JP4960836B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は内燃機関の制御装置に関し、より具体的には、自動二輪車などの車両に搭載される内燃機関(特に単気筒内燃機関)の吸気管に配置されたスロットルバルブを駆動するアクチュエータの動作を制御する内燃機関の制御装置に関する。
従来より、内燃機関が無負荷状態、例えばアイドリング運転のときに機関回転数を比較的低く抑えることで燃費を向上させるようにした内燃機関の制御装置は広く知られている。しかしながら、機関回転数が低い状態において、運転者のアクセラレータの操作によってスロットルバルブが急開されると、吸気量が急激に増加してストールを生じたり、さらにはストールによってクランク軸が逆転し、内燃機関に対して機械的負荷が作用して損傷するなどの不都合が生じるおそれがある。
そこで、下記の特許文献1に記載されるように、スロットルバルブをアクチュエータで駆動、即ち、DBW(Drive By Wire)方式で駆動するように構成し、内燃機関の低回転領域においてアクセラレータが急開されるとき、アクチュエータによるスロットルバルブの開方向の速度を緩やかにすることで、吸気量の急激な増加を抑制するようにした技術が提案されている。
特公平6−72563号公報
しかしながら、特許文献1記載の技術にあっては、機関回転数が低い状態であり、かつアクセラレータの操作速度が所定値以上のとき、スロットルバルブの開方向への速度を所定量減少させるように構成しているため、アクセラレータの操作速度とスロットルバルブの速度の間に大きなズレが発生し、結果として運転者に違和感を与え、運転フィーリングが低下するという不具合が生じていた。このように、特許文献1記載の技術においては、運転フィーリングの点で必ずしも満足できるものではなかった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、内燃機関が無負荷状態のときにアクセラレータが急開される場合であっても、運転フィーリングを損なうことなく、ストールを防止するようにした内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、内燃機関の吸気管に配置されたスロットルバルブを駆動するアクチュエータの動作を制御する内燃機関の制御装置において、前記スロットルバルブの実スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段と、前記内燃機関が搭載される車両に運転者の操作自在に設けられるアクセラレータのアクセラレータ開度を検出するアクセラレータ開度検出手段と、前記内燃機関の回転数を検出する機関回転数検出手段と、前記検出されたアクセラレータ開度と前記内燃機関の回転数に基づいて前記スロットルバルブの目標スロットル開度を算出する目標スロットル開度算出手段と、前記内燃機関が無負荷状態か否か判断する無負荷状態判断手段と、前記内燃機関が無負荷状態と判断されるとき、前記検出された実スロットル開度が前記検出されたアクセラレータ開度と前記内燃機関の回転数に基づいて算出された目標スロットル開度となるように、前記アクチュエータの動作を制御するアクチュエータ制御手段とを備えるように構成した。
請求項2にあっては、前記内燃機関の温度を検出する内燃機関温度検出手段と、前記検出された内燃機関の温度に基づいて前記算出された目標スロットル開度を補正する目標スロットル開度補正手段とを備えると共に、前記アクチュエータ制御手段は、前記内燃機関が無負荷状態と判断されるとき、前記検出された実スロットル開度が前記補正された目標スロットル開度となるように、前記アクチュエータの動作を制御するように構成した。
請求項1に係る内燃機関の制御装置にあっては、実スロットル開度とアクセラレータ開度と内燃機関の回転数を検出し、検出されたアクセラレータ開度と内燃機関の回転数に基づいてスロットルバルブの目標スロットル開度を算出するように構成したので、目標スロットル開度を、アクセラレータ開度と内燃機関の回転数に基づいてストールを防止(回避)できる上限の値にすることが可能になる。また、内燃機関が無負荷状態(例えばアイドリング運転)のとき、検出された実スロットル開度が前記検出されたアクセラレータ開度と内燃機関の回転数に基づいて算出された目標スロットル開度となるように、スロットルバルブを駆動するアクチュエータの動作を制御するように構成したので、内燃機関が無負荷状態のとき、例えばアクセラレータが運転者によって急開される場合であっても、スロットルバルブをストールを生じない上限の開度まで駆動できるため、アクセラレータの操作速度とスロットルバルブの速度の間に発生するズレを比較的少なくすることができ、よって運転者に違和感を与えることがない、即ち、運転フィーリングを損なうことなく、ストールを防止することができる。さらに、上記した構成によってストールを防止することができるため、アイドリング運転のときの内燃機関の回転数(アイドル回転数)をより一層低くでき、燃費も向上させることができる。
請求項2に係る内燃機関の制御装置にあっては、内燃機関の温度を検出し、検出された内燃機関の温度に基づいて前記算出された目標スロットル開度を補正すると共に、内燃機関が無負荷状態と判断されるとき、検出された実スロットル開度が補正された目標スロットル開度となるように、アクチュエータの動作を制御するように構成したので、上記した効果に加え、目標スロットル開度をストールを確実に防止できる上限の値にすることが可能となる。即ち、内燃機関の潤滑油は内燃機関の温度に応じてその粘度が変化、具体的には、内燃機関の温度が上昇するにつれて粘度は低下するため、それに伴ってストールを防止できる上限の目標スロットル開度も変化する。従って、目標スロットル開度を内燃機関の温度に基づいて補正することで、目標スロットル開度をストールを確実に防止できる値にすることができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る内燃機関の制御装置の最良の形態について説明する。
図1は、この発明の実施例に係る内燃機関の制御装置を全体的に示す概略図である。
図1において、符号10は鞍乗り型車両、具体的には自動二輪車を示す。自動二輪車10には内燃機関(以下「エンジン」という)12が搭載されると共に、前輪のテレスコピックフォーク(図示せず)の上方に取り付けられたハンドルバー13などを備える。エンジン12は4サイクル単気筒の水冷式で、排気量が例えば250cc程度のガソリン・エンジンからなる。
エンジン12の出力は変速機14で変速されて後輪15に伝達され、自動二輪車10を走行させる。エンジン12と変速機14の間にはクラッチ16が介挿され、操作されるとき、エンジン12と変速機14を断続する。変速機14は、前進6速のギヤ列を備えた手動変速機からなる。
ハンドルバー13の右側(運転者から見て)にはアクセラレータ17、正確にはスロットルグリップからなるアクセラレータ17が運転者の操作自在に設けられると共に、前輪ブレーキレバー18も運転者の操作自在に設けられる。前輪ブレーキレバー18は油圧シリンダを介して前輪ブレーキ(共に図示せず)に機械的に接続され、運転者によって操作(把持)されるとき、前輪ブレーキを作動させて前輪を制動する。
ハンドルバー13の左側には運転者が把持自在なグリップ19が設けられると共に、クラッチレバー20が設けられる。クラッチレバー20はケーブル(図示せず)を介してクラッチ16に機械的に接続され、運転者によって操作(把持)されるとき、クラッチ16を作動させ、エンジン12から変速機14への動力伝達を断続、即ち、接続あるいは遮断する。クラッチレバー20の付近にはクラッチスイッチ21が設けられ、運転者によってクラッチレバー20が把持されるとき、オン信号を出力する。
また、フレームの下方の左側のフットステップの付近には変速レバー(図示せず)が設けられ、運転者の足先の操作で上下動して前進6速のいずれかのギヤ(変速段あるいは変速比)、あるいは中立位置(ニュートラル)を確立する。尚、変速機14の付近には、ニュートラルスイッチ22が配置される。ニュートラルスイッチ22は、シフトポジションがニュートラルのときにオン信号を出力する。
エンジン12の吸気管23(図1で部分的に示す)にはスロットルバルブ24が配置され、吸気管23を通って流れる空気の量を調整する。吸気管23においてスロットルバルブ24の下流には図示しないインジェクタが配置され、スロットルバルブ24で調整された吸入空気にガソリン燃料を噴射する。噴射された燃料は吸入空気と混合して混合気を形成し、混合気は、吸気バルブ26が開弁するとき、燃焼室30に流入する。
燃焼室30に流入した混合気は、図示しない点火コイルから供給された高電圧で点火プラグ32から火花放電により点火されて燃焼し、ピストン34を図1において下方に駆動してクランクシャフト36を回転させる。燃焼によって生じた排ガスは、排気バルブ40が開弁するとき、排気管や排ガス中の有害成分を除去する触媒装置(いずれも図示せず)などを介してエンジン12の外部に排出される。尚、クランクシャフト36などはクランクケースに収容されると共に、クランクケースの下部には、潤滑油(オイル)を受けるオイルパン(共に図示せず)が形成される。
スロットルバルブ24は、図1に示す如く、アクセラレータ(スロットルグリップ)17との機械的な連結が断たれる。即ち、スロットルバルブ24は減速ギヤ機構42を介して電動モータ(アクチュエータ)44に接続され、電動モータ44の動作によって駆動(開閉)させられる。電動モータ44は、具体的には回転子(ロータ)と固定子(ステータ)などを備える3相ブラシレスDCモータからなる。このようにスロットルバルブ24は、電動モータ44によって駆動されるDBW方式とされる。
電動モータ44には、回転子の近傍に取り付けられたホール素子を有するホールセンサ(以下「回転子位置センサ」ともいう)50が設けられ、電動モータ44の回転子の位置に応じた信号を出力する。また、スロットルバルブ24の付近にはポテンシオメータからなるスロットル開度センサ(スロットル開度検出手段)52が設けられ、スロットルバルブ24の0度付近から90度付近までの間の実開度(以下「実スロットル開度」という)を示す出力を生じる。
アクセラレータ17の付近には同様にポテンシオメータからなるアクセラレータ開度センサ(アクセラレータ開度検出手段)54が設けられ、アクセラレータ17の開度(具体的には、スロットルグリップの回転量)に応じた出力を生じる。尚、アクセラレータ17の開度は初期位置がスロットル開度0度付近に相当すると共に、最大限回転されたときがスロットル開度90度付近に相当するように設定される。
吸気管23の適宜位置には吸気圧センサ(絶対圧センサ)56が設けられ、吸気管内絶対圧(エンジン負荷)を示す出力を生じる。また、エンジン12のシリンダブロックの冷却水通路(図示せず)には水温センサ(内燃機関温度検出手段)60が取り付けられ、エンジンの冷却水の温度に応じた出力を生じる。エンジン12のクランクシャフト36の付近にはクランク角センサ(機関回転数検出手段)62が取り付けられ、所定クランク角度ごとにパルス信号を出力する。
自動二輪車10はさらに、エンジン12の燃料噴射などを制御するエンジンコントローラ64と、スロットルバルブ24(正確には、電動モータ44)の動作を制御するスロットルバルブコントローラ66を備える。それらのコントローラ64,66はイグニッションスイッチ70を介してバッテリ72に接続され、動作電源を供給される。
エンジンコントローラ64は、前記したアクセラレータ開度センサ54などに電気的に接続されてセンサ出力を検出する複数個の検出回路と、前記検出回路で検出されたセンサ出力に基づいてインジェクタの動作を制御する信号などを出力するマイクロプロセッサ(microprocessor。以下「MPU」という)64aを備える。
具体的に説明すると、図1に示す如く、MPU64aには、アクセラレータ開度センサ54の出力がアクセラレータ開度センサ出力検出回路(アクセラレータ開度検出部)64bを介して入力されると共に、スロットル開度センサ52の出力がスロットル開度センサ出力検出回路(スロットル開度検出部)64cを介して入力される。またMPU64aには、吸気圧センサ56の出力が吸気圧センサ出力検出回路(吸気圧検出部)64dを介して入力されると共に、水温センサ60の出力が水温センサ出力検出回路(水温検出部)64eを介して、クランク角センサ62の出力がクランク角センサ出力検出回路(クランク角センサ出力検出部)64fを介して入力される。
さらにMPU64aには、クラッチスイッチ21の出力がクラッチスイッチ出力検出回路(クラッチスイッチ出力検出部)64gを介して入力されると共に、ニュートラルスイッチ22の出力がニュートラルスイッチ出力検出回路(ニュートラルスイッチ出力検出部)64hを介して入力される。MPU64aは検出回路64b〜64hの出力に基づいてアクセラレータ開度APSなどを算出するが、それについては後に説明する。
前記したバッテリ72は、イグニッションスイッチ70が運転者によってオンされるとき、MPU64aに動作電源を供給する電源回路64iを介してバッテリ電圧検出回路(バッテリ電圧検出部)64jに接続される。バッテリ電圧検出回路64jの出力もMPU64aに入力される。MPU64aは、バッテリ電圧検出回路64jの出力などに基づき、バッテリ72が電動モータ44を駆動させることができるか否か(例えば、バッテリ72の電圧が所定値以上か否か)を判断し、電動モータ44を駆動可能と判断されるとき、許可信号を出力する。
一方、スロットルバルブコントローラ66は、回転子位置センサ50の出力などに基づいて電動モータ44の動作を制御する信号などを出力するMPU66aを備える。このMPU66aは、図示の如く、エンジンコントローラ64のMPU64aにCAN(Controller Area Network)通信を介して相互に通信自在に接続される、具体的には、算出されたアクセラレータ開度APSや実スロットル開度TPSなどに応じた信号が通信自在となるように接続される。
MPU66aには、回転子位置センサ50の出力(具体的には、U,V,W相のホールセンサ出力)が回転子位置センサ出力検出回路(回転子位置検出部)66bを介して入力される。MPU66aは、回転子位置センサ出力検出回路66bの出力やMPU64aから送信されるアクセラレータ開度APSなどに基づき、電動モータ44の動作を制御する信号(具体的には、U,V,W相出力)をモータ駆動回路(モータ駆動用3相出力制御部)66cに出力する。
スロットルバルブコントローラ66はさらに、イグニッションスイッチ70がオンされるとき、バッテリ72からの動作電源をMPU66aと電動モータ44に供給する電源回路66dと、電源回路66dに接続されてバッテリ72の電圧を検出するバッテリ電圧検出回路(バッテリ電圧検出部)66eを備える。バッテリ電圧検出回路66eの出力はMPU66aに入力されると共に、MPU66aはその出力などに基づき、バッテリ72が電動モータ44を駆動させることができるか否か(例えば、バッテリ72の電圧が所定値以上か否か)を判断し、電動モータ44を駆動可能と判断されるとき、許可信号を出力する。
MPU66aから出力される許可信号と、前述したMPU64aから出力される許可信号は共に、AND回路(後述する第3のモータ駆動許可判断部)66fに送られる。AND回路66fは、2つの許可信号が入力されたとき、換言すれば、各MPU64a,66aにおいてバッテリ72が電動モータ44を駆動させることができると判断されるとき、Hiレベル信号を出力して許可リレー66gを閉じ、電源回路66dからのモータ駆動電圧をモータ駆動回路66cに供給する。
モータ駆動回路66cは、電源回路66dからのモータ駆動電圧が供給されるとき(許可リレー66gが閉じているとき)、MPU66aからの出力に基づいて電動モータ44のコイル(U,V,W相)に出力する。
次いでエンジンコントローラ64とスロットルバルブコントローラ66の構成について、図2,3を参照してさらに説明する。
図2はエンジンコントローラ64の構成を機能的に示すブロック図であり、図3はスロットルバルブコントローラ66の構成を機能的に示すブロック図である。尚、図1で示される構成と同一のものについては、同一の符号を付して説明を省略する。また、図示の簡略化のため、図1で示される電源回路64i,66dなどの図示を省略する。
先ずエンジンコントローラ64について説明する。図2に示す如く、アクセラレータ開度検出部64bで検出されたアクセラレータ開度センサ54の出力は、MPU64aのアクセラレータ開度算出部64a1に入力されてA/D変換され、A/D変換値は適宜な特性に従ってスロットル開度において0度付近から90度付近の値に相当する値、即ち、アクセラレータ開度APSに変換される(アクセラレータ開度APSが算出される)。
スロットル開度検出部64cで検出されたスロットル開度センサ52の出力は、MPU64aのスロットル開度算出部64a2に入力され、そこでA/D変換されると共に、A/D変換値は適宜な特性に従ってスロットルバルブ24の0度付近から90度付近までの間の値、即ち、実スロットル開度TPSに変換される(実スロットル開度TPSが算出される)。
吸気圧検出部64dで検出された吸気圧センサ56の出力は、MPU64aの吸気圧算出部64a3に供給されてA/D変換されて適宜な特性に従って吸気圧PBAに変換される(吸気圧PBAが算出される)。水温検出部64eで検出された水温センサ60の出力は、MPU64aの水温算出部64a4に入力されてA/D変換され、A/D変換値は適宜な特性に従って水温(エンジン温度)TWに変換される(水温TWが算出される)。
また、クランク角センサ出力検出部64fで検出されたクランク角センサ62の出力は、MPU64aのエンジン回転数算出部64a5に入力されてそこでカウントされ、エンジン回転数(内燃機関の回転数)NEが算出(検出)される。クラッチスイッチ出力検出部64gで検出されたクラッチスイッチ21の出力は、MPU64aのクラッチ状態検出部64a6に入力され、クラッチレバー20が把持されている状態か否か検出されると共に、ニュートラルスイッチ出力検出部64hで検出されたニュートラルスイッチ22の出力は、MPU64aのニュートラル状態検出部64a7に入力され、シフトポジションがニュートラル状態か否か検出される。
バッテリ電圧検出部64jで検出されたバッテリ電圧は、MPU64aのバッテリ電圧算出部64a8に入力されてA/D変換され、A/D変換値は適宜な特性に従ってバッテリ電圧VBに変換される(バッテリ電圧VBが算出される)。バッテリ電圧算出部64a8で算出されたバッテリ電圧VBは、バッテリ72などが電動モータ44を駆動させることができるか否か判断する第1のモータ駆動許可判断部64a9に出力される。
MPU64aはさらに、前記した各検出部の出力などに基づいてアクセラレータ開度センサ54や水温センサ60などの故障判定を行う故障判定部64a10と、各検出部や算出部の出力に基づいて燃料の供給量や点火時期の制御などを行う燃料・点火制御部64a11と、各検出部の出力をスロットルバルブコントローラ66のMPU66aにCAN通信を介して送信するエンジン稼動状態送信部64a12と、MPU66aからCAN通信を介して送信される出力を受信するモータ稼動状態受信部64a13を備える。
具体的に説明すると、故障判定部64a10には、アクセラレータ開度検出部64b、スロットル開度検出部64c、吸気圧検出部64d、エンジン回転数算出部64a5、バッテリ電圧算出部64a8、モータ稼動状態受信部64a13からの出力が入力され、それらの出力に基づいてエンジン12に故障(異常)などが発生しているか否か判定する。この判定結果は第1のモータ駆動許可判断部64a9に入力される。
第1のモータ駆動許可判断部64a9は、故障判定部64a10の判定結果と、前記したバッテリ電圧算出部64a8から出力されたバッテリ電圧VBに基づいて、具体的にはバッテリ電圧VBが所定値(電動モータ44を駆動可能な値)以上か否かを判断し、その結果電動モータ44を駆動可能と判断されるとき、許可信号を出力する。
燃料・点火制御部64a11には、アクセラレータ開度検出部64b、スロットル開度検出部64c、吸気圧検出部64d、水温検出部64e、クラッチスイッチ出力検出部64g、ニュートラルスイッチ出力検出部64h、バッテリ電圧算出部64a8、故障判定部64a10、モータ稼動状態受信部64a13および各算出(検出)部64a1〜64a7の出力が入力され、それらの出力に基づいて燃料の供給量や点火時期の制御を行う。
エンジン稼動状態送信部64a12には、アクセラレータ開度検出部64b、スロットル開度検出部64c、吸気圧検出部64d、水温検出部64e、エンジン回転数算出部64a5、クラッチ状態検出部64a6およびニュートラル状態検出部64a7の出力(即ち、エンジン12の稼動状態を示す出力)が入力され、それらをMPU66aに送信する。
続いてスロットルバルブコントローラ66について説明する。図3に示す如く、MPU66aは、エンジン稼動状態送信部64a12からの出力を受信するエンジン稼動状態受信部66a1を備える。エンジン稼動状態受信部66aで受信された出力のうち、アクセラレータ開度検出部64bの出力(図3で「APS情報」と示す)は、アクセラレータ開度算出部66a2に入力されてA/D変換され、A/D変換値は適宜な特性に従ってアクセラレータ開度APSに変換される(アクセラレータ開度APSが算出される)。
エンジン稼動状態受信部66a1で受信されたスロットル開度検出部64cの出力(図3で「TPS情報」と示す)は、スロットル開度算出部66a3に入力されてA/D変換されると共に、A/D変換値は適宜な特性に従って実スロットル開度TPSに変換される(実スロットル開度TPSが算出される)。
MPU66aは、スロットルバルブ24の目標スロットル開度を算出する目標スロットル開度算出部66a4を備え、目標スロットル開度算出部66a4には、APS情報、TPS情報、吸気圧検出部64dの出力(図3で「吸気圧情報」と示す)、水温検出部64eの出力(図3で「水温情報」と示す)、エンジン回転数算出部64a5の出力(エンジン回転数NE)、クラッチ状態検出部64a6とニュートラル状態検出部64a7の出力、実スロットル開度TPSおよびアクセラレータ開度APSが入力される。尚、この目標スロットル開度算出部66a4におけるスロットルバルブ24の目標スロットル開度の算出については、後に詳説する。
目標スロットル開度算出部66a4で算出された目標スロットル開度は目標電圧算出部66a5と制御偏差算出部66a6に入力され、目標電圧算出部66a5において目標スロットル開度に相当する電動モータ44の目標電圧(目標スロットル開度情報THd´V)が算出される。制御偏差算出部66a6には、目標スロットル開度の他に、算出された電動モータ44の目標電圧、エンジン稼動状態受信66a1のTPS情報とスロットル開度算出部66a3の実スロットル開度TPSも入力され、それらに基づいて電動モータ44の制御偏差が算出される。
算出された制御偏差は、電動モータ44の制御出力(例えば、U,V,Wの各相へ出力するための励磁パターン)を算出する制御出力算出部66a7に入力される。制御出力算出部66a7には、回転子位置検出部66bで検出された回転子位置センサ50の出力も入力される。従って、制御出力算出部66a7においては、制御偏差と回転子位置センサ50の出力に基づいて電動モータ44の制御出力が算出される。
制御出力算出部66a7の出力は、モータ駆動用3相出力部66a8に入力され、そこでU,V,Wの各相をPWM駆動するためのデューティ比が算出され、PWM出力がなされる。モータ駆動用3相出力部66a8の出力は、モータ稼動状態送信部66a9を介して前述したモータ稼動状態受信部64a13に送信される一方、モータ駆動電流を検出するモータ駆動電流検出部66a10とモータ駆動用の3相出力を制御するモータ駆動用3相出力制御部66cに入力される。
モータ駆動電流検出部66a10にあっては、モータ駆動用3相出力部66a8の出力に基づいてモータ駆動電流を検出し、検出されたモータ駆動電流はモータ駆動電流算出部66a11に入力され、モータ駆動電流が算出される。算出されたモータ駆動電流は、バッテリ72などが電動モータ44を駆動させることができるか否か判断する第2のモータ駆動許可判断部66a12に入力される。
また、バッテリ電圧検出部66eで検出されたバッテリ電圧は、MPU66aのバッテリ電圧算出部66a13に入力されてA/D変換され、A/D変換値は適宜な特性に従ってバッテリ電圧VBに変換される(バッテリ電圧VBが算出される)。また、バッテリ電圧検出部66eの出力はモータ駆動用電圧算出部66a14にも入力され、そこでモータ駆動用の電圧が算出される。
MPU66aはさらに、前記した各検出部や算出部の出力などに基づいて電動モータ44やスロットルバルブ24などの故障判定を行う故障判定部66a15を備える。具体的に説明すると、故障判定部66a15には、APS情報とTPS情報、目標電圧算出部66a5、制御偏差算出部66a6、モータ駆動電流検出部66a10、バッテリ電圧算出部66a13、モータ駆動用電圧算出部66a14、回転子位置検出部66bの出力が入力され、それらの出力に基づいて電動モータ44やスロットルバルブ24に故障(異常)などが発生しているか否か判定する。この判定結果は第2のモータ駆動許可判断部66a12に入力される。
第2のモータ駆動許可判断部66a12には、図示の如く、モータ駆動電流算出部66a11と故障判定部66a15の出力に加え、モータ駆動用電圧算出部66a14の出力も入力され、これらの出力に基づいて電動モータ44を駆動可能か否か判断し、電動モータ44を駆動可能と判断されるとき、許可信号を出力する。
第2のモータ駆動許可判断部66a12と前述した第1のモータ駆動許可判断部64a9の許可信号は共に、第3のモータ駆動許可判断部66fに入力される。第3のモータ駆動許可判断部66fは、2つの許可信号が入力されたとき、前記したHiレベル信号を出力してモータ駆動用3相出力制御部66cを動作させる。モータ駆動用3相出力制御部66cにあっては、第3のモータ駆動許可判断部66fがHiレベル信号を出力するとき、モータ駆動用3相出力部66a8の出力に基づいて電動モータ44の動作を制御する。
図4は、この実施例に係るエンジンの制御装置の動作を示すフロー・チャートである。図示のプログラムはスロットルバルブコントローラ66などにおいて所定の周期(例えば10msec)ごとに実行される。
以下説明すると、S10においてアクセラレータ開度センサ54の出力を取得し、得られた出力に基づいてアクセラレータ開度APSを算出する。次いでS12に進み、クランク角センサ62の出力に基づいてエンジン回転数NEを算出し、S14に進んで水温センサ60の出力に基づいて水温TWを算出する。次いでS16に進んでエンジン始動後か否か判断する。これは、エンジン回転数NEが完爆回転数(例えば1800rpm)に達したか否かによって判断される。
S16で肯定されるときはS18に進み、アクセラレータ開度センサ54が故障か否か判断する。S18の処理は、エンジンコントローラ64の故障判定部64a10において実行される。S18で否定、即ち、アクセラレータ開度センサ54が正常であると判断されるときはS20に進み、アクセラレータ開度APSとエンジン回転数NEに基づいて目標スロットル開度THdを算出する。
具体的には、目標スロットル開度THdの算出は、アクセラレータ開度APSとエンジン回転数NEから図5にその特性を示すグラフ(マップ)を検索して行う。目標スロットル開度THdは、アクセラレータ開度APSとエンジン回転数NEに基づいてストールを防止(回避)できる上限の値とされる。より具体的には、図5に示す如く、エンジン回転数NEが比較的低いときは、スロットルバルブ24の急開によるストールの可能性が高いため、アクセラレータ開度APSの大小に関わらず、目標スロットル開度THdは小さい値とされる。他方、エンジン回転数NEが比較的高くなると、前記ストールの可能性は低くなるため、目標スロットル開度THdはアクセラレータ開度APSに略比例するような(追従するような)値とされる。
S18で肯定、即ち、アクセラレータ開度センサ54が故障しているときはアクセラレータ開度APSが算出されないため、S22に進み、エンジン回転数NEに基づいて目標スロットル開度THdを算出する。
次いでS24に進み、水温センサ60が故障か否か判断する。S24の処理は、S18と同様、故障判定部64a10において実行される。S24で否定、即ち、水温センサ60が正常であると判断されるときはS26に進み、水温TWに基づいて目標スロットル開度補正値を算出する。この「目標スロットル開度補正値」について詳しく説明すると、エンジン12の潤滑油はエンジン12の温度(例えば水温TW)に応じてその粘度が変化、正確には、エンジン12の温度が低いときは粘度が高く、温度の上昇に伴って粘度は徐々に低下する。そのため、潤滑油の粘度が高いときはクランクシャフト36などの回転性が低下することとなり、エンジン12にあっては前記したストールを生じ易い状態になると考えられる。そこで、S20あるいはS22で求めた目標スロットル開度THdを、エンジン12の温度(水温TW)に基づいて算出される目標スロットル開度補正値によって補正することで、目標スロットル開度をストールをより一層確実に防止できる値にするようにした。
具体的には、目標スロットル開度補正値の算出は、図6にその特性を示すグラフ(マップ)を検索して行う。図6に示す如く、目標スロットル開度補正値は1.0以下の値であって、水温TWに比例、即ち、水温TWが上昇する(換言すれば、潤滑油の粘度が低下する)につれて増加する値とされる。
尚、S24で肯定されるときは水温TWが得られないため、S28に進んで目標スロットル開度補正値を1.0とする。次いでS30に進み、目標スロットル開度THdに目標スロットル開度補正値を乗算して得た値を最終的な目標スロットル開度THd´とする。このように、検出されたエンジン12の温度(水温TW)に基づいて目標スロットル開度Thdを補正するようにした。
次いでS32に進み、目標電圧算出部66a5において目標スロットル開度THd´に相当するスロットル開度センサ52の目標電圧を算出し、それを目標スロットル開度情報Thd´Vとする。
S34に進み、エンジン12が無負荷状態(例えばアイドリング運転、クラッチレバー20が把持されてエンジン12から変速機14への動力伝達が遮断された状態、あるいはシフトポジションがニュートラルの状態など)か否か判断する。この判断は、クラッチスイッチ出力検出部64gやニュートラルスイッチ出力検出部64hの出力などに基づいて行われる。
S34で肯定されるときはS36に進み、エンジン回転数NEが所定回転数#NEH以上か否か判断する。この「所定回転数#NEH」は、エンジン12が無負荷状態のときにアクセラレータ17が運転者によって急開される場合であってもストールを生じない回転数、例えば2000rpmとされる。
S36で否定されるときはS38に進み、実スロットル開度TPSと目標スロットル開度情報Thd´Vに基づいて電動モータ44の制御偏差を算出する(制御偏差算出部66a6)。次いでS40に進み、算出された制御偏差に基づいて電動モータ44の動作を制御する、換言すれば、実スロットル開度TPSが目標スロットル開度THd´となるように、電動モータ44の動作を制御する。
他方、S34で否定あるいはS36で肯定されるときはS42に進み、実スロットル開度TPSと、図示しない別の処理によって求められる目標スロットル開度情報THdV(正確には、アクセラレータ開度APSから算出される目標スロットル開度THdに相当するスロットル開度センサ52の目標電圧)とに基づいて電動モータ44の制御偏差を算出し、その後S40の処理を実行する。
図7は、上記したS10からS42までの処理を説明するためのタイム・チャートである。
図7の時点tにおいてエンジン12が無負荷状態のときは、実スロットル開度TPSが目標スロットル開度THd´となるように電動モータ44の動作が制御される。そして時点tにおいてアクセラレータ17が運転者の操作によって急開(スナップ)される、別言すれば、アクセラレータ開度APSが急激に大きくなると、一般には目標スロットル開度はアクセラレータ開度APSに追従する値が算出され、よって実スロットル開度TPSは図7に想像線で示すように大きくなり、結果的に吸気量が急激に増加してストールを生じる可能性がある。
しかしながら、この実施例に係る内燃機関の制御装置にあっては、目標スロットル開度THd´は、S20においてアクセラレータ開度APSとエンジン回転数NEに基づいてストールを防止(回避)できる上限の値とされるため、時点t〜tにおいてスロットルバルブ24は、アクセラレータ開度APSが急激に大きくなった場合であっても、ストールを生じない上限の開度までしか開弁されない。これにより、アクセラレータ17の操作速度とスロットルバルブ24の速度の間に発生するズレを比較的少なくしつつ(運転者に違和感を与えることがないようにしつつ)ストールを防止することができる。
その後、時点tにおいてエンジン回転数NEが所定回転数#NEH(アクセラレータ17が運転者によって急開される場合であってもストールを生じない回転数)以上になると、(S36で肯定されて)通常の制御に切替わる。
図4の説明に戻ると、S16で否定、即ち、エンジン12が始動中あるいはストールを生じているとき、S44に進んで実スロットル開度TPSと図示しない別の処理によって求められる始動・ストール時目標スロットル開度情報に基づいて電動モータ44の制御偏差を算出し、その後S40の処理を実行してプログラムを終了する。
以上の如く、この発明の実施例にあっては、内燃機関(エンジン)12の吸気管23に配置されたスロットルバルブ24を駆動するアクチュエータ(電動モータ)44の動作を制御する内燃機関の制御装置において、前記スロットルバルブの実スロットル開度TPSを検出するスロットル開度検出手段(スロットル開度センサ52。スロットルバルブコントローラ66)と、前記内燃機関が搭載される車両(自動二輪車10)に運転者の操作自在に設けられるアクセラレータ17のアクセラレータ開度APSを検出するアクセラレータ開度検出手段(アクセラレータ開度センサ54。スロットルバルブコントローラ66。S10)と、前記内燃機関の回転数(エンジン回転数)NEを検出する機関回転数検出手段(クランク角センサ62。エンジンコントローラ64。S12)と、前記検出されたアクセラレータ開度APSと前記内燃機関の回転数NEに基づいて前記スロットルバルブの目標スロットル開度THdを算出する目標スロットル開度算出手段(スロットルバルブコントローラ66。S20)と、前記内燃機関が無負荷状態か否か判断する無負荷状態判断手段(スロットルバルブコントローラ66。S34)と、前記内燃機関が無負荷状態と判断されるとき、前記検出された実スロットル開度TPSが前記検出されたアクセラレータ開度APSと前記内燃機関の回転数NEに基づいて算出された目標スロットル開度THd(正確には、目標スロットル開度THd´)となるように、前記アクチュエータの動作を制御するアクチュエータ制御手段(スロットルバルブコントローラ66。S38,S40)とを備えるように構成した。
これにより、目標スロットル開度THdを、アクセラレータ開度APSとエンジン回転数NEに基づいてストールを防止(回避)できる上限の値にすることが可能になる。また、エンジン12が無負荷状態(例えばアイドリング運転)のとき、検出された実スロットル開度TPSが前記検出されたアクセラレータ開度APSとエンジン回転数NEに基づいて算出された目標スロットル開度THdとなるように、スロットルバルブ24を駆動する電動モータ44の動作を制御するように構成したので、エンジン12が無負荷状態のとき、例えばアクセラレータ17が運転者によって急開される場合であっても、スロットルバルブ24をストールを生じない上限の開度まで駆動できるため、アクセラレータ17の操作速度とスロットルバルブ24の速度の間に発生するズレを比較的少なくすることができ、よって運転者に違和感を与えることがない、即ち、運転フィーリングを損なうことなく、ストールを防止することができる。さらに、上記した構成によってストールを防止することができるため、アイドリング運転のときのエンジン12の回転数(アイドル回転数)をより一層低くでき、燃費も向上させることができる。
また、前記内燃機関の温度(水温TW)を検出する内燃機関温度検出手段(水温センサ60。スロットルバルブコントローラ66。S14)と、前記検出された内燃機関の温度に基づいて前記算出された目標スロットル開度を補正する目標スロットル開度補正手段(スロットルバルブコントローラ66。S26,S30)とを備えると共に、前記アクチュエータ制御手段は、前記内燃機関が無負荷状態と判断されるとき、前記検出された実スロットル開度が前記補正された目標スロットル開度(目標スロットル開度THd´)となるように、前記アクチュエータの動作を制御する(スロットルバルブコントローラ66。S38,S40)ように構成した。
これにより、目標スロットル開度THdをストールを確実に防止できる上限の値THd´にすることが可能となる。即ち、エンジン12の潤滑油はエンジン12の温度(水温TW)に応じてその粘度が変化、具体的には、エンジン12の温度が上昇するにつれて粘度は低下するため、それに伴ってストールを防止できる上限の目標スロットル開度も変化する。従って、目標スロットル開度THdをエンジン12の温度に基づいて補正することで、目標スロットル開度THdをストールを確実に防止できる値にすることができる。
尚、上記において、エンジン12が搭載される鞍乗り型車両として自動二輪車10を例に挙げて説明したが、それに限られるものではなく、スクータ、ATV(All Terrain Vehicle)など、運転者がシート(サドル)に跨って乗る鞍乗り型車両であっても良く、さらには他の車両であっても良い。
また、エンジン12が単気筒エンジンからなるように構成したが、それに限られるものではなく、2気筒エンジンなどの多気筒エンジンであっても良い。
また、エンジン12の温度として冷却水の温度TWを用いるように構成したが、それに限られるものではなく、例えばエンジンが空冷式の場合は潤滑油の温度を検出してそれをエンジン12の温度とするように構成しても良い。
また、エンジン12の排気量や完爆回転数などを具体的に示したが、それらの数値は例示であって限定されるものではない。
また、エンジン12の無負荷状態としてアイドリング運転を例に挙げて説明したが、それに限られるものではなく、クラッチレバー20が把持されてエンジン12から変速機14への動力伝達が遮断された状態、シフトポジションがニュートラルの状態、あるいは走行時の振動などによって変速機14のギヤの噛み合わせが外れてニュートラルとなる状態(いわゆるギヤ抜け)などであっても良い。
この発明の実施例に係る内燃機関の制御装置を全体的に示す概略図である。 図1に示すエンジンコントローラの構成を機能的に示すブロック図である。 図1に示すスロットルバルブコントローラの構成を機能的に示すブロック図である。 図1に示す内燃機関の制御装置の動作を示すフロー・チャートである。 図4フロー・チャートの処理で使用される、アクセラレータ開度とエンジン回転数に対する目標スロットル開度の特性を示すグラフである。 図4フロー・チャートの処理で使用される、水温に対する目標スロットル開度補正値の特性を示すグラフである。 図4フロー・チャートの処理を説明するためのタイム・チャートである。
符号の説明
10 自動二輪車(車両)、12 エンジン(内燃機関)、17 アクセラレータ、23 吸気管、24 スロットルバルブ、44 電動モータ(アクチュエータ)、52 スロットル開度センサ(スロットル開度検出手段)、54 アクセラレータ開度センサ(アクセラレータ開度検出手段)、60 水温センサ(内燃機関温度検出手段)、62 クランク角センサ(機関回転数検出手段)、64 エンジンコントローラ、66 スロットルバルブコントローラ

Claims (2)

  1. 内燃機関の吸気管に配置されたスロットルバルブを駆動するアクチュエータの動作を制御する内燃機関の制御装置において、前記スロットルバルブの実スロットル開度を検出するスロットル開度検出手段と、前記内燃機関が搭載される車両に運転者の操作自在に設けられるアクセラレータのアクセラレータ開度を検出するアクセラレータ開度検出手段と、前記内燃機関の回転数を検出する機関回転数検出手段と、前記検出されたアクセラレータ開度と前記内燃機関の回転数に基づいて前記スロットルバルブの目標スロットル開度を算出する目標スロットル開度算出手段と、前記内燃機関が無負荷状態か否か判断する無負荷状態判断手段と、前記内燃機関が無負荷状態と判断されるとき、前記検出された実スロットル開度が前記検出されたアクセラレータ開度と前記内燃機関の回転数に基づいて算出された目標スロットル開度となるように、前記アクチュエータの動作を制御するアクチュエータ制御手段とを備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記内燃機関の温度を検出する内燃機関温度検出手段と、前記検出された内燃機関の温度に基づいて前記算出された目標スロットル開度を補正する目標スロットル開度補正手段とを備えると共に、前記アクチュエータ制御手段は、前記内燃機関が無負荷状態と判断されるとき、前記検出された実スロットル開度が前記補正された目標スロットル開度となるように、前記アクチュエータの動作を制御することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の制御装置。
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