JP4955367B2 - 単結晶シリコン太陽電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、単結晶シリコン太陽電池の製造方法及び単結晶シリコン太陽電池に関するものであり、特に透明絶縁性基板上に単結晶シリコン層を形成する単結晶シリコン太陽電池の製造方法及び単結晶シリコン太陽電池に関するものである。
珪素を主原料とする太陽電池は、その結晶性により単結晶シリコン太陽電池、多結晶シリコン太陽電池、非晶質シリコン太陽電池に分類される。このうち、単結晶シリコン太陽電池は、結晶引上げによる単結晶インゴットをワイヤーソーによりウエーハ状に切り出し、100〜200μm厚のウエーハに加工し、これにpn接合、電極、保護膜等を形成して太陽電池セルとしている。
多結晶シリコンでは、結晶引き上げによらず、鋳型にて溶融金属珪素を結晶化させることで多結晶のインゴットを製造し、これを単結晶シリコン太陽電池と同様にワイヤーソーによりウエーハ状に切り出し、同様に100〜200μm厚のウエーハとし、単結晶シリコン基板と同様にpn接合、電極、保護膜を形成して太陽電池セルとしている。
非晶質シリコン太陽電池では、例えば、プラズマCVD法により、シランガスを気相中で放電により分解することで、基板上に非晶質の水素化珪素膜を形成し、これにドーピングガスとしてジボラン、ホスフィン等を添加し、同時に堆積させることで、pn接合と成膜工程を同時に行い、電極、保護膜を形成して太陽電池セルとしている。非晶質シリコン太陽電池では、非晶質シリコンが直接遷移型として入射光を吸収するため、その光吸収係数は単結晶及び多結晶シリコンのそれと比べおよそ一桁高い(非特許文献1)ことで、非晶質シリコン層の厚さは結晶系の太陽電池に比べておよそ100分の1の膜厚の1μm前後で十分であるという利点がある。近年、太陽電池の生産量が世界で年間1ギガワットを越し、今後更に生産量が伸びることを考えると、資源を有効に活用できる薄膜の非晶質シリコン太陽電池に対する期待は大きい。
しかし、非晶質シリコン太陽電池の製造には、原料にシランやジシラン等の高純度のガス原料を用いることや、そのガス原料の有効利用率はプラズマCVD装置内で基板以外に堆積するものもあることなどの事情から、結晶系太陽電池に必要な膜厚との単純な比較で資源の有効利用率を決定することはできない。また、結晶系太陽電池が変換効率において15%前後であるのに対して、非晶質シリコン太陽電池は10%前後であり、更に、光照射下における出力特性劣化の問題が依然残されている。
そこで、結晶系シリコン材料を用いて薄膜太陽電池を開発する試みが種々なされている(非特許文献2)。例えば、アルミナ基板やグラファイト基板等にトリクロロシランガスやテトラクロロシランガス等を用いて多結晶の薄膜を堆積させるものである。この堆積膜には結晶欠陥が多く、そのままでは変換効率が低いので、変換効率を向上させるために、帯域溶融を行い、結晶性を改善する必要がある(例えば特許文献1参照)。しかし、このような帯域溶融による方法をとっても、結晶粒界でのリーク電流及びライフタイムの低下により長波長域での光電流応答特性が低下する等の問題があった。
特開2004−342909号公報 高橋清、浜川圭弘、後川昭雄編著、「太陽光発電」、森北出版、1980年、233頁 高橋清、浜川圭弘、後川昭雄編著、「太陽光発電」、森北出版、1980年、217頁
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、シリコン太陽電池において、その原料となる珪素の有効活用を図るために光変換層を薄膜とするとともに、変換特性に優れ、更に光照射による劣化の少ない単結晶シリコン太陽電池を、家屋等の採光用窓材料としても使用可能な、受光した可視光のうち一部を透過するシースルー型太陽電池として提供すること、及びその製造方法を提供することにある。
上記目的達成のため、本発明は、透明絶縁性基板上に、光変換層として単結晶シリコン層が配置されている単結晶シリコン太陽電池を製造する方法であって、少なくとも、透明絶縁性基板と第一導電型の単結晶シリコン基板とを用意する工程と、前記単結晶シリコン基板に水素イオンまたは希ガスイオンの少なくとも一方を注入して、イオン注入層を形成する工程と、前記透明絶縁性基板の一方の表面に集電電極パターンを形成する工程と、前記透明絶縁性基板の前記集電電極パターンを形成した表面上に、前記集電電極パターンを埋め込むように絶縁体層を形成する工程と、前記絶縁体層の表面を平坦化するとともに前記集電電極パターンを露出する工程と、前記単結晶シリコン基板のイオン注入面と前記透明絶縁性基板上の前記絶縁体層の表面とのうち少なくとも一方に表面活性化処理を行う工程と、前記単結晶シリコン基板のイオン注入面と前記透明絶縁性基板上の前記絶縁体層の表面とを貼り合わせる工程と、前記イオン注入層に衝撃を与えて前記単結晶シリコン基板を機械的に剥離して、単結晶シリコン層とする工程と、前記単結晶シリコン層に前記第一導電型とは異なる導電型である第二導電型の拡散層を形成してpn接合を形成する工程と、前記単結晶シリコン層上に電極を形成する工程とを含むことを特徴とする単結晶シリコン太陽電池の製造方法を提供する。
このような工程を含む単結晶シリコン太陽電池の製造方法によって、透明絶縁性基板上に光変換層として単結晶シリコン層が配置されている単結晶シリコン太陽電池を製造することができる。
また、単結晶シリコン基板と、透明絶縁性基板上の、集電電極パターンを埋め込んだ絶縁体層の表面とを、表面活性化処理後に貼り合わせるため、両者を強固に貼り合わせることができる。従って、結合力を高める高温熱処理を施さなくても十分に強固な接合となる。また、このように接合面が強固に接合しているので、その後イオン注入層に衝撃を与えて単結晶シリコン基板を機械的に剥離し、透明絶縁性基板上に集電電極パターンを埋め込んだ絶縁体層を介して薄い単結晶シリコン層を形成することができる。従って、剥離のための熱処理を行わなくても単結晶シリコン層の薄膜化ができる。
そして、このような工程を含む単結晶シリコン太陽電池の製造方法によれば、光変換層としての単結晶シリコン層の形成を、単結晶シリコン基板から剥離することによって行うので、該単結晶シリコン層の結晶性を高くすることができる。その結果、太陽電池としての変換効率を高くすることができる。
また、単結晶シリコン層の形成のための単結晶シリコン基板の剥離を、加熱によらず機械剥離によって行うので、光変換層に熱膨張率の相違に基づく亀裂や欠陥が導入されることを抑制することができる。
また、シリコン層の薄い薄膜太陽電池とするので、珪素原料を節約し、有効に利用することができる。
この場合、前記表面活性化処理を、プラズマ処理またはオゾン処理の少なくとも一方とすることができる。
このように、表面活性化処理を、プラズマ処理またはオゾン処理の少なくとも一方とすれば、容易に表面活性化を行うことができ、単結晶シリコン基板と集電電極パターンを埋め込んだ絶縁体層が形成された透明絶縁性基板とを強固に貼り合わせることができる。
また、前記透明絶縁性基板を、石英ガラス、結晶化ガラス、硼珪酸ガラス、ソーダライムガラスのいずれかとすることができる。
このように、透明絶縁性基板を、石英ガラス、結晶化ガラス、硼珪酸ガラス、ソーダライムガラスのいずれかとすれば、これらは光学的特性が良好な透明絶縁性基板であり、シースルー型単結晶シリコン太陽電池を容易に製造できる。また、製造した単結晶シリコン太陽電池を既存の窓ガラス等と置換することも容易になる。
また、前記集電電極パターンを、タングステン、チタン、クロム、アルミニウム、モリブデン、ジルコニウム、ハフニウム、ニッケルのうち少なくとも一種を含有するものとすることができる。
このうち、タングステン、チタン、クロム、モリブデン、ジルコニウム、ハフニウム、ニッケルのような高融点金属を含有するものを用いて集電電極パターンとすれば、太陽電池の製造工程中に高温熱処理があっても、集電電極パターンをより確実に形成することができる。また、集電電極パターンを、アルミニウムを含有するものとすれば、コンタクト抵抗が低く、直列抵抗が低い集電電極パターンを容易に形成することができる。
また、前記集電電極パターンを、単結晶シリコンに対してドナー又はアクセプターを形成する添加材料を含有するものとすることができる。
このように、集電電極パターンを、単結晶シリコンに対してドナー又はアクセプターを形成する添加材料を含有するものとすれば、単結晶シリコン基板の集電電極パターンとの接合界面近傍に高濃度拡散領域を形成することができる。その結果、電極近傍でのキャリアの再結合を防止することができ、太陽電池の変換効率を向上させることができる。
さらに、前記イオン注入の深さを、イオン注入面から0.1μm以上5μm以下とすることが好ましい。
このように、イオン注入の深さを、イオン注入面から0.1μm以上5μm以下とすることにより、製造される単結晶シリコン太陽電池の光変換層としての単結晶シリコン層の厚さをおよそ0.1μm以上5μm以下とすることができる。そして、このような厚さの単結晶シリコン層を有する単結晶シリコン太陽電池であれば、薄膜単結晶シリコン太陽電池として実用的な効率が得られるとともに、使用する珪素原料の量を節約できる。また、このような厚さの単結晶シリコン層を有する単結晶シリコン太陽電池であれば、確実に一部可視光を透過することができる。
また、本発明は、上記のいずれかの単結晶シリコン太陽電池の製造方法によって製造された単結晶シリコン太陽電池を提供する。
このように、上記のいずれかの単結晶シリコン太陽電池の製造方法によって製造された単結晶シリコン太陽電池であれば、光変換層としての単結晶シリコン層の形成を、単結晶シリコン基板から剥離することによって行い、単結晶シリコン層の剥離を、加熱によらず機械剥離によって行ったものであるので、結晶性の高い単結晶シリコン層とすることができる。そのため、膜厚に比して変換効率が高い薄膜太陽電池とすることができる。また、単結晶シリコン層の厚さが薄い薄膜太陽電池であるので、珪素原料を有効に利用することができる。
また、本発明は、少なくとも、透明絶縁性基板と、集電電極パターンが埋め込まれた絶縁体層と、pn接合が形成された単結晶シリコン層と、電極とが順次積層され、前記集電電極パターンが前記単結晶シリコン層と接合界面を有することを特徴とする単結晶シリコン太陽電池を提供する。
このような構造を有する単結晶シリコン太陽電池であれば、透明絶縁性基板上に光変換層が配置されているシリコン太陽電池として、光変換層を単結晶シリコン層とした太陽電池であるので、膜厚に比して変換効率が高い太陽電池とすることができる。
この場合、前記透明絶縁性基板は、石英ガラス、結晶化ガラス、硼珪酸ガラス、ソーダライムガラスのいずれかであることが好ましい。
このように、透明絶縁性基板が、石英ガラス、結晶化ガラス、硼珪酸ガラス、ソーダライムガラスのいずれかであれば、これらは光学的特性が良好な透明絶縁性基板であるので、透明度の高いシースルー型単結晶シリコン太陽電池とすることができる。また、このような単結晶シリコン太陽電池であれば、既存の窓ガラス等と置換することも容易である。
また、前記集電電極パターンは、タングステン、チタン、クロム、アルミニウム、モリブデン、ジルコニウム、ハフニウム、ニッケルのうち少なくとも一種を含有するものであることができる。
このように、集電電極パターンが、タングステン、チタン、クロム、アルミニウム、モリブデン、ジルコニウム、ハフニウム、ニッケルのうち少なくとも一種を含有するものであっても透明絶縁性基板上に光変換層が配置されているシリコン太陽電池として、膜厚に比して変換効率が高い太陽電池とすることができる。
また、前記単結晶シリコン層の膜厚は、0.1μm以上5μm以下であることが好ましい。
このように、単結晶シリコン層の膜厚が、0.1μm以上5μm以下であれば、薄膜単結晶シリコン太陽電池として実用的な効率が得られるとともに、使用する珪素原料の量を節約できる。また、このような厚さの単結晶シリコン層を有する単結晶シリコン太陽電池であれば、確実に一部可視光を透過することができる。
さらに、前記単結晶シリコン太陽電池は、一方の面側から見たときに、他方の面側が透けて見えるものであることが好ましい。
このように、一方の面側から見たときに、他方の面側が透けて見える、透明な太陽電池であれば、既存の窓ガラス等と置換できるなど、様々な場面に応用することができる。
本発明に従う単結晶シリコン太陽電池の製造方法であれば、結晶性が良好であり、変換効率の高い単結晶シリコン層を光変換層としたシースルー型薄膜太陽電池を製造することができる。
また、本発明に従う単結晶シリコン太陽電池であれば、透明絶縁性基板上に光変換層が配置されているシリコン太陽電池において、光変換層を単結晶シリコン層とした太陽電池であるので、膜厚に比して変換効率が高い太陽電池とすることができる。
前述したように、珪素原料を節約できる薄膜太陽電池においても、より一層の高変換効率が求められており、そのために結晶系太陽電池とすることを採用した上で、さらに結晶性を改善することが求められていた。
そこで本発明者らは、集電電極パターンが埋め込まれた絶縁体層を予め透明絶縁性基板の表面に形成しておき、該透明絶縁性基板上の集電電極埋め込み絶縁体層と単結晶シリコン基板とを貼り合わせた後に、該単結晶シリコン基板を薄膜化することによって、光変換層としてのシリコン層の結晶性を高くすることを見出した。さらに、単結晶シリコン基板と透明絶縁性基板上の集電電極埋め込み絶縁体層とを貼り合わせる前に両者の表面を活性化させておくことにより、高温の熱処理をしなくても接合強度を高くし、また剥離の際にも機械的剥離を行うことで高温の熱処理をせずに剥離することによって単結晶シリコン層の結晶性を良好に保つことができることに想到した。また、このような薄膜太陽電池であれば、家屋の窓材料としても使用可能な、一方の表面側から見て他方の表面側が透けて見える、いわゆるシースルー型太陽電池とすることができることに想到し、本発明を完成させた。
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、本発明に係る単結晶シリコン太陽電池の製造方法の一例を示す工程図である。
まず、単結晶シリコン基板11及び透明絶縁性基板12を用意する(工程a)。
単結晶シリコン基板としては特に限定されず、例えばチョクラルスキー法により育成された単結晶をスライスして得られたもので、例えば直径が100〜300mm、導電型がp型またはn型、抵抗率が0.1〜20Ω・cm程度のものを用いることができる。
また、透明絶縁性基板には石英ガラス、結晶化ガラス、硼珪酸ガラス、ソーダライムガラス等が選択される。これらに限定するものではないが、透明であり、窓ガラス材料に代替しうることを鑑みると上記のようなガラス材料が望ましい。また、透明絶縁性基板を、ガラス材料として汎用なソーダライムガラスとする場合には、その表面にディップコート法により酸化珪素皮膜或いは酸化スズ皮膜(ネサ膜)等を形成したものとしてもよい。これらの皮膜はソーダライムガラス中のアルカリ金属成分の表面への溶出及び拡散を防ぐバッファ膜として機能するため好ましい。
なお、単結晶シリコン基板11は、後述する工程gの貼り合わせ工程の際に、接合強度を高めるために、少なくとも貼り合わせるようとする表面が十分に平坦化されたものであることが望ましい。このような高平坦度の表面は、例えば研磨等により表面を平坦化することによって実現できる。
次に、単結晶シリコン基板11に水素イオンまたは希ガスイオンの少なくとも一方を注入して、イオン注入層14を形成する(工程b)。
例えば、単結晶シリコン基板の温度を200〜450℃とし、その表面13から所望の単結晶シリコン層の厚さに対応する深さ、例えば0.1〜5μm以下の深さにイオン注入層14を形成できるような注入エネルギーで、所定の線量の水素イオンまたは希ガスイオンの少なくとも一方を注入する。この場合、水素イオンは軽いために、同じ加速エネルギーにおいて、よりイオン注入面13からより深く注入されるために特に好ましい。水素イオンの電荷は正負のいずれでもよく、原子イオンの他、水素ガスイオンであってもよい。希ガスイオンの場合も電荷の正負はいずれでもよい。
また、単結晶シリコン基板の表面にあらかじめ薄いシリコン酸化膜などの絶縁膜を形成しておき、それを通してイオン注入を行えば、注入イオンのチャネリングを抑制する効果が得られる。なお、厚い絶縁膜を形成する場合は、該絶縁膜を工程fの表面活性化処理工程の前にエッチング等により取り除く必要がある。
次に、透明絶縁性基板12の一方の表面に集電電極パターン19を形成する(工程c)。
集電電極パターン19の形成用材料としては、当該分野で用いられる通常のものを使用することができるが、タングステン、チタン、クロム、モリブデン、ジルコニウム、ハフニウム、ニッケルのような高融点金属を含有するものを用いれば、次の工程dの絶縁体層形成工程中や、後述する工程hの剥離転写工程の終了後に例えば700℃以上の高温で処理を行う場合であっても、より確実に集電電極パターン19を形成することができるので好ましい。また、アルミニウムを含有するものとすれば、コンタクト抵抗が低く、直列抵抗が低い集電電極パターンを容易に形成することができる。
また、集電電極パターン19の形成用材料を、単結晶シリコンに対してドナー又はアクセプターを形成する添加材料を含有するものとすれば、後述する工程gで単結晶シリコン基板11と集電電極パターン19が埋め込まれた絶縁体層16を貼り合わせ、工程hの剥離転写工程後に熱処理することによって単結晶シリコン層17の、集電電極パターン19との接合界面付近にドナーまたはアクセプターを拡散し、種々の構造を形成することができる。このドナーまたはアクセプターの拡散により、例えば、周囲と同一の導電型であり、周囲よりも高濃度の拡散層を形成する、一般にLBSF(Localized Back Surfice Field;選択的裏面電界)構造や選択エミッタ構造などと言われるような構造を形成することができる。その結果、電極近傍でのキャリアの再結合を防止することができ、太陽電池の変換効率を向上させることができる。
なお、集電電極パターン19の形成用材料の主成分が単結晶シリコンに対してドナー又はアクセプターを形成するための役割を兼ねることもできる。例えば、集電電極パターン19の形成用材料としてアルミニウムを用いた場合、後述する工程hの剥離転写工程後に熱処理することによってアルミニウムが単結晶シリコン基板内に拡散させ、単結晶シリコン基板内でアクセプターを形成してp層とすることもできる。
次に、透明絶縁性基板12の集電電極パターン19を形成した表面上に、集電電極パターン19を埋め込むように絶縁体層16を形成する(工程d)。
集電電極パターン19を埋め込むための絶縁体層16の形成材料は特に限定されるものではないが、酸化珪素や窒化珪素等が好ましい。特には、例えば200〜400℃前後のような低温での皮膜形成が可能なプラズマCVD法を用いて、テトラエトキシシラン(TEOS)蒸気の分解によって酸化珪素の堆積膜を形成して絶縁体層16とすることが好ましい。
次に、化学的機械研磨(CMP)法等により、絶縁体層16の表面を平坦化するとともに集電電極パターン19を露出する(工程e)。
この平坦化工程により集電電極パターン19が埋め込まれた絶縁体層16の表面の段差が取り除かれるとともに、集電電極パターン19の表面を露出させる。集電電極パターン19表面及び絶縁体層16の表面の粗さは、原子間力顕微鏡(AFM)の観察で、10μm×10μmの領域を走査させた時に、平均粗さが0.3nm以下となるように平坦化することが望ましい。
なお、単結晶シリコン基板11に対して行うイオン注入工程(工程b)と、透明絶縁性基板12に対して集電電極パターン19が埋め込まれた絶縁体層16を形成する一連の工程(工程c〜e)は、どちらを先に行っても構わない。
次に、単結晶シリコン基板11のイオン注入面13と透明絶縁性基板12上の集電電極パターン19が埋め込まれた絶縁体層16の表面とのうち少なくとも一方に表面活性化処理を行う(工程f)。
この表面活性化処理は、次の工程gの貼り合わせ工程で、単結晶シリコン基板11と透明絶縁性基板12上の集電電極パターン19が埋め込まれた絶縁体層16とが強固に貼り合わせられるようにするためのものであり、貼り合わせようとする側の表面を活性化処理することを目的とするものである。また、その方法は特に限定されないが、プラズマ処理またはオゾン処理の少なくとも一方によって好適に行うことができる。その他、紫外線を照射する方法等でもよい。
プラズマで処理をする場合、真空チャンバ中にRCA洗浄等の洗浄をした単結晶シリコン基板11及び/または集電電極パターン19が埋め込まれた絶縁体層16が形成された透明絶縁性基板12を載置し、プラズマ用ガスを導入した後、100W程度の高周波プラズマに5〜10秒程度晒し、少なくとも、工程gで貼り合わせようとする側の表面、すなわち、単結晶シリコン基板11のイオン注入面13及び/または透明絶縁性基板12上の集電電極パターン19が埋め込まれた絶縁体層16の表面をプラズマ処理する。減圧プラズマ処理であれば、短い処理時間とすることができるので好ましい。プラズマ用ガスとしては、特に限定されるものではなく、水素ガス、アルゴンガス、又はこれらの混合ガスあるいは水素ガスとヘリウムガスの混合ガス等を用いることができる。
オゾンで処理をする場合は、大気を導入したチャンバ中にRCA洗浄等の洗浄をした単結晶シリコン基板11及び/または集電電極パターン19が埋め込まれた絶縁体層16が形成された透明絶縁性基板12を載置し、窒素ガス、アルゴンガス等のプラズマ用ガスを導入した後、高周波プラズマを発生させ、大気中の酸素をオゾンに変換することで、少なくとも上記表面活性化処理する表面をオゾン処理する。プラズマ処理とオゾン処理とはどちらか一方又は両方行ってもよい。
このプラズマ処理やオゾン処理等の表面活性化処理により、単結晶シリコン基板11及び/または透明絶縁性基板12上の集電電極パターン19が埋め込まれた絶縁体層16の表面の有機物が酸化して除去され、さらに表面のOH基が増加し、活性化する。この表面活性化処理は単結晶シリコン基板11、透明絶縁性基板12上の集電電極パターン19が埋め込まれた絶縁体層16の表面の両方ともに行なうのがより好ましいが、いずれか一方だけ行なってもよい。
次に、単結晶シリコン基板11のイオン注入面13と透明絶縁性基板12上の集電電極パターン19が埋め込まれた絶縁体層16の表面とを貼り合わせる(工程g)。すなわち、前述の工程fにおいて表面活性化処理を行った面が貼り合わせ面となるようにする。
工程fにおいて、単結晶シリコン基板のイオン注入面13及び/または透明絶縁性基板12上の集電電極パターン19が埋め込まれた絶縁体層16が表面活性化処理されているので、両者を例えば減圧または常圧下、室温〜250℃程度、好ましくは室温程度の温度下で密着させるだけで後工程での機械的剥離に耐え得る強度で強く接合できる。
この貼り合わせ工程は、室温から250℃前後までの温度条件で行うものとし、300℃以上の熱処理は行わない。単結晶シリコン基板11と、透明絶縁性基板12を貼り合わせた状態で300℃以上の高温熱処理を行うと、それぞれの層の熱膨張係数の違いから、熱歪、ひび割れ、剥離等が発生するおそれがあるためである。このように、300℃以上の高温熱処理を行わないようにすることは、後述する工程hの単結晶シリコン基板11の剥離転写が終了するまでは同様である。
次に、イオン注入層14に衝撃を与えて前記単結晶シリコン基板11を機械的に剥離して、単結晶シリコン層17とする(工程h)。
本発明においてはイオン注入層に衝撃を与えて機械的剥離を行うので、加熱に伴う熱歪、ひび割れ、剥離等が発生するおそれがない。イオン注入層に衝撃を与えるためには、例えばガスや液体等の流体のジェットを接合したウエーハの側面から連続的または断続的に吹き付ければよいが、衝撃により機械的剥離が生じる方法であれば特に限定はされない。
なお、単結晶シリコン基板の機械剥離の際に、透明絶縁性基板の背面に第一の補助基板を密着させるとともに前記単結晶シリコン基板の背面に第二の補助基板を密着させて単結晶シリコン基板の剥離を行うことが望ましい。このように補助基板を用いて機械剥離を行えば、剥離転写されたシリコン単結晶層17において、反りによる微小な亀裂及びこれによる結晶欠陥の発生を防止し、太陽電池の変換効率の低下を防止することができる。両者の基板が1mm程度以下の厚さのように薄い場合にはこの方法による効果が顕著である。例えば、透明絶縁性基板がソーダライムガラスであって、その厚さが0.7mmの場合には、補助基板を同じソーダライムガラスとし、その総計の厚さを1mm以上として剥離を行う。
また、単結晶シリコン基板の剥離転写を行った後、単結晶シリコン層17の表面付近におけるイオン注入ダメージを回復するための熱処理を行ってもよい。この時点では既に単結晶シリコン基板11は剥離転写され、薄膜の単結晶シリコン層17となっているため、表面付近の局所的な熱処理を300℃以上で行っても亀裂やそれに伴う欠陥は新たにほとんど導入されない。また、このことは以降の工程でも同様である。
次に、単結晶シリコン層17に工程aで用意した単結晶シリコン基板の導電型である第一導電型とは異なる導電型である第二導電型の拡散層を形成して第一導電型シリコン層21、第二導電型シリコン層22から成り、pn接合が形成された単結晶シリコン層とする(工程i)。
工程aで用意した単結晶シリコン基板11がp型単結晶シリコンであった場合には、n型の拡散層を、n型の単結晶シリコンであった場合には、p型の拡散層を形成する。第二導電型の拡散層の形成方法は例えば以下のようにすることができる。工程aで用意した単結晶シリコン基板11がp型であった場合には、単結晶シリコン層17の表面にリンの元素イオンをイオン注入法で注入し、これに、フラッシュランプアニールまたは単結晶シリコン層表面での吸収係数の高い紫外線、深紫外線のレーザー照射等を行い、ドナーの活性化処理を行うことでpn接合を形成することができる。このようなpn接合は、ドナーを形成するリンを含むペースト状の組成物を作成し、これを単結晶シリコン層17表面に塗布し、これをフラッシュランプアニールまたは単結晶シリコン層表面での吸収係数の高い紫外線、深紫外線のレーザー照射、赤外線加熱炉等で拡散処理を行うことであってもよい。
なお、このようにしてpn接合を形成した後、例えばタッチポリッシュと呼ばれる研磨代が5〜400nmと極めて少ない研磨を行ってもよい。
次に、以下のようにして、単結晶シリコン層17の、第二導電型シリコン層22側の表面に電極23を形成する(工程j)。
拡散処理をした表面に、金属または透明導電性材料を用いて、真空蒸着法または化成スパッタ法等により線状等の電極を形成することで、埋め込み集電電極パターン19の対極となる電極23を形成する。さらに、金属を含んだ導電性ペーストを用いて印刷法により電極23側の集電電極を形成することもできる。この電極23側の集電電極形成用組成物の硬化は前記のフラッシュランプアニールや赤外線加熱法等によって行われる。本発明に係る単結晶シリコン太陽電池を確実に一方の面側から見たときに他方の面側が透けて見えるものである構造とするために、金属の電極を形成する場合は、電極面積を光受光面全体の80%以下、より好ましくは50%以下にするのが良い。透明導電性膜を形成する場合は全面に形成してもよい。また、電極23側の集電電極は透明絶縁性基板の端部に形成するものであってもよい。
また、電極23形成後、窒化珪素等の保護膜等をさらに形成してもよい。
そして、工程a〜jにより製造された単結晶シリコン太陽電池は、製造の際に熱歪、剥離、ひび割れ等が発生しておらず、薄くて良好な膜厚均一性を有し、結晶性に優れ、透明絶縁性基板上に単結晶シリコン層を有する単結晶シリコン太陽電池31である。
なお、工程hで単結晶シリコン層17を剥離転写した後の残りの単結晶シリコン基板は、剥離後の粗面およびイオン注入層を研磨により平滑化および除去処理を行い、繰り返しイオン注入処理を行うことで、再び、単結晶シリコン基板11として利用することができる。本発明の単結晶シリコン太陽電池の製造方法では、イオン注入工程から剥離工程において、単結晶シリコン基板を300℃以上に加熱する必要がないため、酸素誘起欠陥が単結晶シリコン基板に導入されるおそれがない。そのため、最初に1mm弱の厚さの単結晶シリコン基板を用いた場合には、単結晶シリコン層17の膜厚を5μmとする場合には、100回以上剥離転写することも可能となる。
このような製造方法によって製造された単結晶シリコン太陽電池31は、図2に示すように、石英ガラス、結晶化ガラス、硼珪酸ガラス、ソーダライムガラス等の透明絶縁性基板12と、集電電極パターン19が埋め込まれた絶縁体層16と、pn接合が形成された単結晶シリコン層17と、電極23とが順次積層され、集電電極パターン19が単結晶シリコン層17と接合界面を有するものである。単結晶シリコン太陽電池31は、pn接合が形成された単結晶シリコン層17(光変換層)で入射光を電力に変換し、集電電極パターン19と電極23とをそれぞれ正極または負極のいずれか一方として電力を取り出すものである。
単結晶シリコン層17が0.1μm以上5μmであれば、薄膜単結晶シリコン太陽電池として実用的な効率が得られるとともに、使用する珪素原料の量を十分に節約できる。また、このような厚さの単結晶シリコン層を有する単結晶シリコン太陽電池であれば、確実に一部可視光を透過して透明とすることができる。
また、本発明に係る単結晶シリコン太陽電池31は、一方の面側から見たときに他方の面側が透けて見えるものとすることができ、この場合、受光面は透明絶縁性基板12側と電極23側のいずれとすることもできる。
(実施例)
単結晶シリコン基板11として、一方の面が鏡面研磨された直径200mm(8インチ)、結晶面(100)、n型、面抵抗15Ωcmの単結晶シリコン基板を用意した。また、透明絶縁性基板12として、直径200mm(8インチ)、厚さ2.5mmの石英ガラス基板を用意した(工程a)。なお、両者の基板表面を化学的機械研磨(CMP)により研磨し、原子間力顕微鏡(AFM)により、10μm×10μm走査において平均粗さ0.3nm以下となるような鏡面が得られるように研磨を行った。
次に、単結晶シリコン基板11の上記研磨を行った表面に、加速電圧350keVで水素プラスイオンをドーズ量1.0×1017/cmの条件で注入した(工程b)。イオン注入層14の深さはイオン注入面13からおよそ3μmとなった。
次に、真空蒸着法により、透明絶縁性基板12上にアルミニウム膜を厚さ0.4μm形成した。これをドライレジストフィルム法及びエッチングにより、幅50μm、300μm間隔の複数の短冊状細線パターンとし、アルミニウム集電電極パターン19とした(工程c)。
次に、透明絶縁性基板12上の集電電極パターン19を形成した表面に、プラズマCVD法を用いてテトラエトキシシラン(TEOS)蒸気の分解によって酸化珪素を全面に約0.8μmの厚さで堆積させ、絶縁体層16とした(工程d)。
次に、集電電極パターン19が埋め込まれた絶縁体層16をCMP法により研磨し、集電電極パターン19が50nm除去されるように絶縁体層16全体を平坦化した。これによって集電電極パターン19が露出した(工程e)。なお、絶縁体層16の表面は、原子間力顕微鏡の観察により、10μm×10μm走査において平均粗さが0.2nm以下であった。
次に、単結晶シリコン基板11のイオン注入面13と、石英ガラス基板12上の集電電極パターン19が埋め込まれた絶縁体層16の表面に対し、減圧プラズマ法により、窒素プラズマに15秒晒すことによって、表面活性化処理を行った(工程f)。
次に、上記表面活性化処理を行った表面同士を貼り合わせ面として、単結晶シリコン11と石英ガラス基板12上の集電電極パターン19が埋め込まれた絶縁体層16を強固に貼り合わせた(工程g)。貼り合わせ後、クリーンオーブンを用いて、大気雰囲気下、180℃の温度で、18時間の貼り合わせ熱処理を行った。
その後、室温に戻し、接合界面近傍に高圧窒素ガスを吹き付けた後、該吹き付け面から剥離が開始するように、単結晶シリコン基板を引き剥がすように機械的に剥離を行った(工程h)。このとき、単結晶シリコン基板および石英ガラス基板に背面から補助基板を吸着させた後剥離するようにした。また、剥離転写された単結晶シリコンにフラッシュランプアニール法により表面が瞬間的に700℃以上となる条件で照射し、水素注入ダメージを回復した。
次に、単結晶シリコン層17の表面に、硼素イオンをイオン注入法で注入した。銀を含むエチルセロソルブを増粘剤とする拡散用兼電極用ペーストをスクリーン印刷法により1mm間隔で、線幅50μmのパターンを形成した。これにフラッシュランプにより瞬間的に表面が600℃以上となるように照射を行い、およそ1μmの接合深さの、ウエーハ面に平行なpn接合界面を形成した(工程i)。
過剰な拡散ペーストを弗酸及びアセトン、イソプロピルアルコールで除去洗浄後、真空蒸着法及びパターニング法により銀電極23を形成した(工程j)。その後、さらに銀の集電電極パターンを金属マスクを用いて真空蒸着法により形成した。その後、取り出し電極部分を除いた表面を反応性スパッタ法により窒化珪素の保護皮膜を形成した。
このようにして、透明絶縁性基板と、集電電極パターンが埋め込まれた絶縁体層と、pn接合が形成された単結晶シリコン層と、電極とが順次積層された薄膜単結晶シリコン太陽電池31を製造した。
このようにして製造した単結晶シリコン太陽電池に、ソーラーシミュレーターによりAM1.5で100mW/cmの光を照射し、変換効率を求めた。変換効率は8.7%であり、経時変化はなかった。
また、この太陽電池を透かして晴天時の日中において、室外から外光を取り入れ、室外を覗くと、室外の様子を見ることが出来た。
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的思想に包含される。
本発明に係る単結晶シリコン太陽電池の製造方法の一例を示す工程図である。 本発明に係る単結晶シリコン太陽電池の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
11…単結晶シリコン基板、 12…透明絶縁性基板、
13…イオン注入面、 14…イオン注入層、
16…絶縁体層、 17…単結晶シリコン層、 19…集電電極パターン、
21…第一導電型シリコン層、 22…第二導電型シリコン層、 23…電極、
31…単結晶シリコン太陽電池。

Claims (6)

  1. 透明絶縁性基板上に、光変換層として単結晶シリコン層が配置されている単結晶シリコン太陽電池を製造する方法であって、少なくとも、
    透明絶縁性基板と第一導電型の単結晶シリコン基板とを用意する工程と、
    前記単結晶シリコン基板に水素イオンまたは希ガスイオンの少なくとも一方を注入して、イオン注入層を形成する工程と、
    前記透明絶縁性基板の一方の表面に集電電極パターンを形成する工程と、
    前記透明絶縁性基板の前記集電電極パターンを形成した表面上に、前記集電電極パターンを埋め込むように絶縁体層を形成する工程と、
    前記絶縁体層の表面を平坦化するとともに前記集電電極パターンを露出する工程と、
    前記単結晶シリコン基板のイオン注入面と前記透明絶縁性基板上の前記絶縁体層の表面とのうち少なくとも一方に表面活性化処理を行う工程と、
    前記単結晶シリコン基板のイオン注入面と前記透明絶縁性基板上の前記絶縁体層の表面とを貼り合わせる工程と、
    前記イオン注入層に衝撃を与えて前記単結晶シリコン基板を機械的に剥離して、単結晶シリコン層とする工程と、
    前記単結晶シリコン層に前記第一導電型とは異なる導電型である第二導電型の拡散層を形成してpn接合を形成する工程と、
    前記単結晶シリコン層上に電極を形成する工程と
    をこの順序で行うことを特徴とする単結晶シリコン太陽電池の製造方法。
  2. 前記表面活性化処理を、プラズマ処理またはオゾン処理の少なくとも一方とすることを特徴とする請求項1に記載の単結晶シリコン太陽電池の製造方法。
  3. 前記透明絶縁性基板を、石英ガラス、結晶化ガラス、硼珪酸ガラス、ソーダライムガラスのいずれかとすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の単結晶シリコン太陽電池の製造方法。
  4. 前記集電電極パターンを、タングステン、チタン、クロム、アルミニウム、モリブデン、ジルコニウム、ハフニウム、ニッケルのうち少なくとも一種を含有するものとすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の単結晶シリコン太陽電池の製造方法。
  5. 前記集電電極パターンを、単結晶シリコンに対してドナー又はアクセプターを形成する添加材料を含有するものとすることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の単結晶シリコン太陽電池の製造方法。
  6. 前記イオン注入の深さを、イオン注入面から0.1μm以上5μm以下とすることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の単結晶シリコン太陽電池の製造方法。
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