JP4960046B2 - 光ケーブル接続用クロージャ - Google Patents
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Description
この光ケーブル接続用クロージャでは、配線されている光ケーブルに直接取付けクロージャ内部で、光ケーブルの外被を心線から剥ぎ取り、必要心線を切断後取り出してはぎ取り分の余長を活用してドロップ光ケーブルと接続、収納するものである。従って切断しない残りの光ファイバはそのまま繋がれて状態で下流側に行き別の加入者宅への引き落としドロップ光ケーブルとの接続に使用される。
最近では、サービス開始期間の短縮化や契約の切替えや住居移転の変更等が多くなっててきおり、光ファイバ心線の接続には、着脱自在が容易なコネクタが多用されるようになってきている。
また、最近ではコネクタの機能が充実して接続部であるつなぎ込む側のコネクタに多種の形態のものが直接つなぐことが出来るようになって細い心線と光ケーブルとが混在する収容トレイでは断線事故が多発しやすい等問題がある。
さらに、前記コネクタ収納部が、前記コネクタ固定ベースを設置するための前記縦壁に形成される係止溝と、係止突起とが離れた位置で、高さ方向に段差のある上下関係にあって前記コネクタ固定ベースを層分け保持できる構成としたことで、細い心線と太い光ケーブルとを個別に収容することが容易で、組み込み作業も簡便にできるようになっている。
さらにまた、前記コネクタ収納部が、接続部ホルダなどを係脱自在に係止するために前記縦壁に設けた多目的溝を並列して備え、該多目的溝を形成する縦壁に接続部ホルダなどを係止するために飛び出し防止爪と、ガタツキ防止リブを設けたことにより、後分岐タイプのクロージャで要求される多種性能への対応が容易にできるし、成端トレイ内のテープ素線の飛び出しを防止し素線の浮き上がりもなく安全に用いられ、配線の確認も簡易に行え接続作業などの手入れや管理作業も手軽にできるようになっている。
図1(A)および図1(B)は本発明の光ケーブル接続用クロージャに係る第1実施形態を示す横断面図および縦断面図、図2および図3はコネクタ固定ベースを示す図、図4は接続部ホルダを示す図、図5は多目的溝の使用状態を示す図、図6はSCアダプタホルダを示す図、図7は心線保護カバーを示す図である。
図1および図2に示す実施形態のケーブル接続用クロージャでは、複数本の光ファイバ心線を有する光ケーブルの任意の点から必要な光ファイバ心線を切り出して分岐ケーブルを接続し、残りの光ファイバ心線は切断せずにそのまま収納しておく後分岐タイプのクロージャとして用いられる。
そして、切断した光ファイバ心線aを接続するためのコネクタAを収納するコネクタ収納部1と、前記コネクタAに接続された分岐光ファイバ心線bの心線余長を収納する心線余長収納部2とを備えた成端トレイ3と、該心線余長収納部2に収納されている分岐光ファイバ心線bを配線するための配線用把持具ベース4とをスリーブ5内に設けた光ケーブル接続用クロージャであって、前記コネクタ収納部1が、前記コネクタAを個別に収納する縦壁6と、収納した前記コネクタAを縦壁6に上向き若しくは水平方向或いは下向きに回動自在に支持する支持ピン7のあるコネクタ固定ベース8とを設けて、該コネクタ固定ベース8に嵌脱できるコネクタAに接続される光ファイバ素線或いは光ファイバ外被線を上下傾きで層分け保持するようにしてある。
さらに分岐ケーブルには切断されたままになっている光ケーブル同士を接続するために両端にコネクタが取り付けられた割り入れ用のコードなどを用いることができる。
また、コネクタAとしてはソケットおよびプラグの両方から構成されるものを用いるし、分岐ケーブルとしていろいろなものを用いるのでプラグの形状も種々のものが使用される。
この場合、前記コネクタ収納部1が、前記コネクタ固定ベース8を設置するための前記縦壁6に形成される係止溝9と、係止突起10とが離れた位置で、高さ方向に段差のある上下関係にあって、前記コネクタ固定ベース8を層分け保持できる構成として、細い心線と太い光ケーブルとを個別に収容することが容易で、組み込み作業も簡便にできるようになっている。
前記係止突起10は、図2に示すように縦壁6の両側に対称位置に設けて置き、コネクタ固定ベース8の傾斜方向を上流側或いは下流側いずれににも対応して、即ちドロップケーブル側が下側になるようにコネクタ固定ベース8の係止凹部11を一方の係止突起10に係合してるセットできるようにするのが好ましい。
さらに作業上、前記コネクタ固定ベース8の可動操作には素線時〔水平方向保持の上層配置・図2a〕では係止突起10を中心として上方に約20度程度回動し開放するのがよく〔図2b〕、一方外被時〔下方傾斜保持の下層配置・図2c〕では、係止突起10を中心として下方に約45度程度回動し開放するのがよい〔図2d〕。
この支持ピン7の係脱にはつまみ片82を指先で摘んで引き寄せて縦壁6の間に挿入し係止溝9の位置に合わせて放せば支持ピン7が係止溝9に嵌まることでセットでき、取り外しのときもつまみ片82を指先で摘んで支持ピン7を係止溝9から外してずらせば良く、その係脱操作を簡単に行うことができる。
なお、前記係止溝9は並列される縦壁6に千鳥状にずらせて設けておけば前記コネクタ固定ベース8が少しづつずれて配備されコネクタ収納やコネクタの上下向き保持の取り扱い操作が容易になって作業性を良くすることができる。
この場合、通常は多目的溝12はスプライス固定部19を設け、スプライスDを1溝につき4個収納〔2列2段〕できるようにしてあるが、多目的用の接続部ホルダBを2個取り付けて使用する。〔図4〕
そして、心線を保留するときには、接続部ホルダBを取り外して素線把持プラグ15或いは外被線把持プラグ16を保持するが、成端トレイ3の上面と下面との両方を利用して、素線把持プラグ15は成端トレイ3の上面に保留し、外被線把持プラグ16は成端トレイ3の下面(裏面)に保留するのがよい。この際プラグのラッチ部分が成端トレイの穴に嵌まることで前後の動きを抑制するようになっている。〔図5〕
なお、SCアダプタを配置する必要があるときは、前記多目的溝12にはSCアダプタホルダEを設置するのがよい。〔図6〕
さらに、前記コネクタ収納部1にはその一つに全接用ホルダC〔2列2段:4接続部収納可〕24心単心ケーブルにおける全心接続時に6溝に設置し接続部を収納することもできる。
また前記つまみ片82にある上方の支持ピン7を縦壁6の係止溝9に嵌入し、係止凹部11を縦壁6の係止突起10に嵌め込めばコネクタ固定ベース8を下向きの傾斜状態で保持されコネクタ固定ベース8上にあるコネクタAが下層に配置されることになる。〔図2c〕
そして素線時には前者を選び、外被線時には後者を選んで上下層に区別して収納配線でき、細い心線を保護すると共に作業性をも改善できる。
この場合、コネクタ固定ベース8上のコネクタAの層分け配備には、コネクタ固定ベース8を設置するための前記縦壁6に形成される係止溝9と、係止突起10とが離れた位置で、選ばれた上下関係にあることと、コネクタ固定ベース8の両側上下に突設した支持ピン7の選択が配慮されればよい。
また、前記支持ピン7の係止溝9での係脱には、つまみ片82を指先で摘んで引き寄せて縦壁6の間に挿入し係止溝9の位置に合わせて放せば、支持ピン7が係止溝9に嵌まることでセットでき、取り外しのときもつまみ片82を指先で摘んで支持ピン7を係止溝9から外してずらせば良く、その係脱操作を簡単に行うことができる。
なお、前記係止溝9は並列される縦壁6に千鳥状にずらせて設けておけば、前記コネクタ固定ベース8が少しづつずれて配備されコネクタ収納やコネクタの上下向き保持の取り扱い操作が容易になって作業性を良くすることができる。
例えば全心接続する際、8心の場合、中央部に8接続部を収納するコネクタ固定構造にする。また24心の場合、全接用ホルダをコネクタ収納部の6溝に取付け、24接続部を収納する接続部固定構造にする。また、表面側中央部に素線プラグ(コネクタ)を2個保留する箇所を有するコネクタ固定構造とする。さらに裏面側中央部に外被線プラグ(コネクタ)を2個保留する箇所を有するコネクタ固定構造とした成端トレイとして用いるのがよく、成端トレイ内での接続作業がし易い位置に変移させてコネクタ固定を行うことができ、且つ、点検、補修作業の簡便化が図れる。
また、前記成端トレイ3は、中央部にコネクタ収納部1を形成すると共に、該コネクタ収納部1の片側に隣接して心線余長収納部2が設けられ、片側に配線用把持具ベース4と両側に係脱自在の心線保護シート17とを配備し、スリーブ5内に固定されたフレーム18に定着されている。
図1aに示す如く成端トレイ3のコネクタ収納部1に隣接する心線余長収納部2は、分岐光ファイバ心線bの単心線をプラグに接続している場合に、この単心線の余長を収納するもので、また分岐ケーブルとして4心のテープ心線を有するドロップケーブルを用いる場合には、テープ心線をばらしてコネクタ付けするため、ばらした単心線の余長を心線余長収納部2に収納することになるが、テープ心線の各単心線を別個にコネクタ収納部1に導く際に生ずる長さの差を吸収すると共に各単心線について許容曲げ半径以上の曲げ半径を確保できるようにしてある。
次いで、光ファイバ心線のうち接続作業を行うために切断した光ファイバ心線の端部にコネクタAのソケットを取付ける。
一方分岐ケーブルとして多心のテープ心線を有するドロップケーブルを接続する場合は、ドロップケーブルの端部の外被を適宜長さ除去してテープ心線を露出し、テープ心線に含まれる分岐光ファイバ心線を分離し、各分岐光ファイバ心線の先端にコネクタAのプラグを取り付けておく。ドロップケーブルは、端面板20からスリーブ5内に導入され把持具を通り成端トレイ3の片側に設けられている配線用把持具ベース4によりドロップケーブルの外被の端部を把持する。
露出された分岐光ファイバ心線bは成端トレイ3の心線余長収納部2に配線され長さを調整してプラグを光ケーブルのソケットに接続し、この接続したプラグとソケットのコネクタAはコネクタ固定ベース8に定着されて成端トレイ3のコネクタ収納部2に収容される。
このコネクタ固定ベース8は、細い心線の素線時にはコネクタ収納部2の上層に保持し、太い光ケーブルの外被線時にはコネクタ収納部2の下層に保持して上下層に区別して収納して、細い心線を保護するようにしてある。
B 接続部ホルダ
C 全接用ホルダ
D スプライス
E SCアダプタホルダ
a 光ファイバ心線
b 分岐光ファイバ心線
c 通過心線
1 コネクタ収納部
2 心線余長収納部
3 成端トレイ
4 配線用把持具ベース
5 スリーブ
6 縦壁
7 支持ピン
8 コネクタ固定ベース
81 嵌合孔
82 つまみ片
9 係止溝
10 係止突起
11 係止凹部
12 多目的溝
13 飛び出し防止爪
14 ガタツキ防止リブ
15 素線把持プラグ
16 外被線把持プラグ
17 心線保護シート
171 係止部
18 フレーム
19 スプライス固定部
20 端面板
21 ケーブル把持部
22 ケーブルTM把持部
23 通過心線ガイド
Claims (6)
- 光ファイバ心線を接続するためのコネクタを収納するコネクタ収納部と、前記コネクタに接続された分岐光ファイバ心線の心線余長を収納する心線余長収納部とを備えた成端トレイと、該心線余長収納部に収納されている分岐光ファイバ心線を配線するための配線用把持具ベースとをスリーブ内に設けた光ケーブル接続用クロージャであって、前記コネクタ収納部が、前記コネクタを個別に収納する縦壁と、収納した前記コネクタを縦壁に上向き若しくは水平方向或いは下向きに回動自在に支持する支持ピンのあるコネクタ固定ベースとを設けて、該コネクタ固定ベースに嵌脱できるコネクタに接続される光ファイバ素線或いは光ファイバ外被線が、該コネクタ固定ベースが回動して上下傾きに傾斜変換されることによって、該光ファイバ素線と該光ファイバ外被線とを上層と下層とに層分けして区別して前記コネクタ収納部に配線収納保持するようにしたことを特徴とする光ケーブル接続用クロージャ。
- 前記コネクタ収納部が、前記支持ピンを係脱自在に係止するために前記縦壁に設けた係止溝を備え、さらに前記コネクタ固定ベースを係脱自在に係止するために前記縦壁に設けた係止突起に係合する係止凹部を前記コネクタ固定ベースに備えたことを特徴とする請求項1に記載の光ケーブル接続用クロージャ。
- 前記コネクタ収納部が、前記コネクタ固定ベースを設置するための前記縦壁に形成される係止溝と、係止突起とが離れた位置で、高さ方向に段差のある上下関係にあって前記コネクタ固定ベースを層分け保持できる構成としたこと特徴とする請求項1または2に記載の光ケーブル接続用クロージャ。
- 前記コネクタ収納部が、接続部ホルダを係脱自在に係止するために前記縦壁に設けた多目的溝を並列して備え、該多目的溝を形成する縦壁に接続部ホルダを係止するために飛び出し防止爪と、ガタツキ防止リブを設けたことを特徴とする請求項2または3に記載の光ケーブル接続用クロージャ。
- 前記コネクタ固定ベースが、前記コネクタを嵌合支持する嵌合孔を有し、両サイドにつまみ片を備え、該つまみ片に突設した傾斜保持支持ピンと水平保持支持ピンとからなる支持ピンを設け、該支持ピンを前記縦壁に設けた係止溝に嵌入係止してコネクタを前記成端トレイに上向き若しくは水平方向或いは下向きに回動自在に支持することを特徴とする請求項2,3または4のいずれかに記載の光ケーブル接続用クロージャ。
- 前記成端トレイが、中央部にコネクタ収納部を形成すると共に、該コネクタ収納部1の片側に隣接して心線余長収納部2が設けられ、片側に配線用把持具ベースと、両側に係脱自在の心線保護シートを配備し、スリーブ内に固定されたフレームに定着されたことを特徴とする請求項5に記載の光ケーブル接続用クロージャ。
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