JP4948567B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両に設けられ、モータによりドライバの操舵トルクを補助するためのアシストトルクを発生する車両用操舵装置に関する。
従来から、自動車等の車両のステアリング機構を、モータの回転力でアシスト(補助)する車両用操舵装置が知られている。このような車両用操舵装置は、モータの駆動力を、減速機構およびギアまたはベルト等の伝達機構を介して、ステアリング機構にアシストするように構成されている。
一般的に、車両用操舵装置では、ステアリングホイールに加えられる操舵トルクThdlと車速Vとに基づいて、アシストトルクTassistを設定する。具体的には、まず、操舵トルクThdlおよび車速Vとモータへの電流指令値Irefとの関係を定めるアシストマップがあらかじめ設定される。続いて、このアシストマップから操舵トルクThdlおよび車速Vに応じた電流指令値Irefが読み出され、この電流指令値Irefに応じたアシストトルクTassistがモータから発生される。
ここで、従来の車両用操舵装置に設定されるアシストマップを図22に例示する。図22において、このアシストマップは、操舵トルクThdlが大きくなるほど電流指令値Irefが大きくなり、かつ勾配が大きくなるように設定されている。また、車速Vが大きくなるほど電流指令値Irefが小さくなるように設定されている。
次に、ステアリング機構のステアリング軸に生じる力(ステアリング軸反力トルクTtran)を図23に示す。図23において、ステアリング軸反力トルクTtranは、操舵状態(切り込み、切り返し、切り戻し)に応じたヒステリシス特性を有する。これは、ステアリング軸反力トルクTtranが、タイヤが路面から受ける路面反力トルクTalignとステアリング機構の摩擦トルクTfrpとの和であり、摩擦トルクTfrpの向きが操舵状態によって決定され、切り込み時には加算されて切り戻し時には減算されるためである。
すなわち、路面反力トルクTalignに、ステアリング機構の摩擦トルクTfrpに相当するヒステリシス特性を含むトルクが、ステアリング軸反力トルクTtranとなる。なお、力学的には、操舵トルクThdlとアシストトルクTassistとの和が、このステアリング軸反力トルクTtranと等しくなる。
続いて、操舵トルクThdlとステアリング軸反力トルクTtranとの関係を図24に示す。図24において、図22に示したアシストマップが2次関数的なので、操舵トルクThdlとアシストトルクTassistとの和であるステアリング軸反力トルクTtranも2次関数成分を有する。
そのため、図24に示すように、ステアリング軸反力トルクTtranが有するヒステリシス幅(摩擦トルクTfrpの2倍に相当する)に対応する操舵トルクThdlのヒステリシス幅は、ステアリング軸反力トルクTtranの大きさによって異なる。具体的には、ステアリング軸反力トルクTtranが大きくなるほど、操舵トルクThdlのヒステリシス幅は小さくなる。すなわち、操舵角θhdlが大きくなるほど操舵トルクThdlのヒステリシス幅は小さくなる。
ここで、従来の車両用操舵装置における操舵角θhdlと操舵トルクThdlとのリサージュ波形を図25に示す。従来の車両用操舵装置では、操舵状態に関わらず1つのアシストマップにより電流指令値Irefを決定しているので、リサージュ波形は図25のようになる。また、アシストマップは、切り込み時の操舵フィーリングおよび切り戻し時の操舵フィーリングの何れか一方の操舵フィーリングを優先して設定されている。
そのため、切り込み時および切り戻し時の両方の操舵フィーリングをともに良好にすることができないという問題があった。
また、上述したように、操舵角θhdlが大きくなるほど操舵トルクThdlのヒステリシス幅が小さくなるので、保舵状態を持続することが困難であり、操舵フィーリングが低下するという問題もあった。
そこで、上記の問題を解決するために、特許文献1に記載された車両用操舵装置は、操舵トルクおよび操舵回転数に基づいてステアリング系の戻り状態を検出する戻り検出手段と、操舵トルクに基づいて操舵時のアシストトルクを決定する操舵時制御信号決定手段および戻り時のアシストトルクを決定する戻り時制御信号決定手段と、戻り検出手段からの出力信号に基づいて操舵時制御信号決定手段または戻り時制御信号決定手段を選択する選択手段とを備えている。
そのため、切り込み時(操舵時)および切り戻し時(戻り時)のアシストトルクを別々に演算し、操舵状態に応じて何れかのアシストトルクを選択することにより、切り込み時および切り戻し時の両方の操舵フィーリングをともに良好にすることができる。
特許第1755896号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
特許文献1に記載された従来の車両用操舵装置では、操舵状態が切り込み状態から切り戻し状態に変化すると、モータへの電流指令値が操舵時制御信号から戻り時制御信号に急変する。
そのため、モータへのアシスト電流の発振が起こりやすく、操舵フィーリングが悪化するという問題がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、切り込み時および切り戻し時の両方の操舵フィーリングをともに良好にするとともに、操舵状態が変化する際のアシスト電流の発振を防止して操舵フィーリングを良好に保つことができる車両用操舵装置を得ることを目的とする。
この発明に係る車両用操舵装置は、車両のドライバの操舵による操舵トルクをモータで補助する車両用操舵装置であって、操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、車両のステアリングホイールの操舵角速度を検出する操舵角速度検出手段と、操舵トルクおよび操舵角速度に基づいて、車両の操舵状態が切り込み状態、切り戻し状態および切り返し状態の何れの状態かを判定する操舵状態判定手段と、操舵トルクに基づいて、操舵状態が切り込み状態である場合の切り込み時電流指令値を演算する切り込み時電流演算手段と、操舵トルクに基づいて、操舵状態が切り戻し状態である場合の切り戻し時電流指令値を演算する切り戻し時電流演算手段と、操舵状態判定手段の判定結果、切り込み時電流指令値および切り戻し時電流指令値に基づいて、モータを駆動させるためのアシスト電流指令値を演算するアシスト電流指令値演算手段と、ステアリングホイールの操舵角加速度を検出する操舵角加速度検出手段とを備え、アシスト電流指令値演算手段は、操舵状態判定手段が操舵状態を切り込み状態と判定した場合に、切り込み時電流指令値をアシスト電流指令値として出力し、操舵状態判定手段が操舵状態を切り戻し状態と判定した場合に、切り戻し時電流指令値をアシスト電流指令値として出力し、操舵状態判定手段が操舵状態を切り返し状態と判定した場合に、切り込み時電流指令値および切り戻し時電流指令値を用いて、前記操舵角速度および前記操舵角加速度に応じた演算を実行してアシスト電流指令値を決定するものである。
この発明に係る車両用操舵装置によれば、アシスト電流指令値演算手段は、操舵状態判定手段が操舵状態を切り込み状態と判定した場合に、操舵状態が切り込み状態である場合の切り込み時電流指令値をアシスト電流指令値として出力する。また、アシスト電流指令値演算手段は、操舵状態判定手段が操舵状態を切り戻し状態と判定した場合に、操舵状態が切り戻し状態である場合の切り戻し時電流指令値をアシスト電流指令値として出力する。また、アシスト電流指令値演算手段は、操舵状態判定手段が操舵状態を切り返し状態と判定した場合に、切り込み時電流指令値および切り戻し時電流指令値に基づいて、アシスト電流指令値を演算する。
そのため、切り込み時および切り戻し時の両方の操舵フィーリングをともに良好にするとともに、操舵状態が変化する際のアシスト電流の発振を防止して操舵フィーリングを良好に保つことができる車両用操舵装置を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係る車両用操舵装置が取り付けられた車両のステアリング機構を示す構成図である。 図1の制御ユニットをアシストモータとともに示すブロック図である。 図2の切り込み時電流演算部および切り戻し時電流演算部が有する切り込み時用電流指令値マップおよび切り戻し時用電流指令値マップを例示する説明図である。 図2の操舵状態判定部による操舵状態判定処理を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用操舵装置における操舵角と操舵トルクとのリサージュ波形を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係る別の車両用操舵装置が取り付けられた車両のステアリング機構を示す構成図である。 図6の制御ユニットをアシストモータとともに示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係るさらに別の車両用操舵装置が取り付けられた車両のステアリング機構を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る車両用操舵装置における操舵角と操舵トルクとの別のリサージュ波形を示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係る車両用操舵装置の制御ユニットをアシストモータとともに示すブロック図である。 図10の操舵状態判定部による操舵状態判定処理を説明するための説明図である。 図10の操舵状態判定部による別の操舵状態判定処理を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用操舵装置の制御ユニットをアシストモータとともに示すブロック図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用操舵装置における操舵状態とアシスト電流指令値との関係を示す説明図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用操舵装置における制御系全体の開ループ周波数特性を例示する説明図である。 図13の位相補償部の伝達関数の周波数特性を示す説明図である。 図13の位相補償部による位相補償の効果を示す説明図である。 図13の位相補償部の伝達関数の別の周波数特性を示す説明図である。 図13の位相補償部による位相補償の別の効果を示す説明図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用操舵装置における操舵状態とアシスト電流指令値との別の関係を示す説明図である。 この発明の実施の形態3に係る車両用操舵装置における操舵状態とアシスト電流指令値とのさらに別の関係を示す説明図である。 従来の車両用操舵装置に設定されるアシストマップを例示する説明図である。 従来の車両用操舵装置における操舵角とステアリング軸反力トルクとの関係を示す説明図である。 従来の車両用操舵装置における操舵トルクとステアリング軸反力トルクとの関係を示す説明図である。 従来の車両用操舵装置における操舵角と操舵トルクとのリサージュ波形を示す説明図である。
以下、この発明の車両用操舵装置の好適な実施の形態につき図面を用いて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。
なお、以下の実施の形態では、この車両用操舵装置が自動車に搭載されている場合について説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る車両用操舵装置が取り付けられた車両のステアリング機構10を示す構成図である。
図1において、ステアリング機構10は、ステアリングホイール1と、ステアリング軸2と、ステアリングギアボックス3と、ラックアンドピニオン機構4と、タイヤ5(車輪)とを備えている。
車両用操舵装置は、ステアリングホイール1に取り付けられた操舵角検出器6と、ステアリング軸2に取り付けられたトルクセンサ7(操舵トルク検出手段)と、同じくステアリング軸2に取り付けられたアシストモータ8(モータ)と、車速を検出する車速検出器9と、アシストモータ8を制御するEPS(Electric Power Steering)制御ユニット20(以下、「制御ユニット20」と略称する)とを有している。
ここで、車両用操舵装置には、電源装置(図示せず)から電力が供給されている。
また、操舵角検出器6、トルクセンサ7、アシストモータ8および車速検出器9は、ケーブルを介して制御ユニット20に電気的に接続されている。
自動車のドライバが操舵するステアリングホイール1は、ステアリング軸2の一端に連結されている。また、ステアリングホイール1には、操舵角θhdlを検出して制御ユニット20に出力する操舵角検出器6が取り付けられている。
ステアリング軸2には、ドライバの操舵による操舵トルクThdlを検出して制御ユニット20に出力するトルクセンサ7が取り付けられている。また、ステアリング軸2には、操舵トルクThdlを補助するためのアシストトルクTassistを発生する電動のアシストモータ8が、減速ギア(図示せず)を介して取り付けられている。
ステアリング軸2の他端には、操舵トルクThdlとアシストトルクTassistとを足し合わせて得られる合成トルクを数倍に増幅するステアリングギアボックス3が連結されている。
また、ステアリングギアボックス3には、回転運動を直線運動に変換するラックアンドピニオン機構4を介して、タイヤ5が取り付けられている。
車速検出器9は、車両の車速Velを検出して制御ユニット20に出力する。
制御ユニット20には、操舵角θhdl、操舵トルクThdl、車速Vel、アシストモータ8のモータ検出電流Iactおよびアシストモータ8のモータ端子間電圧Vmtrが入力される。
また、制御ユニット20は、上記の入力に基づいてアシストモータ8にアシストトルクTassistを発生させるための目標電流値を演算し、アシストモータ8にモータ駆動電流Idrvを出力する。
また、図1において、ステアリング軸2に生じるステアリング軸反力トルクTtranは、ステアリング軸2に換算された路面反力トルクである。また、図23に示したように、ステアリング軸反力トルクTtranは、タイヤ5が路面から受ける路面反力トルクTalignと、アシストモータ8における摩擦トルクTmfricを除くステアリング機構10の摩擦トルクTfrpとを加算した値である。
この車両用操舵装置は、ドライバがステアリングホイール1を操舵したときの操舵トルクThdlをトルクセンサ7で検出し、その操舵トルクThdlに応じたアシストトルクTassistを発生させることを主な機能とする。
図2は、図1の制御ユニット20をアシストモータ8とともに示すブロック図である。
図2において、制御ユニット20は、車速検出部21と、操舵トルク検出部22と、位相補償部23(位相補償手段)と、切り込み時電流演算部24(切り込み時電流演算手段)と、切り戻し時電流演算部25(切り戻し時電流演算手段)と、操舵角速度検出部26(操舵角速度検出手段)と、操舵状態判定部27(操舵状態判定手段)と、アシスト電流指令値演算部28(アシスト電流指令値演算手段)と、モータ電流検出部29と、減算器30と、モータ駆動部31とを有している。
ここで、制御ユニット20は、CPUとプログラムを格納したメモリとを有するマイクロプロセッサ(図示せず)で構成されており、制御ユニット20を構成する各ブロックは、メモリにソフトウェアとして記憶されている。
以下、上記構成の制御ユニット20の各部位の機能について説明する。
車速検出部21は、車速検出器9からの車速Velを受けて、車速信号Vel(s)を出力する。操舵トルク検出部22は、トルクセンサ7からの操舵トルクThdlを受けて、操舵トルク信号Thdl(s)を出力する。位相補償部23は、操舵トルク検出部22からの操舵トルク信号Thdl(s)を位相補償して出力する。
切り込み時電流演算部24は、操舵トルクThdlおよび車速Velと、切り込み時電流指令値Iupとの関係が記された切り込み時用電流指令値マップを有している。また、切り込み時電流演算部24は、車速検出部21からの車速信号Vel(s)と、位相補償部23からの操舵トルク信号Thdl(s)とに基づいて、この切り込み時用電流指令値マップから、切り込み時電流指令値信号Iup(s)を演算する。
切り戻し時電流演算部25は、操舵トルクThdlおよび車速Velと、切り戻し時電流指令値Idownとの関係が記された切り戻し時用電流指令値マップを有している。また、切り戻し時電流演算部25は、車速検出部21からの車速信号Vel(s)と、位相補償部23からの操舵トルク信号Thdl(s)とに基づいて、この切り戻し時用電流指令値マップから、切り戻し時電流指令値信号Idown(s)を演算する。
ここで、切り込み時電流演算部24および切り戻し時電流演算部25が有する切り込み時用電流指令値マップおよび切り戻し時用電流指令値マップを図3に例示する。図3において、切り込み時用電流指令値マップおよび切り戻し時用電流指令値マップは、同値の操舵トルクThdlが入力された場合に、切り戻し時の電流指令値の方が、切り込み時の電流指令値よりも大きくなるような関係であらかじめ設定されている。また、切り込み時用電流指令値マップおよび切り戻し時用電流指令値マップは、上記の関係を保ちつつ、車速に応じてそれぞれ複数設けられている。
操舵角速度検出部26は、操舵角検出器6からの操舵角θhdlを受けて操舵角θhdlを微分し、操舵角速度信号ωhdl(s)を出力する。
操舵状態判定部27は、操舵トルク検出部22からの操舵トルク信号Thdl(s)と、操舵角速度検出部26からの操舵角速度信号ωhdl(s)とに基づいて、操舵状態(切り込み、切り返し、切り戻し)を判定する。また、操舵状態判定部27は、操舵状態に応じた操舵状態判定信号Sdrv(s)を出力する。
具体的には、操舵状態判定部27は、図4に示すような操舵トルクThdlと操舵角速度ωhdlとの関係に基づいて操舵状態を判定する。
図4より、操舵状態判定部27は、操舵角速度ωhdlの絶対値があらかじめ設定された所定値P以上で、かつ操舵トルクThdlと操舵角速度ωhdlとの符号が同一の場合(すなわち、ωhdl・Thdl/|Thdl|≧Pの場合)に、操舵状態を切り込み状態と判定し、操舵状態判定信号Sdrv(s)を1で出力する。
また、操舵状態判定部27は、操舵角速度ωhdlの絶対値が所定値P以上で、かつ操舵トルクThdlと操舵角速度ωhdlとの符号が同一でない場合(すなわち、ωhdl・Thdl/|Thdl|≦−Pの場合)に、操舵状態を切り戻し状態と判定し、操舵状態判定信号Sdrv(s)を0で出力する。
また、操舵状態判定部27は、操舵角速度ωhdlの絶対値が所定値P以下の場合(すなわち、−P≦ωhdl・Thdl/|Thdl|≦Pの場合)に、操舵状態を切り返し状態と判定し、ωhdl・Thdl/|Thdl|の値に応じた操舵状態判定信号Sdrv(s)を0〜1の範囲で出力する。
これにより、操舵状態が切り込み状態から切り戻し状態(切り戻し状態から切り込み状態)に変化する切り返し状態においても、操舵状態を適切に判定することができる。
図2に戻って、アシスト電流指令値演算部28には、切り込み時電流演算部24からの切り込み時電流指令値信号Iup(s)、切り戻し時電流演算部25からの切り戻し時電流指令値信号Idown(s)および操舵状態判定部27からの操舵状態判定信号Sdrv(s)が入力される。アシスト電流指令値演算部28は、上記の入力に基づいて、操舵状態に応じたアシスト電流指令値Irefを演算し、アシスト電流指令値信号Iref(s)を出力する。
具体的には、アシスト電流指令値演算部28は、操舵状態判定信号Sdrv(s)が1(切り込み状態)の場合には、切り込み時電流指令値信号Iup(s)をアシスト電流指令値信号Iref(s)として出力する。
また、アシスト電流指令値演算部28は、操舵状態判定信号Sdrv(s)が0(切り戻し状態)の場合には、切り戻し時電流指令値信号Idown(s)をアシスト電流指令値信号Iref(s)として出力する。
また、アシスト電流指令値演算部28は、操舵状態判定信号Sdrv(s)が0〜1(切り返し状態)の場合には、次式(1)のようにアシスト電流指令値信号Iref(s)を演算して出力する。
Iref(s)=Iup(s)・Sdrv(s)+Idown(s)・(1−Sdrv(s))・・・(1)
これにより、操舵状態が切り込み状態および切り戻し状態にある場合には、それぞれの操舵状態に応じたアシスト電流指令値信号Iref(s)を出力することができ、かつ操舵状態が切り返し状態にある場合においても、アシスト電流指令値信号Iref(s)の急変を防止することができる。
図2に戻って、モータ電流検出部29は、アシストモータ8に流れるモータ検出電流Iactを受けて、モータ検出電流信号Iact(s)を出力する。減算器30は、アシスト電流指令値信号Iref(s)とモータ検出電流信号Iact(s)との偏差を出力する。
モータ駆動部31は、アシスト電流指令値信号Iref(s)とモータ検出電流信号Iact(s)との偏差を0にするように、モータ駆動電流Idrvを出力する。
アシストモータ8は、モータ駆動電流Idrvにトルク定数と、アシストモータ8とステアリング軸2との間に設けられた減速ギアのギア比とを乗じたアシストトルクTassistを発生し、ドライバが操舵するときの操舵トルクThdlをアシストする。
このように、アシスト電流指令値演算部28は、車両の操舵状態が切り込み状態または切り戻し状態の場合には、それぞれ切り込み時電流指令値信号Iup(s)および切り戻し時電流指令値信号Idown(s)をアシスト電流指令値信号Iref(s)として出力する。このときの操舵角θhdlと操舵トルクThdlとのリサージュ波形を図5に示す。図5より、切り込み時の手応え感を保ちながら切り戻し時の戻され感を軽減し、ヒステリシス幅の変化を抑えて保舵状態を維持しやすい良好な操舵フィーリングを実現することができる。
また、アシスト電流指令値演算部28は、車両の操舵状態が切り込み状態から切り戻し状態(切り戻し状態から切り込み状態)に変化する切り返し状態の場合には、切り込み時電流指令値信号Iup(s)および切り戻し時電流指令値信号Idown(s)に基づいて、上記式(1)からアシスト電流指令値信号Iref(s)を演算する。
そのため、操舵状態の変化によるアシスト電流指令値信号Iref(s)の急変を防止することができ、操舵状態が変化する際のアシスト電流の発振を防止して操舵フィーリングを良好に保つことができる。
以上のように、実施の形態1によれば、アシスト電流指令値演算手段は、操舵状態判定手段が操舵状態を切り込み状態と判定した場合に、操舵状態が切り込み状態である場合の切り込み時電流指令値をアシスト電流指令値として出力する。また、アシスト電流指令値演算手段は、操舵状態判定手段が操舵状態を切り戻し状態と判定した場合に、操舵状態が切り戻し状態である場合の切り戻し時電流指令値をアシスト電流指令値として出力する。また、アシスト電流指令値演算手段は、操舵状態判定手段が操舵状態を切り返し状態と判定した場合に、切り込み時電流指令値および切り戻し時電流指令値に基づいて、アシスト電流指令値を演算する。
そのため、切り込み時および切り戻し時の両方の操舵フィーリングをともに良好にするとともに、操舵状態が変化する際のアシスト電流の発振を防止して操舵フィーリングを良好に保つことができる車両用操舵装置を得ることができる。
なお、上記実施の形態1において、操舵角速度検出部26は、操舵角検出器6からの操舵角θhdlを微分して、操舵角速度信号ωhdl(s)を出力すると説明した。しかしながら、これに限定されず、操舵角速度検出部は、操舵角θhdlではなく、モータ検出電流Iactおよびモータ端子間電圧Vmtrに基づいて、操舵角速度ωhdlを検出してもよい。
このとき、車両用操舵装置は、図1に示した操舵角検出器6を有しない、図6に示すような構成となる。図6において、この車両用操舵装置は、図1に示した制御ユニット20に代えて、制御ユニット20Aを有している。
図7は、図6の制御ユニット20Aをアシストモータ8とともに示すブロック図である。
図7において、制御ユニット20Aは、図2に示した制御ユニット20に加えて、モータ端子間電圧検出部32を有している。また、制御ユニット20Aは、図2に示した操舵角速度検出部26に代えて、操舵角速度検出部26Aを有している。なお、その他の構成については、図2と同様であり、その説明は省略する。
モータ端子間電圧検出部32は、アシストモータ8に印加されるモータ端子間電圧Vmtrを受けて、モータ端子間電圧信号Vmtr(s)を出力する。
操舵角速度検出部26Aは、モータ電流検出部29からのモータ検出電流信号Iact(s)およびモータ端子間電圧検出部32からのモータ端子間電圧信号Vmtr(s)を受けて、モータ検出電流信号Iact(s)とモータ端子間電圧信号Vmtr(s)とから操舵角速度信号ωhdl(s)を推定して出力する。
また、操舵角速度検出部は、操舵角θhdlではなく、モータ回転角θmtrに基づいて、操舵角速度ωhdlを検出してもよい。
このとき、車両用操舵装置は、図1に示した操舵角検出器6を有さず、アシストモータ8に取り付けられたレゾルバ11を有する、図8に示すような構成となる。ここで、アシストモータ8は、ブラシレスモータとする。図8において、この車両用操舵装置は、図1に示した制御ユニット20に代えて、制御ユニット20Bを有している。
レゾルバ11は、アシストモータ8の回転位置を検出して、モータ回転角θmtrを制御ユニット20Bに出力する。
また、制御ユニット20Bは、図2に示した操舵角速度検出部26に代えて、操舵角速度検出部26Bを有している。なお、制御ユニット20Bのその他の構成については、図2と同様であり、その説明は省略する。
操舵角速度検出部26Bは、レゾルバ11からのモータ回転角θmtrを受けてモータ回転角θmtrを微分し、モータギア比で除算することにより操舵角速度信号ωhdl(s)を算出して出力する。
このことは、以下の実施の形態においても同様に適用することができる。
また、上記実施の形態1において、切り込み時用電流指令値マップおよび切り戻し時用電流指令値マップは、同値の操舵トルクThdlが入力された場合に、切り戻し時の電流指令値の方が、切り込み時の電流指令値よりも大きくなるように設定されていると説明した。しかしながら、これに限定されず、上記とは反対に、同値の操舵トルクThdlが入力された場合に、切り込み時の電流指令値の方が、切り戻し時の電流指令値よりも大きくなるように設定されてもよい。
この場合の操舵角θhdlと操舵トルクThdlとのリサージュ波形を図9に示す。図9より、切り戻し時の戻し力を増大させることができるので、戻し力が小さい車両においても適度な戻し力を設定でき、良好な操舵フィーリングを実現することができる。
また、切り込み時用電流指令値マップおよび切り戻し時用電流指令値マップの特性が互いに異なるものであれば、上記以外の設定にしてもよく、切り込み時および切り戻し時の両方の操舵フィーリングを所望の特性に設定することもできる。
このことは、以下の実施の形態においても同様に適用することができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、操舵状態判定部27が、操舵トルク検出部22からの操舵トルク信号Thdl(s)と、操舵角速度検出部26からの操舵角速度信号ωhdl(s)とに基づいて、操舵状態を判定すると説明した。しかしながら、これに限定されず、さらに操舵角加速度信号に基づいて操舵状態を判定してもよい。
図10は、この発明の実施の形態2に係る車両用操舵装置の制御ユニット20Cをアシストモータ8とともに示すブロック図である。
図10において、制御ユニット20Cは、図2に示した制御ユニット20に加えて、操舵角加速度検出部33(操舵角加速度検出手段)を有している。また、制御ユニット20Cは、図2に示した操舵状態判定部27に代えて、操舵状態判定部27C(操舵状態判定手段)を有している。なお、その他の構成については、実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
以下、上記構成の制御ユニット20Cの各部位の機能について説明する。なお、実施の形態1と同様の機能については、説明を省略する。
操舵角加速度検出部33は、操舵角速度検出部26からの操舵角速度信号ωhdl(s)を受けて操舵角速度信号ωhdl(s)を微分し、操舵角加速度信号dωhdl(s)を出力する。
操舵状態判定部27Cは、操舵トルク検出部22からの操舵トルク信号Thdl(s)、操舵角速度検出部26からの操舵角速度信号ωhdl(s)および操舵角加速度検出部33からの操舵角加速度信号dωhdl(s)に基づいて、操舵状態(切り込み、切り返し、切り戻し)を判定する。また、操舵状態判定部27Cは、操舵状態に応じた操舵状態判定信号Sdrv(s)を出力する。
具体的には、操舵状態判定部27Cは、図11に示すような操舵トルクThdlと操舵角速度ωhdlと操舵角加速度dωhdlとの関係に基づいて操舵状態を判定する。
図11より、操舵状態判定部27Cは、操舵角速度ωhdlの絶対値がある値Ω以上で、かつ操舵トルクThdlと操舵角速度ωhdlとの符号が同一の場合(すなわち、ωhdl・Thdl/|Thdl|≧Ωの場合)に、操舵状態を切り込み状態と判定し、操舵状態判定信号Sdrv(s)を1で出力する。
また、操舵状態判定部27Cは、操舵角速度ωhdlの絶対値がある値Ω以上で、かつ操舵トルクThdlと操舵角速度ωhdlとの符号が同一でない場合(すなわち、ωhdl・Thdl/|Thdl|≦−Ωの場合)に、操舵状態を切り戻し状態と判定し、操舵状態判定信号Sdrv(s)を0で出力する。
また、操舵状態判定部27Cは、操舵角速度ωhdlの絶対値がある値Ω以下の場合(すなわち、−Ω≦ωhdl・Thdl/|Thdl|≦Ωの場合)に、操舵状態を切り返し状態と判定し、ωhdl・Thdl/|Thdl|の値に応じた操舵状態判定信号Sdrv(s)を0〜1の範囲で出力する。
ここで、ある値Ωは、操舵角加速度dωhdlに応じて決定され、例えばΩ=k・|dωhdl|のように(kは任意の正の定数)、操舵角加速度dωhdlの絶対値が大きくなるほどΩが大きくなるように設定されている。
これにより、操舵パターンによらずに、操舵状態が切り込み状態から切り戻し状態(切り戻し状態から切り込み状態)に変化する切り返し状態においても、操舵状態を適切に判定することができる。
以上のように、実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、アシスト電流指令値演算手段は、操舵状態判定手段が操舵状態を切り込み状態と判定した場合に、操舵状態が切り込み状態である場合の切り込み時電流指令値をアシスト電流指令値として出力する。また、アシスト電流指令値演算手段は、操舵状態判定手段が操舵状態を切り戻し状態と判定した場合に、操舵状態が切り戻し状態である場合の切り戻し時電流指令値をアシスト電流指令値として出力する。
そのため、切り込み時および切り戻し時の両方の操舵フィーリングをともに良好にすることができる。
また、アシスト電流指令値演算手段は、操舵状態判定手段が操舵状態を切り返し状態と判定した場合に、切り込み時電流指令値および切り戻し時電流指令値に基づいて、アシスト電流指令値を演算する。ここで、操舵状態判定手段は、操舵トルク、操舵角速度および操舵角加速度に基づいて、操舵状態を判定するので、より適切な操舵状態を、操舵パターンによらず判定することができる。
そのため、操舵状態が切り込み状態から切り戻し状態(切り戻し状態から切り込み状態)に変化する切り返し状態において、操舵状態の変化に伴うアシスト電流指令値の急変をより防止することができ、操舵状態が変化する際のアシスト電流の発振を防止して操舵フィーリングをさらに良好に保つことができる。
なお、上記実施の形態2において、ある値Ωは、Ω=k・|dωhdl|と設定されると説明したが、これに限定されない。ある値Ωは、操舵角加速度dωhdlの関数として設定されるのであれば、任意に設定されてよい。
これにより、所望の操舵状態の判定結果を得ることができる。
また、上記実施の形態2において、操舵状態判定部27Cは、操舵トルクThdlと操舵角速度ωhdlと操舵角加速度dωhdlとの関係に基づいて操舵状態を判定すると説明したが、これに限定されない。操舵状態判定部27Cは、上述したステアリング軸反力トルクTtranと路面反力トルクTalignとの関係に基づいて操舵状態を判定してもよい。
このとき、車両用操舵装置には、操舵トルクThdlおよび操舵角加速度dωhdlに基づいて、ステアリング軸反力トルクTtranを検出するステアリング軸反力トルク検出手段(図示せず)と、操舵角速度ωhdlに基づいて、路面反力トルクTalignを検出する路面反力トルク検出手段(図示せず)とが設けられている。
また、操舵状態判定部27Cは、図12に示すようなステアリング軸反力トルクTtranと路面反力トルクTalignとの関係に基づいて操舵状態を判定する。
図12より、操舵状態判定部27Cは、ステアリング軸反力トルクTtranと路面反力トルクTalignとの差の絶対値があらかじめ設定された所定値T以上で、かつステアリング軸反力トルクTtranと路面反力トルクTalignとの符号が同一の場合(すなわち、(Ttran−Talign)・Ttran/|Ttran|≧Tの場合)に、操舵状態を切り込み状態と判定し、操舵状態判定信号Sdrv(s)を1で出力する。ここで、所定値Tは、ステアリング機構10の摩擦トルクTfrp相当に設定することが望ましい。
また、操舵状態判定部27Cは、ステアリング軸反力トルクTtranと路面反力トルクTalignとの差の絶対値が所定値T以上で、かつステアリング軸反力トルクTtranと路面反力トルクTalignとの符号が同一でない場合(すなわち、(Ttran−Talign)・Ttran/|Ttran|≦−Tの場合)に、操舵状態を切り戻し状態と判定し、操舵状態判定信号Sdrv(s)を0で出力する。
また、操舵状態判定部27Cは、ステアリング軸反力トルクTtranと路面反力トルクTalignとの差の絶対値が所定値T以下の場合(すなわち、−T≦(Ttran−Talign)・Ttran/|Ttran|≦Tの場合)に、操舵状態を切り返し状態と判定し、ωhdl・Thdl/|Thdl|の値に応じた操舵状態判定信号Sdrv(s)を0〜1の範囲で出力する。
なお、操舵状態判定部27Cは、切り返し状態については、上述したように操舵角速度ωhdl、または操舵角速度ωhdlおよび操舵角加速度dωhdlに基づいて操舵状態を判定し、切り込み時および切り戻し時については、ステアリング軸反力トルクTtranおよび路面反力トルクTalignに基づいて操舵状態を判定してもよい。
実施の形態3.
上記実施の形態1、2では、位相補償部23が、操舵トルク検出部22からの操舵トルク信号Thdl(s)を位相補償して出力すると説明した。しかしながら、これに限定されず、操舵状態判定部27、27Cからの操舵状態判定信号Sdrv(s)に基づいて、位相補償特性を変更してもよい。
図13は、この発明の実施の形態3に係る車両用操舵装置の制御ユニット20Dをアシストモータ8とともに示すブロック図である。
図13において、制御ユニット20Dは、図10に示した位相補償部23に代えて、位相補償部23D(位相補償手段)を有している。なお、その他の構成については、実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
また、この位相補償部23Dを、図2に示した制御ユニット20に適用してもよい。
以下、上記構成の制御ユニット20Dの各部位の機能について説明する。なお、実施の形態2と同様の機能については、説明を省略する。
位相補償部23Dは、操舵状態判定部27Cからの操舵状態判定信号Sdrv(s)に基づいて位相補償特性を変更し、この位相補償特性により操舵トルク検出部22からの操舵トルク信号Thdl(s)を位相補償して出力する。
ここで、切り込み時電流演算部24および切り戻し時電流演算部25が有する切り込み時用電流指令値マップおよび切り戻し時用電流指令値マップは、図3に示すように、同値の操舵トルクThdlが入力された場合に、切り戻し時の電流指令値の方が、切り込み時の電流指令値よりも大きくなるような関係であらかじめ設定されている。
このとき、操舵トルク−アシスト電流指令値の勾配は、操舵状態に応じて、図14に示すように推移する。図14より、操舵トルク−アシスト電流指令値の勾配の大きさは、切り返し状態>切り戻し状態>切り込み状態となる傾向がある。
次に、制御ユニット20Dおよびステアリング機構10を含む制御系全体の一般的な開ループ周波数特性を図15に示す。図15より、操舵トルク−アシスト電流指令値の勾配が大きくなるほど、ゲイン交差周波数における位相が−180度に近づき、位相余裕が減少して制御の安定性が低下する。すなわち、切り込み状態よりも切り戻し状態で位相余裕が減少し、切り戻し状態よりも切り返し状態で位相余裕が減少する。
ここで、この実施の形態3の位相補償部23Dは、位相進み補償を実行し、その伝達関数Gは、次式(2)で表される。式(2)において、sはラプラス演算子、tは係数、yは1よりも大きな係数である。
Figure 0004948567
式(2)の係数yは、操舵状態に応じてあらかじめ設定された値が適用される。具体的には、1<α<β<γとなる関係の定数があらかじめ設定されており、操舵状態判定信号Sdrv(s)が1(切り込み状態)の場合には、係数yとしてαが適用される。また、操舵状態判定信号Sdrv(s)が0(切り戻し状態)の場合には、係数yとしてβが適用され、操舵状態判定信号Sdrv(s)が0〜1(切り返し状態)の場合には、係数yとしてγが適用される。すなわち、操舵状態に応じて、操舵トルク−アシスト電流指令値の勾配が大きくなるほど係数yが大きく設定されるように、係数yの値が選択される。
続いて、上記式(2)において、係数yがそれぞれα、βおよびγに設定された場合の位相補償部23Dの伝達関数Gの周波数特性を図16に示す。図16より、係数yが大きな値に設定されるほど、位相の進み量が増加する。すなわち、操舵トルク−アシスト電流指令値の勾配が大きな操舵状態のときほど、位相補償部23Dによる位相進み量が増加する。
したがって、操舵トルク−アシスト電流指令値の勾配が大きくなるほど制御の安定性が低下するのに対して、勾配が大きい場合に係数yを大きな値に設定することにより、図17に示すように、制御系全体の開ループ周波数特性における位相余裕を増加させることができ、制御の安定性を向上させることができる。
以上のように、実施の形態3によれば、実施の形態1、2と同様に、切り込み時および切り戻し時の両方の操舵フィーリングをともに良好にするとともに、操舵状態が変化する際のアシスト電流の発振を防止して操舵フィーリングを良好に保つことができる車両用操舵装置を得ることができる。
さらに、位相補償手段は、切り込み状態、切り戻し状態および切り返し状態のそれぞれに応じた位相補償特性を有し、操舵状態判定手段の判定結果に基づいて位相補償手段の位相補償特性を選択する。
そのため、制御系全体の開ループ周波数特性における位相余裕を増加させることができ、制御の安定性を向上させることができる。
なお、上記実施の形態3において、位相補償部23Dは、操舵状態に応じて上記式(2)の係数yを選択すると説明した。しかしながら、これに限定されず、位相補償部23Dは、操舵状態に応じて上記式(2)の係数tを選択して位相補償特性を変更してもよい。
具体的には、t1>t2>t3となる関係の定数があらかじめ設定されており、操舵状態判定信号Sdrv(s)が1(切り込み状態)の場合には、係数tとしてt1が適用される。また、操舵状態判定信号Sdrv(s)が0(切り戻し状態)の場合には、係数tとしてt2が適用され、操舵状態判定信号Sdrv(s)が0〜1(切り返し状態)の場合には、係数tとしてt3が適用される。すなわち、操舵状態に応じて、操舵トルク−アシスト電流指令値の勾配が大きくなるほど係数tが小さく設定されるように、係数tの値が選択される。
続いて、上記式(2)において、係数tがそれぞれt1、t2およびt3に設定された場合の位相補償部23Dの伝達関数Gの周波数特性を図18に示す。図18より、係数tが小さな値に設定されるほど、位相補償される周波数帯域が高周波数側に移動する。すなわち、操舵トルク−アシスト電流指令値の勾配が大きな操舵状態のときほど、位相補償部23Dにより位相補償される周波数帯域が高周波数側に移動する。
したがって、操舵トルク−アシスト電流指令値の勾配が大きくなるほど制御の安定性が低下するのに対して、勾配が大きい場合に係数tを小さな値に設定することにより、図19に示すように、制御系全体の開ループ周波数特性における位相余裕を増加させることができ、制御の安定性を向上させることができる。また、係数yおよび係数tの両方の値を操舵状態に応じて選択して位相補償特性を変更してもよい。
また、上記実施の形態3において、操舵トルク−アシスト電流指令値の勾配は、操舵状態に応じて、図14に示すように推移すると説明したが、図20に示すように、切り返し状態の勾配の大きさが、切り込み状態の勾配よりも小さくなる場合もある。これは、アシストモータ8のトルク乗数やステアリング機構10の摩擦トルクTfrp、切り込み時用電流指令値マップや切り戻し時用電流指令値マップの設定等により、推移する経路(傾き)が異なるためである。
このような設定の場合には、上記式(2)の係数yは、操舵状態判定信号Sdrv(s)が1(切り込み状態)のときにβが適用され、操舵状態判定信号Sdrv(s)が0(切り戻し状態)のときにγが適用され、操舵状態判定信号Sdrv(s)が0〜1(切り返し状態)のときにαが適用されることが望ましい。
また、上記実施の形態3において、切り込み時用電流指令値マップおよび切り戻し時用電流指令値マップは、同値の操舵トルクThdlが入力された場合に、切り戻し時の電流指令値の方が、切り込み時の電流指令値よりも大きくなるように設定されていると説明した。しかしながら、これに限定されず、上述したように、同値の操舵トルクThdlが入力された場合に、切り込み時の電流指令値の方が、切り戻し時の電流指令値よりも大きくなるように設定されてもよい。
このとき、操舵トルク−アシスト電流指令値の勾配は、操舵状態に応じて、図21に示すように推移する。ここでは、切り返し状態の勾配の大きさとして、(a)および(b)の代表的な2パターンを示している。
図21より、パターン(a)では、操舵トルク−アシスト電流指令値の勾配の大きさは、切り返し状態>切り込み状態>切り戻し状態となる傾向がある。そのため、上記式(2)の係数yは、操舵状態判定信号Sdrv(s)が1(切り込み状態)のときにβが適用され、操舵状態判定信号Sdrv(s)が0(切り戻し状態)のときにαが適用され、操舵状態判定信号Sdrv(s)が0〜1(切り返し状態)のときにαが適用されることが望ましい。
また、図21より、パターン(b)では、操舵トルク−アシスト電流指令値の勾配の大きさは、切り込み状態>切り戻し状態>切り返し状態となる傾向がある。そのため、上記式(2)の係数yは、操舵状態判定信号Sdrv(s)が1(切り込み状態)のときにγが適用され、操舵状態判定信号Sdrv(s)が0(切り戻し状態)のときにβが適用され、操舵状態判定信号Sdrv(s)が0〜1(切り返し状態)のときにαが適用されることが望ましい。
また、図示していないが、操舵トルク−アシスト電流指令値の勾配の大きさが、切り込み状態>切り返し状態>切り戻し状態、または切り戻し状態>切り返し状態>切り込み状態となる場合もある。このような設定の場合には、上述したものと同様に、操舵状態に応じて、操舵トルク−アシスト電流指令値の勾配が大きくなるほど上記式(2)の係数yが大きく設定されるように、係数yの値が選択されることが望ましい。
また、上述した全ての場合において、操舵状態に応じて、操舵トルク−アシスト電流指令値の勾配が大きくなるほど上記式(2)の係数tが大きく設定されるように、係数tの値が選択されるようにしてもよい。
また、上記実施の形態3において、位相補償部23Dは、位相進み補償を実行すると説明した。しかしながら、これに限定されず、位相補償部23Dは、例えば位相進み遅れ補償や位相遅れ補償を実行してもよい。
また、上記実施の形態1〜3において、切り込み時用電流指令値マップは、操舵トルクThdlおよび車速Velと、切り込み時電流指令値Iupとの関係が記された3次元マップであると説明した。また、同様に、切り戻し時用電流指令値マップも、操舵トルクThdlおよび車速Velと、切り戻し時電流指令値Idownとの関係が記された3次元マップであると説明した。しかしながら、これに限定されず、切り込み時用電流指令値マップおよび切り戻し時用電流指令値マップは、必ずしも車速Velをマップの入力として使用しなくてもよい。車速Velを入力として使用しないことにより、マップを3次元マップから2次元マップに変更することができ、マップが使用するメモリ領域を縮小することができる。
1 ステアリングホイール、2 ステアリング軸、5 タイヤ(車輪)、7 トルクセンサ(操舵トルク検出手段)、8 アシストモータ(モータ)、20、20A〜20D 制御ユニット、23、23D 位相補償部(位相補償手段)、24 切り込み時電流演算部(切り込み時電流演算手段)、25 切り戻し時電流演算部(切り戻し時電流演算手段)、26、26A、26B 操舵角速度検出部(操舵角速度検出手段)、27、27C 操舵状態判定部(操舵状態判定手段)、28 アシスト電流指令値演算部(アシスト電流指令値演算手段)、33 操舵角加速度検出部(操舵角加速度検出手段)。

Claims (12)

  1. 車両のドライバの操舵による操舵トルクをモータで補助する車両用操舵装置であって、
    前記操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
    前記車両のステアリングホイールの操舵角速度を検出する操舵角速度検出手段と、
    前記操舵トルクおよび前記操舵角速度に基づいて、前記車両の操舵状態が切り込み状態、切り戻し状態および切り返し状態の何れの状態かを判定する操舵状態判定手段と、
    前記操舵トルクに基づいて、前記操舵状態が前記切り込み状態である場合の切り込み時電流指令値を演算する切り込み時電流演算手段と、
    前記操舵トルクに基づいて、前記操舵状態が前記切り戻し状態である場合の切り戻し時電流指令値を演算する切り戻し時電流演算手段と、
    前記操舵状態判定手段の判定結果、前記切り込み時電流指令値および前記切り戻し時電流指令値に基づいて、前記モータを駆動させるためのアシスト電流指令値を演算するアシスト電流指令値演算手段と、
    前記ステアリングホイールの操舵角加速度を検出する操舵角加速度検出手段と、を備え、
    前記アシスト電流指令値演算手段は、
    前記操舵状態判定手段が前記操舵状態を前記切り込み状態と判定した場合に、前記切り込み時電流指令値を前記アシスト電流指令値として出力し、
    前記操舵状態判定手段が前記操舵状態を前記切り戻し状態と判定した場合に、前記切り戻し時電流指令値を前記アシスト電流指令値として出力し、
    前記操舵状態判定手段が前記操舵状態を前記切り返し状態と判定した場合に、前記切り込み時電流指令値および前記切り戻し時電流指令値を用いて、前記操舵角速度および前記操舵角加速度に応じた演算を実行して前記アシスト電流指令値を決定する
    ことを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記操舵状態判定手段は、前記操舵トルク、前記操舵角速度および前記操舵角加速度に基づいて、前記操舵状態を判定することを特徴とする請求項に記載の車両用操舵装置。
  3. 前記操舵トルクおよび前記操舵角加速度に基づいて、前記車両のステアリング軸に生じるステアリング軸反力トルクを検出するステアリング軸反力トルク検出手段と、
    前記操舵角速度に基づいて、前記車両の車輪が路面から受ける路面反力トルクを検出する路面反力トルク検出手段と、をさらに備え、
    前記操舵状態判定手段は、前記ステアリング軸反力トルクおよび前記路面反力トルクに基づいて、前記操舵状態を判定することを特徴とする請求項に記載の車両用操舵装置。
  4. 前記操舵トルクおよび前記操舵角加速度に基づいて、前記車両のステアリング軸に生じるステアリング軸反力トルクを検出するステアリング軸反力トルク検出手段と、
    前記操舵角速度に基づいて、前記車両の車輪が路面から受ける路面反力トルクを検出する路面反力トルク検出手段と、をさらに備え、
    前記操舵状態判定手段は、前記ステアリング軸反力トルク、前記路面反力トルクおよび前記操舵角速度に基づいて、前記操舵状態を判定することを特徴とする請求項に記載の車両用操舵装置。
  5. 前記操舵状態判定手段は、前記操舵角加速度が大きくなるほど前記切り返し状態と判定する領域を拡大し、前記操舵角加速度が小さくなるほど前記切り返し状態と判定する領域を縮小することを特徴とする請求項に記載の車両用操舵装置。
  6. 前記切り込み時電流演算手段および前記切り戻し時電流演算手段は、同値の前記操舵トルクが入力された場合に、前記切り戻し時電流指令値を、前記切り込み時電流指令値よりも大きな値に設定することを特徴とする請求項1から請求項までの何れか1項に記載の車両用操舵装置。
  7. 前記切り込み時電流演算手段および前記切り戻し時電流演算手段は、同値の前記操舵トルクが入力された場合に、前記切り込み時電流指令値を、前記切り戻し時電流指令値よりも大きな値に設定することを特徴とする請求項1から請求項までの何れか1項に記載の車両用操舵装置。
  8. 前記操舵トルクの検出信号の位相補償を実行する位相補償手段をさらに備え、
    前記位相補償手段は、前記切り込み状態、前記切り戻し状態および前記切り返し状態のそれぞれに応じた位相補償特性を有し、前記操舵状態判定手段の判定結果に基づいて前記位相補償特性を選択することを特徴とする請求項1から請求項までの何れか1項に記載の車両用操舵装置。
  9. 前記操舵トルクの検出信号の位相補償を実行する位相補償手段をさらに備え、
    前記位相補償手段は、前記切り込み状態、前記切り戻し状態および前記切り返し状態のそれぞれに応じた位相補償特性を有し、
    前記位相補償特性は、前記操舵トルクの周波数特性において、位相進み量が、前記切り込み状態よりも前記切り戻し状態の方が増加し、前記切り戻し状態よりも前記切り返し状態の方が増加する特性であることを特徴とする請求項に記載の車両用操舵装置。
  10. 前記操舵トルクの検出信号の位相補償を実行する位相補償手段をさらに備え、
    前記位相補償手段は、前記切り込み状態、前記切り戻し状態および前記切り返し状態のそれぞれに応じた位相補償特性を有し、
    前記位相補償特性は、前記操舵トルクの周波数特性において、位相進み量が、前記切り返し状態よりも前記切り込み状態の方が増加し、前記切り込み状態よりも前記切り戻し状態の方が増加する特性であることを特徴とする請求項に記載の車両用操舵装置。
  11. 前記操舵トルクの検出信号の位相補償を実行する位相補償手段をさらに備え、
    前記位相補償手段は、前記切り込み状態、前記切り戻し状態および前記切り返し状態のそれぞれに応じた位相補償特性を有し、
    前記位相補償特性は、前記操舵トルクの周波数特性において、位相進み量が、前記切り戻し状態よりも前記切り込み状態の方が増加し、前記切り込み状態よりも前記切り返し状態の方が増加する特性であることを特徴とする請求項に記載の車両用操舵装置。
  12. 前記操舵トルクの検出信号の位相補償を実行する位相補償手段をさらに備え、
    前記位相補償手段は、前記切り込み状態、前記切り戻し状態および前記切り返し状態のそれぞれに応じた位相補償特性を有し、
    前記位相補償特性は、前記操舵トルクの周波数特性において、位相進み量が、前記切り返し状態よりも前記切り戻し状態の方が増加し、前記切り戻し状態よりも前記切り込み状態の方が増加する特性であることを特徴とする請求項に記載の車両用操舵装置。
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