JP4954236B2 - 自動変速機 - Google Patents
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Description
i1=(1+ρFR+ρRR+ρFR×ρRR+ρMID×ρRR+ρFR×ρMID×ρRR)/ρMID×ρRR(1+ρFR)
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
前進1速の減速比i1は、i1=6.254,減速比の逆数は0.160となる。
i2=1/ρMID×ρRR
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
前進2速の減速比i2は、i2=3.734,減速比の逆数は0.268となる。
i3=(ρFR+ρFR×ρRR+ρMID×ρRR+ρFR×ρMID×ρRR)/ρMID×ρRR(1+×ρFR)
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
前進3速の減速比i3は、i3=2.315,減速比の逆数は0.432となる。
i4=(ρFR+ρFR×ρMID+ρMID)/ρMID
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
前進4速の減速比i4は、i4=1.842,減速比の逆数は0.543となる。
i5=(ρFR+ρFR×ρMID+ρMID)/ρMID(1+ρFR)
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
前進5速の減速比i5は、i5=1.381,減速比の逆数は0.724となる。
i6=(ρFR+ρMID+ρFR×ρMID)/ρMID(1+ρFR+ρFRρRR)
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
前進6速の減速比i6は、i6=1.253,減速比の逆数は0.798となる。
i7=1.0
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入するまでもなく、
前進7速の減速比i7は、i7=1.0,減速比の逆数も1.0となる。
i8=1/(1+ρFR−ρFR×ρMID×ρRR)
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
前進8速の減速比i8は、i8=0.804,減速比の逆数は1.244となる。
i9=1/(1+ρFR)
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
前進9速の減速比i9は、i8=0.750,減速比の逆数は1.333となる。
iR=−(ρFR+ρMID+ρFR×ρMID)/ρMID×ρRR
の式にてあらわされ、具体的な数値を代入すると、
後退速の減速比iRは、iR=-4.525,減速比の逆数は-0.221となる。
実施例1では、単純遊星3組と6つの摩擦要素という単純で少ない構成要素でありながら、適正な減速比を確保可能な前進8速後退1速の自動変速機を実現することができる。
単純遊星3組で構成することにより、ダブルピニオンを使う場合に比べて、ギヤノイズの悪化を抑制できると共に、ピニオンを小径とする必要がないため、ギヤの耐久性の悪化を抑制できる。また、遊星歯車の外径を小さくすることが可能となり、変速機の寸法を小径化することができる。
図5は実施例1と特許文献1の各遊星歯車の平均噛み合い数を表す表である。噛み合い数とは、遊星歯車の中で歯車が噛み合いながら相対回転している噛み合い箇所の数を表しており、単純遊星歯車(実施例1の遊星歯車及び特許文献1のラビニョウを構成する副列遊星G23の一方であるG2)で一体回転以外の場合は2(サンギヤとピニオンとの間及びピニオンとリングギヤとの間),一体回転の場合は相対回転がないため0と表される。一方、ダブルピニオンタイプの遊星歯車(特許文献1のG1及びラビニョウを構成する副列遊星G23の一方であるG3)で一体回転以外の場合は3(サンギヤと第1のピニオンとの間,第1のピニオンと第2のピニオンとの間,第2のピニオンとリングギヤとの間),一体回転の場合は相対回転がないため0と表される。
図5に示すように、特許文献1に記載の自動変速機の場合、ダブルピニオンタイプを使用している関係から、各変速段における噛み合い数の平均値を取ってみると平均噛み合い数=4.8となり、かなり噛み合い数が多いことが分かる。これに対し、実施例1の自動変速機では全ての遊星歯車が単純遊星であることから、平均噛み合い数=4.0である。このように、実施例1では噛み合い数を抑制することで、ギヤ効率,ギヤノイズ性及び耐久性の向上を図ることができる。
前進のレシオカバレッジ(ギヤ比幅)とは、最低段の減速比/最高段の減速比をいい、この値は、大きい値であるほど各前進段でのギヤ比設定自由度が高くなるということができる。実施例1での具体的な数値は、前進1速の減速比が6.254で、前進9速の減速比が0.750であるため、1−9速レシオカバレッジは8.343となり、十分なレシオカバレッジを確保できる。よって、例えば、動力源としてエンジン回転数幅がガソリンエンジンよりも狭く、同排気量で比較した場合にトルクが低いディーゼルエンジンを動力源として搭載した車両の変速機としても有用である。
後退1速の変速比と前進1速の変速比の比(後退1速の変速比/前進1速の変速比:以下、「1−Rレシオ」と称する)が1に近い値、具体的には0.724となるため、前進時と後退時とでアクセルペダルの踏み加減に対する車両の加速感が大きく異なることもなく、運転性が悪化するという問題を回避することができる。
変速時において、仮に、一つ以上の摩擦要素を解放し二つ以上の摩擦要素を締結する、もしくは、二つ以上の摩擦要素を解放し一つ以上の摩擦要素を締結すると、摩擦要素の締結・解放のタイミングやトルクの制御が複雑となる。そこで、変速制御の複雑化を回避する観点から、一つの摩擦要素を解放し、一つの摩擦要素を締結するのが好ましいとされる。いわゆる二重掛け替えの防止である。実施例1においては、前進1速から前進2速までは第1ブレーキB1が締結したままの状態で変速が行われ、前進2速から前進4速までは第3クラッチC3が締結したままの状態で変速が行われ、前進4速から前進6速までは第2クラッチC2が締結したままの状態で変速が行われ、前進6速から前進8速までは第4クラッチC4が締結したままの状態で変速が行われ、前進8速から前進9速までは第1クラッチC1が締結したままの状態で変速が行われる。すなわち、前進1速から前進9速までの隣接するギヤ段への変速及び1段飛び越しの変速は、全て一つの摩擦要素を解放し、一つの摩擦要素を締結する掛け替え変速により達成できる。よって、変速時における制御の複雑化を回避できる。
・ブレーキ数が一つによる効果
一般に、ブレーキは外周側に配置されることになり、解放状態では滞留する潤滑油を攪拌して燃費の悪化につながるため、ブレーキの数が少ないことが好ましい。特許文献1の自動変速機は、ブレーキ数が二つであったが、本実施例の自動変速機はブレーキ数が一つと少ないため、攪拌抵抗が低下し燃費を向上できる。
(i)実施例1の自動変速機は、図1のスケルトン図に示すように、遊星歯車組の外周側を通る回転メンバは、ミッドプラネタリギヤPGMIDにあってはリヤキャリヤRR-PCと一体に回転する回転メンバのみの一層構造であり、リヤプラネタリギヤPGRRにあっては回転メンバが存在しない。自動変速機は冷却や潤滑を目的として、各回転要素であるギヤやベアリング等に潤滑油を常に供給している。また、この潤滑は一般に軸心側から遠心力により供給される。このとき、外周側において潤滑油の排出性が悪化すると、油温が上昇し、摩擦要素や図示しない軸受け部材などの耐久性が低下する。実施例1では、上述したように、遊星歯車組の外周側を通る回転メンバが少ないため、潤滑油の排出性が悪化することがなく、油温上昇が抑制されて、耐久性の向上を図ることができる。
IN 入力軸
OUT 出力軸
PGFR フロントプラネタリギヤ(第1の遊星歯車)
PGMID ミッドプラネタリギヤ(第2の遊星歯車)
PGRR リヤプラネタリギヤ(第3の遊星歯車)
FR-S フロントサンギヤ(第1のサンギヤ)
FR-PC フロントキャリヤ(第1のキャリヤ)
FR-R フロントリングギヤ(第1のリングギヤ)
MID-S ミッドサンギヤ(第2のサンギヤ)
MID-PC ミッドキャリヤ(第2のキャリヤ)
MID-R ミッドリングギヤ(第2のリングギヤ)
RR-S リヤサンギヤ(第3のサンギヤ)
RR-PC リヤキャリヤ(第3のキャリヤ)
RR-R リヤリングギヤ(第3のリングギヤ)
C1 第1クラッチ(第1の摩擦要素)
C2 第2クラッチ(第2の摩擦要素)
C3 第3クラッチ(第3の摩擦要素)
C4 第4クラッチ(第4の摩擦要素)
C5 第5クラッチ(第5の摩擦要素)
B1 第1ブレーキ(第6の摩擦要素)
M1 第1回転メンバ
M2 第2回転メンバ
Claims (2)
- 第1のサンギヤと、第1のリングギヤと、当該第1のサンギヤ及び第1のリングギヤと噛み合うピニオンを支持する第1のキャリヤとを有する第1の遊星歯車と、
第2のサンギヤと、第2のリングギヤと、当該第2のサンギヤ及び第2のリングギヤと噛み合うピニオンを支持する第2のキャリヤとを有する第2の遊星歯車と、
第3のサンギヤと、第3のリングギヤと、当該第3のサンギヤ及び第3のリングギヤと噛み合うピニオンを支持する第3のキャリヤとを有する第3の遊星歯車と、
6つの摩擦要素と、
を備え、
前記6つの摩擦要素を適宜締結解放することにより少なくとも前進9速の変速段に変速して入力軸からのトルクを出力軸に出力可能な自動変速機において、
前記入力軸は前記第2のサンギヤに常時連結しており、
前記出力軸は前記第3のリングギヤに常時連結しており、
前記第1のサンギヤは常時係止されており、
前記第1のリングギヤと前記第2のキャリヤとは連結して第1回転メンバを構成しており、
前記第2のリングギヤと前記第3のサンギヤとは連結して第2回転メンバを構成しており、
前記6つの摩擦要素は、
前記第1のキャリヤと前記第2のサンギヤとの回転を選択的に連結する第1の摩擦要素と、
前記第1のキャリヤと前記第2回転メンバとの間を選択的に連結する第2の摩擦要素と、
前記第1のキャリヤと前記第3のキャリヤとの間を選択的に連結する第3の摩擦要素と、
前記第1回転メンバと前記第3のキャリヤとの間を選択的に連結する第4の摩擦要素と、
前記第1回転メンバと第3のリングギヤとの回転を選択的に連結する第5の摩擦要素と、
前記第3のキャリヤの回転を係止可能な第6の摩擦要素と、
から構成され、
前記6つの摩擦要素のうち二つの同時締結の組み合わせにより少なくとも前進9速及び後退1速を達成することを特徴とする自動変速機。 - 請求項1に記載の自動変速機において、
前記6つの摩擦要素のうちの二つの同時締結の組み合わせとは、前進変速段として、前記第5の摩擦要素と前記第6の摩擦要素の同時締結、前記第3の摩擦要素と前記第6の摩擦要素の同時締結、前記第3の摩擦要素と前記第5の摩擦要素の同時締結、前記第2の摩擦要素と前記第3の摩擦要素の同時締結、前記第2の摩擦要素と前記第5の摩擦要素の同時締結、前記第2の摩擦要素と前記第4の摩擦要素の同時締結、前記第4の摩擦要素と前記第5の摩擦要素の同時締結、前記第1の摩擦要素と前記第4の摩擦要素の同時締結、前記第1の摩擦要素と前記第5の摩擦要素の同時締結の9つの組み合わせであり、後退変速段として前記第2の摩擦要素と前記第6の摩擦要素の同時締結であることを特徴とする自動変速機。
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