JP4949578B2 - 伸縮継手装置 - Google Patents

伸縮継手装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4949578B2
JP4949578B2 JP2001294043A JP2001294043A JP4949578B2 JP 4949578 B2 JP4949578 B2 JP 4949578B2 JP 2001294043 A JP2001294043 A JP 2001294043A JP 2001294043 A JP2001294043 A JP 2001294043A JP 4949578 B2 JP4949578 B2 JP 4949578B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hinge
cover body
housing
facing
edge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001294043A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003096927A (ja
Inventor
昌宏 林
宗夫 嘉本
Original Assignee
株式会社日本アルミ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社日本アルミ filed Critical 株式会社日本アルミ
Priority to JP2001294043A priority Critical patent/JP4949578B2/ja
Publication of JP2003096927A publication Critical patent/JP2003096927A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4949578B2 publication Critical patent/JP4949578B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、相互に隣接する2つの建物間に目地空間などとして存在する空隙を、地震などによる各建物の相対的変位を許容して塞ぐことができる伸縮継手装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図13は、従来の技術の伸縮継手装置1を示す鉛直断面図であり、この従来の技術は実開平2−91804号公報に示されている。伸縮継手装置1は、2つの建物の躯体である各床2a,2bの相互に対向する各対向部3a,3bにそれぞれ固定される縁材4a,4bと、各縁材4a,4bに幅方向(図13の左右方向)両端部が支持されるカバー体5と、前記幅方向両端部が各縁材4a,4bに下方から係合し、幅方向中央部に前記カバー体5がボルト6によって連結されるピボットバー7と、各縁材4a,4bに幅方向両端部が係止され、各床2a,2bの相互に対向する対向壁面8a,8b間の空隙9を塞ぐ止水板10と、止水板10の下方に配置され、各縁材4a,4bに幅方向両端部が係止される導水樋11とを有する。
【0003】
各縁材4a,4bは、略水平な基部12a,12bと、各基部12a,12bから垂直に立ち上がる立上がり部13a,13bと、各立上がり部13a,13bの上端部から相互に近接する方向に突出する略水平な支持部14a,14bと、各支持部14a,14bの最も近接した内側の端部から下方に直角に屈曲する屈曲部15a,15bと、各立上がり部12a,12bの上端部から上方になるにつれて相互に離反する方向に傾斜する案内部16a,16bと、各基部12a,12bの最も近接した内側の端部から下方になるにつれて相互に近接する方向に傾斜し、前記止水板10の幅方向両端部を係止する止水板係止部17a,17bと、各基部12a,12b最も近接した内側の端部から下方に連なり、前記導水樋11の幅方向両端部を係止する導水樋係止部18a,18bとを有する。
【0004】
上記の各縁材4a,4b、止水板10および導水樋11は、図13の紙面に垂直な水平方向に延びる長尺材である。また、前記ピボットバー7は、図13の紙面に垂直な水平方向に間隔をあけて設けられ、カバー体5を各縁材4a,4bに係止する。ピボットバー7の図13の左右方向である長手方向両端部には、上方に向かって突出する突部20a,20bが設けられる。各突部20a,20bは、各縁材4a,4bの支持部14a,14bに下方から当接して支持されるとともに、各屈曲部15a,15bによって、ピボットバー7の前記ボルト6の軸線まわりの角変位に伴う各突部20a,20bの幅方向中央部に向かう内方への移動が阻止される。このようなピボットバー7によって、カバー体5の各縁材4a,4bからの離脱を防止している。
【0005】
上記のように構成される伸縮継手装置1において、各床2a,2bが相対的に近接および離反する方向をX方向とし、各床2a,2bが図13の紙面に垂直な前後に移動する方向をY方向とし、床2a,2bが図13の上下に移動する方向をZ方向とするとき、地震などによって各床2a,2bが上記の直交3軸方向X,Y,Zの各成分を含む相対的変位を生じたとき、上記伸縮継手装置1は、各方向X,Y,Zの変位を次のようにして吸収する。
【0006】
すなわち、前記X方向における各床2a,2bが相対的に近接する方向への変位は、カバー体5が各縁材4a,4bの各案内部16a,16bによって上方へ案内され、ピボットバー7は各屈曲部15a,15bに支持された状態で上方へ湾曲し、カバー体5の前記上方への移動を許容し、こうして各床2a,2bの前記相互に近接する方向への相対的変位を吸収する。
【0007】
また、前記X方向における各床2a,2bが相対的に離反する方向への変位は、各支持部14a,14bがカバー体5の幅方向両端部を支持した状態で前記相互に離反する方向に移動し、各突部20a,20bのいずれか一方または双方が各屈曲部15a,15bのいずれか一方または双方に当接し、これによってピボットバー7が前記軸線まわりに角変位して、前記カバー体5の各縁材4a,4bから脱落してしまうことを防ぎ、各床2a,2bの相互に離反する方向への相対的変位を吸収する。
【0008】
さらに、前記Y方向における各床2a,2bが相対的に近接および離反する方向(前後方向)への変位は、カバー体5およびピボットバー7が、各縁材4a,4bのいずれか一方または双方の前記Y方向における近接する方向および離反する方向の変位を許容して、前記各床2a,2bのY方向の相対的変位を吸収する。
【0009】
さらに、前記Z方向における各床2a,2bが相対的に近接および離反する方向(上下方向)への変位は、カバー体5およびピボットバー7が、各縁材4a,4bに対して傾斜することができ、各床2a,2bのZ方向の相対的変位を吸収する。
【0010】
このようにして上記の図13に示される従来の技術の伸縮継手装置1では、各床2a,2bのX方向、Y方向およびZ方向の相対的変位を許容し、かつ空隙9をカバー体5によって塞いだ状態に維持することができるように構成されている。
【0011】
図14は、他の従来の技術の伸縮継手装置30を示す鉛直断面図であり、この従来の技術は上記と同様な実開平2−91804号公報に示されている。伸縮継手装置30は、2つの建物の躯体である壁31aおよび床31bの相互に対向する各対向部33a,33bにそれぞれ固定される縁材34a,34bと、各縁材34a,34bに幅方向(図14の左右方向)両端部が支持されるカバー体35と、床31b側の幅方向一端部が一方の縁材34bに下方から係合し、カバー体35にボルト36によって連結されるピボットバー37と、各縁材34a,34bに幅方向両端部が係止され、壁31aおよび床31bの相互に対向する対向壁面38a,38b間の空隙39を塞ぐ止水板40とを有する。
【0012】
壁31aに設けられる縁材34aは、略水平な基部42aと、基部42aから垂直に立ち上がる立上がり部43aと、立上がり部43aの上端部から床31bに近接する方向に突出する略水平な支持部44aと、支持部44aの最も内側の端部から下方に直角に屈曲する屈曲部45aと、基部42aの最も内側の端部から下方になるにつれて相互に近接する方向に傾斜し、前記止水板40の幅方向一端部を係止する止水板係止部47aとを有する。
【0013】
床31bに設けられる縁材34bは、略水平な基部42bと、基部42bから垂直に立ち上がる立上がり部43bと、立上がり部43bの上端部から壁31aに近接する方向に突出する略水平な支持部44bと、支持部44bの最も内側の端部から下方に直角に屈曲する屈曲部45bと、立上がり部43bの上端部から上方になるにつれて壁31aから離反する方向に傾斜する案内部46bと、基部42bの最も内側の端部から下方になるにつれて壁31aに近接する方向に傾斜し、前記止水板40の幅方向他端部を係止する止水板係止部47bとを有する。
【0014】
上記の各縁材34a,34bおよび止水板40は、図14の紙面に垂直な方向に延びる長尺材である。また、前記ピボットバー37は、図14の紙面に垂直な方向に間隔をあけて設けられ、カバー体35を床31b側の縁材34bに係止する。ピボットバー37の床31b側の長手方向一端部には、上方に向かって突出する突部50bが設けられる。突部50bは、縁材34bの支持部44bに下方から当接して支持されるとともに、屈曲部45bによって、ピボットバー37の前記ボルト36の軸線まわりの角変位に伴う突部40bの幅方向中央部に向かう内方への移動が阻止される。このようなピボットバー7によって、カバー体5の縁材34bからの離脱を防止している。
【0015】
上記のように構成される伸縮継手装置30において、壁31aおよび床31bが相対的に近接および離反する方向をX方向とし、各壁31aおよび床31bが図14の紙面に垂直な前後に移動する方向をY方向とし、壁31aおよび床31bが図14の上下に移動する方向をZ方向とするとき、地震などによって壁31aおよび床31bが上記の直行3軸方向X,Y,Zの各成分を含む相対的変位を生じたとき、上記伸縮継手装置30は、各方向X,Y,Zの変位を次のようにして吸収する。
【0016】
すなわち、前記X方向における壁31aおよび床31bが相対的に近接する方向への変位は、カバー体35が床31b側の縁材34bの案内部46bによって上方へ案内され、ピボットバー37は屈曲部45bに係止された状態で上方へ湾曲し、カバー体35の前記上方への移動を許容し、こうして壁31aおよび床31bの前記相互に近接する方向への相対的変位を吸収する。
【0017】
また、前記X方向における壁31aおよび床31bが相対的に離反する方向への変位は、各支持部44a,44bがカバー体35の幅方向両端部を支持した状態で前記相互に離反する方向に移動し、突部50bが屈曲部45bに当接し、これによってピボットバー37が前記軸線まわりに角変位して、前記カバー体35が各縁材34a,34bから脱落してしまうことを防ぎ、壁31aおよび床31bの相互に離反する方向への相対的変位を吸収する。
【0018】
さらに、前記Y方向における壁31aおよび床31bが相対的に近接および離反する方向(前後方向)への変位は、カバー体35およびピボットバー37は、各縁材34a,34bのいずれか一方または双方の前記Y方向における近接する方向および離反する方向の変位を許容して、前記壁31aおよび床31bのY方向の相対的変位を吸収する。
【0019】
さらに、前記Z方向における壁31aおよび床31bが相対的に近接および離反する方向(上下方向)への変位は、カバー体35およびピボットバー37は、各縁材34a,34bに対して傾斜することができ、壁31aおよび床31bのZ方向の相対的変位を吸収する。
【0020】
このようにして上記の図14に示される従来の技術の伸縮継手装置30では、壁31aおよび床31bのX方向、Y方向およびZ方向の相対的変位を許容し、かつ空隙39を塞いだ状態に維持することができるように構成されている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
上述の図13に示される従来の技術では、カバー体5はピボットバー7によって各縁材4a,4bに対する変位が拘束され、また図14に示される従来の技術では、カバー体35はピボットバー37によって床31b側の縁材34bに対する変位が拘束されるので、各床2a,2b間ならびに壁31aおよび31b間の上下方向、すなわちZ方向の相対的変位は、ピボットバー7,37が破壊または変形しない範囲内に限られ、各床2a,2b間ならびに壁31aおよび床31b間の大きな相対的変位を許容することができないという問題がある。このような問題は、上述の床用伸縮継手装置に限るものではなく、外壁用伸縮継手装置および内壁用伸縮継手装置についても同様である。
【0022】
本発明の目的は、隣接する2つの建物の各躯体間の大きな相対的変位を許容することができる伸縮継手装置を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明は、隣接する2つの建物の各躯体間の空隙が開放する領域に臨む各対向部の一方には、縁材が固定され、
この縁材には、前記一方の対向部の延在方向にほぼ平行な軸線を有するヒンジピンと、該ヒンジピンに該軸線まわりに角変位自在に連結される2つのヒンジ片とを有するヒンジ部材における一方のヒンジ片が、前記一方の対向部を有する躯体の表面に垂直な方向に変位自在に保持されて設けられ、
前記ヒンジ部材の一方のヒンジ片と縁材との間には、ヒンジ部材を前記表面から突出する方向とは逆方向にばね付勢するばね部材が設けられ、
前記ヒンジ部材の他方のヒンジ片に、各躯体の各対向部間にわたって前記空隙が開放する領域を覆うカバー体が連結されることを特徴とする伸縮継手装置である。
【0024】
本発明に従えば、隣接する2つの建物の各躯体間には、目地空間などの空隙が存在する。各躯体の前記空隙が開放する領域に臨む各対向部のうちの一方には、縁材が固定され、この縁材にはヒンジ部材が設けられる。このヒンジ部材は、前記一方の対向部の延在方向にほぼ平行な軸線を有し、前記一方の対向部を有する建物の躯体の表面に垂直な方向に変位自在に設けられる。ヒンジ部材と縁材との間には、ばね部材が設けられ、このばね部材は、ヒンジ部材を前記一方の対向部を有する躯体の表面から突出する方向とは逆方向にばね付勢する。
【0025】
このようなヒンジ部材によって前記カバー体が縁材に連結されているため、ヒンジ部材の軸線まわりに角変位することができるとともに、前記ばね部材のばね力に抗して前記躯体の表面から突出する方向に変位することができる。これによって地震などによって各躯体が急激でかつ大きな相対的変位を生じても、カバー体は各躯体の変位方向および変位量に応じて角変位し、さらには前記躯体の表面から突出する方向に変位して、各躯体の相対的変位を吸収することができる。
【0026】
請求項2記載の本発明は、前記縁材は、カバー体を、前記一方の対向部を有する躯体の表面から離反する方向に弾発的に押圧する押圧片を有することを特徴とする。
【0027】
本発明に従えば、一方の対向部に固定される縁材の押圧片によって、カバー体は前記一方の対向部を有する躯体の表面から離反する方向に弾発的に押圧されるので、カバー体が風または振動などの作用によって容易に角変位して、空隙が開放されてしまうことが防がれる。
【0028】
請求項3記載の本発明は、隣接する2つの建物の各躯体間の空隙が開放する領域に臨む各対向部の一方には、縁材が固定され、
この縁材には、摺動部と、該摺動部の一端部に設けられ、前記一方の対向部の延在方向にほぼ平行な軸線まわりに回転自在なローラとを有する連結部材によって、各対向部間にわたって前記空隙が開放する領域を覆うカバー体が連結され、
前記カバー体は、板状のカバープレートと、このカバープレートの前記空隙に臨む裏面に固定され、各対向部間にわたって延びるホルダ部材とを有し、
前記連結部材のローラは、ホルダ部材にその長手方向に移動自在に嵌まり込んで保持され、かつ前記連結部材の摺動部は、前記縁材に対して前記一方の対向部を有する躯体の表面に垂直な方向に変位自在に保持されて設けられ、
前記連結部材の摺動部と縁材との間には、連結部材を前記一方の対向部を有する躯体の表面から突出する方向とは逆方向にばね付勢するばね部材が設けられることを特徴とする伸縮継手装置である。
【0029】
本発明に従えば、隣接する2つの建物の各躯体の各対向部の一方に縁材が固定され、この縁材には連結部材によってカバー体が連結される。カバー体は、板状のカバープレートの裏面にホルダ部材が固定された構成を有する。連結部材はローラを有し、このローラは前記ホルダ部材にその長手方向に移動自在に嵌まり込む。このような連結部材は、前記縁材に対して前記一方の対向部を有する躯体の表面に垂直な方向に変位自在に設けられ、ばね部材によって一方の対向部を有する躯体の表面から突出する方向とは逆方向にばね付勢される。
【0030】
このような連結部材によって前記カバー体が縁材に連結されているため、カバー体は連結部材の軸線まわりに角変位することができ、また前記ばね部材のばね力に抗して前記躯体の表面から突出する方向に変位することができ、さらにホルダ部材に沿って自在に移動することができる。これによって地震などによって各躯体が急激でかつ大きな相対的変位を生じても、カバー体は各躯体の変位方向および変位量に応じて角変位し、さらには前記躯体の表面から突出する方向に変位して、各躯体の相対的変位を吸収することができる。
【0031】
請求項4記載の本発明は、隣接する2つの建物の各躯体間の空隙が開放する領域に臨む表面と、各躯体の前記空隙をあけて対向する対向壁面とがそれぞれ交差する各対向部の一方には、縁材が固定され、
この縁材には、前記一方の対向部を有する躯体の表面に垂直な第1の軸線を有する第1のヒンジピンと、該第1のヒンジピンに一体的に形成される第1のヒンジ片とを有する第1のヒンジ部材が、前記一方の対向部を有する躯体の表面に垂直な方向に変位自在に設けられ、かつ前記第1の軸線まわりに角変位自在に設けられ、
この第1のヒンジ部材の前記第1のヒンジ片には、前記一方の対向部の延在方向にほぼ平行な第2の軸線を有する第2のヒンジピンと、該第2のヒンジピンに該第2の軸線まわりに角変位自在に連結される2つの第2のヒンジ片とを有する第2のヒンジ部材における一方の第2のヒンジ片が固定されて設けられ、
前記第1のヒンジ部材の第1のヒンジ片と縁材との間には、第1のヒンジ部材を前記表面から突出する方向とは逆方向にばね付勢するばね部材が設けられ、
前記第2のヒンジ部材の他方の第2のヒンジ片に、各躯体の各対向部間にわたって前記空隙が開放する領域を覆うカバー体が連結されることを特徴とする伸縮継手装置である。
【0032】
本発明に従えば、隣接する2つの建物の各躯体の各対向部の一方には、縁材が固定され、この縁材には第1のヒンジ部材が、前記一方の対向部を有する躯体の表面に垂直な方向に変位自在に、かつ前記一方の躯体の表面に垂直な第1の軸線まわりに角変位自在に設けられる。また、この第1のヒンジ部材には、一方の対向部の延在方向にほぼ平行な第2の軸線を有する第2のヒンジピンと、第2のヒンジピンに第2の軸線まわりに角変位自在に連結される2つの第2のヒンジ片とを有する第2のヒンジ部材における一方の第2のヒンジ片が固定されて設けられる。
【0033】
このような第1および第2のヒンジ部材によって前記カバー体が縁材に連結されているため、カバー体は第2のヒンジ部材の第2の軸線まわりに角変位することができ、また前記ばね部材のばね力に抗して前記躯体の表面から突出する方向に変位することができ、さらに前記一方の躯体の表面に垂直な第1の軸線まわりに角変位自在することができる。これによって地震などによって各躯体が急激でかつ大きな相対的変位を生じても、カバー体は各躯体の変位方向および変位量に応じて角変位し、さらには前記躯体の表面から突出する方向に変位して、各躯体の相対的変位を吸収することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態の伸縮継手装置61を示す水平断面図である。本実施の形態の伸縮継手装置61は、隣接する2つの建物62a,62bの各躯体である外壁63a,63b間の空隙64が開放する領域に設けられる外壁用伸縮継手装置であって、縁材66、ヒンジ部材67、ばね部材68およびカバー体69を含む。各外壁63a,63bは、コンクリート構造体であって、前記空隙64に臨む対向部65a,65bの各対向壁面70a,70bは、図1の紙面に平行な水平面上で外壁面71a,71bにほぼ直角にそれぞれ交差する。
【0035】
一方の対向部65aの外壁面71aと交差する部分には、前記縁材66がアンカー体72aによって固定される。この縁材66には、前記一方の対向部65aの延在方向(図1の紙面に垂直な方向)Cにほぼ平行な軸線m1を有するヒンジ部材67が外壁面71aにほぼ垂直な方向(図1の上下方向)A1,A2に変位自在に設けられる。
【0036】
また、他方の対向部65bの外壁面71bと交差する部分には、対向壁面70bから空隙64内へ突出するブラケット73がアンカー体72bによって固定される。このブラケット73は、外方(図1の上方)に臨む表面74が外壁面71bとほぼ同一平面を成し、カバー体69の幅方向他端部(図1の右側の端部)を支持することができるように設けられている。
【0037】
前記ヒンジ部材67と縁材66との間には、ヒンジ部材67を外壁面71aから突出する方向A1とは逆方向A2にばね付勢する一対のばね部材68が設けられる。ヒンジ部材67には、各対向部65a,65bの各外壁面71a,71b間にわたって前記空隙64が開放する領域を覆うカバー体69が連結される。前記縁材66には、カバー体69を、前記ヒンジ部材67の軸線m1よりも一方の対向部65a側の領域で、内壁63aの外壁面71aから離反する方向(図1の上方)に弾発的に突出する押圧片85,86が形成される。
【0038】
前記縁材66、ヒンジ部材67およびばね部材68は、取付け手段76を構成する。この取付け手段76によって、前記カバー体69の図1の左右方向である幅方向一側部が、一方の外壁63aの対向部65aに前記軸線m1まわりに矢符B1,B2方向に角変位自在に連結される。
【0039】
図2は、図1に示される取付け手段76付近の拡大断面図であり、図3は取付け手段76付近の斜視図である。前記取付け手段76は、前述したように、縁材66、ヒンジ部材67およびばね部材68を含む。
【0040】
縁材66は、L字状に直角に屈曲した鋼鉄製の短尺材であって、空隙64の延在方向(図2の紙面に垂直な方向)Cに間隔をあけて、前記対向部65aの外部側の隅角部に複数、固定される。縁材66はまた、対向壁面70a上に固定される基部80と、基部80の外部側(矢符A1方向下流側)端部から直角に屈曲して外壁面71a上に固定される屈曲部81と、基部80の内部側(矢符A2方向下流側)端部から他方の対向部65bに向かって直角に屈曲して対向壁面70aから突出するばね受け部82と、基部80の前記延在方向両側部から相互に近接する方向に鈎状に屈曲して形成される一対の保持片83,84と、基部80の前記外部側端部における前記延在方向C両側に形成され、外壁面71aからL字状に屈曲して突出する一対の押圧片85,86と有する。このような縁材66の基部80と屈曲部81とは、前記アンカー体72aによって、対向部65aにそれぞれ固定される。
【0041】
ヒンジ部材67は、ヒンジピン90と、このヒンジピン90にその軸線まわりに角変位自在に連結される2つのヒンジ片91,92とを有する。一方のヒンジ片91は、前記縁材66の基部80と各保持片83,84との間に矢符A1,A2方向に変位自在に保持される摺動部93と、この摺動部93の前記内方側端部から直角に屈曲して連なるばね受け部94とを有する。
【0042】
縁材66のばね受け部82には、前記ばね部材68の一端部が係止され、前記一方のヒンジ片91のばね受け部94には、前記ばね部材68の他端部が係止される。このばね部材68は、引張りコイルばねによって実現され、ヒンジ部材67に矢符A2方向に弾発的に引張り力を作用させて、カバー体69の幅方向一端部を外壁面71aに近接する方向に引寄せて、カバー体69と外壁面71aとの間の隙間の発生を防止している。他方のヒンジ片92には、複数(本実施の形態では2)のビス95の軸部が挿通する透孔96が形成される。
【0043】
図4は、図2の切断面線IV−IVから見た断面図である。前記縁材66は、前述したように、基部80に一対の保持片83,84が形成される。各保持片83,84は、基部80の前記延在方向(図4の左右方向)C両側部に垂直に屈曲する一対の立上がり部98と、各立上がり部98の先端部分から相互に近接するにつれて基部80寄りに傾斜する一対の保持部99とを有する。
【0044】
前記ヒンジ部材67の一方のヒンジ片91は、基部80と各保持部99との間に挿入され、各保持部99の先端部分によって基部80に軽く押し当てられた状態で保持されている。一方のヒンジ片91の両側部は、各立上がり部98と僅かな隙間をあけて離間しており、一方のヒンジ片91の矢符A1,A2の変位を許容し、かつ案内することができるように構成される。しかも、一方のヒンジ片91は、各保持部99によって基部80に軽く押し当てられる程度に押圧されるので、一方のヒンジ片91が矢符A1,A2方向に変位する際に、その一方のヒンジ片91に基部80および各保持部99から大きな摩擦抵抗力が作用せず、円滑に変位することができる。
【0045】
図5は、図2の切断面線V−Vから見た断面図である。前記カバー体69は、カバープレート100と、このカバープレート100の空隙64に臨む側の裏面に、前記延在方向(図5の紙面に垂直な方向)Cに間隔をあけて固定される複数のホルダ部材101とを有する。ホルダ部材101は、その長手方向に垂直な断面が前記空隙64側(図5の下側)に臨んで開放する大略的にC字状に形成されたステンレス鋼またはアルミニウム合金の押出形材から成る。このホルダ部材101内には、前記ビス95が螺合するねじ孔102が形成される挿入片103が前記ホルダ部材101の長手方向に移動自在に挿入される。ホルダ部材101の各フランジ104,105には、ビス95軸部が挿通する挿通孔107がそれぞれ形成される。
【0046】
各ビス95は、その軸部が他方のヒンジ片92の各透孔96にそれぞれ挿通され、さらに各フランジ104,105の各挿通孔107に挿通され、前記挿入片103の各ねじ孔102に螺着され、締め付けられる。これによってホルダ部材101の各フランジ104,105は、他方のヒンジ片92と前記挿入片103とによって挟持され、こうしてホルダ部材101に他方のヒンジ片92が固定される。
【0047】
このように本実施の形態では、伸縮継手装置61が構成されるので、ヒンジ部材67によって縁材66に前記ヒンジ部材67の軸線m1まわりに角変位自在に連結されるカバー体69は、前記ばね部材68のばね力に抗して前記壁63aの外壁面71aから突出する方向A1に変位することができる。これによって地震などによって各建物62a,62bが急激でかつ大きな相対的変位を生じても、カバー体69は各建物62a,62bの変位方向および変位量に応じて角変位し、さらには前記壁63aの外壁面71aから突出する方向A1に変位して、各建物61a,62bの相対的変位を吸収することができる。また、一方の対向部65aに固定される縁材66の押圧片8,8によって、カバー体69は前記外壁面71aから離反する方向A1に弾発的に押圧されるので、カバー体69が風または振動などの作用によって容易に矢符B1方向に角変位して、空隙64が開放されてしまうことが防がれる。
【0048】
図6は、本発明の実施の他の形態の伸縮継手装置161の取付け手段176付近を拡大した水平断面図であり、図7は図6に示される取付け手段176付近の斜視図であり、図8は図6の切断面線VIII−VIIIから見た断面図である。前述の実施の形態の伸縮継手装置61では、取付け手段76がヒンジ部材67の他方のヒンジ片92をカバー体69のホルダ部材101に固定するように構成されたが、本実施の形態の伸縮継手装置161は、カバー体69をホルダ部材101の長手方向に移動可能に保持する取付け手段176を備える。なお、前述の実施の形態と対応する部分には同一の参照符を付す。
【0049】
本実施の形態の伸縮継手装置161の取付け手段176は、前記ヒンジ部材67に代えて、連結部材167を備える。連結部材67は、前記縁材66の基部80と各保持片83,84との間に矢符A1,A2方向に変位自在に保持される摺動部93と、この摺動部93の前記内方側端部から直角に屈曲して連なるばね受け部94とを有し、摺動部93の前記ばね受け部94が形成される側の端部とは反対側の端部には、ローラ103が設けられる。このローラ103は、前記延在方向Cに平行な軸線m2まわりに回転自在であり、ホルダ部材101内に移動自在に嵌まり込んで保持される。
【0050】
このような取付け手段176によって、前記カバー体69が縁材66に連結されているため、カバー体69はローラ103の軸線m2まわりに角変位することができ、また前記ばね部材68のばね力に抗して壁63aの外壁面71aから突出する方向A1に変位することができ、さらにホルダ部材101に沿って自在に移動することができる。これによって地震などによって各建物62a,62bが急激でかつ大きな相対的変位を生じても、カバー体69は各建物62a,62bの変位方向および変位量に応じて角変位し、さらには前記壁63aの外壁面71aから突出する方向に変位して、各建物62a,62bの相対的変位を吸収することができる。
【0051】
図9は、本発明の実施の他の形態の伸縮継手装置261を示す水平断面図であり、図10は図9の切断面線X−Xから見た断面図である。なお、図1〜図8に示される実施の各形態と対応する部分には、同一の参照符を付す。本実施の形態の伸縮継手装置261は、隣接する2つの建物262a,262bの各躯体である外壁263a,263b間の空隙264が開放する領域に設けられる外壁用伸縮継手装置であって、縁材266、ヒンジ部材267、ばね部材268およびカバー体269を含む。各外壁263a,263bは、コンクリート構造体であって、前記空隙264に臨む対向部265a,265bの各対向壁面270a,270bは、図9の紙面に平行な水平面上で外壁面271a,271bにほぼ直角にそれぞれ交差する。
【0052】
一方の対向部265aの外壁面271aと交差する部分には、前記縁材266がアンカー体272aによって固定される。この縁材266には、前記一方の対向部265aの延在方向(図9の紙面に垂直な方向)Cにほぼ平行な軸線mを有するヒンジ部材267が外壁面271aにほぼ垂直な方向(図9の上下方向)A1,A2に変位自在に設けられる。
【0053】
また、他方の対向部265bの外壁面271bと交差する部分には、対向壁面270bから空隙264内へ突出するブラケット273が固定される。このブラケット273は、方に臨む表面274が外壁面271bとほぼ同一平面を成し、カバー体269の幅方向他端部(図9の右側の端部)を支持することができるように設けられている。
【0054】
前記ヒンジ部材267と縁材266との間には、ヒンジ部材267を外壁面271aから突出する方向A1とは逆方向A2にばね付勢する一対のばね部材268が設けられる。ヒンジ部材267には、各対向部265a,265bの各外壁面271a,271b間にわたって前記空隙264が開放する領域を覆うカバー体269が連結される。
【0055】
前記縁材266、ヒンジ部材267およびばね部材268は、取付け手段276を構成する。この取付け手段276によって、前記カバー体269の図9の左右方向である幅方向一側部が、一方の外壁263aの対向部265aに前記軸線m3まわりに矢符B1,B2方向に角変位自在に連結される。
【0056】
図11は、図9に示される取付け手段276付近の拡大断面図であり、図12は取付け手段276付近の分解斜視図である。前記取付け手段276は、前述したように、縁材266、ヒンジ部材267およびばね部材268を含む。
【0057】
縁材266は、L字状に直角に屈曲した鋼鉄製の短尺材であって、空隙264の延在方向(図11の紙面に垂直な方向)に間隔をあけて、前記対向部265aの外部側の隅角部に複数、固定される
【0058】
ヒンジ部材267は、第1ヒンジ部材267vと、第2ヒンジ部材267hとを有する。第1ヒンジ部材267vは、略鉛直な第1の軸線である軸線mを有する第1のヒンジピンとしてのヒンジピン301と、このヒンジピン301が一体的に形成される略T字状断面を有する第1のヒンジ片であるヒンジ片302と、ヒンジピン301がその軸線mまわり角変位自在に嵌まり込む嵌合凹部303が形成され、縁材266に固定されるヒンジ片304とを有する。ヒンジピン301は、前記嵌合凹部303に嵌まり込んだ状態で、矢符A1,A2方向に変位自在である。第2ヒンジ部材267hは、略水平な第2の軸線である軸線mを有する第2のヒンジピンとしてのヒンジピン306と、このヒンジピン306に角変位自在に連結される第2のヒンジ片としての2つのヒンジ片307,308とを有する。
【0059】
前記縁材266は、外壁263aの下面に複数のアンカー体272aによって固定され、前記延在方向Cに延びる第1縁材部分311と、第1縁材部分311に複数のボルト312によって固定される第2縁材部分313とを有する。第2縁材部分313には、下側端部から直角に屈曲して連なるヒンジ用ばね受け部314と、このヒンジ用ばね受け部314とは前記延在方向にずれた位置に形成されるカバー体用ばね受け部315とが設けられる。
【0060】
ヒンジ用ばね受け部314には、前記ばね部材268の一端部が係止され、前記ヒンジ片302の下端部には、前記ばね部材268の他端部が係止される。このばね部材268は、引張りコイルばねによって実現され、ヒンジ部材302に矢符A2方向に弾発的に引張り力を作用させて、カバー体269の幅方向一端部を下方に引寄せて、カバー体269と外壁面271aとの間の隙間の発生を防止している。
【0061】
このように本実施の形態の伸縮継手装置261では、第1ヒンジ部材267vによって前記カバー体269が縁材266に連結されているため、カバー体269はヒンジピン301の軸線mまわりに角変位することができ、また前記ばね部材268のばね力に抗して外壁面71aから突出する方向A1に変位することができ、さらに第2ヒンジ部材267hによって、カバー体269は前記延在方向に平行な軸線mまわりに角変位自在することができる。これによって地震などによって各外壁263a,263bが急激でかつ大きな相対的変位を生じても、カバー体269は各外壁263a,263bの変位方向および変位量に応じて角変位し、さらには前記外壁面71aの表面から突出する方向A1に変位して、各外壁263a,263bの相対的変位を吸収することができる。
【0062】
【発明の効果】
請求項1記載の本発明によれば、ヒンジ部材によってカバー体が縁材に連結されているため、カバー体はヒンジ部材の軸線まわりに角変位することができるとともに、ばね部材のばね力に抗して躯体の表面から突出する方向に変位することができる。これによって地震などによって各躯体が急激でかつ大きな相対的変位を生じても、カバー体は各躯体の変位方向および変位量に応じて角変位し、さらには前記躯体の表面から突出する方向に変位して、各躯体の相対的変位を吸収することができる。
【0063】
請求項2記載の本発明によれば、一方の対向部に固定される縁材の押圧片によって、カバー体は前記一方の対向部を有する躯体の表面から離反する方向に弾発的に押圧されるので、カバー体が風または振動などの作用によって容易に角変位して、空隙が開放されてしまうことが防がれる。
【0064】
請求項3記載の本発明によれば、連結部材によってカバー体が縁材に連結されているため、カバー体は連結部材の軸線まわりに角変位することができ、またばね部材のばね力に抗して躯体の表面から突出する方向に変位することができ、さらにホルダ部材に沿って自在に移動することができる。これによって地震などによって各躯体が急激でかつ大きな相対的変位を生じても、カバー体は各躯体の変位方向および変位量に応じて角変位し、さらには前記躯体の表面から突出する方向に変位して、各躯体の相対的変位を吸収することができる。
【0065】
請求項4記載の本発明によれば、第1および第2のヒンジ部材によってカバー体が縁材に連結されているため、カバー体は第2のヒンジ部材の第2の軸線まわりに角変位することができ、またばね部材のばね力に抗して躯体の表面から突出する方向に変位することができ、さらに躯体の表面に垂直な第1の軸線まわりに角変位自在することができる。これによって地震などによって各躯体が急激でかつ大きな相対的変位を生じても、カバー体は各躯体の変位方向および変位量に応じて角変位し、さらには前記躯体の表面から突出する方向に変位して、各躯体の相対的変位を吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の伸縮継手装置61を示す水平断面図である。
【図2】図1に示される取付け手段76付近の拡大断面図である。
【図3】取付け手段76付近の斜視図である。
【図4】図2の切断面線IV−IVから見た断面図である。
【図5】図2の切断面線V−Vから見た断面図である。
【図6】本発明の実施の他の形態の伸縮継手装置161の取付け手段176付近の拡大した水平断面図である。
【図7】図6に示される取付け手段176付近の斜視図である。
【図8】図6の切断面線VIII−VIIIから見た断面図である。
【図9】本発明の実施の他の形態の伸縮継手装置261を示す水平断面図である。
【図10】図9の切断面線X−Xから見た断面図である。
【図11】図9に示される取付け手段276付近の拡大した水平断面図である。
【図12】図9に示される取付け手段276付近の分解斜視図である。
【図13】従来の技術の伸縮継手装置1を示す鉛直断面図である。
【図14】他の従来の技術の伸縮継手装置30を示す鉛直断面図である。
【符号の説明】
61 伸縮継手装置
62a,62b 建物
63a,63b 外壁
64 空隙
66 縁材
67 ヒンジ部材
68 ばね部材
69 カバー体
65a,65b 対向部
70a,70b 対向壁面
71a,71b 外壁面
72a,71b アンカー体
73 ブラケット
76,176,276 取付け手段
80 基部
81 屈曲部
82 ばね受け部
83,84 保持片
85,86 押圧片
90 ヒンジピン
91,92 ヒンジ片
93 摺動部
94 ばね受け部

Claims (4)

  1. 隣接する2つの建物の各躯体間の空隙が開放する領域に臨む各対向部の一方には、縁材が固定され、
    この縁材には、前記一方の対向部の延在方向にほぼ平行な軸線を有するヒンジピンと、該ヒンジピンに該軸線まわりに角変位自在に連結される2つのヒンジ片とを有するヒンジ部材における一方のヒンジ片が、前記一方の対向部を有する躯体の表面に垂直な方向に変位自在に保持されて設けられ、
    前記ヒンジ部材の一方のヒンジ片と縁材との間には、ヒンジ部材を前記表面から突出する方向とは逆方向にばね付勢するばね部材が設けられ、
    前記ヒンジ部材の他方のヒンジ片に、各躯体の各対向部間にわたって前記空隙が開放する領域を覆うカバー体が連結されることを特徴とする伸縮継手装置。
  2. 前記縁材は、カバー体を、前記一方の対向部を有する躯体の表面から離反する方向に弾発的に押圧する押圧片を有することを特徴とする請求項1記載の伸縮継手装置。
  3. 隣接する2つの建物の各躯体間の空隙が開放する領域に臨む各対向部の一方には、縁材が固定され、
    この縁材には、摺動部と、該摺動部の一端部に設けられ、前記一方の対向部の延在方向にほぼ平行な軸線まわりに回転自在なローラとを有する連結部材によって、各対向部間にわたって前記空隙が開放する領域を覆うカバー体が連結され、
    前記カバー体は、板状のカバープレートと、このカバープレートの前記空隙に臨む裏面に固定され、各対向部間にわたって延びるホルダ部材とを有し、
    前記連結部材のローラは、ホルダ部材にその長手方向に移動自在に嵌まり込んで保持され、かつ前記連結部材の摺動部は、前記縁材に対して前記一方の対向部を有する躯体の表面に垂直な方向に変位自在に保持されて設けられ、
    前記連結部材の摺動部と縁材との間には、連結部材を前記一方の対向部を有する躯体の表面から突出する方向とは逆方向にばね付勢するばね部材が設けられることを特徴とする伸縮継手装置。
  4. 隣接する2つの建物の各躯体間の空隙が開放する領域に臨む表面と、各躯体の前記空隙をあけて対向する対向壁面とがそれぞれ交差する各対向部の一方には、縁材が固定され、
    この縁材には、前記一方の対向部を有する躯体の表面に垂直な第1の軸線を有する第1のヒンジピンと、該第1のヒンジピンに一体的に形成される第1のヒンジ片とを有する第1のヒンジ部材が、前記一方の対向部を有する躯体の表面に垂直な方向に変位自在に設けられ、かつ前記第1の軸線まわりに角変位自在に設けられ、
    この第1のヒンジ部材の前記第1のヒンジ片には、前記一方の対向部の延在方向にほぼ平行な第2の軸線を有する第2のヒンジピンと、該第2のヒンジピンに該第2の軸線まわりに角変位自在に連結される2つの第2のヒンジ片とを有する第2のヒンジ部材における一方の第2のヒンジ片が固定されて設けられ、
    前記第1のヒンジ部材の第1のヒンジ片と縁材との間には、第1のヒンジ部材を前記表面から突出する方向とは逆方向にばね付勢するばね部材が設けられ、
    前記第2のヒンジ部材の他方の第2のヒンジ片に、各躯体の各対向部間にわたって前記空隙が開放する領域を覆うカバー体が連結されることを特徴とする伸縮継手装置。
JP2001294043A 2001-09-26 2001-09-26 伸縮継手装置 Expired - Fee Related JP4949578B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001294043A JP4949578B2 (ja) 2001-09-26 2001-09-26 伸縮継手装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001294043A JP4949578B2 (ja) 2001-09-26 2001-09-26 伸縮継手装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003096927A JP2003096927A (ja) 2003-04-03
JP4949578B2 true JP4949578B2 (ja) 2012-06-13

Family

ID=19115712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001294043A Expired - Fee Related JP4949578B2 (ja) 2001-09-26 2001-09-26 伸縮継手装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4949578B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4799943B2 (ja) * 2005-07-21 2011-10-26 株式会社日本アルミ 壁用伸縮継手装置
GB2592599B (en) * 2020-03-03 2022-09-14 Devlin Seamus Expansion joint cover
CN112431310A (zh) * 2020-11-24 2021-03-02 广州大学 一种导水槽建筑结构及其安装方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3787402B2 (ja) * 1997-01-20 2006-06-21 カネソウ株式会社 目地カバー装置
JP2000240175A (ja) * 1999-02-19 2000-09-05 Dooei Gaiso Kk 床用目地装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003096927A (ja) 2003-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4936243B2 (ja) 隠し蝶番の構造
JP4949578B2 (ja) 伸縮継手装置
JP3985307B2 (ja) 案内支持装置
JP2008180063A (ja) 移動式間仕切装置
JP4776399B2 (ja) 走行体および開閉体装置
JPH0321367Y2 (ja)
KR200188830Y1 (ko) 미닫이식 도어용 롤러 조립체
JP2756930B2 (ja) 既設ドア枠への耐震性能付与構造
JP3586263B2 (ja) 天井用エキスパンションジョイント
JP3378130B2 (ja) エキスパンションジョイント
JP3794058B2 (ja) 天井用伸縮継手装置
JP3568909B2 (ja) 天井構造
JPH0424070Y2 (ja)
JPH0750484Y2 (ja) 伸縮継手装置
JP4132537B2 (ja) 伸縮継手装置の補助カバー構造
JP4135938B2 (ja) エキスパンションジョイント
JP4884174B2 (ja) 制振装置
JP2003301531A (ja) エキスパンションジョイント
JPH1072898A (ja) 窓枠支持装置
JP2827172B2 (ja) 建築物の屋根に連設されたサッシの変位吸収機構
JP3220848B2 (ja) 雨戸のがたつき防止構造
JP3061170B2 (ja) 伸縮継手装置
JPH09317034A (ja) 床用樋装置
JP3539202B2 (ja) カーテンウォールユニットの取付構造
JP3307525B2 (ja) 伸縮継手装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080925

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110322

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110523

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110915

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120306

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120308

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150316

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees