JP4957964B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
しかし、発明者が検討したところによると、RP−EPSに用いるアイドルギヤは、ピニオンギヤおよびリダクションギヤの両方と噛み合うことから、非常に高い強度を有することが要求される上、耐疲労特性に優れることも要求されるため、前記特許文献2に記載されたウォームホイール用の樹脂組成物を用いてアイドルギヤを形成したとしても、これらの要求に、十分に対応できないことが判明した。すなわち、回転時に、歯のたわみ量が過大となって噛み合いの不良が発生したり、破損したり、スリーブから浮き上がるように大きく変形したりするおそれがあることが明らかとなった。
(1) 樹脂組成物の総量に対して5〜50質量%のガラス繊維
(2) 樹脂組成物の総量に対して2〜30質量%のカーボン繊維、または、
(3) 樹脂組成物の総量に対して10〜50質量%のアラミド繊維、
のいずれかによって強化すればよいことを見出した。
(1) 樹脂組成物の総量に対して5〜50質量%のガラス繊維
(2) 樹脂組成物の総量に対して2〜30質量%のカーボン繊維、または、
(3) 樹脂組成物の総量に対して10〜50質量%のアラミド繊維、
のいずれか1種の強化繊維とを含有することを特徴とするものである。
(a) エラストマーを、平均分散径が1μm以下となるように分散させる、および、
(b) ウィスカを、平均分散径が10μm以下となるように分散させる、
のうちの少なくとも一方を施すことが好ましい。
(1) 樹脂組成物の総量に対して5〜50質量%のガラス繊維
(2) 樹脂組成物の総量に対して2〜30質量%のカーボン繊維、または、
(3) 樹脂組成物の総量に対して10〜50質量%のアラミド繊維、
のいずれか1種の強化繊維とを含有する樹脂組成物によって形成されていることを特徴とするものである。
(a) エラストマーを、平均分散径が1μm以下となるように分散させる、および、
(b) ウィスカを、平均分散径が10μm以下となるように分散させる、
のうちの少なくとも一方を施すことが考えられる。
前記PA66と共に樹脂組成物を構成する、(1)のガラス繊維としては、樹脂の補強用として汎用されている種々のサイズ、グレードのガラス繊維が使用可能である。前記ガラス繊維の、樹脂組成物の総量に対する含有割合が5〜50質量%に限定されるのは、含有割合が前記範囲未満では、ガラス繊維を含有させることによる、先に説明した、ギヤに、高い靭性を付与すると共に、強度と剛性とを向上する効果が得られないためである。また前記範囲を超える場合には、相対的にPA66の量が不足して、射出成形等の成形方法によって、成形性良く、ギヤの樹脂部分を成形することができる樹脂組成物が得られないためである。
前記(2)のカーボン繊維としては、樹脂の補強用として汎用されている種々のサイズ、グレードのカーボン繊維が使用可能である。前記カーボン繊維の、樹脂組成物の総量に対する含有割合が2〜30質量%に限定されるのは、含有割合が前記範囲未満では、カーボン繊維を含有させることによる、先に説明した、ギヤに、高い靭性を付与すると共に、強度と剛性とを向上する効果が得られないためである。また前記範囲を超える場合には、相対的にPA66の量が不足して、射出成形等の成形方法によって、成形性良く、ギヤの樹脂部分を成形することができる樹脂組成物が得られないためである。
(3)のアラミド繊維(芳香族ポリアミド繊維)としては、樹脂の補強用として汎用されている種々のサイズ、グレードのアラミド繊維が使用可能である。前記アラミド繊維の、樹脂組成物の総量に対する含有割合が10〜50質量%に限定されるのは、含有割合が前記範囲未満では、アラミド繊維を含有させることによる、先に説明した、ギヤに、高い靭性を付与すると共に、強度と剛性とを向上する効果が得られないためである。また前記範囲を超える場合には、相対的にPA66の量が不足して、射出成形等の成形方法によって、成形性良く、ギヤの樹脂部分を成形することができる樹脂組成物が得られないためである。
《電動パワーステアリング装置》
図1は、本発明の電動パワーステアリング装置の、実施の形態の一例としてのRP−EPS1の構造を、模式的に示す図である。図2は、図1のRP−EPS1の要部を拡大した断面図である。図1を参照して、この例のRP−EPS1は、操向輪2を操舵するために、ステアリングホイール3に加えられる操舵トルクを伝達するためのステアリングシャフト4と、前記ステアリングシャフト4からの操舵トルクによって操向輪2を操舵するための、ラックアンドピニオン機構からなる操舵機構5と、ステアリングシャフト4および操舵機構5の間に設けられて、前記両者間において回転を伝達するための中間軸6とを備えている。
そのため、ステアリングホイール3が操作されて、その操舵トルクが、トルクセンサ16によって検出されると、前記トルクの検出結果、および車速の検出結果等に応じて電動モータ18が駆動されて、操舵補助力が発生し、前記操舵補助力が、減速機19を介してラックバー14に伝達される。また、ステアリングホイール3の動きも、ピニオン軸13を介して、ラックバー14に伝わるため、操向輪2が操舵されるとともに、操舵が補助されることになる。
数平均分子量15000のPA66と、エラストマーとしてのEPDMとを、質量比でPA66:EPDM=9:1の割合で配合し、混練機を用いて混練して、前記EPDMを、PA66中に、平均分散径が1μm以下となるように分散させて、前記PA66の280℃での溶融粘度を1500Pa・sに調整した。次に、前記PA66と、平均繊維長300μm、平均繊維径14μmのガラス繊維とを、樹脂組成物の総量に対するガラス繊維の含有割合が0質量%、3質量%、5質量%、10質量%、20質量%、30質量%、50質量%、および53質量%となるように配合し、混練機を用いて混練して樹脂組成物を調製した。
実施例1と同様にして280℃での溶融粘度を1500Pa・sに調整したPA66と、平均繊維長300μm、平均繊維径10μmのカーボン繊維とを、樹脂組成物の総量に対するカーボン繊維の含有割合が0質量%、2質量%、5質量%、10質量%、15質量%、20質量%、30質量%、および33質量%となるように配合し、混練機を用いて混練して樹脂組成物を調製した。
実施例1と同様にして280℃での溶融粘度を1500Pa・sに調整したPA66と、平均繊維長800μm、平均繊維径12μmのアラミド繊維とを、樹脂組成物の総量に対するアラミド繊維の含有割合が0質量%、7質量%、10質量%、15質量%、20質量%、30質量%、50質量%、および53質量%なるように配合し、混練機を用いて混練して樹脂組成物を調製した。
実施例1〜3で調製した各樹脂組成物を射出成形して、日本工業規格JIS K7113:1995「プラスチックの引張試験方法」において規定された1号形試験片を作製し、測定温度23±1℃、引張速度5mm/min±20%の条件で引張試験をした際の引張破壊強さを測定した。ただし、実施例1の、ガラス繊維の含有割合が53質量%の樹脂組成物、実施例2の、カーボン繊維の含有割合が33質量%の樹脂組成物、および実施例3の、アラミド繊維の含有割合が53質量%のものは、いずれも、射出成形によって試験片を作製することができなかったため、測定を断念した。
Claims (3)
- 操舵補助用の電動モータの出力回転を伝達するための歯車機構を備えた電動パワーステアリング装置であって、前記歯車機構を構成する少なくとも1つのギヤの、少なくとも歯面が樹脂組成物によって形成されていると共に、前記樹脂組成物が、280℃での溶融粘度が1000Pa・s以上であるポリアミド66と、
(1) 樹脂組成物の総量に対して5〜50質量%のガラス繊維
(2) 樹脂組成物の総量に対して2〜30質量%のカーボン繊維、または、
(3) 樹脂組成物の総量に対して10〜50質量%のアラミド繊維、
のいずれか1種の強化繊維とを含有することを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 数平均分子量15000以上のポリアミド66に、
(a) エラストマーを、平均分散径が1μm以下となるように分散させる、および、
(b) ウィスカを、平均分散径が10μm以下となるように分散させる、
のうちの少なくとも一方を施すことによって、前記ポリアミド66の、280℃での溶融粘度が、1000Pa・s以上の範囲に調整されている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。 - 歯車機構が、前記歯車機構を収容するハウジングに対して、転がり軸受を介して回転自在に支持されたアイドルギヤを含み、前記アイドルギヤの、少なくとも歯面が、前記樹脂組成物によって形成されている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
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