JP4952876B2 - 角形缶及びその二重巻締方法並びに二重巻締装置 - Google Patents

角形缶及びその二重巻締方法並びに二重巻締装置 Download PDF

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本発明は、角形缶、特に高密封性を確保しながらコーナー部の曲率半径を小さくすることが可能な角形缶及びその二重巻締方法並びに二重巻締装置に関する。
角形缶の二重巻締は、コーナー部と直線部があるため、丸形缶の巻締の場合と相違して、缶を回転させて巻締めすることが困難であり、一般に缶と蓋をシーミングチャックとリフターで挟持して固定した状態で、一次巻締ロール及び二次巻締ロールが缶の形状と相似形状のカム溝が形成されたモデルカムにより軌道を制御されて周回することにより、巻締を行なっている(たとえば、特許文献1参照)。このような角形缶の巻締において、直線部においては缶胴及び缶蓋のフランジ部の曲げ加工であるが、コーナー部ではフランジの縮径を伴なうので曲げ加工と共に縮み加工(即ち絞り加工)である。そのため、コーナー部では縮みによる金属流動で板厚が増大するが、板厚増大で吸収しきれない分がしわとなって残ったり、フランジ幅が伸張したりする。この現象はコーナー部の絞り比が大きい程顕著である。円形缶の巻締の場合も絞り加工でありこの現象は同じであるが、円形缶の場合は巻締部の曲率半径が大きいため絞り比が小さく、しわやフランジの伸びが殆ど生じることなく良好に巻締することができ、それにより密封能が阻害される問題は少ない。ところが、角形缶の場合、コーナー部の曲率半径が丸形缶の直径と比べて極端に小さいので、絞り比が必然的に大きくなり、コーナー巻締部にしわやフランジの伸びが発生し易く、その部分の密封能が低下し丸形缶に比べて密封能が劣る。角形缶のそのような問題点を解決する手段が、たとえば特許文献2、3等に提案されているが、特に曲率半径の小さいコーナー部の巻締には未だ満足する解決に至っていない。
特開昭51−104469号公報 特開昭58−58950号公報 特公平02−62094号公報
そのため、従来、角形缶は比較的コーナー部の曲率半径が大きく取れる5ガロン缶等の大型缶に採用され、小型缶の場合はたとえば非液状内容物である菓子缶等比較的高度の密封能を必要としない内容物充填用に採用されているのが実情である。このように、小型の角形缶は飲料缶等の高い密封度が要求されるものには一般に採用されていないが、角形缶の場合、集合状態で缶同士の間に隙間が生じなくて、収納効率が丸形缶に比べて特段に高いという特徴があり、この特徴に着目して近年高い密封能が要求される内容物の充填を可能とする密封能の高い小型の角形缶が特殊用途用缶として要求されてきている。角形缶の特徴である収納効率をより高めるには、缶を縦横及び上下に積重ねた場合、極力デッドスペースが生じないようにする必要があり、上記要求を満たすには、巻締部のコーナー部の曲率半径を小さくしてコーナー部を極力直角に近い形状にすること、及び蓋巻締部を極力小さくすることが求められ、一方、缶占有容積に対する内容物の充填効率の向上からみれば上下の缶蓋パネル部の位置が極力缶胴端部面から浅い面に位置する、即ち、缶巻締部頂部から、缶蓋の巻締部下内壁乃至缶蓋パネル面への変曲部となる最深位置までの距離(通常、カウンタシンクデプスと称している)を小さくした缶形状が望ましい。ところが、これらの要求は、密封能を高める点からは全く逆の要求であり、密封能阻害要因となるものである。そのため、従来液体内容物の充填を可能にするような高密封度を有し、且つコーナー部の曲率半径が小さく、しかもカウンタシンクデプスの浅い角形缶は未だ得られてない。
本発明者らは、コーナーの曲率半径を小さくした角形缶に二重巻締を適用した場合における上記問題の発生現象をより正確に分析するために次のような条件で巻締実験を行なった。
実験は後述する比較例で説明するように、図9に示すように、チャックウォール7の係合面を従来よりも浅く形成したシーミングチャック71を使用し、且つ二次巻締工程では、シーミングウォールの形成面72が従来と同様に略垂直なグルーブを有する二次巻締ロール70を用いて、コーナー部の曲率半径を小さく形成した角形缶を巻締した。その場合の一次巻締終了後、及び二次巻締終了後のコーナー巻締部を切断して、その断面を走査型電子顕微鏡で写真撮影してその断面形状を観察した。その結果、一次巻締に際してコーナー巻締部において特にカバーフック8の先端部にしわが多く発生してその部分が浮き、図10(a)に示すようにカバーフック先端がボディフック10の先端に衝突している現象がみられた。そしてその状態で二次巻締が行われた結果、同図(b)に示すように、二重巻締での密封能確保に重要な機能を果すカバーフック8とボディフック10のオーバーラップが確保できず、その部から漏洩が生じてしまうことになる。また、一次巻締でカバーフックとボディフックのオーバーラップが得られた場合であっても、コーナー部では板厚が増加するため、巻締形状が所望の形状になり難く、巻締厚さ(通常、T寸法と称している)を直線巻締部と同じにするため、二次巻締での二次巻締ロールで押圧加工すると、図11(b)に示すようにカバーフック8がボディフック10から脱落した状態で巻締られ、密封不良を起してしまう要因になる。さらに、カウンタシンクデプスの浅い缶を得ようとする場合、角形缶に限らずあらゆる形状の二重巻締において、それだけチャックウォールを浅くしなければならず、巻締時のシーミングチャックでのバックアップ量が少なくなり、特に二次巻締時の良好な巻締形状が得られない問題があり、一定量以上に浅くすることはできなかった。
そこで、本発明は、上記問題点を解決して上記相反する要求を同時に満たすことができ、コーナー部の曲率半径を小さくしても高い密封能を確保することができ、且つカウンタシンクデプスを小さくすることが可能であり、小型で収納効率が高く且つ密封能の高い巻締部を有する角形缶、及びそのような角形缶を得ることができる角形缶の巻締方法とその装置を提供することを目的とする。
上記問題点を解決する本発明の角形缶は、缶胴に缶蓋を二重巻締したコーナー巻締部と直線巻締部を有する角形缶であって、前記コーナー巻締部の巻締形状が、該コーナー巻締部中央での巻締幅が直線巻締部の巻締幅よりも大きく、且つ、コーナー巻締部のシーミングウォール(6−2)が、コーナー巻締部を缶胴の形状に沿って直線巻締部と同じ巻締幅として形成した場合のシーミングウォール(6’)と比べて缶胴の外方側に膨らんでいる形状になっており、コーナー巻締部のカバーチャックウォール(7)が、コーナー巻締部を缶胴の形状に沿って直線巻締部と同じ巻締幅として形成した場合のカバーチャックウォール(7)と同一の形状になっていることを特徴とする。
コーナー巻締部の巻締幅を直線巻締部の巻締幅よりも大きくすることによって、コーナー巻締時に発生する缶の板厚増大分を吸収できるのでカバーフックがボディフックから押し出されず、曲率半径の小さいコーナー部を有する角形缶でも高密封能の二重巻締缶が得られる。
そして、本発明の角形缶の他の特徴は、前記直線巻締部及びコーナー巻締部のシーミングウォール部が、斜めに傾斜した巻締形状となっていることである。このような巻締形状にすることによって、蓋のカバーフックが缶のボディフックから脱落せずに所定量のオーバーラップを確保することができ、良好な密封を維持することができる。また、カウンタシンクデプスの浅い缶の巻締が可能となる。前記シーミングウォール部の傾斜角度は15°〜21°であることが望ましい。15°以下であると、二次巻締時のカバーフックの押し込み効果が少なくてカバーフックの脱落が生じ易く、21°以上であると逆にカバーフック先端が缶胴に突き当たり正確な二重巻締形状が得られなくなる。
さらに、本発明の角形缶の他の特徴点は、前記缶蓋のカウンタシンクデプスが2〜4mmに形成することが可能であり、従来よりも缶胴頂部から缶蓋までの深さが浅い角形缶を得ることができ、容積効率の高い缶を得ることができる。また、上記巻締形状を採用することにより、コーナー部の曲率半径が10mm以下である角形缶も高い密封能を維持するように巻締可能である。上記缶体の密封能は缶内圧0.3MPa下で漏洩を生じないことが望ましい。前記角形缶は、缶詰食品用の缶として適用できるばかりでなく、高密封能が要求される電池用容器、例えばキャパシタ(蓄電池)用容器等にも適用可能である。
また、上記角形缶を得るための本発明の角形缶の二重巻締方法は、一次巻締ロール及び二次巻締ロールを缶体の巻締部に沿ってガイドするモデルカムを一次巻締用と二次巻締用と異なるカム面に形成し、コーナー部において前記二次巻締用モデルカム面を一次巻締用モデルカム面より外方へ膨出させた形状に形成された二次巻締用モデルカムによって、二次巻締ロールをガイドすることにより、コーナー部の巻締幅を直線部の巻締幅よりも大きくしてコーナー部における板厚増加を吸収するように二重巻締することを特徴とするものである。
そして、本発明の角形缶の巻締方法の他の特徴は、前記二次巻締ロールのグルーブのシーミングウォール形成面を斜めに形成し、二次巻締時に前記二次巻締ロールによりカバーフックラジアス部を斜め上方へ押込むことによってカバーフックをボディフックと所定幅オーバーラップさせると共に、シーミングウォールが垂直に対して15°〜21°斜めに傾斜した巻締形状にすることにある。さらに、缶蓋のチャックウォールからシーミングパネルラジアス部をシーミングチャックでバックアップした状態で巻締することを特徴とするものである。
さらに、本発明の角形缶の二重巻締装置は、一次巻締ロール及び二次巻締ロールを缶体の巻締部に沿ってガイドするモデルカムを一次巻締用と二次巻締用と異なるカム面に形成し、前記二次巻締用モデルカム面はコーナー部において前記一次巻締用モデルカム面より外方へ膨出させた形状に形成されていることを特徴とするものである。
前記二次巻締用モデルカム面のコーナー中央部における外方への突出量が、一次巻締用モデルカム面のコーナー中央部より外方へ0.3mm〜0.8mm膨出するようにするのが望ましい。0.2mm以下であると、コーナー巻締時の板厚の増大吸収効果が少なく、曲率半径の小さい缶ではしわの発生が増大して密封性が得られず、1mm以上であるとコーナー巻締部のシーミングウォールの膨出量が増大し、直線巻締部のシーミングウォールとスムーズな連結が得られず、その部分で密封性を阻害する恐れがある。前記二次巻締ロールは、カバーフックとボディフックの十分なオーバーラップを得る前記巻締方法を達成するには、グルーブのシーミングウォール形成面が垂直に対して15°〜21°傾斜していることが望ましい。そして、前記二次巻締ロールは、顎部が突出し、且つグルーブ幅が
2.7mm〜3.5mmの範囲にすることによって、高さの低い二重巻締部を形成することができる。
シーミングチャックは、巻締時に缶蓋のチャックウォールからシーミングパネルラジアス部までをバックアップできる形状に形成することによって、カバーフックラジアスを斜めに押上げて巻締するのに、効果的にバックアップでき、且つ小さい巻締部を形成するのに効果的である。且つ前記シーミングチャックは、巻締部に係合深さを2mm〜4mmと深さを浅く形成することによって、カウンタシンクデプスの浅い二重巻締缶を良好に得ることができる。
以上のように、本発明によれば、密封能を低下させずに、コーナ−部の曲率半径が小さく、且つ缶蓋のカウンタシンクデプスの小さい巻締部を有する角形缶を得ることができる。したがって本発明の角形缶は、角形缶の特徴である収納効率を一層高めることができるとともに、従来の角形缶では達成できなかった高密封性が確保でき、角形缶を高密封性が要求される内容物の密封充填用への適用を可能にし、角形缶の用途の拡大を図ることができる。
また、本発明の角形缶の二重巻締方法及び装置によれば、二次巻締用モデルカムのカム溝形状をコーナー部において、一次巻締モデルカムのカム溝形状よりも外側に膨出するように形成して、二次巻締ロールをコーナー部で外方へ一定幅逃がすようにしたので、二次巻締成形時の縮み加工による板厚上昇を効果的に吸収してしわの発生を抑制することができ、曲率半径の小さいコーナー部でも良好に二重巻締することが可能となった。さらに、二次巻締時に二次巻締ロールがカバーフックラジアス部を斜め上方へ押し込み作用し、カバーフックを支えたまま巻締めるため、カバーフックとボディフックの十分なオーバーラップ量を確保でき、密封能を向上させることができる。しかも、チャックウォールの深さが浅く、シーミングチャックでのバックアップ量が少なくても、上記のようにカバーフックラジアス部を斜め上方に押し込みながら二次巻締加工することによって、シーミングチャックによる十分なバックアップを確保でき、良好な二重巻締ができる。したがって、シーミングチャックを浅く形成して、缶蓋のカウンタシンクデプスが浅くて、容積効率が高く且つ密封能に優れた角形缶を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を基に詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明の実施形態に係る角形缶1を示し、断面略正方形の缶胴2の上下端に缶蓋3を二重巻締している。本実施形態の缶は、いわゆる3ピース缶であるが、缶胴が絞り成形された有底缶胴の開口部に缶蓋を巻締した2ピース缶であってもよい。
本発明では、コーナー巻締部でのしわの発生やカバーフックの脱落を防いで高密封能を確保しながら、4角缶のコーナー部をできるだけ直角に近づけるように大きい曲率で屈曲させることによって、高収容率及び高容積率を図ることを目的としているので、本実施形態では缶蓋の巻締前のコーナー部のシーミングチャックウォールの曲率半径が、約5mm程度の極めて小さい、コーナー巻締部を得ることを目標としている。そのため、コーナー部での二重巻締は、絞り率が大きくなり、より多くしわやボディーフックの伸張が発生して密封能の確保が困難となる。その問題点を解決する手段として、図1に示すように本発明では最終巻締形状が、コーナー巻締部5の中央部での巻締幅Tを、直線巻締部の巻締幅Tよりも板厚上昇分に見合うだけ大きくし、且つ、コーナー巻締部5のシーミングウォール6−2が、直線巻締部と同じ巻締幅T とした場合のシーミングウォール6’に対してカバーチャックウォール7から、より缶胴の外方に膨らんでいる形状に形成されている。絞り加工時の板厚上昇量は、缶蓋の板材厚さ及び巻締部となるフランジの長さ、即ちフランジのメタル量によって左右され、メタル量が多ければ板厚上昇量も多くなる。図1に示す実施形態では、ストレート部の巻締幅Tより、コーナー巻締部の中央部での巻締幅Tが缶蓋の板厚、コーナーRの大きさ(R=10mm以下)及びフランジ長さに応じて約0.4〜1mmの範囲で大きくなるように形成されている。このように形成することによって、コーナー部の板厚上昇を効果的に吸収でき、フランジ部の板厚増加によるカバーフックのはみ出し、脱落を抑制することができる。
二重巻締における巻締幅Tは、図1、2においては平面図上で示していたが、より正確には図3に示すように、シーミングウォール6とチャックウォール7間の間隔であるが、通常の角形缶の場合コーナー巻締部のシーミングウォール6−2とチャックウォール7−2は同心円の関係で円弧を形成し、該円弧に直線巻締部のシーミングウォール6−1とチャックウォール7−1が接線で連続しているので、直線部もコーナー部も同一幅となるように巻締している。したがって、その場合コーナー巻締部のシーミングウォールは仮想線6’で表され、その円弧半径はチャックウォール円弧半径R+Tで表される。本実施形態では、コーナー巻締部の幅Tはコーナー部中心線(45°線)に沿って、シーミングウォール6−1がチャックウォールの円弧中心点から半径R+Tの点から距離rだけオフセットした点を通るチャックウォールの曲率半径よりも小さい半径の円弧に直線巻締部のシーミングウォール6−1が接する形状に形成されている。それにより、図に示すように、コーナー巻締部は、その中心部のシーミングウォールが従来のものと比較して外方に膨らんでいる形状となっている。なお、コーナー部のシーミングウォールの形状は前記形状に限らず、コーナー中心線に沿って、シーミングウォールの中心から距離rだけ外方にずらせて半径R+Tの同心円を描き、その両端部から直線巻締部のシーミングウォールに滑らかに接続するようにしてもよい。
図2において(a)は、前記巻締部を得るための巻締進行状態の説明図であり、(b)はそれと対応させた巻締開始前の缶蓋カール部14の形状を示している。
図中7が缶蓋のチャックウォールであり、シーミングチャック輪郭と同じであり、15が巻締開始前の缶蓋カール部外端であり、巻締は従来と同様に缶胴開口部に缶蓋3が載った状態でリフターとシーミングチャックで挟持固定し、一次巻締ロール54、二次巻締ロール55が後述するようにモデルカムに案内されながら、缶体の外周部に沿って周回して、その間に一次巻締ロール54、二次巻締ロール55が巻締カムによって押し込み量を制御され、缶蓋のシーミングウォールを押し込むことによって巻締が行なわれる。その際、先ず一次巻締ロール54が缶蓋のカール外端15に接触することにより、一次巻締工程が開始され、実線16に示す位置まで缶蓋カール外端15を押し込んで第一次巻締工程を終了し、次いでその位置から二次巻締ロール55による二次巻締工程が開始され、シーミングウォールを線16から線17で示す位置まで押し込んで二次成形加工を終了する。すなわち、線17の位置が巻締終了後のシーミングウォールであり、該線17とチャックウォールとの間隔が巻締幅となる。図中、黒い矢印は第一次巻締ロールによる加工量(押込み量)を表し、白抜き矢印は2次巻締ロールによる加工量(押込み量)を表している。図示のように、一次巻締ロールによる押込み量は直線巻締部もコーナー巻締部も同じであるが、2次巻締工程における2次巻締ロールによる加工量は直線巻締部とコーナー巻締部とでは相違し、コーナー巻締部では中央部で押込み量がr幅だけ少なくなっている。その結果、コーナー巻締部の中央部では、仮想線で示す直線巻締部と同じ量押し込んだ場合に形成される筈であるコーナー部巻締の巻締幅よりも幅rだけ広くなっており、その分絞り加工による板厚増大分のメタルを効果的に吸収する。
また、本実施形態の巻締部は、缶蓋の巻締部頂部からチャックウォール最深部(本実施形態では蓋パネル面とほぼ同一面となっている)までの深さであるでカウンタシンクデプスを従来よりも小さく形成し、缶の内容積率を高めるようにしている。そのため、前記コーナー部でのしわの発生と共に、巻締時の巻締ロールの押し込み加工に対するシーミングチャックのバックアップ面積が少なくなり、二重巻締の密封能を確保するのに最も重要なカバーフックとボディフックのオーバーラップの確保が難しくなり、特にコーナー巻締部ではカバーフックの脱落が生じ易くなるので、本実施形態ではそれを防止するために、シーミングウォール6が、図3に示すように、巻締下端部9(通常、カバーフックラジアスと称している)が通常の缶の巻締形状外観よりも缶内方側に位置するように軸心に対して角度θだけ傾いている。シーミングウォールのこの傾斜角度θは15°〜21°の範囲が望ましく、15°以下はカバーフックが脱落し、カバーフックとボディフックの十分なオーバーラップ量が確保できなく、21°以上となると巻締部が傾斜し過ぎて二次巻締が困難となり、良好な巻締形状が得られない。また、シーミングウォールをこのように傾けて形成することによって、缶蓋のフランジ幅を小さくしてもカバーフックとボディフックのオーバーラップ量が確保し易くなるので、小さく巻締めることが可能となり、結果としてメタル量を削減でき、缶の材料コストを低減させることができる。また、本実施形態の角形缶は、高容積率を得るために、カウンタシンクデプスを2mm〜4mm程度に浅く形成してある。
次に、以上のような巻締形状を有する角形缶の巻締装置及び巻締方法の実施形態について説明する。図5は、本発明に係る二重巻締装置の要部縦断面概略図である。
従来の角形缶二重巻締装置では一次巻締ロールと二次巻締ロールは共に同じモデルカムに沿って移動するので、一次巻締と二次巻締を一台の装置で連続して行っているが、本発明ではモデルカムを一次巻締ロールの軌道案内用と二次巻締ロールの軌道案内用と異なる軌道を有する2個のモデルカムを使用するため、一次巻締用の角形缶二重巻締装置と二次巻締用の角形缶二重巻締装置と別体に構成してある。しかしながら、必ずしも一次巻締用と二次巻締用に分けて構成する必要はなく、一台の装置にモデルカムを一次巻締ロール用と二次巻締ロール用と2つのモデルカムを設けることによって、一台の装置で構成することもできる。図5、図6においては、分かり易くするために、一台の装置で一次巻締と二次巻締を行なうように構成した巻締装置で一次巻締ロールを除去して二次巻締のみを行なう場合の装置を図示している。
本実施形態の角形缶二重巻締装置20は、巻締装置上部本体21に支持された巻締ヘッド部22と、該巻締ヘッド部に対向して同軸心に沿って上下動するリフター部23とから構成されている。巻締ヘッド部22において、巻締装置上部本体21に固定軸24が固定され、その先端部にモデルカム25が固定され、さらにモデルカムの下端中央部にシーミングチャック(図5では図示されてない)が固定されている。そして、固定軸24に同心状に円筒状のシーミングヘッド回転軸26が回転可能に軸受けされ、該シーミングヘッド軸下端に円盤状のシーミングヘッド回転板27が固定されている。また、シーミングヘッド回転軸26の外周部にスリーブ状のシーミングカム軸28が嵌合され、該シーミングカム軸28の外周面にシーミングカム29が形成されている。該シーミングカムは、一台の装置で一次巻締と二次巻締を行なう場合は、一次巻締用シーミングカムと二次巻締用シーミングカムが一体に形成されたものを用い、一次巻締と二次巻締を別々の装置で行なう場合は、それぞれ一次巻締用カムまたは二次巻締用カムを採用する。
シーミングヘッド軸26は、図示しないモータから伝動される駆動プーリ30を介して回転駆動される駆動軸31との歯車伝動により回転駆動される。同様に、シーミングカム軸28も駆動軸31を介して回転駆動されるが、シーミングヘッド回転軸26とシーミングカム軸28の駆動軸31からの歯車伝動の歯数比を変えており、シーミングカム軸28はシーミングヘッド回転軸26よりも僅かに低速回転するように構成されている。前記モデルカム25には、前述したようにシーミングロールが缶の形状に沿って移動するように、シーミングロールがシーミングレバーを介して取付けられているモデルカムレバーに設けられたモデルカムフォロワー33が嵌合するモデルカム溝35が形成され、該モデルカム溝35のカム面形状は、巻締する缶の巻締形状に応じた形状に形成されている。従来の角形缶の巻締装置では、一次巻締ロールと二次巻締ロールは缶の周りを周回するの相似形の経路を移動するので、後述するモデルカムレバー(及びカムフォロワー)を一次巻締ロール用、二次巻締ロール用に各々用意することによって、一つのモデルカムで制御可能である。しかしながら、本実施形態では、二次巻締はコーナー巻締部において外方に僅かに膨らむ経路を通過するので、一次巻締用モデルカムフォロワーと二次巻締用モデルカムフォロワーの軌道が相違し、専用の二次巻締用モデルカムを設ける必要がある。図8は、本実施形態のモデルカム25のカム溝35経路を図示したものであり、実線が二次巻締用モデルカムのカム溝側壁36−1を示し、仮想線が一次巻締用モデルカムのカム溝側壁36−2を示している。一次巻締用モデルカムと二次巻締用モデルカムは、缶の巻締形状と対応して、直線部では経路が一致し、コーナー部では二次巻締用モデルカムがコーナー中心部で外方にrだけ膨出している形状となっている。
図6は、図5におけるA−A矢視図であり、シーミングヘッド部22を下側から見た図である。回転駆動されるシーミングヘッド回転板27には、モデルカムレバーの一端が回転可能に軸着され、該モデルカムレバーの表面にシーミングレバーがピン(図示ではシーミングロール軌道の微調整上好ましいエキセントリックピン)を介して揺動可能に軸着されている。図の実施形態においては、それらのレバーは、一次巻締用及び二次巻締用それぞれ対称位置に2個づつ設けらており、図では一次巻締用及び二次巻締用の両方を表示してあるが、角形缶二重巻締装置を一次巻締用と二次巻締用にそれぞれ専用機とする場合は、モデルカムレバー及びシーミングレバーはそれぞれ一次巻締用又は二次巻締用のみ設ければ良い。図において、40が一次巻締用モデルカムレバー、41が二次巻締用モデルカムレバーであり、それらは、図6において破線で示す円43上に90°間隔で立設された軸(図示してない)を支点として揺動可能に軸着されている。該モデルカムレバーの他端部にモデルカムのカム溝35に沿ってモデルカムフォロワー中心軌道34を移動するモデルカムフォロワーが回転自在に軸着されているが、図では二次巻締用モデルカムフォロワー33のみが図示されている。一次巻締については、従来と略同様であるので、以下の説明では、二次巻締用についてのみ説明する。
二次巻締用モデルカムレバー41の下面(図6では表面)にエキセントリックピン44を介して揺動可能にシーミングレバー45が枢着されている。シーミングレバー45の外側端部にはリンクボルト46を介してリンクレバー47が連結されている。該リンクレバー47は回動軸48に固定され、該回動軸はシーミングヘッド回転板27に回動自在に軸受されてシーミングヘッド回転板の上側に突出し、図5に示すように、上側端部にシーミングカムレバー50が突出し、該シーミングカムレバーの端部にシーミングカムフォロワー51が回転自在に軸着されている。したがって、シーミングカムレバー50がシーミングカム29のカム形状に応じて揺動することによって、回動軸48が回動し、それに伴ってリンクレバー47が揺動し、リンクボルト46を介してシーミングレバー45を揺動させ、その他端部に設けられているシーミングロールを缶体の巻締部に対向して変位させ、加工量(押し込み量)を制御して所定の巻締成形を行なう。なお、リンクボルト46の長さの調整、及び又はエキセントリックピン44の回転角を調整することによって、巻締ロールの変位量(巻締加工量)の微調整を行なうことができるようになっている。
なお、エキセントリックピン44、リンクボルト46は、例えば一次巻締用モデルカムレバー40側に示すような偏心のないピン80や第2リンクレバー82、第2回転軸42を用いる機構等、シーミングレバー45を揺動できる部品や機構であれば特に問わない。
以上のように構成された角形缶の二重巻締装置において、本発明では小さいコーナー角度と浅いカウンタシンクデプスを有し、且つ密封度の高い角形缶を得るために、特に二次巻締用モデルカム、二次巻締ロール及びシーミングチャックを工夫したので、それらについて以下に説明する。
二次巻締ロール55とシーミングチャック60の要部断面形状を図4に示しており、該図は二次巻締が終了した時点の状態を示している。そして、図7には二次巻締ロール55のグルーブ56の拡大説明図が、従来の二次巻締ロールと対比して記載されている。実線が本実施形態の二次巻締ロール55であり、仮想線が従来の二次巻締ロール70である。前述したように、本発明が対象とする缶体は、コーナー部の絞り率が大きいのでコーナー巻締部での板厚増大が大きく、且つシーミングチャック6のチャックウォール7との係合面が浅くなるため、二次巻締時のカバーフックとボディフックとのオーバーラップ量が小さく、カバーフック部がボディフックから脱落し易い。それを解消するために、二次巻締に際して、カバーフックラジアス部を斜め上方に押し込みカバーフックがボディフックと十分なオーバーラップ量を確保できるように、二次巻締ロールのグルーブ形状を工夫してある。本実施形態の二次巻締ロールのグルーブ56は、シーミングウォール形成面57を下方側が内側に向くように角度α傾斜させ、あご部58を従来の二次巻締ロールよりも突出させ、且つグルーブ幅wを従来よりも小さくしている。即ち、本実施形態の二次巻締ロールのグルーブと従来の二次巻締ロールのグルーブとは、シーミングウォール形成面の傾斜角度α>従来のシーミングウォール形成面の傾斜角度α’、本実施形態のグルーブ幅w<従来のグルーブ幅w’の関係にある。
二次巻締ロール55を以上のように形成することによって、二次巻締に際して、二次巻締ロール55が一次巻締加工が終了した部分を次第に押し込むと、図4に示すように、傾斜したシーミングウォール傾斜面が、缶蓋のシーミングウォールを次第に傾斜させてあご部58がカバーフックラジアス部9を次第に斜め上方に押し込み、カバーフック8をボティフック10の背部に挿入させることができる。その際、シーミングチャック60が従来よりも浅く、バックアップ量が少なくても、斜め下方からシーミングチャックに向けて押上げるので、十分なバックアップが得られ、従来よりも浅いチャックであっても良好に巻締成形ができる。しかしながら、シーミングチャックが従来のシーミングチャックの深さを単に浅くしただけのものであると、図9に示すように、シーミングパネルラジアス部12のバックアップがないため、下方斜めから二次巻締ロールでカバーフックラジアス部を押上げ加工すると、シーミングパネルラジアス部12がシーミングチャックと二次巻締ロールとの間の空隙部に逃げて変形し、良好な巻締形状が得られない。
この問題を解消するために、本実施形態では、図4に示すように、シーミングチャック60の形状をチャックウォールに接する面の上端部をシーミングパネルラジアス部12に接する形状として、シーミングパネルラジアス部12をシーミングチャックでバックアップするようにした。シーミングチャックをこのように形成することによって、二次巻締時のシーミングパネルラジアス部の変形がなく、カウンタシンクデプスを浅くした缶であっても良好に巻締することができる。
上記の実施形態に係る装置において、一次巻締用モデルカムのカム溝をシーミングチャック外周と所定比率で相似形に形成し、二次巻締用モデルカムのカム溝は、直線部は一次巻締用モデルカムと同様であるが、コーナー部は図8に示すように前記一次巻締のカム溝においてコーナー部中心線に沿って外方へr=0.5mm離れた位置を通る円弧で形成してなる中心軌跡となるように形成した。また、二次巻締ロールのグルーブは、図7に示す形状において、α=18°、w=3.4mmに設定した。また、シーミングチャックは図4に示す形状のシーミングチャックを採用し、チャック深さH=2.55mmに設定したものを使用した。
上記装置によって、コーナー部の曲率半径が5mmに形成された缶胴(材質A3003−H14、板厚0.5mm)と、チャックウォールのコーナー部の曲率半径が5mmに形成された缶蓋(材質A3004−H12、板厚0.5mm)を、目標値として直線部の巻締幅が2.9mm、コーナー部の中心部巻締幅が3.4mmとなるように角形缶について二重巻締を行なった。そして、巻締状態を観察するために、二次巻締が終了した缶のコーナー巻締部の断面を走査型電子顕微鏡で観察した。断面形状はそれぞれの缶によって微細に相違していたが、その典型的な例を図11(a)に示す。
また、比較例として、二次巻締用モデルカムを上記一次巻締モデルカムと同じカム溝形状のものを使用し、二次巻締ロールとして、図7に仮想線で示すグルーブ形状を有し、α=6.5°、w=3.7mmのものを使用した。そして、シーミングチャックは、チャック深さを実施例のものと同様にH=2.55mmに設定したものであるが、従来と同様にシーミングパネルラジアス部と接する面のない形状のものを使用した。このように設定された角形缶二重巻締装置により、前記実施例と同じような缶蓋及び缶胴を採用して二重巻締を行なった。実施例の場合と同様に、二次巻締終了後のコーナー巻締部断面の典型的な例の顕微鏡写真を図11(b)に示す。
実施例で得られた角形二重巻締缶の巻締形状は、巻締幅が直線部で2.9mm、コーナー部の中央部で3.4mmであり、ほぼ目標通りの巻締幅が得られた。そして、巻締後の缶蓋のチャックウォールのコーナー部の曲率半径は4.5mmであり、且つカウンタシンクデプスは2.8mmであった。したがって、従来の角形缶と比べて巻締形状の極めて小さい缶が得られた。そして巻締断面形状は、図11(a)の顕微鏡写真で示すように、カバーフックとボディフックのオーバーラップ量が十分確保できて、カバーフック落ちは全試料について全く観察されず、全缶が良好に巻締られていた。
これに対し、比較例の場合は、図11(b)に示すように、カバーフックがボディフックと十分に重ならず、いわゆるドルーピング(カバーフックの脱落)現象が全ての缶について観察された。したがって、比較例の缶は、特に内圧の高い内容物の場合は漏洩が生じる恐れがありこのような高密封度が要求される容器には不適当である。
本発明で得られる角形缶は、コーナー部の曲率が大きい角形缶でも高密封度を維持して巻締することができ、コーナーの曲率半が極めて小さく密封度の高い角形缶を得ることができるから、角形缶を高密性が要求される飲食物充填密封用に適用可能とするばかりでなく、集績効率・内容物充填効率が高いので、そのようなことが要求される例えばキャパシタ(蓄電池)等種々の密封容器として利用可能である。
本発明の角形缶の巻締部の平面図である。 コーナー部の一次巻締及び二次巻締時の蓋外端の加工変化状態を模式的に示す説明図である。 二次巻締後のコーナー巻締部の断面拡大図である。 二次巻締終了状態での二次巻締ロール及びシーミングチャックの要部断面模式図である。 本実施形態に係る角形缶の二重巻締装置の要部断面図である。 図5におけるA−A矢視図である。 実施形態に係る二次巻締ロールの要部断面模式図である。 実施形態に係る二次巻締用のモデルカムのカム溝の平面図である。 比較例の巻締装置による二次巻締状態を示す断面模式図である。 従来の巻締装置でコーナー曲率半径を小さくした角缶を巻締め、一次巻締で巻締しわが発生した場合のコーナー巻締部の断面形状を示す顕微鏡写真であり、(a)は一次巻締の状態、(b)は二次巻締終了後の状態を示す断面図である。 角形缶のコーナー巻締部の断面形状を示す顕微鏡写真であり、(a)実施例の場合、(b)は比較例の場合である。
符号の説明
1 缶 2 缶胴
3 缶蓋 5 巻締部
6 シーミングウォール 7 チャックウォール
8 カバーフック 9 カバーフックラジアス部
10 ボディフック 12 シーミングパネルラジアス部
14 缶蓋カール部 15 カール外端
20 巻締装置 21 巻締装置本体上方部
22 シーミングヘッド部 23 リフター部
24 固定軸 26 シーミングヘッド回転軸
27 シーミングヘッド回転板 28 シーミングカム軸
29 シーミングカム 30 駆動プーリ
31 駆動軸 33 モデルカムフォロワー
34 モデルカムフォロワー軌跡 35 モデルカム溝
36−1 二次巻締用モデルカム溝側壁
36−2 一次巻締用モデルカム溝側壁
40 一次巻締用モデルカムレバー
41 二次巻締用モデルカムレバー
44 エキセントリックピン
45 シーミングレバー 46 リンクボルト
47 リンクレバー 48 回動軸
50 シーミングカムレバー 51 シーミングカムフォロワー
54 一次巻締ロール 55 二次巻締ロール
56 二次巻締ロールのグルーブ 57 シーミングウォール形成面
60 シーミングチャック

Claims (17)

  1. 缶胴に缶蓋を二重巻締したコーナー巻締部と直線巻締部を有する角形缶であって、前記コーナー巻締部の巻締形状が、該コーナー巻締部中央での巻締幅が直線巻締部の巻締幅よりも大きく、且つ、コーナー巻締部のシーミングウォール(6−2)が、コーナー巻締部を缶胴の形状に沿って直線巻締部と同じ巻締幅として形成した場合のシーミングウォール(6’)と比べて缶胴の外方側に膨らんでいる形状になっておりコーナー巻締部のカバーチャックウォール(7)が、コーナー巻締部を缶胴の形状に沿って直線巻締部と同じ巻締幅として形成した場合のカバーチャックウォール(7)と同一の形状になっていることを特徴とする角形缶。
  2. 前記直線巻締部及びコーナー巻締部のシーミングウォール部が、斜めに傾斜した巻締形状となっていることを特徴とする請求項1に記載の角形缶。
  3. 前記傾斜角度が15°〜21°である請求項1に記載の角形缶。
  4. 前記缶蓋のカウンタシンクデプスが2〜4mmである請求項1〜3のいずれかに記載の角形缶。
  5. 前記缶胴のコーナー部の曲率半径が10mm以下である請求項1〜4何れかに記載の角形缶。
  6. 密封度が缶内圧0.3MPa下で漏洩を生じない請求項1〜5何れかに記載の角形缶。
  7. 前記角形缶が、電池用容器である請求項1〜6何れに記載の角形缶。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の角形缶の缶胴に缶蓋を二重巻締する二重巻締方法であって、
    二次巻締ロール用モデルカムによるガイド軌道がチャック外周型の相似形に対し、コーナー部分で外方へ膨出させた形状に形成されていることを特徴とする角形缶の二重巻締方法。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の角形缶の缶胴に缶蓋を二重巻締する二重巻締方法であって、
    一次巻締ロール及び二次巻締ロールを缶体の巻締部に沿ってガイドするモデルカムを一次巻締用と二次巻締用と異なるカム面に形成し、コーナー部において前記二次巻締用モデルカム面を一次巻締用モデルカム面より外方へ膨出させた形状に形成された二次巻締用モデルカムによって、二次巻締ロールをガイドすることにより、コーナー部の巻締幅を直線部の巻締幅よりも大きくしてコーナー部における板厚増加を吸収するように二重巻締することを特徴とする角形缶の二重巻締方法。
  10. 前記二次巻締ロールのグルーブのシーミングウォール形成面を斜めに形成し、二次巻締時に前記二次巻締ロールによりカバーフックラジアス部を斜め上方へ押込むことによってカバーフックをボディフックと所定幅オーバーラップさせると共に、シーミングウォールが垂直に対して15°〜21°斜めに傾斜した巻締形状にすることを特徴とする請求項9に記載の角形缶の二重巻締方法。
  11. 缶蓋のチャックウォールからシーミングパネルラジアス部をシーミングチャックでバックアップした状態で巻締することを特徴とする請求項9又は10に記載の角形缶の二重巻締方法。
  12. 請求項1〜7のいずれかに記載の角形缶の缶胴に缶蓋を二重巻締する二重巻締装置であって、
    一次巻締ロール及び二次巻締ロールを缶体の巻締部に沿ってガイドするモデルカムを一次巻締用と二次巻締用と異なるカム面に形成し、前記二次巻締用モデルカム面はコーナー部において前記一次巻締用モデルカム面より外方へ膨出させた形状に形成されていることを特徴とする角形缶の二重巻締装置。
  13. 前記二次巻締用モデルカム面のコーナー中央部における外方への突出量が、一次巻締用モデルカム面のコーナー中央部より外方へ0.3mm〜0.8mm膨出している請求項12に記載の角形缶の二重巻締装置。
  14. 前記二次巻締ロールは、グルーブのシーミングウォール形成面が垂直に対して15°〜21°傾斜していることを特徴とする請求項11〜13の何れかに記載の角形缶の二重巻締装置。
  15. 前記二次巻締ロールは、顎部が突出し、且つグルーブ幅が2.7mm〜3.5mmの範囲である請求項12〜14何れかに記載の角形缶の二重巻締装置。
  16. シーミングチャックは、巻締時に缶蓋のチャックウォールからシーミングパネルラジアス部までをバックアップできる形状に形成されている請求項11〜15何れかに記載の角形缶の二重巻締装置。
  17. 前記シーミングチャクの巻締部に係合深さが2〜4mmである請求項11〜15何れかに記載の角形缶の二重巻締装置。
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