JP4961679B2 - 熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物 Download PDF

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本発明は、熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物に関するものである。
フェノール樹脂には、1)熱可塑性であるノボラック型フェノール樹脂と、2)熱硬化性であるレゾール型樹脂があり、ノボラック型フェノール樹脂には硬化剤(主にヘキサメチレンテトラミンが硬化剤として使用される)が配合されて熱硬化性フェノール樹脂組成物として用いられる。これらはいずれも、耐熱性、機械的強度および電気特性等の種々の優れた特性を有しており、成形材料、積層板および接着剤等の種々の用途に使用されている。
反面、従来の熱硬化性フェノール樹脂組成物は、硬化速度の温度依存性が小さいものであり、例えば、射出成形などの成形方法においては、成形加工における生産時間を短縮するために、成形温度で速い硬化速度が得られる樹脂組成物を用いて成形すると、樹脂組成物を溶融させる際に成形温度よりも低い温度において溶融樹脂の硬化が進行し、樹脂の熱安定性が悪くなり、成形可能な条件幅が極めて制限される問題が生じて、成形加工性が損なわれてしまう。一方、樹脂の熱安定性に対応するために、樹脂組成物が溶融する成形温度より低い温度で硬化速度が遅くなる樹脂組成物を用いると、成形温度での硬化速度も遅くなってしまい、生産性が低下する。そのため、成形温度では硬化速度が速く、生産時間を短縮でき、かつ、樹脂組成物が溶融する成形温度より低い温度では安定に存在するような、生産性と成形加工性がともに優れた熱硬化性樹脂組成物が強く望まれている。
このような樹脂組成物の例では、これまで、熱硬化性フェノール樹脂組成物の硬化速度を速くする方法として、高分子量のノボラック型フェノール樹脂を用いたり(例えば、特許文献1参照。)、ハイオルソノボラック型フェノール樹脂を用いたり(例えば、特許文献2参照。)しているが、いずれも、その効果が不充分である。
また、硬化剤として用いられているヘキサメチレンテトラミンの分解促進剤として有機酸を添加する方法も提案されているが、これもその効果が不充分である。
特開2001−40177号公報(第2−4頁) 特開平8−302158号公報(第2−3頁)
本発明は、熱安定性に優れかつ硬化速度が極めて速い熱硬化性樹脂組成物及びその硬化物を提供することを目的としたものである。
本発明者等は、ノボラック型フェノール樹脂とポリアセタール樹脂を含む樹脂組成物において、シクロヘキシル化合物を触媒として用いることにより、硬化速度が極めて速い熱硬化性樹脂組成物を見出し、更に検討を進めることにより、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
(1) ノボラック型フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂及び一般式(1)で表わされる硬化触媒を含んでなる熱硬化性樹脂組成物、
Figure 0004961679
(式中、R1〜R12は、それぞれ、水素、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基および式(2)〜(4)で表される基のいずれかを示す。R1〜R12の1つまたは2つ以上は式(2)、式(3)または式(4)で表される基であり、それらは同一でも異なっていてもよい。)
Figure 0004961679
(式中、R13〜R17は、水素、メチル基、及びメトキシ基のいずれかを示す。)
Figure 0004961679
Figure 0004961679
(2) 前記硬化触媒は、前記一般式(1)におけるR1〜R12として、前記式(2)、式(3)または式(4)で表される基を2つ以上有するものである第(1)項記載の熱硬化性樹脂組成物。
(3) 前記硬化触媒は、一般式(1)において、式(2)、式(3)または式(4)で表される基を、R1およびR3として有する化合物、R1およびR5として有する化合物、R1およびR7として有する化合物、あるいはR1、R5およびR9としてとして有する化合物である第(1)項または第(2)項記載の熱硬化性樹脂組成物。
(4) 前記式(2)で表される基は、式(7)で表される基である第(1)項〜第(3)項のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
Figure 0004961679
(5) 前記一般式(1)で表わされる硬化触媒が、1,2−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,3−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,4−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルまたは1,3,5−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルである第(1)項〜第(4)項のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
(6) 前記熱硬化性樹脂組成物は、ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して、ポリアセタール樹脂を10重量部以上30重量部以下の割合で、含有してなる第(1)項〜第(5)項のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
(7) 前記ノボラック型フェノール樹脂は、フェノール類とホルムアルデヒド類とを反応させて得られるノボラック型フェノール・ホルムアルデヒド樹脂である第(1)項〜第(6)項のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
(8) 前記ノボラック型フェノール樹脂は、50μS/cm以下の抽出水電気伝導度を有するものである第(1)項〜第(7)項のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
(9) 充填材を含む第(1)項〜第(8)項のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物、
(10) 第(1)項〜第(9)項のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物、
を提供するものである。
本発明よれば、硬化速度が極めて速い熱硬化性樹脂組成物が得られ、成形材料、積層板および接着剤、等の従来より熱硬化性フェノール樹脂組成物が用いられてきた用途に好適に用いられる。また、これらより得られる硬化物は、自動車用部品、機構部品および電機・電子部品等の用途に好適である。
本発明は、ノボラック型フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂及び及び前記一般式(1)で表わされる硬化触媒を含んでなる熱硬化性樹脂組成物であり、このような成分とすることにより、硬化速度が極めて速い熱硬化性樹脂組成物が得られるものである。また、本発明は、これらを硬化させて得られる硬化物である。
本発明に用いるノボラック型フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とを、無触媒あるいは触媒存在下で反応させることで得られ、これらはランダムノボラック型であっても、ハイオルソノボラック型であっても良い。これらの樹脂の硬化速度を速くするには、フェノール類としてはフェノール、クレゾール、キシレノール、ナフトール等を用いるのが好ましく、アルデヒド類としてはホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド等を用いるのが好ましいが、最も速くするには、フェノール類としてフェノールを用い、アルデヒド類としてホルムアルデヒドを用いて反応させて得られるノボラック型フェノール・ホルムアルデヒド樹脂が、最も好ましい。
また、前記ノボラック型フェノール樹脂は、イオン性不純物の含有量が少ない方が好ましく、イオン性不純物の含有量を抽出水電気伝導度で表す場合には、50μS/cm以下の抽出水電気伝導度を有するノボラック型フェノール樹脂が好ましく、前記抽出水電気伝導度の値は、ゼロに近いほうがより好ましい。抽出水電気伝導度の値が、前記範囲にある場合、硬化物の製造時において、より優れた硬化性を示す。
本発明における抽出水電気伝導度の測定方法としては、ノボラック型フェノール樹脂6.0gと蒸留水40mlを、耐圧容器に入れて密閉し、125℃の乾燥機中で20時間熱処理後に放冷して、上澄み水を電気伝導度計で測定する方法が挙げられる。
本発明に用いるポリアセタール樹脂としては、オキシメチレン基を主たる構成単位とする高分子であり、本発明において硬化触媒として機能するものであれば良く、例としては、ホモポリマー型ポリアセタール樹脂、オキシメチレン基以外に他の構成単位を50重量%未満含有するコポリマー型ポリアセタール樹脂などが挙げられる。ポリアセタール樹脂は、離型剤および酸化防止剤等の添加剤を含有しているものでもよく、前記ホモポリマー型ポリアセタール樹脂としては、例えば、デュポン社製デルリン500NC010や、旭化成製テナック4010、等が使用できる。前記コポリマー型ポリアセタール樹脂としては、ポリプラスチックス製ジュラコンM90S、三菱エンジニアリングプラスチックス製F30−01、旭化成製テナックC7520、等が挙げられる。
本発明に用いる前記一般式(1)で表わされる硬化触媒としては、前記一般式(1)におけるR1〜R12として1つまたは2つ以上が式(2)、式(3)または式(4)で表される基を有するものであれば良い。前記硬化触媒としては、一般式(1)において、式(2)、式(3)または式(4)で表される基を、R1およびR3として有する化合物、R1およびR5として有する化合物、R1およびR7として有する化合物、あるいはR1、R5およびR9として有する化合物であることが好ましく、これらの化合物の、R1およびR3、R1およびR5、あるいはR1、R5およびR9は、それぞれ、同一の基であっても、異なる基であっても良い。前記一般式(1)におけるR1〜R12としての炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられ、前記一般式(2)におけるR13〜R17としての炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基などが挙げられ、ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられ、トリアルキルアンモニウム基としてはトリメチルアンモニウム基などが挙げられ、前記一般式(5)におけるR18としての炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられ、前記一般式(6)におけるR19としての炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、tert−ブチル基などが挙げられる。また、前記一般式(2)で表される基としては、R15がメチル基でR13,R14,R16およびR17が水素を有するものが好ましい。これら硬化触媒としての具体例としては、1,1−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,2−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,3−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルおよび1,4−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルなどのビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,4−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,2,3−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,2,4−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルおよび1,3,5−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルなどのトリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,4,4−テトラキス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,2,3,4−テトラキス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルおよび1,2,4,5−テトラキス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルなどのテトラキス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,3,3,5−ペンタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,2,2,3,5−ペンタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルおよび1,2,3,4,5−ペンタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルなどのペンタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,3,3,5,5−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,2,4,4,5−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,2,3,4,5−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,2,3,3,4,5−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルおよび1,2,3,4,5,6−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルなどのヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,2,2,4,4,5−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,2,3,4,5,5−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,2,3,4,4,5−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルおよび1,1,2,3,4,5,6−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルなどのヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,2,2,4,4,5,5−オクタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,2,2,3,4,5,6−オクタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,2,3,3,4,5,6−オクタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルおよび1,1,2,3,4,4,5,6−オクタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルなどのオクタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,2,2,3,4,4,5,5−ノナ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,2,2,3,4,4,5,6−ノナ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルおよび1,1,2,3,3,4,5,5,6−ノナ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルなどのノナ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルおよび1,1,2,2,3,4,4,5,5,6−デカ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルなどのデカ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6−ウンデカ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,2−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−3,3−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−4,4−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,3−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−3,4−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,4−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,6−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−3,5−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,4−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,5−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,4,4−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,2,5−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,6−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,3,4−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−3,4,5−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,4−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,5−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,3,4−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,3,6−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,3,5−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,4,5−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,3,5−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,4,6−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,2,5,5−テトラキス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3,4−テトラキス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3,6−テトラキス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,3,4,5−テトラキス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,4,5−テトラキス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,3,5,6−テトラキス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,3,3,5,5−ペンタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,2,4,6,6−ペンタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,2,4,4,6−ペンタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,3,5−ペンタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,3,3,4,6−ペンタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,3,4,4,5−ペンタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3,4,5−ペンタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3,4,6−ペンタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3,5,6−ペンタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,3,4,5,6−ペンタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,2,4,4,6,6−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,4,5,5−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,2,3,5,5,6−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,4,5,6−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3,3,5,6−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3,4,4,6−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3,4,5,5−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,2,3,4,5,6−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3,3,4,5−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,3,4,6−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,3,4,4,5,6−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3,4,5,6−ヘキサ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,2,3,3,5,6,6−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,4,4,5,5−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,2,3,3,5,5,6−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,4,4,5,6−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3,3,5,5,6−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,2,3,4,5,6,6−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3,3,4,6,6−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,3,5,5,6−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,3,4,5,5−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,2,3,4,5,5,6−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,3,4,5,6−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3,3,4,5,6−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3,4,4,5,6−ヘプタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,2,3,3,5,5,6,6−オクタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,3,3,4,5,6−オクタ(p−トルエンスルホン酸)


シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3,3,4,4,5,6−オクタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,3,4,5,6,6−オクタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,3,4,4,5,6−オクタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,3,3,4,5,5,6−オクタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,3,4,5,5,6−オクタ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,3,3,5,5,6,6−ノナ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,2,3,3,4,5,5,6,6−ノナ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,3,3,4,5,6,6−ノナ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,3,4,4,5,5,6−ノナ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,3,3,4,5,5,6−ノナ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,3,4,4,5,6,6−ノナ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,3,3,4,5,5,6,6−デカ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−メチル−1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ウンデカ(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−ヒドロキシ−1,2−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−ヒドロキシ−2,3−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−ヒドロキシ−3,4−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−ヒドロキシ−1,3−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−ヒドロキシ−2,4−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−ヒドロキシ−3,5−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−ヒドロキシ−2,6−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−ヒドロキシ−1,4−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−ヒドロキシ−2,5−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−ヒドロキシ−2,4,5−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,3−ジヒドロキシ−2,4,6−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,3,5−トリヒドロキシ−2,4,6−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,4−ジヒドロキシ−2,3,5,6−テトラキス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−ヒドロキシ−4−メチル−3,5−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1−ヒドロキシ−4−メチル−2,3,5,6−テトラキス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,4−ジヒドロキシ−2,5−ジメチル−3,6−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルなどが挙げられ、さらに、上記の化合物において、p−トルエンスルホン酸で構成される基が、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、p−キシレン−2−スルホン酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸、2,4,6−トリイソプロピルベンゼンスルホン酸、2−メシチレンスルホン酸、4−tert−ブチルベンゼンスルホン酸、4−メトキシベンゼンスルホン酸、4−エトキシベンゼンスルホン酸、p−フェノールスルホン酸、2−クロロベンゼンスルホン酸、3−クロロベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ニトロベンゼンスルホン酸、3−ニトロベンゼンスルホン酸、4−ニトロベンゼンスルホン酸、2−ニトロソベンゼンスルホン酸、3−ニトロソベンゼンスルホン酸、4−ニトロソベンゼンスルホン酸、2−スルホベンゼンスルホン酸、3−スルホベンゼンスルホン酸、4−スルホベンゼンスルホン酸、2−カルボキシベンゼンスルホン酸、3−カルボキシベンゼンスルホン酸、4−カルボキシベンゼンスルホン酸、2−シアノベンゼンスルホン酸、3−シアノベンゼンスルホン酸、4−シアノベンゼンスルホン酸、2−アンモニウミルベンゼンスルホン酸、3−アンモニウミルベンゼンスルホン酸、4−アンモニウミルベンゼンスルホン酸、2−トリメチルアンモニウムベンゼンスルホン酸、3−トリメチルアンモニウムベンゼンスルホン酸、4−トリメチルアンモニウムベンゼンスルホン酸、2−ホルミルベンゼンスルホン酸、3−ホルミルベンゼンスルホン酸または4−ホルミルベンゼンスルホン酸などで構成される基として有するものが挙げられる。この中では、ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルおよびトリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、およびこれらの化合物において、p−トルエンスルホン酸で構成される基が、1−ナフタレンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、p−キシレン−2−スルホン酸、2,4,6−トリメチルスルホン酸、2,4,6−トリイソプロピルスルホン酸、2−メシチレンスルホン酸、4−tert−ブチルベンゼンスルホン酸、4−メトキシベンゼンスルホン酸、4−エトキシベンゼンスルホン酸または4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸などで構成される基として有するものが好ましく、その中でも、ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルおよびトリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルが特に好ましい。またその中でも、1,2−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,3−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,4−ビス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルおよび1,3,5−トリス(p−トルエンスルホン酸)シクロヘキシルが、最も好ましい。
本発明に用いる充填材としては、有機充填材および無機充填材等、いずれでも用いることができる。前記有機充填材としては、例えば、木粉、合板粉、熱硬化性樹脂硬化物粉末および粉砕布などが挙げられ、これらの1種以上が使用でき、前記無機充填材としては、例えば、ガラスビーズ、ガラスパウダー、炭酸カルシウム、タルク、シリカ、水酸化アルミニウム、クレーおよびマイカなどの粉末状のものや、ガラス繊維およびカーボン繊維などの繊維状のものが挙げられ、これらの1種以上が使用できるが、これらに限定されるものではない。
本発明の熱硬化性樹脂組成物において、ポリアセタール樹脂の配合量としては、ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して、好ましい下限値が10重量部で、好ましい上限値が30重量部である。前記下限値未満では、充分な硬化速度を得にくいことがある。前記上限値を超えると、硬化時のガス発生量が多くなって硬化物の外観が悪くなることがある。
前記一般式(1)で表わされる硬化触媒の配合量としては、ノボラック型フェノール樹脂(a)100重量部に対して、好ましい下限値が0.5重量部で、好ましい上限値が20重量部である。前記下限値未満では、充分な硬化速度を得にくいことがある。前記上限値を超えると、腐食の点から熱硬化させるのに用いる容器や金型の材質の制限を受けることがある。
前記充填材の配合量としては、前記ノボラック型フェノール樹脂、前記ポリアセタール樹脂および前記一般式(1)で表わされる硬化触媒100重量部に対して、好ましい下限値が30重量部で、好ましい上限値が400重量部である。前記下限値未満では、前記熱硬化性樹脂組成物の硬化物である成形品の機械的強度が不充分なことがあり、前記上限値を超えると、成形時の流動性が低下して成形時に充填不良が発生することがある。
本発明の熱硬化性樹脂組成物において、上記成分以外の成分として、必要に応じて、シランカップリング剤、着色剤、難燃剤及び離型剤などの熱硬化性樹脂及び熱硬化性樹脂組成物に用いられる各種添加剤を用いることができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物において、ノボラック型フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂、及び一般式(1)で表わされる硬化触媒の配合方法は特に制限されることはないが、一般式(1)で表わされる硬化触媒の添加混合前に、予め、ノボラック型フェノール樹脂とポリアセタール樹脂とを溶融混合して均一にしておくことが硬化速度を速くする為には好ましい。ノボラック型フェノール樹脂とポリアセタール樹脂の溶融混合は、反応釜内で両者の融点以上で攪拌混合してもよいが、加圧ニーダー、ロール、コニーダー及び2軸押出し機等の混練機を用いて溶融混合してもよい。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、例えば、ノボラック型フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂及び一般式(1)で表わされる硬化触媒と、場合により充填材、また、必要に応じて、各種添加剤を、公知のミキサーを用いて混合し、前記同様の混練機を用いて混練し、冷却後粉砕することにより得ることができる。
本発明における熱硬化性樹脂組成物の硬化速度が極めて速くなる機構については、明らかではないが、通常、ノボラック型フェノール樹脂の硬化剤として用いられているヘキサメチレンテトラミンが分解してホルムアルデヒドを発生する速度に比べて、ポリアセタール樹脂が分解促進剤である一般式(1)で表わされる硬化触媒の触媒作用で分解してホルムアルデヒドを発生する速度が格段に速く、かつ、発生したホルムアルデヒドとノボラック型フェノール樹脂の硬化反応についても、一般式(1)で表わされる硬化触媒が触媒作用を有する為と考えられる。
一方、ノボラック型フェノール樹脂にポリアセタール樹脂を添加することは従来から知られており、フェノール樹脂を酸化防止剤としてポリアセタール樹脂に添加すること(例えば、特公昭49−42662号公報)、ポリアセタール樹脂とノボラック型フェノール樹脂からなる延伸安定性の改善された2軸延伸フィルム(例えば、特開平5−98039号公報)、ポリアセタール樹脂にノボラック型フェノール樹脂を配合して熱可塑性難燃性ポリアセタール樹脂を得る方法(例えば、特開2002−212385号公報)が開示されている。また、ノボラック型フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂、及び補強材を含有する強度の向上したフェノール樹脂成形材料(例えば、特開2002−275344号公報)が開示されている。しかしながら、これらはいずれもポリアセタール樹脂を分解させることなくノボラック型フェノール樹脂と配合することにより熱可塑性樹脂の機能向上を図っているものであり、本発明の様にポリアセタール樹脂を分解させて発生するホルムアルデヒドをノボラック型フェノール樹脂と反応させて硬化させる熱硬化性樹脂組成物とは全く異なるものである。
更に、フェノールモノマー類とポリアセタール樹脂を反応させてノボラック型フェノール樹脂を製造する方法が開示されている(例えば、特開昭58−180515号公報、特開2000−273132号公報、特開2001−122937号公報)。しかしながら、これらはいずれもノボラック型フェノール樹脂を製造する為の原料としてポリアセタール樹脂を用いているものであり、本発明の様にノボラック型フェノール樹脂の硬化剤としてポリアセタール樹脂を用いて硬化速度の極めて速い熱硬化性樹脂組成物を得たものとは全く異なるものである。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、極めて硬化速度が速く、成形材料、積層板および接着剤等の種々の用途に好適に使用される。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、50℃以上、望ましくは80〜200℃に加熱することにより硬化物とすることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制約されるものではない。また、実施例、比較例で示される「部」及び「%」は全て「重量部」及び「重量%」である。
(合成例1)
フェノール100部、37%ホルマリン58部、蓚酸1部の混合物を、100℃で3時間反応後、反応混合物の温度が140℃になるまで、常圧蒸留で脱水し、更に、0.9kPaまで、徐々に減圧しながら、反応混合物の温度が230℃になるまで、減圧蒸留して、未反応フェノールを除去して、軟化点が81℃、抽出水電気伝導度が280μS/cmのノボラック型フェノール・ホルムアルデヒド樹脂92部を得た。
(合成例2)
フェノール100部、37%ホルマリン63部、蓚酸0.5部の混合物を、100℃で3時間反応後、メタノール10部と蒸留水20部を添加して混合し、2時間静置した。反応混合物の上澄み液を除去した後、反応混合物の温度が140℃になるまで、常圧蒸留で脱水し、更に、0.9kPaまで、徐々に減圧しながら、反応混合物の温度が230℃になるまで、減圧蒸留して、未反応フェノールを除去して、軟化点が80℃、抽出水電気伝導度が8μS/cmのノボラック型フェノール・ホルムアルデヒド樹脂90部を得た。
(製造例1)
合成例2で得たノボラック型フェノール・ホルムアルデヒド樹脂100部とコポリマー型ポリアセタール樹脂(旭化成製テナックC4520)20部とを、180℃で30分間溶融混合した後、冷たいバット上に出して急冷し、溶融混合物118部を得た。
(製造例2)
製造例1において、合成例2で得たノボラック型フェノール・ホルムアルデヒド樹脂の代わりに、合成例1で得たノボラック型フェノール・ホルムアルデヒド樹脂を用いた以外は、製造例1と同様にして、溶融混合物118部を得た。
(製造例3)
合成例2で得たノボラック型フェノール・ホルムアルデヒド樹脂100部とホモポリマー型ポリアセタール樹脂(デュポン製デルリン500NC010)20部とを、190℃で30分間溶融混合した後、冷たいバット上に出して急冷し、溶融混合物118部を得た。
(実施例1〜11
表1に示す割合で配合した原料を、乳鉢で粉砕混合して、それぞれ、熱硬化性樹脂組成物を得た。得られた熱硬化性樹脂組成物を用いて、硬化速度の指標であるゲルタイムの評価を行った。ゲルタイムは、110℃または170℃に保った熱板上に1gの試料をのせ、スパチュラで、常時、かき混ぜながら、スパチュラを持ち上げても、樹脂組成物が糸を引かなくなるまでの時間を測定した。この時間が短いほど、硬化速度が速いことを示す。
Figure 0004961679
(比較例1〜3)
表2に示す割合で配合した原料を、乳鉢で粉砕混合して、それぞれ、熱硬化性樹脂組成物を得た。得られた熱硬化性樹脂組成物を用いて、硬化速度の指標であるゲルタイムの評価を行った。
Figure 0004961679
(実施例14〜17及び比較例4、5)
表3に示す割合で配合した原料を加熱ロールで混練し、更に冷却、粉砕して、それぞれ、成形材料を得た。得られた成形材料を用いて、硬化速度の指標であるバコール硬度の測定を行った。バコール硬度は、175℃に設定した移送成形用金型に、圧力20MPaで注入して50mmφ*3mm厚みの成形品を成形し、成形品のバコール硬度が40以上になった時の硬化時間で表す。この時間が短いほど、硬化速度が速いことを示す。
Figure 0004961679
上記の表1〜3の結果から明らかな様に、本発明の熱硬化性樹脂組成物は、成形温度よりも低い温度では安定であり、成形時には硬化速度が極めて速く、即ち生産性と成形加工性がともに優れているという結果が得られた。
本発明の硬化性樹脂組成物は、その硬化物が耐熱性、機械的強度および電気特性等の種々の優れた特性を有していることから、積層板及び接着剤等の従来より熱硬化性フェノール樹脂組成物が用いられてきた用途や、同様に熱硬化性樹脂成形材料が用いられている自動車用部品、機構部品及び電機・電子部品等の用途に好適である。

Claims (10)

  1. ノボラック型フェノール樹脂、ポリアセタール樹脂及び一般式(1)で表わされる硬化触媒を含んでなる熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 0004961679
    (式中、R1〜R12は、それぞれ、水素、炭素数1〜4のアルキル基、水酸基および式(2)〜(4)で表される基のいずれかを示す。R1〜R12の1つまたは2つ以上は式(2)、式(3)または式(4)で表される基であり、それらは同一でも異なっていてもよい。)
    Figure 0004961679
    (式中、R13〜R17は、水素、メチル基、及びメトキシ基のいずれかを示す。)
    Figure 0004961679
    Figure 0004961679
  2. 前記硬化触媒は、前記一般式(1)におけるR1〜R12として、前記式(2)、式(3)または式(4)で表される基を2つ以上有するものである請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 前記硬化触媒は、一般式(1)において、式(2)、式(3)または式(4)で表される基を、R1およびR3として有する化合物、R1およびR5として有する化合物、R1およびR7として有する化合物、あるいはR1、R5およびR9としてとして有する化合物である請求項1または2記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 前記式(2)で表される基は、式(7)で表される基である請求項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
    Figure 0004961679
  5. 前記一般式(1)で表わされる硬化触媒が、1,2-ビス(p-トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,3-ビス(p-トルエンスルホン酸)シクロヘキシル、1,4-ビス(p-トルエンスルホン酸)シクロヘキシルまたは1,3,5-トリス(p-トルエンスルホン酸)シクロヘキシルである請求項1〜4のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. 前記熱硬化性樹脂組成物は、ノボラック型フェノール樹脂100重量部に対して、ポリアセタール樹脂を10重量部以上30重量部以下の割合で、含有してなる請求項1〜5のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. 前記ノボラック型フェノール樹脂は、フェノール類とホルムアルデヒド類とを反応させて得られるノボラック型フェノール・ホルムアルデヒド樹脂である請求項1〜6のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
  8. 前記ノボラック型フェノール樹脂は、50μS/cm以下の抽出水電気伝導度を有するものである請求項1〜7のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
  9. 充填材を含む請求項1〜8のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物。
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