JP4965818B2 - 弾性部材 - Google Patents
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Description
ニップ幅を不均一にする要因としては、弾性部材の圧縮永久歪が挙げられ、この圧縮永久歪が大きければローラ等が永久変形することとなる。
さらに、有効架橋点を増やすべく単に官能基数の多いポリオールを用いるだけでは材料粘度が高くなって作業性が悪化し、また、単に架橋点を増やしても架橋点間の分子鎖(分子量)が大きければその架橋点が有効なものとならず圧縮永久歪の抑制効果が得られ難いものとなるが、これに低分子量のポリオールを併用するとともに、これらのポリオールの架橋点間の分子鎖を所定の範囲内に保つことにより、圧縮永久歪が少なく、しかも作業性にも優れたポリウレタン樹脂からなる弾性部材が得られることを見出した。
(数平均分子量の求め方)
数平均分子量(Mn)は、JIS K 1557により求められる水酸基価(OHv)により、次の式により求められる。
Mn=(56100/OHv)・fn
なお、式中のfnは、ポリオールの名目上の官能基数を表す。
F=(OHv/56.1)/〔{(OHv/56.1)−USV}/fn+USV〕
なお、式中のfnは、ポリオールの名目上の官能基数(即ち、ポリオールの重合開始剤の官能基数)を表す。
また、平均官能基数が3.9未満である場合には架橋点の数が少なく架橋による圧縮永久歪低減効果が十分に得られないこととなり、逆に4.0よりも大きい場合には成形品が硬くなりすぎ、かえって脆くなってしまう。
また、高分子量ポリオールの平均官能基数が2.4未満である場合には架橋点の数が少なく架橋による圧縮永久歪低減効果が十分に得られないこととなり、逆に3.0よりも大きい場合には該ポリオールの粘性が高くなりすぎ、作業性に劣るものとなる。
通常、ポリエーテルポリオールは粘度が低く作業性に優れる反面、ポリプロピレンのみを付加するだけでは末端のヒドロキシル基が2級となり、反応性が著しく低下してしまうため、一般的にはポリエチレンオキサイドを付加して末端のヒドロキシル基を1級にして用いられることが多い。しかしながら、エチレンオキサイドは親水性が高く、成形品も親水性の高いものになってしまい、高温高湿の状態で使用すると吸水によってローラの外径が大きくなるという問題が発生しやすい。
これに対し、プロピレンオキサイドを付加重合してなるポリオキシプロピレンポリオールは、側鎖メチレン基を有するため、エーテル結合があっても比較的疎水性を保つことができ、高温高湿の条件下で使用された場合であってもローラの外径が変化することがない。
使用するカーボンブラックは、如何なるものでもよいが、中でも、DBP吸油量が60cm3/100g以下であるものが好ましく、特に45〜60cm3/100gであるものがより好ましい。このようなカーボンブラックを用いることにより、ポリオールの粘度をあまり高くすることなく少量のカーボンブラックを添加するだけで極めて良好な導電性を発揮させることができる。また、粘度が高くなりにくいために該カーボンブラックの添加量を増やすことが可能となり、これによってポリマーの伸びを低減するとともに耐熱性をも向上させ、延いては該弾性部材を加工する際の研磨加工性に優れたものとなる。
f=3.99、MW=370、商品名「SBUポリオール0516」(住化バイエルウレタン製)
f=3.95、MW=550、商品名「エクセノール410NE」(旭硝子製)
(低分子量ポリオール:比較例で用いたもの)
f=2.99、MW=400、商品名「スミフェンTM」(住化バイエルウレタン製)
f=4、MW=300、商品名「エクセノール750ED」(旭硝子製)
f=5.99、MW=600、商品名「エクセノール500SO」(旭硝子製)
(高分子量ポリオール:実施例で用いたもの)
f=2.43、MW=5000、商品名「エクセノール5030」(旭硝子製)
f=2.97、MW=5000、商品名「プレミノールS3006」(旭硝子製)
f=2.79、MW=3000、商品名「スミフェン3086」(住化バイエルウレタン製)
(高分子量ポリオール:比較例で用いたもの)
f=2.28、MW=6000、PO+エチレンオキサイド付加物 商品名「エクセノール837」(旭硝子製)
f=2.78、MW=6000、商品名「プレミノール7001」(旭硝子製)
f=2.92、MW=1500、商品名「スミフェン1500」(住化バイエルウレタン製)
(イソシアネート)
m−キシレンジイソシアネート、商品名「タケネートT500」(三井武田ケミカル製)
カーボンブラック(CB)
DBP吸油量=45、商品名「#45L」(三菱化学製)
DBP吸油量=57、商品名「#MA8」(三菱化学製)
DBP吸油量=65、商品名「#50」(三菱化学製)
得られた実施例および比較例の成形品を研磨装置(ノリタケカンパニー製、#GC80)にて送り速度20mm/sec、砥石回転数2000rpm、ワーク回転数200rpm、切り込み量200μmの条件で直径φ16mm、ゴム肉厚3mmのローラに研磨加工した。
研磨加工した後のローラの表面を、非接触式3次元表面形状測定装置(Veeco社製、WYKO NT1100、25倍のレンズを使用)を用いて算術平均粗さ(Ra)の測定を行った。
圧縮永久歪については、JIS K6262に準じ、試験温度70℃、圧縮ひずみ25%、試験時間24時間として測定した。
硬度については、厚さ5mmに成形したシート体を用い、アスカーC硬度計によって1000gfの荷重で測定した。
(その他の評価)
さらに、研磨加工した後のローラの外径の変化を測定するとともに、該ローラを電子写真装置の現像ローラとして使用し、得られた画像によって電子写真装置におけるローラ特性を評価した。
測定結果を表1および表2に示す。
Claims (5)
- イソシアネート成分とポリオール成分とが反応してなる弾性部材であって、前記ポリオール成分が、数平均分子量3000〜5000で且つ平均官能基数2.4〜3.0の高分子量ポリオールと、数平均分子量350〜600で且つ平均官能基数3.9〜4.0の低分子量ポリオールとを含み、さらに、前記低分子量ポリオールが全ポリオール成分の3〜10重量%であることを特徴とする弾性部材。
- 弾性部材が用いられてなる電子写真装置用ローラであって、
前記弾性部材は、イソシアネート成分とポリオール成分とを反応させてなり、前記ポリオール成分が、数平均分子量3000〜5000で且つ平均官能基数2.4〜3.0の高分子量ポリオールと、数平均分子量350〜600で且つ平均官能基数3.9〜4.0の低分子量ポリオールとを含み、さらに、前記低分子量ポリオールが全ポリオール成分の3〜10重量%であることを特徴とする電子写真装置用ローラ。 - 前記高分子量ポリオールが、ポリオールにプロピレンオキサイドのみを付加してなるポリオキシプロピレンポリオールであることを特徴とする請求項2記載の電子写真装置用ローラ。
- 前記弾性部材には、さらに、DBP吸油量が60cm3/100g以下であるカーボンブラックが添加されていることを特徴とする請求項2又は3記載の電子写真装置用ローラ。
- 前記カーボンブラックが、前記弾性部材中に1〜10重量%添加されてなることを特徴
とする請求項4に記載の電子写真装置用ローラ。
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