JP4952209B2 - スピーカ、スピーカ製造用治具およびスピーカの製造方法 - Google Patents

スピーカ、スピーカ製造用治具およびスピーカの製造方法 Download PDF

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本発明は、スピーカ、スピーカ製造用治具およびスピーカの製造方法に関するものである。
従来より、振動板とボイスコイルボビン(以下、VCボビンと記載する。)とを、接続部材であるカプラ部を介して接続する取り付ける構成のスピーカが知られている(例えば、特許文献1)。係るスピーカにおいては、カプラ部をVCボビンに取り付ける際に、カプラ部の位置決め専用の治具を用いている。すなわち、従来は、カプラ部のVCボビンに対する、VCボビンの中心線に沿う方向の位置決めを、専用の治具を用いて行っている。
特公平6−67036号公報
しかしながら、カプラ部をVCボビンに取り付ける際の位置決めを、カプラ部専用の治具を用いて行うこととすると、位置決め精度が、該治具の精度に依存したり、あるいは、位置決めを行う際の作業者の熟練度に依存することになる。したがって、接続部材のVCボビンへの取り付けの位置精度が低くなるという問題がある。また、該治具を用いなければカプラ部の取り付け位置の位置決めを行うことができないため、該治具のセット工程と取り除き工程が必要となり、スピーカの製造の工数が増すという問題がある。
そこで、本発明は、上述の問題を解決するため、接続部材のVCボビンに対する取り付けの位置精度を高くでき、また、スピーカの製造工数を減らすことができるスピーカ、スピーカ製造用治具およびスピーカの製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、振動板とボイスコイルボビンとを接続する接続部材を備えるスピーカにおいて、接続部材は、ボイスコイルボビンに対して、ボイスコイルボビンの中心線に沿う方向で当接する当接部を備え、当接部は、ボイスコイルボビンの開口端の端縁に当接すると共に、ボイスコイルボビンの中心線の周りに、複数、等間隔で備えられていることとする。
上述の課題を解決するため、ボイスコイルボビンの内周に挿入し、このボイスコイルボビンを磁気回路装置に対して所定位置に位置決めするスピーカ製造用治具において、スピーカ製造用治具の外側面には、ボイスコイルボビンの中心線に沿う方向に伸びる溝部が形成され、溝部は、振動板とボイスコイルボビンとを接続する接続部材に形成された当接部であって、ボイスコイルボビンが挿通される開口部の内側に突出し、ボイスコイルボビンの中心線に沿う方向でボイスコイルボビンに当接する当接部に対応する位置に形成されていることとする。
上述の課題を解決するため、ボイスコイルボビンと、振動板と、磁気回路装置と、ボイスコイルボビンと振動板とを接続しボイスコイルボビンに対してボイスコイルボビンの中心線に沿う方向で当接する当接部を有する接続部材とを有するスピーカの製造方法において、当接部に対応した位置であって、ボイスコイルボビンの中心線に沿う方向に伸びる溝部が外側面に形成される治具を、ボイスコイルボビンの内周に挿入し、ボイスコイルボビンを磁気回路装置に対して位置決めする工程と、接続部材を、当接部が治具の溝部に対してボイスコイルボビンの中心線に沿う方向で対応するように、ボイルコイルボビンに載置する工程と、治具をボイスコイルボビンおよび接続部材から抜き取る工程とを有することとする。
本発明のスピーカ、スピーカ製造用治具およびスピーカの製造方法によれば、接続部材のVCボビンに対する取り付けの位置精度を高くすることができ、また、スピーカの製造を容易に行うことができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態に係るスピーカ、スピーカ製造用治具およびスピーカの製造方法について説明する。先ず、図1を参照しながら、本発明の実施の形態に係るスピーカ1の構造について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係るスピーカ1の断面概略図である。図1において、矢印X方向がスピーカ1の音を発する方向である。ここでは矢印X方向を上方(上側)とし、矢印Y方向を下方(下側)として説明を行う。このスピーカ1は、フレーム2を備え、このフレーム2の内側に、振動板3、ボイスコイル(以下、VCと記載する。)4、このVC4が巻装されるボイスコイルボビン(VCボビン)5、ダンパ6、振動板3とVCボビン5とを接続する接続部材7、VC4に電磁力を与える磁気回路装置8等が配設されている。なお、接続部材7は、サブコーンと称されることもある。
フレーム2は、剛性を有する材料、例えば、金属または合成樹脂等から構成されており、中空の全体として略円錐台形状を有している。このフレーム2の内側には、上述の振動板3、VC4等のスピーカ1を構成する各種部品が配設されている。
振動板3は、樹脂、紙または木材等から構成されており、上方に向かって拡がっていく中空の全体としてドーム形状を呈し、エッジ部9を媒介部材としてフレーム2に支持されている。
エッジ部9は、上方から見た全体形状が環状を呈する円弧状部9aにより形成されている。すなわち、円弧状部9aは、断面の形状において上方に膨出した円弧状を呈し、円弧の内側が中空部9bとなっている。円弧状部9aは、振動板3の上方の周縁部3aの外側に沿って環状に形成されている。したがって、エッジ部9は、上述したように、上方から見た全体形状において環状を呈している。
エッジ部9は、その外周縁部9cが接着等によりフレーム2に対して接着固定され、また、内周縁部9dが振動板3の周縁部3aに対して接着等により接着固定される。この結果、振動板3が、エッジ部9を介してフレーム2に対して支持されることとなる。
VCボビン5は、上下方向に開口部を有する円筒形状を有している。このVCボビン5は、軽量で剛性を有する材料、例えば、ガラス繊維または合成樹脂等から形成されている。金属または紙等で形成しても良い。VCボビン5の下方側の周囲には、金属線等の導線を螺旋状に巻装したVC4が備えられている。また、VCボビン5は、磁気回路装置8の一部として構成されるヨーク10の中央に配設される円筒部10aの外側に外挿されており、VC4とヨーク10(円筒部10a)との接触を防いでいる。VC4を構成する導線の端末は、端子部11に接続されている。この端子部11は、フレーム2の外側面に配設され、端子ケース12により覆われている。
磁気回路装置8は、ヨーク10、マグネット13、プレート14等から構成されている。ヨーク10は、鉄等の磁性材料から形成されている。
このヨーク10は、下方側に上方から見た形状が円形のフランジ部10bが形成され、その中央部に上下方向に開口部を有する円筒部10aを有している。フランジ部10bと円筒部10bは一体形成されている。ヨーク10は、フレーム2の底面となる底面部2aに載置されている。フレーム2の底面部2aには、上方に向かって立設されるリブ状の突出部2bが環状に形成されている。この環状の突出部2bの内径は、ヨーク10のフランジ部10bの外径と略同一とされ、フランジ部10bが突出部2bに丁度嵌るようになっている。そのため、ヨーク10は、突出部2bにより上下方向に対して直交する方向、すなわち径方向に対して位置決めが行なわれた状態で底面部2aに載置されている。
マグネット13は、フェライト磁石、アルニコ磁石またはネオジウム磁石等から構成されており、上下方向に抜ける孔部13aを有するリング形状を呈している。マグネット13は、孔部13aをヨーク10の円筒部10aに挿通した状態で、フランジ部10bの上面10cに接着固定されている。このマグネット13とフランジ部10bとは、マグネット13が、ヨーク10の円筒部10aの周囲に、均一な間隔の間隙13bを有し非接触となるように、マグネット13がヨーク10に対して位置決めされた状態で、接着固定されている。なお、マグネット13の上面13cは一方の極(例えば、N極)となっており、マグネット13の下面13dは他方の極(例えば、S極)となっている。
プレート14は、ヨーク10と同様に鉄等の磁性材料から形成されており、上下方向に抜ける孔部14aを有するリング形状を有している。プレート14は、孔部14aをヨーク10の円筒部10aに挿通した状態で、マグネット13の上面13cに載置される。このプレート14は、ヨーク10の円筒部10aに対して、その周囲に均一な間隔の間隙14bを有し非接触となるように位置決めされている。プレート14は、マグネット13の上面13cに載置された状態で、ねじ15により、フレーム2に対して固定される。ねじ15は、孔部14aの周囲に、互いに均等な間隔で3箇所配設されている。プレート14をねじ15によりフレーム2に固定することで、ヨーク10と、このヨーク10に接着固定されたマグネット13を、プレート14と底面部2aとの間に挟み込んだ状態で、フレーム2に対し保持している。
マグネット13の下面13dの磁極によって形成される磁界は、ヨーク10のフランジ部10bを経由して、円筒部10aの上方に導かれる。一方、マグネット13の上面13cの磁極によって形成される磁界は、プレート14に導かれる。すなわち、磁気回路装置8には、フランジ部10b、円筒部10a、プレート14およびマグネット13を通る磁気回路が形成されている。そして、ヨーク10の円筒部10aの外周面とプレート14の孔部14aの内周面との隙間には、一方向の強い磁界が形成されている。
磁気回路装置8の上方には、ダンパ6が配設されている。このダンパ6は、上方から見た形状が、中央に孔部6aを有する環状体を呈している。このダンパ6は、外周部6bがフレーム2に対して接着固定されることで、フレーム2に対して支持されている。
ダンパ6の孔部6aには、ヨーク10の円筒部10aの外側に外挿されているVCボビン5が挿通され、孔部6aの内周部とVCボビン5の外側面とは接着固定されている。したがって、VCボビン5は、VCボビン5の内部に内挿される円筒部10aに対して、上下方向に移動可能な状態で、ダンパ6を介してフレーム2に対して支持されることになる。
なお、ダンパ6は、織布等にフェノール樹脂等を含浸させたものを成形用の型に注入し、加熱成型して形成される。ダンパ6は、織布にフェノール樹脂を含浸させたものに代えて、ポリアミド樹脂等の耐熱性樹脂から形成するようにしても良い。
ダンパ6の上方には、接続部材7が配設されている。図2は、この接続部材7の構成を示しているもので、接続部材7を斜め上方から見た形態が示されている。接続部材7は、環状を呈し、振動板3を固定する接続面7aと、この接続面7aの中央に形成され、VCボビン5を固定する上下方向に開口する円筒部7bを有している。接続面7aは、円筒部7bの上端部から外側に向かって鍔状に形成されている。また、円筒部7bの上端部には、開口の内側に向かって突出する3つの突出部7cが形成されている。また、接続面7aと円筒面7bを繋ぐ部分は、上方に広がる傾斜面7dとされている。
接続部材7は、円筒部7bにVCボビン5を挿通し、VCボビン5に対して接着固定されている。円筒部7bの内周面は、中心側に突出している複数の小径部7b1と各小径部7b1の間に設けられている凹部7b2とにより形成されている。接続部材7の円筒部7bの内周径とVCボビン5の外周径は、円筒部7bがVCボビン5に対して丁度嵌るように設定されている。突出部7cは、接続部材7の円筒部7bの内周面より内側に突出している。そのため、接続部材7は、図3に示すように、突出部7cをVCボビン5の開口端となる上端縁5aに当接させた状態で、VCボビン5に対して取り付けられる。すなわち、突出部7cは、接続部材7を、VCボビン5に対して下方向で当接する当接部として機能している。
接続部材7の上方には、振動板3が配設されている。振動板3は、接続部材7の中心と振動板3の中心を上下方向において一致させた状態で、接続面7aに対して接着剤により接着固定されている。したがって、振動板3は、周縁部3aをエッジ部9を介してフレーム2に支持されるとともに、接続部材7によりVCボビン5に対して接続されていることになる。
なお、以上のように、VCボビン5をダンパ6によりフレーム2に支持し、そして、振動板3についてもエッジ部9によりフレーム2に支持し、さらに、振動板3とVCボビン5とを接続部材7により接続した状態において、VC4とプレート14の孔部14aの内周縁とが対向するように、ダンパ6の強度やVC4の配設位置等が設定されている。
次に、スピーカ1の動作について説明する。
音声に対応する電気信号が、スピーカ1の外部にある不図示の音響機器のアンプ等の出力回路から、端子部11を経由して、VC4に入力される。そうすると、VC4は、VC4に入力された電気信号の電流の経時変化に応じて、磁気回路装置8のヨーク10とプレート14との間の間隙14bに形成されている磁界から磁力を受ける。プレート14の孔部14aとヨーク10の円筒部10aとの間に形成される間隙14bは、この間隙14b内に配設されるVC4に、孔部14aの内周面が干渉しない間隔に形成されている。したがって、VC4が、磁気回路装置8のヨーク10とプレート14との間の間隙14bに形成されている磁界から磁力を受けると、VC4には上下方向に移動する力が作用する。そして、この力によりVCボビン5が上下方向に移動し、接続部材7によりVCボビン5に接続される振動板3に伝わる。この結果、振動板3が上下方向に振動し、振動板3の振動が周囲の空気を振動させることによって、音波が発生する。
ところで、VCボビン5の振動を効率良く振動板3に伝えるために、VCボビン5の振動方向(上下方向)に沿う方向の中心線Mvと振動板3の中心線Mcとが一致するよう、振動板3をVCボビン5に接続することが好ましい。そのため、接続部材7の接続面7aが、VCボビン5の中心線Mvに対して対称になるように、接続部材7をVCボビン5に取り付ける必要がある。つまり、接続面7aが、VCボビン5の中心線Mvに対して対称に配設されることで、VCボビン5の中心線Mvに振動板3の中心線Mcを一致した状態で、振動板3とVCボビン5とを接続することができる。また、プレート14、ヨーク10、VC4の中心軸も中心線Mvに一致するように載置される。
そのため、本実施の形態に係るスピーカ1においては、接続部材7に、円筒部7bの内周面より内側に突出する突出部7cを形成している。このように、突出部7cを設けると、接続部材7をVCボビン5に取り付けたときに、突出部7cがVCボビン5の開口端となる上端縁5aに当接する。すなわち、突出部7cがVCボビン5に対して下方向で当接する。その結果、接続面7aがVCボビン5の中心線Mvに対して対称に配設された状態で、接続部材7をVCボビン5に対して取り付けることができる。なお、接続部材7が突出部7cをVCボビン5の上端縁5aに当接された状態でVCボビン5に取り付けたときに、接続面7aが中心線Mvに対称になるように、接続部材7の突出部7c、接続面7a等は形成されている。
また、突出部7cをVCボビン5の中心線Mvに対して、等間隔で複数箇所設けることにより、接続部材7がVCボビン5に対して安定的に支持された状態で取り付けることができる。特に、3箇所以上の箇所で、接続部材7をVCボビン5に対して支持することにより、突出部7cによるVCボビン5に対する接続部材7の支持をより安定させることができる。なお、突出部7cを中心線Mvに対して、等間隔の3箇所(すなわち、120度間隔)とすることで、VCボビン5による接続部材7の支持の安定性が確保され、さらに、突出部7cを接続部材7に形成する際に要する形成位置精度の管理工数が抑えられる。
また、突出部7cをVCボビン5の上端縁5aに当接させることで、VCボビン5に特別に突出部7cと当接する当接部を設ける必要がなく、VCボビン5の構成を簡単なものとすることができる。なお、VCボビン5の外周面に突出部を形成し(例えば、等間隔に3箇所)、この突出部に接続部材7の円筒部7bの下端縁を当接させることで、接続部材7をVCボビン5に対して位置決めして取り付けるようにしてもよい。この場合には、円筒部7bの下端縁が、接続部材7のVCボビン5に対する当接部として機能することになる。本実施の形態に示すスピーカ1においては、突出部7cは、図3に示すように、VCボビン5の内周側に突出するように形成し、突出部7cとVCボビン5との当接を確実なものとしている。これに対し、突出部7cの突出長を短くし、VCボビン5の内周側に突出しないように構成してもよい。VCボビン5の肉厚が厚い場合には、突出部7cをVCボビン5の内周側に突出させなくても、突出部7cとVCボビン5との当接は確実なものとなる。
次に、図4を参照しながら、本発明の実施の形態に係るスピーカ1の製造方法について説明する。本発明の実施の形態に係るスピーカ1の製造においては、図5に示すスピーカ製造用治具16(以下、単に、治具という。)を用いる。製造方法の説明を行うのに先立ち、この治具16の構成について説明する。
治具16は、上下方向に開口部を有する円筒形状を呈している。下側略3/4の範囲において、外側に肉厚の肉厚部16aが形成されている。この肉厚部16aの外周径は、VCボビン5の内周部にガタ付くことなく嵌合する径に設定されている。また、この肉厚部16aには、上下方向に伸びる溝部16bが3本形成されている。この溝部16bは、肉厚部16aの上端部と下端部においてそれぞれ上方および下方に開放されている。また、溝部16bは、円筒形状を呈す治具16の中心線Mgに対して周方向に120度の間隔で配設され、スピーカ1の接続部材7に形成される突出部7cの配設間隔と同じ間隔で配設されている。すなわち、本実施の形態におけるスピーカ1の接続部材7に形成される突出部7cと溝部16bとは互いに対向する位置関係に配設されている。
続いて、上記のような構成の治具16を用いて、スピーカ1を製造する方法について説明する。
先ず、ヨーク10のフランジ部10bの上面10cに、マグネット13を接着等によって固定する。この際、マグネット13の孔部13aの上下方向に沿う中心線とヨーク10の円筒部10aの上下方向に沿う中心線とが一致するようにする。すなわち、マグネット13が、ヨーク10の円筒部10aの周囲に、均一な間隔の間隙13b有し非接触となるように配設した状態で、マグネット13とフランジ部10bとを固定する。
次に、マグネット13が固定されたヨーク10をフレーム2の底面部2aに載置する。その際、フランジ部10bの外周部が、突出部2bの内側に嵌るように、ヨーク10を底面部2aに載置する。突出部2bにより、ヨーク10およびマグネット13は、上下方向と直交する方向に対して位置決めされる。
次に、マグネット13の上面13cに、プレート14を載置し、プレート14に形成されるねじ挿通孔17にねじ15を通し、このねじ挿通孔17を通ってフレーム2に臨むねじ15をフレーム2に対してねじ結合する。すなわち、ねじ15により、プレート14をフレーム2に対して固定する。これにより、ヨーク10およびマグネット13は、プレート14とフレーム2の底面部2aとの間に狭持された状態で、フレーム2に対して保持される。なお、ねじ15による固定は、プレート14の孔部14aの周囲の3箇所において行なわれる。これらの工程によって磁気回路装置8が形成される。
次に、VCボビン5の円筒内に、治具16を内挿した状態で、VCボビン5の下側の一部を、ヨーク10の円筒部10aの外側に外挿すると共に、治具16を、ヨーク10の円筒部10aの上端縁に載置する。続いて、VC4の導線の端末を端子部11に接続する。次に、円筒部10aに載置されている治具16が内挿されていると共に、ヨーク10の円筒部10aに一部が外挿されているVCボビン5に、ダンパ6の孔部6aを挿通して、ダンパ6をVCボビン5に外挿する。ダンパ6は、VCボビン5に外挿された状態において、フレーム2内に収容される。
そして、治具16を用いて、ヨーク10の円筒部10aとVCボビン5の内側面との間隙の間隔が、円筒部10aの周囲に均等になるように、VCボビン5の円筒部10aに対する位置決めする工程を行う。すなわち、ヨーク10の円筒部10aの上に載置されている治具16を、中心線Mvと直交する方向に移動させることで、ヨーク10の円筒部10aとVCボビン5の内側面との間隙の間隔が、円筒部10aの周囲に均等になるように、VCボビン5の円筒部10aに対する位置決めを行う。円筒部10aとVCボビン5の内側面との間隙の間隔が、円筒部10aの周囲に均等になっている状態で、ダンパ6の外周部6bをフレーム2の内周面の所定位置に接着固定すると共に、孔部6aの内周面をVCボビン5の外周面に対して接着固定する。このとき、VCボビン5は、治具16によって、VC4およびプレート14の両者の上下方向(図1のXY方向)における中心が相互に一致するように位置決めされる。
次に、ヨーク10の円筒部10aに一部が外挿されているVCボビン5に内挿された状態で円筒部10aに載置されている治具16の外側に、接続部材7の円筒部7bを外挿する。そして、接続部材7の突出部7cを、VCボビン5の上端部5aに対して当接させる。接続部材7は、突出部7cによりVCボビン5に対して位置決めされた状態で、VCボビン5に対して支持されることになる。上述したように、接続部材7は、突出部7cによりVCボビン5に支持された状態で、接続面7aが、VCボビン5の中心線Mvに対して対称な状態となる。つまり、接続部材7をVCボビン5に取り付けるための接続部材専用の治具を用いることなく、接続部材7をVCボビン5に対して位置決めすることができる。なお、接続部材7をVCボビン5に支持する作業に先立ち、円筒部7bの内周面に予め接着剤を塗付しておく。その結果、接続部材7は、突出部7cを上端縁5aに当接させた状態でVCボビン5に対して接着される。
次に、治具16をVCボビン5から抜き取る工程を行う。この抜き取りの工程に先立ち、接続部材7の突出部7cと溝部16bとの周方向の位置が合った状態(VCボビン5の中心線に沿う方向で対応している状態)で、接続部材7がVCボビン5に載置されるようにする工程を行う。この工程は、接続部材7をVCボビン5に載置する際に、突出部7cの位置を溝部16bに合わせるようにして、載置する工程として実行する他、治具16をVCボビン5から抜き取る際に、溝部16bの位置が突出部7cに合うように治具16を回転する工程として実行してもよい。そして、溝部16bと突出部7cの周方向の位置が合った状態で、治具16を上方に抜き取る。
このように、治具16は、外側面にスピーカ1の接続部材7に形成される突出部7cと対応した位置に、上下方向に伸びる溝部16bが形成されている。そのため、この溝部16bに、VCボビン5の内側に突出した突出部7cを通すことで、治具16をVCボビン5から抜き取ることができる。
次に、振動板3をフレーム2に組み込む。振動板3は、組み込みを行うのに先立ち、振動板3の周縁部3aにエッジ部9の内周縁部9dを接着固定し、振動板3とエッジ部9とを一体に構成しておく。振動板3のフレーム2への組み込みに当たっては、先ず、接続部材7の接続面7aに接着剤を塗布する。そして、予め、振動板3の周縁部3aに接着固定されているエッジ部9の外周縁部9cをフレーム2に対して接着固定すると共に、接着剤が塗付されている接続面7aに振動板3の下面を接着固定する。そして、最後にフレーム2のエッジ部9の周囲にガスケット19を組み込み、スピーカ1が完成する。
上述した製造方法によれば、接続部材7を、VCボビン5に外挿し、突出部7cをVCボビン5の上端縁5aに当接させることで、接続部材7はVCボビン5に対して位置決めされる。すなわち、振動板3の中心線McとVCボビン5の中心線Mvとが一致した状態となるまた、接続部材7のVCボビン5に対する上下方向の位置も決められる。このように、接続部材7をVCボビン5に対して位置決めする専用の治具を用いることなく、接続部材7をVCボビン5に位置決めすることができる。この結果、スピーカ1を製造する際の工数を削減することができる。また、接続部材7をVCボビン5に取り付ける際の位置決め精度が治具の精度に依存したり、治具を使用する作業者の熟練度に依存することがない。
以上のようにして製造されたスピーカ1の端子部11に音声に関する電気信号を入力することによって、スピーカ1から音声が出力される。
なお、突出部7cの代わりに、円筒部7bの内周面に突出部を形成すると共に、VCボビン5に、上端縁5aから下方に向けたスリットを形成する構成としてもよい。すなわち、このスリットに円筒部7bの内周面に形成された突出部を嵌め、スリットの下端部に突出部を当接させることで、接続部材7のVCボビン5に対する位置決めを行うようにしてもよい。
本発明は、音響機器等に使用されるスピーカに利用することが可能である。
本発明の実施の形態に係るスピーカの断面概略図である。 図1に示すスピーカの接続部材を示す斜視図である。 図1に示す接続部材とVCボビンとの当接の状態を示す拡大図である。 本発明の実施の形態に係るスピーカの製造方法を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る治具の斜視図である。
符号の説明
1 … スピーカ
3 … 振動板
5 … VCボビン(ボイスコイルボビン)
7 … 接続部材
7c … 突出部(当接部)
10 … ヨーク
16 … 治具(スピーカ製造用治具)
16b … 溝部

Claims (3)

  1. 振動板とボイスコイルボビンとを接続する接続部材を備えるスピーカにおいて、
    前記接続部材は、前記ボイスコイルボビンに対して、前記ボイスコイルボビンの中心線に沿う方向で当接する当接部を備え
    前記当接部は、前記ボイスコイルボビンの開口端の端縁に当接すると共に、前記ボイスコイルボビンの中心線の周りに、複数、等間隔で備えられている、
    ことを特徴とするスピーカ。
  2. ボイスコイルボビンの内周に挿入し、このボイスコイルボビンを磁気回路装置に対して所定位置に位置決めするスピーカ製造用治具において、
    前記スピーカ製造用治具の外側面には、前記ボイスコイルボビンの中心線に沿う方向に伸びる溝部が形成され、
    前記溝部は、振動板と前記ボイスコイルボビンとを接続する接続部材に形成された当接部であって、前記ボイスコイルボビンが挿通される開口部の内側に突出し、前記ボイスコイルボビンの中心線に沿う方向で前記ボイスコイルボビンに当接する当接部に対応する位置に形成されていることを特徴とするスピーカ製造用治具。
  3. ボイスコイルボビンと、振動板と、磁気回路装置と、前記ボイスコイルボビンと前記振動板とを接続し前記ボイスコイルボビンに対して前記ボイスコイルボビンの中心線に沿う方向で当接する当接部を有する接続部材とを有するスピーカの製造方法において、
    前記当接部に対応した位置であって、前記ボイスコイルボビンの中心線に沿う方向に伸びる溝部が外側面に形成される治具を、前記ボイスコイルボビンの内周に挿入し、前記ボイスコイルボビンを磁気回路装置に対して位置決めする工程と、
    前記接続部材を、前記当接部が前記治具の前記溝部に対して前記ボイスコイルボビンの中心線に沿う方向で対応するように、前記ボイルコイルボビンに載置する工程と、
    前記治具を前記ボイスコイルボビンおよび前記接続部材から抜き取る工程と、
    を有することを特徴とするスピーカの製造方法。
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