JP4957964B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の操舵を、電動モータの回転によって補助するための電動パワーステアリング装置に関するものである。
電動パワーステアリング装置(「EPS」と略称する場合がある)の普及に伴って、近年、ラックアシスト力が1000Nを超えるような大出力のEPSに対する需要が拡大する傾向にある。そこで、この需要動向に対応するため、ラック−ピニオン方式の操舵機構のラック軸に、大きな減速比を設定して高いラック軸力を発生させることができるボールねじ機構を組み込むと共に、前記ラック軸に、前記ボールねじ機構を介して直接に、電動モータからの出力回転(アシスト力)を伝える、いわゆるラックアシストタイプと呼ばれるEPSが、普及しつつある。
また、前記ラックアシストタイプのEPSとしては、電動モータの回転軸を、ラック軸と平行に配設すると共に、前記回転軸と、ラック軸に組み込んだボールねじ機構とを、前記回転軸に連結されたピニオンギヤと、ボールねじ機構に連結されたリダクションギヤと、前記両ギヤと噛み合うアイドルギヤとからなる歯車機構によって繋いだ、いわゆるラックパラレルタイプのEPS(「RP−EPS」と略称する場合がある)が開発されており、前記RP−EPSは、全体をコンパクトにまとめて、高いスペース効率を得ることができるため、今後の普及が期待されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、RP−EPSにおいて、歯車機構を構成する各ギヤを、いずれも金属によって形成した場合には、電動モータの回転時に、各ギヤ間で大きな歯打ち音や摺動音が発生するという問題がある。そこで、例えばアイドルギヤの、少なくとも歯面を、樹脂組成物によって形成して、前記歯打ち音や摺動音を、できるだけ小さくすることが検討されている。例えば、歯車機構を収容するハウジングに対して、アイドルギヤを回転自在に支持するための、金属製のスリーブ(具体例としては転がり軸受の外輪等)の外周に、樹脂組成物からなる環状のギヤ本体を、インサート成形等によって一体に形成すると共に、前記ギヤ本体の外周に歯を形成したギヤを、アイドルギヤとして用いることが考えられている。
また、前記樹脂組成物としては、例えば特許文献2に記載された、コラムタイプのEPSにおいて、電動モータの出力回転を減速してコラムに伝達するための減速機構を構成するための、金属製のウォームと噛み合うウォームホイール用の、数平均分子量が30000〜60000程度のポリアミド樹脂を含む樹脂組成物を転用することが考えられる。
しかし、発明者が検討したところによると、RP−EPSに用いるアイドルギヤは、ピニオンギヤおよびリダクションギヤの両方と噛み合うことから、非常に高い強度を有することが要求される上、耐疲労特性に優れることも要求されるため、前記特許文献2に記載されたウォームホイール用の樹脂組成物を用いてアイドルギヤを形成したとしても、これらの要求に、十分に対応できないことが判明した。すなわち、回転時に、歯のたわみ量が過大となって噛み合いの不良が発生したり、破損したり、スリーブから浮き上がるように大きく変形したりするおそれがあることが明らかとなった。
詳細には、アイドルギヤはモジュールが小さいため、特許文献2に記載されたウォームホイール用の樹脂組成物を用いてアイドルギヤを形成した場合には、歯のたわみ量が過大となりやすい上、アイドルギヤは、一般に、平歯車もしくははすば歯車であって、その噛み合いの機構上、歯がたわんでも、ウォームホイールほどの応力緩和効果、すなわち、噛み合い率を増加させる効果が得られないことから、結果として、噛み合いの不良が発生しやすくなる。
また、アイドルギヤは、通常、その中心軸を挟んで約180°離間した2箇所で、それぞれ、ピニオンギヤおよびリダクションギヤと噛み合った状態とされるため、回転時に、高い圧縮曲げ応力が発生する。そのため、特許文献2に記載されたウォームホイール用の樹脂組成物を用いてアイドルギヤを形成した場合には、前記アイドルギヤが、応力に耐えることができずに破損したり、スリーブから浮き上がるように大きく変形したりするのである。
この原因としては、特許文献2において、先に説明した数平均分子量が30000〜60000程度のポリアミド樹脂を、強化繊維等を含有させない無垢材の状態で、樹脂組成物として使用するのが最も好適とされ、また、強化繊維を含有させる場合は、その割合が、寸法安定性を向上できる程度のごく少量に制限される結果、前記樹脂組成物からなるギヤの靭性や強度、剛性等が、RP−EPSのアイドルギヤ等として適用するには、十分なレベルに達していないことが考えられる。なお、特許文献2において、強化繊維の添加を制限しているのは、金属製のウォームに対する攻撃性を抑えて、前記ウォームが、短時間で摩耗するのを防止するためである。
特開平5−262243号公報 特開2001−108024号公報
本発明の目的は、少なくとも歯面が樹脂組成物によって形成されたギヤを含む歯車機構を備えるため、歯打ち音や摺動音をできるだけ小さくすることができる上、例えば、先に説明した、スリーブの外周に一体に形成したギヤ本体の外周に多数の歯を形成した構造を有するギヤにおいて、回転時に歯のたわみ量が過大となって、噛み合いの不良が発生したり、ギヤが破損したり、あるいはスリーブから浮き上がるように大きく変形したりするおそれのない電動パワーステアリング装置を提供することにある。
前記課題を解決するため、発明者は、樹脂組成物のもとになる樹脂として、溶融粘度の高い樹脂を使用すると共に、前記樹脂を、強化繊維で強化することで、ギヤの樹脂部分に、高い靭性を付与し、かつ、その強度と剛性とを向上することを検討した。その結果、前記樹脂として、280℃での溶融粘度が1000Pa・s以上であるポリアミド66を使用すると共に、前記ポリアミド66を、
(1) 樹脂組成物の総量に対して5〜50質量%のガラス繊維
(2) 樹脂組成物の総量に対して2〜30質量%のカーボン繊維、または、
(3) 樹脂組成物の総量に対して10〜50質量%のアラミド繊維、
のいずれかによって強化すればよいことを見出した。
すなわち、前記ポリアミド66と強化繊維とを含む樹脂組成物によって、先に説明した構造を有するギヤを形成した場合には、前記両成分の相乗効果によって、前記ギヤに、これまでにない高い靭性を付与することができるため、回転時に発生する高い圧縮曲げ応力によって、前記ギヤが破損するのを防止することができる。また、前記両成分の相乗効果によって、ギヤに、これまでにない高い強度と剛性とを付与することができるため、回転時に歯のたわみ量が過大となって、噛み合いの不良が発生したり、前記ギヤが、スリーブから浮き上がるように大きく変形したりするのを防止することができる。
しかも、平歯車やはすば歯車であるアイドルギヤの歯面は、ウォームホイールの歯面に比べて、回転時に、噛み合わせる相手側の金属製のギヤの歯面に対する摺動量が小さいことから、(1)〜(3)のいずれかの強化繊維を、樹脂組成物の総量に対して、先に説明した範囲内で含有させても、前記金属製のギヤに対する攻撃性は生じず、前記ギヤが短時間で摩耗するおそれもない。
したがって、本発明の電動パワーステアリング装置(1)は、操舵補助用の電動モータ(18)の出力回転を伝達するための歯車機構(19a)を構成する少なくとも1つのギヤ(26)の、少なくとも歯面が樹脂組成物によって形成されていると共に、前記樹脂組成物が、280℃での溶融粘度が1000Pa・s以上であるポリアミド66と、
(1) 樹脂組成物の総量に対して5〜50質量%のガラス繊維
(2) 樹脂組成物の総量に対して2〜30質量%のカーボン繊維、または、
(3) 樹脂組成物の総量に対して10〜50質量%のアラミド繊維、
のいずれか1種の強化繊維とを含有することを特徴とするものである。
前記本発明の電動パワーステアリング装置(1)において、ギヤ(26)の、少なくとも歯面を形成するための樹脂組成物を構成するポリアミド66の、280℃での溶融粘度を1000Pa・s以上の範囲に調整するためには、前記ポリアミド66として、数平均分子量15000以上のものを用いると共に、前記ポリアミド66に、
(a) エラストマーを、平均分散径が1μm以下となるように分散させる、および、
(b) ウィスカを、平均分散径が10μm以下となるように分散させる、
のうちの少なくとも一方を施すことが好ましい。
また、本発明の構成は、先に説明したように、歯車機構(19a)が、前記歯車機構(19a)を収容するハウジング(21)に対して、転がり軸受(39)を介して回転自在に支持されたアイドルギヤ(26)を含む、RP−EPS等の電動パワーステアリング装置(1)に、特に好適に採用することができ、前記アイドルギヤ(26)の、少なくとも歯面を、前記樹脂組成物によって形成することによって、先に説明した様々な問題を生じることなしに、前記歯車機構(19a)における歯打ち音や摺動音をできるだけ小さくすることが可能となる。
本発明によれば、少なくとも歯面が樹脂組成物によって形成されたギヤを含む歯車機構を備えるため、歯打ち音や摺動音をできるだけ小さくすることができる上、例えば、スリーブの外周に一体に形成したギヤ本体の外周に多数の歯を形成した構造を有するギヤにおいて、回転時に歯のたわみ量が過大となって、噛み合いの不良が発生したり、ギヤが破損したり、あるいはスリーブから浮き上がるように大きく変形したりするおそれのない電動パワーステアリング装置を提供することが可能となる。
本発明は、操舵補助用の電動モータの出力回転を伝達するための歯車機構を備えた電動パワーステアリング装置であって、前記歯車機構を構成する少なくとも1つのギヤの、少なくとも歯面が、280℃での溶融粘度が1000Pa・s以上であるポリアミド66(PA66)と、
(1) 樹脂組成物の総量に対して5〜50質量%のガラス繊維
(2) 樹脂組成物の総量に対して2〜30質量%のカーボン繊維、または、
(3) 樹脂組成物の総量に対して10〜50質量%のアラミド繊維、
のいずれか1種の強化繊維とを含有する樹脂組成物によって形成されていることを特徴とするものである。
これにより、先に説明したように、例えば、スリーブの外周に一体に形成したギヤ本体の外周に多数の歯を形成した構造を有するギヤに、高い靭性を付与すると共に、強度と剛性とを向上することができるため、回転時に歯のたわみ量が過大となって、噛み合いの不良が発生したり、ギヤが破損したり、あるいはスリーブから浮き上がるように大きく変形したりするのを防止しながら、歯車機構における歯打ち音や摺動音を、できるだけ小さくすることが可能となる。
PA66の、280℃での溶融粘度を1000Pa・s以上の範囲に調整するためには、前記PA66として、数平均分子量15000以上のものを用いると共に、前記PA66に、
(a) エラストマーを、平均分散径が1μm以下となるように分散させる、および、
(b) ウィスカを、平均分散径が10μm以下となるように分散させる、
のうちの少なくとも一方を施すことが考えられる。
このうち(a)においてPA66に分散させるエラストマーとしては、天然ゴム、および合成ゴムが挙げられる。また合成ゴムとしては、例えばスチレン−ブタジエンゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)、フッ素ゴム(FKM)、アクリルゴム(ACM)、クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM)、塩素化ポリエチレンゴム(CPE)、ポリエピクロロヒドリンゴム(CHR)、エピクロロヒドリン−エチレンオキシドゴム(CHC)等の1種または2種以上が挙げられ、特に耐油性に優れたEPM、EPDMが好ましい。
前記エラストマーを、PA66中に、平均分散径が1μm以下となるように分散させるためには、前記PA66とエラストマーとを、例えば混練機を用いて混練すればよい。エラストマーの平均分散径が1μm以下とされるのは、1μmを超える場合には、前記エラストマーを分散させることによる、PA66の、280℃での溶融粘度を1000Pa・s以上の範囲に調整する効果が得られないためである。エラストマーの添加量は、もとになるPA66自体の溶融粘度等に合わせて適宜、設定することができる。
また、(b)においてPA66に分散させるウィスカとしては、例えばチタン酸カリウム系ウィスカ、炭化ケイ素系ウィスカ、窒化ケイ素系ウィスカ、アルミナ系ウィスカ、グラファイト系ウィスカ等の1種または2種以上が挙げられる。また、ウィスカとしては、単純な針状のものの他、中心結晶から複数の針状結晶が放射状に伸びた立体形状を有するもの等を用いることもできる。
前記ウィスカを、PA66中に、平均分散径が10μm以下となるように分散させるためには、前記PA66とウィスカとを、例えば混練機を用いて混練すればよい。ウィスカの平均分散径が10μm以下とされるのは、10μmを超える場合には、前記ウィスカを分散させることによる、PA66の、280℃での溶融粘度を1000Pa・s以上の範囲に調整する効果が得られないためである。ウィスカの添加量は、もとになるPA66自体の溶融粘度等に合わせて適宜、設定することができる。
前記PA66の、280℃での溶融粘度の上限については、特に限定されないが、前記PA66を含む樹脂組成物を用いて、射出成形等の成形方法によって、成形性良く、ギヤの樹脂部分を成形するためには、前記溶融粘度が12000Pa・s以下であるのが好ましく、1500〜10000Pa・sの範囲内であるのが、さらに好ましい。
前記PA66と共に樹脂組成物を構成する、(1)のガラス繊維としては、樹脂の補強用として汎用されている種々のサイズ、グレードのガラス繊維が使用可能である。前記ガラス繊維の、樹脂組成物の総量に対する含有割合が5〜50質量%に限定されるのは、含有割合が前記範囲未満では、ガラス繊維を含有させることによる、先に説明した、ギヤに、高い靭性を付与すると共に、強度と剛性とを向上する効果が得られないためである。また前記範囲を超える場合には、相対的にPA66の量が不足して、射出成形等の成形方法によって、成形性良く、ギヤの樹脂部分を成形することができる樹脂組成物が得られないためである。
なお、ガラス繊維を含有させることによる、先に説明した効果を、より有効に発揮させると共に、樹脂組成物に良好な成形性を付与することを考慮すると、前記ガラス繊維の、樹脂組成物の総量に対する含有割合は、前記範囲内でも10〜30質量%、特に10〜20質量%であるのが好ましい。
前記(2)のカーボン繊維としては、樹脂の補強用として汎用されている種々のサイズ、グレードのカーボン繊維が使用可能である。前記カーボン繊維の、樹脂組成物の総量に対する含有割合が2〜30質量%に限定されるのは、含有割合が前記範囲未満では、カーボン繊維を含有させることによる、先に説明した、ギヤに、高い靭性を付与すると共に、強度と剛性とを向上する効果が得られないためである。また前記範囲を超える場合には、相対的にPA66の量が不足して、射出成形等の成形方法によって、成形性良く、ギヤの樹脂部分を成形することができる樹脂組成物が得られないためである。
なお、カーボン繊維を含有させることによる、先に説明した効果を、より有効に発揮させると共に、樹脂組成物に良好な成形性を付与することを考慮すると、前記カーボン繊維の、樹脂組成物の総量に対する含有割合は、前記範囲内でも5〜20質量%、特に10〜15質量%であるのが好ましい。
(3)のアラミド繊維(芳香族ポリアミド繊維)としては、樹脂の補強用として汎用されている種々のサイズ、グレードのアラミド繊維が使用可能である。前記アラミド繊維の、樹脂組成物の総量に対する含有割合が10〜50質量%に限定されるのは、含有割合が前記範囲未満では、アラミド繊維を含有させることによる、先に説明した、ギヤに、高い靭性を付与すると共に、強度と剛性とを向上する効果が得られないためである。また前記範囲を超える場合には、相対的にPA66の量が不足して、射出成形等の成形方法によって、成形性良く、ギヤの樹脂部分を成形することができる樹脂組成物が得られないためである。
なお、アラミド繊維を含有させることによる、先に説明した効果を、より有効に発揮させると共に、樹脂組成物に良好な成形性を付与することを考慮すると、前記アラミド繊維の、樹脂組成物の総量に対する含有割合は、前記範囲内でも10〜30質量%、特に15〜20質量%であるのが好ましい。また、樹脂組成物には、前記各成分に加えて、さらに、有機または無機の充てん剤、樹脂改良剤、滑剤、難燃剤、着色剤等の、種々の添加剤を、任意の範囲で含有させることができる。
《電動パワーステアリング装置》
図1は、本発明の電動パワーステアリング装置の、実施の形態の一例としてのRP−EPS1の構造を、模式的に示す図である。図2は、図1のRP−EPS1の要部を拡大した断面図である。図1を参照して、この例のRP−EPS1は、操向輪2を操舵するために、ステアリングホイール3に加えられる操舵トルクを伝達するためのステアリングシャフト4と、前記ステアリングシャフト4からの操舵トルクによって操向輪2を操舵するための、ラックアンドピニオン機構からなる操舵機構5と、ステアリングシャフト4および操舵機構5の間に設けられて、前記両者間において回転を伝達するための中間軸6とを備えている。
ステアリングシャフト4は、ステアリングコラム7の内部を挿通された状態で、前記ステアリングコラム7によって、回転自在に支持されている。ステアリングコラム7は、ブラケット8を介して車体9に支持されている。ステアリングシャフト4の一方の端部には、ステアリングホイール3が連結されており、他方の端部には、中間軸6が連結されている。中間軸6は、動力伝達軸10と、前記動力伝達軸10の一方の端部に設けられた自在継手11と、他方の端部に設けられた自在継手12とを有しており、前記自在継手11を介して、ステアリングシャフト4に連結されていると共に、自在継手12を介して、操舵機構5の入力軸22に連結されている。
操舵機構5は、ピニオン軸13と、自動車の横方向(直進方向と直交する方向)に延びるラックバー14と、前記ピニオン軸13およびラックバー14を支持するためのラックハウジング15とを有している。ピニオン軸13のピニオン歯13aと、ラックバー14のラック歯14aとが互いに噛み合っている。ピニオン軸13は、ラックハウジング15に、回転自在に支持されており、ラックバー14は、前記ラックハウジング15に、直線往復移動自在に支持されている。ラックハウジング15は、車体9に固定されている。
ラックバー14の両端部は、それぞれ、ラックハウジング15の両側へ突出しており、突出した各端部には、それぞれ、図示しないタイロッドおよびナックルアームを介して、対応する操向輪2が連結されている。ステアリングホイール3が操舵されると、その操舵トルクが、ステアリングシャフト4と中間軸6とを介して操舵機構5に伝達される。そして、前記操舵に伴って、操舵機構5のピニオン軸13が回転され、前記回転が、ピニオン歯13aおよびラック歯14aによって、自動車の横方向に沿う、ラックバー14の直線往復移動に変換されて、操向輪2が操舵される。
また、RP−EPS1は、前記操舵トルクに応じて操舵補助力を得るために、操舵トルクを検出するためのトルクセンサ16と、ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)17と、操舵補助用の電動モータ18と、減速機19とを有している。減速機19は、電動モータ18の出力回転を、減速してラックバー14に伝達するために、前記ラックバー14の、ラック歯14aを形成した領域の一端側に設けられたボールねじ機構19bと、前記出力回転を、前記ボールねじ機構19bに伝達するための歯車機構19aとを備えている。
ラックハウジング15は、第1のハウジング20と第2のハウジング21とを有しており、前記第1のハウジング20は、ラックバー14の、ラック歯14aを形成した領域を取り囲み、ピニオン軸13を支持すると共に、前記トルクセンサ16を収容して支持している。第2のハウジング21は、第1のハウジング20に連設され、電動モータ18を支持し、ラックバー14の、ボールねじ機構19bを組み込んだ領域を取り囲んで、減速機19の一部を構成している。
ピニオン軸13は、前記入力軸22と、出力軸23と、トーションバー24とを有している。入力軸22および出力軸23は、トーションバー24を介して同一の軸線上で互いに連結されている。入力軸22は、中間軸6およびステアリングシャフト4を介して、ステアリングホイール3に連なっており、出力軸23の端部に、ピニオン歯13aが設けられている。入力軸22に操舵トルクが入力されると、トーションバー24が弾性ねじり変形して、入力軸22および出力軸23が相対回転する。
トルクセンサ16は、トーションバー24に関連して設けられており、前記トーションバー24を介する入力軸22と出力軸23との間の相対回転変位量に基づいて、トルクを検出する。トルクの検出結果は、ECU17に与えられる。ECU17は、前記トルクの検出結果や、図示しない車速センサから与えられる車速の検出結果等に基づいて、電動モータ18の駆動を制御する。電動モータ18は、モータハウジング18aと、前記モータハウジング18aに、図示しない軸受を介して回転自在に支持された回転軸18bとを有している。前記回転軸18bは、先に説明したように、ラックバー14が延びる方向に平行に配置されている。
歯車機構19aは、電動モータ18の回転軸18bに連結されたピニオンギヤ25と、前記ピニオンギヤ25に噛み合わされたアイドルギヤ26と、ボールねじ機構19bのナット28に固定された状態で、前記アイドルギヤ26に噛み合わされたリダクションギヤ27とを有しており、ECU17によって制御されることで、電動モータ18が駆動されて、回転軸18bが回転すると、前記回転が、前記ピニオンギヤ25、アイドルギヤ26、およびリダクションギヤ27を介して、ボールねじ機構19bのナット28に伝達される。
ボールねじ機構19bは、前記ナット28と、ラックバー14の外周面に形成されたねじ溝30と、前記ナット28とねじ溝30との間に介在させた複数のボール29とで構成されている。ナット28は、ラックバー14に外挿された筒状に形成されていると共に、その内周面に、前記ねじ溝30と共にボール29を保持するためのねじ溝を有している。ラックバー14とナット28とは、互いに同心に配置されている。ボールねじ機構19bは、歯車機構19aによって伝達された電動モータ18の回転軸18bの回転を減速しながら、ラックバー14の直線運動に変換するためのものである。
すなわち、ラックバー14は、先に説明したように、ラックハウジング15に、直線往復移動自在に支持されているが、その中心軸を中心とする回転は、両端に接続されたタイロッド等によって規制されている。一方、ナット28は、ラックバー14に外挿された状態で、前記ラックハウジング15のうち第2のハウジング21に、前記中心軸を中心として回転可能で、かつ軸方向、すなわち、ラックバー14の直線往復移動方向には移動が規制された状態で支持されている。
電動モータ18の駆動によってナット28が回転されると、前記ナット28の内周面のねじ溝と、ラックバー14の外周面のねじ溝30とによって保持されたボール29が転動することで、前記回転が、両ねじ溝のピッチに応じて減速された状態で、ラックバー14に伝達されて、前記ラックバー14が直線往復移動される。
そのため、ステアリングホイール3が操作されて、その操舵トルクが、トルクセンサ16によって検出されると、前記トルクの検出結果、および車速の検出結果等に応じて電動モータ18が駆動されて、操舵補助力が発生し、前記操舵補助力が、減速機19を介してラックバー14に伝達される。また、ステアリングホイール3の動きも、ピニオン軸13を介して、ラックバー14に伝わるため、操向輪2が操舵されるとともに、操舵が補助されることになる。
図2を参照して、RP-EPS1は、ピニオンギヤ25を一体回転可能に支持するためのピニオンギヤ支軸31と、前記ピニオンギヤ支軸31を、第2のハウジング21に対して回転自在で、かつ軸方向への移動を規制した状態で支持するための転がり軸受32、33と、前記転がり軸受32、33の、軸方向への移動を規制するための固定部材34およびロックナット35と、電動モータ18の回転軸18bに、前記ピニオンギヤ支軸31を連結するための軸継手36とを有している。ピニオンギヤ25は、金属によって略円柱形状に形成されていると共に、その外周に、複数の歯が形成された、平歯車もしくははすば歯車である。前記ピニオンギヤ25は、ピニオンギヤ支軸31の一端に、一体回転できるように、一体に形成されている。
RP-EPS1は、アイドルギヤ26を支持するための中間軸37と、前記中間軸37の一端に設けられた端板38と、前記中間軸37に支持された状態で、アイドルギヤ26を、第2のハウジング21に対して回転自在に支持するための転がり軸受39と、前記中間軸37に対する、転がり軸受39の、軸方向への移動を規制するための固定部材40およびロックナット41と、前記中間軸37を、第2のハウジング21に固定するための締結部材42とを有している。
中間軸37と端板38とは一体に形成されて、支軸としての単一部品を構成している。締結部材42は雌ねじ42bを有しており、前記締結部材42が、端板38との間に第2のハウジング21を挟んだ状態で、中間軸37の、前記端板38を形成した側と反対側の端部に形成された雄ねじ37cにねじ込まれて、間に挟まれた第2のハウジング21を締め付けることで、前記中間軸37が、第2のハウジング21に固定されている。
図3は、図2の要部を拡大した断面図であり、主にアイドルギヤ26を示す。図2、図3を参照して、アイドルギヤ26は、先に説明した樹脂組成物によって円筒形状に形成されたギヤ本体43を有している。前記アイドルギヤ26は、前記ギヤ本体43の外周に、ピニオンギヤ25の歯と噛み合う複数の歯43aが形成された、平歯車もしくははすば歯車である。ギヤ本体43は、転がり軸受39の外輪44と一体回転するように、前記外輪44に固定されている。転がり軸受39は、単一の複列転がり軸受である。
転がり軸受39は、単一の外輪44と、単一の内輪45と、前記内輪45および外輪44の間に転動自在に介在して、2列のボール列をなす複数のボール46とを有している。外輪44は、単一の環状部材からなり、鋼等の金属により円筒形状に形成されている。外輪44は、アイドルギヤ26の軸方向に所定長で延びている。外輪44は、外周面44aと、内周面44bとを有している。外輪44の内周面44bには、複列の軌道溝44c、44dが形成されている。一対の軌道溝44c、44dは、軸方向に所定距離で互いに離隔している。
内輪45の外周面には、複列の軌道溝45c、45dが形成されている。一対の軌道溝45c、45dは、軸方向に所定距離で互いに離隔している。外輪44の一方の軌道溝44cと、内輪45の一方の軌道溝45cとは、径方向に沿って互いに対向しており、両軌道溝44c、45cの間に、単一のボール列をなす複数のボール46が、環状に保持されている。また、外輪44の他方の軌道溝44dと、内輪45の他方の軌道溝45dとは、径方向に沿って互いに対向しており、両軌道溝44d、45dの間に、単一のボール列をなす複数のボール46が環状に保持されている。
中間軸37は、内輪45の内径に合致する外径を有する外周面37dと、前記外周面37dより径の大きい段部37bと、前記外周面37dに形成された雄ねじ37aとを有しており、前記外周面37dに内輪45が嵌め合わされた状態で、前記雄ねじ37aに、固定部材40およびロックナット41がねじ嵌合されて、前記内輪45が、中間軸37の外周面37dに嵌合状態で挟持されることで、転がり軸受39の、中間軸37の軸方向への移動が規制されている。
図2を参照して、RP-EPS1は、前記ナット28を、第2のハウジング21に対して回転自在に支持するための転がり軸受48、49と、ナット28の、軸方向への移動を規制するための、2つの固定部材50、51とを有している。ナット28は、リダクションギヤ27と一体回転するように固定されており、前記リダクションギヤ27を支持する支軸を兼ねている。
リダクションギヤ27は、金属によって環状に形成されていると共に、その外周に、アイドルギヤ26の歯と噛み合う複数の歯が形成された、平歯車もしくははすば歯車である。先に説明したように、ラックバー14とナット28は、互いに同心に配置されている。また、前記ラックバー14と、ピニオンギヤ支軸31と、中間軸37は、互いに平行に配置されており、前記ピニオンギヤ支軸31と、電動モータ18の回転軸18bとは、互いに同一軸線上に配置されている。
図2、図3を参照して、アイドルギヤ26のギヤ本体43は、例えばインサート成形により、転がり軸受39の外輪44の外周面44aのうち、軸方向の中間部44eを覆うように形成されて、前記外輪44と一体化される。具体的には、例えば、ギヤ本体43の成形に用いる金型に、転がり軸受39を保持する保持部を設けると共に、前記保持部に保持させた転がり軸受39の外輪44を、金型の一部として機能させて、先に説明した樹脂組成物を射出成形することで、外輪44とギヤ本体43とが一体回転可能に結合される。
そのため、インサート成形によれば、ギヤ本体43の形成と、外輪44への固定とが一括して達成されるので、組立の手間を軽減することができる。ギヤ本体43の外周の歯43aは、前記金型に、対応する凹凸を形成しておいて、ギヤ本体43の成形と同時に形成してもよいし、歯43aを有しない環状のギヤ本体43を成形した後、前記ギヤ本体43の外周に、切削等によって歯43aを形成してもよい。
外輪44の外周面44aは、2つの円筒面52と、前記円筒面52から径方向外方へ突出して形成された、単一の突条53とを有している。2つの円筒面52は、軸方向の両端に配置され、突条53は、軸方向の中央部、すなわち外輪44の外周面44aのうち、軸方向の中間部44eに配置されている。突条53は、鋼等の金属により、外輪44と一体に形成されており、ギヤ本体43により覆われている。突条53は、外輪44とギヤ本体43との相対回転を規制するために機能する。突条53の断面形状は、扇形形状(または逆台形形状)をなし、径方向外方に向かうにしたがって軸方向寸法が長くされている。
前記突条53を設けることにより、アイドルギヤ26のギヤ本体43を、外輪44に、より強固に固定できるので、回転時に、前記アイドルギヤ26が、外輪44から浮き上がるように大きく変形したり、がたついたりするのを、さらに確実に、抑制することができる。
《実施例1》
数平均分子量15000のPA66と、エラストマーとしてのEPDMとを、質量比でPA66:EPDM=9:1の割合で配合し、混練機を用いて混練して、前記EPDMを、PA66中に、平均分散径が1μm以下となるように分散させて、前記PA66の280℃での溶融粘度を1500Pa・sに調整した。次に、前記PA66と、平均繊維長300μm、平均繊維径14μmのガラス繊維とを、樹脂組成物の総量に対するガラス繊維の含有割合が0質量%、3質量%、5質量%、10質量%、20質量%、30質量%、50質量%、および53質量%となるように配合し、混練機を用いて混練して樹脂組成物を調製した。
《実施例2》
実施例1と同様にして280℃での溶融粘度を1500Pa・sに調整したPA66と、平均繊維長300μm、平均繊維径10μmのカーボン繊維とを、樹脂組成物の総量に対するカーボン繊維の含有割合が0質量%、2質量%、5質量%、10質量%、15質量%、20質量%、30質量%、および33質量%となるように配合し、混練機を用いて混練して樹脂組成物を調製した。
《実施例3》
実施例1と同様にして280℃での溶融粘度を1500Pa・sに調整したPA66と、平均繊維長800μm、平均繊維径12μmのアラミド繊維とを、樹脂組成物の総量に対するアラミド繊維の含有割合が0質量%、7質量%、10質量%、15質量%、20質量%、30質量%、50質量%、および53質量%なるように配合し、混練機を用いて混練して樹脂組成物を調製した。
《引張試験》
実施例1〜3で調製した各樹脂組成物を射出成形して、日本工業規格JIS K7113:1995「プラスチックの引張試験方法」において規定された1号形試験片を作製し、測定温度23±1℃、引張速度5mm/min±20%の条件で引張試験をした際の引張破壊強さを測定した。ただし、実施例1の、ガラス繊維の含有割合が53質量%の樹脂組成物、実施例2の、カーボン繊維の含有割合が33質量%の樹脂組成物、および実施例3の、アラミド繊維の含有割合が53質量%のものは、いずれも、射出成形によって試験片を作製することができなかったため、測定を断念した。
実施例1の結果を図4、実施例2の結果を図5、実施例3の結果を図6に、それぞれ示す。RP−EPSのアイドルギヤは、引張破壊強さが70MPa以上である必要があると考えられており、図4の結果から、強化繊維としてガラス繊維を含む樹脂組成物においては、前記引張破壊強さの範囲を満足するために、ガラス繊維の、樹脂組成物の総量に対する含有割合が5質量%以上である必要があること、その中でも10質量%以上であるのが好ましいことが判った。また、試験片を観察した結果、射出成形によって良好な成形品を得るためには、前記ガラス繊維の含有割合が50質量%以下である必要があること、その中でも30質量%以下、特に20質量%以下であるのが好ましいことが判った。
また、図5の結果から、強化繊維としてカーボン繊維を含む樹脂組成物においては、前記引張破壊強さの範囲を満足するために、カーボン繊維の、樹脂組成物の総量に対する含有割合が2質量%以上である必要があること、その中でも5質量%以上、特に10質量%以上であるのが好ましいことが判った。また、試験片を観察した結果、射出成形によって良好な成形品を得るためには、前記カーボン繊維の含有割合が30質量%以下である必要があること、その中でも20質量%以下、特に15質量%以下であるのが好ましいことが判った。
さらに、図6の結果から、強化繊維としてアラミド繊維を含む樹脂組成物においては、前記引張破壊強さの範囲を満足するために、アラミド繊維の、樹脂組成物の総量に対する含有割合が10質量%以上である必要があること、その中でも15質量%以上であるのが好ましいことが判った。また、試験片を観察した結果、射出成形によって良好な成形品を得るためには、前記アラミド繊維の含有割合が50質量%以下である必要があること、その中でも30質量%以下、特に20質量%以下であるのが好ましいことが判った。
また、図示していないが、数平均分子量15000のPA66と、チタン酸カリウム系ウィスカとを、質量比でPA66:チタン酸カリウム系ウィスカ=9:1の割合で配合し、混練機を用いて混練して、前記チタン酸カリウム系ウィスカを、PA66中に、平均分散径が10μm以下となるように分散させて、前記PA66の280℃での溶融粘度を1500Pa・sに調整したものを用いた場合も、前記と同様の結果が得られた。
本発明の電動パワーステアリング装置の、実施の形態の一例としてのRP−EPS1の構造を、模式的に示す図である。 図1のRP−EPS1の要部を拡大した断面図である。 図2の要部を拡大した断面図である。 実施例1で調製した樹脂組成物における、ガラス繊維の含有割合と引張破壊強さとの関係を示すグラフである。 実施例2で調製した樹脂組成物における、カーボン繊維の含有割合と引張破壊強さとの関係を示すグラフである。 実施例3で調製した樹脂組成物における、アラミド繊維の含有割合と引張破壊強さとの関係を示すグラフである。
符号の説明
1…電動パワーステアリング装置(RP−EPS)、18…電動モータ、19a…歯車機構、21…第2のハウジング、26…アイドルギヤ、39…転がり軸受。

Claims (3)

  1. 操舵補助用の電動モータの出力回転を伝達するための歯車機構を備えた電動パワーステアリング装置であって、前記歯車機構を構成する少なくとも1つのギヤの、少なくとも歯面が樹脂組成物によって形成されていると共に、前記樹脂組成物が、280℃での溶融粘度が1000Pa・s以上であるポリアミド66と、
    (1) 樹脂組成物の総量に対して5〜50質量%のガラス繊維
    (2) 樹脂組成物の総量に対して2〜30質量%のカーボン繊維、または、
    (3) 樹脂組成物の総量に対して10〜50質量%のアラミド繊維、
    のいずれか1種の強化繊維とを含有することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 数平均分子量15000以上のポリアミド66に、
    (a) エラストマーを、平均分散径が1μm以下となるように分散させる、および、
    (b) ウィスカを、平均分散径が10μm以下となるように分散させる、
    のうちの少なくとも一方を施すことによって、前記ポリアミド66の、280℃での溶融粘度が、1000Pa・s以上の範囲に調整されている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 歯車機構が、前記歯車機構を収容するハウジングに対して、転がり軸受を介して回転自在に支持されたアイドルギヤを含み、前記アイドルギヤの、少なくとも歯面が、前記樹脂組成物によって形成されている請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
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