JP4966502B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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サイドウォールが複数のサイドゴムにより形成された空気入りタイヤに関する。
従来より、タイヤのサイドウォールを、ゴムの配合成分や弾性特性の異なる複数のサイドゴムによって形成した空気入りタイヤがある(例えば、特許文献1参照)。
一般的には、ビード部周辺からタイヤ最大幅付近にかけて剛性の高いサイドゴムを配設して縦ばね定数を上げ操縦安定性を確保したうえで、いわゆるフレックスゾーンと呼ばれるタイヤ最大幅付近からショルダ部にかけて剛性の低いサイドゴムを配設して衝撃吸収性を高めて乗り心地を確保する構成が採用される。
ここで、図5乃至図7を用いて、上述した従来例の空気入りタイヤの構造及び製造方法について説明する。図5は、従来例の空気入りタイヤ100の幅方向における一部断面図である。空気入りタイヤ100は、一対のビードコア105(対向側は図示せず)に巻回されたカーカスコード103aを有するカーカス103と、タガ効果によってカーカス103を締め付け保護するベルト層104と、さらにベルト層104の外周側(タイヤ径方向外側)に配設されたトレッドゴム102を備える。また、空気入りタイヤ100は、カーカスのタイヤ幅方方向外側のサイドウォール113を形成する2種類のサイドゴム、内層サイドゴム部106及び外層サイドゴム部107を備える。
同図に示すように、内層サイドゴム部106は、ビードコア105のタイヤ径方向外側付近から始端してタイヤ最大幅付近(本従来例においてはカーカスコード103aの折り返し端付近)で終端している。また、外層サイドゴム部107は、内層サイドゴム部106をタイヤ幅方向外側から覆う位置から始端し、フレックスゾーン付近では接合面Pにてカーカス103に接して延び、トレッドゴム102の側縁部102Eに接合されて終端している。
また、ベルト層104の端部周辺とカーカス103との間にはクッションゴム109が配設されており、ベルト層104の形状を維持するとともにベルト端付近でのカーカス103とベルト層104間に生じるせん断力による剥離を防止して、耐久性能を向上させている。
なお、実際に空気入りタイヤには、この他にも多数の構成部材(例えば、インナーライナ、ビードフィラー、ゴムチェーファなど)が配設されているのであるが、本明細書においてはこれらを省略して説明する。
図6及び図7は、図5に示した空気入りタイヤ100の加硫前の成形工程を示す図である。空気入りタイヤ100の成形工程においては、まず、予めクッションゴム109が貼付けられたカーカス103を成形ドラムのビードロック部30に固定し、剛性コア(図示しない)内にエアーを充填してトロイダル状に膨らませた生ケースが形成される。
図6は、このようにして形成された生ケース上に、いずれも加硫前の、ベルト層104、及び、トレッドゴム102、さらにカーカス103のサイドウォール113周辺となる位置に、内層サイドゴム部106が貼付けられた状態を示す図である。
トレッドゴム102はこの後、ステッチングローラ(図示しない)で矢印Bの方向に圧着されてベルト層104を完全に覆うように形成される。
次に、図7に示すように、生ケースの両ショルダ部に外層サイドゴム部107が押出し成形によって空気入りタイヤ100の生ケースに貼付けられる。外層サイドゴム部107は、内層サイドゴム部106とトレッドゴム102に跨って貼付けられるとともに、接合面Pにおいてカーカス103と接する。
このような工程によって作成した生ケースはこの後、タイヤ加硫機に装着されて加硫成形され、図5に示した空気入りタイヤ100が成形される。
特開平7−276529号公報
しかしながら、上述した空気入りタイヤ100の製造工程において、外層サイドゴム部107を押出し成形で貼付ける際に、接合面Pにエアーが混入して製造不良となってしまうことがあった(図7を参照)。
より具体的には、図7に示すように、外層サイドゴム部107が、クッションゴム109およびトレッドゴム102と内層サイドゴム部106とで囲まれた接合面Pを底面とする断面略V字状の面へ貼付けられるため、接合面Pにおいて外層サイドゴム部107とカーカス103との間にエアーが封じ込まれやすいものとなっていた。
空気入りタイヤ100の接合面Pにエアーが混入してしまうと、外層サイドゴム部107とカーカス103との間に隙間が生じてタイヤ加硫成形時に接着不良となり、車両走行時に、外層サイドゴム部107とカーカス103との間にセパレーション(剥離)が発生する原因となる。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、タイヤ製造工程におけるサイドゴム貼付面へのエアー混入を防止し、製造不良が発生することの少ない空気入りタイヤ及びその製造方法を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明は、次のような特徴を有している。本発明の特徴は、一対のビード部(例えば、ビード部8)に跨って円環状に延在するカーカス(例えば、カーカス3)と、前記カーカスのタイヤ径方向外側に配設されたベルト層(例えば、ベルト層4)と、前記ベルト層のタイヤ径方向外側に配設されてトレッド部を形成するとともに、前記ベルト層のタイヤ幅方向外側の端部(例えば、端部4E)を覆って終端するトレッドゴム(例えば、トレッドゴム2)と、前記カーカスのタイヤ幅方向外側に配設されてサイドウォール(例えば、サイドウォール13)を形成するサイドゴムと備え、前記サイドゴムは、カーカスに隣接する内層サイドゴム部(例えば、内層サイドゴム部6)とその外側に配置され、前記内層サイドゴム部よりも剛性の高い外層サイドゴム部(例えば、外層サイドゴム部7)との二層構造であり、前記内層サイドゴム部は、前記ビード部のタイヤ幅方向外側となる位置を一方の端部(例えば、端部6E1)、前記ベルト層と前記カーカスとに挟まれる位置を他方の端部(例えば、端部6E2)として前記カーカスのタイヤ幅方向外側となる面に沿って延在し、前記外層サイドゴム部は、前記内層サイドゴム部のタイヤ幅方向外側となる面の所定位置(例えば、位置10)を一方の端部、前記トレッドゴムのタイヤ幅方向外側となる側縁部(例えば、側縁部2E)と接する位置を他方の端部として前記内層サイドゴム部のタイヤ幅方向外側となる面に沿って延在するとともに、前記空気入りタイヤの幅方向断面内における断面形状が前記所定位置の端部へ向けて次第に先細となる略楔形状をなし、さらに、前記ビード部のビートヒールを通り前記空気入りタイヤの回転軸に平行なビードベースラインBLから前記所定位置までの長さが、前記ビードベースラインBLから前記空気入りタイヤのタイヤ外径の最大となる外径端(例えば、外径端DE)までの長さであるタイヤ高さTHの少なくとも50%以下の長さとなることを要旨とする。
本発明の特徴にかかる空気入りタイヤによると、内層サイドゴム部が、カーカスのタイヤ幅方向外側となる面のほぼ全域に渡って延在し、外層サイドゴム部が、内層サイドゴム部のタイヤ幅方向外側となる面に沿って延在するので、従来例の空気入りタイヤで問題となっていた外層サイドゴム部とカーカスとの接合面Pの存在を無くして、エアーの混入を防止することができる。また、ベルト層とカーカスとに挟まれる内層サイドゴム部の端部が、ベルト層下のクッションゴムの代わりとなってカーカスとベルト層間に生じるせん断力による剥離を防止するので、空気入りタイヤの耐久性能を向上させることができる。
さらに、内層サイドゴム部のタイヤ幅方向外側となる面上における外層サイドゴム部の端部となる所定位置が、ビードベースラインBLからタイヤ高さTHの少なくとも50%以下の長さとなる位置であるため、外層サイドゴム部が空気入りタイヤのフレックスゾーンを包括した十分な長さに渡って配設されるので、外層サイドゴム部の貼付け面におけるセパレーション(剥離)の発生が抑えられる。
従って、タイヤ製造工程におけるサイドゴム貼付面へのエアー混入を防止し、製造不良が発生することの少ない空気入りタイヤを提供することができる。
さらに、本発明の特徴にかかる空気入りタイヤは、前記ベルト層と前記カーカスとに挟まれる前記内層サイドゴム部の端部(例えば、端部6E2)には前記ベルト層の端部を保護するベルトクッションゴム(例えば、クッションゴム9)が一体に成形されていることが好ましい。
このような空気入りタイヤによると、ベルト層とカーカスとの間で挟まれて終端する内層サイドゴム部の端部に予めクッションゴムが成形されているので、カーカスとベルト層間に生じるせん断力による剥離をより効果的に防止することができ、空気入りタイヤの耐久性能をさらに向上させることができる。
タイヤ製造工程におけるサイドゴム貼付面へのエアー混入を防止し、製造不良が発生することの少ない空気入りタイヤ及びその製造方法を提供することができる。
次に、本発明に係る空気入りタイヤの実施形態の一例について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の記載において説明する図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。
(空気入りタイヤの構造)
図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1のタイヤ幅方向における一部断面図である。空気入りタイヤ1は、ビードコア5が埋設された一対のビード部8(対向側は図示せず)と、ビードコア5に巻回されたカーカスコード3aを有するカーカス3と、カーカス3のタイヤ径方向外側に配設されてタガ効果によってカーカス3を締め付け保護するベルト層4と、さらにベルト層4のタイヤ径方向外側に配設されベルト層4のタイヤ幅方向外側の端部4Eを覆って終端するトレッドゴム2を備えるとともに、カーカス3のタイヤ幅方向外側のサイドウォール13を形成する2種類のサイドゴム、内層サイドゴム部6及び外層サイドゴム部7を、カーカス3のタイヤ幅方向外側に層状に備える。
同図に示すように、内層サイドゴム部6は、ビード部8のタイヤ幅方向外側となる位置を一方の端部6E1、ベルト層4とカーカス3とに挟まれる位置を他方の端部6E2としてカーカス3のタイヤ幅方向外側となる面に沿って延在している。
ベルト層4とカーカス3とに挟まれた内層サイドゴム部6の端部6E2は、ベルト層4下のクッションゴムの機能を兼ねている。また、空気入りタイヤ1には、内層サイドゴム部6がサイドウォール13のほぼ全域に渡って延在されているので、外層サイドゴム部7がカーカス3と接することなく、従来例の空気入りタイヤにおいて問題となっていた接合面Pが存在しない。従って、外層サイドゴム部7の貼付け面にエアーが混入して製造不良となることがほとんどない。
また、外層サイドゴム部7は、ビード部8のビードヒールを通り空気入りタイヤ1の回転軸に平行なビードベースラインBLを基準として、タイヤ径方向へタイヤ高さTHの50%以下の長さSHとなる位置10を一方の端部として、内層サイドゴム部6のタイヤ幅方向外側となる面に沿って延在し、他方の端部がトレッドゴム2の側縁部2Eに接合されている。なお、タイヤ高さTHとは、ビードベースラインBLから空気入りタイヤ1のタイヤ外径が最大となる外径端DEまでの長さである。
さらに、外層サイドゴム部7は、空気入りタイヤ1の幅方向断面内における断面形状が所定位置10の端部へ向けて次第に先細となる略楔形状をなしており、内層サイドゴム6とともに形成するサイドウォール13の外周面がなめらかな曲面となるよう構成されている。
このように、外層サイドゴム部7の端部となる位置10(すなわち、内層サイドゴム部6と外層サイドゴム部7の境界面のタイヤ軸方向における下端位置)のビードベースラインBLからの長さSHが、タイヤ高さTHの50%以下となっているので、外層サイドゴム部7は空気入りタイヤ1のサイドウォール13におけるフレックスゾーンを十分にカバーして比較的広範囲に渡って延在することとなり、車両走行時において外層サイドゴム部7の貼付け面にセパレーション(剥離)が発生する可能性が極めて低い。
(空気入りタイヤの製造方法)
図3及び図4は、図1に示した空気入りタイヤ1の加硫前の成形工程を示す図である。図3は、空気入りタイヤ1の成形工程における第1工程が施された状態を示す。同図において、成形工程における空気入りタイヤ1は、ビード部8が成形ドラムのビードロック部30に固定されて、カーカス3が剛性コア(図示しない)に貼付けられた生ケース1aの状態となっている。
生ケース1aにはまず、内層サイドゴム部6が、空気入りタイヤのサイドウォール13となる付近に貼付けられ、さらに、ベルト層4がカーカス3のクラウン部12に貼付けられる。この際、ベルト層4の端部4Eは、内層サイドゴム部6の端部6E2を覆って貼付けられることとなる。また、ベルト層4の外周側には、トレッドゴム2が貼付けられる(第1工程)。
次に、ステッチングローラ(図示しない)によって、トレッドゴム2の両側縁部を図3に示す矢印Bの方向、すなわち生ケース1aの内方へ向けて押圧し、ベルト層4の端部4Eを内包するように形成する(第2工程)。
図4は、空気入りタイヤ1の成形工程における第3工程を示す図である。本工程においては外層サイドゴム部7が生ケース1aに貼付けられる。外層サイドゴム部7は、内層サイドゴム部6の外側面の一部に沿って延在するとともにトレッドゴム2の側縁部2Eを覆って貼付けられる(第3工程)。
ここで、トレッドゴム2と外層サイドゴム部7とを同時に押出しすることによって、第3工程を省くことができる。
このようにして形成された生ケース1aは生タイヤとなり、この後、加硫成形されて空気入りタイヤ1となる。
なお、加硫成形された空気入りタイヤ1において、上述した内層サイドゴム部6と外層サイドゴム部7との境界線の下端位置(すなわち、図1における外層サイドゴム部7の始端する位置10)が、ビードベースラインBLを基準にタイヤ径方向に少なくともタイヤ高さTHの50%以下の位置となっている(図1を参照)。
(実施例)
本発明の効果を確かめるために、発明者らは、上述した本発明の実施形態に基づいて実施例の空気入りタイヤを製造して評価試験を実施した。評価用タイヤの構造や寸法は下記の通りである。(ラジアルタイヤ)
1)タイヤサイズ
165/50/R15
2)カーカス(1プライ)
巾:395mm、コード材質:PET、コード角度:0度(周方向に対して)
3)ベルト層(1プライ)
巾:139mm、コード材質:スチール、コード角度:64度(周方向に対して)
4)サイドゴム
巾:55mm、最大厚み:6.8mm
5)サイドゴム境界面下端の位置(実施例の図1における位置10)
ビードベースラインBLからタイヤ高さTHの37%の位置
6)トレッド部+サイドゴム
巾:210mm、最大厚み7.1mm
このような評価用タイヤを成形した結果、サイドゴムの貼付け面におけるエアーの混入は皆無であった。このことから、本発明の効果が確認できた。
(変形例)
図2は、本発明の実施形態である空気入りタイヤ1の変形例を示す図である。同図に示す空気入りタイヤ1’は、ベルト層4とカーカス3とに挟まれるように終端した内層サイドゴム部6の端部に、内層サイドゴム部6とはゴムの配合成分が異なるクッションゴム9が形成されている点において、図1に示した空気入りタイヤ1と相違している。
クッションゴム9は、その製造工程において、いわゆるデュアルチューバーと呼ばれる押出機によって内層サイドゴム部6と同時押出しされて一体に成形され、生ケースに貼付けられる。従来例の空気入りタイヤであれば、ベルト層の下となる位置のカーカスにクッションゴムを別途貼付ける工程が必要となるのであるが、本発明によればクッションゴム9が内層サイドゴム部6と一体的に押出し成形されるので、空気入りタイヤ1’の製造工程における工数の削減が図られることとなる。
なお、クッションゴム9以外の構成については、上述した実施形態の空気入りタイヤ1と本変形例の空気入りタイヤ1’と同様の構成となっている。
(作用・効果)
本実施形態にかかる空気入りタイヤ1によれば、内層サイドゴム部が6、カーカス3のタイヤ幅方向外側となる面のほぼ全域に渡って延在し、外層サイドゴム部7が、内層サイドゴム部6のタイヤ幅方向外側となる面に沿って延在するので、従来例の空気入りタイヤで問題となっていた外層サイドゴム部7とカーカス3との接合面Pの存在を無くして、エアーの混入を防止することができる。また、ベルト層4とカーカス3とに挟まれる内層サイドゴム部の端部が、ベルト層4下のクッションゴムの代わりとなってカーカス3とベルト層4間に生じるせん断力による剥離を防止するので、空気入りタイヤの耐久性能を向上させることができる。
さらに、端部となる内層サイドゴム部6のタイヤ幅方向外側となる面上における外層サイドゴム部7の所定位置が、ビードベースラインBLからタイヤ高さTHの少なくとも50%以下の長さとなる位置であるため、外層サイドゴム部7が空気入りタイヤ1のフレックスゾーンを包括した十分な長さに渡って配設されるので、外層サイドゴム部7の貼付け面におけるセパレーション(剥離)の発生が抑えられる。
従って、タイヤ製造工程におけるサイドゴム貼付面へのエアー混入を防止し、製造不良が発生することの少ない空気入りタイヤを提供することができる。
本実施形態にかかる空気入りタイヤ1の製造工程によれば、第1工程において、内層サイドゴム部6が、カーカス3の外側面のうちビード部8のタイヤ幅方向外側からショルダ部11付近に渡って貼付けられるので、内層サイドゴム部6がカーカス3の外側部ほぼ全域に渡って延在することとなり、従来例の空気入りタイヤで問題となっていた外層サイドゴム部7とカーカスとの接合面Pの存在を無くし、エアーの混入を防止することができる。
また、第2工程において、内層サイドゴム部6のショルダ部11付近となる端部6E2がベルト層4で覆われてベルト層4下のクッションゴムの代わりとなるので、カーカス3とベルト層4間に生じるせん断力による剥離を防止して空気入りタイヤ1の耐久性能を向上させることができる。
さらに第3工程において、外層サイドゴム部7が内層サイドゴム部6の外側面の一部とトレッドゴム2の側縁部2Eとを覆って貼付けられるとともに、生ケース1aの加硫成形後において、内層サイドゴム部6と外層サイドゴム部7との境界面のタイヤ径方向の下端位置(位置10)が、ビードベースラインBLを基準にタイヤ径方向に少なくともタイヤ高さTHの50%以下の位置となるため、外層サイドゴム部7が、内層サイドゴム部6の外側にフレックスゾーンを包括する十分な長さに渡って配設されるので、外層サイドゴム部7の貼付け面におけるセパレーション(剥離)の発生が抑えられる。
従って、空気入りタイヤ1のタイヤ製造工程におけるサイドゴム貼付面へのエアー混入を防止し、製造不良が発生することの少ない空気入りタイヤ1の製造方法を提供することができる。
本変形例にかかる空気入りタイヤ1及び空気入りタイヤ1の製造方法によれば、ベルト層4とカーカス3との間で終端する内層サイドゴム部6の端部6E2には、内層サイドゴム部6との同時押出し成形によってクッションゴムが形成されているので、カーカスとベルト層間に生じるせん断力による剥離をより効果的に防止することができ、空気入りタイヤの耐久性能をさらに向上させることができる。
なお、本発明は特に、偏平率の低い空気入りタイヤや、タイヤサイズの小さな(例えば、タイヤサイズ165/55など)空気入りタイヤにおいて、特に有効に効果を発揮する。このような空気入りタイヤにおいては、タイヤ高さTHが元々低いことから、従来例に示したように外層サイドゴム部7の貼付け面における接合面Pの幅が非常に狭く、外層サイドゴム部7を貼付ける工程においてエアーが混入してしまう可能性が高い。さらに、このような空気入りタイヤは、車両走行中の歪みが集中し易いショルダ部付近のフレックスゾーンも狭く、エアーが混入してしまうとセパレーション(剥離)が発生し易い。従って、このような空気入りタイヤに本発明を適用すれば、空気入りタイヤの製造不良の発生率を低減させるとともに、車両の安全性の面から見ても大いに改善されることとなろう。
空気入りタイヤ1のタイヤ幅方向における一部断面図である。 空気入りタイヤ1の変形例を示す図である。 空気入りタイヤ1の成形工程における第1工程及び第2工程が施された結果を示す図である。 空気入りタイヤ1の成形工程における第4工程を示す図である。 従来例の空気入りタイヤ100のタイヤ幅方向における一部断面図である。 図5に示した空気入りタイヤ100の加硫前の成形工程を示す図である。 図5に示した空気入りタイヤ100の加硫前の成形工程を示す図である。
符号の説明
1,1’,100…空気入りタイヤ、1a…生ケース、2,102…トレッドゴム、2E,102E…側縁部、3,103…カーカス、3a,103a…カーカスコード、4,104…ベルト層、4E,6E2…端部、5,105…ビードコア、6,106…内層サイドゴム部、7,107…外層サイドゴム部、8,108…ビード部、9,109…クッションゴム、10…位置、11…ショルダ部、12…クラウン部、13,113…サイドウォール、30…ビードロック部

Claims (1)

  1. 一対のビード部に跨って円環状に延在するカーカスと、
    前記カーカスのタイヤ径方向外側に配設されたベルト層と、
    前記ベルト層のタイヤ径方向外側に配設されてトレッド部を形成するとともに、前記ベルト層のタイヤ幅方向外側の端部を覆って終端するトレッドゴムと、
    前記カーカスのタイヤ幅方向外側に配設されてサイドウォールを形成するサイドゴムと備え、
    前記サイドゴムは、カーカスに隣接する内層サイドゴム部とその外側に配置され、前記内層サイドゴム部よりも剛性の高い外層サイドゴム部との二層構造であり、
    前記内層サイドゴム部は、前記ビード部のタイヤ幅方向外側となる位置を一方の端部、前記ベルト層と前記カーカスとに挟まれる位置を他方の端部として前記カーカスのタイヤ幅方向外側となる面に沿って延在し、
    前記外層サイドゴム部は、前記内層サイドゴム部のタイヤ幅方向外側となる面の所定位置を一方の端部、前記トレッドゴムのタイヤ幅方向外側となる側縁部と接する位置を他方の端部として前記内層サイドゴム部のタイヤ幅方向外側となる面に沿って延在するとともに、前記空気入りタイヤの幅方向断面内における断面形状が前記所定位置の端部へ向けて次第に先細となる略楔形状をなし、さらに、前記ビード部のビードヒールを通り前記空気入りタイヤの回転軸に平行なビードベースラインBLから前記所定位置までの長さが、前記ビードベースラインBLから前記空気入りタイヤのタイヤ外径が最大となる外径端までの長さであるタイヤ高さTHの少なくとも50%以下の長さとなっており、
    前記ベルト層と前記カーカスとに挟まれる前記内層サイドゴム部の端部には前記ベルト層の端部を保護するベルトクッションゴムが一体に成形されていることを特徴とする空気入りタイヤ。
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