JP4956705B2 - 免疫測定装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、臨床検査等の分野で利用される免疫測定装置に関するものであり、簡便、迅速かつ高感度に、検体中の測定対象物を定量的に測定できる免疫測定装置に関する。
血液、尿などの生体試料中に含まれる物質を測定する方法として、使用方法が簡便で短時間で測定できる簡易型の免疫測定装置が開発されている。この装置は、緊急検査、ベッドサイド等での検査などに広く使用されるようになって、その重要性、有用性が増大してきた。
簡易型の免疫測定装置としては、イムノクロマト法、フロースルー法、免疫センサ法等を原理とした測定装置が知られている。これらの装置に用いられている方法は、試料を添加後、抗原抗体反応を行いつつ溶液が担体上を上下或いは左右に移動して、最終的に測定対象物量に相当するシグナルが得られるという原理に基づいており、その構造も比較的簡単である。シグナルの検出法は、抗体に金コロイドや着色ラテックスに代表される着色粒子を標識して、検出ラインや検出面の呈色を読みとる方法が一般的に用いられている。この他にも、測定操作が複雑になるが、酵素反応による呈色等も利用されている。
これらの簡易型の免疫測定装置は、基本的に測定対象物の有無を判定するための定性用として利用されている。しかし、近年には、より有益な診断を実施するために、これらの装置を利用した定量化の試みがなされている。これらの試みは、測定後の検出ラインの色調が、測定対象物の量(濃度)に依存して変化することに基づいている。具体的には、検出ラインの色調を判読する方法として、反射率計で測定する方法、CCDイメージセンサで画像解析する方法(特開平8−334511、特開2000−266751)、電気伝導度による方法(特開2001−337065)などが開発されている。
また、同様の免疫測定装置において、全標識抗体のうち、未反応の標識抗体を捕捉し、捕捉されなかった標識抗体(すなわち、反応した標識抗体)を測定するという方法に関する装置を開示する先行技術がある。例えば、US5705338,特開平4−16745,特開2003−262636である。しかし、これらの測定装置は、十分な定量性を備えていない。更に、同様の先行技術で、抗イディオタイプ抗体の使用については、特開平7−151757に開示されている。
特開平8−334511 特開2000−266751 特開2001−337065 US5705338 特開平4−16745 特開2003−262636 特開平7−151757
上述した定量化の試みは、定性用の装置から得られた検出結果を機器で測定して定量化しようと応用検討したものである。そのため、呈色の色調又は強度差が微妙であり、定量範囲が狭く、十分な定量性が確保されているとは言い難い。又、検出方法に酵素反応を利用した場合は、定量化や高感度化に対して有効であるが、洗浄操作や試液の添加等の操作が必要になり、バックグラウンド上昇等の課題もある。
本発明は上記した問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、簡易型の免疫測定装置の長所、すなわち、使用方法が簡便、1段階操作、短時間に測定可能等の性質をそのまま有すると共に、様々な抗原に対応可能であり、かつ定量用の簡便な免疫測定装置を提供することにある。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、装置内に3つの異なる部位を有した装置として構成することによって、定量用の簡便な免疫測定を行うことができることに想到し、本発明を完成させた。
すなわち本発明は、試料中の測定対象物である抗原と標識抗体を特異的に結合させて、その結合体の標識物を測定することにより、抗原量を測定することが可能な免疫測定装置であって、1つの装置内に下記(1)乃至(3)の3つの部位を有し、それぞれの部位を順に溶液が移動できるように構成され、標識された第1の抗体は抗体部分がF(ab’)フラグメントでかつF(ab’)フラグメントと標識物の結合比が1:1乃至1:n(nは整数)のいずれかであり、第2の抗体が第1の抗体に対する抗イディオタイプ抗体でかつ抗原と第1の抗体との結合物には結合できない種類の抗イディオタイプ抗体である、免疫測定装置である。
(1)試料と、抗原に特異的に結合できる標識された第1の抗体とを反応させた溶液を添加するための部位、又は、標識された第1の抗体を含んでおり、第1の抗体が試料で溶解されて移動できるような形態で含まれている、試料を添加するための部位である、第1の部位
(2)第1の抗体に特異的に結合できる第2の抗体が、第3の部位に移動できないような形態で含まれている部位である、第2の部位
(3)第1の抗体に含まれる標識物を検出するための試薬或いはその一部を含む、第1の抗体の標識物を検出する部位である、第3の部位
本発明はまた、試料中の測定対象物である抗原と、前記抗原に特異的に結合する標識抗体とを反応させ、未反応の標識抗体を当該抗体に対する抗イディオタイプ抗体で捕捉し、捕捉されなかった抗原と標識抗体との結合物を検出する免疫測定方法であって、前記標識抗体の抗体部分が、F(ab’)フラグメントでかつF(ab’)フラグメントと標識物の結合比が1:1乃至1:n(nは整数)のいずれかであり、前記抗イディオタイプ抗体が、抗原と標識抗体との結合物には結合できない種類の抗イディオタイプ抗体である、免疫測定方法と表現することもできる。
本発明で提供される免疫測定装置は、著しく簡便な操作で迅速かつ高感度に定量的な測定を可能にするものである。従って、緊急検査やベッドサイド検診に利用でき、医療分野に於ける有用性は極めて高いものである。また、様々な測定対象抗原に対して、容易に応用でき、汎用性の高いものである。
以下に本発明の実施の形態を説明する。本発明装置の一例を図1に模式的に示す。図1において、装置4は、第1の部位1、第2の部位2、第3の部位3から構成されている。第1の部位に提供された試料溶液は、順次展開或いは送液され、第2の部位を通り、第3の部位に到達する。第1の部位1、第2の部位2及び第3の部位3の各部位は、多様な材質、形態から構成することが可能であり、中でも、ガラス繊維膜、多孔性メンブレン、濾紙、ナイロン膜等の多孔質担体で構成することが好ましい。ここでは、一つの多孔質担体上に各部位を構成することも可能であるが、各部位ごとに最適な担体を選んで使用することもできる。各部位ごとに材質を変える場合は、各部位が互いに接触するように配置して、溶液の流れを阻害しないようにする必要がある。各部位の担体の組み合わせとしては、第1の部位をガラス繊維膜、第2の部位をニトロセルロース膜、第3の部位を濾紙とするような実施態様が例示できる。また、各部位は、プラスチック製シート等からなる支持体5上に配置するのが好ましく、そのような装置例を図2に示す。図2では、支持体5の上に、第1の部位1、第2の部位2、および第3の部位3が配置されており、これらが装置4を構成している。
次に、各部位の説明をする。本発明においては、(1)試料溶液を直接に第1の部位に添加する場合と、(2)試料溶液と標識された第1の抗体(以下、標識抗体)を予め別容器で反応させた後に第1の部位に添加する場合とがある。前者の場合は、第1の部位は、標識抗体を含有している。一方、後者の場合は、第1の部位には標識抗体は含ませない。この部位では、試料溶液添加後、標識抗体及び抗原と標識抗体の結合物は保持されることなく第2の部位へ移動する。
第2の部位には、抗イディオタイプ抗体が、(1)担体或いは装置に直接固定化されるか、又は、(2)ビーズやラテックス等の粒子に固定化された状態で存在している。すなわち、第2の部位に含まれる抗イディオタイプ抗体は、第3の部位には移動できない形態で存在している。抗イディオタイプ抗体の固定化には公知の方法が利用でき、物理吸着、或いは共有結合による方法が適宜選択される。ビーズやラテックス等の粒子に抗イディオタイプ抗体を固定化した場合は、第2の部位又は第3の部位の担体のポアサイズを粒子より小さくしたり、流路の幅を狭くする等の方策を講じる必要がある。第2の部位では、未反応の標識抗体のみが捕捉され、抗原と標識抗体の結合物は捕捉されることなく第3の部位へ移動する。
第3の部位では、移動してきた抗原と標識抗体の結合物に含まれる標識物の測定が行われる。標識物の測定には、標識物に応じて公知の検出方法を用いることができ、必要な試薬類を当該部位に含ませることができる。これらの試薬類は、第3の部位に全て含ませることも可能であるし、一部の試薬を第2の部位又は第1の部位若しくは更に別の部位に含ませておくことも可能である。検出は、一般的な機器、例えば反射率計、分光光度計、蛍光検出器等を用いて実施される。
本発明における測定対象物とは、一般的な臨床検査等における検査対象物を指し、具体的には、血液、尿、唾液、分泌液等に含まれる各種成分や、組織、便等の固形物からの抽出液等に含まれる各種成分等のことである。本発明では、測定対象物に対して1種類の抗体しか必要としないため、複数のモノクローナル抗体が結合できるような分子量の大きい物質だけでなく、1つのモノクローナル抗体しか結合できない低分子(ハプテンとも言われる)物質も測定対象物となりうる。
本発明における標識された第1の抗体とは、試料中の測定対象物である抗原に対するモノクローナル抗体のF(ab’)フラグメントに、通常の免疫測定法に利用されている様々な標識物を結合させたものである。さらに、抗体のF(ab’)フラグメントと標識物の結合比は、1:1乃至1:n(nは整数、ただし、1〜5が好ましい)のいずれかの比率で結合した状態が最適である。尚、モノクローナル抗体のF(ab’)フラグメント化やF(ab’)フラグメントへの標識物の結合は、公知の方法が利用できる。
本装置においてこのような標識抗体を用いることは、感度の向上や定量性の向上に対して非常に有利である。モノクローナル抗体は一般的にIgGが使用される。IgGをそのまま用いた標識抗体は通常2価結合性を有しているので、測定対象物である抗原と反応させた場合には、標識抗体と抗原の結合比が1:1または1:2の結合物が混在することになる。これは、IgG抗体1分子に含まれる結合部位には、常に抗原がすべて結合するわけではないためである。結合比が混在した結合物が第2の部位を通過すると、未反応のものに加えて、1:1の結合物も捕捉されることになり、感度や定量性を低下させる要因となる。これに対し、本発明では、1価結合性のF(ab’)フラグメントを使用しているため、未反応のものを除くと、標識抗体と抗原の結合比が1:1結合物しか存在しないことになり、感度や定量性を向上させることが可能となる。
標識物は、酵素、着色粒子、蛍光物質、発光物質、フェロセン等の一般的な免疫測定に用いられているものが使用可能である。必要な測定感度等に応じて適宜選択できるが、マトリックスの影響を受けにくい酵素を使用するのが好ましい。酵素としては、生体内或いは試料にほとんど存在しないものが好ましく、例えばパーオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ等が好ましい。一方、生体内に含まれる酵素を用いる場合は、第1の部位或いは第2の部位に当該酵素に対する抗体等を含ませて、ヒト由来の酵素を除去するよう構成すれば良いし、或いは、酵素の基質或いは補酵素に対する特異性を利用することも可能である。例えば、Leuconostoc mesenteroides由来のグルコース−6−リン酸脱水素酵素で補酵素にNADを用いた場合では、ヒト由来の本酵素はNADP依存性なので、試料中に存在しても問題はない。
標識物を検出するための試薬は、標識物に従って適宜選択される。標識物に酵素を用いる場合は、通常、NAD又はNADP或いはその誘導体、酵素基質又は酵素基質を二次的に生成させるための試薬類、発色基質、ジアホラーゼ、パーオキシダーゼの中から選択される1以上の試薬である。具体例として以下に記述する。
標識物にパーオキシダーゼを使用する場合は、発色基質、過酸化水素又は過酸化水素を二次的に生成させるための試薬類が必要となる。この場合、発色基質は、1,2−フェニレンジアミン(OPD)、3,3’,5,5’−テトラメチルベンチジン(TMBZ)、2,2’−アジノビス−3−エチルベンゾチアゾリン−6−スルホン酸(ABTS)等が使用できる。また、過酸化水素を二次的に生成させるための試薬類として、例えば、グルコースとグルコースオキシダーゼが使用できる。標識物にグルコースオキシダーゼを使用する場合は、発色基質とグルコース及びパーオキシダーゼが必要となり、発色基質は標識物がパーオキシダーゼの場合と同じものが使用できる。また、標識物にグルコース−6−リン酸脱水素酵素を使用する場合は、グルコース−6−リン酸とNAD又はその誘導体が必要となり、呈色による検出を行う場合はさらにジアホラーゼと発色基質が必要となる。この場合の発色基質は、ニトロブルーテトラゾリウム(NBT)等の還元系発色剤が使用できる。
尚、他に試薬類の安定化剤や界面活性剤等の補助試薬類も添加できることは言うまでもない。また、検出するための試薬を混在させたときに、それらの試薬の安定性に問題が生じる場合は、それらの試薬を第1の部位や第2の部位、又は更に別の部位に分散させておくことも可能である。
本発明における第2の抗体は、標識抗体の抗体部分が有する抗原結合部位の固有の構造を認識するモノクローナル抗体のことで、一般的に抗イディオタイプ抗体と呼ばれるものである。抗イディオタイプ抗体は、抗原により目的とする抗体への結合が阻害できるタイプと阻害できないタイプが存在することが知られている。本発明に使用できる抗イディオタイプ抗体とは、抗原によりその結合が阻害できるもの、すなわち抗原と標識抗体の結合物には結合できないタイプのものを指す。
この抗イディオタイプ抗体は、通常の方法に従って容易に作製することができる。例えば、マウス由来のモノクローナル抗体の抗イディオタイプ抗体を作る場合、抗原となるモノクローナル抗体をKLH複合体としてマウスに投与すれば、あとは通常のモノクローナル抗体の作製方法に従って製造することができる。従って、本発明に使用できる抗イディオタイプ抗体は、通常のモノクローナル抗体と同様に、容易かつ大量に作製することができる。
本発明において、第2の部位に用いる抗イディオタイプ抗体の量は、未反応の標識抗体をほぼ完全に捕捉する必要があるため、標識抗体の量に対して過剰量必要で、具体的には、モル換算で10倍以上の量を使用するのが好ましい。ここで、抗イディオタイプ抗体の代わりに抗原を使用することもできるが、この場合、実用的な見地から、安定性の良い抗原、低コストに大量に用意できる抗原に限られ、測定対象物が限定されてしまうので、本発明装置においては、抗原は使用しない。また、本発明において使用する標識抗体の量は、抗原の測定したい範囲の上限以上を用いればよく、好ましくは、モル換算で抗原量の上限の2〜100倍程度を用いる。
以上、本発明の免疫測定装置について説明した。図3には、本発明の測定原理を簡潔に図示した。図中の上段(A)は、装置4の全体を斜視図で示したものである。図中の矢印Xは、試料の流れる方向を示している。また、図中の下段(B)は、装置中で起こる反応の様子を経時的に示したものである。すなわち、T=t0では、抗原6と標識抗体7とが、第1の部位1に添加された状態を示している。適当な時間が経過し、T=t1になると、試料が第2の部位2および第3の部位3を通過する。このとき、抗原6と反応しなかった標識抗体7は、第2の抗体8に結合され、第2の部位2から第3の部位3に移動することができない。一方、抗原6と反応した標識抗体7は、第2の部位2を通過し、第3の部位3に至る。こうして、第3の部位3では、抗原6と反応した標識抗体7のみが検出される。
一方、本発明の免疫測定方法については、本発明の免疫測定装置を使用して容易に実施することができるので、更なる説明は割愛する。以下に、本発明の実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明する。しかしながら、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
実施例1 抗ヒトCRPマウスモノクローナル抗体に対する抗イディオタイプ抗体の作製
(1)免疫源の作製
市販の抗ヒトCRPマウスモノクローナル抗体(オリエンタル酵母製)5mgとKLH (Calbiochem製)4mgを含む0.1Mリン酸緩衝液(pH6.7)2mLにグルタルアルデヒド(70%)3μL添加して、室温で1時間反応させた。反応後、PBS緩衝液で透析して免疫源とした。
(2)免疫化
上記免疫原の0.5mg/mL溶液1mLと完全フロイントアジュバント1mLとを混合して乳化したものを8週令のBALB/cマウスに200μL腹腔内投与した。その後2週間おきに3回、上記免疫原−不完全フロイントアジュバント等量混合乳化液200μLを腹腔内投与した。更に、3回目の投与から2週間後に、上記0.5mg/mLの免疫原100μLを静脈注射した。
(3)脾細胞の細胞融合
3日後、上記マウスから脾臓を摘出し、脾細胞をDMEM培地に懸濁し、洗浄を行った。一方、マウスミエローマ細胞株P3X63Ag8(大日本製薬)を、細胞融合に合わせて対数増殖期になるように培養し、遠心分離により集めた。細胞融合はPEG法(PEG4000)を用いて実施した。
(4)ハイブリドーマの作製とスクリーニング
ハイブリドーマは、10%FCS入りDMEM培地とHAT培地により培養し、以下の方法によりスクリーニングした。ハイブリドーマ培養上清の一次スクリーニングは、固相抗原として抗ヒトCRPマウスモノクローナル抗体からペプシン消化して得た精製F(ab’)フラグメント、二次抗体として市販のHRP標識ヤギ抗マウスIgG(Fc)抗体(ICN社製)を用いたサンドイッチELISA法により実施した。さらに、二次スクリーニングとして上記固相抗原にCRPをあらかじめ反応させて同様に操作することにより、CRPにより結合阻害を起こすタイプかどうか判定した。陽性ウェルのクローニングとスクリーニングの結果、抗ヒトCRPモノクローナル抗体を特異的に認識し、さらにCRPにより結合阻害を起こす抗体を産生するハイブリドーマとして、13Dと14Aの2クローンを得た。
(5)抗体の調製
上記で得られたハイブリドーマ細胞株のうち、13Dを拡大培養して抗イディオタイプ抗体の採取を行った。培養上清の精製は、プロテインAカラム(アマシャム・ジャパン製)により実施した。
実施例2 HRP標識抗ヒトCRP抗体の作製
(1)ペプシン消化
0.1M酢酸緩衝液(pH4.0)1mLに抗ヒトCRPマウスモノクローナル抗体5mgとペプシン(シグマ製)0.3mgを混合し、37℃で24時間反応させた。反応後、ゲル濾過にて精製し、F(ab’)フラグメントを1.8mg得た。抗ヒトCRPマウスモノクローナル抗体は、前記同様の市販品を使用した。
(2)還元
F(ab’)フラグメント溶液は、限外濾過膜により5mM EDTAを含む0.1Mリン酸緩衝液(pH6.5)に置換した。この抗体液に0.1Mシステアミン溶液を加えて37℃で2時間反応させた。反応後、ゲル濾過にて精製し、F(ab’)フラグメントを1.0mg得た。
(3)HRPのマレイミド化
パーオキシダーゼ(HRP:ロシュ製)5mgを0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)750μLに溶解した。DMF120μLにN−ヒドロキシスクシンイミドエステル(ジーベンケミカル東京)2mgを溶解し、HRP溶液に75μL加えて、30℃で1時間反応させた。反応後、ゲル濾過にて精製し、マレイミド化HRPを2.6mg得た。
(4)コンジュゲートの調製
F(ab’)フラグメント1.0mgとマレイミド化HRP1.0mgを混合し、冷蔵で24時間反応させた。反応後、ゲル濾過にて精製し濃縮操作後、1.2mg/mLのHRP標識抗ヒトCRP抗体液を得た。
実施例3 CRP測定装置(試験片)の作製
(1)標識エリア用濾紙(第1の部位)の調製
PBS緩衝液10mLでBSA10mg、グルコース10mgを溶解させた。次に、この溶液で実施例2で作製したHRP標識抗ヒトCRP抗体を5000倍希釈した。さらにこの溶液に濾紙(ワットマン製)を含浸させて乾燥後、12mm×5mmに裁断した。
(2)捕捉エリア用メンブレン(第2の部位)の調製
10mm×5mmに裁断したハイフローメンブレン(ミリポア製)に、実施例1で作製した抗イディオタイプ抗体液1mg/mL溶液を5μL添加した。室温で乾燥後、3mg/mLカゼイン溶液に入れて30分放置後、取り出して乾燥させた。
(3)検出エリア用濾紙(第3の部位)の調製
TMBZ 5mg、ピラノースオキシダーゼ30単位をPBS緩衝液1mLに溶解した。この溶液に濾紙(ワットマン製3hr)を含浸させて乾燥後、7mm×5mmに裁断した。
(4)試験片の組み立て
支持体であるプラスチック板(60mm×5mm)に上端から25mm幅で両面粘着テープを貼った。次に、このプラスチック版の上端を5mmほど空けて上記(2)のメンブレンを貼り付けて固定した。次に、(2)のメンブレンの上端と2mmほど重なり合うように(3)の濾紙を貼り付けて固定した。さらに、(2)のメンブレンの下端が2mmほど重なり合うように(1)の濾紙を貼り付けて固定した。
実施例4 CRPの定量測定
0、3.25、7.5、15、30、60、120ng/mLのCRPを含有する溶液を検体として用いた。検体は、試料添加位置である標識エリア用濾紙に30μL添加して反応を開始し、5分後に色差計により検出エリアの690nmにおける反射率を測定した。得られた反射率とヒトCRPの濃度との関係を示す検量線を図4に示した。これによれば、低濃度から良好な検量線を示しており、CRPが定量可能であることが判明した。
本発明の装置の一例を模式的に示す図である。 本発明の装置の別の一例を模式的に示す図である。 本発明の装置の測定原理を示す図である。 実施例4で得られた反射率とヒトCRPの濃度との関係を示す検量線である。
符号の説明
1…第1の部位、2…第2の部位、3…第3の部位、4…装置、5…支持体、6…抗原、7…標識抗体、8…第2の抗体

Claims (6)

  1. 試料中の測定対象物である抗原と標識抗体を特異的に結合させて、その結合体の標識物を測定することにより抗原量を測定することが可能な免疫測定装置であって、1つの装置内に下記(1)乃至(3)の3つの部位を有し、それぞれの部位を順に溶液が移動できるように構成され、標識された第1の抗体は、抗体部分がF(ab’)フラグメントでかつF(ab’)フラグメントと標識物の結合比が1:1乃至1:n(nは整数)のいずれかであり、第2の抗体は、第1の抗体に対する抗イディオタイプ抗体でかつ抗原と第1の抗体との結合物には結合できない種類の抗イディオタイプ抗体である、免疫測定装置。
    (1)試料と、抗原に特異的に結合できる標識された第1の抗体とを反応させた溶液を添加するための部位、又は、標識された第1の抗体を含んでおり、第1の抗体が試料で溶解されて移動できるような形態で含まれている、試料を添加するための部位である、第1の部位
    (2)第1の抗体に特異的に結合できる第2の抗体が、第3の部位に移動できないような形態で含まれている部位である、第2の部位
    (3)第1の抗体に含まれる標識物を検出するための試薬又はその一部を含む、第1の抗体の標識物を検出する部位である、第3の部位
  2. 第2の部位において、第2の抗体が担体或いは粒子に固定化されている、請求項1に記載の装置。
  3. 第1の抗体が酵素で標識されている、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 第1の抗体に含まれる標識物を検出するための試薬が、NAD又はNADP或いはその誘導体、酵素基質又は酵素基質を二次的に生成させるための試薬類、発色基質、ジアホラーゼ、パーオキシダーゼの中から選択される1以上の試薬である、請求項3に記載の装置。
  5. 3つの部位が、それぞれガラス繊維膜、多孔性メンブレン、濾紙、ナイロン膜のうちのいずれかの材質で構成される、請求項1〜4のいずれかに記載の装置。
  6. 試料中の測定対象物である抗原と、前記抗原に特異的に結合する標識抗体とを反応させ、未反応の標識抗体を当該抗体に対する抗イディオタイプ抗体で捕捉し、捕捉されなかった抗原と標識抗体との結合物を検出する免疫測定方法であって、前記標識抗体の抗体部分が、F(ab’)フラグメントでかつF(ab’)フラグメントと標識物の結合比が1:1乃至1:n(nは整数)のいずれかであり、前記抗イディオタイプ抗体が、抗原と標識抗体との結合物には結合できない種類の抗イディオタイプ抗体である、免疫測定方法。
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