JP4963162B2 - 入賞装置、及び弾球遊技機 - Google Patents
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しかしながら、左右の翼片を共に略水平近くまで傾倒させると、たとえば左側の翼片上を勢いよく転動してきた遊技球が、翼片間に設けられた入賞口に入賞することなく、該入賞口上を通過して右側の翼片上へと抜け、そのまま入賞装置外へと流出してしまうといった事態が頻繁に生じている。すなわち、遊技者にとって有利であるはずの開状態にあり、ましてや翼片上へと遊技球を流下させたにもかかわらず、遊技球が入賞口に入賞しないことから、遊技者に非常に不愉快な思いを抱かせていた。
また、上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、遊技球が入賞可能な入賞口を備え、該入賞口に遊技球が容易に入賞可能な開位置と、前記入賞口に遊技球が入賞しにくい閉位置とに移動可能な一対の翼片を備えた入賞装置であって、前記翼片の先端部に、ヒンジ機構を介してブロック部が連結されており、制御装置による制御のもと、前記翼片が開位置に位置した際に前記ブロック部を上方へと折り曲げることにより、開位置において翼片上にある遊技球の流出を阻止することを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の入賞装置を、遊技球を打ち込み可能な遊技領域に設置した弾球遊技機である。
請求項2の発明によれば、翼片の先端部に、ヒンジ機構を介してブロック部を連結し、制御装置による制御のもと、翼片が開位置に位置した際にブロック部を上方へと折り曲げることにより、開位置において翼片上にある遊技球の流出を阻止するように構成しているため、開位置にある翼片上を転動する遊技球をブロック部にてブロックし、確実に入賞口へ入賞させることができる。したがって、従来の弾球遊技機のように、入賞口上を遊技球が通り抜けてしまうといった事態を発生させることがなく、遊技者に対して不愉快な思いを抱かせない。また、翼片の先端においてブロック部が動作するため、従来の入賞装置には見られない斬新な動きを遊技者に演出するという効果も奏し得る。
(1)実施例1のチューリップ式電動役物及びパチンコ機の構造
(2)実施例1のチューリップ式電動役物及びパチンコ機の制御機構
(3)実施例1のチューリップ式電動役物及びパチンコ機の動作内容
(4)実施例1のチューリップ式電動役物及びパチンコ機の効果
(5)実施例2のチューリップ式電動役物及びパチンコ機の構造
(6)実施例2のチューリップ式電動役物及びパチンコ機の制御機構
(7)実施例2のチューリップ式電動役物及びパチンコ機の動作内容
(8)実施例2のチューリップ式電動役物及びパチンコ機の効果
(9)チューリップ式電動役物の変更例1
(10)チューリップ式電動役物の変更例2
(11)本発明の変更例の説明
まず、本発明に係る弾球遊技機の一実施例であるパチンコ機1について説明する。図1は、パチンコ機1の前面を示した説明図である。
パチンコ機1の前面の中央よりやや上方には遊技盤5が設置されており、該遊技盤5には略円形の遊技領域2が設けられている。そして、遊技領域2の略中央には図柄表示部3を有する図柄表示装置4が設けられており、該図柄表示装置4の下方には、遊技球が通過可能な左ゲート8、及び右ゲート9が設けられている。また、遊技領域2には、上記部材の他に、サイドランプや電飾ランプ、図示しない風車や多数の障害釘等が設けられている。一方、遊技盤5の下方には、遊技球を発射装置46(図4に示す)へと供給するための供給皿17、供給皿17から溢れた遊技球を貯留するための貯留皿18、遊技領域2内へと遊技球を打ち込むための発射ハンドル19等が設置されている。
加えて、チューリップ式電動役物21の下方には、扉部材を開閉可能に備える大入賞装置7が設けられている。
チューリップ式電動役物21は、閉位置と開位置とに移動可能な左翼片22及び右翼片23を備えたものであって、左翼片22と右翼片23との間には、遊技球が入賞可能な入賞口24が設けられている。左翼片22及び右翼片23は、それぞれ個々の駆動装置30、30(図5に示す)によって独立して動作可能となっている。したがって、図3(a)及び(b)に示す如く、いずれか一方を略水平となる開位置に位置させ、他方を垂直に起立した閉位置のままとする状態を可能とする。そして、図3(a)及び(b)に示されているような状態では、開位置にある翼片上を入賞口24側へと転動してきた遊技球は、どんなに勢いよく転動してきたとしても閉位置にある翼片によってブロックされ、入賞口24上を通り抜けることなく入賞する。尚、左翼片22及び右翼片23が共に閉位置に位置する場合でも、いずれか一方が開位置に位置する場合と比べて低い確率ではあるものの遊技球が入賞口24へと入賞可能となっている。また、入賞口24へ遊技球が入賞すると、遊技球検出スイッチ34(図5に示す)によってその入賞が検出される。さらに、入賞口24へ入賞した遊技球は、遊技盤5の後面側へと排出される。
パチンコ機1の後面中央よりやや下側には、パチンコ機1の作動内容を制御する主制御基板41を収納したメイン制御装置42が設置されている。また、メイン制御装置42の上方には、図柄表示装置4における表示内容を制御するための図柄制御基板43が内蔵されている。さらに、図柄制御基板43の下方には、図柄制御基板43を制御するためのサブ統合基板44が設置されている。さらにまた、図柄表示装置4の右側(パチンコ機1の後面側から見て)には、賞品球等を払い出すための遊技球払出装置45が設置されている。尚、46は、発射ハンドル19の回動操作に伴って、遊技球を遊技領域2内へと打ち込む発射装置である。
図5は、パチンコ機1の制御機構を示したブロック図である。
主制御基板41は、ROMやRAM等の記憶手段とCPUとを内蔵したメインMPU(Micro Processing Unit)50、インターフェイス51、タイマ52等を有しており、インターフェイス51を介して、各翼片22、23を動作させる駆動装置30、30、チューリップ式電動役物21に設けられた遊技球検出スイッチ34、遊技球払出装置45、大入賞装置7への遊技球の入賞を検出する入賞検出装置65、大入賞装置7を作動させるための作動装置66等と接続されている。また、主制御基板41は、サブ統合基板44を介して図柄制御基板43と接続されている。
各ループカウンタは、電源投入時から所定の規則に従って所定の数値の間をごく短時間(1割込2.000ms)のうちに1ずつ加算しながらループカウントする(最大値の次には最小値に戻る)ものであり、aカウンタは0〜100(101通り)の間を、cカウンタは、0〜700(701通り)の間を、pカウンタは0〜1(2通り)の間をそれぞれループカウントするようになっている。
尚、各MPUは全てROMやRAM等の記憶手段とCPUとを内蔵したものである。
上記各ループカウンタも、電源投入時から所定の規則に従って所定の数値の間をごく短時間(1割込2.000ms)のうちに1ずつ加算しながらループカウントする(最大値の次には最小値に戻る)ものである。
以下、パチンコ機1の動作内容について説明する。遊技者によって発射ハンドル19が回動操作されると、発射装置46によって、遊技球が遊技領域2内へと打ち込まれる。遊技領域2内へと打ち込まれた遊技球が、左ゲート8又は右ゲート9を通過すると、普通図柄表示部13に表示された「普通図柄」が変動を開始する。また、遊技球が左ゲート8又は右ゲート9を通過したタイミングで、メインMPU50は、ループカウントしているa、b及びpカウンタから1つの数値を取得する。
実施例1に係るパチンコ機1は、チューリップ式電動役物21を開成状態とする際、左翼片22或いは右翼片23のいずれか一方を開位置へと移動させ、他方を閉位置に位置させたままとする。そのため、開成状態における遊技者にとって有利な状況(すなわち、従来のパチンコ機同様に、遊技球が入賞口24へと入賞しやすい状況)を保った上で、開位置にある翼片上を入賞口24側へと転動する遊技球を閉位置にある翼片にてブロックし、確実に入賞口24へ入賞させることができる。したがって、従来のパチンコ機のように、入賞口24上を遊技球が通り抜けてしまうといった事態を発生させることがなく、遊技者に対して不愉快な思いを抱かせない。
次に、本発明に係るパチンコ機の別の実施例であるパチンコ機1’について説明する。図6は、パチンコ機1’の前面を示した説明図である。尚、パチンコ機1と同じ構成については、同じ符号を付している。
パチンコ機1’は、実施例1のパチンコ機1同様、前面の中央よりやや上方には遊技盤5が設置されたものであって、遊技領域2には、図柄表示装置4、左右ゲート8、9、大入賞装置7等が設置されている。
一方、チューリップ式電動役物21’が閉成するにあたって、ブロック部材26、26は遊技盤5内へと埋入される。
図7は、パチンコ機1’の制御機構を示したブロック図である。
主制御基板41は、ROMやRAM等の記憶手段とCPUとを内蔵したメインMPU(Micro Processing Unit)50、インターフェイス51、タイマ52等を有しており、インターフェイス51を介して、翼片22、23を動作させる駆動装置30’、チューリップ式電動役物21’に設けられた遊技球検出スイッチ34、ブロック部材26を動作させる駆動装置36、36、遊技球払出装置45、大入賞装置7への遊技球の入賞を検出する入賞検出装置65、大入賞装置7を作動させるための作動装置66等と接続されている。また、主制御基板41は、サブ統合基板44を介して図柄制御基板43と接続されている。
以下、パチンコ機1’の動作内容について説明する。遊技者によって遊技領域2内へと打ち込まれた遊技球が左ゲート8又は右ゲート9を通過すると、普通図柄表示部13に表示された「普通図柄」が変動を開始する。また、遊技球が左ゲート8又は右ゲート9を通過したタイミングで、メインMPU50は、ループカウントしているa、及びbカウンタから1つの数値を取得し、「当たり判定」を行う。
実施例2に係るパチンコ機1’は、チューリップ式電動役物21’を開成状態とする際、開位置にある両翼片22’23’の先端上方にブロック部材26、26を突出させる。したがって、開位置にある翼片上を転動する遊技球をブロック部材26にてブロックし、確実に入賞口24へ入賞させることができるため、従来のパチンコ機に見られるような遊技球が入賞することなく入賞装置上から落球してしまうといった事態を発生させることがなく、遊技者に対して不愉快な思いを抱かせない。
さらに、両翼片22’、23’を同時に開位置へと移動させるため、流下する遊技球の内、より多くの遊技球を入賞口へと導くことができる。すなわち、遊技者にとってより有利な状況(遊技球を入賞口へ入賞させやすい状況)を提供することができ、極めて不満を抱かせにくいパチンコ機とすることができる。
ここで、チューリップ式電動役物の一変更例について、図8を基に説明する。図8は、開成状態にあるチューリップ式電動役物81の外観を示した説明図である。
チューリップ式電動役物(入賞装置)81は、実施例2のチューリップ式電動役物21’同様、一の駆動装置(図示せず)によって同時に開閉動作する一対の翼片(左翼片82、右翼片83)を備えたものである。該チューリップ式電動役物81も、従来のものと同様、両翼片82、83を、略垂直に起立した閉位置から、左翼片82は左側へ、右翼片83は右側へと略水平となるまで傾倒させた開位置まで同時に移動させることができる。尚、左翼片82と右翼片83との間には、入賞口84が設けられている。
尚、チューリップ式電動役物81は、実施例2のパチンコ機1’と略同様の構成・制御機構(当然、駆動装置36、36は備えていない)を有するパチンコ機に設置される。
ここで、チューリップ式電動役物の別の変更例について、図9を基に説明する。図9は、開成状態にあるチューリップ式電動役物91の外観を示した説明図である。
チューリップ式電動役物(入賞装置)91は、実施例2のチューリップ式電動役物21’同様、一の駆動装置(図示せず)によって同時に開閉動作する一対の翼片(左翼片92、右翼片93)を備えたものである。該チューリップ式電動役物91も、従来のものと同様、両翼片92、93を、略垂直に起立した閉位置から、左翼片92は左側へ、右翼片93は右側へと略水平となるまで傾倒させた開位置まで同時に移動させることができる。尚、左翼片92と右翼片93との間には、入賞口94が設けられている。
そして、チューリップ式電動役物91が閉成するにあたって、ブロック部96は、駆動装置によって延設位置へと移動される。
尚、チューリップ式電動役物91も、実施例2のパチンコ機1’と略同様の構成・制御機構(当然、駆動装置36、36とは別のヒンジ機構95、95を動作させる駆動装置を備えている)を有するパチンコ機に設置される。
本発明に係るチューリップ式電動役物及び弾球遊技機の構成は、上記実施例の態様に何ら限定されるものではなく、チューリップ式電動役物の形状や設置位置、大入賞装置等の入賞部材、ゲート、遊技球検出スイッチ、図柄表示装置、主制御基板、サブ統合基板、及び図柄制御基板の形状や構成、設置位置等を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。
Claims (3)
- 遊技盤前面に遊技球を打ち込み可能な遊技領域を設け、該遊技領域に、遊技球が入賞可能な入賞口を備え、該入賞口に遊技球が容易に入賞可能な開位置と、前記入賞口に遊技球が入賞しにくい閉位置とに移動可能な一対の翼片を備えた入賞装置が設置された弾球遊技機であって、
前記遊技盤及び/又は前記入賞装置に、前記入賞装置からの遊技球の流出を阻止するブロック部材を、その位置を前記開位置にある前記翼片の先端上方に隣接して前記阻止するブロック位置と阻止しない通常位置との間で移動可能に備え、
前記入賞装置において少なくとも一方の翼片が開位置に位置した場合に、前記ブロック部材をブロック位置へと移動させることを特徴とする弾球遊技機。 - 遊技球が入賞可能な入賞口を備え、該入賞口に遊技球が容易に入賞可能な開位置と、前記入賞口に遊技球が入賞しにくい閉位置とに移動可能な一対の翼片を備えた入賞装置であって、
前記翼片の先端部に、ヒンジ機構を介してブロック部が連結されており、
制御装置による制御のもと、前記翼片が開位置に位置した際に前記ブロック部を上方へと折り曲げることにより、開位置において翼片上にある遊技球の流出を阻止することを特徴とする入賞装置。 - 請求項2に記載の入賞装置を、遊技球を打ち込み可能な遊技領域に設置した弾球遊技機。
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