JP4964937B2 - 動きベクトル検出装置、フレーム補間処理装置およびそれらの方法 - Google Patents
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Description
このように、最小二乗法によりグローバル動きベクトルの平行移動パラメータを演算し、この平行移動パラメータからアフィン変換式により、グローバル動きベクトルの回転・ズームパラメータを求めることにより、カメラワークにおける平行移動、回転・ズームパラメータを簡易に求めることができる。
(1.GMV演算の概要について)
グローバル動きベクトル演算装置1の機能ブロック図を図1に示す。グローバル動きベクトル演算装置1は、ブロック別動きベクトル演算手段3、平行移動パラメータ演算手段6、回転・ズームパラメータ演算手段7、グローバル動きベクトル記憶手段9、展開後動きベクトル手段11、閾値記憶手段15、計算対象ブロック決定手段17、および繰り返し手段13を備えている。
グローバル動きベクトル演算装置1の詳細ブロック図を図2に、演算処理のフローチャートを図3に示す。以下、図2,図3を用いて説明する。
−a5=−a3
これらを前記式(6),式(7)に代入すると、式(8)、式(9)が得られる。
上記実施形態においては、GMVパラメータ演算について、重み付け係数を考慮して、最小二乗法で平行移動パラメータを求めて、これをアフィン変換の式に代入して、ズーム・回転パラメータを求めた。しかし、これに限定されず、他の手法によって4つのパラメータを演算するようにしてもよい。
繰り返し処理による計算ブロックの除外・復活を実施し再計算を行なうことにより、初期の誤ったパラメータが原因で正しいブロックまで過剰に除去されることを防ぐことができる。また、繰り返しごとに閾値の値を小さくすることにより、繰り返し演算の前、または繰り返し演算の序盤は、正しいパラメータとのずれが大きいおそれがある。これにより、当初は閾値を大きめにとることで正しいブロックの検出漏れを防ぐことができる。
前記中間フレーム画像生成時に、動いているブロックと動いていないブロックを区別するためのマスクを生成することができる。特開2003-018604号公報には、前後フレームからマスクを生成することが開示されている(図4参照)。
GMVact(n+1.5)=GMV0(n+0.5)
で求められる。
GMV0:カメラワーク推定部209から算出されたGMV
なお、等速直線運動ではなく、より滑らかさを加味するために、
GMVact(n+1.5) = {GMV0(n+0.5) +GMVact(n+0.5)}/2
として、GMVactを演算するようにしてもよい。
マスク生成部203について説明する。マスク生成部203は、オブジェクトマスク生成部203aおよび階層マスク生成部203bを備えている。
オブジェクトマスク生成部203aの詳細ブロックを図7に示す。オブジェクトマスク生成部203aは、エッジ抽出部251、261、仮動きオブジェクトマスク生成部252,262、補正部253、263を備えている。
得られた動きオブジェクトマスクを用いて、階層マスク生成部203b(図5参照)は、各ブロックの探索範囲を決定する階層マスクを生成する。階層マスク生成部203bの詳細を図9に示す。
ブロック分割部261は、前フレームの動きオブジェクトマスクを所定のブロックに分割する。動きオブジェクトマスクは、既に説明したように、動いている部分は白く、静止している部分については黒の二値画像である。本実施形態においては、第1分割部261aが画素数16*16に、第2分割部261bが画素数32*32に、第3分割部261cが画素数64*64のブロックに分割するようにした。かかる画素数は計算を容易にするためであるが、これに限定されるわけではない。また、分割部の数も限定されない。
前オブジェクト画素計測部263は、第1分割部261a〜第3分割部261cによって、前記ブロックサイズに分割された各ブロックについて、それぞれ、ブロック内の画素数を計測する。
前フレームブロック別最大値抽出部265(図9参照)は、画素数計測部263a〜263cが計測した各ブロックについて、その最大値を決定する。その際、所定範囲の周辺ブロックも含めて、当該ブロックの最大値とする。また、後述する階層数決定部279(図9参照)にて、ブロックサイズ別に比較する為に、画素数をブロック構成画素数との相対値とした。
前フレームブロック別最大値抽出部265(図9参照)の最大値抽出部265aは、計測した画素数について、その周辺ブロックも合わせて、そのうちの最大値を当該ブロックの最大値とする。本実施形態においては、16*16画素のブロックの場合は、周辺ブロックとして周囲1ブロックとした。
前フレームブロック別最大値抽出部265(図9参照)の最大値抽出部265bは、計測した画素数について、その周辺ブロックも合わせて、そのうちの最大値を当該ブロックの最大値とする。本実施形態においては、32*32画素のブロックの場合は、周辺ブロックとして周囲2ブロックとした。
前フレームブロック別最大値抽出部265(図9参照)の最大値抽出部265cは、計測した画素数について、その周辺ブロックも合わせて、そのうちの最大値を当該ブロックの最大値とする。本実施形態においては、64*64画素のブロックの場合は、周辺ブロックとして周囲3ブロックとした。
ブロックパターン別前後フレーム比較部277は、3種類のブロックパターンそれぞれについて、各ブロックについての最大値、最小値を決定する。
図5に示すブロックマッチング型探索処理204は、カメラワーク補償部201から与えられた補償後の前後フレームおよびマスク生成部203の階層マスク生成部203bから与えられる階層マスクを用いて、ブロックごとのブロックマッチング処理を行い、ブロックごとのローカル動きベクトルを求める。
図13に補償処理を行う他の実施形態であるフレーム補間処理装置300の機能ブロック図を示す。図5に示す実施形態では、オブジェクトマスク生成部203aに、グローバル動きベクトルを用いて補償後のフレームを用いて、差分を求めた。これに対して、この実施形態では、前回算出したGMVを用いてLMVを生成し、これをマスク生成部303のオブジェクトマスク生成部303aに与えている。オブジェクトマスク生成部303aは、与えられたLMVを用いて前後フレームを各ブロック単位で移動させたものを補償後フレームとして、差分をとるようにしている。これにより、図5に示す実施形態と比べると、精度は低いが簡易な構成で、実現が可能である。また、前回算出したGMVを用いて生成したLMVは、局所動き補償部306にも与えられ、局所動き補償がなされる。
上記実施形態における階層マスク生成部203bは、下記に示す階層マスク生成装置として把握することもできる。
前記各動きマスクが与えられると、各々について、所定の構成画素ブロックに分割する手段であって、前記の構成画素数は、各動きマスク毎に複数種類あり、この複数種類のブロックパターンに分割する分割手段、
前記第nフレーム動きマスクにおける前記複数のブロックパターンについて、各ブロックのうち前記白部分が存在するブロックの周辺ブロックについて、前記ブロックのブロックサイズに応じて、ブロックサイズが大きくなるほど、周辺探索範囲を大きくして、前記白部分の画素数の最大値を当該周辺ブロックの最大値として決定する第nフレーム周辺ブロック画素数決定手段、
前記第n+1フレーム動きマスクにおける前記複数のブロックパターンについて、各ブロックのうち前記白部分が存在するブロックの周辺ブロックについて、前記ブロックのブロックサイズに応じて、ブロックサイズが大きくなるほど、周辺探索範囲を大きくして、前記白部分の画素数の最大値を当該周辺ブロックの最大値として決定する第n+1フレーム周辺ブロック画素数決定手段、
前記第nフレーム、第n+1フレーム動きマスクにおける前記複数のブロックパターン別に、同じブロックを比較して、当該ブロックの最大値および最小値を求める最大値最小値演算手段、
前記ブロックパターン別の各ブロックの最小値が所定の閾値を超える場合には、そのブロックパターンで示される領域が探索範囲であるとして決定する階層マスク決定手段、
を備えた階層マスク生成装置。
上記実施形態におけるオブジェクトマスク生成部203aは、下記に示す動きマスク生成装置として把握することもできる。
第nフレームから第n+1フレームの画像データを減算して、値がマイナスとなる画素については値をゼロとした前記第nフレームからみた第nフレーム動きマスクを生成する第1マスク生成手段、
第n+1フレームから第nフレームの画像データを減算して、値がマイナスとなる画素については値をゼロとした前記第n+1フレームからみた第n+1フレーム動きマスクを生成する第2マスク生成手段、
前記第nフレームの画像データから第nフレームエッジ画像を抽出する第1エッジ抽出手段、
前記第n+1フレームの画像データから第n+1フレームエッジ画像抽出する第2エッジ抽出手段、
第nフレーム動きマスクを、前記第nフレームエッジ画像および第n+1フレーム動きマスクによって補正する第1補正手段、
第n+1フレーム動きマスクを、前記第n+1フレームエッジ画像および第nフレーム動きマスクによって補正する第2補正手段、
を備えた動きマスク生成装置。
上記各実施形態においては、各ブロックで行っているアルゴリズムを、ハードウェア記述言語(Hardware Description Language)で記述することにより、各ブロックを構成すればよい。
Claims (7)
- 第nフレームと第n+1フレームについて、それぞれ1画面を構成する画素を所定の矩形のブロックにブロック化して、ブロック別の動きベクトルであるローカル動きベクトルを求めるとともに、求めたブロックについてのローカル動きベクトルを計算対象ブロックのローカル動きベクトルとして与えるブロック別動きベクトル演算手段、
前記計算対象ブロックのローカル動きベクトルが与えられると、各ブロックを注目ブロックとして、その周辺ブロックのローカル動きベクトルの平均と当該注目ブロックのローカル動きベクトルとの差分の絶対値に基づいて注目ブロックのローカル動きベクトルに重み付け係数を全計算対象ブロックについて演算するとともに、前記計算対象ブロックの各重み付け係数およびローカル動きベクトルから、最小二乗法によりグローバル動きベクトルの平行移動パラメータを演算する平行移動パラメータ演算手段、
前記平行移動パラメータが与えられると、この平行移動パラメータおよび、平行移動、回転、ズームの4パラメータで表したアフィン変換式からグローバル動きベクトルの回転・ズームパラメータを求める回転・ズームパラメータ演算手段、
前記平行移動パラメータ、および回転・ズームパラメータが与えられると、各ブロックについてのローカル動きベクトルに展開した展開後ローカル動きベクトルを演算する展開後動きベクトル手段、
計算対象ブロックを選別するための閾値を記憶する閾値記憶手段、
各ブロックについて、前記展開後ローカル動きベクトルと、前記ブロック別動きベクトル演算手段が演算したローカル動きベクトルとの差が前記閾値記憶手段に記憶された閾値内であるブロックを計算対象ブロックとして決定し、決定した計算対象ブロックについての前記ブロック別動きベクトル演算手段が演算したローカル動きベクトルを前記平行移動パラメータ演算手段に計算対象ブロックとして与える計算対象ブロック決定手段、
計算対象ブロック決定手段の処理を所定回数繰り返し実行する手段であって、繰り返し回数が増える度に前記閾値を小さくして、前記繰り返し処理を行う繰り返し手段、
を備えたことを特徴とするグローバル動きベクトル演算装置。 - 演算結果であるブロック別のローカル動きベクトルを記憶するローカル動きベクトル記憶手段、
前記ブロックごとのローカル動きベクトルからグローバル動きベクトルの平行移動、回転、ズームの各パラメータを求めるグローバル動きベクトル演算手段、
求めたグローバル動きベクトルを各ブロックのローカル動きベクトルに展開した展開ローカル動きベクトルを求める展開動きベクトル演算手段、
計算対象ブロックを選別するための閾値を記憶する閾値記憶手段、
各ブロックについて、前記ローカル動きベクトル記憶手段に記憶されたローカル動きベクトルと展開ローカル動きベクトルとの差分を求め、前記閾値を超えないブロックを対象ブロックとして決定する演算対象ブロック選定手段、
前記対象ブロックとして決定されなったブロックを除外して、前記グローバル動きベクトル演算手段に新たなグローバル動きベクトルを求めさせる処理を、所定条件まで繰り返し実行する繰り返し手段、
を備えたことを特徴とするグローバル動きベクトル演算装置。 - 請求項2のグローバル動きベクトル演算装置において、
前記繰り返し手段は、前記繰り返し回数が増える度に前記閾値を小さくして、前記繰り返し処理を行うこと、
を特徴とするグローバル動きベクトル演算装置。 - 請求項2または請求項3のグローバル動きベクトル演算装置において、
前記グローバル動きベクトル演算手段は、
1)前記計算対象ブロックのローカル動きベクトルが与えられると、各ブロックを注目ブロックとして、その周辺ブロックのローカル動きベクトルの平均と当該注目ブロックのローカル動きベクトルとの差分の絶対値に基づいて注目ブロックのローカル動きベクトルに重み付け係数を全計算対象ブロックについて演算するとともに、前記計算対象ブロックの各重み付け係数およびローカル動きベクトルから、最小二乗法によりグローバル動きベクトルの平行移動パラメータを演算する平行移動パラメータ演算手段、
2)前記平行移動パラメータが与えられると、この平行移動パラメータおよび、平行移動、回転、ズームの4パラメータで表したアフィン変換式からグローバル動きベクトルの回転・ズームパラメータを求める回転・ズームパラメータ演算手段、
で構成されていること、
を特徴とするグローバル動きベクトル演算装置。 - 請求項4のグローバル動きベクトル演算装置において、
前記重み付け係数は、
注目ブロックおよびその周辺ブロックのローカル動きベクトルの平均と、当該注目ブロックのローカル動きベクトルとの差分の絶対値のべき乗であること、
を特徴とするグローバル動きベクトル演算装置。 - 演算結果であるブロック別のローカル動きベクトルを記憶するローカル動きベクトルおよび計算対象ブロックを選別するための閾値を記憶しておき、
前記ブロックごとのローカル動きベクトルからグローバル動きベクトルの平行移動、回転、ズームの各パラメータを求め、
求めたグローバル動きベクトルを各ブロックのローカル動きベクトルに展開した展開ローカル動きベクトルを求め、
各ブロックについて、前記記憶されているローカル動きベクトルと前記展開ローカル動きベクトルとの差分を求め、
前記閾値と比較し、これを超えないブロックを対象ブロックとして決定し、
前記対象ブロックとして決定されなったブロックを除外して、グローバル動きベクトルの平行移動、回転、ズームの各パラメータを求めさせる処理を、所定条件まで繰り返し実行すること、
を特徴とするグローバル動きベクトル演算方法。 - 請求項2のグローバル動きベクトル演算装置、
前記グローバル動きベクトル演算装置から与えられたグローバル動きベクトルによって、第nフレームおよび第n+1フレームをカメラワーク補償した補償後第nフレームと補償後第n+1フレームを出力するカメラワーク補償手段、
前記補償後第nフレームと補償後第n+1フレームを用いて、静止部分を特定するためのマスクを生成するマスク生成手段、
前記マスクを用いて、前記補償後第nフレームと補償後第n+1フレームのブロックマッチング型探索処理を行い、マッチング結果に基づいて、ブロックごとのローカル動きベクトルを出力するブロックマッチング探索処理手段、
前記ブロックマッチング探索処理手段から与えられたローカル動きベクトルと、前記補償後第n、n+1フレームと、前記生成されたマスクを用いて、前記補償後第nフレームと補償後第n+1フレームの中間フレームを生成して出力する局所動き補償手段、
を備えたフレーム補間処理装置。
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