JP4954235B2 - 自動変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の変速機として適用される有段式の自動変速機に関する。
従来、遊星歯車3組を使用して前進8速を達成する自動変速機として、例えば特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、遊星歯車を3列、摩擦要素としてクラッチを4つ,ブレーキを2つの計6つの摩擦要素を使用して前進8速を達成する自動変速機が開示されている。
特開2001−182785号(図2参照)
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、ダブルピニオン型の遊星歯車を二組使用しているため、ギヤの噛み合い回数が多く、ギヤ効率とギヤノイズ性が悪いという問題があった。また、ダブルピニオン型はピニオンが小さくなるため耐久性が悪く、部品点数が多くコストアップの原因となっていた。
本発明の目的とするところは、遊星歯車を3組、摩擦要素を6個として前進8速を達成することができ、かつ、耐久性やギヤノイズ性に優れた自動変速機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の自動変速機では、第1のサンギヤと、第1のリングギヤと、当該第1のサンギヤ及び第1のリングギヤと噛み合うピニオンを支持する第1のキャリヤとを有する第1の遊星歯車と、第2のサンギヤと、第2のリングギヤと、当該第2のサンギヤ及び第2のリングギヤと噛み合うピニオンを支持する第2のキャリヤとを有する第2の遊星歯車と、第3のサンギヤと、第3のリングギヤと、当該第3のサンギヤ及び第3のリングギヤと噛み合うピニオンを支持する第3のキャリヤとを有する第3の遊星歯車と、6つの摩擦要素と、を備え、前記6つの摩擦要素を適宜締結解放することにより少なくとも前進8速の変速段に変速して入力軸からのトルクを出力軸に出力可能な自動変速機において、前記入力軸は前記第2のサンギヤに常時連結しており、前記出力軸は前記第3のリングギヤに常時連結しており、前記第1のサンギヤは常時係止されており、前記第1のリングギヤと前記第2のサンギヤとは連結して第1回転メンバを構成しており、前記第2のリングギヤと前記第3のサンギヤとは連結して第2回転メンバを構成しており、前記6つの摩擦要素は、前記第1のキャリヤと前記第2のキャリヤとの回転を選択的に連結する第1の摩擦要素と、前記第1のキャリヤと前記第2回転メンバとの間を選択的に連結する第2の摩擦要素と、前記第1回転メンバと前記第3のキャリヤとの間を選択的に連結する第3の摩擦要素と、前記第2のキャリヤと前記第3のキャリヤとの間を選択的に連結する第4の摩擦要素と、前記第2回転メンバの回転を係止可能な第5の摩擦要素と、前記第3のキャリヤの回転を係止可能な第6の摩擦要素と、から構成され、前記6つの摩擦要素のうち二つの同時締結の組み合わせにより少なくとも前進8速及び後退1速を達成することを特徴とする。
よって、本発明の自動変速機にあっては、6つの摩擦要素で前進8速を達成できる。このとき、シングルピニオン型の遊星歯車のみで構成しているため、ギヤ効率,ギヤノイズ性及び耐久性の向上を図りつつ、部品点数の抑制によりコストダウンを図ることができる。
実施例1の自動変速機を示すスケルトン図である。 実施例1の自動変速機における摩擦要素の結合表を示す図である。 実施例1の自動変速機における減速比の具体例を示す図である。 実施例1の自動変速機における変速段毎の減速比をプロットした減速比マップである。 実施例1及び特許文献1における噛み合い数を表す図である。 実施例2の自動変速機を示すスケルトン図である。
以下、本発明の有段自動変速機の変速機構を実現する形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。まず、構成を説明する。図1は実施例1の有段式の自動変速機の変速機構を示すスケルトン図、図2は実施例1の自動変速機における摩擦要素の結合表、図3は減速比の具体例、図4は前進変速段毎の減速比をプロットした減速比マップである。
実施例1の自動変速機は、図1に示すように、ギヤトレーンとして、シングルピニオン型の3組の遊星歯車組であるフロントプラネタリギヤPGFR(第1の遊星歯車),ミッドプラネタリギヤPGMID(第2の遊星歯車)及びリヤプラネタリギヤPGRR(第3の遊星歯車)を備えている。フロントプラネタリギヤPGFRは、フロントサンギヤFR-S(第1のサンギヤ)と、フロントリングギヤFR-R(第1のリングギヤ)と、フロントサンギヤFR-SとフロントリングギヤFR-Rに噛み合うフロントピニオンFR-Pと、を有する。ミッドプラネタリギヤPGMIDは、ミッドサンギヤMID-S(第2のサンギヤ)と、ミッドリングギヤMID-R(第2のリングギヤ)と、ミッドサンギヤMID-SとミッドリングギヤMID-Rに噛み合うミッドピニオンMID-Pと、を有する。リヤプラネタリギヤPGRRは、リヤサンギヤRR-S(第3のサンギヤ)と、リヤリングギヤRR-R(第3のリングギヤ)と、リヤサンギヤRR-SとリヤリングギヤRR-Rに噛み合うリヤピニオンRR-Pと、を有する。フロントピニオンFR-P,ミッドピニオンMID-P及びリヤピニオンRR-Pは、それぞれフロントキャリヤFR-PC(第1のキャリヤ),ミッドキャリヤMID-PC(第2のキャリヤ)及びリヤキャリヤRR-PC(第3のキャリヤ)に対して回転可能に支持されている。
入力軸INはミッドサンギヤMID-Sと常時連結されている。出力軸OUTはリヤリングギヤRR-Rに常時連結されている。フロントサンギヤFR-Sは変速機ケース1に対して常時係止されている。フロントリングギヤFR-RとミッドサンギヤMID-Sは第1回転メンバM1により常時連結されている。ミッドリングギヤMID-RとリヤサンギヤRR-Sは第2回転メンバM2により常時連結されている。
自動変速機には、2つのブレーキである第1ブレーキB1(第5の摩擦要素)及び第2ブレーキB2(第6の摩擦要素)と4つのクラッチである第1クラッチC1(第1の摩擦要素),第2クラッチC2(第2の摩擦要素),第3クラッチC3(第3の摩擦要素),第4クラッチC4(第4の摩擦要素)が設けられている。
第1ブレーキB1は、第2回転メンバM2(ミッドキャリヤMID-PC,リヤサンギヤRR-S)と変速機ケース1との間に設けられ、第2回転メンバM2の回転を選択的に変速機ケース1に係止する。第2ブレーキB2は、リヤキャリヤRR-PCと変速機ケース1との間に設けられ、リヤキャリヤRR-PCの回転を選択的に変速機ケース1に係止する。第1クラッチC1は、フロントキャリヤFR-PCとミッドキャリヤMID-PCとの間に設けられ、フロントキャリヤFR-PCとミッドキャリヤMID-PCとを選択的に連結する。第2クラッチC2は、フロントキャリヤFR-PCとミッドリングギヤMID−Rとの間に設けられ、フロントキャリヤFR-PCとミッドリングギヤMID-Rとを選択的に連結する。第3クラッチC3は、ミッドサンギヤMID-S(第1回転メンバM1)とリヤキャリヤRR-PCとの間に設けられ、ミッドサンギヤMID-SとリヤキャリヤRR-PCとを選択的に連結する。第4クラッチC4は、ミッドキャリヤMID-PCとリヤキャリヤRR-PCとの間に設けられ、ミッドキャリヤMID-PCとリヤキャリヤRR-PCとを選択的に連結する。
出力軸OUTには、出力ギヤ等が設けられ、図外のディファレンシャルギヤやドライブシャフトを介して駆動輪へ回転駆動力が伝達される。実施例1の場合、出力軸OUTの外周には他のメンバ等に塞がれていないためFF車両とFR車両の両方に適用可能とされている。
各ギヤ段での前記摩擦要素の結合(締結)の関係を、図2の結合表により説明する(変速制御手段)。尚、表中の○印は締結、空欄は解放を表している。
まず、前進時について説明する。1速は、第4クラッチC4と第2ブレーキB2の締結により達成する。2速は、第4クラッチC4と第1ブレーキB1の締結により達成する。3速は、第1クラッチC1と第4クラッチC4の締結により達成する。4速は、第2クラッチC2と第4クラッチC4の締結により達成する。5速は、第3クラッチC3と第4クラッチC4の締結により達成する。6速は、第2クラッチC2と第3クラッチC3の締結により達成する。7速は、第1クラッチC1と第3クラッチC3の締結により達成する。8速は、第3クラッチC3と第1ブレーキB1の締結により達成する。後退速は、第1クラッチC1と第2ブレーキB2の締結により達成する。
次に、図3により実施例1での減速比の具体例を説明する。ここで、フロントプラネタリギヤPGFRの歯数比ρFR=ZFR-S/ZFR-R=0.658、ミッドプラネタリギヤPGMIDの歯数比ρMID=ZMID-S/ZMID-R=0.421、リヤプラネタリギヤPGRRの歯数比ρRR=ZRR-S/ZRR-R=0.658とする事例により説明する。尚、ZFR-S,ZMID-S,ZRR-S,ZFR-R,ZMID-R,ZRR-Rは各ギヤの歯数を表す。
前進1速の減速比i1は、
1=1/(ρMID×ρRR
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
前進1速の減速比i1は、i1=3.610,減速比の逆数は0.277となる。
前進2速の減速比i2は、
2=1/{(ρMID/(1+ρMID))×(1+ρRR)}
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
前進2速の減速比i2は、i2=2.036,減速比の逆数は0.491となる。
前進3速の減速比i3は、
3=(1+ρFR)/(1+ρFR×ρMID×ρRR
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
前進3速の減速比i3は、i3=1.402,減速比の逆数は0.713となる。
前進4速の減速比i4は、
4=1/{1−ρFR/(1+ρFR)+ρFR×ρMID×(1+ρRR)/(1+ρFR)/(1+ρMID)}
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
前進4速の減速比i4は、i4=1.253,減速比の逆数は0.798となる。
前進5速の減速比i5は、
5=1.0
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入するまでもなく、
前進5速の減速比i5は、i5=1.0,減速比の逆数も1.0となる。
前進6速の減速比i6は、
6=1/(1+ρFR×ρMID/(1+ρFR))
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
前進6速の減速比i6は、i6=0.793,減速比の逆数は1.261となる。
前進7速の減速比i7は、
7=1/(1+(ρFR×ρRR+ρFR×ρMID×ρRR)/(1+ρFR
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
前進7速の減速比i7は、i7=0.729,減速比の逆数は1.372となる。
前進8速の減速比i8は、
8=1/(1+ρRR
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
前進8速の減速比i8は、i8=0.603,減速比の逆数は1.658となる。
後退速の減速比iRは、
R=−(1+ρFR)/(ρRR−ρFR×ρMID×ρRR
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
後退速の減速比iRは、iR=-3.485,減速比の逆数は-0.287となる。
図4は変速段毎の減速比をプロットした減速比マップである。図4に示すように、変速段が上昇するに連れて、減速比は等比級数的に減少しており、これにより車速に応じて変速する際、違和感のないリズミカルな変速を達成する。
〔実施例1の効果〕
・スケルトン全体による効果
実施例1では、単純遊星3組と6つの摩擦要素という単純で少ない構成要素でありながら、適正な減速比を確保可能な前進8速後退1速の自動変速機を実現することができる。
・単純遊星3組を使用することによる効果
単純遊星3組で構成することにより、ダブルピニオンを使う場合に比べて、ギヤノイズの悪化を抑制できると共に、ピニオンを小径とする必要がないため、ギヤの耐久性の悪化を抑制できる。また、遊星歯車の外径を小さくすることが可能となり、変速機の寸法を小径化することができる。
図5は実施例1と特許文献1の各遊星歯車の平均噛み合い数を表す表である。噛み合い数とは、遊星歯車の中で歯車が噛み合いながら相対回転している噛み合い箇所の数を表しており、単純遊星歯車(実施例1の遊星歯車及び特許文献1のラビニョウを構成する副列遊星G23の一方であるG2)で一体回転以外の場合は2(サンギヤとピニオンとの間及びピニオンとリングギヤとの間),一体回転の場合は相対回転がないため0と表される。一方、ダブルピニオンタイプの遊星歯車(特許文献1のG1及びラビニョウを構成する副列遊星G23の一方であるG3)で一体回転以外の場合は3(サンギヤと第1のピニオンとの間,第1のピニオンと第2のピニオンとの間,第2のピニオンとリングギヤとの間),一体回転の場合は相対回転がないため0と表される。
図5に示すように、特許文献1に記載の自動変速機の場合、ダブルピニオンタイプを使用している関係から、各変速段における噛み合い数の平均値を取ってみると平均噛み合い数=4.8となり、かなり噛み合い数が多いことが分かる。これに対し、実施例1の自動変速機では全ての遊星歯車が単純遊星であることから、平均噛み合い数=3.6である。このように、実施例1では噛み合い数を抑制することで、ギヤ効率,ギヤノイズ性及び耐久性の向上を図ることができる。
・1−Rレシオに基づく効果
後退1速の変速比と前進1速の変速比の比(後退1速の変速比/前進1速の変速比:以下、「1−Rレシオ」と称する)が1に近い値、具体的には0.882となるため、前進時と後退時とでアクセルペダルの踏み加減に対する車両の加速感が大きく異なることもなく、運転性が悪化するという問題を回避することができる。
ここで、1−Rレシオについて補足説明する。1−Rレシオを適切な値に設定できない場合、例えば、1−Rレシオが小さな値になると、前進1速と後退1速とでアクセル開度に対する出力トルクが大きく異なる。前進時と後退時とで、アクセルペダルの踏み込み加減に対する車両の加速感が大きく異なると、前進1速と後退1速は共に車両発進時に使用される点で共通していることから、運転性が悪化するという問題がある。この観点から運転性の指標の1つとして導入されたものである。
・変速時における摩擦要素の切換え数に基づく効果
変速時において、仮に、一つ以上の摩擦要素を解放し二つ以上の摩擦要素を締結する、もしくは、二つ以上の摩擦要素を解放し一つ以上の摩擦要素を締結すると、摩擦要素の締結・解放のタイミングやトルクの制御が複雑となる。そこで、変速制御の複雑化を回避する観点から、一つの摩擦要素を解放し、一つの摩擦要素を締結するのが好ましいとされる。いわゆる二重掛け替えの防止である。実施例1においては、前進1速から前進5速までは第4クラッチC4が締結したままの状態で変速が行われ、前進5速から前進8速までは第3クラッチC3が締結したままの状態で変速が行われる。すなわち、前進1速から前進8速までの隣接するギヤ段への変速及び1段飛び越しの変速は、全て一つの摩擦要素を解放し、一つの摩擦要素を締結する掛け替え変速により達成できる。よって、変速時における制御の複雑化を回避できる。
・レイアウトに基づく効果
(i)実施例1の自動変速機は、図1のスケルトン図に示すように、遊星歯車組の外周側を通る回転メンバは、フロントキャリヤFR-PCと一体に回転する回転メンバのみの一層構造である。自動変速機は冷却や潤滑を目的として、各回転要素であるギヤやベアリング等に潤滑油を常に供給している。また、この潤滑は一般に軸心側から遠心力により供給される。このとき、外周側において潤滑油の排出性が悪化すると、油温が上昇し、摩擦要素や図示しない軸受け部材などの耐久性が低下する。実施例1では、上述したように、遊星歯車組の外周側を通る回転メンバは一層構造であるため、潤滑油の排出性が悪化することがなく、油温上昇が抑制されて、耐久性の向上を図ることができる。
(ii)また、特に出力側の遊星歯車の外周側を通る部材が少なく、出力側の変速機の寸法を小径化できる。このことは、後輪駆動車に搭載する際、出力側が縮径していると、車両搭載性が格段に向上する。
(iii)実施例1の自動変速機は、遊星歯車組の一方側から入力し、他方側から出力することが可能な自動変速機であるため、前輪駆動車及び後輪駆動車のどちらの車両にも適用でき、自動変速機の適用範囲を広くすることができる。
(iv)3組の遊星歯車の内径側を通る部材が最大1軸構造となっている。よって、特許文献1に比べてサンギヤの寸法が規制されることがなく、遊星歯車の歯数比の自由度が大きいため設計自由度を向上できる。
次に、実施例2について説明する。基本的な構成は実施例1と同じであるため、異なる点についてのみ説明する。
図6は実施例2を表すスケルトン図である。実施例2では、第2ブレーキB2と並列にワンウェイクラッチOWCを配置したものである。低変速段のようにトルク段差の大きいアップシフト変速時において、変速制御の単純化や、通常走行時での過剰なエンジンブレーキ感をなくすために、低変速段用のワンウェイクラッチOWCを設けることが好ましい。
このような目的のためには、実施例1の場合、低変速段用のワンウェイクラッチOWCは、前進1速から前進2速へアップシフトする際に解放する第2ブレーキB2と並列に設けることとなる。第2ブレーキB2はリヤキャリヤRR-PCを選択的に変速機ケース1に係止するブレーキであり、1速から2速への変速時には、リヤキャリヤRR-PCは正回転(エンジン回転方向を正回転とする)するため、第2ブレーキB2にワンウェイクラッチOWCを配置するためには、このリヤキャリヤRR-PCの回転方向が第2ブレーキB2を解放状態とする全ての変速段において正回転である必要がある。
仮に、いずれかの変速段において負回転となる場合には、ワンウェイクラッチOWCと直列にこのワンウェイクラッチOWCの作動非作動を切換可能な摩擦要素をもう一つ追加しなければならず、部品点数等の増大を招くことになり、あまり有用とはいえない。そこで、実施例1において全ての変速段におけるリヤキャリヤRR-PCの回転数を検討してみると、リヤキャリヤRR-PCは、全ての変速段において正回転となっている。よって、単にリヤキャリヤRR-PCと並列にワンウェイクラッチOWCを構成するのみで、大幅な部品の増加を回避しつつ、制御ロジックの単純化を可能とし、通常走行時での過剰なエンジンブレーキ感を抑制することができる。
尚、実施例2では、1速において第2ブレーキB2を締結していることから、コースト走行時のダウンシフト等にあっては、第2ブレーキB2を解放したままで2速から1速へのダウンシフトを行えばよい。このとき、2速から1速へのダウンシフト時は、第1ブレーキB1を解放することとなる。
以上実施例1,2について説明したが、各プラネタリギヤの回転要素の締結関係を他の締結関係としてもよい。また、実施例1ではフロント→ミッド→リヤの順にプラネタリギヤを配置したが、この配置の順番を適宜変更して構成してもよい。
1 変速機ケース
IN 入力軸
OUT 出力軸
PGFR フロントプラネタリギヤ(第1の遊星歯車)
PGMID ミッドプラネタリギヤ(第2の遊星歯車)
PGRR リヤプラネタリギヤ(第3の遊星歯車)
FR-S フロントサンギヤ(第1のサンギヤ)
FR-PC フロントキャリヤ(第1のキャリヤ)
FR-R フロントリングギヤ(第1のリングギヤ)
MID-S ミッドサンギヤ(第2のサンギヤ)
MID-PC ミッドキャリヤ(第2のキャリヤ)
MID-R ミッドリングギヤ(第2のリングギヤ)
RR-S リヤサンギヤ(第3のサンギヤ)
RR-PC リヤキャリヤ(第3のキャリヤ)
RR-R リヤリングギヤ(第3のリングギヤ)
C1 第1クラッチ(第1の摩擦要素)
C2 第2クラッチ(第2の摩擦要素)
C3 第3クラッチ(第3の摩擦要素)
C4 第4クラッチ(第4の摩擦要素)
B1 第1ブレーキ(第5の摩擦要素)
B2 第2ブレーキ(第6の摩擦要素)
M1 第1回転メンバ
M2 第2回転メンバ
OWC ワンウェイクラッチ

Claims (2)

  1. 第1のサンギヤと、第1のリングギヤと、当該第1のサンギヤ及び第1のリングギヤと噛み合うピニオンを支持する第1のキャリヤとを有する第1の遊星歯車と、
    第2のサンギヤと、第2のリングギヤと、当該第2のサンギヤ及び第2のリングギヤと噛み合うピニオンを支持する第2のキャリヤとを有する第2の遊星歯車と、
    第3のサンギヤと、第3のリングギヤと、当該第3のサンギヤ及び第3のリングギヤと噛み合うピニオンを支持する第3のキャリヤとを有する第3の遊星歯車と、
    6つの摩擦要素と、
    を備え、
    前記6つの摩擦要素を適宜締結解放することにより少なくとも前進8速の変速段に変速して入力軸からのトルクを出力軸に出力可能な自動変速機において、
    前記入力軸は前記第2のサンギヤに常時連結しており、
    前記出力軸は前記第3のリングギヤに常時連結しており、
    前記第1のサンギヤは常時係止されており、
    前記第1のリングギヤと前記第2のサンギヤとは連結して第1回転メンバを構成しており、
    前記第2のリングギヤと前記第3のサンギヤとは連結して第2回転メンバを構成しており、
    前記6つの摩擦要素は、
    前記第1のキャリヤと前記第2のキャリヤとの回転を選択的に連結する第1の摩擦要素と、
    前記第1のキャリヤと前記第2回転メンバとの間を選択的に連結する第2の摩擦要素と、
    前記第1回転メンバと前記第3のキャリヤとの間を選択的に連結する第3の摩擦要素と、
    前記第2のキャリヤと前記第3のキャリヤとの間を選択的に連結する第4の摩擦要素と、
    前記第2回転メンバの回転を係止可能な第5の摩擦要素と、
    前記第3のキャリヤの回転を係止可能な第6の摩擦要素と、
    から構成され、
    前記6つの摩擦要素のうち二つの同時締結の組み合わせにより少なくとも前進8速及び後退1速を達成することを特徴とする自動変速機。
  2. 請求項1に記載の自動変速機において、
    前記6つの摩擦要素のうちの二つの同時締結の組み合わせとは、前進変速段として、前記第4の摩擦要素と前記第6の摩擦要素の同時締結、前記第4の摩擦要素と前記第5の摩擦要素の同時締結、前記第1の摩擦要素と前記第4の摩擦要素の同時締結、前記第2の摩擦要素と前記第4の摩擦要素の同時締結、前記第3の摩擦要素と前記第4の摩擦要素の同時締結、前記第2の摩擦要素と前記第3の摩擦要素の同時締結、前記第1の摩擦要素と前記第3の摩擦要素の同時締結、前記第3の摩擦要素と前記第5の摩擦要素の同時締結のうちの組み合わせであり、後退変速段として前記第1の摩擦要素と前記第6の摩擦要素の同時締結であることを特徴とする自動変速機。
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