JP4953933B2 - 磁性膜及びその製造方法、並びに磁気光学素子 - Google Patents
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(1) 透明な支持体上にナノシートが形成され、該ナノシートは、Ti格子位置に磁性元素が置換した層状チタン酸化物粉末と分散剤と水溶性有機化合物とを含むナノシート分散液を塗布及び乾燥したものであり、前記水溶性有機化合物は、ゼラチンであり、且つ、5〜30重量%含有されてなり、前記ナノシートは、Ti格子位置に置換する元素がCo及びFeの2種類のナノシートの混合物からなることを特徴とする磁性膜。
(2) 前記ナノシートが、可視光に透明であることを特徴とする前記(1)に記載の磁性膜。
(3) 前記支持体は、表面接触角を低下させる表面処理層を有することを特徴とする前記(1)または(2)のいずれかに記載の磁性膜。
(4) 前記表面処理層は、水に対する表面接触角が10°以下であることを特徴とする請求項3に記載の磁性膜。
(5) 前記支持体表面に設けられた直線状で且つ一定ピッチの周期構造の溝の中に形成されてなることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の磁性膜。
(6) 前記ナノシート分散液が、磁場印加の下に乾燥されてなることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかに記載の磁性膜。
(7) 透明な支持体上にTi格子位置に磁性元素が置換した層状チタン酸化物粉末と分散剤と水溶性有機化合物とを含むナノシート分散液を塗布した後、磁場印加の下に乾燥して、Ti格子位置に磁性元素が置換した層状チタン酸化物からなるナノシートと、該ナノシートを包囲した分散剤と、水溶性有機化合物とを含む磁性膜を得て、前記水溶性有機化合物は、ゼラチンであり、且つ、5〜30重量%含有されてなり、前記ナノシートは、Ti格子位置に置換する元素がCo及びFeの2種類のナノシートの混合物からなることを特徴とする磁性膜の製造方法。
(8) 前記(1)〜(6)のいずれかに記載の磁性膜と偏光子層と磁場発生装置とからなり、該磁場発生装置によって前記磁性膜を磁化することにより偏光を透過または遮断することを特徴とする磁気光学素子。
(9) 前記磁性膜と、該磁性膜より屈折率の小さい誘電体薄膜との多層膜構造としたことを特徴とする前記(8)に記載の磁気光学素子。
本発明の磁性膜の製造方法によれば、常温で、空気中製膜可能でフレキシブルなプラスチックフィルムも支持体として用いることができ、高生産性で磁性膜を生産することができる。
本発明の磁気光学素子によれば、本発明の磁性膜が高い可視光透過率と大きなファラデー回転角を有することにより、高いコントラスト比を得ることができる。
まず、本発明に係る磁性膜は、透明な支持体上に設けられ、Ti格子位置に磁性元素が置換した層状チタン酸化物からなるナノシートと、該ナノシートを包囲した分散剤と、水溶性有機化合物とを含むことを特徴とするものである。
本発明において、ナノシートは積層して用いられることが好ましいが、水溶性(水性)高分子の中でも、ゼラチンはこの点(ナノシートの積層化)において特に好ましい。ゼラチンと、他の水溶性高分子、例えば上記カルボキシメチルセルロースやヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコールをナノシートの10重量%用いた場合に、膜厚みを1μmとして塗布すると、X線回折図における回折ピーク(2θ≒4.8°)強度はそれぞれ以下のとおりであった。
・カルボキシメチルセルロース 33 kcounts/s
・ヒドロキシエチルセルロース 11 kcounts/s
・ポリビニルアルコール 18 kcounts/s
・ゼラチン 75 kcounts/s
Ti格子位置に置換する元素がCoおよびFeである2種類のナノシート分散液を混合塗布した場合には、特にそれぞれのナノシートを別々に塗布した場合よりも大きなファラデー回転角が得られることがわかった。例えばCo置換ナノシートは単独で製膜すると、波長450nmにおけるファラデー回転角は2°/μmであり、Fe置換ナノシートは1°/μmで有るが、混合液塗布すると、回転角は6°/μmとなり大幅に増加することがわかった。膜中のナノシート積層の配列としては、以下の3種類が考えられる。すなわち、(1)Co置換ナノシートとFe置換ナノシートの積層、(2)Co置換ナノシートとCo置換ナノシートの積層、(3)Fe置換ナノシートとFe置換ナノシートの積層である。これらの組み合わせの内、(1)Co置換ナノシートとFe置換ナノシートの積層が含まれることによって、Co2+→Fe3+の遷移による層間相互作用に起因するファラデー回転角の大幅な増大が発生したと考えられる。
ナノシートは上述してきたように、周期的配列性が非常に重要である。この配列性を高める要因としては、支持体の水に対する表面接触角があり、10°以下と低いことが重要なことがわかった。前記Ti格子位置に置換する元素がCoおよびFeである2種類のナノシート分散液(ゼラチン混合液)を用いて、膜厚みを1μmとしてガラスの支持体上にスピンコートすると、X線回折図における回折ピーク(2θ≒4.8°)強度に大きな差異が現れた。
本発明に係る磁気光学素子は、前述した本発明の磁性膜と偏光子層と磁場発生装置とからなり、該磁場発生装置によって前記磁性膜を磁化することにより偏光を透過または遮断することを特徴とするものである。
(1)特開平01−93702号公報記載の偏光子
強磁性体微粒子からなる多数の棒状素子を含む偏光層支持体表面に、一定方向に配列して固着形成することにより、製造が容易でかつ光学的特性の優れた偏光板である。
(2)ワイヤグリッド偏光子(東京農工大学 佐藤勝昭著「現代人の物理−光と磁気」(朝倉書店)1988年出版、ページ103に記載。)
透明支持体に微小な間隔で金やアルミニウムの線をひいたものある。この場合、線の間隔d、波長をλとすると、λ≫dの波長の光に対して、透過光は線に垂直な振動面を持つほぼ完全な直線偏光に成ることを利用している。偏光度は97%程度と言われている。
(3)コーニング社製「ポーラコア」
長く延伸させた金属銀をガラス自身の中に一方向に配列させることにより、偏光特性を持たせたガラスで、従来の有機物偏光素子と異なり耐熱性、耐湿性、耐化学薬品性、レーザーに対する耐性に非常に優れている。赤外線用が主であるが、特殊仕様として可視光用がある。
(4)積層型偏光子
東北大学電気通信研究所の川上彰二郎教授が1991年頃に発表したもので、可視光用にはRFスパッタリング法で、6〜8nmの厚みのGe(ゲルマニウム)と、1μm厚みのSiO2を交互に60μm厚みになるまで積層して作製している。0.6μmの波長で測定した性能指数αTE/αTM(TE波とTM波に対する消衰定数の比)は400近く、0.8μmの波長で測定した消光比は35dB、挿入損失は0.18dBであり、可視光に対して十分なものである。
(5)反射型偏光子
住友3M株式会社が販売しているものである。屈折率の異なる薄膜を何百層も重ねて積層し、層間で反射・透過を繰り返して偏光を取り出す。SとP偏光の内一方を反射して、一方を通過させるために反射型という。全厚みは100μm程度である。吸収タイプに比較して、反射するので画像が明るく感じられる。米Moxtek社のアルミニウム細線を周期的に並べた、ワイヤグリッドタイプの反射型偏光子もある。
(6)偏光ビームスプリッター
光束を2本以上のビームに分割又は合成する光学素子をビームスプリッターという。その中でも分岐された2光束の偏光方向が異なるように分割するものを偏光ビームスプリッターという。2個の直角プリズムを接着した面に誘電体多層膜をコートしたものが一般的であり、P偏光成分は透過し、S偏光成分は90度反射するようになっている。透過率、反射率ともに98%以上のものが得られる。他には特殊なグレーティングを用いたようなものもある。
(7)偏光プリズム
1軸性結晶は、光学軸方向に垂直に振動する常光線と光学軸を含む主断面内に振動方向をもつ異常光線では異なった屈折率を持つので、1軸性結晶から切り出した2つのプリズムを組み合わせると、振動面の異なる光を分離することができる。ニコルプリズム、グラントムソンプリズム、グランフーコープリズム、グランテーラープリズム、ロションプリズム、ウォーラストンプリズムなどがある。
(8)回折格子
回折格子はピッチを小さくしていけば、TE波とTM波の透過率が異なり、偏光子として機能する。偏光子とは呼ばないが、偏光子機能を有するので、本発明に偏光子として用いることが可能である。
本発明で用いるチタニアナノシートの比誘電率は125と、酸化チタン(ルチル型)の75に比べて約1.7倍高い。しかし従来のレイヤーバイレイヤー方式で、例えば100nm(最短可視光400nmの1/4)の厚みに積層すると実用的に透明な膜は得られなかった。本発明の製膜方式を用いると、この高い誘電性を利用して誘電体多層膜構造が得られ、光の多重反射によるファラデー回転角の増大が可能になった。
第1の複合透明磁性層は、誘電体をG、磁性体をMとすると、{(GM)n(MG)n}mの層構成を有するものである。nとmは層の繰り返し数である。誘電体層Gと磁性体層Mは、GMの次はMGのように積層順が逆になる。即ち磁性体層Mに関して対称となることが必要である。通常、nは1〜40、mは1〜40が適当である。また、光学膜厚(n・d)は1/4波長である。この場合誘電体層Gの屈折率は、磁性体層(ナノシート)Mよりも小さい。従来は大きな屈折率を有する透明磁性体が無かったために、逆の組み合わせでしか用いることができなかったが、従来よりも大きな屈折率差を持たせて形成することができるようになったために、従来よりも大きな回転角増大効果が得られるようになった。
また偏光変換素子を併用すれば、S波やP波だけの利用ではなく、光の70%程度を
利用する各種光学素子として利用することも可能となる。
(実施例1)
まず、炭酸カリウム(K2CO3)、二酸化チタン(TiO2)、酸化コバルト(CoO)、酸化鉄(Fe2O3)をK0.8Ti1.6Co0.4O4、K0.8Ti1.2Fe0.8O4のモル比になるように秤量、混合し、800℃で40時間焼成して磁性元素置換チタン酸カリウム(K0.8Ti1.6Co0.4O4、K0.8Ti1.2Fe0.8O4)を合成した。
ついで合成した磁性元素置換チタン酸カリウム(K0.8Ti1.6Co0.4O4、K0.8Ti1.2Fe0.8O4)を粉末1gに対して1規定の塩酸溶液100cm3の割合で接触させ、時々撹拌しながら室温で反応させた。1日毎に新しい塩酸溶液に取り替える操作を3回繰り返した後、固相を濾過水洗して風乾した。
つぎに得られた層状チタン酸粉末(H0.8Ti1.6
Co0.4O4・nH2O、H0.8Ti1.2Fe0.8O4・nH2O)0.5gをテトラブチルアンモニウム水酸化物溶液100cm3に加えて室温で1週間程度振盪(150rpm)し、乳白色のチタニアゾルを得た。これを50倍に希釈した溶液を調製した。なお、本発明では、H0.8Ti1.6
Co0.4O4・nH2OをCo置換ナノシートと記し、H0.8Ti1.2Fe0.8O4・nH2OをFe置換ナノシート表す。またH0.8Ti1.6
Co0.4O4・nH2Oの分散液をCo置換ナノシート分散液と記し、H0.8Ti1.2Fe0.8O4・nH2Oの分散液をFe置換ナノシート分散液と表す。
ついで、水100gに対してゼラチン粉末5gを溶解して作製したゼラチン溶解液(5重量%)と上記Co置換ナノシート分散液、Fe置換ナノシート分散液それぞれとを混合して分散液を作製した。ここでは、上記Co置換ナノシート分散液とFe置換ナノシート分散液それぞれ10gに対して、ゼラチン1、3、5、10、15、20、30重量%となるように、ゼラチン溶解液(5重量%)とCo置換ナノシート分散液、Fe置換ナノシート分散液それぞれとを混合し、超音波分散器を用いて分散した。
その結果、1重量%と3重量%ゼラチンを混合したナノシート膜は必ずしも十分な透明性では無かったが、5重量%以上のゼラチンを混合したCo置換ナノシート膜及びFe置換ナノシート膜はいずれも透明であった。30重量%以上混合した場合には、透過率は向上するものの、ファラデー回転角が低下するので好ましくない。
なお他の水溶性高分子として、CMCやPVAを同量用いた場合は使用量に関わらず、ゼラチンの場合より透明性は低かった。20重量%のゼラチンを混合した場合の吸光度は、400nm〜800nmの波長範囲で、0.5以下であった。
上記Co置換ナノシート分散液、Fe置換ナノシート分散液、両分散液を混合した液(CoとFe置換の混合(混合比1/1)ナノシート分散液)それぞれに、前記ゼラチン溶解液(5重量%)を、ナノシート重量に対して20重量%のゼラチン含有量となるように混合し、それぞれ超音波分散器を用いて分散して3種類の分散液とした。
つぎに、分散液を、良く洗浄した平板の石英ガラス支持体上に、スピンコート法を用いて、乾燥後の厚みが約1μmとなるように製膜した後、空気中で自然乾燥した。その後電気炉中で140℃、10分間加熱した。Co置換ナノシートは単独で製膜すると、波長450nmにおけるファラデー回転角は2°であり、Fe置換ナノシートは1°で有るが、混合液塗布すると、回転角は6°となり大幅に増加することがわかった。
実施例2で作製した3種類の試料の内、Co置換ナノシート分散液とFe置換ナノシート分散液の両分散液を混合した液を、5種類の異なる超親水化膜を形成・塗布した石英ガラス支持体上に実施例2と同様にして製膜、乾燥した。5種類の支持体の表面接触角(°)と、X線回折法による最大1次回折ピーク強度の平均値(kcounts/s)は次の通りであった。
(支持体1)4°:89kcounts/s
(支持体2)7°:74kcounts/s
(支持体3)10°:70kcounts/s
(支持体4)14°:12kcounts/s
(支持体5)19°:3kcounts/s
その結果、支持体の水に対する表面接触角が10°より高いと、前記X線回折図の最大回折ピーク強度が小さくなり、この場合のファラデー回転角も小さくなることがわかった。
1mm厚の石英ガラス支持体上に図3のような2μm(L&S=1μm/1μm、深さ1μm)の周期構造となる溝11aをフォトリソグフィー法を用いて形成した。この支持体上に実施例2で作製したCoとFe置換の混合(混合比1/1)ナノシート分散液を滴下し放置した後、140℃加熱を行い、その後溝11a以外に付着したナノシートをナイフで剥離した。
ファラデー回転角を測定したところ、波長450nmのファラデー回転角はフラットな石英ガラス支持体上に1μm厚で塗布した場合には、3.3°で有ったが、本実施例の周期構造膜では18.3°と大きな回転角が得られた。
実施例2で作製した3種類の試料を、平均3テスラの均一な磁場強度を有する磁場中(住友住機械工業株製ヘリウムフリー超伝導マグネット、電流値84A)で実施例2と同様にして製膜、乾燥した。なお、磁場の向きは石英ガラス支持体に平行とした。
その結果、3種類の試料のX線回折法による最大1次回折ピーク強度の平均値(kcounts/s)及び波長450nmのファラデー回転角(°)は次の通りであった。
・(磁場なし)30kcounts/s,3°
・(3テスラ磁場中乾燥)340kcounts/s,6.7°
このように、支持体面に平行に強い磁界を印加すると、前記X線回折図の最大回折ピーク強度が約10倍と大きくなり、この場合のファラデー回転角も大きくなることがわかった。なお上記と同様にして塗布した3種類の試料を、上記の中間磁場強度の0.5テスラの磁場中で乾燥させたが、X線回折強度の向上は観察できなかった。
上記実施例4で作製したナノシート膜を用いて、図5に示す磁気光学素子を作製した。すなわち、上記実施例4で作製したナノシート膜(支持体11と磁性膜膜12からなるもの)を市販のヨウ素タイプの2枚の偏光子13ではさみ、片側には銀製の反射膜14を設けた。また、太さ25μmの銅線を外形14mmになるように、150回巻いた磁気コイル15を形成し、反射膜14のナノシート膜とは反対側に配置して、該磁気コイル15にスイッチ17によるON、OFF制御で電源16から直流電流を供給した。この磁気光学素子に入射した光は電流のON、OFFに応じて黒と白に変化するのが確認できた。コントラスト比は23であった。
実施例2で作製したCoとFe置換の混合(1/1)ナノシート液を0.1mm厚の石英支持体に、スピンコート法で塗布して光学的膜厚が450nm/4となるように設けた後、140℃の加熱を行った。つぎにその膜上に更に市販のシリカエアロゾル(粒径nmオーダー超微粒子シリカを水に分散させたもの。日本化学工業株式会社製)を光学的膜厚が450nm/4となるように設けた。次いで以下同様にしてナノシート/シリカエアロゾルの積層を合計6回行った。
得られた試料の波長450nmのファラデー回転角は、フラットな石英ガラス支持体上にナノシートだけを6回塗布した場合は、3.3°であったが、周期構造膜では18.3°と大きな回転角が得られた。
11a 溝
12 磁性膜
12a ナノシート
13 偏光子
14 反射膜
15 磁気コイル
16 電源
17 スイッチ
Claims (9)
- 透明な支持体上にナノシートが形成され、
該ナノシートは、Ti格子位置に磁性元素が置換した層状チタン酸化物粉末と分散剤と水溶性有機化合物とを含むナノシート分散液を塗布及び乾燥したものであり、
前記水溶性有機化合物は、ゼラチンであり、且つ、5〜30重量%含有されてなり、
前記ナノシートは、Ti格子位置に置換する元素がCo及びFeの2種類のナノシートの混合物からなることを特徴とする磁性膜。 - 前記ナノシートが、可視光に透明であることを特徴とする請求項1に記載の磁性膜。
- 前記支持体は、表面接触角を低下させる表面処理層を有することを特徴とする請求項1または2に記載の磁性膜。
- 前記表面処理層は、水に対する表面接触角が10°以下であることを特徴とする請求項3に記載の磁性膜。
- 前記支持体表面に設けられた直線状で且つ一定ピッチの周期構造の溝の中に形成されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の磁性膜。
- 前記ナノシート分散液が、磁場印加の下に乾燥されてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の磁性膜。
- 透明な支持体上にTi格子位置に磁性元素が置換した層状チタン酸化物粉末と分散剤と水溶性有機化合物とを含むナノシート分散液を塗布した後、磁場印加の下に乾燥して、Ti格子位置に磁性元素が置換した層状チタン酸化物からなるナノシートと、該ナノシートを包囲した分散剤と、水溶性有機化合物とを含む磁性膜を得て、
前記水溶性有機化合物は、ゼラチンであり、且つ、5〜30重量%含有されてなり、
前記ナノシートは、Ti格子位置に置換する元素がCo及びFeの2種類のナノシートの混合物からなることを特徴とする磁性膜の製造方法。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の磁性膜と偏光子層と磁場発生装置とからなり、該磁場発生装置によって前記磁性膜を磁化することにより偏光を透過または遮断することを特徴とする磁気光学素子。
- 前記磁性膜と、該磁性膜より屈折率の小さい誘電体薄膜との多層膜構造としたことを特徴とする請求項8に記載の磁気光学素子。
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