JP4956852B2 - スイッチング制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチング電源を駆動するクロック信号のスイッチング周波数を制御するスイッチング制御装置に関する。
現在、スイッチングアンプとスイッチング電源とを備えるオーディオ装置が提供されている。スイッチングアンプとスイッチング電源とを組み合せる場合、この2つはそれぞれに特有のスイッチング周波数(キャリア周波数ともいう)を有しているので、それぞれのスイッチング周波数同士の干渉(ビート)が発生し、それが可聴帯域にフォールダウンすることが大きな問題となっている。
これを抑制するために、スイッチングアンプとスイッチング電源とのスイッチング周波数を同一源のものとすることが考えられる。しかし、スイッチングアンプにおいては、可聴帯域への影響と性能向上との観点から、スイッチング周波数は比較的高く(数百kHz以上に)設定されることが多いのに対して、スイッチング電源ではスイッチング損失の増加を防止するため、スイッチング周波数は比較的低めに設定され、同一のものとすることは現実的ではない。
この問題を解決するために、スイッチングアンプのスイッチング周波数を任意の分周比で分周して、スイッチング電源のスイッチング周波数とすることにより、ビートの発生を抑制することが考えられる。しかし、下記特許文献1または2に記載のパルス幅変調回路を用いたスイッチングアンプによると、入力信号(オーディオ信号)のレベルによって、スイッチングアンプのスイッチング周波数が変動する。そのため、スイッチングアンプの周波数を分周してスイッチング電源のスイッチング周波数を得る方式の場合、入力信号の変動によって、スイッチング電源のスイッチング周波数も変動し、可聴帯域内に入る、または、スイッチング周波数が高くなりすぎて、スイッチング損失が増大するという問題が生じる。
特開2004−320182号 特開2007−28455号 特開2004−40983号 特開平11−52903号
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、スイッチングアンプのスイッチング周波数を分周してスイッチング電源のスイッチ周波数を生成するスイッチング制御装置であって、入力信号のレベル変動に基づくスイッチングアンプのスイッチング周波数の変化によっても、スイッチング電源のスイッチング周波数を常に適切な値にすることができるスイッチング制御装置を提供することである。
本発明の好ましい実施形態によるスイッチング制御装置は、入力信号のレベルに応じて周波数が変化するパルス幅変調信号を出力するパルス幅変調回路を有し、該パルス幅変調信号によってスイッチングするスイッチングアンプと、外部からのクロック信号に応じて直流電圧をスイッチングして該スイッチングアンプに供給するスイッチング電源とを備えるオーディオ装置における、該クロック信号を生成するスイッチング制御装置であって、該パルス幅変調回路から出力されるパルス幅変調信号の周波数に応じて、分周比を設定する分周比設定手段と、該パルス幅変調信号が入力され、該パルス幅変調信号を該分周比設定手段によって設定された分周比で分周して、該クロック信号を生成し、該クロック信号を該スイッチング電源に供給する分周手段とを備える。
好ましい実施形態においては、前記分周比設定手段が、前記パルス幅変調信号の周波数が所定値以上である場合に分周比を第1の値に設定し、該パルス幅変調信号の周波数が該所定値未満である場合に分周比を該第1の値よりも小さい第2の値に設定する。
好ましい実施形態においては、前記分周比設定手段が、前記パルス幅変調信号の周波数が第1所定値以上である場合に分周比を第1の値に設定し、該パルス幅変調信号の周波数が該第1所定値未満であり、かつ、第2所定値より大きい場合に分周比を該第1の値よりも小さい第2の値に設定し、該パルス幅変調信号の周波数が該第2所定値以下である場合に分周比を該第1の値よりも小さく該第2の値よりも大きい第3の値に設定する。
さらに好ましい実施形態においては、前記分周比設定手段が、分周比を前記第3の値から前記第2の値に変更する場合に、前記クロック信号のスイッチング周波数が(C−B)/nで算出される値ずつn回に分割して増加するように分周比を変更する。なお、Cは分周比が該第2の値によって取り得るスイッチング周波数範囲の中間周波数、Bは分周比が該第3の値によって取り得るスイッチング周波数範囲の中間周波数である。
分周比設定手段は、パルス幅変調信号の周波数に応じて分周比を設定し、設定した分周比を分周手段に送信する。分周手段は、入力されたパルス幅変調信号を、分周比設定手段から送信された分周比で分周することにより、スイッチング電源に供給するクロック信号を生成する。従って、スイッチングアンプのパルス幅変調信号を分周して、スイッチング電源を動作させるクロック信号を生成するので、これらの周波数によってビートが発生することを防止できる。さらに、パルス幅変調信号の周波数によって分周比を変更することにより、パルス幅変調信号の周波数が小さくなってもクロック信号のスイッチング周波数が可聴帯域内に入ることを防止でき、かつ、パルス幅変調信号の周波数が大きくなってもクロック信号のスイッチング周波数が必要以上に大きくなりスイッチング損失が増大することを防止できる。これは、パルス幅変調信号の周波数が入力信号のレベルによって変動するパルス幅変調回路を有するスイッチングアンプと、スイッチング電源とを組合せることによって初めて得られる独特の効果である。
[実施形態1]
[全体構成]
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照して具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。図1は、本発明の好ましい実施形態によるスイッチング制御装置が適用されるオーディオ装置を示す概略ブロック図である。
オーディオ装置は、外部から入力される入力信号(オーディオ信号)を増幅し図示しないスピーカーに供給するスイッチングアンプ101と、スイッチングアンプ101に電源電圧を供給するスイッチング電源102と、スイッチングアンプ101のPWM信号を分周してクロック信号を生成しスイッチング電源102に供給する分周回路103と、スイッチングアンプ101のPWM信号の周波数に応じて分周回路103の分周比を設定する制御部104とを備える。
[スイッチングアンプ]
スイッチングアンプ101は、パルス幅変調回路において入力信号をパルス幅変調しPWM信号を生成し、当該PWM信号に応じてスイッチ素子をオンオフ制御することによって、入力信号を増幅するものである。図2は、代表的なスイッチングアンプ101を示すブロック図である。スイッチングアンプ101は、パルス幅変調回路21、ドライバ22、スイッチング出力回路23、LPF(Low Pass Filter)24および負帰還回路25を備える。
パルス幅変調回路21は、入力信号をパルス幅変調して第1のPWM信号OUT1および第2のPWM信号OUT2を生成する。第1のPWM信号OUT1および第2のPWM信号OUT2は、通常、一方がハイレベルの信号である場合に他方がローレベルの信号である。ドライバ22は、第1のPWM信号OUT1および第2のPWM信号OUT2が入力され、電源電圧に基づいて、後述のスイッチ素子を駆動するための駆動信号DRV1およびDRV2を出力する。
スイッチング出力回路23は、スイッチング電源102から供給される第1の電源(例えば正の電源+VD)と第2の電源(例えば負の電源−VD)との間に接続され、駆動信号に応答して正の電源+VDまたは負の電源−VDを出力する。スイッチング出力回路23は、スイッチ素子(例えば、MOSFET)26、27を有する。
LPF24は、スイッチング出力回路23の出力端とスイッチングアンプ101の出力端との間に接続され、高周波成分を除去して、スピーカー等の負荷に出力する。LPF24は、コイル28およびコンデンサ29を有する。負帰還回路25は、スイッチング出力回路23の出力端とパルス幅変調回路101の入力との間に接続され、スイッチング出力回路23の出力に含まれる信号の歪み成分を低減する。
本実施形態のスイッチングアンプ101は、パルス幅変調回路21が生成するPWM信号の周波数(スイッチング出力回路23のスイッチング周波数)が入力信号のレベルに応じて変化するものである限りにおいて、任意の適切なものが採用され得る。すなわち、パルス幅変調回路21から出力されるPWM信号は、入力信号のレベルが大きくなるにつれて、レベルが0(無変調)の場合に比べて、周波数が小さくなる。なお、入力信号のレベルに応じてPWM信号の周波数が変化する理由は、特許文献1に詳細に開示されているので、ここでは割愛する。
図3は、このような条件を満足するパルス幅変調回路の一例を示す回路図である。図3のパルス幅変調回路21は、無安定マルチバイブレータを用いたパルス幅変調回路である。概要を説明すると、コンデンサC1、C2をトランジスタQ2、Q1のコレクタ電流によって充放電することにより、インバータ回路INV1、INV2からハイレベルまたはローレベルの2つのレベルを有するパルスを出力する。そして、トランジスタQ1に入力信号であるオーディオ信号inを入力し、定電流回路62からのトランジスタQ1、Q2のコレクタ電流の分配比を制御し、コンデンサC1、C2の充電時間を制御することによって、出力パルスのパルス幅を変調する。その結果、パルス幅変調回路21は、インバータ回路INV1、INV2からそれぞれPWM信号を出力する。パルス幅変調回路21は、インバータ回路INV1、INV2の入力が、一方がハイレベルであり、他方がローレベルである場合に、発振動作(一方がハイレベルを出力する時に、他方がローレベルを出力する動作を繰り返すことをいう)を継続し、PWM信号を出力することができる。
[スイッチング電源]
スイッチング電源102は、入力電源をスイッチングするためのスイッチ素子を、外部から供給されるクロック信号によってオンオフ動作させる他励式スイッチング電源が採用され得る。
図4は、スイッチング電源102の一例を示す概略回路図である。スイッチング電源102は、スイッチング回路1、共振回路12、高周波トランスT、整流回路14、及び、平滑回路15を備える。
スイッチング回路1は、商用交流電源が整流されることにより得られた直流電圧としての入力電圧Eをスイッチングして、所定の周波数を有する交流電圧に変換する。スイッチング回路1は、入力電圧Eが入力される入力端子INの両端において、たとえばMOS−FETからなる第1〜第4スイッチング素子SW11〜SW14がフルブリッジ回路として構成されることによりなる。分周回路103から供給されるクロック信号CLK1によって、第1および第4スイッチング素子SW11,SW14がオン、オフされ、クロック信号CLK2によって、第2および第3スイッチング素子SW12,SW13がオン、オフされる。
共振回路12は、スイッチング回路1の出力を共振させ、その出力波形を正弦波状(または余弦波状)にする。高周波トランスTは、1次巻線に入力された電圧値を所定の電圧値に昇圧して2次巻線から出力させる。
整流回路14は、高周波トランスTの2次巻線の出力を整流するものであり、ダイオードブリッジ回路として構成された4つのダイオードD15〜D18からなる。平滑回路15は、整流回路14に接続され、チョークコイルL11と、コンデンサC15とからなるLC回路によって構成されている。平滑回路15の出力は、電源電圧として出力端子OUTからスイッチングアンプ101に供給される。
[スイッチング制御装置]
図1に戻って、スイッチング電源102のスイッチング素子にクロック信号を供給するスイッチング制御装置は、分周回路103と、制御部104とを含む。
分周回路103は、スイッチング回路1の第1〜第4スイッチング素子SW11〜SW14をオン、オフさせるためのクロック信号CLK1、CLK2をスイッチング電源102に供給する。クロック信号CLK1、CLK2は、互いに位相が反転された信号である。
分周回路103は、スイッチングアンプ101のパルス幅変調回路21からPWM信号が供給され、制御部104から分周比の情報が供給される。分周回路103は、PWM信号を制御部104から指示された分周比で分周することによって、PWM信号の周波数を当該分周比で分周したスイッチング周波数を有するクロック信号CLK1、CLK2を生成する。
なお、スイッチングアンプ101のスイッチング周波数とスイッチング電源のスイッチング周波数とが連動していればよいので、分周回路103は、PWM信号OUT1及びOUT2が入力されて、この2つのPWM信号からクロック信号を生成してもよく、どちらか一方のPWM信号が入力されて、一方のPWM信号からクロック信号を生成してもよい。
制御部(例えばマイコン)104は、スイッチングアンプ101のパルス幅変調回路21からPWM信号が供給され、PWM信号の周波数(すなわち、スイッチングアンプ101のスイッチング周波数)を特定する。制御部104は、PWM信号の周波数に応じて、分周比を設定し、設定した分周比の情報を分周回路103に供給する。
上記の通り、スイッチングアンプ101のスイッチング周波数とスイッチング電源のスイッチング周波数とが連動していればよいので、制御部104は、PWM信号OUT1及びOUT2が入力されて、この2つのPWM信号から分周比を設定してもよく、どちらか一方のPWM信号が入力されて、一方のPWM信号から分周比を設定してもよい。
[スイッチング制御装置の動作及び作用効果]
以上の構成を有するオーディオ装置について、その動作を説明する。本実施形態においては、制御部104が、PWM信号の周波数に応じて2種類の分周比に設定する場合を例に説明するが、分周比の種類は3つ以上あってもよい。図5は、制御部104の処理を示すフローチャートである。
制御部104は、パルス幅変調回路21からPWM信号が供給されると、例えば所定の周期毎に、PWM信号の周波数をカウントして特定する(S1)。制御部104は、特定した周波数が、第1所定値(本例では、400kHz)以上であるか否かを判断する(S2)。PWM信号の周波数が400kHz以上であれば(S2でYES)、制御部104は、分周比を第1の値である8に設定する(S3)。一方、PWM信号の周波数が400kHz未満であれば(S2でNO)、制御部104は、分周比を第1の値よりも小さい第2の値である4に設定する(S4)。制御部104は、S3又はS4で設定した分周比が前周期で設定されていた分周比から変更になったか否かを判断する(S5)。分周比が変更された場合(S5でYES)、制御部104は分周回路103に設定された分周比の情報を送信し(S6)、S1に戻る。一方、分周比が変更されていない場合は(S5でNO)、そのままS1に戻る。
分周回路103は、制御部104から分周比の情報を取得して、PWM信号を分周してクロック信号を生成する際の分周比を設定する。分周回路103は、パルス幅変調回路からPWM信号が供給され、当該PWM信号を設定した分周比(8または4)で分周し、クロック信号を生成する。例えば、分周回路103は、PWM信号を分周してクロック信号CLK1を生成し、クロック信号CLK1をインバータ等の論理回路で反転させることによって、クロック信号CLK2を生成するとよい。生成されたクロック信号CLK1、CLK2はスイッチング電源102の各スイッチング素子に供給される。
次に、本実施形態の作用効果を説明する。スイッチングアンプ101のPWM信号を分周して、スイッチング電源102のスイッチング周波数とすることによって、スイッチングアンプ101の周波数とスイッチング電源102の周波数とのビートを防止することができる。
さらに、スイッチングアンプ101のPWM信号の周波数のセンター値を400kHzとし、スイッチング電源102のスイッチング周波数は50kHz〜100KHzが適切であるとする。この場合、上記の通り、PWM信号を4分周または8分周してスイッチング電源102のスイッチング電源のクロック信号を生成することで、適切なスイッチング周波数とすることができる(詳細後述)。
なお、スイッチング電源102のスイッチング周波数が50kHz〜100KHzが適切であるのは次に理由による。オーディオアンプに使用されるスイッチング電源としては一定以上のパワーが求められるが、一般的にハイパワーに対応可能なスイッチング素子は小電力型素子に比べてスイッチング速度が遅くなる傾向にあり、一定以上のスイッチング速度にするとスイッチング損失が大きくなってしまい、設計上問題となる。また、スイッチング速度を遅くしすぎると、その周波数が可聴帯域内に入ってくる可能性がある。仮に可聴帯域内でなくても、後段のフィルタの設計に困難が伴う結果となり、問題が生じる。このような条件を考慮すると、スイッチング周波数は50kHz〜100KHzが適切である。
図6は、図3のパルス幅変調回路21に入力信号を入力した際に出力されるPWM信号の周波数の分布を示す。横軸に周波数を、縦軸に出力レベルをそれぞれ示す。このパルス幅変調回路21によると、入力信号のレベルによってPWM信号の周波数が変動するので、入力信号のレベル変化に伴って周波数がかなり広範囲に変化していることがわかる。
図7は、比較例として、PWM信号を4分周のみ又は8分周のみして生成されるクロック信号の周波数特性を示す。左側が8分周のとき、右側が4分周のときの周波数分布である。図7の各波形は、図6の波形と相似形状となっている。8分周のみの場合では、スイッチング周波数が低くなるので、スイッチング損失が少なくなるが、50kHz未満となる場合があり、スイッチング周波数が可聴帯域に接近してしまう。また4分周のみの場合では、スイッチング周波数は可聴帯域に対して十分に大きくなるので、基本波が音質上に及ぼす影響は少なくなる。しかし、100kHz以上となる場合があり、この場合には電源の想定設計値以上にスイッチング損失が大きくなる。
図8は、本実施形態のように、PWM信号の周波数に応じて分周比を8または4に変更する制御を行った場合のスイッチング周波数の分布を示す。本実施形態では、PWM信号を分周して生成されるクロック信号のスイッチング周波数は、概略50kHz〜100KHzの間に収まっていることが分かる。詳細には、図6に示すように、PWM信号が400kHz以上で取り得る周波数範囲は概略400〜460kHzであるので、8分周すると、50〜58kHzになる(図8の左側部分参照)。一方、PWM信号が400kHz未満で取り得る周波数範囲は概略330〜400kHzであるので、4分周すると、概略82〜100kHzになる(図8の右側部分)。従って、PWM信号を分周してクロック信号を生成すると共に、クロック信号のスイッチング周波数を概略50kHz〜100KHzに収めることができる。従って、スイッチング周波数の変動は小さくなり、音質上問題となるビートの発生を抑止しつつ、スイッチング損失を小さくすることが可能となり、スイッチング電源にとって適当なスイッチング周波数を維持することができる。
なお、本実施形態では簡単のために4分周及び8分周を例示したが、PWM信号を一旦逓倍して周波数を高くしてから、分周することによりきめ細かい制御を行うことができ、スイッチング周波数の変動をさらに抑えることができる。
[実施形態2]
スイッチング電源ではスイッチング周波数が高すぎるとスイッチング損失が増加するので、特に高負荷時は、スイッチング周波数を一定以下に保つことが好ましい。上記の通り、図3のパルス幅変調回路21では、入力信号のレベルが大きくなると、PWM信号の周波数が低下する。言い換えると、PWM信号の周波数が一定以下になったときには、スイッチングアンプ101を駆動するスイッチング電源102に大きな負荷がかかると判断できる。本実施形態においては、この特性を利用して、制御部104は、PWM信号の周波数が第1所定値よりも小さい第2所定値以下になった場合に、分周比が大きくなるように調整することにより、スイッチング周波数を一定以下に保ち、スイッチング電源で生じるスイッチング損失をより少なくする。
図9は、本実施形態における制御部104の処理を示すフローチャートである。図9の処理は、図5の処理と比較して、破線で囲ったS11〜S13の処理が追加されている。つまり、S2でPWM信号の周波数が400kHz未満であると判断された場合の分周比の設定処理が異なっている。
制御部104は、パルス幅変調回路21から供給されたPWM信号の周波数が第2所定値以下であるか否かを判断する(S11)。第2所定値は、入力信号のレベルが増大し、スイッチング電源の負荷が大きくなると判断される周波数である。第2所定値は、第1所定値(400kHz)よりも小さい値であり、例えば350kHzである。
PWM信号の周波数が350kHz以下であれば(S11でYES)、制御部104は、分周回路103でPWM信号を分周して生成されたクロック信号の周波数が、所定の範囲B(例えば、50kHz〜70kHz)内になるように分周比を決定する(S12)。図6に示すとおり、PWM信号の350kHz以下で取り得る周波数範囲は、概略330kHz〜350kHzである。従って、制御部104は、このような条件を満足するために、分周比を第3の値(第3の値は、第2の値よりも大きく、第1の値よりも小さい)である6に設定する。分周比6でPWM信号を分周した場合、クロック信号のスイッチング周波数を55kHz〜58kHzとすることができるからである。従って、PWM信号の周波数が小さく、スイッチング電源の負荷が大きいと考えられる場合は、クロック信号のスイッチング周波数を小さくすることにより、スイッチング電源のスイッチング損失を抑制することができる。
一方、PWM信号の周波数が350kHzより大きければ(S11でNO)、制御部104は、分周回路103でPWM信号を分周して生成されるクロック信号の周波数が所定の範囲C(例えば、70kHz〜100kHz)内になるように分周比を決定する(S13)。PWM信号の周波数が350kHz〜400kHzにおいて、このような条件を満足するために、制御部104は、分周比を第2の値である5に設定するとよい。分周比5でPWM信号を分周した場合、クロック信号のスイッチング周波数を70kHz〜80kHzとすることができるからである。
[実施形態3]
オーディオ信号はレベルや周波数成分が急激に変化することが特徴である。実施形態2では、大きな負荷がかかった場合に、スイッチング周波数の分周比制御によってスイッチング電源102のスイッチング周波数をB範囲である50kHz〜70kHzに保った後に、オーディオ信号のレベルが減少、すなわち、スイッチング電源102にかかる負荷が小さくなったと判断し、直ちにスイッチング周波数をC範囲である70kHz〜100kHzに戻す処理を実行すると、オーディオ信号のレベルが変動するたびに、スイッチング周波数が大きく変動することになってしまい、スイッチング電源102の動作に支障をきたす可能性がある。本実施形態では、この問題を解決するために、スイッチング電源102にかかる負荷が低下、すなわちPWM信号の周波数が上昇したとしても、すぐにスイッチング周波数を70kHz〜100kHzに戻すように分周比を変更せずに、複数回に分割して徐々にスイッチング周波数を変動させることで、スイッチング電源の動作をスムーズにすることができる。
図10は、本実施形態における制御部104の処理を示すフローチャートである。図10の処理は、図9の処理と比較して、破線で囲ったS21〜S22の処理がさらに追加されている。S11でPWM信号の周波数が350kHzより大きいと判断された場合(S11でNO)、制御部104は、現在のスイッチング周波数が範囲Cである70〜100kHz内にあるか否かを判断する(S21)。スイッチング周波数が範囲Cである70〜100kHz内にあれば(S21でYES)、S5へと進む。
スイッチング周波数が範囲Cである70〜100kHz内でなく、範囲Bである50〜70kHz内である場合(S21でNO)、制御部104は、スイッチング周波数が下記式1によって算出される周波数分だけ現在のスイッチング周波数から増加するように分周比を算出して、分周比を設定する。
増加する周波数=(範囲Cの中間周波数−範囲Bの中間周波数)/n (式1)
ここで、nはスイッチング周波数を段階的に増加させる回数を表す値であり例えば5回である。範囲Cは70〜100kHzであるので、範囲Cの中間周波数は85kHzであり、範囲Bは50〜70kHzであるので、範囲Bの中間周波数は60kHzである。従って、増加させる周波数は5kHzになる。従って、制御部104は、S21でNOと判断されると、スイッチング周波数を5kHz上昇させるように、分周比をその都度算出して設定する。そして、S21でYESと判断されるまで、n回に分割してスイッチング周波数を増加させるように、分周比を徐々に低くする。
以上の処理によって、クロック信号のスイッチング周波数を範囲Bから範囲Cに上昇させる際には、直ぐにスイッチング周波数を上昇させるのではなく、n回に分割して徐々に上昇させるので、スイッチング電源の動作をスムーズに行うことができる。
[他の実施形態]
図10の処理において、一定時間以上、周波数が350kHzより大きい状態が持続した場合にS21、S22の処理に進むようにしてもよい。また、PWM信号の周波数が350kHz以下になった場合には、即座に分周比を6に設定しているが、これについても一定時間以上、周波数が350kHz以下になった場合にのみ、分周比を6に設定するようにしてもよい。同様に、S2でPWM信号が400kHz以上であると判断して分周比を8に設定する場合も、一定時間以上周波数が400kHz以上継続することを条件としてもよい。また、スイッチング周波数を範囲Bから範囲Cにする場合にのみ、徐々に周波数を増加する処理としているが、S12においても、n回に分割して徐々にスイッチング周波数を変化させるように分周比を制御してもよい。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
本発明は、オーディオアンプに好適に適用され得る。
本発明の好ましい実施形態によるオーディオ装置の構成を示す概略ブロック図である。 スイッチングアンプ101の構成を示す概略ブロック図である。 パルス幅変調回路21の構成を示す概略回路図である。 スイッチング電源102の構成を示す概略ブロック図である。 制御部104の処理を示すフローチャートである。 パルス幅変調回路21のPWM信号の周波数分布を示すデータである。 比較例として、分周比固定で、PWM信号を分周して生成したクロック信号の周波数分布を示すデータである。 本実施形態における、PWM信号を分周して生成したクロック信号の周波数分布を示すデータである。 実施形態2における制御部104の処理を示すフローチャートである。 実施形態3における制御部104の処理を示すフローチャートである。
符号の説明
101 スイッチングアンプ
102 スイッチング電源
103 分周回路(分周手段)
104 制御部(分周比設定手段)

Claims (4)

  1. 入力信号のレベルに応じて周波数が変化するパルス幅変調信号を出力するパルス幅変調回路を有し、該パルス幅変調信号によってスイッチングするスイッチングアンプと、外部からのクロック信号に応じて直流電圧をスイッチングして該スイッチングアンプに供給するスイッチング電源とを備えるオーディオ装置における、該クロック信号を生成するスイッチング制御装置であって、
    該パルス幅変調回路から出力されるパルス幅変調信号の周波数に応じて、分周比を設定する分周比設定手段と、
    該パルス幅変調信号が入力され、該パルス幅変調信号を該分周比設定手段によって設定された分周比で分周して、該クロック信号を生成し、該クロック信号を該スイッチング電源に供給する分周手段とを備える、スイッチング制御装置。
  2. 前記分周比設定手段が、前記パルス幅変調信号の周波数が所定値以上である場合に分周比を第1の値に設定し、該パルス幅変調信号の周波数が該所定値未満である場合に分周比を該第1の値よりも小さい第2の値に設定する、請求項1に記載のスイッチング制御装置。
  3. 前記分周比設定手段が、前記パルス幅変調信号の周波数が第1所定値以上である場合に分周比を第1の値に設定し、該パルス幅変調信号の周波数が該第1所定値未満であり、かつ、第2所定値より大きい場合に分周比を該第1の値よりも小さい第2の値に設定し、該パルス幅変調信号の周波数が該第2所定値以下である場合に分周比を該第1の値よりも小さく該第2の値よりも大きい第3の値に設定する、請求項1に記載のスイッチング制御装置。
  4. 前記分周比設定手段が、分周比を前記第3の値から前記第2の値に変更する場合に、前記クロック信号のスイッチング周波数が(C−B)/nで算出される値ずつn回に分割して増加するように分周比を変更する、請求項3に記載のスイッチング制御装置。なお、Cは分周比が該第2の値によって取り得るスイッチング周波数範囲の中間周波数、Bは分周比が該第3の値によって取り得るスイッチング周波数範囲の中間周波数である。
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