なお、INはモータジェネレータMGのみ、または、エンジンE及びモータジェネレータMGからダンパーを介して回転駆動トルクが入力されるインプットシャフトであり、OUTは自動変速機ATを経過して左右後輪RL,RRに回転駆動トルクを出力するアウトプットシャフトである。
前進5速後退1速の変速段を決める締結要素として、インプットクラッチC1と、ハイ&ローリバースクラッチC2と、ダイレクトクラッチC3と、リバースブレーキB1と、フロントブレーキB2と、ローコーストブレーキB3と、フォワードブレーキB4と、ファーストワンウェイクラッチF1と、サードワンウェイクラッチF2と、フォワードワンウェイクラッチF3と、を備えている。
インプットクラッチC1は、開放時にフロントリングギアR1をインプットシャフトINに接続し、締結時にフロントリングギアR1とミッドリングギアR2とをインプットシャフトINに接続する。ハイ&ローリバースクラッチC2は、締結によりミッドサンギアS2とリアサンギアS3とを接続する。ダイレクトクラッチC3は、締結によりリアサンギアS3とリアキャリアPC3を接続する。
リバースブレーキB1は、締結によりリアキャリアPC3をトランスミッションケースTCに固定する。フロントブレーキB2は、締結によりフロントサンギアS1をトランスミッションケースTCに固定する。ローコーストブレーキB3は、締結によりミッドサンギアS2をトランスミッションケースTCに固定する。フォワードブレーキB4は、締結によりミッドサンギアS2をトランスミッションケースTCに固定する。
ファーストワンウェイクラッチF1は、ミッドサンギアS2に対してリアサンギアS3の正転方向(=エンジンEと同一回転方向)の回転をフリー、逆転を固定する。サードワンウェイクラッチF2は、フロントサンギアS1の正転方向をフリー、逆転を固定する。フォワードワンウェイクラッチF3は、ミッドサンギアS2の正転方向をフリー、逆転を固定する。
なお、アウトプットシャフトOUTは、ミッドキャリアPC2に直結されている。フロントキャリアPC1とリアリングギアR3とは第1メンバM1により直結されている。ミッドリングギアR2とリアキャリアPC3とは第2メンバM2により直結されている。
[変速機入力軸トルクゼロ制御処理]
[メインフロー]
図3はイナーシャフェーズにおける変速機入力軸トルクゼロ制御のメインフローである。以下、各ステップにつき説明する。
ステップS101では、EVモード中のアクセル踏み込みに伴うエンジン始動指示および変速指示に基づき、変速とエンジン始動の同時制御処理の要否が判定され、ステップS102へ移行する。
ステップS102では判定結果は同時処理OKかどうかが判断され、YESであればステップS103へ移行し、NOであれば制御を終了する。
ステップS103では現在の変速段が解放されているかどうかが判断され、YESであればステップS104へ移行し、NOであれば制御を終了する。
ステップS104では第2クラッチCL2を締結し、ステップS105へ移行する。
ステップS105ではモータジェネレータMGの目標回転数を生成して回転フィードバック制御を行い、ステップS106へ移行する。
目標回転数をダウンシフトの同期回転数に設定することにより、ダウンシフト終了時における同期がスムーズに行われる。よって、目標変速段のクラッチ締結を高レスポンスで締結し、変速応答を早めるものである。
ステップS106ではエンジンEが始動したかどうかが判断され、YESであればステップS107へ移行し、NOであれば制御を終了する。
ステップS107では変速機入力軸トルクゼロ制御を行い、ステップS108へ移行する。
エンジントルクが自動変速機ATに伝達して変速ショックが生じることを回避するため、モータジェネレータMGにより逆回転方向の負トルクを発生させ、エンジントルクを相殺して自動変速機ATへの伝達トルクをゼロとする。よって、急激なトルク増大要求があった場合でも、変速機入力軸回転数を上昇させて同期を確保しつつトルク増大応答遅れを回避する。
ステップS108では自動変速機ATの入力軸回転数の目標値と実際値が同期したかどうかが判断され、YESであればステップS109へ移行し、NOであれば制御を終了する。
ステップS109ではダウンシフトの目標変速段を締結し、ステップS110へ移行する。
自動変速機ATの入力軸回転数とエンジン回転数が同期してから目標変速段を締結することで、駆動輪に対しエンジン始動トルクが急激に伝達することを回避するとともに、ダウンシフト時のショックを低減する。
ステップS110ではモータジェネレータMGをトルク制御とし、制御を終了する。
[MG負トルク発生による変速機入力軸トルクゼロ制御]
図4はMG負トルク発生による変速機入力軸トルクゼロ制御処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS201では変速後の目標入力軸回転数Nin*を演算し、ステップS202へ移行する。
ステップS202では、モータジェネレータMGの回転数が目標入力回転数Nin*となった際、モータジェネレータMGが出力可能な負方向最大出力トルクTMG*(<0)を演算し、ステップS203へ移行する。なお、TMG*は図5のNin*−TMG*マップを読み込むことで算出する。
ステップS203ではアクセル開度相当エンジントルクTeA>|TMG*|であるかどうかが判断され、YESであればステップS204へ移行し、NOであればステップS207へ移行する。なお、アクセル開度相当のエンジントルクTeAは図6のアクセル開度−TeAマップを読み込んで算出する。
ステップS204ではエンジン出力トルク=|TMG*|とし、ステップS205へ移行する。
ステップS205ではモータジェネレータMGの出力トルク=TMG*(<0)とし、目標入力軸回転数Nin*とするステップS206へ移行する。
エンジントルクをモータジェネレータMGの発生可能な負トルクに制限することで、エンジントルクを相殺して自動変速機ATへの伝達トルクをゼロとする。また、モータジェネレータMGの発生可能最大負トルクTMG*に設定することで、エンジンEの正回転方向の出力トルクを必要以上に減少させずともエンジントルクを相殺可能となり、急な駆動力増加要求があった場合であっても応答遅れを最小限に抑え、要求駆動力を速やかに実現するものである。
ステップS206では|TMG*|>リタード制御可能トルクであるかどうかが判断され、YESであればステップS209へ移行し、NOであれば制御を終了する。
スロットル開度によってエンジントルクを規制すると、燃料混合気の流入遅れ(空気応答遅れ)のためトルク規制応答が遅れる場合がある。
したがってエンジンEの出力トルク(=|TMG*|)がリタード制御を行っても不具合の発生しない程度可能であれば、エンジンEの点火タイミングを制御し、エンジン回転数を落としてトルク制御を行うリタード制御を実行し、エンジントルク制限応答の遅れを回避する。
ステップS207ではエンジン出力トルク=TeAとし、ステップS208へ移行する。
ステップS208では目標入力軸回転数Nin*に基づきモータジェネレータMGのフィードバック制御を行い、制御を終了する。
[変速機入力軸トルクゼロ制御の経時変化]
図7は変速機入力軸トルクゼロ制御のタイムチャートである。
(時刻t0)
時刻t0において車両はEVモードで走行中であり、エンジンEは停止している。また、現在の変速段は締結、ダウンシフトの目標変速段は解放されている。モータジェネレータMGはトルク制御状態にある。
(時刻t1)
時刻t1においてアクセル開度が所定値を越え、EVモードからエンジンEとモータジェネレータMGとを共用するハイブリッドモードへ遷移する。また、アクセル開度上昇に合わせて自動変速機ATの出力トルクが上昇する。この時点でまだダウンシフトは行われておらず、現在の変速段は締結されたままである。
(時刻t2)
時刻t2において駆動力確保のためダウンシフト指令(変速指示)が出力され、現在の変速段が解放される。このため変速機出力トルクはゼロとなり、駆動輪に対しエンジン始動トルクが急激に伝達することを回避する。
(時刻t3)
時刻t3において始動クラッチ締結指令が出力され、モータジェネレータMGは目標回転数に基づくフィードバック制御となる。第2クラッチCL2の締結によりモータジェネレータMGと駆動輪が接続されてモータジェネレータMGの回転数が低下する。また、第2クラッチCL2は、応答遅れ分遅れて実際に締結する。
(時刻t4)
時刻t4においてエンジンEが始動される。ダウンシフトとエンジンEの始動を同時に行うことで、駆動力の応答性向上とエンジン始動のレスポンス向上を両立させる。
(時刻t5)
時刻t5においてエンジンEが始動し、変速機入力軸トルクゼロ制御が実行される。エンジントルク=|TMG*|、モータジェネレータトルク=TMG*(<0)とすることで、エンジントルクを相殺して自動変速機ATへの伝達トルクをゼロとする。
その際、エンジントルクをモータジェネレータMGの発生可能最大負トルクTMG*に設定することで、エンジントルクを必要以上に減少させずともエンジントルクを相殺可能となり、駆動力増加要求に対する応答遅れを最小限に抑える。
また、リタード制御を行っても不具合の発生しない程度可能であれば、エンジンEの点火タイミングを制御し、エンジン回転数を落としてトルク制御を行うリタード制御を実行し、エンジントルク制限応答の遅れを回避する。図7ではリタード制御を行う場合を示す。
(時刻t6)
時刻t6において自動変速機ATの入力軸回転数とエンジン回転数が同期し、目標変速段が締結される。これによりダウンシフト時のショックが低減される。
(時刻t7)
時刻t7においてモータジェネレータMGはトルク制御に戻る。
(時刻t8)
時刻t8において自動変速機ATの出力トルクが一定となる。
[本願実施例の効果]
(1)エンジンEと、モータジェネレータMGと、エンジンEおよびモータジェネレータMGと駆動輪との間に設けられた自動変速機ATとを備えるハイブリッド車両の制御装置において、ダウンシフト時に、自動変速機ATの入力軸回転数が変速完了後の同期回転数(目標入力軸回転数Nin*)まで上昇するように自動変速機ATの入力軸トルクを制御する入力トルク制御手段(ステップS107)を設け、入力トルク制御手段は、ダウンシフト時にエンジントルクを制御するエンジントルク制御手段(ステップS204、S207)と、ダウンシフト時にモータジェネレータトルクを発生させて自動変速機ATの入力軸トルクを略ゼロに維持するモータトルク制御手段(ステップS205)とを有することとした。
これにより、エンジントルクが自動変速機ATに伝達して変速ショックが生じることを回避するため、モータジェネレータMGにより逆回転方向の負トルクを発生させ、エンジントルクを相殺して自動変速機ATへの伝達トルクをゼロとする。よって、急激なトルク増大要求があった場合でも、変速機入力軸回転数を上昇させて同期を確保しつつトルク増大応答遅れを回避することができる。
(2)エンジンEの回転方向のトルクを正トルク、逆方向のトルクを負トルクとし、変速完了後の同期回転数(目標入力軸回転数Nin*)にてモータジェネレータMGが出力可能な負トルクTMG*を算出する最大負トルク算出手段(ステップS202)と、自動変速機ATの入力軸トルクを略ゼロに維持する際、エンジントルクを最大負トルクの絶対値|TMG*|以下に規制するエンジントルク規制手段(ステップS204)とをさらに有することとした。
モータジェネレータMGの発生可能最大負トルクTMG*に設定することで、エンジンEの正回転方向の出力トルクを必要以上に減少させずともエンジントルクを相殺可能となる。よって、駆動力増加要求に対する応答遅れを最小限に抑え、要求駆動力を速やかに実現することができる。
(3)点火時期のリタードによりエンジントルクを制限することとした。これにより、リタード制御を行っても不具合の発生しない程度可能であれば、エンジンEの点火タイミングを制御し、エンジン回転数を落としてトルク制御を行うリタード制御を実行することで、エンジントルク制限応答の遅れを回避することができる。
以上、本発明のハイブリッド車両の制御装置を実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
本願ハイブリッド車両のシステム図である。 自動変速機ATのスケルトン図である。 イナーシャフェーズにおける変速機入力軸トルクゼロ制御のメインフローである。 変速機入力軸トルクゼロ制御処理の流れを示すフローチャートである。 Nin*−TMG*マップである。 アクセル開度−TeAマップである。 変速機入力軸トルクゼロ制御のタイムチャートである。
符号の説明
E エンジン
CL1 始動クラッチ
MG モータジェネレータ
CL2 第2クラッチ
AT 自動変速機
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 パワーコントロールユニット
4 バッテリ
6 始動クラッチ油圧ユニット
7 ATコントローラ
8 第2クラッチ油圧ユニット
10 統合コントローラ

Claims (3)

  1. エンジンと、モータジェネレータと、前記エンジンおよび前記モータジェネレータと駆動輪との間に設けられた変速機とを備えるハイブリッド車両の制御装置において、
    ダウンシフト時に、前記変速機の入力軸回転数が変速完了後の同期回転数まで上昇するように前記変速機の入力軸トルクを制御する入力トルク制御手段を設け、
    前記入力トルク制御手段は、
    前記エンジンの回転方向のトルクを正トルク、逆方向のトルクを負トルクとしたとき、前記変速完了後の同期回転数にて前記モータジェネレータが出力可能な最大負トルクを算出する最大負トルク算出手段と、
    前記ダウンシフト時に、前記エンジンのアクセル開度相当トルクが前記最大負トルクの絶対値を上回るときは前記エンジントルクを前記最大負トルクの絶対値に制御するエンジントルク制御手段と、
    前記ダウンシフト時に前記モータジェネレータトルクを発生させて前記変速機の入力軸トルクを略ゼロに維持するモータトルク制御手段と、
    を有することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. エンジンと、モータジェネレータと、前記エンジンおよび前記モータジェネレータと駆動輪との間に設けられた変速機とを備えるハイブリッド車両の制御装置において、
    ダウンシフト時に、前記変速機の入力軸回転数が変速完了後の同期回転数まで上昇するように前記変速機の入力軸トルクを制御する入力トルク制御手段を設け、
    前記入力トルク制御手段は、
    前記エンジンの回転方向のトルクを正トルク、逆方向のトルクを負トルクとしたとき、前記変速完了後の同期回転数にて前記モータジェネレータが出力可能な最大負トルクを算出する最大負トルク算出手段と、
    前記ダウンシフト時に、前記エンジンのアクセル開度相当トルクが前記最大負トルクの絶対値以下であるときは前記エンジントルクを前記アクセル開度相当トルクに制御するエンジントルク制御手段と
    前記ダウンシフト時に前記モータジェネレータのトルクを発生させて前記変速機の入力軸トルクを略ゼロに維持するモータトルク制御手段と、
    有することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  3. エンジンと、モータジェネレータと、前記エンジンおよび前記モータジェネレータと駆動輪との間に設けられた変速機とを備えるハイブリッド車両の制御装置において、
    ダウンシフト時に、前記変速機の入力軸回転数が変速完了後の同期回転数まで上昇するように前記変速機の入力軸トルクを制御する入力トルク制御手段を設け、
    前記入力トルク制御手段は、
    前記エンジンの回転方向のトルクを正トルク、逆方向のトルクを負トルクとしたとき、前記変速完了後の同期回転数にて前記モータジェネレータが出力可能な最大負トルクを算出する最大負トルク算出手段と、
    前記ダウンシフト時に、前記エンジンのアクセル開度相当トルクが前記最大負トルクの絶対値を上回るときは前記エンジンのトルクを前記最大負トルクの絶対値に制御し、前記エンジンのアクセル開度相当トルクが前記最大負トルクの絶対値以下であるときは前記エンジンのトルクを前記アクセル開度相当トルクに制御するエンジントルク制御手段と、
    前記ダウンシフト時に前記モータジェネレータのトルクを発生させて前記変速機の入力軸トルクを略ゼロに維持するモータトルク制御手段と、
    を有することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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