JP2000321197A - キュベット及びキュベット供給装置 - Google Patents

キュベット及びキュベット供給装置

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JP2000321197A
JP2000321197A JP11128843A JP12884399A JP2000321197A JP 2000321197 A JP2000321197 A JP 2000321197A JP 11128843 A JP11128843 A JP 11128843A JP 12884399 A JP12884399 A JP 12884399A JP 2000321197 A JP2000321197 A JP 2000321197A
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cuvette
reagent
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port
light
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Tomokazu Takahashi
智一 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光源と光検出器との間にキュベットが存在す
るときとしないときとでの検出出力の差を明確にして閾
値設定を容易にすることにより、誤動作を防止する。 【解決手段】 LED48、ホトダイオード50間にキ
ュベット34が存在しない場合は、LED48の光がホ
トダイオード50に検出され、キュベット収容部40か
らキュベットが供給される。ガイドレール44に配列さ
れたキュベット34がLED48、ホトダイオード50
間の位置で停止すると、LED48からホトダイオード
50側に照射される光はキュベット34のしぼ34cに
より遮断され、LED48の光がホトダイオード50に
検出されなくなるか、所定の閾値レベル以下に低下する
ので、その検出信号の変化に対応してキュベット収容部
40からのキュベット供給は停止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キュベットと、キ
ュベット収容部に複数個収容されたキュベットを1個づ
つ供給するキュベット供給装置に関するものである。こ
のようなキュベット及びキュベット供給装置は、例えば
臨床検査の分野において血液凝固反応を自動的に分析す
る血液凝固分析装置や、生化学自動分析装置に適用され
る。
【0002】
【従来の技術】血液凝固反応を測定するには、キュベッ
トに検体と試薬を入れ、そのキュベットを凝固反応測定
部位(測光ポート)に移動させ、キュベットに光源から
測定光を照射し、試料反応液による散乱光又は透過光を
光検出器で検出する。そのため、キュベットは透明部材
で形成されており、例えば透明プラスチック成形品が使
用されている。
【0003】自動血液凝固分析装置には、キュベット収
容部に複数個収容されたキュベットを1個づつ取り出し
て、キュベット配列部に順次配列し、キュベット配列部
に配列されたキュベットを1個づつ供給するキュベット
供給装置が配置されている。このようなキュベット供給
装置では、キュベット収容部からキュベット配列部への
キュベットの供給が過剰にならないように、キュベット
配列部においてキュベットが通過する経路の一方にLE
Dなどの光源を備え、他方には光源からの光を検出する
ホトダイオードなどの光検出器とを備えている。
【0004】キュベット供給装置において、光源と光検
出器との間にキュベットが存在するとき、光検出器側へ
の光源からの光はキュベットにより遮断され、又は検出
光量が減少し、他方、キュベットが存在しないときは、
光検出器側への光源からの光が光検出器にそのまま入射
する。このように、光源と光検出器との間にキュベット
が存在するときとしないときとでは検出光量が異なるの
で、光検出器の検出出力が所定の閾値より大きいか否か
を判断することによりキュベットの有無を判断してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、キュベットは
透明部材で形成されているため、光源と光検出器との間
にキュベットが存在するときとしないときの検出光量が
近似しており、閾値の調整が困難であった。そのため、
誤検知の可能性が高く、キュベット供給装置の誤動作を
招くという問題があった。そこで本発明は、キュベット
供給装置において、光源と光検出器との間にキュベット
が存在するときとしないときとでの検出出力の差を明確
にして閾値設定を容易にすることにより、誤動作を防止
することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる第1の発
明は、透明部材からなる胴体部の一部に、透明度が低下
している部分又は不透明部分を有することを特徴とする
キュベットである。第2の発明は、キュベット収容部に
複数個収容されたキュベットを1個づつ取り出して、キ
ュベット配列部に順次配列し、キュベット配列部に配列
されたキュベットを1個づつ供給するキュベット供給装
置であって、そのキュベット収容部には、上記キュベッ
トが収容され、キュベット配列部に配列されたキュベッ
トの透明度が低下している部分又は不透明部分に対応す
る位置を通る光軸上に、光源とその光源からの光を検出
する光検出器とを備えたキュベット供給装置である。
【0007】キュベット供給装置は、キュベットの胴体
部の一部に、透明度が低下している部分又は不透明部分
を有するキュベットをキュベット収容部に複数個収容
し、キュベット供給が開始されると、キュベット配列部
にキュベットを順次配列する。キュベット配列部におい
て、光源と光検出器と間にキュベットが配列されると、
光検出器側への光源からの光は、キュベットの透明度が
低下している部分又は不透明部分により光量が著しく減
少され、又は遮断される。そのため、光源と光検出器と
間にキュベットが存在するときとしないときとでは、光
検出器の検出出力が大きく異なるようになる。
【0008】
【実施例】図1に本発明が適用される血液凝固分析装置
を表わす。キュベット反応部1には、複数の測光ポート
2が固定されて円弧上に扇形に配列されている。測光ポ
ート2は例えば37℃に保温されている。測光ポート2
として、散乱光量を測定する散乱ポートと、透過光量を
測定する比色ポートが備えられている。散乱ポートは、
図2に示されるように、検体と試薬が分注されるキュベ
ット34を1つずつ着脱可能に保持し、キュベット34
中の検体に対し測定光を照射するLEDなどの光源36
と、試料液による測定光の散乱光を検出するために、測
定光の入射方向と直交する方向の光軸上に設けられたホ
トダイオードなどの光検出器38とを備えている。比色
ポートは、透過光量を測定する複数の比色ポートで共通
の光源から所定の波長の光をキュベットに導く光ファイ
バと、測定光の入射方向と同じ光軸上に設けられたホト
ダイオードなどの光検出器とを備えている。
【0009】図1に戻って説明を続けると、測光ポート
2が配列された円弧に沿って移動するキュベット移送ア
ーム4及び試薬プローブ6が設けられている。図3に示
すように、キュベット移送アーム4と試薬プローブ6は
上下方向に距離をもって配置されており、回転中心を共
通にして、測光ポート2が配列された円弧上を異なる高
さでそれぞれ回転するように設けられている。
【0010】キュベット移送アーム4は、キュベット反
応部1の各測光ポート2にキュベットを装着したり、測
光ポート2からキュベットを取り外したりする。キュベ
ット移送アーム4は各測光ポート2のほか、キュベット
供給装置8からキュベットを受け取るキュベット供給位
置A、キュベットを廃棄するキュベット廃棄ポート1
0、検体と試薬が分注されたキュベットを撹拌する撹拌
ポート12にそれぞれ移動し、停止できるように駆動さ
れる。キュベット移送アーム4はキュベット供給装置8
に溜っているキュベットをキュベット供給位置Aで1つ
ずつ取り出していずれかの測光ポート2にキュベットを
移送して装着したり、いずれかの測光ポート2の測定終
了後のキュベットを取り出してキュベット廃棄ポート1
0に廃棄する。
【0011】図4は、キュベット及びキュベット供給装
置の一実施例を概略構成図であり、(A)はキュベット
供給装置の一部切欠き側面図、(B)はガイドレール周
辺の上面図、(C)はキュベット供給装置に配列される
キュベットを表す側面図、(D)はそのキュベットの断
面図である。キュベット34は透明プラスチック成形品
であり、キュベット34の開口部の鍔34aは胴体部3
4bよりも大きい寸法で形成されている。鍔34a側の
胴体部34bの周囲に、帯状のしぼ(表面に凹凸が形成
され透明度が低下している部分)34cが形成されてい
る。しぼ34cは検体の測定に影響しない位置に形成さ
れている。キュベット供給装置8には、このようなキュ
ベット34をランダムに複数個収容するキュベット収容
部40が設けられている。キュベット収容部40には、
キュベット34の胴体部34bより広く、鍔34aより
も狭い間隔で2枚の回転盤が配置されている。それらの
回転盤の回転により、キュベット収容部40に収容され
たキュベット34が開口部を上側にしてキュベット出口
42から順次排出される。
【0012】キュベット出口42には、キュベット34
の胴体部34bより広く、鍔34aよりも狭い間隔で2
本のガイドレール(キュベット配列部)44の一端側が
配置されている。ガイドレール44は一端側を高く、他
端側を低くして傾斜をもたせて配置されており、キュベ
ット出口42から供給されたキュベット34が一端側か
ら他端側にスライドすることにより、ガイドレール44
にキュベット34が配列される。
【0013】ガイドレール44の他端側には、ガイドレ
ール44をスライドしてきたキュベット34を受け止め
るとともに、配列されたキュベット34を1個づつキュ
ベット供給位置Aに供給するキュベットスライド46が
設けられている。ガイドレール44の一端側には、キュ
ベット34が配列される空間を挾んで、光源としてのL
ED48と、LED48からの光を検出する光検出器と
してのホトダイオード50が配置されている。LED4
8とホトダイオード50は、キュベット34がガイドレ
ール44の一端側に到達したときに、キュベット34の
しぼ34cがLED48、ホトダイオード50間に存在
するように設置されている。
【0014】キュベット収容部40にキュベット34が
収容され、キュベットの供給が開始されると、LED4
8が点灯する。LED48、ホトダイオード50間にキ
ュベット34が存在しない場合は、LED48の光がホ
トダイオード50に検出される。その検出信号に対応し
てキュベット収容部40内の回転盤が回転され、キュベ
ット34がキュベット出口42に供給される。そのキュ
ベット34は、ガイドレール44の一端側から他端側に
スライドし、キュベットスライド46に受け止められ
る。
【0015】LED48の光がホトダイオード50に検
出される場合は、キュベット収容部40からのキュベッ
ト34の供給が繰り返され、ガイドレール44に他端側
から順にキュベット34が配列されていく。ガイドレー
ル44に配列されたキュベット34がLED48、ホト
ダイオード50間の位置で停止すると、LED48から
ホトダイオード50側に照射される光はキュベット34
のしぼ34cにより遮断され、LED48の光がホトダ
イオード50に検出されなくなるか、所定の閾値レベル
以下に低下するので、その検出信号の変化に対応してキ
ュベット収容部40からのキュベット供給は停止され
る。
【0016】その後、キュベットスライド46により、
キュベット34がキュベット供給位置に供給されると、
ガイドレール44に配列されたキュベット34は、鍔3
4aの寸法分だけキュベットスライド46側にそれぞれ
スライドする。そして、LED48、ホトダイオード5
0間にキュベット34が存在しなくなるので、ホトダイ
オード50によりLED48の光が検出され、キュベッ
ト収容部40からのキュベット供給が再開される。
【0017】キュベット34のLED48、ホトダイオ
ード50間に対応する位置にしぼ34cが形成されてい
るので、LED48、ホトダイオード50間にキュベッ
ト34が存在するときと、しないときとではホトダイオ
ード50の検出出力が大きく異なり、閾値設定が容易に
なり、誤動作も解消することができる。この実施例で
は、キュベットの胴体部に、透明度が低下している部分
としてしぼ34cを形成し、しぼ34cにより光検出器
側への光源からの光を遮断しているが、本発明のキュベ
ットはこれに限定されるものではなく、しぼ形成以外の
手段により透明度を低下させてもよいし、不透明にして
もよい。
【0018】図1に戻って説明を続ける。円盤状の試薬
テーブル14の円周上に複数の試薬が配置されている。
試薬テーブル14は図に現われていない駆動機構によっ
て往復方向に回転し、停止できるようになっている。試
薬テーブル14の裏側には、所定の位置の試薬容器の底
面に対応する位置に磁気によりその磁性棒部材を回転さ
せる磁性撹拌器(図示は省略)が配置されている。試薬
容器に磁性棒部材を入れておくことにより、その試薬容
器が磁性撹拌器位置に移送されたときに、試薬が撹拌さ
れて試薬の沈殿を抑制することができる。
【0019】試薬プローブ6は各測光ポート2のほか、
試薬テーブル14上の試薬吸引位置B,C、試薬プロー
ブ6のノズルを洗浄する洗浄ポート16にそれぞれ移動
し、停止できるように駆動される。試薬テーブル14の
外周には円盤状の検体テーブル18が設けられており、
検体テーブル18の円周上に複数の検体が配置されてい
る。検体テーブル18は図に現われていない駆動機構に
よって試薬テーブル14とは別々に往復方向に回転し、
停止できるようになっている。試薬テーブル14と検体
テーブル18は互いに同心円上に配置されているので、
コンパクトな配置にすることができる。
【0020】検体テーブル18の付近には検体プローブ
20が備えられており、検体プローブ20は検体テーブ
ル18の検体吸引位置Dに移送されてきた検体を吸引
し、キュベット供給位置Aにあるキュベットに検体を分
注する。検体プローブ20はキュベット供給位置A、検
体吸引位置Dのほか、検体プローブ20のノズルを洗浄
する洗浄ポート22、緊急検体ポート24、バッファポ
ート26、希釈液ポート28、洗剤ポート30、外部検
体ポート32にそれぞれ移動し、停止できるように駆動
される。試薬テーブル14及び検体テーブル18は、配
置された検体と試薬の劣化を防止するため、図示しない
冷却機構により所定の温度に冷却されている。測光ポー
トが37℃に保温されていることから、試薬を分注した
ときの温度変化をさけるために、試薬プローブ6のノズ
ルには湯が循環されており、冷却された試薬を加温し
て、試薬を分注するときには試薬が所定の温度以上にな
るようにしている。
【0021】各部の動作を制御するために制御部が設け
られている。その制御部による動作として、1サイクル
に試薬分注を2回行なう標準モードと、1回行なう高速
モードとが設けられている。まず、標準モードについて
説明する。図5は、標準モードにおけるキュベット移送
アーム4、試薬プローブ6、検体プローブ20などによ
る動作を示したものであり、1サイクルが20秒で構成
されている。1サイクルにはキュベット供給、検体分
注、キュベット排出、第1試薬分注、第1試薬分注後の
撹拌、第2試薬分注、第2試薬分注後の撹拌の各動作が
割り当てられており、それらの動作が含まれているとし
ても1サイクルには1回のみしか含まれていない。
【0022】キュベット供給装置8により新しいキュベ
ットがキュベット供給位置Aに配置される。検体テーブ
ル18では検体の識別情報が検体容器にバーコードなど
により付されており、次に分注される検体容器の識別情
報がバーコードリーダなどにより読み取られて測定項目
が認識される。その後、その検体が検体吸引位置Dに移
送される。検体プローブ20により、バッファポート2
6から所定量のバッファ又は希釈液ポート28から所定
量の生理食塩水が吸引された後、検体吸引位置Dにある
検体が所定量吸引され、その検体がバッファ又は生理食
塩水とともにキュベット供給位置Aでキュベットに分注
される(検分)。
【0023】キュベット移送アーム4により、検体が分
注されたキュベットがキュベット供給位置Aから空いて
いる測光ポート2に移送される。そのキュベットは、測
光ポート2での2サイクルの保温時間をおいた後、キュ
ベット移送アーム4により撹拌ポート12に移送され
る。試薬テーブル14では第1試薬が試薬吸引位置B又
はCに移送される。試薬プローブ6により、試薬吸引位
置B又はCにある第1試薬が所定量吸引され、撹拌ポー
ト12に装着された、検体が分注されたキュベットに第
1試薬が分注される(R1分)。そして、撹拌ポート1
2により、検体と第1試薬が撹拌される。第1試薬を分
注するために試薬プローブ6のノズルが下降していると
き、そのノズルとキュベット移送アーム4との接触を防
止するために、キュベット移送アーム4の動作は禁止さ
れている。撹拌後、第1試薬が分注されたキュベット
は、キュベット移送アーム4により、撹拌ポート12か
ら測光ポート2に移送される。そのキュベットは、検体
と第1試薬とを反応させるための、測光ポート2での9
サイクルの第1反応時間をおいた後、キュベット移送ア
ーム4により撹拌ポート12に移送される。
【0024】試薬テーブル14では第2試薬が試薬吸引
位置B又はCに移送される。試薬プローブ6により、試
薬吸引位置B又はCにある第2試薬が所定量吸引され、
撹拌ポート12に装着された、検体及び第1試薬が分注
されたキュベットに第2試薬が分注される(R2分)。
そして、そのキュベットの収容液が撹拌ポート12によ
り撹拌される。第2試薬を分注するために試薬プローブ
6のノズルが下降しているときも、ノズルとキュベット
移送アーム4との接触を防止するために、キュベット移
送アーム4の動作が禁止されている。撹拌後、第2試薬
が分注されたキュベットは、キュベット移送アーム4に
より、撹拌ポート12から測光ポート(比色ポート)2
に移送される。そして、検体と第1試薬との反応による
生成物と第2試薬とを反応させるための、約14サイク
ルの第2反応時間をおいた後、透過光量が測定される。
測定の終了した検体のキュベットは、キュベット移送ア
ーム4によってキュベット廃棄ポート10へ廃棄される
(廃棄)。
【0025】この動作は、2種類の試薬を必要とする比
色項目の測定を行なう場合の動作である。例えばAPT
T測定など、2種類の試薬を必要とする2試薬系凝固項
目では、キュベットを測光ポート(散乱ポート)2に装
着した状態で第2試薬の分注を行ない、第2試薬分注と
同時に凝固反応過程測定を開始する。また、例えばPT
測定やFib測定など、1種類の試薬のみ分注して行な
う1試薬系凝固項目では、キュベットを測光ポート(散
乱ポート)2に装着した状態で試薬の分注を行ない、試
薬分注と同時に凝固反応過程測定を開始する。このよう
に、測定項目により撹拌動作の必要性が異なるので、1
つの検体について複数の項目を測定するときには、図5
に示す、第1試薬分注もしくは第2試薬分注又はその両
方に関係するキュベット移送動作及び撹拌動作が省略さ
れるサイクルがある。
【0026】図6に、標準モードにおける各項目ごとの
基本パターンを示す。ここでは、1つの検体について、
比色、APTT、PT及びFibの4項目を測定する場
合を示す。図6中での記号「S」はキュベット供給及び
検体分注、「R1」は第1試薬分注、「R2」は第2試
薬分注、「排」はキュベット排出を表わしている。PT
とFibは同じ動作をする。PTとFibは1サイクル
目に、検体の分注とキュベットの供給が行なわれ、2サ
イクル保温した後、4サイクル目に第1試薬(トリガー
試薬)が分注される。トリガー試薬分注後、散乱光量測
定が開始され、血液凝固が検出されると測定が終了して
キュベットが排出される。
【0027】APTTでも1サイクル目に、検体の分注
とキュベットの供給が行なわれ、同じく2サイクルの保
温時間をおいた後、4サイクル目に第1試薬が分注され
る。第1試薬分注後、活性化のために189秒間の一定
時間をおいた後、13サイクル目に第2試薬(トリガー
試薬)が分注されて散乱光量の測定が開始され、血液凝
固検出後にキュベットが排出される。
【0028】比色でも1サイクル目に、検体の分注とキ
ュベットの供給が行なわれ、同じく2サイクルの保温時
間をおいた後、4サイクル目に第1試薬が分注される。
第1試薬分注後、検体と第1試薬との反応(第1反応)
のために189秒間の一定時間をおいた後、13サイク
ル目に第2試薬が分注される。第2試薬分注により、検
体と第1試薬との反応による生成物と第2試薬との反応
(第2反応)が開始され、297秒間、27サイクル目
まで透過光量の測定が行なわれる。このように、測定は
レート法とエンドポイント法の両方で行なわれる。その
後キュベットが排出される。このようにして、1検体に
ついて4項目の測定が行なわれる。
【0029】図7に標準モードでの測光ポートの使用状
況を示す。ここでは、1つの検体について、比色、AP
TT、PT及びFibの4項目を測定する場合を示す。
ただし、FibもPTとして示してある。図6に示され
たように、いずれの項目においても、検体分注及びキュ
ベット供給(S)から一定時間後に第1試薬を分注する
(R1)。その後、測定項目に応じて、測光又は第2試
薬分注(R2)を行なう。比色の場合は、第2試薬分注
後、キュベットを比色ポートに装着する。ここでは、比
色において、第2試薬分注以前のキュベット収容液を保
温する測光ポート2として散乱ポートを使用している
が、比色ポートを用いてもよい。この標準モードによれ
ば、1時間あたり180テスト、すなわち、比色項目を
含む4項目の測定を45検体について行なうことができ
る。
【0030】次に、高速モードについて説明する。図8
は、高速モードにおけるキュベット移送アーム4、試薬
プローブ6、検体プローブ20などによる動作を示した
ものであり、1サイクルが12秒で構成されている。1
サイクルにはキュベット供給、検体分注、キュベット排
出、試薬分注の各動作が割り当てられており、それらの
動作が含まれているとしても1サイクルには1回のみし
か含まれていない。
【0031】標準モードと同様にして、新しいキュベッ
トがキュベット供給位置Aに配置され、そのキュベット
に、検体がバッファ又は生理食塩水とともに分注され
(検分)、キュベット供給位置Aから空いている測光ポ
ート2に移送される。試薬テーブル14では所定の試薬
が試薬吸引位置B又はCに移送される。試薬プローブ6
により、試薬吸引位置B又はCにある試薬が所定量吸引
され、測光ポート2に装着されたキュベットに試薬が分
注される(R1分)。検体と試薬の撹拌は、試薬プロー
ブから射出される試薬の勢いにより行なわれる。試薬を
分注するために試薬プローブ6のノズルが下降している
とき、そのノズルとキュベット移送アーム4との接触を
防止するために、キュベット移送アーム4の動作は禁止
されている。試薬分注と同時に凝固反応過程測定が開始
される。測定の終了した検体のキュベットは、キュベッ
ト移送アーム4によってキュベット廃棄ポート10へ廃
棄される(廃棄)。
【0032】この動作は、例えばPT測定やFib測定
など、1種類の試薬のみ分注して行なう1試薬系凝固項
目の測定を行なう場合の動作である。例えばAPTT測
定など、2種類の試薬を必要とする2試薬系凝固項目で
は、まず第1試薬を分注し、活性化のための第1試薬分
注から一定時間が経過した後、第2試薬の分注を行な
い、第2試薬分注と同時に凝固反応過程測定を開始す
る。このように、測定項目によっては1つのキュベット
に対して2回の試薬分注の動作が必要になるので、その
ような項目が含まれる場合には、図5に示す、キュベッ
ト供給動作及び検体分注動作、もしくはキュベット廃棄
動作、又はそれらの動作すべてが省略されるサイクルが
ある。
【0033】図9に、高速モードにおける各項目ごとの
基本パターンを示す。ここでは、1つの検体について、
APTT、PT及びFibの3項目を測定する場合を示
す。ここでは、比色項目は分析しないものとして説明す
る。図9中での記号「S」はキュベット供給及び検体分
注、「R1」は第1試薬分注、「R2」は第2試薬分
注、「排」はキュベット排出を表わしている。PTとF
ibは同じ動作をする。PTとFibは1サイクル目
に、検体の分注とキュベットの供給が行なわれ、4サイ
クル保温した後、6サイクル目に第1試薬(トリガー試
薬)が分注される。トリガー試薬分注後、散乱光量測定
が開始され、血液凝固が検出されると測定が終了してキ
ュベットが排出される。
【0034】APTTでも1サイクル目に、検体の分注
とキュベットの供給が行なわれ、同じく4サイクルの保
温時間をおいた後、6サイクル目に第1試薬が分注され
る。第1試薬分注後、活性化のために192秒間の一定
時間をおいた後、22サイクル目に第2試薬(トリガー
試薬)が分注されて散乱光量の測定が開始され、血液凝
固検出後にキュベットが排出される。ここで、黒く塗り
つぶしてある部分(17サイクル目)は、もしそのサイ
クルで検体分注を行なえば、その検体の第1試薬分注の
タイミングと別の検体でAPTT測定を行なうものの第
2試薬分注のタイミングとが同じサイクルで重なること
がある場合に、その検体のキュベット供給と検体分注を
1サイクルずらすことを意味している。このように、1
サイクル中に2回の試薬分注の必要が生じないようにタ
イミングを制御している。このようにして、1検体につ
いて3項目の測定が行なわれる。
【0035】図10に標準モードでの測光ポートの使用
状況を示す。ここでは、1つの検体について、APT
T、PT及びFibの3項目を測定する場合を示す。た
だし、FibもPTとして示してある。図9に示された
ように、いずれの項目においても、検体分注及びキュベ
ット供給(S)から一定時間後に第1試薬を分注する
(R1)。その後、測定項目に応じて、測光又は第2試
薬分注(R2)を行なう。高速モードでは、比色項目は
分析しないので、比色ポートは使用されない。この高速
モードによれば、1時間あたり225テスト、すなわ
ち、2試薬系凝固項目を含む3項目の測定を75検体に
ついて行なうことができる。また、1試薬系凝固項目の
みを測定する場合には、最大300テストを行なうこと
ができる。
【0036】図11(A)に分析モード選択部周辺を表
すブロック図、(B)に分析モードを選択する際の分析
条件画面を示す。標準モードの動作プログラムが記憶さ
れた標準モード記憶部52と、高速モードの動作プログ
ラムが記憶された高速モード記憶部54が設けられてい
る。標準モード記憶部52、高速モード記憶部54は、
分析モード選択部56にそれぞれ接続されている。分析
モード選択部56には、装置の動作を制御する制御部5
8と、いずれかの分析モードが選択される入力部60も
接続されている(A)。
【0037】(B)に示す分析条件画面でいずれかの分
析モードが選択されると、入力部60によりその選択情
報が分析モード選択部56に送られる。分析モード選択
部56は、その選択情報に基づいて、標準モード記憶部
52又は高速モード記憶部54から動作プログラムを読
み出し、制御部58に送る。制御部58は、その動作プ
ログラム及び測定項目に応じて、図7又は図10に示し
たような測定プログラムを作成する。
【0038】この実施例では、キュベット移送機構4と
試薬プローブ6が、円弧状に一列に配置された測光ポー
ト2上を移動する構成になっているが、本発明はこれに
限定されるものではなく、測光ポート2の配列が直線状
であっても、マトリックス状であっても、キュベット移
送機構4と試薬プローブ6が異なる高さで測光ポート2
上を移動する構成であればよい。また、この実施例では
検体テーブル18としてターンテーブル方式のものを示
しているが、ラック式のものであってもよい。また、試
薬テーブル14もターンテーブル式のものを示している
が、試薬プローブ6の軌跡上に試薬容器を配置してもよ
い。また、この実施例では、試薬テーブル14と検体テ
ーブル18とは別々の駆動機構により回転されている
が、同じ駆動機構により同時に回転回転させてもよい。
【0039】また、試薬プローブ4は検体分注を行なう
機能も備えるようにし、検体プローブ20が設置されて
いない構成にしてもよい。この実施例では、標準モード
として、1サイクルに2回の試薬分注動作を行なう動作
シーケンスを設定しているが、本発明はこれに限定され
るものではなく、1サイクルに3回以上の試薬分注動作
を行なう動作シーケンスを設定しておいてもよい。ま
た、この実施例の高速モードでは、凝固項目に限定して
説明しているが、比色項目でも撹拌を必要としないもの
には適用することができる。この実施例では、本発明を
血液凝固分析装置に適用しているがこれに限定されるも
のではなく、キュベット及びキュベット供給装置を備え
る分析装置であれば適用することができる。
【0040】
【発明の効果】本発明にかかる第1の発明では、キュベ
ットの透明部材からなる胴体部の一部に、透明度が低下
している部分又は不透明部分を形成し、第2の発明で
は、そのキュベットをキュベット収容部に収容して、キ
ュベット配列部に配列されたキュベットの透明度が低下
している部分又は不透明部分に対応する位置を通る光軸
上に、光源とその光源からの光を検出する光検出器とを
備え、キュベット配列部において、光源と光検出器と間
にキュベットが配列されたときに、光検出器側への光源
からの光を、キュベットの透明度が低下している部分又
は不透明部分により光量が著しく減少し、又は遮断する
ようにしたので、光源と光検出器との間にキュベットが
存在するときとしないときとでの検出出力の差を明確に
して閾値設定を容易にすることにより、誤動作を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した血液凝固分析装置を示す平
面図である。
【図2】 その血液凝固分析装置における測光ポートを
示す平面図である。
【図3】 その血液凝固分析装置におけるキュベット移
送アーム及び試薬プローブを示す側面図である。
【図4】 キュベット及びキュベット供給装置の一実施
例を概略構成図であり、(A)はキュベット供給装置の
一部切欠き側面図、(B)はガイドレール周辺の上面
図、((C)はキュベット供給装置に配列されるキュベ
ットを表す側面図、(D)はそのキュベットの断面図で
ある。
【図5】 標準モードの動作の1サイクルの例を示す図
である。
【図6】 標準モードの測定項目の基本パターンの例を
示す図である。
【図7】 標準モードでの測光ポートの使用状況を示す
図である。
【図8】 高速モードの動作の1サイクルの例を示す図
である。
【図9】 高速モードの測定項目の基本パターンの例を
示す図である。
【図10】 高速モードでの測光ポートの使用状況を示
す図である。
【図11】 (A)は分析モード選択部周辺を表すブロ
ック図、(B)は分析モードを選択する際の分析条件画
面を示す図である。
【符号の説明】
1 キュベット反応部 2 測光ポート 4 キュベット移送アーム 6 試薬プローブ 8 キュベット供給装置 10 キュベット廃棄ポート 12 撹拌ポート 14,22 試薬テーブル 16 洗浄ポート 18 検体テーブル 20 検体プローブ 24 緊急検体ポート 26 バッファポート 28 希釈液ポート 30 洗剤ポート 32 外部検体ポート 34 キュベット 34a 開口部の鍔 34b 胴体部 34c しぼ 40 キュベット収容部 42 キュベット出口 44 ガイドレール 46 キュベットスライド 48 LED 50 ホトダイオード

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明部材からなる胴体部の一部に、透明
    度が低下している部分又は不透明部分を有することを特
    徴とするキュベット。
  2. 【請求項2】 キュベット収容部に複数個収容されたキ
    ュベットを1個づつ取り出して、キュベット配列部に順
    次配列し、キュベット配列部に配列されたキュベットを
    1個づつ供給するキュベット供給装置において、 前記キュベット収容部には、透明部材からなる胴体部の
    一部に、透明度が低下している部分又は不透明部分を有
    するキュベットが収容され、 前記キュベット配列部に配列されたキュベットの前記透
    明度が低下している部分又は不透明部分に対応する位置
    を通る光軸上に、光源とその光源からの光を検出する光
    検出器と、を備えていることを特徴とするキュベット供
    給装置。
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