JP4951854B2 - 中空糸膜モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、中空糸膜を用いて液体を処理するための中空糸膜モジュールに関するものである。詳しくは、本発明は、一端部側面に処理液の入口ポートを備え、他端部側面に処理液の出口ポートを備えた筒状のケーシング内に中空糸膜束を有し、該ケーシング筒の胴部の内周面の径が、処理液の入口ポートから処理液の出口ポートに向かって拡大してなる中空糸膜モジュールに関するものである。
従来、血液の透析には、例えば、中空糸膜(半透膜)を用いた中空糸膜モジュールが用いられている。そのような中空糸膜モジュールは、一端部側面に処理液の入口ポートを備え、他端部側面に処理液の出口ポートを備えたケーシング筒と、そのケーシング筒に内装された中空糸膜束と、この中空糸膜束を各端部において前記ケーシング筒の内壁に固定している隔壁とを有し、透析液を入口ポートから出口ポートに向かってケーシング筒内に流通させるとともに、血液を透析液の出口ポート側から透析液の入口ポート側に向かって中空糸膜内に流通させ、血液の透析を行う。
また、このケーシング筒の多くは、一般的に射出成形法で製造される。射出成形法では、射出成形機に取り付けられた金型に対し、シリンダで加熱溶融された樹脂を加圧注入し、冷却後に該金型を開いて成形品(ケーシング筒)が取り出される。金型は、ケーシング筒の外周面を形成するキャビ型とケーシング筒の内面を形成するコアー型とで構成されている。
さらに、前記ケーシング筒とコアー型を剥離させるために、いわゆる抜き勾配を設けたコアー型が用いられる。そして、通常前記ケーシング筒においては、2つのコアー型を用い、各コアー型の先端面同士を該ケーシング筒の中央部分で突き合わせている。すなわち、前記各コアー型は、自身の先端面に向かって先細りの形状になっており、その結果、得られるケーシング筒は、前記中央部分でその内周面の径が最小であり、前記ケーシング筒の両端部の処理液の入口ポートに近づくにつれて、また処理液の出口ポートに近づくにつれて、その内周面の径が拡大する形状をなしている。
図4は、従来の中空糸膜モジュールの部分縦断面図である。図4の中空糸膜モジュール1において、中空糸膜束20がケーシング筒の胴部10Aに内装されており、この形状では、ケーシング筒の胴部10Aの中央部分の内周面の径が最小である。このため、前記中空糸膜束20の充填率は、前記ケーシング筒の胴部10Aの中央部分が最も高い。また、この中央部分は繊細な中空糸膜束20を内装したときに、径方向に規制となっている位置である。この中央部分から前記処理液の入口方向に向かって内周面の径が拡大すると、この中央部分から前記処理液の入口方向に向かって前記中空糸膜束20の充填率が低下し、ケーシング筒10内に均一に中空糸膜束20を分布させることができず、中空糸膜束20の分布ムラが発生する。このため、前記処理液の入口ポート付近では、前記中空糸膜束20が疎の場所で処理液が流れやすい。この処理液の流れの不均一(チャネリング現象)により、中空糸膜の処理効率の低下がおきる。また、ケーシング筒の胴部の中央部分が最小径であると、中空糸膜束を内装する際に、この中央部分で中空糸膜が引っ掛かりや糸切れが発生し、製品として不良である糸リーク等が誘発される。
そこで、チャネリング現象による処理効率の低下や、糸リーク等の不具合を解決するために、中空糸膜モジュールの形状に関する技術が各種提案されている。
処理液出口ポートから処理液入口ポートに向かってケーシング筒の内側断面積が、拡大しかつ内装の中空糸膜束もあわせて広がっていることを特徴とする中空糸膜モジュール(特許文献1参照)は、処理液入口側でチャネリング現象を防止するために前記中空糸膜束の充填率を30〜40%としているが、このような中空糸膜束の充填率で中空糸膜束もあわせて均一に広げる、換言すれば、大きなケーシング筒内に中空糸膜束を均一に分布させることは、非常に困難であり、均一に分布できなければ、さらにチャネリング現象を増長させる結果となる。
また、中空糸膜束を内装する際の中空糸膜の引っ掛かりによる製品不良である糸リーク等を改善するために、ケーシング筒の抜きテーパーを無くした中空糸膜モジュール(特許文献2参照)が提案されている。この中空糸膜モジュールは、前記のチャネリング現象の防止にも効果があると思われる。しかしながら、射出成形法が複雑でありコストがかかり、中空糸膜モジュールの製造コストの高騰を招いていた。
特許1289073号公報 特開2003−365934号公報
そこで本発明の目的は、ケーシング筒内での処理液の流れを均一化し、さらには、処理液の処理効率を向上させることができる、安価に製造可能な中空糸膜モジュールを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成せんとするものであり、本発明の中空糸膜モジュールは、一端部側面に処理液の入口ポートを備え、他端部側面に処理液の出口ポートを備えたケーシング筒と、このケーシング筒に内装された中空糸膜束と、この中空糸膜束をその中空糸膜束の両端部においてケーシング筒の内壁に固定している隔壁とを有する中空糸膜モジュールであって、処理液の入口ポートから処理液の出口ポートに向かって、前記ケーシング筒の胴部の内周面の径が、処理液の入口ポートから処理液の出口ポートに向かって拡大してなることを特徴とする中空糸膜モジュールである。
より具体的に、本発明の中空糸膜モジュールの好ましい一つの態様は、前記ケーシング筒の胴部の内周面の径の変化の割合が0.3〜0.8%の範囲である中空糸膜モジュールである。
より具体的に、本発明の中空糸膜モジュールの好ましい一つの態様は、前記ケーシング筒の胴部の前記中空糸膜束の充填密度の最大値が50%から70%の範囲である中空糸膜モジュールである。
また、本発明の中空糸膜モジュールの好ましい形態によれば、前記のケーシング筒の一端部と他端部に設けられた被処理液入口ポートと被処理液出口ポートを色分けすることもできる。
本発明の前記中空糸膜モジュールは、血液の透析用に好適である。
本発明において、ケーシング筒の胴部の内周面の径の変化の割合とは、前記胴部の長さに対する該胴部の内径の最大値と最小値との差の割合である。例えば、図3のようなケーシング筒で構成される中空糸膜モジュールのケーシング筒の胴部の内周面の径の変化の割合aは、ケーシング筒の胴部10Aの最大内径をD2、ケーシング筒の胴部10Aの最小内径をD1、長さをLとそれぞれ定義すると、次の数式1で定義される。
Figure 0004951854
また、本発明において、前記ケーシング筒の胴部の中空糸膜束の充填密度とは、前記中空糸膜束が内装された前記ケーシング筒の胴部の断面に対して、該ケーシング筒内断面積に対する該中空糸膜束の断面積の占める割合である。例えば、図1のような中空糸膜モジュール1のケーシング筒の胴部10Aの前記中空糸膜束20の充填密度δは、該ケーシング筒の胴部10Aの内径をD、前記中空糸膜束20の外断面積をS、該中空糸膜本数をNとそれぞれ定義すると、次の数式2で定義される。
Figure 0004951854
また、前記ケーシング筒の胴部に処理液の流路を確保するための部材など中空糸膜束以外の部材が含まれる場合は、前記ケーシング筒の胴部の断面に対して、この部材の断面積と前記中空糸膜束の断面積を足した断面積の占める割合である。換言すれば、前記ケーシング筒の胴部の断面において、前記中空糸膜束が配置できる範囲に対する処理液が通過する範囲を除いた面積の占める割合である。なおこのとき、ケーシング筒の内周は円形でなくてもよい。
本発明によれば、一端部側面に処理液の入口ポートを備え、他端部側面に処理液の出口ポートを備えたケーシング筒と、このケーシング筒に内装された中空糸膜束と、この中空糸膜束をその中空糸膜束の両端部においてケーシング筒の内壁に固定している隔壁とを有し、かつ、前記ケーシング筒の胴部の内周面の径が、処理液の入口ポートから処理液の出口ポートに向かって拡大しているので、前記処理液の入口ポート付近では、前記中空糸膜束が均一に分布し、処理液が特に流れやすい場所は存在しない。そのため、同一断面積中に前記処理液の流れが速い部分が発生(チャネリング現象)せずに、処理液を中空糸膜束全体で効果的に使用することができ、結果として、中空糸膜モジュールの処理能力を最大限に発揮することができる。
また、ケーシング筒成形のための金型の突き合わせがケーシング筒に存在しないため、ケーシング筒の内周面を滑らかに成形することができ、中空糸膜束の引っ掛かりによる製品不良である糸リーク等も発生しない。
さらに、通常の射出成形で成形できるため成形コストは安価であり、部材費も安価な中空糸膜モジュールを得ることができる。
以下、本発明の中空糸膜モジュールについて最良の実施形態の例を、人工透析用モジュールに適用した場合を例にとって、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の中空糸膜モジュールを血液の透析用に用いる場合の一例について示す部分縦断面図であり、図2は、その図1の中空糸膜モジュールの縦断面図である。
図1および図2において、中空糸膜モジュール1は、一端部側面に処理液の入口ポート11を備え、他端部側面に処理液の出口ポート12を備えたケーシング筒10と、このケーシング筒10に内装された、多数の中空糸膜(半透膜)を一方向(ケーシング筒10の筒軸方向)に引き揃えてなる中空糸膜束20と、この中空糸膜束20が各端部においてケーシング筒10の内壁に固定されている隔壁50とを有する。前記ケーシング筒の胴部10Aの内周面の径は、処理液の入口ポート11から処理液の出口ポート12に向かって拡大している。
本発明において、拡大しているとは、スムーズな曲面をもって拡大している態様であることが好ましい。換言すれば、金型のコアー型を容易に引き抜くことができ、さらに中空糸膜束を内装する際に該中空糸膜束が引っ掛からないスムーズな曲面をもって拡大していることである。
ケーシング筒10は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ四フッ化エチレン、ポリエステル、ポリカーボネート、あるいはABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)等のプラスチックを成形して製造することができる。また、隔壁50は、ポリウレタン、シリコーン、またはエポキシ等の高分子材料、好適には、2液混合硬化型の高分子接着剤を遠心成形(ポッティング)して製造することができる。
また、図1および図2においては、ケーシング筒10の他端部には、被処理液である血液の入口ポート31を備えたヘッダ30が嵌着され、その反対側の一端部には血液の出口ポート41を備えたヘッダ40が嵌着されている。これらヘッダ30、40もまた、ケーシング筒10と同様の材料で構成されることができる。ケーシング筒の一端部と他端部に設けられた被処理液である血液の入口ポートと血液の出口ポートを備えたヘッダ30、40は、色分けすることもできる。
図3は、図1と図2に示した中空糸膜モジュールのケーシング筒10の縦断面図である。図3において、このケーシング筒10には、ケーシング筒の胴部10Aの最小内径D1とケーシング筒の胴部10Aの最大内径D2が存在し、一端の処理液である透析液の入口ポート側が最小内径D1であり、他端の透析液の出口ポート側が最大内径D2である。
前記ケーシング筒は、処理液の入口ポート側の最小内径D1の位置で金型のコアー型を突き合わせて、製造することが好ましい。この場合、前記ケーシング筒の胴部の内周面は平滑に製造できるため、該胴部の内周で中空糸膜の引っ掛かり等による糸リークなどが発生しない。
このような中空糸膜モジュールにおいて、血液の透析は次のようにして行われる。すなわち、処理液である透析液を処理液の入口ポート11からケーシング筒の胴部10Aの最小内径D1部を通過させ、そしてケーシング筒の胴部10Aの最大内径D2部を通過させ、処理液の出口ポート12に向かってケーシング筒10内に流通せしめるとともに、被処理液である血液をヘッダ30の血液の入口ポート31からヘッダ40の血液の出口ポート41に向かって中空糸膜束20内を流通させることにより血液の透析を行うことができる。
本発明の中空糸膜モジュールでは、処理液の入口ポート11から処理液の出口ポート12に向かって、ケーシング筒の胴部10Aの内周面の径を拡大させることにより、処理液の入口ポート11付近でチャネリング現象が発生せず、さらに拡大することによる前記中空糸膜束20の内装時の該胴部の内周で中空糸膜束20の引っ掛かり等による糸リークなどが発生しない。
上記において、ケーシング筒の胴部10Aの内径断面は、真円形でなくてもよい。その場合は、前記最小内径位置が最小断面積位置であり、最大内径位置が最大断面積位置である。ただ、上述の例のように、ケーシング筒の胴部の内断面形状を真円形にしておくと、中空糸膜束をケーシング筒内に内装することが容易であり、さらに繊細な中空糸膜束を傷つけることがない。また、ケーシング筒の胴部の内面は、製造コストを下げる意味で、射出成形によりケーシング筒製造と同時に成形することが最も好ましい。ただし、ケーシング筒とは別に製造した部材をケーシング筒に内装すれば、同じ効果を得ることもできる。また、ケーシング筒の胴部の外周面の径は均一でもよいし、ケーシング筒の肉厚が一定になるようにしてもよい。ケーシング筒の胴部の外周面の径が均一であれば、製造工程における外周面を取り扱う際にハンドリング性が向上し、ケーシング筒の肉厚を一定にすれば、換言すると薄肉で一定にすれば、ケーシング筒の重芯が中央よりになり、遠心成形時のバランス不良を起こしにくく、さらに部材費も低減させることができる。
前記ケーシング筒の胴部の内周面の径の変化の割合は、0.3〜0.8%の範囲であることが好ましい。上記ケーシング筒の胴部の内周面の径の変化の割合が0.3%未満では、通常の射出成形法でケーシング筒を製造すると、コアー型がケーシング筒から引き抜かれるときに該ケーシング筒の変形が発生し、寸法精度の低下が生じることがある。また、ケーシング筒の胴部の内周面の径の変化の割合が0.8%を超えると、該ケーシング筒の重心が中央からずれてしまい、遠心成形時に中空糸膜モジュールのバランスが取れず、製造不良が発生することがある。ケーシング筒の胴部10Aの内径Dは25〜50mmの範囲であることが好ましい。該内径Dが25mm未満でも50mmより大きくても取り扱いしにくくなり、使用時に落下させることが増える。
また、前記ケーシング筒の胴部の中空糸膜束の充填密度の最大値は50%〜70%の範囲であることが好ましい。中空糸膜束の充填密度の最大値が上記の範囲内であれば、処理液の入口ポート付近でのチャネリング現象が発生しない。中空糸膜束の充填密度の最大値が50%未満では、中空糸膜束を該ケーシング筒内に均一に分散することが難しく、チャネリング現象が発生することがある。中空糸膜束の充填密度の最大値が70%を超えると、中空糸膜束をケーシング筒内に内装する際に糸潰れや糸リークが誘発され易い。
上述の例においては、処理液の流れと被処理液の流れが向流となっているが、同一方向としてもよい。具体的には、図1の中空糸膜モジュールにおいて、ケーシング筒10の一端部のヘッダ30に設けた被処理液である血液の入口ポート31を血液の出口ポートとし、逆に、他端部のヘッダ40に設けた血液の出口ポート41を血液の入口ポートとすることもできる。
本発明の中空糸膜モジュールに用いられる中空糸膜束を構成する中空糸膜は、特に限定されるものではないが、アクリル、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、セルロース、トリアセテート、ポリエチレンおよびポリプロピレン等の素材からなる中空糸膜が好適に用いられる。
上述のように、本発明の中空糸膜モジュールを血液の透析用として用いる場合は、被処理液が血液であり、そして処理液が透析液である。また、本発明の中空糸膜モジュールを下排水の浄化や飲料水の製造、あるいは燃料電池の加湿装置等に用いる場合は、処理液が元々の汚れた水や空気であり、被処理液が浄化されたきれいな水や空気に相当する。
図1に示した血液の透析用の中空糸膜モジュールを製作した。ケーシング筒の材質をチッソ(株)のランダムコポリマー系ポリプロピレン(品名:チッソポリプロXK4644)とし、次のケーシング筒を作成した。このときのケーシング筒の胴部の一端部である処理液の出口ポート側の最大内径をφ36.1mm、ケーシング筒の胴部の他端部である処理液の入口ポート側の最小内径をφ35.1mmとした。また、ケーシング筒の胴部の長さを241mmとした。中空糸膜束には、日本特開2001−170172号公報の実施例に開示されているポリサルホンからなる中空糸膜を用いた。中空糸膜束の糸本数は9400本で、中空糸膜の外径は280μm、膜厚は40μmであった。また、ポッティング材には日本ポリウレタン(株)のウレタン樹脂(品名:KC399/N4223)を用いて、約80Gの遠心力下で隔壁を形成し、中空糸膜束の両端部をケーシング筒の内壁に固定した。このようにして形成された隔壁を鋭利な刃物で切断し、ポッティング材の端面に中空糸膜を開口させ、それを表面に露出させた。その後、ケーシング筒の両端部にマニホールドを形成するためのヘッダ(ケーシング筒と同じ、チッソ(株)のランダムコポリマー系ポリプロピレン製)をそれぞれ超音波接着で接合して、本発明の中空糸膜モジュールを得た。充填密度の最大値は、ケーシング筒の最小径位置での充填率となるので、次式により59%である。
σ=4×S×N/(D×π)=4×0.14×0.14×9400/(35.1×35.1)=0.59(59%)
ケーシング筒の材質を実施例1と同じとし、形状をケーシング筒の胴部の一端部である処理液の出口ポート側の最大内径をφ35.6mmとし、ケーシング筒の胴部の他端部である処理液の入口ポート側の最小内径をφ34.6mmとした。また、ケーシング筒の胴部の長さを241mmとした。このケーシング筒を用いて、実施例1と同じ製造方法で、本発明の中空糸膜モジュールを製作した。充填密度の最大値は、62%である。
(比較例1)
実施例1の中空糸膜モジュールと同様に、ケーシング筒の材質をポリプロピレンとし、ケーシング筒の胴部の一端部である処理液の出口ポート側の内径をφ35.1mmとし、ケーシング筒の胴部の他端である処理液の入口ポート側の内径をφ36.1mmとし、該ケーシング筒の胴部の長さを241mmとした。このケーシング筒を用いて、実施例1と同様の方法で中空糸膜モジュールを製作した。充填密度の最大値は、59%である。
(比較例2)
実施例1中空糸膜モジュールと同様に、ケーシング筒の材質をポリプロピレンとし、ケーシング筒の胴部の片端である処理液の出口ポート側の内径をφ34.6mmとし、ケーシング筒の胴部の他端である処理液の入口ポート側の内径をφ35.6mmとし、該ケーシング筒の胴部の長さを241mmとしとした。このケーシング筒を用いて、実施例1と同様の方法で中空糸膜モジュールを製作した。充填密度の最大値は、62%である。
上記の実施例1と2および比較例1と2で得られた各中空糸膜モジュールについて、性能を比較評価した結果を下表1に示す。表1の結果から、実施例1と2の中空糸膜モジュールの方が優れた性能を発揮していることを確認した。
Figure 0004951854
なお、上記表1に示した各溶質のクリアランス測定の方法は、昭和57年9月発行日本人工臓器学会編ダイアライザー性能評価基準に基づいて行った。この中で、測定方法が2種類あるが、本実験はTMP0mmHgを基準とした。クリアランスは、以下の式を用いて計算した。
[クリアランス]
Figure 0004951854
ここで、CBi:モジュール入口側濃度、 CBo:モジュール出口側濃度、
QB:モジュール供給液量(ml/min)。
本発明の中空糸膜モジュールは、上述したように血液の透析用として用いるほか、下排水の浄化や、飲料水の製造、燃料電池の加湿装置等の広い用途に用いることができるが、その応用範囲が、これらに限られるものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る中空糸膜モジュールを示すもので、血液の透析用として用いる場合の中空糸膜モジュールを示す部分縦断面図である。 図2は、図1の中空糸膜モジュールの縦断面図である。 図3は、図1に示した中空糸膜モジュールのケーシング筒の縦断面図である。 図4は、従来の中空糸膜モジュールの部分縦断面図である。
符号の説明
1 中空糸膜モジュール
10 ケーシング筒
10A ケーシング筒の胴部
11 処理液の入口ポート
12 処理液の出口ポート
20 中空糸膜束
31 血液の入口ポート
41 血液の出口ポート
D ケーシング筒の胴部の内径
D1 ケーシング筒の胴部の最小内径
D2 ケーシング筒の胴部の最大内径

Claims (3)

  1. 一端部側面に処理液の入口ポートを備え、他端部側面に処理液の出口ポートを備えたケーシング筒と、このケーシング筒に内装された中空糸膜束と、この中空糸膜束をその中空糸膜束の両端部においてケーシング筒の内壁に固定している隔壁とを有する中空糸膜モジュールであって、前記ケーシング筒の胴部の内周面の径が、処理液の入口ポートから処理液の出口ポートに向かって拡大してなり、前記ケーシング筒の胴部の内周面の径の変化の割合が0.3〜0.8%の範囲であり、かつケーシング筒の胴部の中空糸膜束の充填密度の最大値が50〜70%の範囲であることを特徴とする中空糸膜モジュール。
  2. 血液の透析用である請求項に記載の中空糸膜モジュール。
  3. 前記中空糸膜モジュールが血液浄化のために使用されるものであることを特徴とする請求項に記載の中空糸膜モジュールの製造方法。
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