JP4948330B2 - 減圧弁装置 - Google Patents

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Description

この発明は2次液圧を1次液圧よりも低い減圧状態に保持する減圧弁装置に関する。
従来より、2次液圧を1次液圧よりも低い一定の設定圧力の減圧状態に保持する減圧弁装置が各種の目的で広く使用されている。
例えば電気温水器を設置し、電気温水器で加熱した湯を水栓器具に供給する場合において、電気温水器の温水タンクの上流側に減圧弁装置を設置し、1次側の給水圧を減圧した上で温水タンクに給水するといったことが行われている。
図12はこの種減圧弁装置として従来用いられているものの一例を示している。
同図において200は減圧弁装置で、202はその減圧弁装置200における本体ボデー(バルブボデー)であり、液の流入口204と流出口206とが設けられている。
208は、流入口204と流出口206とを連絡する液の主通路で、この主通路208上に主弁体としての減圧弁体212が設けられている。
減圧弁体212は、主弁座214に向けて進退移動し、弁開度を変化させることで主通路208における2次側通路208-2の2次液圧を制御する。
詳しくは主弁座214に向って前進移動することで弁開度を小さくし、1次側通路208-1から2次側通路208-2へと液が流れ込む際の流れに対する絞りを大として、そこでの圧損(圧力損失)を大とし、2次液圧Pを減少させるように作用する。
また逆に主弁座214から図中下向きに後退移動して弁開度を大とし、主弁座214との隙間を大きくすることによって、1次側通路208-1から2次側通路208-2へと液が流れ込む際の流れに対する絞りを抑制してそこでの圧損を小とし、2次液圧Pを増大させるように作用する。
この減圧弁体212からは連結軸216が図中上向きに延び出している。
連結軸216にはピストン部218が設けられていて、このピストン部218が、シリンダ部220に摺動可能に嵌合されている。
このピストン部218にはOリングからなる環状のシール部材222が装着されていて、このシール部材222にて、ピストン部218とシリンダ部220との間が液密にシールされている。
224はゴム製のダイヤフラム(感圧動作部材)で、図中下面が2次液圧Pを受ける受圧面226とされている。
ダイヤフラム224の図中上側には、大気に連通したばね室228が形成されていて、そこにコイルスプリングからなる2次圧調節ばね230が収容されている。
この2次圧調節ばね230は、下端をダイヤフラム224に当接させ、ダイヤフラム224に対して図中下向きの付勢力を及ぼしている。即ちダイヤフラム224に対して作用する2次液圧Pの作用方向と逆向きに付勢力を作用させている。
従ってダイヤフラム224は、2次液圧Pによる図中上向きの力と、2次圧調節ばね230による図中下向きの付勢力との差によって中心部が上下方向に移動(感圧動作)する。
上記減圧弁体212は連結軸216を介してこのダイヤフラム224に連結されており、かかる減圧弁体212が、ダイヤフラム224と一体に図中上下方向に進退移動するようになっている。
この減圧弁装置200では、2次液圧Pを駆動力として、詳しくは2次液圧Pによる図中上向きの力と、2次圧調節ばね230による図中下向きの付勢力との差によって、ダイヤフラム224が図中上下方向に進退動作(感圧動作)し、減圧弁体212を一体に進退移動させて2次液圧Pの圧力調節を行う。
具体的には、2次液圧Pが上昇するとダイヤフラム224が図中上向きに移動し、これとともに減圧弁体212が図中上向きに前進移動して弁開度を小とし、そこでの圧損を大として2次液圧Pを低くする方向に作用する。
逆に2次液圧Pが低くなるとダイヤフラム224が図中下向きに移動し、これとともに減圧弁体212が図中下向きに後退移動して弁開度を大とし、そこでの圧損を小として2次液圧Pを増大させる方向に作用する。
尚、この種の減圧弁装置は例えば下記特許文献1,特許文献2に開示されている。
ところでこの減圧弁装置200は、主弁体としての減圧弁体212を2次液圧Pによって直接に、詳しくは2次液圧Pと2次圧調節ばね230の付勢力との差による力で直接に進退移動させるものであるため、シール部材222のシール径即ちシール面積も大となって、そこでの摺動抵抗が大きくなり、このことが、減圧弁体212が開く方向に移動するときと、閉じる方向に移動するときとで減圧特性に差を生じるヒステリシス現象の要因となる問題がある。
図4はこのヒステリシスの現象を具体的に表したものである。
図4中Aは図12に示す減圧弁装置200の減圧特性を表したもので、図中A-1は減圧弁体212が閉弁状態から開く方向に後退移動して減圧を行うときの減圧特性を、またA-2は開弁状態にある減圧弁体212が閉弁方向に前進移動する際の減圧特性を表している。
尚図4中横軸は流量を、縦軸は2次液圧Pを表している。
図4に示しているように、シール部材222による摺動抵抗が大きい図12の減圧弁装置200ではヒステリシスを大きく生じてしまう。
この減圧弁装置200はまた、その他に次のような問題も有している。
この減圧弁装置200では、上記のように2次液圧Pによって直接的に主弁体としての減圧弁体212を進退移動させるようになしているために、その際に大きな力が必要であるとともに、減圧弁体212が閉じる際に減圧弁体212と主弁座214との間の隙間を通じて1次側通路208-1から2次側通路208-2へと液が漏れようとする力に抗して、減圧弁体212を強い力で閉弁させることが必要であり、その際に速やかな閉弁動作ができないと、閉弁直近で2次液圧Pがどんどん高くなってしまう問題を生ずる。
そこでこれを防ぐため、また上記シール部材222の摺動抵抗による影響を小さくするため、ダイヤフラム224を大きくすることが必要で、またこれに伴って2次圧調節ばね230も大きなものを使うことが必要となる。
その結果として減圧弁装置200が大型化してしまう問題を生ずる。
尚、下記特許文献3にはパイロット弁体を設け、そのパイロット弁体の進退移動に追従して主弁体としての減圧弁体を進退移動させることで、2次液圧を減圧調整するようになした点が開示されているが、このものは2次液圧にて直接的にパイロット弁体を移動させるものでなく、本発明とは異なったものである。
また下記特許文献4には、2次側通路の2次液圧を2次圧室に導いて、ダイヤフラムによりパイロット弁体を進退移動させ、これにより主通路上に設けた主弁体を開閉させるようになしたものが開示されているが、このものは単なる開閉弁であって、2次液圧を調節する機能を有するものではなく、本発明とは異なったものである。
特開2003−76428号公報 特開平07−271449号公報 特開平05−94219号公報 実公昭58−32753号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、小型化が可能で、しかも減圧特性が良好でヒステリシスを有効に抑制でき、且つ構造も簡単な減圧弁装置を提供することを目的としてなされたものである。
而して請求項1のものは、(イ)液の流入口及び流出口と、(ロ)それら流入口及び流出口を連絡する液の主通路と、(ハ)該主通路上に設けられ、主弁座に向けて進退移動して弁開度を変化させる主弁体としての減圧弁体と、(ニ)2次液圧を受ける受圧面を有し、該2次液圧を駆動力として動作せしめられて前記減圧弁体を連動して進退移動させる感圧動作部材と、(ホ)該感圧動作部材に対して前記2次液圧の作用方向とは逆向きに付勢力を作用させる2次圧調節ばねと、を備え、前記2次液圧の増大により前記感圧動作部材を前記2次圧調節ばねによる付勢力の作用方向と逆方向に感圧動作させて前記減圧弁体の弁開度を小とする方向に、該2次液圧の減少により該感圧動作部材を該2次圧調節ばねの付勢力の作用方向に感圧動作させて前記減圧弁体の弁開度を大とする方向に該減圧弁体をそれぞれ移動させ、前記2次液圧を前記1次液圧よりも低い減圧状態に保持する減圧弁装置において、(a)前記減圧弁体の背後に形成され、内部の圧力を該減圧弁体に対して閉弁方向の押圧力として作用させる背圧室と、(b)前記主通路における1次側通路の液を該背圧室に導いて該背圧室の圧力を増大させる導入小孔と、(c)該背圧室と前記主通路における2次側通路とを連通させ、該背圧室の液を該2次側通路に抜いて該背圧室の圧力を減少させるパイロット通路と、(d)該背圧室側において、前記減圧弁体に設けられたパイロット弁座に向けて進退移動可能に設けられたパイロット弁体と、を備えて、該パイロット弁体を前記感圧動作部材に一体移動状態に連結し、2次液圧の増大減少変化に伴う該感圧動作部材の前記感圧動作により該パイロット弁体を進退移動させることで、前記減圧弁体に対する前記背圧室の圧力による閉弁方向の押圧力と、前記1次側通路の1次液圧による開弁方向の押圧力とをバランスさせるように、該パイロット弁体と前記パイロット弁座との間に一定の微小な追従間隙を保持しつつ該減圧弁体を該パイロット弁体の進退移動に追従して同じ方向に同じ距離だけ進退移動させ、該減圧弁体の開度調節を行って減圧動作するようになしてあり、前記感圧動作部材、前記減圧弁体に対して前記背圧室とは反対側且つ前記2次側通路の側に設けられているとともに、前記パイロット通路が前記減圧弁体を貫通して形成されており、前記感圧動作部材からは連結軸が延び出していて、前記背圧室側の前記パイロット弁体と該感圧動作部材とが該連結軸を介して且つ前記パイロット通路の部分で前記減圧弁体を貫通して一体移動状態に連結され、該感圧動作部材の感圧動作に伴って前記パイロット弁体が前記2次側通路の側から進退移動せしめられるようになしてあることを特徴とする。
請求項のものは、請求項において、前記連結軸が前記減圧弁体を前記背圧室側に貫通して延びており、該背圧室側で前記パイロット弁体が該連結軸の端部に一体に設けてあることを特徴とする。
請求項のものは、請求項において、前記パイロット弁体が弁ばねにて閉弁方向に付勢されているとともに、該パイロット弁体からは弁軸が前記パイロット通路の部分で前記減圧弁体を貫通して前記2次側通路へと突き出しており、該弁軸に対して前記連結軸が当接する状態に該パイロット弁体と前記感圧動作部材とが該連結軸を介して一体移動状態に連結されていることを特徴とする。
請求項のものは、請求項1〜3の何れかにおいて、前記2次圧調節ばねを収容するばね室が、前記感圧動作部材に対して前記連結軸及び前記パイロット弁体とは反対側に形成されているとともに、該ばね室の壁部の一部が該2次圧調節ばねの、該感圧動作部材側とは反対側の端部を受けるばね受を成しており、且つ該ばね受がねじにて該感圧動作部材の動作方向に位置調節可能とされ、該位置調節によって該2次圧調節ばねによる付勢力が調節可能となしてあることを特徴とする
発明の作用・効果
以上のように本発明は、減圧弁装置に背圧室、導入小孔、パイロット通路及びパイロット弁体を備えて、パイロット弁体を感圧作動部材に一体移動状態に連結し、2次液圧の増大・減少変化に伴う感圧作動部材の感圧動作によりパイロット弁体を進退移動させることで、減圧弁体に対する背圧室の圧力による閉弁方向の押圧力と、1次側通路の1次液圧による開弁方向の押圧力とをバランスさせるように、パイロット弁体とパイロット弁座との間に一定の微小な追従間隙を保持しつつ減圧弁体をパイロット弁体の進退移動に追従して進退移動させ、減圧動作させるようになしたものである。
かかる本発明の減圧弁装置では、2次液圧が増大変化すると、感圧動作部材が2次圧調節ばねの付勢方向と反対方向に感圧動作してパイロット弁体を前進移動させ、これに追従して主弁体としての減圧弁体を前進移動させて弁開度を小とし、2次液圧を減少させる方向に作用させる。
また逆に2次液圧が減少変化した場合には、感圧動作部材が2次圧調節ばねの付勢方向に感圧動作してパイロット弁体を後退移動させ、これに追従するようにして主弁体としての減圧弁体を後退移動させて、減圧弁体の弁開度を大となし、2次液圧を増大させる方向に作用させる。
かかる本発明の減圧弁装置は、パイロット弁体を進退移動させることで、主弁体としての減圧弁体を進退移動させるものであり、パイロット弁体と本体ボデーとの間をシール部材でシールする必要がある場合においてもシール径を小となし得て、シール部材による摺動抵抗を小さくすることができる。
また場合によってそのシール部材自体をも省略することが可能となる。
加えて本発明では、僅かな力で主弁体としての減圧弁体を進退移動させることができ、特に減圧弁体が閉弁する際に、1次側通路から2次側通路へと液が漏れようとする力に抵抗して、小さな力で減圧弁体を閉弁させ、主通路を閉じることができる。
従ってダイヤフラム等の感圧動作部材を小さく構成することができ、またこれに応じて2次圧調節ばねも小さくし得て、減圧弁装置全体を小型化することが可能となる。
しかも従来の減圧弁装置と異なって、減圧弁体における開弁方向の移動と閉弁方向の移動とによって減圧特性が異なるヒステリシスを可及的に抑制でき、また減圧弁体の閉弁の際の1次側通路から2次側通路への液の漏れの抵抗力に打ち勝って、速やかに減圧弁体を閉弁させることができ、閉弁間際において2次液圧が上昇してしまうといった不具合を解決することができる。
また本発明では背圧室の圧力によって、即ち1次側通路の1次液圧によって減圧弁体を閉弁させ、主通路を閉じることができるので、閉弁の際に速やかに且つ確実に減圧弁体を閉弁動作させることができる。
更に本発明の減圧弁装置は、パイロット弁体の移動に追従して減圧弁体を移動させ、その際にパイロット弁体と減圧弁体との間に一定の追従間隙を保持しつつ減圧弁体を追従移動させるものとなしてあるため、パイロット弁体によって減圧弁体を移動させるための構造も簡単な構造となすことができる。
本発明では、2次側通路の側から連結軸を介して背圧室側のパイロット弁体を進退移動させるようになしてあり本発明によれば、パイロット弁体を本体ボデーの支持孔に摺動状態に嵌合して支持することを不要となすことが可能となる(但し必要に応じて支持孔により支持するようになすこともできる)。
この場合、パイロット弁体の進退移動の際に、パイロット弁体と本体ボデーとの間をシールするシール部材が摺動抵抗を生じる問題を無くすことができ、減圧弁装置の減圧性能をより一層高めることが可能となる。
この場合において、連結軸を減圧弁体を背圧室側に貫通して延びる形態となし、そして背圧室側でパイロット弁体を連結軸の端部に一体に設けておくことができる(請求項)。
方、パイロット弁体を弁ばねにて閉弁方向に付勢するとともに、パイロット弁体から弁軸をパイロット通路の部分で減圧弁体を貫通して2次側通路へと突き出させ、その弁軸に対して連結軸を当接させる状態に、パイロット弁体と感圧動作部材とを一体移動状態に連結しておくことができる(請求項)。
この場合、感圧動作部材の感圧動作は連結軸及びこれに当接する弁軸を介してパイロット弁体に伝えられる。
次に請求項は、感圧動作部材に対して上記連結軸及びパイロット弁体とは反対側にばね室を形成して、そこに2次圧調節ばねを収容し、更にばね室の壁部の一部を、感圧動作部材とは反対側の端部を受けるばね受となし且つこれをねじにて感圧動作部材の動作方向に位置調節可能となして、その位置調節により、2次圧調節ばねによる付勢力を調節可能となしたもので、この請求項によれば、2次圧調節ばねの付勢力を増減変化させることで、2次液圧の設定圧力を大小変化させ、調節することができる
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1(参考例)において、10は減圧弁装置で、12はその減圧弁装置10の本体ボデー(バルブボデー)であり、液の流入口14と、流出口16とが設けられている。
18は流入口14と流出口16とを連絡する液の主通路で、18-1,18-2は主通路18における1次側通路,2次側通路をそれぞれ表している。
20は主通路18上に設けられた主弁体としてのダイヤフラム弁体からなる減圧弁体で、ゴム製のダイヤフラム膜22と、これを保持する硬質の樹脂製の保持部材24とからなっている。
この減圧弁体20は、円筒部25の先端部にて構成された主弁座26に向けて進退移動し、弁開度を変化させる。
詳しくは、主弁座26に向けて前進移動することで弁開度を小とし、主弁座26と減圧弁体20との間の隙間を小として、1次側通路18-1から2次側通路18-2へと液が流れ込む際に、そこでの圧損(圧力損失)を大として、2次側通路18-2の2次液圧Pを減少させるように作用する。
また逆に弁開度を大することで、詳しくは減圧弁体20が主弁座26から離れる方向に後退移動することで、減圧弁体20と主弁座26との間の隙間を大とし、これにより1次側通路18-1から2次側通路18-2へと液が流れ込む際の圧損を少なくして、2次液圧Pを増大させる方向に作用する。
28は減圧弁体20の背面側、即ち図中上側に設けられた背圧室で、この背圧室28は、内部の液の圧力を減圧弁体20に対し閉弁方向の押圧力として作用させる。
30は減圧弁体20の中心から偏心した位置で減圧弁体20を貫通して設けられ、1次側通路18-1と背圧室28とを連通させる導入小孔で、この導入小孔30は、1次側通路18-1の液を背圧室28に導入して背圧室28の圧力を増大させる。
32は減圧弁体20の中心部において、2次側通路18-2と背圧室28とを連通させる状態に設けられたパイロット通路で、このパイロット通路32は、背圧室28内の液を2次側通路18-2へと流出させて、背圧室28の圧力を減少させる。
減圧弁体20の背圧室28側の図中上面には、円環状且つ小突起状のパイロット弁座34が一体に設けられている。
36は、このパイロット弁座34に向けて進退移動するパイロット弁体で、このパイロット弁体36からは連結軸38が図中上向きに延び出している。
そしてこの連結軸38が、本体ボデー12に形成された嵌合孔(支持孔)40に上下に摺動可能に嵌合され、この嵌合孔40によって軸直角方向に支持されている。
この連結軸38と嵌合孔40との間はOリングからなる環状のシール部材42にて液密にシールされている。
尚、37はパイロット弁体36の先端部に設けられたシール部材である。
このでは、パイロット弁体36が図中上下方向に進退移動することで、主弁体としての減圧弁体20がこれに追従して同方向に且つパイロット弁体36と同一のストロークで進退移動せしめられる。
詳しくは、図2(I)に示しているように減圧弁体20及びパイロット弁体36が何れも閉弁した状態から、パイロット弁体36が図2(II)に示しているように図中上方向に後退移動すると、パイロット弁体36とパイロット弁座34との間に隙間が生ぜしめられる。
これにより背圧室28内の液が、パイロット水路32を通じて2次側通路18-2へと流れ出し、背圧室28の圧力が減少する。
すると減圧弁体20に対して図中上向きに作用する1次側通路18-1の1次液圧Pによって、減圧弁体20が図中上向きに後退移動する。
而して減圧弁体20が上向きに後退移動すると、パイロット弁座34とパイロット弁体36との間の隙間が小となり、ここにおいて背圧室28からパイロット通路32を通じて2次側通路18-2へと抜け出る液の量が減少し、背圧室28の圧力が相対的に上昇する。
そして減圧弁体20が一定距離図中上向きに後退移動したところで、背圧室28内の圧力と1次側通路18-1の1次液圧Pとが釣り合った(バランスした)状態となり、ここにおいて減圧弁体20の後退移動が停止する。
図2(III)はこのときの状態を表している。
このときパイロット弁体36とパイロット弁座34との間には微小な一定の追従間隙dが保たれる。
而して減圧弁体20が図中上向きに後退移動することで、減圧弁体20と主弁座26との間に隙間が生じ、減圧弁体20が開弁した状態となる。
ここにおいて1次側通路18-1の液が主弁座26と減圧弁体20との間の隙間を通過して2次側通路18-2へと流れ込む。そして液がその隙間を通過する過程で圧力損失が生ぜしめられる。
図2(III)に示す状態から、パイロット弁体36が更に図中上向きに後退移動すると、背圧室28内の圧力と1次側通路18-1の1次液圧Pとをバランスさせるようにして、減圧弁体20がパイロット弁体36の後退移動に追従して同じ距離だけ後退移動し、弁開度を更に大とする。即ち減圧弁体20と主弁座26との間の隙間を更に大きくする。
尚、パイロット弁体36が後退移動することによって一時的にパイロット弁体36とパイロット弁座34との間の隙間は大となるが、続いて減圧弁体20がパイロット弁体36に追従して後退移動することで、それらの間の隙間は微小な一定の追従間隙dに保持される。
減圧弁体20が、図2(III)から図2(IV)に示す状態まで後退移動すると、減圧弁体20の弁開度が更に大となることによって、1次側通路18-1から2次側通路18-2へと液が流れ込む際の圧損が更に少なくなり、その結果として2次液圧Pがより増大する方向に変化する。
減圧弁体20は、このようにして弁開度を変化させることで、2次側通路18-2の2次液圧Pを、1次液圧Pよりも低い一定の設定圧力に減圧保持する。
そして1次液圧Pが増大又は減少変化して、2次液圧Pが増大又は減少変化しようとしたとき、減圧弁体20が弁開度を小さく又は大きく変化させて、2次液圧Pを設定圧力に保持する。
また1次液圧Pが大きくなって弁開状態では2次液圧Pを設定圧力に保持できない状態になると、閉弁動作して1次側通路18-1と2次側通路18-2との間を遮断する。即ち主通路18を遮断する。
尚、図3(I)に示しているようにパイロット弁体36がパイロット弁座34に向けて前進移動した場合においても、減圧弁体20はこれに追従して主弁座26に向けて前進移動し、弁開度を小とする。その際の動作は基本的に上記と同様である。
即ち、パイロット弁体36が図中下向きに前進移動し、パイロット弁座34との間の隙間が一時的に小となると、減圧弁体20は背圧室28の圧力と1次液圧Pとの圧力をバランスさせるようにしてパイロット弁体36の前進移動に追従して図中下向きに前進移動し、弁開度を小とする(図3(II)参照)。
そして更にパイロット弁体36が前進移動すると、これに追従して減圧弁体20が、パイロット弁体36の前進移動距離と同じ距離だけ主弁座26に向けて前進移動し、弁開度を更に小さくする。
そしてパイロット弁体36の引き続く前進移動により、図3(III),図3(IV)に示しているように最終的にパイロット弁体36及び減圧弁体20がともに閉弁状態となって、ここに主通路18が連通遮断された状態となる。
即ちここにおいて1次側通路18-1から2次側通路18-2への液の流通が停止する。
図1において、44は2次液圧Pに感応して動作する感圧動作部材としてのダイヤフラムで、外周端部が本体ボデー12に固定されている。
このダイヤフラム44の図中上面は、2次液圧Pを受ける受圧面46とされている。
このダイヤフラム44の図中下側には、連通孔48を通じて大気に開放されたばね室50が設けられていて、そこにコイルばねからなる2次圧調節ばね52が収容されている。
2次圧調節ばね52は、その上端をばね受54を介してダイヤフラム44に当接させ、その付勢力をダイヤフラム44に対して図中上向きに作用させている。
ダイヤフラム44の図中上側には、2次圧室56が形成されており、この2次圧室56が、連通路58を通じて2次側通路18-2と連通させられている。
即ち2次液圧Pが、この連通路58を通じて2次圧室56へと導入され、ダイヤフラム44に対してこの2次液圧Pが図中下向きに、即ち2次圧調節ばね52による図中上向きの付勢力とは反対方向に作用せしめられている。
ダイヤフラム44はこの2次液圧Pを駆動力として、その中心部が図中上下方向に進退移動する。詳しくは2次液圧Pによる図中下向きの力と、2次圧調節ばね52による図中上向きの付勢力との差に応じて、中心部が図中上下方向に移動し感圧動作せしめられる。
尚上記連通路58は、減圧弁体20,パイロット弁体36,ダイヤフラム44を迂回する形態で本体ボデー12内に設けられている。
この減圧弁装置10は次のように作用する。
この減圧弁装置10では、2次液圧Pが増大すると、その2次液圧Pによるダイヤフラム44に対する図中下向きの力が大となって、ダイヤフラム44が2次圧調節ばね52による付勢力との釣合位置から下向きに前進移動し、これによりパイロット弁体36が図中下向きに前進移動させられる。
すると減圧弁体20が図中下向きに前進移動して弁開度を小とし、減圧弁体20と主弁座26との間を液が通過する際の圧損を大として、2次液圧Pを小さくする方向に作用する。
また逆に2次液圧Pが減少すると、2次液圧Pによるダイヤフラム44に対する図中下向きの力に対して、2次圧調節ばね52による図中上向きの付勢力が打ち勝つに到って、ダイヤフラム44がそれまでのバランス位置から図中上向きに後退移動し、これとともにパイロット弁体36がパイロット弁座34から離れる方向に後退移動する。
すると減圧弁体20がこれに追従して後退移動し、弁開度をより大きくする。これに伴って減圧弁体20と主弁座26との間の隙間による圧損が小となって、2次液圧Pが増大する方向に圧力変化する。
減圧弁体20は、以上のような動作を2次液圧Pの変化に追従して行い、2次液圧Pを設定圧力に保持するように働く。
また2次液圧Pが設定圧力を保持できないような大きな圧力が1次側通路18-1に生じたときには、減圧弁体20が閉弁して主通路18を連通遮断し、1次側通路18-1から2次側通路18-2への液の流通を遮断する。
以上のような本の減圧弁装置10は、パイロット弁体36を進退移動させることで、主弁体としての減圧弁体20を進退移動させるものであり、パイロット弁体36と本体ボデー12との間をシール部材42でシールする場合においてもシール径を小となし得て、シール部材42による摺動抵抗を小さくすることができる。
加えて本では、僅かな力で主弁体としての減圧弁体20を進退移動させることができ、特に減圧弁体20が閉弁する際に、1次側通路18-1から2次側通路18-2へと液(圧)が漏れようとする力に抵抗して、小さな力で減圧弁体20を閉弁させ、主通路18を閉じることができる。
従ってダイヤフラム44を小さく構成することができ、またこれに応じて2次圧調節ばね52も小さくし得て、減圧弁装置10全体を小型化することが可能となる。
しかも従来の減圧弁装置と異なって、減圧弁体における開弁方向の移動と閉弁方向の移動とによって減圧特性が異なるヒステリシスを可及的に抑制でき、また減圧弁体20の閉弁の際の1次側通路18-1から2次側通路18-2への液の漏れの抵抗力に打ち勝って、速やかに減圧弁体20を閉弁させることができ、閉弁間際において2次液圧Pが上昇してしまうといった不具合を解決することができる。
因みに図4(B)は、このにおいて減圧弁体20が閉弁状態から開弁し且つ後退移動する際の減圧特性と、減圧弁体20が後退位置から前進移動して閉弁する際の減圧特性を減圧特性曲線Bで示したもので、同図に示しているように本のものはヒステリシスが極めて小さく抑えられる。
また本では、背圧室28の圧力によって、即ち1次通路18-1の1次液圧Pによって減圧弁体20を閉弁させ、主通路18を閉じることができるので、閉弁の際に速やかに且つ確実に減圧弁体20を閉弁動作させることができる。
更に本の減圧弁装置10は、パイロット弁体36の移動に追従して減圧弁体20を移動させ、その際にパイロット弁体36と減圧弁体20との間に一定の追従間隙を保持しつつ減圧弁体20を追従移動させるものとなしてあるため、パイロット弁体36によって減圧弁体20を移動させるための構造も簡単な構造となすことができる。
図5は他の参考例の要部を示している。
上記の例では、パイロット弁体36が減圧弁体20の上面、詳しくはその上面に形成されたパイロット弁座34に対して図中下向きに押し付けられて閉弁する形態とされているが、この図5に示すでは、パイロット通路32周りにパイロット弁座34が円環状に構成されている。図中60は、そのパイロット弁座34におけるOリングからなる環状のシール部材である。
一方パイロット弁体36は、ダイヤフラム44に連結されて一体に図中上下方向に移動する連結軸38の端部に一体に構成されている。
図5(B)は、パイロット弁体36が閉弁した状態を表しており、このときパイロット弁体36はパイロット弁座34のシール部材60に嵌合して液密に弾性接触しており、この状態でパイロット通路32は遮断された状態にあって、背圧室28から2次側通路18-2への液の流通は阻止されている。
従ってこの状態では減圧弁体20もまた、主弁座26に対して着座し閉弁した状態にある。
この状態から、図5(A)に示しているようにパイロット弁体36が図中上向きに後退移動し、パイロット弁座34のシール部材60との間に隙間を生ぜしめると、パイロット通路32が開放された状態となって、背圧室28内の液がパイロット通路32を通じて2次側通路18-2へと流出する。
この状態で連結軸38と一体にパイロット弁体36が図中上下方向に進退移動すると、パイロット弁体36とパイロット弁座34との間、詳しくはシール部材60との間に一定の微小な追従間隙を保持しつつ、減圧弁体20がパイロット弁体36の進退移動に追従して同じ距離だけ進退移動する。
図6は更に他の参考例を示している。
この例では、ダイヤフラム44に連結された連結軸38が円筒部材にて構成されており、その図中下端部にパイロット弁体36が一体に構成されている。
一方、減圧弁体20の上面側のパイロット弁座34は、減圧弁体20の上面とほぼ面一に平面上に構成されており、そのパイロット弁座34の、中心部に貫通穴を有する平板状のシール部材64に対して、パイロット弁体36が図中下向きに当接し、閉弁するようになっている。
このでは、円筒部材にて構成された連結軸38の内部通路66,パイロット通路32にて、減圧弁体20,パイロット弁体36及びダイヤフラム44を軸方向に貫通して、2次側通路18-2と2次圧室56とを連通させる連通路58が構成されている。
即ちこのでは、パイロット通路32が連通路58の一部を兼ねた形態で構成されている。
尚、他の構成については図1に示したと基本的に同様である。
によれば、2次側通路18-2の2次液圧Pを2次圧室56に導くための連通路を上記減圧弁体20,パイロット弁体36,ダイヤフラム44とは別の個所に迂回して設けることをしなくても良く、これにより減圧弁装置10の構造を更に簡素化し得るとともに、減圧弁装置10をより一層小型化できる利点が得られる。
尚このにおいても、図7に示しているように減圧弁体20のパイロット通路32周りにパイロット弁座34を円環状に設け、そのパイロット弁座34におけるシール部材60に対してパイロット弁体36を嵌合状態として、パイロット弁体36とパイロット弁座34との間を径方向にシールし、そのことによってパイロット弁体36を閉弁状態となすようにし、またその状態からパイロット弁体36を図中上向きに後退移動させることで、パイロット弁体36とパイロット弁座34との間に微小な一定の追従間隙を生ぜしめ、その追従間隙を保持しつつ、減圧弁体20をパイロット弁体36の進退移動に追従して、同じストロークで進退移動させるようになすこともできる。
図8は本発明の実施形態を示している。
この例では、感圧動作部材としてのダイヤフラム44を2次側通路18-2の側に且つ2次側通路18-2に直接面する状態に配置し、そしてこのダイヤフラム44から図中上向きに連結軸38を延び出させている。
連結軸38は大径部68の図中上側に小径部70を有しており、その小径部70が、パイロット通路32の部分で減圧弁体20を背圧室28側に貫通し、そしてその先端部にパイロット弁体36が一体に設けられている。
尚、パイロット弁体36は図5に示したのと同様の形態となしてあり、またパイロット弁座34も図5に示したのと同様の形態で構成してある。
この実施形態において、ダイヤフラム44は減圧弁体20に対して背圧室28とは反対側に設けられており、そしてこのダイヤフラム44の図中更に下側に、連通孔48にて大気に開放されたばね室50が形成されていて、そこに2次圧調節ばね52が収容されている。
2次圧調節ばね52は、その上端をダイヤフラム44に当接させ、その付勢力を図中上向きに及ぼしている。
尚、ダイヤフラム44は受圧面46において2次液圧Pを図中下向きに受けており、その2次液圧Pによる図中下向きの力と、2次圧調節ばね52による図中上向きの力を互いに逆向きに受けている。
71は、ばね室50の壁の一部を構成するばね受で、このばね受71に対し2次圧調節ばね52の下端が図中下向きに当接させられている。
ばね受71は本体ボデー12に対してねじ部72でねじ結合されており、工具係合溝74に工具を係合させてこれを回転操作することで、図中上下方向にねじ送りで位置調節可能である。
而してばね受71を図中上向きに位置移動させると、2次圧調節ばね52が圧縮されて、ダイヤフラム44に対する付勢力を増大させる。
また一方ばね受71を逆方向に回転操作して図中下向きに位置移動させると、2次圧調節ばね52の圧縮量が少なくなって、ダイヤフラム44に対する付勢力が減少する。
従ってこの2次圧調節ばね52の付勢力を増減変化させることで、2次液圧Pの設定圧力を変化させ調節することが可能である。
この実施形態では、2次液圧Pが圧力上昇すると、その2次液圧Pによるダイヤフラム44に対する図中下向きの押圧力の増加によって、連結軸38を介しパイロット弁体36が図中下向きに前進移動する。これに伴って減圧弁体20がパイロット弁体36の前進移動に追従して図中下向きに前進移動し、弁開度を小さく変化させる。
また一方、2次液圧Pが減少すると、2次圧調節ばね52の付勢力が2次液圧Pに打ち勝って、ダイヤフラム44が図中上向きに移動し、これにより連結軸38を介しパイロット弁体36が図中上向きに後退移動する。そしてこれに伴って減圧弁体20が図中上向きに追従移動して弁開度を大きく変化させる。
この実施形態では、パイロット弁体36を水密に摺動案内する図1に示すようなシール部材42が設けられていない。
従ってパイロット弁体36の進退移動に際して、そのシール部材42による摺動抵抗は発生しない。
従って本実施形態によれば、減圧弁装置10の減圧性能をより一層高めることができる。
また本実施形態によれば、2次圧調節ばね52の付勢力を増減変化させることで、2次液圧Pの設定圧力を大小変化させ調節することができる。
尚この実施形態において、図8(B)に示しているようにパイロット弁体36を図中上向きに延長形成して、これを本体ボデー12の嵌合孔40に、シール部材42を介して水密に且つ摺動可能に嵌合させ、パイロット弁体36を軸直角方向に支持するようになすことも可能である。
このようにすれば、パイロット弁体40の進退移動を安定して円滑に行わせることができる。
図9は本発明の他の実施形態を示している。
この例では、パイロット弁体36が弁ばね76にて図中下向き即ち閉弁方向に付勢されている。
この例では、パイロット弁体36のシール部材37が、ダイヤフラム弁体からなる減圧弁体20の中心部周りの上面にて形成されたパイロット弁座34に着座することで、パイロット弁体36が閉弁状態となる。
このパイロット弁体36からは弁軸35が図中下向きに突き出している。ここで弁軸35は、パイロット通路32の部分で減圧弁体20を図中下向きに貫通し、端部が減圧弁体20から下向きに突出させられている。
一方、ダイヤフラム44からは大径の連結軸38が図中上向きに延び出しており、その連結軸38の上端が、弁軸35の下端に当接させられており、パイロット弁体36とダイヤフラム44とが、かかる連結軸38を介して作動的に連結されている。
尚、弁軸35を連結軸38の一部とみなし、連結軸38がダイヤフラム46側の部分と、パイロット弁体36の側とに途中で分断され、2分割されているものとみなすこともできる。
この図9の実施形態では、パイロット弁体36が弁ばね76にて常時閉弁方向に付勢されており、その付勢力をダイヤフラム44から図中上向きに延び出した連結軸38で受けている。
従ってこの実施形態では、連結軸38がダイヤフラム44によって図中上向きに押し上げられることで、パイロット弁体36が弁軸35と連結軸38との当接作用により図中上向きに押し上げられパイロット弁座34から離れる方向に、即ち図中上向きに後退移動せしめられる。
逆に連結軸38が図中下向きに移動すると、パイロット弁体36が弁ばね76の付勢力にて閉弁方向に前進移動する。
図10は更に他の参考例を示している。
この例では、パイロット通路32が減圧弁体20を貫通して設けられておらず、円筒部材にて構成された連結軸38の中空内部がパイロット水路32として構成されている。
またダイヤフラム44は、2次側通路18-2に直接面する状態で設けられており、2次側通路18-2の2次液圧Pを図中下向きに受ける形態で設けられている。
尚、他の構成は上記の例と基本的に同様である。
図11は更に他の参考例を示している。
この例では、2次圧室56と2次側通路18-2とが、連通路58にて連通させられており、その連通路58を通じて2次圧室56に2次液圧Pが導入されるようになっている。
更に円筒部材にて構成された連結軸38の内部通路66と、2次圧室56及び連通路58にて、背圧室28内の液を2次側通路18-2へと抜き出すパイロット通路32が構成されている。
而してそのパイロット通路32上には電磁弁78が設けられている。
この電磁弁78は、パイロット通路32上に設けられたパイロット弁座80に対して着座し又はこれから離間して開閉動作するプランジャからなる第2のパイロット弁体82と、これを閉弁方向に付勢するばね84と、電磁コイル86とを備えている。
電磁弁78は、電磁コイル86への通電により電磁吸引力を発生させ、その電磁吸引力により第2のパイロット弁体82を図中右方向に引き込み、開弁させる。
また通電停止により、ばね84の付勢力で第2のパイロット弁体82をパイロット弁座80に着座させ、閉弁状態に保持する。
このの減圧弁装置は次のように動作する。
電磁弁78の開弁状態の下では、減圧弁装置10は通常の減圧弁装置として動作する。即ち連通路58を通じて2次液圧Pが2次圧室56に導かれ、その2次液圧Pの大小変化に応じてダイヤフラム44が感圧動作して、2次液圧Pの圧力を減圧制御する。
一方電磁弁78の第2のパイロット弁体82を閉弁させると、ここにおいてパイロット通路32が閉鎖された状態となって、主弁体としての減圧弁体20が、背圧室28の増大した圧力により閉弁し、主通路18を連通遮断する。
従ってこの減圧弁体20は通常の開閉弁における主弁体としての働きも備えている。
またこの減圧弁装置10は通常の開閉弁としての機能も併せ有している。
減圧弁装置10は、給水圧力の高い地域等において給水弁等に設定した一定圧力で給水できるように設けられるが、減圧弁装置10を設置した地域が給水圧の低い地域であったりすると、減圧弁装置10による圧力損失と、給水弁による圧力損失との両方とによって、給水弁を開作動させたときに大きな圧力損失によって十分な流量を確保できない場合が生じ得る。
しかるに本によれば、減圧弁装置10が減圧弁としての機能と、開閉弁としての機能の2つの機能を有し且つ減圧弁体20が2つの弁機能における共通の主弁体として働き、従って圧力損失を生じる個所が少ないために、2つの弁装置をそれぞれ別々に設ける場合に比べて圧力損失が小なく、従って低圧地域においても十分な流量で給水を確保することが可能となる。
以上本発明の実施形態を参考例とともに詳述したがこれらはあくまで一例示であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
参考例の減圧弁装置の図である。 参考例の作用説明図である。 図2に続く作用説明図である。 参考例の減圧特性を比較例とともに示した図である。 他の参考例の要部を示した図である。 更に他の参考例を示した図である。 更に他の参考例の要部を示した図である。 本発明の実施形態を示した図である。 本発明の他の実施形態を示した図である。 更に他の参考例を示した図である。 更に他の参考例を示した図である。 従来の減圧弁装置の一例を示した図である。
10 減圧弁装置
14 流入口
16 流出口
18 主通路
18-1 1次側通路
18-2 2次側通路
20 減圧弁体
26 主弁座
28 背圧室
30 導入小孔
32 パイロット通路
34 パイロット弁座
36 パイロット弁体
38 連結軸
44 ダイヤフラム(感圧動作部材)
46 受圧面
50 ばね室
52 2次圧調節ばね
58 連通路
71 ばね受
72 ねじ部
76 弁ばね
82 第2のパイロット弁体
84 電磁コイル
1次液圧
2次液圧
d 追従間隙

Claims (4)

  1. (イ)液の流入口及び流出口と、
    (ロ)それら流入口及び流出口を連絡する液の主通路と、
    (ハ)該主通路上に設けられ、主弁座に向けて進退移動して弁開度を変化させる主弁体としての減圧弁体と、
    (ニ)2次液圧を受ける受圧面を有し、該2次液圧を駆動力として動作せしめられて前記減圧弁体を連動して進退移動させる感圧動作部材と、
    (ホ)該感圧動作部材に対して前記2次液圧の作用方向とは逆向きに付勢力を作用させる2次圧調節ばねと、
    を備え、前記2次液圧の増大により前記感圧動作部材を前記2次圧調節ばねによる付勢力の作用方向と逆方向に感圧動作させて前記減圧弁体の弁開度を小とする方向に、該2次液圧の減少により該感圧動作部材を該2次圧調節ばねの付勢力の作用方向に感圧動作させて前記減圧弁体の弁開度を大とする方向に該減圧弁体をそれぞれ移動させ、前記2次液圧を前記1次液圧よりも低い減圧状態に保持する減圧弁装置において
    (a)前記減圧弁体の背後に形成され、内部の圧力を該減圧弁体に対して閉弁方向の押圧力として作用させる背圧室と、
    (b)前記主通路における1次側通路の液を該背圧室に導いて該背圧室の圧力を増大させる導入小孔と、
    (c)該背圧室と前記主通路における2次側通路とを連通させ、該背圧室の液を該2次側通路に抜いて該背圧室の圧力を減少させるパイロット通路と、
    (d)該背圧室側において、前記減圧弁体に設けられたパイロット弁座に向けて進退移動可能に設けられたパイロット弁体と、
    を備えて、該パイロット弁体を前記感圧動作部材に一体移動状態に連結し、2次液圧の増大減少変化に伴う該感圧動作部材の前記感圧動作により該パイロット弁体を進退移動させることで、前記減圧弁体に対する前記背圧室の圧力による閉弁方向の押圧力と、前記1次側通路の1次液圧による開弁方向の押圧力とをバランスさせるように、該パイロット弁体と前記パイロット弁座との間に一定の微小な追従間隙を保持しつつ該減圧弁体を該パイロット弁体の進退移動に追従して同じ方向に同じ距離だけ進退移動させ、該減圧弁体の開度調節を行って減圧動作するようになしてあり、
    記感圧動作部材、前記減圧弁体に対して前記背圧室とは反対側且つ前記2次側通路の側に設けられているとともに、前記パイロット通路が前記減圧弁体を貫通して形成されており、
    前記感圧動作部材からは連結軸が延び出していて、前記背圧室側の前記パイロット弁体と該感圧動作部材とが該連結軸を介して且つ前記パイロット通路の部分で前記減圧弁体を貫通して一体移動状態に連結され、該感圧動作部材の感圧動作に伴って前記パイロット弁体が前記2次側通路の側から進退移動せしめられるようになしてあることを特徴とする減圧弁装置。
  2. 請求項において、前記連結軸が前記減圧弁体を前記背圧室側に貫通して延びており、該背圧室側で前記パイロット弁体が該連結軸の端部に一体に設けてあることを特徴とする減圧弁装置。
  3. 請求項において、前記パイロット弁体が弁ばねにて閉弁方向に付勢されているとともに、該パイロット弁体からは弁軸が前記パイロット通路の部分で前記減圧弁体を貫通して前記2次側通路へと突き出しており、該弁軸に対して前記連結軸が当接する状態に該パイロット弁体と前記感圧動作部材とが該連結軸を介して一体移動状態に連結されていることを特徴とする減圧弁装置。
  4. 請求項1〜3の何れかにおいて、前記2次圧調節ばねを収容するばね室が、前記感圧動作部材に対して前記連結軸及び前記パイロット弁体とは反対側に形成されているとともに、該ばね室の壁部の一部が該2次圧調節ばねの、該感圧動作部材側とは反対側の端部を受けるばね受を成しており、且つ該ばね受がねじにて該感圧動作部材の動作方向に位置調節可能とされ、該位置調節によって該2次圧調節ばねによる付勢力が調節可能となしてあることを特徴とする減圧弁装置。
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