JP4958873B2 - 筆記具用油性インキ - Google Patents

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Description

本発明は油性インキに関し、特に筆記具用に開発された油性インキに関する。さらに詳細には、本発明は、修正ペン等の修正具、油性ボールペン、ペイントマーカー等の用途に適用できるゲル状の油性インキに関する。
従来、筆記具用油性インキとして、例えば、アルミニウム粉顔料を用いたペイントマーカーや、二酸化チタンを含む修正ペンなどが提供されている。また油性インキは、ペンタイプ、刷毛塗りのボトルタイプ等、収蔵する容器の構造も様々である。これらの共通点は、いずれも、インキ自身を攪拌して着色剤を再分散させるため、金属ボールの攪拌子が容器内に内蔵されている事が挙げられる。すなわち、従来のペイントマーカーや修正ペンは、静置状態で放置した場合にはアルミニウム粉や二酸化チタンなどの着色剤が容器内のインキ中で沈降し、ペイントマーカーや修正ペンとしての機能を十分に果たさなくなるため、使用者が容器内の攪拌子を振ることにより、容器内に沈降分離していた着色剤を再分散させ、初期の分散状態に回復する必要があった。
特開平6−264012号は、隠蔽剤としての着色剤の沈降を防止し、系の再分散性を確保するためにモンモリロナイト系粘土鉱物を配合した修正液を提案している。また、特開平7−173417号はフッ素金雲母を配合した修正液を提案している。
特開平6−264012号公報 特開平7−173417号公報
しかし、これらの油性インキ組成物は、静置状態における着色剤の沈降を極力防止しているとはいうものの、長期間静置した場合にインキの底部には沈降層を生成することもあり、再分散を考慮しなければならなかった点で従来の油性インキと変わるところがない。また特に、粘土鉱物或いはフッ素金雲母の添加量を一定量以上配合し増粘していくとゲル状態となって、塗布時に平滑な塗膜が得られないとしている。
これらの点は、修正ペン等の修正具に限らず、油性ボールペンやペイントマーカー等に用いる油性インキ組成物にも同様のことがいえるのであって、かかる分野においても筆記性を確保しながら着色剤の沈降を防止することができる油性インキの提供が望まれているところである。
また、従来の油性ボールペン、中でも白色の油性インキを用いたボールペンは、一般の黒色インキのボールペンと同様、非常に高沸点な溶剤をインキに使用しているため、紙等の浸透面に筆記した場合は、見かけ上乾燥するが、このようなインキで非吸収面に筆記した場合は乾燥しないという問題がある。また、流動性は非常に悪く、面に塗る、特に面に厚く塗る用途では実用性がないのが実情である。
本発明の目的は、レベリング性や筆記性を確保しながら、着色剤、中でも二酸化チタン等の隠蔽性顔料の沈降を防止することができ、再分散、再攪拌を必ずしも必要としない筆記具用油性インキ、特に修正インキを提供するところにある。
また、本発明の目的は、上記目的に加えて、紙等の浸透面のみならず非吸収面に筆記した場合でも、インキの乾燥が早く、またたとえ面に厚く塗る際にも流動性が良好な筆記具用油性インキ、特に修正インキを提供するところにある。
上記目的を達成するため鋭意検討した結果、本発明は、着色剤、樹脂、有機溶剤、ゲル化剤及びノニオン系界面活性剤を含有し、
上記ゲル化剤は上記有機溶剤に対する溶解度(20℃)が0.1〜20重量%の溶解性ゲル化剤であり、
ゲル化剤が2−エチルヘキサン酸アルミニウムであって、
インキの粘度は、剪断速度が0.1(1/s)のとき700mPa・s以上であり、剪断速度が100(1/s)のとき500mPa・s以下であり、
ノニオン系界面活性剤が、インキ全量に対して0.3〜5重量%含まれている筆記具用油性インキを採用した。
これにより、良好なレベリング性や筆記性を確保しながら、二酸化チタンやアルミニウム粉顔料等の着色剤の沈降を防止することができ、必ずしも再分散、再攪拌をしなくてもよい油性インキを得ることができる。
本発明にいう溶解性ゲル化剤とは、有機溶剤(中でも炭化水素系溶剤)に部分的に溶解する性質を持つ界面活性機能を備えてインキ中で3次元網目構造を形成しつつ、インキに擬塑性流動性(チキソトロピー性)を与えるゲル化剤を示すものとして定義される。具体的には、有機溶剤、中でも炭化水素系溶剤に対する溶解度(20℃)が0.1〜20重量%、好ましくは0.1〜14重量%のゲル化剤が好適に用いられる。
これにより、着色剤、中でも二酸化チタン等の顔料粒子を3次元網目構造に取り込み、当該顔料粒子の沈降を抑止する一方で、擬塑性流動性(チキソトロピー性)によってレベリング性や筆記性を発揮することができる。
本発明は、上述の通り、油性インキ、特に修正インキの場合、良好なレベリング性を発揮し、刷毛塗り性や筆記性を確保しながら、着色剤の沈降を防止することができる。従って、本発明は、必ずしも再分散、再攪拌しなくても対応することができる修正ペンを提供することができる。また、特に、二酸化チタンなどの隠蔽性顔料と速乾性有機溶剤を含有する擬塑性流動性を持った油性インキの場合、紙面上等において筆記をやめると流動性を失いつつ直ちに乾燥するため、厚塗りをしても平坦な再筆記面が現れる点で、きわめて優れた修正インキとすることができる。
従って、本発明の油性インキ組成物は、修正インキに好適に用いられるが、さらに油性ボールペン用インキ、ペイントマーカー用インキにも同様にして適用することができる。
インキに擬塑性流動性を与えるゲル化剤としては、ベントナイト等の分散性ゲル化剤もあるが、本発明に用いられるゲル化剤は、既述の通り、有機溶剤に部分的に溶解する界面活性機能を持ってインキ中で三次元網目構造(ゲル構造)を形成し、着色剤をこの三次元網目構造(ゲル構造)に取り込むとともに、他方、筆記時の剪断力によって粘度低下するゲル化剤である。
界面活性機能を持つゲル化剤としては、特定の金属石鹸を例示することができるが、本発明で用いられるゲル化剤は、特に有機溶剤に対する溶解度(20℃)が0.1〜20重量%の溶解性ゲル化剤である。すなわち、有機溶剤に対する溶解度(20℃)が0.1〜20重量%となる様な極性基と非極性基を有する分子構造を持ち、かつインキに擬塑性流動性を与えるゲル化剤でなければならない。このようなゲル化剤の場合、その三次元構造は、顔料粒子等の着色剤をミセル構造の内部に取り込んで高粘度状態で分散安定化しているものと推定される。そして筆記時にインキに剪断力が加わると、低粘度化して流動化し、レベリング性や筆記性を発揮することができる。
しかし、インキの粘度が、剪断速度が0.1(1/s)のとき700mPa・s未満であると、粘度が低すぎるため、たとえゲル化剤によって3次元網目構造が形成されても、顔料粒子等の着色剤の取り込みが安定しないことが原因であると推定されるが、充分な着色剤の沈降抑止を達成することが困難となり、振盪、再攪拌によって再分散を必要とする場合が生じる。他方、インキの粘度が、剪断速度が100(1/s)のとき500mPa・sを超えると、筆記時のインキの流動性が低下し、良好なレベリング性や筆記性を確保することが困難となる。
従って、本発明では、インキの粘度は、剪断速度が0.1(1/s)のとき700mPa・s以上であり、剪断速度が100(1/s)のとき500mPa・s以下とすることが重要である。しかし、上記の点から、本発明に係るインキの粘度の好適範囲は、剪断速度が0.1(1/s)のとき900mPa・s以上であり、剪断速度が100(1/s)のとき250mPa・s以下である。
本発明で示す粘度は、先端が1.0mm径のボールを60μmの隙間を持たせて保持したペン先を有する修正ペンを用いて、ボールの回転によってインキに剪断力を付与した際の粘度(Pa・s)を基準に示している。なお、本発明で示される粘度は、HAAKE社製レオメーターRS−75を用い、20℃で、Z20DINローターをもって測定した値である。このインキの粘度は、溶解性ゲル化剤によって達成することが望ましいが、別に粘度調整剤を用いることも可能である。
このような属性を有する溶解性ゲル化剤であれば、本発明において使用することができる。例えば、ジベンジリデンソルビトールなどのソルビトール誘導体、デキストリン脂肪酸エステル、水添ひまし油、1,2−ヒドロキシステアリン酸、ポリエーテル・エステル型界面活性剤系ゲル化剤等を挙げることができる。最も好適な溶解性ゲル化剤としては、2−エチルヘキサン酸アルミニウムを例示することができる。この2−エチルヘキサン酸アルミニウムの場合、インキ中で2−エチルヘキサン酸アルミニウム分子同士がアルミニウム金属の存在に起因して配位結合し、この配位結合された2−エチルヘキサン酸アルミニウム分子のミセルによる3次元網目構造(ゲル構造)がインキ中で形成され、このゲル構造の中に着色剤が取り込まれて、これが着色剤の沈降を抑止しているためと推測される。また、この2−エチルヘキサン酸アルミニウムを配合した油性インキ、特に修正インキは、上記のミセルによる3次元網目構造(ゲル構造)に起因していると思われるが、静止粘度は高いが剪断速度が大きくなるにつれて低粘度化するチキソトロピー性を持っている。
2−エチルヘキサン酸アルミニウムとしては、モノソープ型、ジソープ型及びトリソープ型を例示することができる。本発明ではモノソープ型、ジソープ型及びトリソープ型の2−エチルヘキサン酸アルミニウムのうちいずれかに特に限定されるものではないが、ジソープ型の2−エチルヘキサン酸アルミニウムを単独又は主要成分として使用することが好ましい。ジソープ型の2−エチルヘキサン酸アルミニウムの場合、ジソープの分子構造上、油性インキの系においてゲル構造を形成し易いためと考えられ、モノソープ型及びトリソープ型と比較して二酸化チタンや着色顔料等の着色剤の分散安定性が特に優れている。
溶解性ゲル化剤のインキ組成物中の含有量は、特に限定されるものではない。例えば、有機溶剤の含有量や種類など他の配合成分に応じて適宜調整することもできる。具体的には、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素系溶剤を用いる修正液などの油性インキ組成物の場合は、2−エチルヘキサン酸アルミニウムなどのゲル化剤は、インキ全量中0.05〜5重量%配合することが実用上好ましく、最適範囲はインキ全量中0.1〜3重量%である。2−エチルヘキサン酸アルミニウムなどのゲル化剤をインキ全量中0.05重量%未満配合した場合は、刷毛塗り性及び筆記性については良好であるが、同成分の配合量が少なすぎるため油性インキの系において網目構造を作り難いことから、着色剤の分散安定性に乏しく、またチキソトロピー性を発揮し難い。一方、2−エチルヘキサン酸アルミニウムなどのゲル化剤をインキ全量中5重量%を超えて配合すると、着色剤の分散安定性及びチキソトロピー性は発揮されるが、同成分の配合量が過剰過ぎるため粘度が高くなりすぎ、適度な刷毛塗り性及び筆記性を得ることが困難となる。
着色剤としては、特に限定されるものではない。白色及び又は有色の各種の顔料等を用いることができる。具体的には、無機顔料、有機顔料、樹脂粒子顔料、蛍光顔料、光輝性顔料、蓄光顔料、二色性顔料などを使用することができる。例えば、無機顔料や有機顔料として、二酸化チタン、アルミニウム粉、真鍮粉や、アルキレンビスメラミン、銅フタロシアニン系顔料、スレン系顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アンスラキノン系顔料、ジオキサン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、インドレノン系顔料、アゾメチン系顔料などを挙げることができる。また、光輝性顔料として、ガラスフレーク顔料、金属被覆顔料などを挙げることができる。またそのほか、樹脂粒子顔料として、顔料又は染料により着色された樹脂粒子顔料などを用いることができる。また、着色剤として染料(例えば、直接染料、酸性染料、塩基性染料など)を用いることもできる。これらの着色剤は、単独で又は混合して使用することができる。
しかしながら特に、分散安定性に乏しく、静止状態で容器底部に沈降分離する傾向の強い比重の大きな二酸化チタンは、本発明を実施する上では最適の着色剤として用いることができる。二酸化チタンとしてはルチル型、アナターゼ型等いずれも用いることができるが、修正液に使用する場合は、隠蔽性の大きなルチル型の二酸化チタンが特に好ましい。
本発明の着色剤、中でも二酸化チタンは、インキ組成物中20〜60重量%配合することが好ましい。特に修正インキの場合、隠蔽剤となる着色剤はインキ全量中30〜60重量%配合することが実用上好ましく、最適範囲はインキ全量中35〜55重量%である。隠蔽剤となる着色剤をインキ全量中30重量%未満配合した場合は、充分な隠蔽効果を得ることが困難となる。隠蔽剤となる着色剤をインキ全量中60重量%を超えて配合すると、粘度が高くなりすぎ、適度な刷毛塗り性及び筆記性を得ることが困難となる。その他の着色剤については、用途に応じ適量を配合すればよい。
本発明で使用できる樹脂は、有機溶剤への溶解性、塗膜の形成、被塗布面(筆記面)への密着性或いは着色剤の分散性を発揮する樹脂、すなわち塗膜形成樹脂、バインター樹脂、分散樹脂等と称される公知の樹脂であって、特に2−エチルヘキサン酸アルミニウム等の溶解性ゲル化剤との相溶性を有する樹脂であれば用いることができる。例えば、アルキルフェノール樹脂、ロジン変性樹脂、アルキッド樹脂、アクリル系樹脂、不飽和熱可塑性樹脂エラストマー、飽和熱可塑性エラストマー、ビニルアルキルエーテル樹脂、環化ゴム、石油樹脂、テルペン樹脂などを例示することができる。これらは要求される上記の塗膜物性等に応じて適宜選択して用いることができ、また1種又は2種以上を混合して用いることもできる。
これらの樹脂の配合量は、限定されるものでなく、着色剤の濃度に応じて決定すればよいが、インキ全量中3〜30重量%配合することが実用上好ましく、最適範囲はインキ全量中5〜20重量%である。これらの樹脂をインキ全量中3重量%未満配合した場合は、着色剤の被塗布面への定着性が低下する。これらの樹脂をインキ全量中を30重量%を超えて配合すると、粘度が高くなりすぎ、適度な刷毛塗り性及び筆記性が低下することになる。
有機溶剤としては、上記樹脂の溶解性及び塗膜の乾燥性を達成できる公知の有機溶剤を用いることができる。例えば、脂肪族炭化水素系溶剤、脂環族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、ハロゲン化炭化水素系溶剤などの炭化水素系溶剤が使用できるが、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル等のアルコールエーテル系溶剤などの極性溶剤を使用することもできる。
しかし、2−エチルヘキサン酸アルミニウムを配合した油性インキ組成物では、有機溶剤としては、脂肪族炭化水素系溶剤、脂環族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤及びハロゲン化炭化水素系溶剤などの炭化水素系溶剤が好適である。これは、2−エチルヘキサン酸アルミニウムのような溶解性ゲル化剤を配合した本発明の油性インキ組成物の場合、プロピルアルコール等のアルコール系溶剤、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤では、既述した様なミセルによる3次元網目構造(ゲル構造)がインキ中で形成され難いのに対して、炭化水素系溶剤、特に脂肪族炭化水素系溶剤、脂環族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤及びハロゲン化炭化水素系溶剤の場合、上記3次元網目構造(ゲル構造)が形成され易く、着色剤の沈降分離の抑止効果を十分発揮することが可能となる。一方、ジベンジリデンソルビトールのような溶解性ゲル化剤は、プロピルアルコール等のアルコール系溶剤やアルコールエーテル系溶剤に上記3次元網目構造(ゲル構造)が形成され易く、着色剤の沈降分離の抑止効果を十分発揮することができる。
2−エチルヘキサン酸アルミニウムのような溶解性ゲル化剤を配合した本発明の油性インキ組成物の場合は、脂環族炭化水素系溶剤の中でも、特にシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロペンタンであれば、筆記線を溶かしにくいこと及び乾燥性の面から修正液としては好適な溶剤として用いられるが、さらに重要なことは、かかる溶剤が2−エチルヘキサン酸アルミニウムのような溶解性ゲル化剤に対して3次元網目構造(ゲル構造)を系中でつくりやすい環境を与える効果も併せ持っている。また脂肪族炭化水素系溶剤、特にiso−ヘプタン、n−ヘプタン、iso−オクタン、n−オクタンなども同様である。
なお、有機溶剤は速乾性有機溶剤が好適である。特に、蒸気圧が少なくとも20mmHg(20℃)、好ましくは20〜300mmHg(20℃)の速乾性有機溶剤を用いると、本発明の油性インキ、中でも二酸化チタン等の隠蔽性顔料がインキ組成物中に含まれた本発明の修正インキの場合、擬塑性流動性がインキに与えられているので、筆記中は流動性があるが筆記後は流動性を失いつつ直ちに乾燥するので、隠蔽面に直ちに再筆記することができ、修正インキとして好適である。このような速乾性有機溶剤としては、既述の通り、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロペンタンのほか、iso−ヘキサン、iso−ヘプタン、iso−オクタン、n−オクタンを例示することができるが、速乾性とゲル化剤の擬塑性流動性の点から、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロペンタン、中でもメチルシクロヘキサンが好適である。
その一方、2−エチルヘキサン酸アルミニウムのような溶解性ゲル化剤を、例えば脂環族炭化水素系溶剤に溶解するときに、少量のアルコール、特にメチルアルコールやエチルアルコールなどを添加することで2−エチルヘキサン酸アルミニウムが溶解し易くなる。すなわち、分子内に極性基と非極性基を持つ溶解性ゲル化剤は、低極性(乃至非極性)溶剤と極性溶剤を併用することで溶けやすくなる。また、低極性(乃至非極性)溶剤と極性溶剤を併用することにより、特に2−エチルヘキサン酸アルミニウムの様な溶解性ゲル化剤は3次元網目構造(ゲル構造)を系中でつくりやすい。具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール系溶剤の配合は、溶解性ゲル化剤1重量部に対して5重量部までが好適である。溶解性ゲル化剤1重量部に対して5重量部を超えてアルコール系溶剤を配合すると、たとえ脂環族炭化水素系溶剤が含有されていても、2−エチルヘキサン酸アルミニウムのような溶解性ゲル化剤による3次元網目構造(ゲル構造)が形成し難くなる。
有機溶剤、特に脂肪族炭化水素系溶剤、脂環族炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤及びハロゲン化炭化水素系溶剤などの炭化水素系溶剤の場合、インキ全量中10〜70重量%配合することが実用上好ましく、最適範囲はインキ全量中30〜60重量%である。これらの有機溶剤をインキ全量中10重量%未満配合した場合は、粘度が高くなりすぎ、適度な刷毛塗り性及び筆記性を得ることが困難となる。一方、これらの有機溶剤をインキ全量中70重量%を超えて配合すると、着色剤による隠蔽性が低下し、着色剤を隠蔽剤として用いる場合はその実用性が悪化する。
なお、本発明のインキには、塗膜改質のための微細シリカ粉、フロー性を調整するためのプラスチックピグメントのほか、各種の分散剤、界面活性剤などを添加することができる。
特に、ノニオン系界面活性剤を含有する本発明の油性インキの場合、当該界面活性を含有しない油性インキの比較して、着色剤、特に顔料粒子、中でも二酸化チタン顔料粒子のインキ中での分散安定性とインキの流動性を更に向上することができる。このノニオン系界面活性剤としては特に限定されないが、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、ソルビタン脂肪酸エステルが好ましい。高級アルコールエチレンオキサイド付加物としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルを例示することができる。アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルを例示することができる。ソルビタン脂肪酸エステルとしては、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエートを例示することができる。また、ノニオン系界面活性剤は、インキ全量に対して0.3〜5重量%含まれていることが望ましい。
このように、本発明のゲル状の油性インキは、すぐれたレベリング性を発揮し、刷毛塗り性や筆記性を確保しながら、着色剤の沈降を防止することができることから、加圧式及び非加圧式を問わず、油性ボールペン、ペイントマーカーのほか、特に修正ペン、刷毛塗り型修正液等の修正具など、各種の筆記具に用いることができる。
例えば、本発明のゲル状の油性インキは、図1に示す様な修正ペン1に用いることができる。この修正ペン1は、インキ収容管11内に擬塑性流動を示す本発明に係る油性インキ12が収容されている。この油性インキ12は、本発明の油性インキであればすべて収容できるのであるが、この実施形態の修正ペン1では特に隠蔽性白色顔料として二酸化チタンが含まれ、また有機溶剤として速乾性有機溶剤が含まれている速乾性修正インキに対して好適に用いられる。図1に示す様に、この修正ペン1のインキ収容管11の一端側のインキ流出部14には、繊維又はプラスチックからなる棒状体のペン先13が保持された状態で取り付けられている。またインキ収容管11の有底の他端には当該インキ収容管11内を加圧する加圧装置15が取り付けられている。またこの修正ペン1は、油性インキ12中に含まれる速乾性溶剤の蒸発を防止しペン先13の乾燥を防止する被覆構造体16が装着されている。なお、本修正ペン1のインキ収容管11は透明又は半透明の合成樹脂材で構成されている。そして、本実施形態では、従来の修正ペンや刷毛塗り型修正ボトルとは異なり、インキ収容管11内には撹拌子が入っていない。
また例えば、本発明のゲル状の油性インキは、図2に示す様な修正ペン2に用いることができる。この修正ペン2は、外筒20内にインキ収容管21が装填されており、擬塑性流動を示す本発明に係る油性インキ22がこのインキ収容管21内に収容されている。この油性インキ22も、本発明の油性インキであればすべて収容できるのであるが、この実施形態の修正ペン2も特に隠蔽性白色顔料として二酸化チタンが含まれ、また有機溶剤として速乾性有機溶剤が含まれている速乾性修正インキに対して好適に用いられる。図2に示す様に、この修正ペン2のインキ収容管21の一端側のインキ流出部23には、ボールで構成されたペン先24がソケット部25に保持されて取り付けられている。またこの修正ペン2のインキ収容管21内には、インキの逆流防止と有機溶剤の蒸発防止を図る必要から、上記油性インキ22と接するようにインキ追従体26が収容されている。このインキ追従体26は、油性インキ22と接する第1層261とこの第1層261と接する第2層262で少なくとも構成されている。そして、上記第1層261は、ゲル化剤として水溶性高分子を含む水性ゲル状物質、上記第2層262は難揮発性又は不揮発性の有機液体で構成されている。本筆記具に収容する油性インキ22は、インキの粘度が、剪断速度が0.1(1/s)のとき700mPa・s以上であり、剪断速度が100(1/s)のとき250mPa・s以下である擬塑性流動性を持つ速乾性のゲル状の油性インキであるため、インキ追従体26は、筆記時に剪断減粘性を伴ってこの油性インキ22がペン先から流出する際、このインキの流出に伴って同じく上記粘度変化に基づいて擬塑性流動性を発揮して当該油性インキに接しながらその流動に追随し、しかも速乾性有機溶剤の蒸発を抑えながら擬塑性流動性を発揮することが重要である。かかる点から、本筆記具では、第1層261として上記の水性ゲル状物質を用いているのであるが、特に上記の要求を達成するためには、水性ゲル状物質のゲル化剤として、ザンサンガム、ウェランガム、ラムザンガム、サクシノグリカン、ジェランガム等の糖類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースと等のセルロース類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成水溶性高分子等どを用いることが好適である。また、上記要求を更に十分確保する上から、本筆記具では、第1層261と接する第2層262を少なくとも設け、この第2層262を難揮発性又は不揮発性の有機液体又は、有機液体をゲル化したもので構成しているのであるが、この有機液体としては、シリコーンオイルのほか、ポリブテン等を好適に用いることができる。またさらに、本実施形態の場合、特に速乾性の有機溶剤を含む油性インキを用いているため、インキの乾燥防止乃至有機溶剤の蒸発防止を確保するべく、図2に示す様に、ボールのペン先24にはインキの流出方向にバネの付勢を与えており、かつキャップ3の内底部には、このペン先24のボールが上記バネの付勢で弾発的に密着する弾性体31が備えられている。弾性体31としては、例えばホットメルト、シリコーンボール、ゴムキャップ等を用いることができる。なお、26は、インキ収容管21内の油性インキ22をペン先24方向に導出するインキ流出路であるが、本筆記具にはこのインキ流出路26内に逆流防止弁が設けられている。また、本筆記具には、図2に示す様に、インキ収容管21の他端部に当該インキ収容管21の内部に逆流防止体27を装填している。さらに、このインキ収容管21の他端部側の外筒体20の端部には、乾燥防止剤28が内装されている。乾燥防止剤28としては例えば速乾性溶剤をゲル化させたグリース状物質が好ましい。なお、29はインキ追従体26の内部に設定されたフロートである。なお、本修正ペン2のインキ収容管21及び外筒20も、前記実施形態と同様に、透明又は半透明の合成樹脂材で構成されている。そして、本実施形態も、従来の修正ペンや刷毛塗り型修正ボトルとは異なり、インキ収容管21内には撹拌子が入っていない攪拌・振盪不要型の修正ペンである。
上記の様な修正ペンであれば、いずれも、分散安定性に優れたゲル状の油性インキが収容されているので、従来の修正ペンや刷毛塗り型修正ボトルとは異なり、振盪乃至撹拌子で攪拌しなくても、そのままインキを流出させて筆記することができる。また、筆記を停止すると、流出インキは流動性を失いつつ直ちに乾燥することから、紙面等に厚く塗っても、インキが流れたり、滲んだり、また塗膜の先が太くなる等の問題はなく、レベリング性や再筆記性が格別優れている。また、本発明の油性インキは、分散安定性が優れた擬塑性流動体であるので、二酸化チタンなどの着色剤の分離沈降を阻止することができるため、透明乃至半透明のインキ収容管乃至外筒に油性インキを収容することができ、外観上の見栄え等の商品価値も良好であるほか、筆記具外部からインキ残量が視認できる利点がある。
なお、本発明の油性インキは上記の修正ペンに限定して適用されるものではない。例えば、ペン先の形状乃至構造もボールや棒状体(チップ含む)だけでなく、円柱体(ローラー)であっても適用することができる。またボール、棒状体、及び円柱体から選ばれるペン先構造体を複数個保持させたペン先を持つ筆記具にも適用することができる。また、本発明では、インキの乾燥防止及び有機溶剤の蒸発防止手段として、上記実施形態の態様の以外で、ペン先を含めインキ流出部の構造体に対してこれに密着する密着手段であればすべて含まれる。また、インキ収容管や外筒は、上記実施形態の場合、透明又は半透明の合成樹脂材で構成しているが、透明又は半透明のガラス材や、不透明の合成樹脂材やガラス材等の各種の材質を用いることも勿論可能である。また、インキ収容管は、上記実施形態の様に、有底であっても、またレフィールタイプの様に無底であっても差し支えない。
また上記実施形態では、修正ペンとして構成しているが、ペイントマーカーや油性ボールペンにも適用することができるほか、刷毛塗りのボトルタイプの修正具にも適用することができる。なお、速乾性有機溶剤を含む本発明の油性インキの場合は、油性インキを閉塞空間において収容し得る構造の修正ペン、ペイントマーカーや油性ボールペンに適用することが最も好ましい。
(実施例1)
表の配合組成により実施例1の油性インキを試作した。まず、有機溶剤のメチルシクロヘキサンに、樹脂を加熱溶解せしめた後、溶解性ゲル化剤の溶解助剤としてアルコールを添加し、次に溶解性ゲル化剤を添加し、ディゾルバーで充分に攪拌して溶解せしめ、溶解性ゲル化剤を含む樹脂液を用意した。
次に、着色剤である二酸化チタン又はアルミニウム粉顔料と上記樹脂液を混合し、十分に混練した後、公知の分散機を用いて分散処理を行って、所定の油性インキを得た。なお、表の配合はいずれも「重量部」により示している。
Figure 0004958873
Figure 0004958873
表中、
・二酸化チタンAは、チタン工業社製、商品名:クロノスKR−270、
二酸化チタンBは、チタン工業社製、商品名:クロノスKR−380N、
二酸化チタンCは、石原産業社製、商品名:R−930、
・アルミニウム粉顔料は、エカルトベルケ社製、商品名:ハイドロラックBGHクロムX、
・2−エチルヘキサン酸アルミニウムは、ホープ製薬社製、商品名:オクトープAl−A、
・アルキルフェノール樹脂は、荒川化学社製、商品名:タマノル510、
・ロジン変性フェノール樹脂は、荒川化学社製、商品名:タマノル135、
・アルキッド樹脂は、荒川化学社製、商品名:アラキード6701-60、
・ノニオン系界面活性剤Aは、花王社製、商品名:レオドールSP-O10、
ノニオン系界面活性剤Bは、花王社製、商品名:エマルゲン105、
なお、表中、有機溶剤に対する溶解性ゲル化剤の溶解度(20℃)は、メチルシクロヘキサン及びエチルアルコールに対する各溶解性ゲル化剤の溶解度(重量%)を示しており、溶解度が大きければ溶解性ゲル化剤が溶剤に溶解し易いことを示しており、また比較例5の様に溶解度が0の場合は、溶解性ゲル化剤が溶剤に溶解せずに分散していることを示している。また、表中、粘度は、先端が1.0mm径のボールを60μmの隙間を持たせて保持したペン先を有する前記図2に示す修正ペンを用いて、ボールの回転によってインキに剪断力を付与した際の粘度(mPa・s)を基準に示している。
次に、実施例1〜4及び比較例1〜5の油性インキをガラスビンに移し、室温及び40℃における静置保存性(分散安定性)を経時的に評価した。各評価項目は下記の通りであり、表中では(上層濃度/下層の沈降量)で評価している。
(上層濃度)
ガラスビンに入った油性インキの上層成分(上澄み)をスポイトで抜き取り、黒画用紙に塗布して評価した。Iは評価の初期状態と同等、IIは同初期状態と比較して簿くなっている状態、IIIは全く出ていない状態を意味している。
(下層の沈降量)
ガラスビンに入った油性インキの下層成分をスパチュラですくい取ったときのケーキの量で相対的に評価した。Iはほとんどない、IIはふつう、IIIは多いことを意昧する。
また、実施例5〜9及び比較例6〜8の油性インキについても、室温及び40℃における静置保存性(分散安定性)を経時的に評価し、上層から下層に至るまでのインキについて外観全体を観察した。表中、Iは評価の初期状態と同等、IIは同初期状態と比較して沈降が見られる、IIIははっきりと沈降が見られることを示している。
次に、表中、インキの流動性(インキの流出量)は、各実施例及び各比較例の油性インキを、先端の直径が0.5mm、1.0mm、1.5mmのボールをそれぞれ30μm、60μm、90μmの隙間で保持したペン先を有する前記図2に示す修正ペンのインキ収容管内に入れ、それぞれ黒画用紙上において実際に筆記して、それぞれ官能評価した。Iは優れている、IIは良好、IIIは良好でなかったことを示している。
また、表中、レベリング性、筆記性及び塗膜の乾燥性の評価は、各実施例及び各比較例の油性インキを、先端が1.0mm径のボールを保持したペン先を有する前記図2に示す修正ペンのインキ収容管内に入れ、黒画用紙上において実際に筆記して、それぞれ官能評価した。それぞれIは良好、IIは良好でなかったことを示している。
なお、上記の各種評価にあたって用いた修正ペンは、いずれも図2に示した構造のものであって、いずれもステンレス製のボールペンチップ(ボールの材質:超硬合金)を用いている。
表より、実施例のインキは、インキの流動性、分散安定性、レベリング性、筆記性、及び乾燥性のいずれにおいても良好であった。特に、ノニオン性界面活性剤を更に配合した実施例5〜9の油性インキの場合、ノニオン性界面活性剤を配合していないインキと比較して、たとえ樹脂成分量を少なくした場合でも、前記ノニオン性界面活性剤の効果によって、インキの流動性と分散安定性が大きく向上していることが認められる。
本発明に係る修正ペンの一実施形態を示す概略断面図である。 同他実施形態を示す概略断面図である。
符号の説明
1 修正ペン
11 インキ収容管
12 油性インキ
2 修正ペン
21 インキ収容管
22 油性インキ
26 インキ追従体
261 第1層
262 第2層

Claims (17)

  1. 着色剤、樹脂、有機溶剤、ゲル化剤及びノニオン系界面活性剤を含有し、
    上記ゲル化剤は上記有機溶剤に対する溶解度(20℃)が0.1〜20重量%の溶解性ゲル化剤であり、
    ゲル化剤が2−エチルヘキサン酸アルミニウムであって、
    インキの粘度は、剪断速度が0.1(1/s)のとき700mPa・s以上であり、剪断速度が100(1/s)のとき500mPa・s以下であり、
    ノニオン系界面活性剤が、インキ全量に対して0.3〜5重量%含まれており、
    ノニオン系界面活性剤が、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、ソルビタン脂肪酸エステルのいずれかから選ばれる筆記具用油性インキ。
  2. 着色剤が二酸化チタンを含む請求項1記載の筆記具用油性インキ。
  3. 二酸化チタンがインキ全量に対して20〜60重量%含まれている請求項2記載の筆記具用油性インキ。
  4. ゲル化剤がジソープ型の2−エチルヘキサン酸アルミニウムである請求項1又は2に記載の筆記具用油性インキ。
  5. ゲル化剤がインキ全量に対して0.05〜5重量%含まれている請求項1乃至4のいずれかの項に記載の筆記具用油性インキ。
  6. 有機溶剤が炭化水素系溶剤である請求項1乃至5のいずれかの項に記載の筆記具用油性インキ。
  7. 有機溶剤が、少なくとも20mmHg(20℃)の蒸気圧を有する速乾性有機溶剤である請求項1乃至6のいずれかの項に記載の筆記具用油性インキ。
  8. 有機溶剤がメチルシクロヘキサンである請求項6又は7記載の筆記具用油性インキ。
  9. 有機溶剤がインキ全量に対して10〜70重量%含まれている請求項6乃至8のいずれかの項に記載の筆記具用油性インキ。
  10. 樹脂が、アルキルフェノール樹脂、ロジン変性樹脂及びアルキッド樹脂の少なくともいずれかから選ばれる請求項1乃至9のいずれかの項に記載の筆記具用油性インキ。
  11. 樹脂がインキ全量に対して3〜30重量%含まれている請求項1乃至10のいずれかの項に記載の筆記具用油性インキ。
  12. 請求項1乃至11のいずれかの項に記載の油性インキが収容された筆記具。
  13. 請求項1乃至11のいずれかの項に記載の油性インキがインキ収容管内に収容され、インキ収容管の一端側のインキ流出部にはペン先が取り付けられており、上記インキ収容管内には上記油性インキと接するようにインキ追従体が収容され、当該インキ追従体が、油性インキと接する第1層とこの第1層と接する第2層で少なくとも構成されており、上記第1層は水性ゲル状物質、上記第2層は難揮発性又は不揮発性の有機液体である請求項12記載の筆記具。
  14. 水性ゲル状物質は、ゲル化剤として水溶性高分子を含有している請求項13記載の筆記具。
  15. 水溶性高分子が糖類である請求項14記載の筆記具。
  16. 筆記具が、ペン先のインキ流出部にボール、ローラー、棒状体の少なくともいずれかを保持してなる請求項13乃至15のいずれかに記載の筆記具。
  17. 外部からインキが視認できる容器を備えた請求項16記載の筆記具。
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