JP4953552B2 - 多孔コラーゲンフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、食品業界における食品包装材として用いられ、ロール巻きの又はシートの形態をした多孔付きコラーゲンフィルムであって、個々の孔相互間の距離が十分に短いのでフィルムとフィルム内に包装された食品との間に取り込まれた空気又は蒸気を逃がすことができ、調理ハムの製造又はこれと同程度の工業的条件下における作業に用いるのに適当な機械的性質を有する有孔コラーゲンフィルムを提供することに関する。
調理済みハムの高い需要を満たすため、ハム製造では豚の他の大きな赤身の部分、例えば、肩及び首のばら肉を用いることは一般的になっている。これら肉片は、調理前に弾性ネット内へ詰め込まれる。調理中、先の肉片は、ネットの跡が付くことにより魅力のある表面組織を備えたコンパクトなネット張りハムの状態になる。弾性ネットの取り外しの際にハム表面を傷つけないようにするため、ネットと肉片との間に食用のコラーゲンフィルムを導入することが一般的になっている。調理中、コラーゲンフィルムは、ハムの一体部分となり、弾性ネットを最終製品から容易に取外すことができ、この場合、肉表面を損なうことはない。
食用コラーゲンフィルムの調製は例えば、独国特許第642,922号明細書又は独国特許第1,970,403号明細書に記載されている。食品のための食用包装材としてのこれらの用途は、例えば、独国特許第1,945,527号明細書に記載されており、肉製品を包装する際のこれらの用途については、米国特許第3,014,024号明細書から知られている。
米国特許第5,885,634号明細書は、コラーゲンフィルムの伸び率及び引裂強さ(「引裂抵抗」)がコラーゲンフィルムの機械加工性に関する重要な要因であることを教示している。この米国特許明細書は又、これらコラーゲンフィルムの引裂抵抗を損なわないでコラーゲンフィルムの伸び率を向上させる仕方について教示している。
機能的成分が組み込まれたコラーゲンフィルムが、独国特許第970,263号明細書(可溶性着色剤及び(又は)可溶性香気成分を含有したフィルム)及び国際公開第95/17100号パンフレット(一体成分として細かく粉砕された化学種が埋め込まれたコラーゲンフィルム)で知られている。
また、「ブラック・フォレスト・ハム(Black Forest Ham)」又は黒い外側被膜を備えた他の食品の製造方法を単純化するのに適した食用コラーゲンフィルムが記載されている(米国特許第6,224,919号明細書)。
かくして、食用コラーゲンフィルムは、肉及び家禽産業界で広く利用されており、製造法を一層効率的にすると共に味の良いしかも見栄えの良い製品をもたらしている。
今日、コラーゲンフィルムは「ロール」(円筒形コアに巻き付けられた連続フィルム、典型的なフィルム長さは50m又は100m、典型的なフィルムの幅は380mm〜620mmである)巻きで又は顧客により必要とされる寸法に切断された「シート」の形態の何れかで提供されている。利用可能なフィルムの代表的な肉厚は、15μm〜30μmの範囲に及ぶ(フィルムの水分が、10%〜15%である場合)。好ましくは、フィルムの厚さは、「μm」という単位では表されず、基本重量(g/m2)の単位で表される。現在入手できるコラーゲンフィルムの場合、基本重量は、22g/m2〜40g/m2の範囲にある(絶対湿度が10%〜15%の場合)。
コラーゲンフィルムの最も典型的な産業上の用途は、上述したネット張り調理ハムの製造である。一般に、食用コラーゲンフィルムのロールは、米国特許第4,910,034号明細書に記載されたアプリケータに類似したアプリケータで用いられる。かかる装置上では、フィルムは、ロールから引き出され、成形肩上を案内され、そして平らなフィルムの縁部を大まかにオーバーラップさせることにより、管状フィルムの状態に成形される。このようにして得られたチューブは、2つの同心管相互間の環状チャネルを通って案内され、これら同心管の端部のところで、チューブは、外側チューブから供給された管状弾性ネットに出会う。一般に、弾性ネット(外側)とコラーゲンフィルム(内側)によって形成されたサンドイッチ構造のチューブは、充填管として役立つ同心管の内側の管を通って送られる肉片にクッション作用を与えるクリップにより閉鎖されるようになる。充填管に押し込まれた肉は充填管の端部のところでクッション作用を受け、この肉は、コラーゲンフィルムとその上に位置する弾性ネットの両方にスラストを及ぼし、かかるコラーゲンフィルム及び弾性ネットはかくして、肉部分を自動的に包囲する。第2のクリップによりサンドイッチ構造の包装材を他端部のところで閉鎖した後、卵形ネット張り製品が得られる。充填方法の詳細は、米国特許第4,910,034号明細書に記載されている。
しかしながら、例えば上述の特許文献に網羅的に記載された食用コラーゲンフィルムの使用と関連した利点にもかかわらず、解決されていないままの1つの問題があり、即ち、包装手順中に空気がコラーゲンフィルムと肉との間に閉じ込められるようになることがあり、しかも(或いは)次に行われる調理の際に生じた蒸気が同じようになる場合がある。その結果、空気ポケットが生じ、最終製品の表面上に食欲を無くすような「クレータ」が残る場合がある。この場合、かかる製品は格下げされなければならず、その結果、利益が相当失われることになる。
従来技術で用いられた充填機器よりも、高い生産性及び正確な部分分けを可能にする専用充填機器(例えば、ハントマン−ピエレダーPX−94NC)の導入により、空気混入の問題は最近においては、一層顕著になっていることが観察され、この問題に対する解決策が至急見出されなければならなかった。
この空気ポケットの問題を解決するために従来種々の試みがなされた。今日のやり方に依然として適用されている一方式は、充填工程の次にネット張り製品に手作業で穴を開けることである。同一方式の僅かに設計の異なるものでは、充填された製品は、或る種のスパイクボード上に巻き取られ又は「半自動化」法充填状態のネット張り製品は、スパイクされる傾斜平坦部上を転がり落ちる。コラーゲンメンブレンに行われる突き刺しにより、その後に行われる調理工程の間に閉じ込められた空気又は蒸気を逃がすことができる。しかしながら、突き刺し中、デリケートなコラーゲンフィルムは、裂ける傾向があることが観察されており、空気ポケットが突き刺しを受けないままの場合が多い。
ソーセージケーシング業界からは、突き刺しを行ったケーシングが充填後、突き刺し後よりも信頼性の高い解決策となることが長年の間に知られている(G.エッフェンバーガー,バースチューレン著−クンスダーム,エルステルウンク−アイゲンシュラーフテン−アンベンドウンク,ハンス・ホルツマン・ベルラーゲ,バッド・ウォリショーフェン,1991)。エッフェンバーガーの技術文献は、平らな脆いコラーゲンフィルムの場合よりも著しく引裂抵抗の高いことが知られている頑丈な非食用管状ソーセージケーシングを記載している。この理由のために、これらケーシングを突き刺すことは、例えばレーザ又はコロナ放電(のような複雑精巧な穴あけ技術を必要としない)。
ハム製造における空気ポケット生成の問題を解決するために有孔製品を用いる方式は、欧州特許第0711321号明細書に何年か前に記載されており、かかる特許文献は、有孔コラーゲンフィルムの使用を示唆している。この特許文献は、孔が大きければ大きいほどそれだけ一層これらがコラーゲンフィルムの強度を不合格レベルに減少させる傾向があることを教示している。合格レベルから出るほどの機械的強度の減少を回避するため、孔は、隣り合う孔相互間の距離を最大にするパターンで配列されなければならない。したがって、欧州特許第0711321号明細書に開示された有孔コラーゲンフィルムは、「各孔がその最も隣りのものから20〜100mmの間隔を置く」ように穿孔される。この特許文献の好ましい形態では、「孔は、縦方向に30〜90mmの間隔、横方向に16〜60mmの間隔を置いて設けられる」。しかしながら、今日においては、かかる製品は工業上の要件を満たさないことが判明した。というのは、実際問題として、隣り合う孔相互間のかかる距離は、閉じ込められた空気が効率よく逃げることができるようにするほど密ではないからである。この理由として考えられるのは、欧州特許第0711321号明細書に記載された製品は決して上記問題を解決しないということである。
ハム製造において有孔製品を用いる考えは、セルロース繊維を基材とする非食用の平らなフィルムの開発を促進し、片面に引き剥がしの容易な被膜を施すことにより最近見直された(ユニパック・パッケージング・プロダクツ・リミテッドにより市販されている製品名SUN F)。フィルムの最も重要な特徴は、その穿孔性及び機械加工性であった。顕微鏡を用いると、孔は、不規則な形のように見え、これにより、機械的な穿孔技術の開発が示唆されている。孔は、最も隣のものから約10mmだけ間隔を置いて位置している。肉とフィルムとの間における空気混入の問題は、この製品によって解決された。というのは、最初に閉じ込められた空気は、開けられた孔を通って逃げることができたからである。しかしながら、フィルムは、その紙のような性質に起因して、実際にはこれを役立たないようにする或る他の特徴を示した。フィルムは食用ではないので、ネット張りと共にハムから除去される必要がある。引き剥がしが容易な被膜が完全では無かった場合、フィルムは、肉にくっつき、製品の表面が損なわれた。たとえフィルムが空気ポケットを無くすという観点及び適度に引き剥がし可能であるという観点において完全に働いても、ハムの表面は表面の光沢が無いために、しかもネット張りの跡形が非常に弱いので依然として見栄えが乏しいように見える。この満足のいかないネット張りの跡形は、フィルムの伸び率が制限されている(「非弾性」)の結果であり、これにより、フィルムはぴったりとフィットしたネットにより生じるドーム状の表面突起にスムーズにフィットすることができない。これに加えて、肉の表面には紙のような製品の剛性により生じる大小のしわが散在していた。これは、結果的に得られるハムを見た目に魅力の乏しいものにした。最後にスモークハムの表面の輪郭は、コラーゲンフィルム内に入った状態で作られ、最終消費者が慣れているハムの伝統的な輪郭にマッチしなかった。
今や、16mm以上の孔相互間の距離は、大きすぎてフィルムとこのフィルムに包装された肉片又は家禽片との間に閉じ込められた蒸気を効果的に逃がすことができないことが判明した。というのは、明らかに、かかる気泡はこれらが逃げる孔を容易に「発見」するようにフィルムの下で遮られることなく動くようにはならないからである。したがって、本発明の目的は、孔が互いに縦方向と横方向の両方向において10mm以下、具体的には3mm〜10mmの間隔を置いた機械的に強い有孔コラーゲンフィルムを提供することにある。
本発明の別の目的は、縁部に引裂伝搬の開始箇所となる場合のある小さな裂け目又はこれに類似した損傷が生じるという欠点の無い穿孔法をもたらすことにある。したがって、穿孔は、レーザ技術を用いて実施される。
しかしながら、驚くべきことに、レーザ技術を単に利用したのでは、産業上の用途にかかる製品を首尾良く利用できるようにする機械的性質を備えた有孔コラーゲンフィルムが自動的に得られるというわけではないということが分かった。円形の孔は、長円形の孔よりも良好な機械的性質を備えた有孔フィルムを提供することが判明した。したがって、本発明の別の目的は、楕円率が0.17未満の穴を備えた有孔コラーゲンフィルムを提供することにあり、楕円率は、「赤道方向半直径部と極方向半直径部との間の距離を赤道距離で割ったもの」として定義される(Webster's Third New International Dictionary of the English Language, Volume I; Encyclopedia Britannica, Inc., Chicago, Copyright 1976 by G. & C. Merriam Co. )。
孔のサイズは、肉の表面上の蛋白質含有液により容易に施栓されるようになり又は他方、かかる液体の大部分がフィルムを通って漏れることができるようにマイナスの副作用が回避されるようなものであるので、本発明の別の目的は、平均直径(完全に円の孔の形の場合)又は孔の長軸の平均長さ(長円形の孔の場合)が最小300μm、最大800μmの孔を備えた有孔コラーゲンフィルムを提供することにある。
理論的には、ラベルを互いに分離させるのに用いられる周知の引裂を容易にする切り取り点線のように働く列状に並んだ孔が生じるのを回避すべきなので、本発明の別の目的は、特定された幾何学的パターンを表さないが、厳密な数学的記述が困難な孔の2次元構造を備えた有孔コラーゲンフィルムを提供することにある。
工業的加工の要求に耐える最小限の機械的性質が有孔コラーゲンフィルムに必要なので、本発明の別の目的は、縦方向と横方向の両方向において、最小引張強さ及び最小伸び率よりも高い引張強さ及び伸び率を備えた製品を提供することにある。本発明における研究中に首尾良く検査された全てのサンプルの最小引張強さは、21N/mm2であることが判明したので、引張強さについてこの値を用いることを決定した。本発明における研究中に首尾良く検査された全てのサンプルの最小伸び率は22%であることが判明したので、伸び率についてこの値を採用することを決定した。コラーゲンフィルムの伸び率が特に重要であることは、従来、米国特許第5,885,534号明細書に記載されている。
最後に、本発明の目的は、基本重量が20g/m2〜40g/m2、絶対湿度は11%〜15%(単位は、重量/重量)の有孔コラーゲンフィルムを提供することにある。
本発明の完全な説明が得られると共に、本発明の特徴を完全に理解するため、添付の図面を参照されたい。
〔レーザ装置〕
この研究に合わせて進展中2種類のレーザ装置をスクリーニングした。1つは、コヒーレントAVIAモデル355−1500Nd:YAGソリッドステートレーザであり、他方は、コヒーレントダイヤモンドG−100OEN・CO2ガスレーザであった。
Nd:YAGレーザにより得られた孔の「品質」(有孔フィルムから切断形成されたダンベル型試料の引張強さ及び伸び率で表される。なお、実験例2参照)は、CO2レーザで達成された孔と同等であることが判明したが、CO2レーザは、主として2つの理由、即ち、Nd:YAGレーザでは、コラーゲンフィルムに所与の数の孔を導入するには著しく長く時間がかかり、これは、工業的規模で連続穿孔作業を行うのに不都合であるという理由及び試験したNd:YAGレーザシステムが高価であるという理由でこの作業のために選択された。
原理的には、レーザビームを特定の方法で偏向させるようプログラムされた光機械的ユニットを装備したレーザを用いることにより、或いは、光源を例えばフィルムの送り方向と垂直に動かし、かくして、従来型プロッタと類似した作用を行わせることによりフィルムを連続方式で穿孔することが達成できる。レーザビーム偏向のためにアプラナテッィクレンズ及び光機械的装置(「ガルボヘッド」)を装備したパルス化CO2レーザを利用することが決定された。このレーザの他の幾つかの特徴は次の通りである。
−出力電力 100W
−波長 10.2〜10.7μm
−パルス周波数 0〜100kHz
−ピーク有効電力 250W
−パルスエネルギ範囲 5〜200mJ
−パルス立ち上がり時間及び立ち下がり時間 <75μ秒
−ビームの楕円率 <1.3:1(レーザ出力時にビーム補正無し)
−ビーム直径 1.8mm±0.4mm
〔コラーゲンフィルムの穿孔〕
基本的に、コラーゲンフィルムをフィルム製造中オンラインで、例えば、巻取り直前に、或いはオフラインで穿孔するのがよい。以下に記載する研究に関し、標準のフィルム製造を妨害しないようにするためにオフライン方式を選択した。
標準型ナチュリン(Naturin)製コラーゲンフードフィルム(Coffi(登録商標))のロールを再巻取りステーションに導入した。レーザ源をレーザビームがフィルム表面に対し本質的に垂直関係をなし、フィルムの表面とレーザ出力との間の距離をレーザビームの焦点とフィルムにより得られる平面が互いに一致するように設定した状態で据え付けた。
光機械的ユニット(「ガルボヘッド」)は、コラーゲンフィルムを5m/分の速度で再巻取りしながら一定の孔サイズ及び孔相互間の距離を生じさせるようプログラミングされたものであった。孔の性質を説明する手段として、形成された孔の平均直径d、縦方向及び横方向におけるこれらの相対的なだいたいの間隔m及びtを用いた。かくして、全ての孔の配列状態は、“d/m/t”という種類のコードで表すことができる。得られる代表的な配列状態は、“2/10/10”(“200μm/10mm/10mm”に対応している)から“6/3/3”(“600μm/3mm/3mm”)を介して“8/20/20”(“800μm/20mm/20mm”に相当している)に至った。かかる配列状態を表す別の方法は、「孔密度」(有孔領域における1m2当たりの孔の数)で表すことであるが、これは、孔のサイズに関する情報を無視している。円形の孔を形成すること及び長円形の孔を生じさせないことが有孔コラーゲンフィルムの機械的性能にとって最も重要である(実験例8参照)であることが判明した。この目的の達成のため、レーザビームを偏向させる光機械的ユニットの速度、レーザ出力及びパルス周波数を互いに対し注意深く調節する必要があった。或る幾つかの孔配列状態についての代表的な調整量を図1に見ることができる。
代表的には、この研究中、フィルム幅一杯には穿孔せず、結果的に得られたコラーゲンフィルムを、穿孔されていない縁部がフィルムの縁部の各々のところに残るように穿孔した。調製された有孔フィルムサンプルの非穿孔縁部の幅は、2cmから8cmまで様々であった。個々のフィルムの適正に関する非有孔縁部の幅の影響はそれほど検出できなかった。
個々のタイプの有孔コラーゲンフィルムの製造の詳細は、実験例に記載されている。
フィルム湿度及びフィルムの基本重量が標準型無孔コラーゲンフィルムの正確なレベルにあることを条件として、有孔コラーゲンフィルムの機械的性能を定める最も重要な要因は、孔の品質であることが判明した。例えば、機械的な穿孔により得られた(例えば、コラーゲンフィルムをフィルムと同一速度で回転するニードルを装備したドラムの下で案内することにより得られた)孔は、不規則な準長円形の孔(図3)の「コーナ部」に、引裂の伝搬開始箇所となる損傷部を生じさせがちである。これとは対照的に、レーザにより得られた孔は、溶融コラーゲンのランパートによって補強されている(図4)。この発見は、「レーザビームを用いて孔を生じさせることにより、特に良好な結果が得られる」と記載した欧州特許第0711321号明細書と一致している。しかしながら、以下に行われた研究の示すところによれば、単にレーザ技術を用いても、「背景技術」のところで説明した空気ポケット生成の問題を解決する製品が自動的に得られるわけではない。例えば、本発明の説明においては、欧州特許第0711321号明細書の記載に従って、横方向において隣り合う孔相互間の最も近い間隔は、16mmであり、縦方向において最も近い上述の間隔は、これよりも大きい(20mm)。理論的には、これは、3,125個/m2の孔密度に対応している。欧州特許第0711321号明細書の特許請求の範囲の記載事項では、孔密度は、方向とは無関係に記載された最も近い間隔は20mmなので上記よりも小さく、これは、2,500個/m2に対応している。予期せぬことに、例えば、実験例7に記載した工業的製造条件下においては、かかる孔密度は、図2で理解できるように、肉とフィルムとの間に閉じ込められた空気を効率的に逃がすには十分ではないことが今や判明した。
この発見に加えて、コラーゲンフィルムに設けられた孔の形状(円形又は長円形)の重要性について学んだことは驚くべきことであった。特に驚いたこととして、円から長円形への孔の移行は、円形の孔の平均直径を増大させるよりも遙かに大きくコラーゲンフィルムを機械的に弱めるということを学んだことであった。この発見に関する詳細を実験例8に見ることができる。
さらにもう1つの予期せぬ発見は、レーザパラメータの適当なプログラミングにより形状が顕著な長円形の孔を回避し、かくして、ほぼ円形の孔を生じさせると、個々の孔の最も近いものの間隔を3mm(これは、有孔領域における98,898個/m2の理論孔密度に相当している)に減少させることができ、その結果得られた有孔フィルムは依然として、標準試験に似た産業上の用途(実験例2参照)に耐えるのに十分な機械的強度及び伸び率を有していることであった。現在までのところ、有孔コラーゲンフィルム上に3,125個/m2よりも高い孔密度を回避するのが技術の現状であり、この数値は、横方向に16mmの間隔、縦方向において孔とその最も近い隣の孔との間の20mmの間隔に対応している。
最後に、この研究で提供された実験設備を用い、レーザパラメータを適当な仕方で調節すると、個々の孔の最も近い隣り合うものの間の距離をほんの3mm(これは、有孔ゾーンにおける98,898個/m2に対応している)に減少させた場合であっても、フィルムを産業上の用途に適したものにするレベルの機械的抵抗及び伸び率を備えたフィルムを製造できることが予期せぬ発見であった。ただし、これら孔の配列状態は、欧州特許第0711321号明細書で推奨されているような明確に定義された2次元パターンに従ってはいない(「好ましくは、隣り合う列の孔が互いに互い違いになっているダイヤモンドパターンが採用される」)。
代表的な産業上の充填設備を用いて肉(家禽)片をコラーゲンフィルムで包装する手順では、縦方向(充填中、フィルムは、ロールから急に巻出されるので)と横方向(フィルムは、充填管を通る肉又は家禽の送りに耐えると共にその後における調理前のネット張り製品の形状を整えるために実施される膨らませに耐えなければならないので)の両方向において最小レベルの機械的抵抗及び伸び率が必要である。したがって、考えられる方向とは無関係に、産業上の用途に適したフィルムを生じさせるためにフィルムの引張強さ及び伸び率に関し超えなければならない下限がある。本発明の研究中に累積された実験データから、コラーゲンフィルムの引張強さは、任意の方向において21N/mm2以上であると同時に伸び率が任意の方向において22%よりも大きいことが必要であると結論付けられた(これらのデータは、含水量が11%〜15%のフィルムに関している)。
〔実験例〕
本発明を、互いに異なるレーザ穿孔コラーゲンフィルムの製造、これらフィルムの特性、肉業界におけるこれらの用途及びコラーゲンフィルムで包装した状態で製造される製品に関する実験例によってより詳細に説明する。単純化のため、産業上の用途を取り扱う実験例は、もっぱら調理ハムの製造に関しているが、本発明の有孔コラーゲンフィルムの用途は、その用途には限定されない。
第1の実験例では、レーザによるコラーゲンフィルムの穿孔について説明する。この実験例は又、結果的に得られる有孔コラーゲンフィルムの孔の幾何学的配列状態に洞察を与える。孔「パターン」は、孔の2次元分布状態に関し完全に不規則であることが分かる。
実験例2は、有孔コラーゲンフィルムで実施された試験(顕微鏡、引張試験機、コラーゲンフィルムの産業上の用途を真似たアプリケータ)並びに実験例1に従って製造されたフィルムで得られる結果についての説明を与えている。
実験例3、実験例4、実験例5は、特定のコラーゲンフィルムのレーザ穿孔(黒に着色されたフィルム、カラメル色に着色されたフィルム及び標準型コラーゲンフィルムの酸性形態)並びにアプリケータ試験で得られた結果を記載している。
図6は、孔の平均サイズ及び個々の孔相互間の平均間隔の互いに異なる有孔コラーゲンフィルムの製造方法を記載している。さらに、互いに異なるサンプルの引張強さ及び伸び率についての結果が説明されている。
図7は、特に需要のある充填機器を用いる工業的ハム製造における互いに異なる有孔コラーゲンフィルムの試験を記載している。フィルムサンプルは、孔の平均サイズ及び個々の孔相互間の平均間隔に関して互いに異なっている。結果的に得られ、図2に要約されている試験結果から、フィルムと肉との間に閉じ込められた空気又は蒸気を効率的に逃がすことができるようにするのに必要な適当な孔直径及び孔相互間の間隔についての結論が導き出される。
図8は、長円形の形をした孔を備えるフィルムと基本的に円の形をした孔を有するフィルムの比較を表している。有孔コラーゲンフィルムの機械的性質に対する孔の形状の影響は、孔のサイズの影響よりも非常に顕著であることが判明した。
図9は、基本重量の小さなフィルムから得られた有孔コラーゲンフィルムに関している。これらサンプルを試験することにより得られた結果から、原理的には、基本重量が20g/m2という小さな有孔コラーゲンフィルムを製造することが可能になるということが結論づけられる。
実験例10は、個々の孔相互間を距離が非常に小さな有孔コラーゲンフィルムを試験することにより得られた結果をあらわしている。この結果の示すところによれば、最も近くに位置する隣の孔からほんの3mm間隔を置いているに過ぎない孔を備えたフィルムは、依然として標準品質試験に合格できる。
図11は、調理ハムの製造におけるコラーゲンシートの用途を記載している。無孔シートを用いて得られた結果は、コラーゲンフィルムの有孔シートを用いた場合に得られた結果と比較されている。
〔実験例1:CO2レーザによるレーザ穿孔コラーゲンフィルムの製造〕
ドイツ国ヴァインハイム所在のナチュリンGmbH(ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング)によって製造された幅が38cmの標準型ナチュリン製コラーゲンフードフィルム(Coffi(登録商標)であって、pHが4.7、基本重量が29g/m2であるものの100mロールを、CO2レーザ(コヒーレントダイヤモンドG−100OEM)によって穿孔した。
フィルムの代表的な組成は次の通りである(%は、重量/重量を意味している)。
−コラーゲン: 67%
−水: 13%
−保湿剤(グリセロール+ソルビトール):15%
−アセトグリセリド: 4%
−アッシュ(600℃/5h): 10%
フィルムの幅32cmの中央コリドールを穿孔し、各側に幅3cmの非有孔縁部が後に残された。形成された孔の平均直径d、縦方向及び横方向におけるこれらの相対的なだいたいの間隔m及びtにより説明される孔の性質は、コード“6/10/10”(これは、“600μm/縦方向における孔相互間の10mmの間隔/横方向における孔相互間の10mmの間隔)に従った。かくして、有孔領域で達成される理論的孔密度は、10,000個/m2であった。穿孔をフィルム送り速度5m/分で実施した。
関連のレーザパラメータを次のように選択した。
−出力: 5%
−パルス周波数(gpf):0.55kHz
−ガルボ速度: 4,000mm/s
−開始位置 “x−4”;“y−160”
−穿孔ループ: wpa(線引き終点):“x=4;y=160”
gpa(不活性限度):“x=−4;y=160”
遅延時間(ms) :1
wpa(線引き終点):“x=4;y=−160”
gpa(不活性限度):“x=−4;y=−160”
遅延時間(ms) :1
レーザビームにより実施された穿孔ループの概略的な表示は、図5に与えられている。 レーザビームとコラーゲンフィルムの相互作用の結果として得られるエーロゾルは、稼働ブロワにより吸い取られた。
穿孔工程中、フィルムの湿度は、13.5%から12.9%に低下した。フィルムをプラスチックの袋に詰め込んでこれを密封して湿り気が失われるのを防止した。
用いた実験設備により得られた孔の幾何学的分布状態をよく見て分かったことは「パターン」は厳密な数学的説明が困難なことであった。孔は、横方向には等間隔であるが、横方向に見た2つの本質的に平行な列相互間の距離は様々であり、個々の孔の位置は、縦方向において、真っ直ぐな線を基準としてばらつきがある(図6)。かくして、2次元で考えると、孔の幾何学的分布状態は、一方向における厳密な順序の原理、即ち、横方向の孔の列に沿う孔相互間の間隔が等間隔であるという原理だけでは完全に不規則である。
この不規則な孔配列状態が生じるのは、レーザの電子制御装置のハードウェア設計の結果である。レーザのパルス周波数は、ソフトウェアコマンドgpf(上記参照)により与えられる周波数で「自由に」(即ち、同期しないで)振動する発振器によって得られる。しかしながら、2つのソフトウェアコマンドラインの実行相互間の時間は一定ではない。発振器(レーザパルスを発生される)のパルス周波数とガルボヘッドの動きは互いに同期していないので、特定の孔列中の第1の孔について定まった位置は存在しない。
したがって、実際の穿孔ラインについていつでも決まった開始点があることは明らかであり(命令wpaにより与えられた空間中の1点、この場合、x=160;y=4)、しかしながら、発振器との同期が無いために、時間中(開始時間)に関し、定まった点は無く、したがって、所与の横方向の孔列中の第1の孔の決まった位置は存在しない。
〔実験例2:実験例1に従って製造されたレーザ穿孔コラーゲンフィルムの試験〕
顕微鏡で見て、50個の孔をこれらのサイズ及び形状について評価した。孔は、本質的に円形であり、0.042の平均楕円率を示していることが判明した(図7参照)。直径の平均値は、50μmの標準偏差で620μmであった。
実験例1に従って製造されたダンベル状のフィルム片(全長11.6cm、幅の狭い平行部分の幅15mm、端部における幅25mm)及びその無孔形態を縦方向と横方向の両方向においてフィルムから打ち抜いた。ダンベル状試料の引張強さ及び伸び率を、UTS引張試験器3/205(ドイツ国ウルム−アインシンゲンD−89079所在のUTSテストシステメ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング)で21℃/60%r.h.で測定した。試験速度は、100mm/分である。有孔フィルムの試験片の幅の狭い平行部分の孔の平均個数は6であった。試験片を試験前に21℃/60%r.h.で2時間かけて状態調節した。各々のフィルムサンプルの10個の試験片を測定した。引張強さは、試験片を破断させるのに必要な力を試験片の幅の狭い平行部分の元の単位断面積で割ったものとして定義した。伸び率は、フィルム破損時点における伸び率として定めた。得られた結果は図8及び図9に示されている。
実験例1に従って製造されたフィルムの100mロールを産業上の用途を真似るようにナチュリンCoffi−Aアプリケータに装着した。試験は、ナチュリン作業命令PAKO0031に準拠したが、この命令に従い、コラーゲンフィルムをロールの厚紙ハブから急に巻き出す。この試験と産業上の現実におけるフィルム性能との優れた相関関係の結果として、この試験は、定まったサンプル採取プランに続くCoffi(登録商標)製造の品質を制御するよう実施されたナチュリン−国内標準試験である。この試験で破損を示した材料だけが、販売のために緩和されるべき要件を満足する。
実験例1に従って製造された有孔コラーゲンフィルムは、引裂を生じること無く試験に合格した。
〔実験例3:レーザ穿孔黒色コラーゲンフィルムの製造及び用途試験〕
ドイツ国ヴァインハイム所在のナチュリンGmbH(ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング)によって製造された幅が47cmの標準型ナチュリン製黒色コラーゲンフードフィルム(pHは4.5、基本重量は31g/m2)の100mロールを実験例1に記載したように穿孔した。フィルムの幅32cmの中央コリドールを穿孔し、各側に幅7.5cmの非有孔縁部が後に残された。孔の配列は、コード“6/10/10”に従った。
結果的に得られた有孔黒色コラーゲンフィルムをCoffi−Aアプリケータに装着して産業上の用途を真似るようにした。有孔黒色コラーゲンフィルムは、引裂を生じること無く試験に合格した。
〔実験例4:レーザ穿孔カラメル色に着色されたコラーゲンフィルムの製造及び用途試験〕
ドイツ国ヴァインハイム所在のナチュリンGmbH(ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング)によって製造された幅57cmの標準型ナチュリン製カラメル色コラーゲンフードフィルム(pHは4.8、基本重量は32g/m2)の100mロールを、実験例1に記載した仕方と同一の仕方で穿孔した。1回目の作業で、フィルムの26cm幅のコリドールを穿孔し、コリドールの左縁部は、フィルムの左縁部から2.5cmの間隔を置いていた。2回目の作業で、フィルムの別の26cm幅のコリドールを穿孔し、このコリドールの右縁部は、フィルムの右縁部から2.5cmの間隔を置いていた。かくして、結果的に得られたフィルムは、各側に幅2.5cmの無孔縁部を有していた。孔の配列は、コード“6/10/10”に従った。
結果的に得られた有孔カラメル色コラーゲンフィルムをCoffi−Aアプリケータに装着して産業上の用途を真似るようにした。この有孔コラーゲンフィルムは、引裂を生じること無く試験に合格した。
〔実験例5:レーザ穿孔酸性コラーゲンフィルムの製造及び用途試験〕
pHは2.8であるが、化学的組成に関し、実験例1のフィルムに対応した47cm幅の非中性化コラーゲンフィルムの100mのロールを実験例1に記載したように穿孔した。フィルムの基本重量は、29.5g/m2であった。フィルムの幅32cmの中央コリドールを穿孔し、各側に幅7.5cmの非有孔縁部が後に残された。
結果的に得られた有孔非中性化コラーゲンフィルムをCoffi−Aアプリケータに装着して産業上の用途を真似るようにした。この有孔酸性コラーゲンフィルムは、引裂を生じること無く試験に合格した。
〔実験例6:孔の平均サイズ及び個々の孔相互間の平均間隔に関し互いに異なる有孔コラーゲンフィルムの製造及び試験〕
ドイツ国ヴァインハイム所在のナチュリンGmbH(ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング)によって製造された幅47cmの標準型ナチュリン製黒色コラーゲンフードフィルム(pHは4.5、基本重量は31g/m2)の100mロールを本質的に実験例1に記載したように穿孔したが、孔の互いに異なる配列状態に従った。全てのロールのバッチ番号、生産ライン及び製造データは同一であった。フィルムの幅32cmの中央コリドールを穿孔し、各側に幅7.5cmの非有孔縁部が後に残された。表1は、調製されたサンプル及び意図したサンプルを得るために調整されたレーザパラメータに関するあらましを提供している。
個々の製品から切断形成されると共に無孔対照サンプルから切断形成されたダンベル形のサンプルの引張強さを実験例2で説明したような引張試験器で試験した。結果は、図10及び図11で見ることができる。
上述すると共に期待されたように、有孔サンプルの引張強さ及び伸び率は、無孔サンプルの対応関係にあるパラメータよりも低いレベルのものである。明らかなこととして、孔密度の増大につれて、フィルムの機械的強度及び伸び率が減少する。測定値は又、隣り合う孔相互間の距離が孔の直径の影響よりも顕著であることを示している。かくして、例えば、“8/10/10”のコードが付けられたサンプルの引張強さは、“4/10/10”のコードが付けられたサンプルの引張強さよりもそれほど低いものではないが、“x/10/10”タイプのサンプルの引張強さは、対応関係にある“x′/20/20”タイプのサンプル(x=4、x=8)の引張強さよりも常に明らかに低い。
〔実験例7:ハムの工業的製造における有孔コラーゲンフィルムの試験〕
無孔標準型Coffi(登録商標)及び実験例6に記載したように製造された有孔コラーゲンフィルムの選択されたサンプルを工業的ハム製造法で試験した。試験した有孔材料は、以下のコード、即ち“8/20/20”、“6/10/10”、“4/10/10”、“2/10/10”という特徴を持っていた。“2/10/10”タイプのサンプルは、他のサンプルと同一のフィルムバッチに基づいていなかった。
用いた充填装置は、ハイトマン−ピエレダーHVF90フィルタと関連したハントマン−ピエレダーPX−94NCポーショナであった。というのは、この組合せは、肉とフィルムとの間の空気又は蒸気混入に関し他の充填装置よりも需要が高いからである。充填用として調製された肉に60%(肉重量に基づく)のブラインを注入した。充填後におけるハムの重量は、2.1kgの重さに対応していた。充填速度は、約8部分/分であった。試験中に充填された製品のうちで、充填後に手作業で穴あけしたものは無かった。無孔フィルムでは、約30個のサンプルハムだけを充填して品質の落ちる最終製品の数を制限した。有孔フィルムタイプの各々では、少なくとも250のハムを評価のために充填した。得られた製品を、充填直後に評価し、2回目に、調理後に評価した。結果の概要を図2に示す。
試験の示すところによれば、標準型無孔コラーゲンフィルムを用いる場合、事後手作業穴あけは、本質的に全ての製造されたハムの表面クレータがあるための品質低下を避けるための必須の手段である。標準型ハム製造においては、充填後の手作業穴あけにもかかわらず、品質の低下した製品の平均レベルは、無孔コラーゲンフィルムをハントマン−ピエレダーPX−94NCポーショナと共に用いた場合、6%の範囲内にある。
図2にコンパイルされた結果から、以下の3つの結論を導くことができる。
1.孔の直径は、閉じ込められた空気を逃がすことができるようにするためには小さすぎてはならない。明らかなこととして、直径が200μmの孔は、充填時点で肉の表面上に存在する蛋白質含有液で部分的に塞がれるようになる。
2.孔の直径は、望ましくない重量の損失及び蛋白質含有液が孔を通って漏れ出ることを理由とする完成ハムの表面上の蛋白質ニップルの生成を回避するほど広すぎてはならない。この負の効果は、充填されるべき肉のコンシステンシーが高いブライン注入度に起因して「どろどろとしている」場合一層顕著になる。800μmの直径は、上限を表している。
3.孔密度は、低すぎてはならない。最も近い隣り合う孔相互間の20mmの距離(これは、2,500個/m2に相当する)は、大きすぎて、相当な量の完成品の品質低下を必要とする寸法の表面クレータを回避することができない。
図2にコンパイルされた結果から、“6/10/10”のコードが付けられた材料(有孔面積において10,000個/m2)が試験した全てのサンプルの中で好ましいものであることが結論づけられる。
〔実験例8:有孔コラーゲンフィルムに対する機械的性質に関する孔の形状及び寸法の影響〕
ナチュリンCoffi−Aアプリケータ(実験例2参照)によるコラーゲンフィルムの性能、その機械的強度及び伸び率を孔の寸法形状の関数として求めた。本質的に円形の孔を備えたサンプルを上述の実験例に記載したように製造した。長円形の穴を備えたサンプル“ov1”及び“ov2”を、次のような適切なレーザパラメータをプログラムすることにより製造した。
サンプル“ov1” サンプル“ov2”
−出力: 10% 35%
−パルス周波数: 0.6kHz 10kHz
−ガルボ速度: 4,800mm/s 6000mm/s
−wpa(線引き終点):“x=4;y=160” “x=4;y=160”
−gpa(不活性限度):“x=−4;y=160” “x=−4;y=160”
−遅延1(ms): 1 90
−wpa(線引き終点):“x=4;y=−160” “x=4;y=−160”
−gpa(不活性限度):“x=−4;y=−160”“x=−4;y=−160”
−遅延2(ms): 1 40
このようにして得られた楕円形孔の長軸は、横方向を示している。個々の孔相互間の間隔は、方式“10/10”に従った。
長円形の孔の楕円率は、赤道方向半直径部と極方向半直径部との間の距離を赤道距離で割ったものとして定義される。調製された楕円形孔の楕円率は、サンプル“ov1”については0.17、サンプル“ov2”については0.31であることが判明した。サンプル“ov1”で見られた楕円形孔の長軸(赤道方向軸線)の平均長さは、970μm、サンプル“ov2”について見られる平均長さは、1,600μmであった。これら孔の短軸(極方向軸線)の長さは、645μm(サンプル“ov1”)、600μm(サンプル“ov2”)であった。
結果的に得られたコラーゲンフィルムの100mロールを産業上の用途を真似るためにナチュリンCoffi−Aアプリケータに装着した。本質的に円の形をした孔を備えるフィルムは全て、引裂無く試験に合格した。サンプル“ov1”の100mロールは、3倍の引裂が生じ、サンプル“ov2”の100ロールは、頻繁に引裂が生じた。用途試験では、破損を示さない材料のみが合格レベルであると考えられる。
ダンベル形の個々のサンプル片を縦方向と横方向の両方向においてフィルムから切断形成した。引張強さ及び伸び率を実験例2で説明したように測定した。得られた結果を図12及び図13に与える。
2つの理由で、サンプルの縦方向における引張強さは、横方向の引張強さと比較して僅かに小さくなっており、一方において、対照フィルムは既に、この特徴を示しており、他方において、孔は、完全には円形ではなく、孔は、0.02〜0.05の楕円率を示し(“8/10/10”のコードが付いたサンプルは、0.10のより顕著な楕円性を示している)、楕円の赤道方向軸線は、横方向軸線と平行である。
長円形孔を備えたサンプル(“ov1”及び“ov2”)の横方向における引張強さは、“4/10/10”〜“8/10/10”のコードが付いたサンプル(図12)の対応の強さよりも高いことは明らかである。特に驚くべきこととして、サンプル“ov2”の横方向における引張強さ(個々の長円形孔の平均サイズ:753.600μm2)が本質的に円形の孔(個々の孔の平均サイズ:125.600μm2)を備えた“4/10/10”のコードが付いたサンプルの引張強さよりも著しく高いことが観察されている。この観察は、個々の孔の単なるサイズが有孔コラーゲンフィルムの機械的性質を主として決定するわけではないというもう1つのヒントとなっている。
上記とは異なり、最も深い影響を持つものは、孔のサイズではなく、有孔フィルムの機械的性質を主として決定するのは孔の形状であることが分かったのは印象的なことであった。例えば、図13は、縦方向と横方向の両方向におけるフィルムの伸び率を示している。全てのサンプルの横方向における伸び率は基本的に、孔のサイズとは無関係に、或る程度ばらつきがあるものの同一のレベルにある。“4/10/10”、“5/10/10”、“6/10/10”及び“8/10/10”のコードが付いたサンプルの縦方向における伸び率の値は、幾分より大きなばらつきを示すが、依然として同一レベルにあると考えることができる。この観察は、第一近似において、孔の寸法は少なくとも検討している直径範囲では有孔コラーゲンフィルムの機械的性能に関し重要ではないという発見をこの場合も裏付けている。しかしながら、縦方向における伸び率の明らかな低下が、基本的に円形の孔を備えたサンプルから顕著な楕円率を持つ孔を備えたサンプルまでの範囲にわたって観察される。サンプル“ov1”の孔の平均サイズ(顕微鏡下で測定した値:491,000μm2)は“8/10/10”のサンプルのもの(502,400μm2)とほぼ同一であるが、サンプル“ov1”の縦方向における伸び率は、20%以下に低下し、これは、従来、不十分であると考えられ(米国特許第5,885,634号明細書参照)、産業上の用途に似たナチュリンCoffi−Aアプリケータに基づく試験結果は、この発見を確かめるものである(上述した)。
かくして、実験室における発見も又、実務と関連した試験におけるフィルム性能により反映されている。したがって、驚くべきことに、有孔コラーゲンフィルムの有用性は、個々の孔のサイズによってではなく、個々の孔の形状(「楕円率」という用語で表される)により定められるということが結論づけられる。
〔実験例9:基本重量の低い有孔コラーゲンフィルムの製造及び試験〕
基本重量の低いコラーゲンフィルムのサンプルを実験例1に記載した方法と類似した方法で穿孔した。サンプルは、実験例1に記載した組成と同一の組成を有していたが、基本重量は、23.9g/m2に過ぎなかった。孔の配列は、方式“4/10/10”、“4/20/20”、“6/10/10”及び“6/20/20”に従った。結果的に得られた製品の引張強さ及び伸び率を実験例2に記載した方法に従って測定した。結果は、図14及び図15に与えられている。
個々の薄肉サンプルの引張強さ及び伸び率についてのデータは、標準基本重量が約30g/m2の対応関係をなす有孔サンプルから得られた引張強さ及び伸び率についてのデータよりも驚くほどは低くはない。これは、もし市場で必要とされていれば、基本重量が20g/m2という低い有孔コラーゲンフィルムを供給できることを意味している。
〔実験例10:個々の孔相互間の距離が非常に小さな有孔コラーゲンフィルムの調製及び試験〕
幅が47cmの標準型ナチュリン製コラーゲンフードフィルム(Coffi(登録商標))2つのサンプルを実験例1に記載した方法と実質的に同一の方法で実施したが、孔密度を劇的に増大させた。孔配列状態は、方式“6/05/05”(これは、有孔領域において40,000個/m2に対応している)及び“6/03/03”(98,898個/m2)に従った。結果的に得られた製品並びに対照フィルム及び“6/10/10”タイプの有孔サンプル(10,000個/m2)の引張強さ及び伸び率を実験例2に記載した方法に従って測定した。結果を図16及び図17に与える。
コラーゲンフィルムの機械的パラメータに対する孔密度の影響は、明らかに示されている。
高い孔密度を備えたサンプルについて測定された縦方向及び横方向における引張強さ相互間の顕著な差の示唆するところによれば、高い孔密度の場合、孔の「ミクロ楕円率」の存在は、低い孔密度の場合よりもフィルムの機械的性質に対し一層効果的になる。
高い孔密度を備える結果的に得られた材料を産業上の用途を真似るためにナチュリンCoffi−Aアプリケータに装着した。予期せぬことに、“6/05/05”のコードが付いたサンプルロールと“6/03/03”のコードが付いたサンプルのロールが両方とも引裂きを生じることなく試験に合格した。この発見は、欧州特許第0711321号明細書の教示に照らして特に驚くべきことであった。なお、かかる欧州特許明細書の教示では、横方向において16mm未満の個々の孔相互間の距離、縦方向において20mm未満の個々の孔相互間の距離が回避される。
コード“6/03/03”が付いたサンプルについて測定された縦方向における引張強さ(21N/mm2)は、この研究中に測定された最も小さな値であった。さらに、これに対応したフィルムサンプルは、用途試験に合格した。この事実から結論づけられたこととして、21N/mm2の引張強さに相当する機械的抵抗は一般に、実務からの要件に適合するに十分であろうということであった。
〔実験例11:ハム製造における有孔コラーゲンシートの用途〕
有孔コラーゲンフィルムのシート(57cm×50cm)を、特定の切断装置を用いて幅が57cmの有孔コラーゲンフィルム(孔コード“6/10/10”、実験例4に従って穿孔されたサンプル)の100mロールから長さ50cmのスリップを切断形成することにより得た。調理ハムを以下のようにして製造した。
シートを作業台上に伸長させた。30%のブライン(肉の重さに基づく)を注入した2つの豚肉片(脚及び頭のラウンドの一部)をフィルムにより形成された領域の中央に配置し、フィルムで肉を包装した。包装された肉を手でネット(Avo28/3倍に補強した)を装備したネットアプリケータ(THP100:ハンブルグ所在のシュラウブ・マシネンファブリック社)の広い開口部に通した。次に、包装済み肉をネットアプリケータによって拡張されたネットに押し込んだ。包装済み肉をいったんネットで完全に包囲すると、ネットを切断し、ネット張りされた製品の2つの開口端部を手動クリッパで閉鎖した。次に、卵の形を採用するために充填済みネット張り製品を整えた。手作業による穴あけは行わなかった。従来行われていたガス抜きを行わないで、このようにして調製された中間製品を最終的に調理し、スモークして質量が約3.5kgに相当する重量のネット張りハムを得た。ネットを外した後、ハムの表面をフィルムと肉との間に閉じ込められた空気及び(又は)蒸気に起因して生じる表面クレータがあるかどうかについて点検した。
10個のハムを無孔シートを用いて製造し(「製品N」)、50個のハムを有孔コラーゲンフィルムのシートを用いて製造した(「製品P」)。10個の「製品N」のうち7個は、直径が最高4cmの不合格レベルの表面クレータを示した。50個の「製品P」のうち3つが、直径が<5mmの小規模の取るに足りない表面クレータを示したが、これは、品質劣化の原因にはならない。
孔の特定の性質を備えた有孔コラーゲンフィルムの或る特定の例を生じさせるのに用いられる制御パラメータを一覧表示した表である。 調理ハムの製造業者における有孔コラーゲンフィルムの試験結果を示す表であり、サンプルが孔のサイズ及び孔相互間の間隔が異なっていることを前提とする表である。 機械的な穿孔の結果として得られる孔の顕微鏡写真であり、引裂伝搬の開始箇所として働く場合のある損傷部が不規則な形状の準長円形孔の「コーナ部」のところに生じている状態を示す写である。 レーザによる穿孔の結果として生じる孔の顕微鏡写真であり、溶融コラーゲンにより得られるランパートの結果としての孔のエッジの補強性質を示す図である。 連続動作でのコラーゲンフィルムの穿孔中におけるレーザビームの運動を示す「孔ループ」を示す図である。 孔の配列状態の不規則性を示す図である。 実験例1に従って調製された“6/10/10”型サンプルで見受けられる孔の楕円率の頻度の分布状態を示すグラフ図である。 無孔対照例と実験例1に従って調製された“6/10/10”型有孔サンプルの縦方向及び横方向における引張強さのグラフ図である。 無孔対照例と実験例1に従って調製された“6/10/10”型有孔サンプルの縦方向及び横方向における伸び率のグラフ図である。 無孔対照例と孔のサイズ及び孔相互間の間隔の点で異なっている幾つかの有孔サンプルの縦方向及び横方向における引張強さのグラフ図である。 無孔対照例と孔のサイズ及び孔相互間の間隔の点で異なっている幾つかの有孔サンプルの縦方向及び横方向における伸び率のグラフ図である。 無孔対照例と孔のサイズ、孔相互間の間隔及び孔の形状の点で異なっている幾つかの有孔サンプルの縦方向及び横方向における引張強さのグラフ図である。 無孔対照例と孔のサイズ、孔相互間の間隔及び孔の形状の点で異なっている幾つかの有孔サンプルの縦方向及び横方向における伸び率のグラフ図である。 無孔対照例と孔のサイズ及び孔相互間の間隔の点で異なっている幾つかの有孔サンプルの縦方向及び横方向における引張強さのグラフ図であり、全てのサンプルが基本重量の小さなフィルムを利用している場合の図である。 無孔対照例と孔のサイズ及び孔相互間の間隔の点で異なっている幾つかの有孔サンプルの縦方向及び横方向における伸び率のグラフ図であり、全てのサンプルが基本重量の小さなフィルムを利用している場合の図である。 無孔対照例と孔相互間の間隔の点で異なっている幾つかの有孔サンプルの縦方向及び横方向における引張強さのグラフ図である。 無孔対照例と孔相互間の間隔の点で異なっている幾つかの有孔サンプルの縦方向及び横方向における伸び率のグラフ図である。

Claims (16)

  1. 食品業界における食品包装材として用いられ、ロール巻きの又はシートの形態をした多孔コラーゲンフィルムであって、平均楕円率が0.17未満の実質的に円形の形をしたレーザにより形成された孔を有し、前記孔は、最も近くに位置した隣りの孔に対して3mm〜14mmだけ間隔を置いており、かくしてフィルムと前記フィルム内に包装された食品との間に取り込まれた空気又は蒸気を逃がすことができ、前記フィルムは、縦方向と横方向の両方向において、22%以上の伸び率を有し且つ21N/mm 2 以上の引張強さを有していることを特徴とする多孔コラーゲンフィルム。
  2. 前記孔のうちの完全に円形の孔は、平均直径が300μmよりも大きくて800μm以下であり、前記孔のうちの完全に円形ではない孔は、最も長い直径が300μmよりも大きくて800μmよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の多孔コラーゲンフィルム。
  3. 基本重量が、11重量%〜15重量%の含水量で20g/m2〜40g/m2であることを特徴とする請求項1又は2に記載の多孔コラーゲンフィルム。
  4. 不規則に配列された孔を有していることを特徴とする請求項1〜3のうち何れか一に記載の多孔コラーゲンフィルム。
  5. 孔が設けられていない縁部の幅は、2cm〜8cmであることを特徴とする請求項1〜4のうち何れか一に記載の多孔コラーゲンフィルム。
  6. pHが2.6〜8.0であることを特徴とする請求項1〜5のうち何れか一に記載の多孔コラーゲンフィルム。
  7. pHが3.5〜6.0であることを特徴とする請求項1〜6のうち何れか一に記載の多孔コラーゲンフィルム。
  8. 黒に着色されていることを特徴とする請求項1〜7のうち何れか一に記載の多孔コラーゲンフィルム。
  9. カラメル色に着色されていることを特徴とする請求項1〜7のうち何れか一に記載の多孔コラーゲンフィルム。
  10. 請求項1〜9のうち何れか一に記載のコラーゲンを基材とする平らなフィルムを穿孔する方法であって、レーザを利用することを特徴とする方法。
  11. 請求項1〜9のうち何れか一に記載のコラーゲンを基材とする平らなフィルムを穿孔する方法であって、CO2レーザを利用することを特徴とする方法。
  12. レーザパラメータである穿孔ループ、開始位置、ガルボ速度、パルス周波数、及び出力を調整する工程を有していることを特徴とする請求項10又は11記載のコラーゲンを基材とする平らなフィルムの穿孔方法。
  13. 前記穿孔を連続的に行うことを特徴とする請求項10〜12のうち何れか一に記載のコラーゲンを基材とする平らなフィルムの穿孔方法。
  14. 食品を包装してこれにネット張りする方法であって、
    請求項1記載の平らな有孔コラーゲンフィルムのロールを弾性ネットを装備したアプリケータ装置に装填する工程と、
    食品を有孔コラーゲンフィルムに充填すると同時に結果的に得られた包装状態の食品に弾性ネットを張りながら、それと並行して、フィルムと食品との間に当初閉じ込められた実質的に全ての空気が孔を通って逃げ出るようにする工程と、
    弾性ネットの一方の端部又は両方の端部をクリップを用い又は結束により閉じる工程とを有していることを特徴とする方法。
  15. 食品を包装してこれにネット張りする方法であって、
    請求項1記載の平らな有孔コラーゲンフィルムのシートを伸長させる工程と、
    このように調製されたフィルム上に食品を載せる工程と、
    有孔コラーゲンフィルムを食品に巻き付ける工程と、
    このように調製された中間製品をネットアプリケータに通して中間製品が弾性ネット内へ導入されるようにする工程と、
    弾性ネットの一方の端部又は両方の端部を、クリップを用い又は結束により閉じる工程とを有していることを特徴とする方法。
  16. 請求項1〜9に記載の多孔コラーゲンフィルムで覆われた調理済み又は未調理ネット張り製品。
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