JP4949047B2 - 分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、食品、医薬品や血清などに含まれている特定の物質の濃度を分析する分析装置に関し、特に、標準溶液から作成した検量線を用いて特定の物質の濃度を分析する分析装置に関する。
従来、食品、医薬品や血清などに含まれている特定物質の濃度を分析する分析装置として、例えば、厚生労働省の定めた酵素複合体試薬からなる測定キットを使用し、試料と酵素複合体試薬とを反応させ、発色した酵素複合体試薬の吸光度を測定して特定原材料の濃度を分析するエライザ法(酵素免疫測定法)を利用した分析装置が知られている。
このような従来の分析装置は、液状試料を収納する多数のウェルを有するマイクロプレートが載置されるプレート台と、ウェルに酵素複合体試薬を分注する分注ユニットと、この分注ユニットおよびマイクロプレートをX軸、Y軸およびZ軸の3軸方向に移動させる移動機構と、マイクロプレートのウェルを洗浄する洗浄エリアと、液状試料と酵素複合体試薬とを反応させる反応エリアと、分注エリアと、吸光度を測定する測定エリアおよびこれらを支持する装置本体部と、マイクロプレートの移動、分注、洗浄および反応などの各工程を制御するPC(Personal Computer)とにより構成されている。
以上の構成により、従来の分析装置においては、食品などの検体からなる液状試料がマイクロプレートのウェルに分注されて準備が完了すると、所定の分析項目が設定された制御プログラムが起動し、移動機構によるマイクロプレートのプレート台を基点とするX軸、Y軸およびZ軸の3軸方向への移動、分注エリア、反応エリア、洗浄エリアおよび測定エリアからなる各エリアにおける作業や化学反応が終了し、分析が完了するまで自動的にマイクロプレートの移動や液状試料の化学反応が進められる。
このような従来の分析装置における測定エリアにおいては、マイクロプレートに標準溶液と液状試料とを分注し、標準溶液と液状試料の吸光度を測定し、測定した標準溶液の吸光度から検量線を作成し、この検量線を用いて測定した液状試料の吸光度から、液状試料に含まれている特定物質の濃度を決定している。この検量線は、液状試料の特定物質の濃度を決定する基準となるものであるため、できるだけ高精度であることが望ましい。高精度の検量線を得るため、測定するマイクロプレート毎に標準溶液を収容し、同一の測定条件の下で標準溶液と液状試料の吸光度を測定し、その都度測定した標準溶液の吸光度から検量線を作成している(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−34354号公報(段落番号[0005]、[0019]など)
しかしながら、特許文献1に記載のものにおいては、測定するマイクロプレートの第1列目に標準溶液を収容し、第2列目以降に液状試料を収容してマイクロプレートリーダーにより標準溶液および液状試料の双方の吸光度を測定し、標準溶液の吸光度から検量線を作成し、作成した検量線に基づいて液状試料の吸光度から液状試料に含まれているカルシウムなどの特定物質の濃度を決定している。その結果、測定するマイクロプレート毎に、標準溶液の吸光度を測定して検量線を作成する工程が測定工程の一部を占めることになり、測定の効率が低下するという問題がある。また、標準溶液を測定の都度用いるので、測定の材料コストが掛かるとともに標準溶液をその都度準備する手間が掛かるという問題がある。さらに、マイクロプレートの液状試料を収容するスペースが標準溶液の収容スペースで狭められてしまうという問題がある。
そこで、本発明は、前述のような従来の諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。すなわち、本発明は、吸光度などの標準溶液の光学特性を測定して作成する検量線の作成回数を低減し、測定の効率を向上させるとともに、測定の材料コストを低減し、マイクロプレートのスペースを有効に使用することができる分析装置を提供することを目的とする。
本発明に係る分析装置においては、上記目的を達成するため、(1)所定の分析プロトコルに従い、複数個設けられた容器に試薬および液状試料をそれぞれ分注し、前記容器に分注された前記液状試料が前記試薬によって化学反応を起こした後の前記液状試料の光学特性を測定する測定部と、前記所定の分析プロトコルに従い、予め濃度が既知である所定物質の標準溶液が前記試薬によって化学反応を起こした後の前記標準溶液の光学特性を測定し、前記測定部で測定した前記標準溶液の光学特性と濃度との関係を表す検量線のデータを作成する検量線データ作成部とを有し、前記検量線データ作成部で作成された検量線データと前記測定部で測定した前記液状試料の光学特性とに基づいて前記液状試料に含まれる所定物質の濃度を分析する分析装置において、前記検量線データを記憶する検量線データ記憶部と、前記液状試料の反応温度を制御する温度制御ユニットと、予め濃度が既知である前記所定物質の標準溶液の反応温度と略同一の反応温度になるように前記温度制御ユニットを制御する制御部と、前記検量線データ記憶部に記憶された前記検量線データと前記温度制御ユニットで制御された前記反応温度の下で化学反応を起こした前記液状試料を前記測定部で測定した光学特性とに基づいて前記液状試料の前記所定物質の濃度を算出する濃度算出部と、予め設定された濃度基準値と前記濃度算出部で算出された前記液状試料の前記所定物質の濃度とを比較して前記液状試料に前記所定物質が含まれているか否かを判定する判定部と、を有することを特徴とする。
以上の構成により、本発明に係る分析装置においては、所定の分析プロトコルに従って分析が行われる。所定の分析プロトコルとは、試料の調製、混合、処理および反応時間、処理および反応温度、試料の種類および分量などの実験の手順およびその他の条件等を記述したものをいう。まず、この分析プロトコルに従って、測定しようとする液状試料および標準溶液が作製され、ラックの容器に収容される。マイクロプレートがプレート静置部に静置され、分析の準備が完了すると、制御部により制御プログラムが実行され、分注ユニット移動機構部、分注ユニット部、プレート静置部、洗浄部および測定部が制御される。測定部においては、マイクロプレートに分注され、予め濃度が既知の所定物質の標準溶液の標準な光学特性が測定される。次いで、検量線データ作成部により測定された標準な光学特性と所定物質の濃度との関係を表す検量線のデータが作成される。検量線データ作成部により作成された検量線データは検量線データ記憶部に記憶され、検量線データが検量線データ記憶部に記憶された以降は、測定部により測定された液状試料の光学特性と、検量線データ記憶部に記憶された検量線データとに基づいて、液状試料の所定物質の濃度が分析される。検量線データが検量線データ記憶部に記憶された以降は、検量線データに基づいて液状試料の所定物質の濃度が分析されるので、標準溶液の吸光度から作成する検量線の作成回数が低減され、測定の効率が向上するとともに標準溶液が不要となり材料コストが低減され、マイクロプレートのスペースが有効に使用される。
また、所定の分析プロトコルに従い、分析条件が毎回同一となるように各部位の制御を実行するようになっている。その結果、従来の分析よりも再現性の高い分析結果を得ることができる。また、検量線を引く回数の低減を実現することができる。
また、本発明に係る分析装置においては、検量線データ記憶部に記憶された検量線データに基づいて液状試料の所定物質の濃度が濃度算出部により算出されると、測定部において測定された液状試料に含まれている所定物質の濃度が最終的に得られる。
また、本発明に係る分析装置においては、予め設定された濃度基準値と濃度算出部で算出された液状試料の濃度とが判定部により比較され、測定部において測定された液状試料に所定物質が含まれているか否かが判定される。
また、本発明に係る分析装置においては、()前記制御部は、前記所定の分析プロトコルに従い、前記液状試料の反応時間が、前記標準溶液の反応時間と略同一となるように前記液状試料の反応時間を制御するようにしてもよい。
以上の構成により、本発明に係る分析装置においては、制御部により、所定の分析プロトコルに従い、液状試料の反応時間が、標準溶液の反応時間と略同一となるように液状試料の反応時間が制御されると、液状試料の測定データを標準溶液の測定データに近似させることができる。
また、本発明に係る分析装置においては、()前記制御部は、前記所定の分析プロトコルに従い、前記液状試料を化学反応させる時の前記試薬および前記液状試料の分注量が、前記標準溶液を化学反応させる時の前記試薬および前記標準溶液の分注量とそれぞれ略同一となるように、前記液状試料を化学反応させる時の前記試薬および前記液状試料の分注量を制御することが好ましい。
以上の構成により、本発明に係る分析装置においては、制御部が、所定の分析プロトコルに従い、液状試料を化学反応させる時の試薬および液状試料の分注量が、標準溶液を化学反応させる時の試薬および標準溶液の分注量とそれぞれ略同一となるように、液状試料を化学反応させる時の試薬および液状試料の分注量を制御すると、液状試料の測定データを標準溶液の測定データに近似させることができる。
また、本発明に係る分析装置においては、()前記各化学反応の終了後に前記各容器内の液体を吸引し、洗浄液を前記各容器内に注入して前記各容器を洗浄する洗浄部を有し、前記制御部が、前記洗浄部によって前記各容器の洗浄を行う毎に、前記洗浄部における前記各容器内の液体の吸引量と前記洗浄液の注入量とがそれぞれ同じ量になるよう制御するようにしてもよい。
以上の構成により、本発明に係る分析装置においては、制御部が、洗浄部で各化学反応の終了後に各容器内の液体を吸引し、洗浄液を各容器内に注入して各容器を洗浄する毎に、各容器内の液体の吸引量と洗浄液の注入量とがそれぞれ同じ量になるよう制御すると、各化学反応の終了の都度、各容器内を充分な洗浄液により洗浄することができ、常に一定の化学反応が起こり、液状試料の測定データを標準溶液の測定データに近似させることができる。
請求項1に係る分析装置によれば、検量線データが検量線データ記憶部に記憶された以降は、検量線データに基づいて液状試料の所定物質の濃度が分析されるので、標準溶液の光学特性から作成する検量線の作成回数を低減することができ、測定の効率を向上させることができ、標準溶液が不要となるので材料コストも低減でき、さらに、マイクロプレートのスペースも有効に使用することができる。所定の分析プロトコルに従い、分析条件が毎回同一となるように各部位の制御を実行するようになっている。その結果、従来の分析よりも再現性の高い分析結果を得ることができる。また、検量線を引く回数の低減を実現することができる。
また検量線データ記憶部に記憶された検量線データに基づいて液状試料の所定物質の濃度が濃度算出部により算出され、測定部において測定された液状試料に含まれている所定物質の濃度が最終的に得られるので、標準溶液の光学特性から作成する検量線の作成回数を低減することができ、測定の効率を向上させることができ、標準溶液が不要となるので材料コストも低減でき、さらに、マイクロプレートのスペースも有効に使用することができる。
また予め設定された濃度基準値と濃度算出部で算出された液状試料の濃度とが判定部により比較され、測定部において測定された液状試料に所定物質が含まれているか否かが判定されるので、自動的に、効率よく、液状試料に所定物質が含まれているか否かを分析することができる。
また、請求項に係る分析装置によれば、制御部により、所定の分析プロトコルに従い、液状試料の反応時間が、標準溶液の反応時間と略同一となるように液状試料の反応時間が制御されるので、液状試料の測定データを標準溶液の測定データに近似させることができる。
また、請求項に係る分析装置によれば、制御部により、所定の分析プロトコルに従い、液状試料を化学反応させる時の試薬および液状試料の分注量が、標準溶液を化学反応させる時の試薬および標準溶液の分注量とそれぞれ略同一となるように、液状試料を化学反応させる時の試薬および液状試料の分注量が制御されるので、液状試料の測定データを標準溶液の測定データに近似させることができる。
また、請求項に係る分析装置によれば、制御部により、洗浄部で各化学反応の終了後に各容器内の液体を吸引し、洗浄液を各容器内に注入して各容器を洗浄する毎に、各容器内の液体の吸引量と洗浄液の注入量とがそれぞれ同じ量になるよう制御されるので、各化学反応の終了の都度、各容器内を充分な洗浄液により洗浄することができ、常に一定の化学反応が起こり、液状試料の測定データを標準溶液の測定データに近似させることができる。
以下、本発明に係る分析装置の一実施の形態について図面を参照して説明する。
図1〜図16は、本発明に係る分析装置の実施の形態の一例を示している。
分析装置1は、図1に示すように、装置本体部2と、プレート静置部3と、洗浄部4と、測定部5と、分注ユニット部6と、分注ユニット移動機構部7と、プレート移動機構部8と、制御部9と、検量線データ作成部、検量線データ記憶部および濃度算出部としてのデータ処理部10と、送受信部11と、チップラック15と、試薬ラック16と、液状試料および標準溶液ラック17と、廃棄エリア18とにより構成される。
装置本体部2は、電源ユニット21と、廃チップ容器22と、廃液ボトル23と、洗浄液ボトル24、25と、これらを収納する収納筐体2aと、カバー26と、カバー26を取り付けるためのカバー取付ボス2bとにより構成される。
電源ユニット21は、所定の変換器などから構成され、供給される100V〜220Vの交流電源から、洗浄部4、測定部5、分注ユニット部6、分注ユニット移動機構部7、プレート移動機構部8および送受信部11で必要な所定の電源、例えば、サーボモータ駆動用の+12V、メモリIC用の−5V、−12Vなどに変換し供給するようになっている。
廃チップ容器22は、例えば、プラスチックなどからなる容器で構成され、図1に示すように、収納筐体2aの正面下部に配置されている。分注ユニット部6において分注の都度着脱して使用するディスポーザブルチップが使用済みとなった場合、廃棄されたディスポーザブルチップは、廃棄エリア18から廃棄されて廃チップ容器22に集積されるようになっている。
廃液ボトル23は、例えば、プラスチックなどからなる容器で構成され、図1に示すように、収納筐体2aの正面下部に配置されている。洗浄部4において、吸引した液状試料Sなどの廃液は廃液ボトル23に集積されるようになっている。
洗浄液ボトル24、25は、例えば、プラスチックなどからなる容器で構成され、図1に示すように、収納筐体2aの正面下部に配置されている。洗浄液ボトル24、25には、マイクロプレート20のウェル20aを洗浄する洗浄液が収容され、洗浄液は洗浄部4からウェル20aに吐出されるようになっている。
カバー26においては、装置本体部2に設けられたカバー取付ボス2bとカバー取付穴26aとが回転自在に係合し、一側面が開口された箱体で構成される。以上の構成により、カバー26はカバー取付ボス2bを中心として開閉されるようになっている。このカバー26が開放されているときは、制御部9の制御プログラムが起動しないようにし、逆に制御プログラムが実行されているときは開放できないようにしてもよい。また、カバー26を閉じた際、分析装置1が密閉されるようにし、外部からの影響を受けないようにしてもよい。
プレート静置部3は、図2〜図5に示すように、ペルチェ素子からなり温度制御ユニットとしてのペルチェモジュール31と、このペルチェモジュール31を収納する筐体32とにより構成され、マイクロプレート20の下部近傍であって、ペルチェ素子がマイクロプレート20側になるように配置される。以上の構成より、制御部9の制御プログラムにより、プレート移動機構部8に支持されたマイクロプレート20は、プレート移動機構部8がプレート静置部3で停止することによりプレート静置部3の上部近傍に、所定時間静置される。マイクロプレート20が所定時間静置されている間、ペルチェ素子に供給される電流が制御され、マイクロプレート20が所定の温度、例えば、液状試料Sと抗体磁気ビーズ溶液、標準溶液H、酵素基質溶液、反応停止液などからなる試薬Dとの化学反応を好適に促進させるため20℃〜30℃、好ましくは25℃前後で維持されるよう制御される。具体的には、制御部9の制御プログラムにより、予め濃度が既知である所定物質の標準溶液Hの反応温度と略同一の反応温度になるようにペルチェモジュール31が制御される。ペルチェモジュール31を構成するペルチェ素子は、電源ユニット21から電源が供給されると、片側が低温になるとともに、反対側が発熱により高温になるので、電源の供給を制御することにより所定の温度で維持されるよう制御される。
また、所定の分析プロトコルに従い、液状試料Sの反応時間が、標準溶液Hの反応時間と略同一となるように液状試料Sの反応時間が制御される。この制御は、反応部空間に温度センサを取り付け、その空間が常に所定の分析プロトコルで定められた一定の温度になるようにリアルタイムでフィードバック制御を実施することが好ましい。リアルタイムでフィードバック制御を実施することにより、所定の分析プロトコルと同様の条件の下で液状試料Sの分析を行うことができる。
さらに、反応部空間に温度センサを取り付け、標準溶液Hを反応させた際の単位時間毎の温度変化を、例えば、検量線データ記憶部152などの記憶媒体に記憶しておき、液状試料Sの反応の際にその温度変化をたどるよう、すなわち、記憶された温度変化と同様の温度変化になるよう制御してもよい。
以上説明したように本実施の形態では、プレート静置部3がペルチェ素子からなるペルチェモジュール31で構成される場合で説明したが、ヒータその他の発熱体、例えば、シリコンゴムシートの間に発熱線をパターン配線したシートヒータ(面状発熱体)、セラミックなどからなる板状ヒータなどで構成してもよい。
洗浄部4は、図2〜図5に示すように、洗浄ヘッドユニット41と、磁石42と、磁石42を支持し移動させる磁石移動機構43と、磁石42および磁石移動機構43を支持する筐体44とにより構成される。
洗浄ヘッドユニット41は、ウェル20aに収容された液体試料Sを吸引する吸引ノズル41aと、洗浄液を吐出する吐出ノズル41bと、吸引ノズル41aおよび吐出ノズル41bを昇降させるための昇降機構41eと、吸引ノズル41aにより吸引された液体試料Sを廃液ボトル23に排出するための液体試料排出用配管41cと、吐出ノズル41bから吐出される洗浄液を洗浄液ボトル24、25から供給する洗浄液供給用配管41dとにより構成されている。
以上の構成により、プレート移動機構部8に支持されたマイクロプレート20が、プレート移動機構部8が洗浄部4で停止することにより洗浄部4の上部近傍に、所定時間静置され、昇降機構41eにより洗浄ヘッドユニット41が所定の位置に下降し、所定の位置において洗浄部4によりウェル20a内が洗浄される。図9に示すように、洗浄部4の吸引ノズル41aでウェル20aに収容され、抗体磁気ビーズBを含む液体試料Sを吸引して洗浄する際に、磁石42が磁石移動機構43により、マイクロプレート20下部に近接して磁石42により磁界が形成されるので、抗体磁気ビーズBが磁石に引き寄せられて抗体磁気ビーズBが吸引されずにウェル内に残留する。洗浄液は洗浄液ボトル24、25から洗浄液供給用配管41dを介して洗浄部4に供給され、吐出ノズル41bから吐出される。吸引ノズル41aにより吸引された液体試料Sは、液体試料排出用配管41cを通って廃液ボトル23に排出される。
以上説明したように本実施の形態では、磁石42が永久磁石で構成される場合で説明したが、電磁石で構成してもよい。電磁石で構成する場合には、磁石移動機構43は必要ではなく、電磁石を制御するスイッチ機構を設け、プレート移動機構部8に支持されたマイクロプレート20が、プレート移動機構部8が洗浄部4で停止することにより洗浄部4の上部近傍に、所定時間静置されたときに、電磁石をONにして磁界を発生するようにし、洗浄が終了したときにOFFにしてもよい。
抗体磁気ビーズBは、図9に示すように、直径が数μmの磁性を帯びた微粒子からなり、様々な物質や抗体が表面にコーティングされ、例えば、特定原材料の物質が捕捉できるようになっている。所定の溶液に抗体磁気ビーズBを混合して、分注ユニット部6のノズル62から吐出させウェル20aに分注してもよい。
測定部5は、図2〜図5、図10および図11に示すように、検出部51と、光学特性算出部52と、検出部51を収納するプレート収納筐体53と、シャッタ54と、シャッタ54を開閉するヒンジ54aおよび54bと、ヒンジ54aおよび54bに組み込まれた図示しないコイルばねとにより構成される。プレート収納筐体53は、出入口53aが開口されプレート移動機構部8に支持されたマイクロプレート20が出入りするようになっている。シャッタ54は、板状体で構成され、ヒンジ54aおよび52bに組み込まれた図示しないコイルばねにより、常に閉じるよう付勢されており、マイクロプレート20がプレート収納筐体53に収納されたとき、すなわち測定部5に移動し停止したとき、シャッタ54が閉じられ、プレート収納筐体53が密閉され外部から光がプレート収納筐体53の内部に入らないようになっている。このシャッタ54の開閉時には、プレート静置部3に設けられた移動機構により、プレート静置部3が洗浄部4側に移動するので、シャッタ54の開閉の妨げとならない。
以上説明したように本実施の形態では、プレート収納筐体53に外部から光が入らないようシャッタ54で、出入口51aを閉じる構成で説明したが、シャッタ54を使用せず、収納筐体2aのカバー26で外部から収納筐体2aの内部に光が入らないよう密閉するよう構成してもよい。この場合、カバー26は光透過性のない、プラスチックまたは金属などで形成してもよい。
検出部51は、光学測定ユニット55と、光学測定ユニット55で測定されて検出された検出結果を光学特性算出部52に送信するための図示しないインターフェースとで構成される。
光学測定ユニット55は、例えば、一例として吸光度を測定する場合は、図7に示すように、ハロゲンランプ55aと、分光用フィルタ55bと、光ファイバ55cと、ウェル20aに収納された液状試料Sおよび標準溶液Hに光を通すための集光レンズ55d、集光レンズ55dを支持するレンズ基板55eと、液状試料Sおよび標準溶液Hを通過した光を集光する集光レンズ55fと、集光レンズ55fを支持するレンズ基板55gと、受光部55hとにより構成され、プレート収納筐体53の内部に配置されている。集光レンズ55dおよび集光レンズ55fは各々マイクロプレート20を挟んで対向する位置に配置されている。マイクロプレート20には横一列に1〜16までの16個のウェル20aが設けられており、集光レンズ55dおよび集光レンズ55fは、各ウェル20aに各1個設けられ、合計16組設けられている。なお、各ウェル20aの使い方によって、集光レンズ55fの個数を少なくしてもよい。例えば、横一列の1〜15まで使用し16個目のウェル20aを使用しない場合、集光レンズ55fは、横一列の1〜15に対応して、合計15組であってもよい。
以上の構成により、光源のハロゲンランプ55aが点灯すると、光は分光用フィルタ55bにより所定の波長λ、例えば、400nm〜700nmの範囲における数種類の波長λに分光され、所定の波長λが、液状試料S、標準溶液Hおよび試薬Dに応じて最適な波長λに選択されると、その所定波長λの光が、光ファイバ55cおよび集光レンズ55dを経由しウェル20a内の液状試料Sおよび標準溶液Hに投光されて液状試料S内および標準溶液H内を光が透過し、さらに集光レンズ55fを経由して受光部55hで受光するようになっている。集光レンズ55dおよび集光レンズ55fは、合計16組設けられているので、同時に16個のウェル20a内の液状試料Sおよび標準溶液Hに対して投受光されるようになっている。
16個のウェル20a内の液状試料Sおよび標準溶液Hへの投受光が終了すると、プレート移動機構部8によりマイクロプレート20が1列分移動し、次の16個のウェル20aの列への投受光がなされるようになっている。受光部55hが光を受光すると、液状試料Sおよび標準溶液Hを透過した光の量に比例した電流が発生し、発生した電流に応じた信号が光学特性算出部52に出力される。
本実施の形態に係る測定部5においては、光学測定ユニット55によりマイクロプレート20およびウェル20a内の液状試料Sを透過する光の量を測定し、光学特性算出部52に信号を出力し、この信号に基づいて光学特性算出部52で吸光度を算出するよう構成した例を説明したが、吸光度の代わりに蛍光強度または発光強度を算出するよう構成してもよい。
蛍光強度とは、物質に可視、紫外領域の光を照射すると、物質の種類によっては、照射した光の波長λとは異なった波長λの光を放射する性質、すなわち、蛍光を放射する性質があり、この放射した蛍光の強度をいう。例えば、微生物にピーク波長が366nmの励起光を照射すると、この微生物から波長430nm〜490nmの蛍光が発せられる。
この蛍光強度は、以下のように測定することができる。まず、測定対象となる抗体に蛍光色素を標識しておき、励起波長λを照射する。照射により蛍光色素から蛍光が放射される。この蛍光を光学測定ユニット55における蛍光強度を測定するよう構成されている蛍光測定モジュールで測定する。蛍光測定モジュールにおいては、蛍光波長選択部を通過した特定の波長λのみ検出され、検出された特定の波長λを電気信号に変換することにより、測定および算出することができる。蛍光強度は、蛍光物質の濃度に比例するので、予め蛍光強度と蛍光物質の濃度との関係を定量化しておき、蛍光強度を求めることにより、その蛍光物質の濃度を求めることができる。
発光強度とは、例えば、試料と酵素複合体試薬とを反応させ、酵素複合体試薬が発光する光の強度(LuxまたはmW/cm)をいう。このような光強度を測定して特定物質の含有量を分析するエライザ法(酵素免疫測定法)を利用し、以下のように発光物質の濃度を求めることができる。まず、測定対象となる抗体に発光色素を標識しておき、発光する光の強度を光学測定ユニット55において発光強度を測定するよう構成されている発光測定モジュールで測定する。発光測定モジュールにおいては、受光した光の強度を電気信号に変換することにより、測定および算出することができる。発光色素が発光する光強度は、発光物質の濃度に比例するので、予め発光強度と発光物質の濃度との関係を定量化しておき、発光強度を求めることにより、その光強度を測定するエライザ法(酵素免疫測定法)においては、吸光度および蛍光強度を測定する方法と比較して、光源を必要としないので、測定装置をより簡易な構造にすることができる。
光学特性算出部52は、光学測定ユニット55から送られた信号を演算処理するための集積回路(Integrated Circuit)、CPU(Central Processing Unit)などの電子回路、演算処理結果を記憶するRAM(Random Access Memory)などの記憶媒体および装置本体部2に設けた送受信部11と無線通信可能な送受信部とで構成される。例えば、光学特性算出部52は、PCなどで構成される。
以上説明したように本実施の形態においては、装置本体部2と光学特性算出部52との接続を無線LAN(Local Area Network)などを利用した無線接続で構成する場合について説明したが、USBケーブルまたはRS−232ケーブルなどによるケーブル接続で構成してもよい。
光学特性算出部52は、検出部51における光学測定ユニット55により測定され検出された検出結果を受信すると、その検出結果に基づいて液状試料Sまたは標準溶液Hに含まれている特定原材料などの含有物質の濃度を求めるための光学特性を算出するように構成されている。例えば、光学特性の1つである吸光度を算出する場合は、まず、透過率を演算処理により算出する。透過率をTとし、液状試料Sまたは標準溶液Hに当てる光の強さをXとし、液状試料Sまたは標準溶液Hを通過した後の光の強さをYとすると、透過率Tは次式、T(%)=X/Y×100で算出される。通常は、純水などをいれた空セル(マイクロプレート20)で100%合わせ(キャリブレーション)をしてからウェル20a内の液状試料Sまたは標準溶液Hを対象として測定するので、透過率は光学測定ユニット55から送られた信号から直接算出することができ、空セルの透過率を演算処理する必要はない。次に、算出された透過率から吸光度を算出する。吸光度をAとすると、一般に吸光度Aは、A=−log10(lo/l)で算出される。loは、空セル(マイクロプレート20)を透過した光の透過光強度を表し、lは、マイクロプレート20と液状試料Sの双方またはマイクロプレート20と標準溶液Hの双方を透過した光の透過光強度を表す。本実施の形態においては、空セル(マイクロプレート20)で100%合わせ(キャリブレーション)をしているので、吸光度は、次式、吸光度=−log(T/100)で算出することができる。なお、100%合わせを行わず、測定の都度透過光強度loを測定して吸光度Aを算出してもよい。
分注ユニット部6は、図8に示すように、筐体61と、ノズル62と、図示しないノズル昇降機構、図示しないシリンジポンプおよびチューブとにより構成される。筐体61は、背面61aで分注ユニット移動機構部7に支持されている。ノズル62は1本または複数本のノズル62を着脱自在に保持する機構からなり、例えば、本実施の形態では、図8に示すように5本のノズル62を保持するいわゆる5連ノズルで構成されている。このノズル62は、例えば、分注の都度着脱し廃棄可能なディスポーザブルチップで構成されている。このノズル昇降機構は、例えば、図示しない駆動源としてのマイクロモータ、マイクロモータを制御するコントローラおよびノズルを昇降させるガイドレールからなり、個々のノズル62が独立して昇降できるように構成されている。
以上の構成により、分注ユニット部6は、図1に示す分析装置1にセットされているチップラック15、試薬ラック16、液状試料および標準溶液ラック17、廃棄エリア18、マイクロプレート20が各々配置されている所定の位置、例えば、所定の基準位置(0,0,0)からX軸、Y軸、Z軸の各方向に距離a、b、cだけ離隔した位置からなるアドレス、(a,b,c)へ制御プログラムに従って分注ユニット移動機構部7により移動するようになっている。また、前述の5連の各ノズル62は必要に応じて他のノズルから独立して、1本または複数本が昇降されるようになっている。
分注ユニット部6がチップラック15に移動すると、分注ユニット部6は、ノズル62をノズル昇降機構で降下させチップラック15内に保持されているディスポーザブルチップを装着した後、ノズル62を移動中に他の部位と干渉せず、かつその後の分注動作に最短時間で移行できる位置まで上昇するようになっている。
また、分注ユニット部6が試薬ラック16に移動すると、分注ユニット部6は、ノズル62をノズル昇降機構で降下させ試薬ラック16内の容器に注入されている抗体溶液、酵素基質溶液および反応停止溶液などからなる試薬Dを各工程に応じて選択し、シリンジポンプを動作させてノズル62から試薬Dを吸引した後、ノズル62を移動中に他の部位と干渉せず、かつその後の分注動作に最短時間で移行できる位置まで上昇するようになっている。
さらに、分注ユニット部6が液状試料および標準溶液ラック17に移動すると、分注ユニット部6は、ノズル62をノズル昇降機構で降下させ液状試料および標準溶液ラック17内に収容されている卵、乳などの特定原材料からなる液状試料S、標準溶液H、サンプル溶液および抗体磁気ビーズ溶液などを各工程に応じて選択し、シリンジポンプを動作させノズル62から該当の液状試料Sなどを吸引した後、ノズル62を移動中に他の部位と干渉せず、かつその後の分注動作に最短時間で移行できる位置まで上昇させるようになっている。
また、分注ユニット部6が廃棄エリア18に移動すると、分注ユニット部6は、試薬D、液状試料S、標準溶液Hなどが分注された後の使用済みのディスポーザブルチップをノズル62から離脱させて廃棄エリア18に廃棄する。廃棄されたディスポーザブルチップは廃棄通路を介して廃チップ容器22に集積されるようになっている。
分注ユニット移動機構部7は、例えば、図1に示すように、X軸移動レール71、Y軸移動レール72、Z軸移動レール73、図示しない駆動源としてのサーボモータ、サーボモータを制御するコントローラで構成される。以上の構成により、分注ユニット移動機構部7は、制御部9における制御プログラムに基づいてコントローラを介してサーボモータを自動的に駆動させ分注ユニット部6を前述の所定の位置に移動させ、所定の時間停止させるようになっている。
プレート移動機構部8は、図2〜図4に示すように、右側ガイドレール81と、左側ガイドレール82と、支持ユニット83とにより構成される。
右側ガイドレール81は、左側ガイドレール82と対向する側面の長手方向に所定の幅および所定深さの溝が設けられ、溝の一側面に右側ラックギヤ81aが形成されている。
左側ガイドレール82は、右側ガイドレール81と対向する側面の長手方向に所定の幅および所定深さの溝が設けられ、溝の一側面に右側ラックギヤ81aと同様の左側ラックギヤが形成されている。
支持ユニット83は、プレート部83aと、マイクロプレート20の四隅を支持する支持ユニット84と、プレート部83aに固定され右側ガイドレール81に係合する右側クランプ部85と、プレート部83aに固定され左側ガイドレール82に係合する左側クランプ部86と、右側支持部材87および左側支持部材88とにより支持されるサーボモータ89と、サーボモータ89に接続され駆動されるハスバ歯車機構部90と、ハスバ歯車機構部90に接続され先端部でピニオンギヤが形成された右側シャフト91と、ハスバ歯車機構部90に接続され先端部でピニオンギヤが形成された左側シャフト92と、図示しないコントローラとにより構成される。支持ユニット84は、マイクロプレート20をプレート部83aに支持するものであれば四隅を支持するものでなくてもよい。例えば、二隅と他の一箇所、マイクロプレート20の二側面部などに形成してもよい。
以上の構成により、プレート移動機構部8においては、四隅の支持ユニット84にマイクロプレート20を装着すると、マイクロプレート20はプレート部83aに固定されるようになっている。制御部9の制御プログラムに従って、サーボモータ89が駆動され、サーボモータ89に接続されているハスバ歯車機構部90が駆動され、右側シャフト91および左側シャフト92が同時に同方向に回転するようになっている。右側シャフト91および左側シャフト92が同時に駆動されると、右側シャフト91の先端部のピニオンギヤが、右側ガイドレール81に形成された右側ラックギヤ81aと噛み合い、左側シャフト92の先端部のピニオンギヤが、左側ガイドレール82に形成された不図示のラックギヤと噛み合い、右側クランプ部85が右側ガイドレール81に案内され、左側クランプ部86が左側ガイドレール82に案内されて矢印A方向に移動するようになっている。
また、制御部9の制御プログラムに従って、プレート移動機構部8によりマイクロプレート20が移動し、プレート静置部3に移動し停止すると分注ユニット移動機構部7が所定のマイクロプレート20の上部に移動して停止し、試薬Dなどの分注がなされ、抗体磁気ビーズBおよび標準溶液Hと分注された試薬Dなどとの化学反応が完了するまで所定時間、例えば、試薬Dなどの種類に応じて数秒〜数分間静止するようになっている。
また、マイクロプレート20がプレート静置部3から洗浄部4に移動し停止すると、洗浄部4によりウェル20aの洗浄が開始し、洗浄が完了するまで所定時間静止するようになっている。さらに、マイクロプレート20が洗浄部4から測定部5に移動し停止すると、光学測定ユニット55が動作し受光部55hで透過光を受光し信号を出力するまで所定時間静止するようになっている。
以上説明したプレート移動機構部8によるマイクロプレート20の移動は、制御部9の制御プログラムに従って、プレート静置部3と洗浄部4との間を複数回往復し所定の化学反応および洗浄がなされるようになっている。制御部9の制御プログラムが起動し、最終の分析工程まで、特定原材料の種類や液状試料Sおよび標準溶液Hの種類によって異なるが、30分〜1時間程度で全ての分析が完了するようになっている。
本実施の形態に係るプレート移動機構部8においては、プレート移動機構部8が、駆動源にサーボモータを使用し駆動力をラックとピニオンにより直線運動に変換し、ガイドレールを使用してマイクロプレート20を水平移動させるよう構成した例を説明したが、マイクロプレート20を水平移動させる移動機構であれば、公知の移動機構で構成してもよい。例えば、サーボモータ、ステッピングモータなど公知の駆動源の動力をタイミングプーリおよびタイミングベルトにより水平移動に変換する機構、公知の駆動源の動力をボールネジおよびスライダにより水平移動に変換する機構、駆動源をガイドロッドに直接装着し駆動源自体がガイドロッドに沿って直線移動するリニアサーボモータによる直動機構などの公知の移動機構であってもよい。さらに、図5に示すように、マイクロプレート20が測定部5に移動し停止した際に、プレート移動機構部8におけるガイドレール全体が、プレート収納筐体53内に完全に収納されるように構成してもよい。
前述の公知の移動機構の具体例として、図6(A)〜(C)に示すプレート移動機構部100について説明する。
プレート移動機構部100は、左側ガイドレール101と、右側ガイドレール102と、マイクロプレート支持部103と、ベルト駆動部104と、連結部105とにより構成される。
左側ガイドレール101は、左側ステー107に設けた左側ガイドピン107aおよび107bと係合しマイクロプレート支持部103を案内するためのガイド溝101aを有し、右側ガイドレール102と対向する位置になるようプレート収納筐体53の左側内側面に固定されている。
右側ガイドレール102は、右側ステー108に設けた右側ガイドピン108aおよび108bと係合してマイクロプレート支持部103を案内するためのガイド溝102aを有し、左側ガイドレール101と対向する位置になるようプレート収納筐体53の右側内側面に固定されている。
マイクロプレート支持部103は、マイクロプレート20を支持する支持プレート106と、支持プレート106に固定された左側ステー107および右側ステー108と、左側ステー107と右側ステー108とを連結した横ステー109と、ガイド溝101aと係合する左側ガイドピン107aおよび107bと、ガイド溝102aと係合する右側ガイドピン108aおよび108bとにより構成される。この構成により、ベルト駆動部104の駆動により連結部105を介して矢印AまたはB方向に水平移動する。
ベルト駆動部104は、駆動プーリ113と、従動プーリ114と、タイミングベルト115と、駆動プーリ113を駆動する駆動モータ116と、従動プーリ114を支持するプーリ支持部117とにより構成される。この構成により、駆動モータ116が制御部9の指令に基づいて駆動すると、駆動プーリ113が回転しタイミングベルト115を介して従動プーリ114が回転する。
連結部105は、タイミングベルト115に固定されたベルト側固定板121と、右側ステー108に固定されたステー側固定板122と両者を連結する連結板123とにより構成される。この構成により、タイミングベルト115が回動すると、その回動に伴ってベルト側固定板121が駆動プーリ113と従動プーリ114との間を回動し、連結板123を介してステー側固定板122がタイミングベルト115の回動方向と同方向に水平移動する。その水平移動に伴って、右側ステー108が水平移動する。右側ステー108が水平移動すると、支持プレート106が水平移動し、支持プレートに載置されたマイクロプレート20が水平移動するようになっている。
以下にプレート移動機構部100の動作について説明する。
まず、駆動モータ116が制御部9の指令に基づいて、右方向(矢印C方向)に回転すると、駆動プーリ113が右回転し、タイミングベルト115が右廻りに回動し、従動プーリ114も右回転する。その回動に伴ってベルト側固定板121が矢印A方向に移動し、連結板123を介してステー側固定板122が矢印A方向に移動する。その移動に伴って、右側ステー108が矢印A方向に移動し、支持プレート106が水平移動し、支持プレートに載置されたマイクロプレート20が矢印A方向に水平移動する。
次いで、駆動モータ116が制御部9の指令に基づいて矢印C反対の左方向に回転すると、駆動プーリ113が左回転し、タイミングベルト115が左廻りに回動し、従動プーリ114も左回転する。その回動に伴ってベルト側固定板121が矢印B方向に移動し、連結板123を介してステー側固定板122が矢印B方向に移動する。その移動に伴って、右側ステー108が矢印B方向に移動し、支持プレート106が水平移動し、支持プレートに載置されたマイクロプレート20が矢印B方向に水平移動する。
制御部9は、光学測定ユニット55と同様に、信号を演算処理するための集積回路、CPUなどの電子回路、演算処理結果を記憶するRAMなどの記憶媒体および装置本体部2に設けた送受信部11と無線通信可能な送受信部とで構成される。例えば、制御部9は、PCなどで構成される。
以上説明したように本実施の形態においては、装置本体部2と制御部9との接続を無線LANなどを利用した無線接続で構成する場合について説明したが、USBケーブルまたはRS−232ケーブルなどによるケーブル接続で構成してもよい。
以上の構成により、プレート静置部3、洗浄部4、測定部5、分注ユニット部6、分注ユニット移動機構部7およびプレート移動機構部8における動作、データ処理部10、送受信部11、表示部12および操作部13などを統括制御するようになっている。また、制御部9は、マイクロプレート20内のウェル20aに分注された標準溶液Hの化学反応と液状試料Sの化学反応とが同一かつ一定の環境の下で行われるよう制御するようになっている。このような一定の環境は、制御部9が標準溶液Hのプロトコル、すなわち、試料の調製、混合、処理および反応時間、処理および反応温度、試料の種類および分量などが規定された検査マニュアルに基づいて、標準溶液Hの化学反応の際の所定温度(℃)および化学反応の所定反応時間(分)を制御することにより維持されるようになっている。具体的には、一定の環境は、標準溶液Hの種類およびプロトコル、液状試料Sの種類その他の検査条件により決定される。
この制御部9においては、所定の分析プロトコルに従い、分析条件が毎回同一となるように各部位の制御を実行するようになっている。その結果、従来の分析よりも再現性の高い分析結果を得ることができる。また、検量線を引く回数の低減を実現することができる。
データ処理部10は、図10に示すように、検量線データ作成部151と、検量線データ記憶部152と、濃度算出部153とにより構成される。以上の構成により、測定部5の検出部51で測定された標準溶液Hの光学特性を検量線データ作成部151が受領すると、この標準溶液Hの光学特性に基づいて検量線データ作成部151により、予め所定物質の濃度が既知の標準溶液Hの測定された光学特性(例えば、光学特性の1つである吸光度)と濃度が対応した検量線データが作成され、検量線データ記憶部152に記憶される。検量線データ記憶部152に記憶されたこの情報は、制御部9に出力され、さらに表示部12に出力されて、以後は検量線データ記憶部152に記憶された検量線データを用いて検量する旨の表示がなされる。このような表示により、オペレータは、表示された以降は、マイクロプレート20に標準溶液Hを分注せず、液状試料Sのみを分注することができる。また、検量線データ記憶部152に記憶された検量線データは、濃度算出部153により読み出され、濃度算出部153により検量線データに基づいて、標準溶液Hの検量線が作成されるとともに、作成された検量線に基づいて液状試料Sの濃度が算出されるようになっている。
検量線データ作成部151は、検量線データを作成するCPU、その他の所定の信号を入出力するインターフェースとにより構成され、測定部5の検出部51で測定された標準溶液Hの光学特性を受領し、この標準溶液Hの光学特性に基づいて検量線データを作成する。この検量線データは、図12に示すような検量線グラフを作成するための標準溶液Hの既知の濃度と測定した光学特性で構成される。例えば、光学特性の1つである吸光度を測定して検量線グラフを作成するためのデータとしては、図12に示すように、所定物質の標準溶液Hを測定して得られた標準吸光度0.0〜1.4と濃度0.0〜3.0(単位は、所定物質により決定され、例えば、μg/ml、μg/g、ppm)からなるデータを表形式に整理したデータテーブルなどが挙げられる。
この標準吸光度は、標準溶液Hを透過する光の量が光学測定ユニット55により測定され検出され、その検出結果に基づいて算出する前述の光学特性算出部52における吸光度の算出方法によって得ることができる。すなわち、光学測定ユニット55から送られた標準溶液Hを測定して得た標準溶液Hの信号に基づいて標準溶液Hに含まれている所定物質の吸光度を得ることができる。
そして、液状試料Sの吸光度が決定されれば、このデータテーブルを参照してその液状試料Sに含まれている特定原材料物質の濃度を算出することができる。図12に示すように、液状試料Sの吸光度が、例えば、0.75であった場合、検量線から液状試料Sの濃度が1.5であることを算出することができる。検量線データ作成部151で作成された検量線データは、検量線データ記憶部152に出力され、検量線データ記憶部152に記憶されるようになっている。
検量線データ記憶部152は、ハードディスク、ROM、RAM、所定のデータを不揮発かつ書替可能に記憶するEEPROM(Electrycally Erasable Programamble ROM)などの記憶媒体で構成される。
以上の構成により、検量線データ作成部151で作成された検量線データの記憶がされるようになっている。
濃度算出部153は、液状試料Sに含まれている所定物質の濃度を算出するCPU、その他の所定の信号を入出力するインターフェースとにより構成され、測定部5の検出部51で測定され検出された光学特性を受領し、受領した光学特性(例えば、吸光度)と、検量線データ記憶部152から読み出された検量線データテーブルとに基づいて、液状試料Sに含まれている所定物質の濃度を算出するようになっている。
以上説明したように本実施の形態においては、装置本体部2と光学特性算出部52と制御部9との接続を無線LANで構成する場合について説明したが、送受信部11においても通信内容が傍受される可能性のないUSBケーブルまたはRS−232ケーブルなどによるケーブル接続になるようにコネクタを備えた構成でもよい。
表示部12は、表示デバイスなどで構成され、図1に示すように、例えば、PCの構成部品として液晶ディスプレイなどの表示デバイスで構成される。以上の構成により、表示部12には、分析装置の運転条件、緊急停止情報、エラーやアラーム情報、メンテナンス情報、動作前点検情報、動作自己診断情報、分析結果、検量線のグラフ、データマトリックステーブル、特定原材料、液状試料S、各工程のタイムチャートその他の情報が必要に応じて表示されるようになっている。
操作部13は、キーボードなどで構成され、図1に示すように、例えば、表示部12とともにPCの構成部品として操作キーなどの押しボタンキーで構成される。
以上の構成により、操作部13から同時に検査する全ての液状試料Sの名称の入力、液状試料S毎に1つまたは複数の実施する測定項目の設定、液状試料Sの数、マイクロプレート20のウェルに収容する液状試料Sおよび標準溶液Hの配置情報その他の設定など、所定の情報を入力することができる。操作部13から所定の情報を入力し、分析条件が決定され、設定操作をすると、制御部9における制御プログラムにより、入力された情報に基づいて最速な工程が自動的に決定され、決定されたタイムチャートが表示部12に表示されるようになっている。
チップラック15は、使用の都度廃棄して新たなチップを使用することができるディスポーザブルチップと、このディスポーザブルチップを出し入れ自在に保持した棚とにより構成される。チップラック15においては、分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により、チップラック15上の所定の位置に移動停止すると、ノズル62がノズル昇降機構により降下し、ノズル62でディスポーザブルチップをホールドした後、棚からディスポーザブルチップを離脱させる。
試薬ラック16は、ウェル20a内の抗体磁気ビーズBおよび標準溶液Hを化学反応させる所定の試薬Dが注入された容器と、この容器を保持した棚とにより構成される。試薬ラック16においては、分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により、試薬ラック16上の所定の位置に移動停止すると、ディスポーザブルチップを装着したノズル62がノズル昇降機構で降下し、試薬ラック16上の容器に注入されている抗体溶液、酵素基質溶液および反応停止溶液などからなる試薬Dがシリンジポンプの動作によりノズル62から吸引されるようになっている。
液状試料および標準溶液ラック17は、ウェル20a内に注入される所定の液状試料Sおよび標準溶液Hが収容された容器と、この容器を保持した棚とにより構成される。液状試料および標準溶液ラック17においては、分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により、液状試料および標準溶液ラック17上の所定の位置に移動停止すると、ノズル62がノズル昇降機構により降下し液状試料および標準溶液ラック17内に収容されている液状試料S、標準溶液H、抗体磁気ビーズ溶液などがシリンジポンプの動作によりノズル62から吸引されるようになっている。
廃棄エリア18は、底面は廃棄管を経由して廃チップ容器22、廃液ボトル23および洗浄液ボトル24、25と各々チューブなどの廃棄通路を介して連通した廃棄口が形成され、上面が開口の箱体で構成されている。廃棄エリア18においては、分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により、廃棄エリア18上の所定の位置に移動停止すると、分注ユニット部6が試薬D、液状試料S、標準溶液Hなどを分注し使用済みのディスポーザブルチップをノズル62から離脱させて廃棄することを許容し、廃棄されたディスポーザブルチップは廃棄通路を介して廃チップ容器22に集積されるようになっている。
本実施の形態に係る分析装置1においては、光学特性算出部52、制御部9およびデータ処理部10をPCで構成した例を説明したが、各構成部分を制御するCPU、CPUを立ち上げるOS(Operating System)やその他のプログラムおよび制御用パラメータなどを記憶するROMと、CPUの動作に用いるOSやアプリケーションの実行コードやデータなどを記憶するRAMと、アプリケーションソフトや所定のデータを不揮発かつ書替可能に記憶するEEPROMと、所定の信号を入出力するインターフェース及びこれらの構成部分を接続するバスを装置本体部2に設けてもよい。例えば、分析装置1における分注ユニット移動機構部7、プレート移動機構部8、プレート静置部3における液状試料Sまたは標準溶液Hおよび試薬Dとの化学反応の制御、洗浄部4、測定部5およびデータ処理部10などの各構成部分をCPUによって動作するようにしてもよい。すなわち、CPUにより装置本体部2内に格納した各構成部分に対応する制御プログラムを実行し、各構成部分を動作させるようにしてもよい。
また、本実施の形態に係る分析装置1においては、図10に示すように、測定部5で標準溶液Hおよび液状試料Sをそれぞれ測定し、標準溶液Hについては、データ処理部10で検量線データを作成記憶し、液状試料Sについては、記憶した検量線データを用いて液状試料Sを濃度算出部153で算出し、算出結果を表示部12に表示する構成の例を説明したが、図11に示すように、判定部14を設け、濃度算出部153により算出した算出結果が、所定の基準値の範囲内にあるか否かを判定し、前述の算出結果とともに判定結果を表示部12に表示する構成にしてもよい。
この判定部14を設けた分析装置1の構成においては、制御プログラムによる液状試料Sの分析および標準溶液Hによる検量線データの作成記憶を、前述した本実施の形態と同一の方法および条件で実行し、以下に説明するように、分析結果に対する判定部14による判定を実行する点が前述した本実施の形態と異なっている。
この判定部14は、例えば制御するCPU、CPUを立ち上げるOSやその他のプログラムおよび制御用パラメータなどを記憶するROMと、CPUの動作に用いるOSやアプリケーションの実行コードやデータなどを記憶するRAMと、アプリケーションソフトや所定のデータを不揮発かつ書替可能に記憶するEEPROMと、所定の信号を入出力するインターフェース及びこれらの構成部分を接続するバスにより構成される。
判定部14においては、例えば、食品に含まれている小麦、そば、卵、乳及び落花生の5品目からなる特定原材料のそれぞれの所定の濃度基準値(μg/ml)または含有基準値(μg/g)をROMまたはRAMに記憶させておき、制御プログラムを実行して、濃度基準値(μg/ml)または含有基準値(μg/g)に基づいて判定するようにしてもよい。具体的には、液状試料Sについて光学測定ユニット55から出力された信号が光学特性算出部52に入力されると、光学特性算出部52により、吸光度が求められ、この吸光度と、検量線データ記憶部152から読み出され検量線データテーブルとに基づいて、液状試料Sに含まれている所定物質の濃度が算出される。算出された所定物質の濃度は判定部14に出力され、判定部14が所定物質の濃度を受領すると、RAMなどに記憶されている所定の濃度基準値が読み出され、所定物質の濃度と読み出された濃度基準値とが比較される。所定物質の濃度が、濃度基準値の範囲内にあるか否かが判定され、判定結果が濃度基準値を超えているとき、液状試料Sに濃度基準値を超えている所定物質があると判定される。次いで、この所定物質の名称やこの所定物質の濃度などからなる判定結果を、表示部12に表示するようにしてもよい。
次に、本実施の形態の分析装置1における特定原材料の分析手順について、図13〜図16のフローチャートを参照して説明する。
まず、分析の事前準備を行う。事前準備は、例えば、分析しようとする食品サンプルを粉砕、抽出液を加え、振盪、ろ過および希釈などの前処理を行い液状試料Sを作製する。必要があれば、酵素複合体試薬の調製を行っていく。
事前準備が完了すると、オペレータはカバー26を閉めた状態で装置を起動し、分析しようとする特定原材料の種類と液状試料Sの種類を操作部から入力し、制御部9の制御プログラムを実行させる。制御プログラムの実行により、まず、検量線データが検量線データ記憶部に記憶されているか否かが判断される(ステップS5)。検量線データが検量線データ記憶部に記憶されている場合には、(C)以降の各ステップに進む。検量線データが検量線データ記憶部152に記憶されていれば、液状試料Sの濃度を分析する際に、検量線データを用いて分析することができるので、マイクロプレート20のウェル20aに標準溶液Hを分注する必要がないからである。この場合には、図10に示すように、マイクロプレート20の全てのウェル20cに液状試料Sを分注することができ、ウェル20aを有効に活用することができる。検量線データが検量線データ記憶部に記憶されていない場合には、表示部12の表示画面に表示された内容(例えば、カバーの開放、本実施の形態に係る分析装置1にセットすべき標準溶液H、の種類などの情報)に従って、カバー26を開け、図2に示すように、標準溶液H、試薬D類を分析装置1にセットする(ステップS10)。次いで、マイクロプレート20をプレート移動機構部8にセットして、カバー26を閉める(ステップS11)。
これ以降の各ステップは制御部9の制御プログラムが実行され、各分析行程が完了し分析結果が表示部12に表示されカバー26が開かれるまで、全て自動的に分析行程が進行する。
装置本体部2のカバー26が閉じられ、操作部13の制御プログラムの実行キーが再度押されると、制御プログラムが起動し実行される。この制御プログラムは、分析しようとする特定原材料に対応して諸条件が操作部13などから入力されて設定されている。以下、特定原材料の一般的な分析処理のステップについて説明する。
まず、マイクロプレート20が、液状試料Sおよび標準溶液Hと試薬Dとの化学反応が行われるホームポジションであるプレート静置部3に移動されて停止する(ステップS12)。次いで、分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により液状試料および標準溶液ラック17に移動し標準溶液Hを吸引し、プレート静置部3に移動され、図10に示すように、標準溶液Hがマイクロプレート20の1列〜3列のウェル20bに分注される(ステップS13)。
続いて、分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により液状試料および標準溶液ラック17に移動され、分注ユニット部6で結合した抗体磁気ビーズBを含む液状試料Sが吸引され、分注ユニット部6から液状試料Sと標準溶液Hがマイクロプレート20の4列〜12列ウェル20aに分注される(ステップS14)。図10は、マイクロプレート20は、ウェル20aが96個の場合を示しているが、384個でもよく、他の個数のウェル20aを有するマイクロプレート20であってもよい。標準溶液Hおよび液状試料Sが分注されると、プレート静置部3が所定の温度、例えば25℃で維持されるよう制御部9の指令に基づいてペルチェモジュール31によりコントロールされる。
さらに、分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により試薬ラック16に移動し、試薬Dを吸引し、分注ユニット部6から試薬Dがマイクロプレート20の所定のウェル20aに分注される(ステップS14)。次いで、恒温下で試薬Dと液状試料S、標準溶液Hおよび抗体磁気ビーズBとの化学反応が促進される(ステップS15)。
次いで、マイクロプレート20がプレート移動機構部8により洗浄部4に水平移動され停止する(ステップS16)。同時に分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により洗浄部4に水平移動され停止する。分注ユニット部6においては、図9に示すように、磁石に引寄せられた抗体磁気ビーズBを残して液状試料Sがノズル62で吸引されウェル20aが洗浄され、標準溶液Hも洗浄される(ステップS17)。
次いで、マイクロプレート20がプレート移動機構部8によりプレート静置部3に水平移動され停止する(ステップS18)。同時に分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により試薬ラック16に移動し酵素標識抗体溶液を吸引した後、プレート静置部3に移動され停止し、酵素標識抗体溶液が分注ユニット部6のノズル62からマイクロプレート20のウェル20aに分注される(ステップS19)。酵素標識抗体溶液が分注されると、プレート静置部3が所定の温度、例えば25℃で維持されるよう制御部9の指令に基づいてペルチェモジュール31によりコントロールされ、恒温下で酵素標識抗体溶液と抗体磁気ビーズBとの化学反応が促進される(ステップS20)。
次いで、図13および図14に示す(A)に進み、マイクロプレート20がプレート移動機構部8により洗浄部4に水平移動され停止する(ステップS25)。同時に分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により洗浄部4に水平移動され停止する。次いで、洗浄部4においては、まず、昇降機構41eにより洗浄ヘッドユニット41が所定の位置に下降した後、図9に示すように、磁石42に引寄せられた抗体磁気ビーズBを残してウェル20a内の溶液が吸引ノズル41aで吸引され、その後、磁石42をマイクロプレート20より遠ざけた状態で吐出ノズル41bから洗浄液を吐出することを繰り返してウェル20aが洗浄される(ステップS26)。
再び、マイクロプレート20がプレート移動機構部8によりプレート静置部3に水平移動され停止する(ステップS27)。同時に分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により試薬ラック16に移動し酵素基質溶液を吸引した後、プレート静置部3に移動され停止し、酵素基質溶液がウェル20aに分注される(ステップS28)。
酵素基質溶液が分注されると、プレート静置部3が所定の温度、例えば25℃で維持されるよう制御部9の指令に基づいてペルチェモジュール31によりコントロールされ、恒温下で酵素基質溶液と抗体磁気ビーズBを含む液状試料Sおよび標準溶液Hとの化学反応が促進される(ステップS29)。所定の時間の経過により、分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により試薬ラック16に移動し反応停止液を吸引した後、プレート静置部3に水平移動され停止し、反応停止液が分注ユニット部6のノズル62からマイクロプレート20のウェル20aに分注される(ステップS30)。反応停止液がウェル20aに分注されると、酵素基質溶液と、抗体磁気ビーズBを含む液状試料Sおよび標準溶液Hとの化学反応が停止、終了する。
次いで、マイクロプレート20がプレート移動機構部8により測定部5に水平移動され停止する(ステップS31)。続いて、測定部5のシャッタ54が閉じられ測定部5の検出部51内は暗室となる。次いで、検出部51の光学測定ユニット55における光源のハロゲンランプ55aが点灯すると、光は分光用フィルタ55bにより所定の波長λに分光され、その所定波長λの光が、光ファイバ55cおよび集光レンズ55dを経由しウェル20a内の液状試料Sおよび標準溶液Hに投光されて液状試料S内および標準溶液H内を光が透過し、さらに集光レンズ55fを経由して受光部55hで受光する。同時に16個のウェル20a内の液状試料Sおよび標準溶液Hに対して投受光される。16個のウェル20a内の液状試料Sおよび標準溶液Hへの投受光が終了すると、プレート移動機構部8によりマイクロプレート20が1列分移動し、次の16個のウェル20aの列への投受光が順次なされる。受光部55hが光を受光すると、液状試料Sおよび標準溶液Hを透過した光の量に比例した電流が発生し、発生した電流に応じた信号が送受信部11を経由して光学特性算出部52に出力される(ステップS32)。
続いて、光学特性算出部52が液状試料Sから得られた信号を受領すると、信号に基づいて、液状試料Sの透過率が算出される。次に、算出された透過率から吸光度が求められる。例えば、透過率をTとし吸光度をAとすると、次式、A=−log(T/100)で吸光度Aを求めることができる。
次いで、光学特性算出部52が、光学測定ユニット55から送られた標準溶液Hを透過した光の量に比例し発生した電流の信号を受領すると、受領した信号に基づいて標準溶液Hに含まれている所定物質の吸光度を算出し、検量線データ作成部151に算出結果を出力する。検量線データ作成部151は算出された吸光度に基づいて、図12に示すような検量線グラフを作成するためのデータを作成する(ステップS33)。例えば、検量線グラフを作成するためのデータとしては、図12に示すように、所定物質の標準溶液Hを測定して得られた標準吸光度0.0〜1.4と既知の濃度0.0〜3.0(単位は、所定物質により決定され、例えば、μg/ml、μg/g、ppm)からなるデータを表形式に整理したデータテーブルが作成される。作成されたデータテーブルからなる検量線データは検量線データ記憶部152に記憶される(ステップS33)。
検量線データが検量線データ記憶部152に記憶されると、検量線データ作成部151から、検量線データが記憶された以降の液状試料Sの濃度の分析は、検量線データ記憶部152に記憶された検量線データに基づいて行うことの指令を制御部9に出力するとともに、制御部9を介して表示部12に出力し表示が面にその旨を表示する(ステップS34)。
制御部9が、検量線データ記憶部152に記憶された検量線データに基づいて行うことの指令を受けると、光学特性算出部52で得られた液状試料Sの吸光度が濃度算出部153に出力される(ステップS35)。濃度算出部153が液状試料Sの吸光度を受領すると、検量線データ記憶部152から検量線データを読み出し、受領した液状試料Sの吸光度と、検量線データ記憶部152から読み出した検量線データテーブルとに基づいて、液状試料Sに含まれている所定物質の濃度を算出する(ステップS35)。算出された液状試料Sに含まれている所定物質の濃度は、判定部14を介して表示部12に、液状試料Sの名称、液状試料Sに含まれている所定物質の濃度(例えば、μg/ml、μg/g、ppm)を表示する(ステップS35)。
次いで、洗浄液、使用済みチップの廃棄、残試薬Dの保存がなされる(ステップS36)。最後に、特定原材料の分析処理を続行するか否かが判断され(ステップS37)、続行しない場合は、特定原材料の分析処理を終了する。続行する場合は、図14および図13に示す(B)に進み、順次繰り返し行われる。
次いで、検量線データ記憶部152に検量線データが記憶されている場合(ステップS5でYESの場合)は、図15の(C)に進み、図2に示すように、液状試料Sを分析装置1にセットする(ステップS41)。次いで、マイクロプレート20をプレート移動機構部8にセットし(ステップS42)、図1に示すカバー26を閉める。これ以降の各ステップは制御部9の制御プログラムが実行され、各分析行程が完了し分析結果が表示部12に表示されカバー26が開かれるまで、全て自動的に分析行程が進行する。装置本体部2のカバー26が閉じられ、操作部13の制御プログラムの実行キーが押されると、制御プログラムが起動する。
まず、マイクロプレート20が、液状試料Sと試薬Dとの化学反応が行われるホームポジションであるプレート静置部3に移動され停止する(ステップS43)。
続いて、分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により液状試料および標準溶液ラック17に移動してから抗体が結合した抗体磁気ビーズBを含む液状試料Sを吸引し、図10に示すように、分注ユニット部6から抗体が結合した抗体磁気ビーズBを含む液状試料Sがマイクロプレート20の1列〜12列のウェル20cに分注される(ステップS44)。
液状試料Sが分注されると、プレート静置部3が所定の温度、例えば25℃で維持されるよう制御部9の指令に基づいてペルチェモジュール31によりコントロールされる。
さらに、分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により試薬ラック16に移動し、試薬Dを吸引した後、分注ユニット部6から試薬Dがマイクロプレート20の所定のウェル20aに分注される(ステップS44)。次いで、恒温下で試薬Dと液状試料Sの化学反応が促進される(ステップS45)。
次いで、マイクロプレート20がプレート移動機構部8により洗浄部4に水平移動され停止する(ステップS46)。同時に分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により洗浄部4に水平移動され停止する。分注ユニット部6においては、図9に示すように、磁石に引寄せられた抗体磁気ビーズBを残して液状試料Sがノズル62で吸引されウェル20aが洗浄される(ステップS47)。
次いで、マイクロプレート20がプレート移動機構部8によりプレート静置部3に水平移動され停止する(ステップS48)。同時に分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により試薬ラック16に移動し酵素標識抗体溶液を吸引した後、プレート静置部3に水平移動され停止し、酵素標識抗体溶液が分注ユニット部6のノズル62からマイクロプレート20のウェル20aに分注される(ステップS49)。酵素標識抗体溶液が分注されると、プレート静置部3が所定の温度、例えば25℃で維持されるよう制御部9の指令に基づいてペルチェモジュール31によりコントロールされ、恒温下で酵素標識抗体溶液と抗体磁気ビーズBとの化学反応が促進される(ステップS50)。
次いで、図15および図16に示す(D)に進み、マイクロプレート20がプレート移動機構部8により洗浄部4に水平移動され停止する(ステップS55)。同時に分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により洗浄部4に水平移動され停止し、図9に示すように、ノズル62で、磁石に引寄せられた抗体磁気ビーズBを残して液状試料Sが吸引されウェル20aが洗浄される(ステップS56)。
再び、マイクロプレート20がプレート移動機構部8によりプレート静置部3に水平移動され停止する(ステップS57)。同時に分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により試薬ラック16に移動し酵素基質溶液を吸引した後、プレート静置部3に水平移動され停止し、酵素基質溶液がウェル20aに分注される(ステップS58)。
酵素基質溶液が分注されると、プレート静置部3が所定の温度、例えば25℃で維持されるよう制御部9の指令に基づいてペルチェモジュール31によりコントロールされ、恒温下で酵素基質溶液と抗体磁気ビーズBを含む液状試料Sとの化学反応が促進される(ステップS59)。所定の時間の経過により、分注ユニット部6が分注ユニット移動機構部7により試薬ラック16に移動し反応停止液を吸引した後、プレート静置部3に水平移動され停止し、反応停止液が分注ユニット部6のノズル62からマイクロプレート20のウェル20aに分注される(ステップS60)。反応停止液がウェル20aに分注されると、酵素基質溶液と、抗体磁気ビーズBを含む液状試料Sの化学反応が停止し、終了する。
次いで、マイクロプレート20がプレート移動機構部8により測定部5に水平移動され停止する(ステップS61)。続いて、測定部5のシャッタ54が閉じられ測定部5の検出部51内は暗室となる。次いで、検出部51における光学測定ユニット55の光源のハロゲンランプ55aが点灯すると、光は分光用フィルタ55bにより所定の波長λに分光され、その所定波長λの光が、光ファイバ55cおよび集光レンズ55dを経由しウェル20a内の液状試料Sに投光されて液状試料S内を光が透過し、さらに集光レンズ55fを経由して受光部55hで受光する。同時に16個のウェル20a内の液状試料Sに対して投受光される。16個のウェル20a内の液状試料Sへの投受光が終了すると、プレート移動機構部8によりマイクロプレート20が1列分移動し、次の16個のウェル20aの列への投受光が順次なされる。受光部55hが光を受光すると、液状試料Sを透過した光の量に比例した電流が発生し、発生した電流に応じた信号が送受信部11を経由して光学特性算出部52に出力される(ステップS62)。
続いて、光学特性算出部52が液状試料Sの信号を受領すると、信号に基づいて、液状試料Sの透過率が算出される。次に、算出された透過率から吸光度が求められる。例えば、透過率をTとし吸光度をAとすると、次式、A=−log(T/100)で吸光度Aを求めることができる。光学特性算出部52で得られた液状試料Sの吸光度は、濃度算出部153に出力される(ステップS63)。濃度算出部153が液状試料Sの吸光度を受領すると、検量線データ記憶部152から検量線データを読み出し、受領した液状試料Sの吸光度と、検量線データ記憶部152から読み出した検量線データテーブルとに基づいて、液状試料Sに含まれている所定物質の濃度を算出する(ステップS63)。算出された液状試料Sに含まれている所定物質の濃度は、判定部14を介して表示部12に、液状試料Sの名称、液状試料Sに含まれている所定物質の濃度(例えば、μg/ml、μg/g、ppm)を表示する(ステップS63)。次いで、洗浄液、使用済みチップの廃棄、残試薬Dの保存がなされる(ステップS64)。最後に、特定原材料の分析処理を続行するか否かが判断され(ステップS65)、続行しない場合は、特定原材料の分析処理を終了する。続行する場合は、図16および図13に示す(B)に進み、順次繰り返し行われる。
以上説明したように、本実施の形態に係る分析装置1では、所定の分析プロトコルに従い、複数個設けられたマイクロプレート20のウェル20aに試薬Dおよび液状試料Sをそれぞれ分注し、ウェル20aに分注された液状試料Sが試薬Dによって化学反応を起こした後の液状試料Sの吸光度、蛍光強度および発光強度などの光学特性を測定する測定部5と、所定の分析プロトコルに従い、予め濃度が既知である所定物質の標準溶液Hが試薬Dによって化学反応を起こした後の標準溶液Hの光学特性を測定し、測定部5で測定した標準溶液Hの光学特性と濃度との関係を表す検量線のデータを作成する検量線データ作成部151とを有し、検量線データ作成部151で作成された検量線データと測定部5で測定した液状試料Sの光学特性とに基づいて液状試料Sに含まれる所定物質の濃度を分析する分析装置1において、検量線データを記憶する検量線データ記憶部152と、液状試料Sの反応温度を制御するペルチェモジュール31と、予め濃度が既知である所定物質の標準溶液Hの反応温度と略同一の反応温度になるようにペルチェモジュール31を制御する制御部9とを有し、ペルチェモジュール31で制御された反応温度の下で化学反応を起こした液状試料Sを測定部5により測定した光学特性と、検量線データ記憶部152に記憶された検量線データとに基づいて、液状試料Sの所定物質の濃度を分析するよう構成される。その結果、まず、測定しようとする液状試料Sおよび標準溶液Hが作製され、チップラック15の容器に収容される。
マイクロプレート20がプレート静置部3に静置され、分析の準備が完了すると、制御部9により制御プログラムが実行され、分注ユニット移動機構部7、分注ユニット部6、プレート静置部3、洗浄部4および測定部5が制御される。測定部5においては、マイクロプレート20に分注され、予め濃度が既知の所定物質の標準溶液Hの標準吸光度が測定される。次いで、検量線データ作成部151により測定された標準吸光度と所定物質の濃度との関係を表す検量線のデータが作成される。検量線データ作成部151により作成された検量線データは検量線データ記憶部152に記憶され、検量線データが検量線データ記憶部152に記憶された以降は、光学測定ユニット55により測定され光学特性算出部52により算出された液状試料Sの測定吸光度と、検量線データ記憶部152に記憶された検量線データとに基づいて、液状試料Sの所定物質の濃度が濃度算出部153により算出される。検量線データが検量線データ記憶部152に記憶された以降は、検量線データに基づいて液状試料Sの所定物質の濃度が算出されるので、標準溶液Hの吸光度から作成する検量線の作成回数が低減され、測定の効率が向上するとともに、標準溶液Hが不要となり材料コストが低減され、マイクロプレート20のスペースが有効に使用される。
また、制御部9が、マイクロプレート20内のウェル20aに分注された液状試料Sの化学反応と検量線データを作成した標準溶液Hの化学反応とが同一かつ一定の環境の下で行われるように制御するので、検量線データに基づいて濃度を算出する濃度算出部153により、測定吸光度および検量線データに基づいて液状試料Sに含まれている所定物質の濃度が算出されるので、分析の都度、マイクロプレート20に標準溶液Hを分注する必要が無くなり標準溶液Hの吸光度から作成する検量線の作成回数を低減でき、測定の効率が向上するとともに、標準溶液Hが不要となり材料コストを低減することができ、マイクロプレート20のスペースを有効に活用することができる。
また、制御部9が標準溶液Hのプロトコルに基づいて、少なくとも標準溶液Hの化学反応の際の所定温度および化学反応の所定反応時間を制御することにより一定の環境が維持されるので、検量線データ作成部151により測定部5で測定される標準吸光度に基づいて高精度の検量線データを作成することができる。
また、本発明に係る分析装置1においては、予め設定された濃度基準値と濃度算出部153で算出された液状試料Sの濃度とを比較して液状試料Sに所定物質が含まれているか否かを判定する判定部14を備えているので、予め設定された濃度基準値と濃度算出部153で算出された液状試料Sの濃度とが判定部14により比較され、測定部5において測定された液状試料Sに所定物質が含まれているか否かが判定されるので、自動的に、効率よく、液状試料Sに所定物質が含まれているか否かを分析することができる。
以上説明したように、本発明は、標準溶液の吸光度から作成する検量線の作成回数を低減し、測定の効率を向上させるとともに、測定の材料コストを低減し、マイクロプレートのスペースを有効に使用することができるという効果を有し、食品になどに含まれている特定物質の含有量を分析する装置、例えば、特定原材料自動分析装置、特定物質自動分析システムなどに有用である。
本発明に係る分析装置の一実施の形態を示す斜視図である。 本発明に係る分析装置の一実施の形態におけるプレート移動機構部がマイクロプレートをプレート静置部で停止させたときの部分斜視図である。 本発明に係る分析装置の一実施の形態におけるプレート移動機構部がマイクロプレートを洗浄部で停止させたときの部分斜視図である。 本発明に係る分析装置の一実施の形態におけるプレート移動機構部がマイクロプレートを測定部で停止させたときの部分斜視図である。 本発明に係る分析装置の一実施の形態におけるプレート移動機構部を測定部に収納したときの分析装置の部分斜視図である。 (A)は、本発明に係る分析装置の一実施の形態におけるプレート移動機構部の斜視図である。(B)は、図6(A)のプレート移動機構部をB方向から見た部分斜視図である。(C)は、図6(A)のプレート移動機構部をA方向から見た正面図である。 本発明に係る分析装置の一実施の形態における光学測定ユニット部の側面図である。 本発明に係る分析装置の一実施の形態における分注ユニット部の構造を示す概念図である。 本発明に係る分析装置の一実施の形態における分注ユニット部の洗浄フローを示す概念図である。 本発明に係る分析装置の一実施の形態における検量線データ記憶部に標準物質と液状試料Sの濃度を算出する概念図である。 本発明に係る分析装置の一実施の形態における検量線データ記憶部に標準物質と液状試料Sの濃度を算出し判定する概念図である。 本発明に係る分析装置の一実施の形態における検量線を表すグラフである。 本発明に係る分析装置の一実施の形態における液状試料の分析一例を示すフローチャートである。 本発明に係る分析装置の一実施の形態における液状試料の分析一例を示すフローチャートである。 本発明に係る分析装置の一実施の形態における液状試料の分析一例を示すフローチャートである。 本発明に係る分析装置の一実施の形態における液状試料の分析一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 分析装置
2 装置本体部
2a 収納筐体
2b カバー取付ボス
3 プレート静置部
4 洗浄部
5 測定部
6 分注ユニット部
7 分注ユニット移動機構部
8 プレート移動機構部
9 制御部
10 データ処理部
11 送受信部
12 表示部
13 操作部
14 判定部
15 チップラック
16 試薬ラック
17 液状試料および標準溶液ラック
18 廃棄エリア
20 マイクロプレート
20a、20b、20c ウェル
21 電源ユニット
22 廃チップ容器
23 廃液ボトル
24、25 洗浄液ボトル
26 カバー
26a カバー取付穴
31 ペルチェモジュール(温度制御ユニット)
32 筐体
41 洗浄ヘッドユニット
41a 吸引ノズル
41b 吐出ノズル
41c 液状試料排出用配管
41d 洗浄液供給用配管
41e 昇降機構
42 磁石
43 磁石移動機構
44 筐体
51 検出部
52 光学特性算出部
53 プレート収納筐体
53a 出入口
54 シャッタ
54a、54b ヒンジ
55 光学測定ユニット
55a ハロゲンランプ
55b 分光用フィルタ
55c 光ファイバ
55d、55f 集光レンズ
55e、55g レンズ基板
55h 受光部
61 筐体
62 ノズル
71 X軸移動レール
72 Y軸移動レール
73 Z軸移動レール
81 右側ガイドレール
81a 右側ラックギヤ
82 左側ガイドレール
83 支持ユニット
83a プレート部
84 支持ユニット
85 右側クランプ部
86 左側クランプ部
87 右側支持部材
88 左側支持部材
89 サーボモータ
90 ハスバ歯車機構部
91 右側シャフト
92 左側シャフト
100 プレート移動機構部
101 左側ガイドレール
101a ガイド溝
102 右側ガイドレール
102a ガイド溝
103 マイクロプレート支持部
104 ベルト駆動部
105 連結部
106 支持プレート
107 左側ステー
107a、107b 左側ガイドピン
108 右側ステー
108a、108b 右側ガイドピン
109 横ステー
113 駆動プーリ
114 従動プーリ
115 タイミングベルト
116 駆動モータ
117 プーリ支持部
121 ベルト側固定板
122 ステー側固定板
123 連結板
151 検量線データ作成部
152 検量線データ記憶部
153 濃度算出部
B 抗体磁気ビーズ
D 試薬
H 標準溶液
S 液状試料

Claims (4)

  1. 所定の分析プロトコルに従い、複数個設けられた容器に試薬および液状試料をそれぞれ分注し、前記容器に分注された前記液状試料が前記試薬によって化学反応を起こした後の前記液状試料の光学特性を測定する測定部と、
    前記所定の分析プロトコルに従い、予め濃度が既知である所定物質の標準溶液が前記試薬によって化学反応を起こした後の前記標準溶液の光学特性を測定し、前記測定部で測定した前記標準溶液の光学特性と濃度との関係を表す検量線のデータを作成する検量線データ作成部とを有し、
    前記検量線データ作成部で作成された検量線データと前記測定部で測定した前記液状試料の光学特性とに基づいて前記液状試料に含まれる所定物質の濃度を分析する分析装置において、
    前記検量線データを記憶する検量線データ記憶部と、
    前記液状試料の反応温度を制御する温度制御ユニットと、
    予め濃度が既知である前記所定物質の標準溶液の反応温度と略同一の反応温度になるように前記温度制御ユニットを制御する制御部と
    前記検量線データ記憶部に記憶された前記検量線データと前記温度制御ユニットで制御された前記反応温度の下で化学反応を起こした前記液状試料を前記測定部で測定した光学特性とに基づいて前記液状試料の前記所定物質の濃度を算出する濃度算出部と、
    予め設定された濃度基準値と前記濃度算出部で算出された前記液状試料の前記所定物質の濃度とを比較して前記液状試料に前記所定物質が含まれているか否かを判定する判定部と、を有することを特徴とする分析装置。
  2. 前記制御部は、前記所定の分析プロトコルに従い、前記液状試料の反応時間が、前記標準溶液の反応時間と略同一となるように前記液状試料の反応時間を制御することを特徴とする請求項1に記載の分析装置。
  3. 前記制御部は、前記所定の分析プロトコルに従い、前記液状試料を化学反応させる時の前記試薬および前記液状試料の分注量が、前記標準溶液を化学反応させる時の前記試薬および前記標準溶液の分注量とそれぞれ略同一となるように、前記液状試料を化学反応させる時の前記試薬および前記液状試料の分注量を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の分析装置。
  4. 前記各化学反応の終了後に前記各容器内の液体を吸引し、洗浄液を前記各容器内に注入して前記各容器を洗浄する洗浄部を有し、前記制御部が、前記洗浄部によって前記各容器の洗浄を行う毎に、前記洗浄部における前記各容器内の液体の吸引量と前記洗浄液の注入量とがそれぞれ同じ量になるよう制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の分析装置。
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