JP4743181B2 - 圧力制御装置 - Google Patents

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本発明は、電磁力によりポペット弁またはスプール弁を移動して流路の連通遮断を行うことで圧力差を制御する圧力制御装置に関するものである。
一般的な圧力制御装置としてポペット式またはスプール式の電磁弁があり、この電磁弁は、弁体をスプリングの付勢力により一方方向に付勢することで流路を遮断(または連通)し、ソレノイドに通電して弁体をスプリングの付勢力に抗して他方方向に移動することで流路を連通(または遮断)している。そして、このような電磁弁では、ソレノイドに電流値を付与する電源が故障した場合には、弁体を移動して圧力を制御することができなくなるため、所謂、フェールセーフ機能を有している。
このフェールセーフ機能を有する電磁弁としては、例えば、下記特許文献1、2に記載されたものがある。
この特許文献1に記載された電磁比例減圧弁は、供給ポートとタンクポートとの連通に応じて制御圧ポートに圧力を発生させるスプールを設けると共に、このスプールの端面を押圧する第1のソレノイドのプランジャと、第1のソレノイドの端面を押圧する第2のソレノイドのプランジャを設け、電流の遮断時には、スプリングの付勢力により第2のソレノイドのプランジャが第1のソレノイドのプランジャを押圧して所定位置に保持することで、ソレノイド励磁電流の遮断時にも所定の制御圧力を維持して異常時のフェールセーフ機能を発揮するようにするものである。
また、特許文献2に記載された電磁弁は、圧縮ばねの付勢力によりスプールを動作して入力ポートと出力ポートを連通可能であると共に、電磁力により圧縮ばねの付勢力に抗してスプールを動作してドレーンポートと出力ポートとを連通可能に構成し、コイルにフェールが生じてスプールが動作しなくなった場合には、油圧供給機構に所定の油圧を供給してスプールを圧縮ばねの付勢力に抗して移動し、出力ポートの開弁状態を変更することで、フェール時でも出力ポートの開閉を制御可能としたものである。
特許第3110861号公報 特開2004−060806号公報
ところが、上述した従来の特許文献1に記載された電磁比例減圧弁にあっては、フェールセーフのために2つのソレノイド及びプランジャが必要となり、製造コストが増加してしまう。また、電源の正常時には、常時、第2のソレノイドに通電し、プランジャをスプリングの付勢力に抗して第1のソレノイドのプランジャと接触しない位置に保持する必要から、消費電力が大幅に増大してしまうという問題がある。更に、電流の遮断時に、スプリングの付勢力により第1のソレノイドのプランジャを所定位置に保持するだけであり、このときに圧力制御を行うことができない。また、従来の特許文献2に記載された電磁弁にあっては、フェール時に、スプールを作動させるための油圧供給機構が別途必要となり、製造コストが増加してしまうという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためのものであって、電源の失陥時にも外部からの圧力により駆動弁を容易に移動して適正に圧力制御を可能とした圧力制御装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の圧力制御装置は、中空形状をなして第1ポート及び第2ポートを有するハウジングと、該ハウジング内に移動自在に支持された駆動弁と、該駆動弁を弁座に接近または離間する方向に付勢することで前記第1ポートと前記第2ポートを連通または遮断する付勢手段と、電磁力により前記駆動弁を前記付勢手段の付勢力に抗して移動することで前記第1ポートと前記第2ポートを連通または遮断して前記各ポートの圧力差を制御するソレノイドと、前記ハウジングの外部から前記付勢手段の付勢力に抗して前記駆動弁を押圧可能な外部ピストンと、前記外部ピストンに対して前記駆動弁側から前記第1ポートと前記第2ポートとが連通したときに作用する制御圧が外部から作用する外部圧以上となるように圧力制御する圧力制御手段とを具え、電源の失陥時に用いられる圧力制御装置であって、前記圧力制御手段に対して、外部からブレーキマスタシリンダから出力される作動油の圧力が入力されることを特徴とするものである。
本発明の圧力制御装置では、前記圧力制御手段は、前記外部ピストンに対して前記駆動弁側から作用する制御圧よりも、前記外部ピストンに対して外部から作用する外部圧の方が大きくなるように圧力制御することを特徴としている。
本発明の圧力制御装置では、前記駆動弁は、環状をなして前記ハウジングの内面に沿って移動自在であると共に前記ソレノイドにより移動可能な第1ピストンと、該第1ピストンの内面に沿って該第1ピストンと相対移動自在な第2ピストンを有し、前記第1ピストンと前記第2ピストンとの間に該第2ピストンの押圧荷重を倍力する倍力手段が設けられたことを特徴としている。
本発明の圧力制御装置では、前記第2ピストンの移動方向前後に前方圧力室及び後方圧力室が設けられ、前記前方圧力室と前記後方圧力室は、前記第1ピストン内に形成された連通路により連通され、前記後方圧力室に制御圧が作用することを特徴としている。
本発明の圧力制御装置では、前記駆動弁は、前記ハウジング内に直列に配設された状態で互い相対移動自在に支持された第1ピストン及び第2ピストンを有し、前記第1ピストンが前記ソレノイドにより移動可能であると共に、前記第2ピストンが前記外部ピストンとして兼用され、前記圧力制御手段により前記第2ピストンに対して制御圧及び外部圧が作用することを特徴としている。
本発明の圧力制御装置では、前記駆動弁は、前記ハウジング内に直列に配設された状態で互い相対移動自在に支持された第1ピストン及び第2ピストンを有し、前記第1ピストンが前記ソレノイドにより移動可能であると共に、前記第2ピストンの外周部に前記外部ピストンが移動自在で且つ該第2ピストンを押圧可能に設けられ、前記圧力制御手段により前記外部ピストンに対して制御圧及び外部圧が作用することを特徴としている。
本発明の圧力制御装置では、前記駆動弁における移動方向一端側に前記外部ピストンが直列で且つ相対移動自在に支持され、前記圧力制御手段により前記外部ピストンに対して制御圧及び外部圧が作用する一方、前記駆動弁における移動方向他端側に配設された前記ソレノイドにより該駆動弁が移動可能であることを特徴としている。
本発明の圧力制御装置では、前記第1ポートとしての高圧ポート及び減圧ポートが設けられると共に、前記第2ポートとしての制御圧ポートが設けられ、前記ハウジング内に前記駆動弁または前記第1ピストンの移動方向前方に位置して圧力制御弁が移動自在で且つ前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断する方向に付勢支持され、前記ソレノイドの電磁力により前記駆動弁または前記第1ピストンを移動して前記圧力制御弁を押圧することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とする一方、前記ソレノイドの電磁力を低減して前記駆動弁または前記第1ピストンを移動して前記圧力制御弁の押圧力を低下することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを連通すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断可能とし、また、前記外部ピストンにより前記駆動弁または前記第1ピストンを移動して前記圧力制御弁を押圧することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とすることを特徴としている。
本発明の圧力制御装置では、前記第1ポートとしての高圧ポート及び減圧ポートが設けられると共に、前記第2ポートとしての制御圧ポートが設けられ、前記駆動弁または前記第1ピストンが前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断する方向に付勢支持され、前記ソレノイドの電磁力により前記駆動弁または前記第1ピストンを移動することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とする一方、前記ソレノイドの電磁力を低減して前記駆動弁または前記第1ピストンの駆動力を低下することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを連通すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断可能とし、また、前記外部ピストンにより前記駆動弁または前記第1ピストンを移動することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とすることを特徴としている。
本発明の圧力制御装置では、前記第1ポートとしての高圧ポート及び減圧ポートが設けられると共に、前記第2ポートとしての制御圧ポートが設けられ、前記駆動弁または前記第1ピストンが前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断する方向に付勢支持され、前記ソレノイドの電磁力により前記駆動弁または前記第1ピストンを移動することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とする一方、前記ソレノイドの電磁力を低減して前記駆動弁または前記第1ピストンの駆動力を低下することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを連通すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断可能とし、また、前記外部ピストンにより前記駆動弁または前記第1ピストンを移動することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とすることを特徴としている。
本発明の圧力制御装置では、前記ハウジング内に前記駆動弁と前記外部ピストンが同軸方向に沿って相対移動自在に支持され、前記ハウジングにおける前記駆動弁側に前記ソレノイドが設けられ、前記ハウジングにおける前記外部ピストン側に前記圧力制御手段の外部圧が作用する外部圧力ポートが設けられることを特徴としている。
本発明の圧力制御装置では、前記駆動弁は、前記ハウジング内に直列で且つ相対移動自在に支持された第1ピストン及び第2ピストンを有し、前記ソレノイドにより前記第1ピストンが一方方向に移動可能であると共に、該第1ピストンにより前記第2ピストンが一方方向に移動可能であり、前記外部圧により前記外部ピストンが他方方向に移動可能であると共に、該外部ピストンにより前記第2ピストンが他方方向に移動可能であることを特徴としている。
本発明の圧力制御装置では、前記第1ポートとしての高圧ポート及び減圧ポートが設けられると共に、前記第2ポートとしての制御圧ポートが設けられ、前記ハウジング内に前記駆動弁の移動方向前方に位置して前記外部ピストン内に圧力制御弁が相対移動自在で且つ前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断する方向に付勢支持され、前記ソレノイドの電磁力により前記駆動弁を移動して前記圧力制御弁を押圧することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とする一方、前記ソレノイドの電磁力を低減して前記駆動弁を移動して前記圧力制御弁の押圧力を低下することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを連通すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断可能とし、また、前記外部ピストンにより前記駆動弁を移動して前記圧力制御弁を押圧することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とすることを特徴としている。
本発明の圧力制御装置では、前記駆動弁の外周部に前記外部ピストンが移動自在に設けられ、前記ソレノイドにより前記駆動弁が一方方向に移動可能であり、前記外部圧により前記外部ピストンが他方方向に移動可能であることを特徴としている。
本発明の圧力制御装置では、前記第1ポートとしての高圧ポート及び減圧ポートが設けられると共に、前記第2ポートとしての制御圧ポートが設けられ、前記駆動弁が前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断する方向に付勢支持され、前記ソレノイドの電磁力により前記駆動弁を移動することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とする一方、前記ソレノイドの電磁力を低減して前記駆動弁の駆動力を低下することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを連通すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断可能とし、また、前記外部圧により前記外部ピストンを移動することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とすることを特徴としている。
本発明の圧力制御装置では、前記駆動弁と前記外部ピストンとにおける初期相対位置を調整する位置調整機構が設けられたことを特徴としている。
また、本発明の圧力制御装置は、中空形状をなして第1ポート及び第2ポートを有するハウジングと、該ハウジング内に移動自在に支持された第1駆動弁と、前記ハウジング内に移動自在に支持されると共に前記第1駆動弁と相対移動可能な第2駆動弁と、前記第1駆動弁を一方方向に付勢することで前記第1ポートと前記第2ポートを連通または遮断する付勢手段と、調整可能な第1外部圧により前記第1駆動弁を前記付勢手段の付勢力に抗して移動することで前記第1ポートと前記第2ポートを連通または遮断して前記各ポートの圧力差を制御する第1駆動手段と、第2外部圧により前記第2駆動弁を移動することで前記第1ポートと前記第2ポートを連通または遮断して前記各ポートの圧力差を制御する第2駆動手段と、前記第2駆動弁に対して前記第1駆動弁側から前記第1ポートと前記第2ポートとが連通したときに作用する制御圧が前記第2外部圧以上となるように圧力制御する圧力制御手段とを具え、電源の失陥時に用いられる圧力制御装置であって、前記圧力制御手段に対して、外部からブレーキマスタシリンダから出力される作動油の圧力が入力されることを特徴とするものである。
本発明の圧力制御装置では、前記第1駆動弁と前記第2駆動弁は、直列で且つ相対移動自在に支持されると共に、前記付勢手段により互いに接近する方向に付勢支持され、前記第1駆動手段による前記第1外部油圧は、前記第1駆動弁と前記第2駆動弁の間に設けられた第1外部圧力室に作用することを特徴としている。
本発明の圧力制御装置では、前記第1外部圧力室に作用する第1外部圧力に応じて該第1外部圧力室の容積が変更される容積吸収機構が設けられたことを特徴としている。
本発明の圧力制御装置では、前記ハウジング内に前記第1駆動弁と前記第2駆動弁が同軸方向に沿って相対移動自在に支持され、前記ハウジングにおける前記第1駆動弁側に前記第1外部圧が作用する第1外部圧力ポートが設けられ、前記ハウジングにおける前記第2駆動弁側に前記第2外部圧が作用する第2外部圧力ポートが設けられることを特徴としている。
本発明の圧力制御装置によれば、中空形状をなして第1ポート及び第2ポートを有するハウジング内に、駆動弁を移動自在に支持し、駆動弁を付勢手段により弁座に接近または離間する方向に付勢することで第1ポートと第2ポートを連通または遮断可能にすると共に、ソレノイドの電磁力により駆動弁を付勢手段の付勢力に抗して移動することで第1ポートと第2ポートを連通または遮断して圧力差を制御可能に構成し、ハウジングの外部から付勢手段の付勢力に抗して駆動弁を押圧可能な外部ピストンを設けると共に、この外部ピストンに対して駆動弁側から作用する制御圧が外部から作用する外部圧以上となるように圧力制御する圧力制御手段を設け、電源の失陥時に用いられる圧力制御装置であって、圧力制御手段に対して外部からブレーキマスタシリンダから出力される作動油の圧力が入力されるので、電源の正常時には、ソレノイドの電磁力により駆動弁を移動して第1ポートと第2ポートを連通または遮断することで圧力差を制御可能であり、電源の失陥時には、外部ピストンにより駆動弁を移動して第1ポートと第2ポートを連通または遮断することで圧力差を制御可能であり、別途切換機構などを用いることなく、適正に圧力制御を可能とすることができ、また、圧力制御手段により外部ピストンに対する制御圧が外部圧以上に圧力制御されることで、電源の正常時に外部圧が駆動弁に対して悪影響を与えることはなく、信頼性を向上することができる。
また、本発明の圧力制御装置によれば、中空形状をなして第1ポート及び第2ポートを有するハウジング内に、第1駆動弁と第2駆動弁を相対移動可能に支持し、第1駆動弁を付勢手段により一方方向に付勢することで前記第1ポートと前記第2ポートを連通または遮断可能にし、第1駆動手段の調整可能な第1外部圧により第1駆動弁を付勢手段の付勢力に抗して移動することで第1ポートと第2ポートを連通または遮断して圧力差を制御可能とすると共に、第2駆動手段の第2外部圧により第2駆動弁を移動することで第1ポートと第2ポートを連通または遮断して圧力差を制御可能に構成し、圧力制御手段により第2駆動弁に対して第1駆動弁側から作用する制御圧が第2外部圧以上となるように圧力制御する電源の失陥時に用いられる圧力制御装置であって、圧力制御手段に対して外部からブレーキマスタシリンダから出力される作動油の圧力が入力されるので、第1駆動手段の正常時には、第1外部圧により第1駆動弁を移動して第1ポートと第2ポートを連通または遮断することで圧力差を制御可能であり、第1駆動手段の故障時には、第2駆動手段の第2外部圧により第2駆動弁を移動して第1ポートと第2ポートを連通または遮断することで圧力差を制御可能であり、別途切換機構などを用いることなく、適正に圧力制御を可能とすることができ、また、圧力制御手段により第2駆動弁に対する制御圧が第2外部圧以上に圧力制御されることで、第1駆動手段の正常時に第2外部圧が第1駆動弁に対して悪影響を与えることはなく、信頼性を向上することができる。
以下に、本発明に係る圧力制御装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。
実施例1の圧力制御装置としてのポペット式の三方弁において、図1に示すように、中空円筒形状をなすハウジング11は、縦断面がコ字形状をなす上部ハウジング12と下部ハウジング13とから構成され、上部ハウジング12内に下部ハウジング13が嵌合し、リング形状をなす係止部材14により係止されることで、上下のハウジング12,13が一体に固定され、内部が密閉状態となっている。
このハウジング11内には、その上下方向における中間部に支持ブロック15が固定されており、この支持ブロック15の中央部には、上下方向に貫通する支持孔16が形成されると共に、この支持孔16の下部に下方に向けて広角する弁座16aが形成されている。そして、駆動ピストン(第2ピストン)17が支持ブロック15の支持孔16に移動自在に嵌合している。
この駆動ピストン17は、円柱形状をなす第1支持部17aと、この第1支持部17aの先端部(図1にて下端部)に形成された球面形状をなす弁部17bと、第1支持部17aの後部(図1にて上部)に形成されたフランジ部17cと、後端部(図1にて上端部)に形成された円柱形状をなす第2支持部17dとから構成されている。そして、第1支持部17aが支持孔16に移動自在に嵌合している。
また、上部ハウジング12の内壁面には、支持ブロック15の上方に位置して円筒形状をなす永久磁石18が固定されると共に、この永久磁石18の上方に位置して円筒形状をなす鉄製の環状ピストン(第1ピストン)19が上下方向に沿って移動自在に支持されており、駆動ピストン17のフランジ部17cがこの永久磁石18及び環状ピストン19の内周面に対して相対移動自在となっている。そして、上部ハウジング12の外側には、環状ピストン19に対向してコイル20が巻装されており、このコイル20に電流を流すことで環状ピストン19に電磁力を付与し、この環状ピストン19を永久磁石18との反発力により上方に移動することができる。
なお、本実施例では、駆動ピストン17と環状ピストン19により本発明の駆動弁が構成され、環状ピストン19とコイル20により本発明のソレノイドが構成されている。
また、上部ハウジング12の上端部には、円盤形状をなすリアクションディスク21及びガイドプレート22が配置されると共に、支持ブロック15と駆動ピストン17のフランジ部17c及び永久磁石18との間にリアクションディスク23が配置されている。このリアクションディスク21は、駆動ピストン17と環状ピストン19からなる駆動弁の倍力手段として機能するものであり、弾性部材としてのゴム部材により形成されている。また、ガイドプレート22は、リアクションディスク21に接触してその変形を防止するものである。そして、リアクションディスク21及びガイドプレート22は、中央部に駆動ピストン17の第2支持部17dが貫通すると共に、フランジ部17cと環状ピストン19の上面が接触している。一方、リアクションディスク23は、駆動ピストン17を初期位置、つまり、図1に表す位置に復帰させるための復元力(付勢力)を付与するものであり、付勢手段として機能し、弾性部材としてのゴム部材により形成されている。
従って、駆動ピストン17は、リアクションディスク23の付勢力によりフランジ部17cがリアクションディスク21に接触した位置に規制されており、環状ピストン19が上方に移動してリアクションディスク21を押圧すると、その押圧力がリアクションディスク21によって倍力されてから駆動ピストン17に伝達され、この駆動ピストン17がリアクションディスク23の付勢力に抗して下方に移動することができる。そして、環状ピストン19からリアクションディスク21を介して駆動ピストン17へ駆動力が伝達されなくなると、この駆動ピストン17は、リアクションディスク23の付勢力により上方に移動して初期位置に復帰することができる。
即ち、リアクションディスク21は、ハウジング11内で上方側と径方向における外側及び内側への移動が規制されることで、駆動ピストン17と環状ピストン19との接触方向(図1にて、下方)の移動のみが許容されている。また、リアクションディスク21の外径に対応する面積をA1、駆動ピストン17のフランジ部17cの外径に対応する面積をA2とすると、A1−A2<A2の関係が成立するように、つまり、駆動ピストン17とリアクションディスク21との接触面積が、環状ピストン19とリアクションディスク21との接触面積よりも大きくなるようにリアクションディスク21及びフランジ部17cの外径が設定されている。
そのため、駆動ピストン17と環状ピストン19との間にリアクションディスク21が設けられたこととなり、且つ、リアクションディスク21が環状ピストン19により押圧される面積に対して、その弾性力により駆動ピストン17を押圧する面積が大きくなることから、リアクションディスク21が駆動ピストン17を押圧する押圧荷重が倍力されることとなり、環状ピストン19が移動する小さな荷重で駆動ピストン17は大きな駆動力を得ることができる。
下部ハウジング13の中央部には、圧力制御弁24が配設されており、この圧力制御弁24は、先端部(図1にて、上端部)に球面傘形状をなす弁部24aが形成されている。また、下部ハウジング13の下端部にはリング形状をなすゴム製のリアクションディスク25が装着され、このリアクションディスク25の上部に円盤形状をなすスプリングサポート26が装着されており、圧力制御弁24とスプリングサポート26との間にリターンスプリング27が介装されている。この場合、スプリングサポート26は、圧力制御弁24を上下方向に沿って移動自在に支持する支持手段として機能し、リアクションディスク25は、圧力制御弁24を上方に付勢する付勢手段として機能しており、この圧力制御弁24は、上下方向に沿って移動自在で、且つ、弁部24aが支持ブロック15の弁座16aに着座する方向に付勢支持されている。
即ち、下部ハウジング13によりスプリングサポート26が位置決めされ、この位置決めされたスプリングサポート26により圧力制御弁24が支持されることとなり、このスプリングサポート26により圧力制御弁24の移動が円滑となり、推進性を向上することができる。また、この圧力制御弁24は、リアクションディスク25の弾性力及びリターンスプリング27の付勢力により弁部24aが支持ブロック15の弁座16aに着座する方向に付勢支持される。更に、下部ハウジング13と圧力制御弁24との間にリアクションディスク25が介装されることで、シール性が確保されている。
また、圧力制御弁24の中央部には、上下方向に貫通する貫通孔28が形成されると共に、この貫通孔28の上部に上方に向けて広角する弁座28aが形成されている。そして、駆動ピストン17は、弁部17bが圧力制御弁24の弁座28aに着座可能となっている。更に、下部ハウジング13には、貫通孔28と連通する貫通孔13aが形成されている。
本実施例の圧力制御装置は、上述したように、ハウジング11内に駆動ピストン17や圧力制御弁24が移動自在に支持されることから、下部ハウジング13と支持ブロック15と圧力制御弁24により区画される高圧室R1と、下部ハウジング13と圧力制御弁24の貫通孔28により区画される減圧室R2と、上部ハウジング12と支持ブロック15と駆動ピストン17と圧力制御弁24により区画される圧力室R3とが設けられている。
そして、この圧力室R3は、駆動ピストン17の移動方向前後の前方圧力室R31及び後方圧力室R32から構成され、前方圧力室R31と後方圧力室R32は、駆動ピストン17内に形成された連通孔29により連通されている。この場合、駆動ピストン17における前進側の受圧面積をB1、駆動ピストン17における後退側の受圧面積をB2とすると、B1−B2<B1の関係が成立するように、つまり、駆動ピストン17における後方圧力室R32からの受圧面積B2が、前方圧力室R31からの受圧面積B1に対して小さくなるように駆動ピストン17の各支持部17a,17dの外径が設定されている。
また、上部ハウジング12の上端部には、上方に突出する突出部12aが形成され、この突出部12aに外部ピストン30が駆動ピストン17と同心上に直列して、且つ、同じ移動方向に沿って移動自在に支持されている。この外部ピストン30は、上部ハウジング12から上方に突出して外部から押圧可能な押圧部30aと、円板形状をなすストッパ部30bとを有し、突出部12aにシール部材31,32を介して移動自在に支持されている。そして、この外部ピストン30は、後方圧力室R32を介して駆動ピストン17の第2支持部17dが対向して位置しており、外部ピストン30のストッパ部30bが圧力受圧部として機能する。この場合、後方圧力室R32に対する駆動ピストン17のシール径C11が、上部ハウジング12における外部ピストン30のシール径C12より大きくなるように設定されている。
そして、上下のハウジング12,13を貫通して高圧室R1に連通する高圧ポートP1が形成されると共に、下部ハウジング13を貫通して減圧室R2に連通する減圧ポートP2が形成されている。また、上部ハウジング12及び支持ブロック15を貫通して圧力室R3(前方圧力室R31)に連通する制御圧ポートP3が形成されている。この場合、高圧ポートP1及び減圧ポートP2が本発明の第1ポートとして機能し、制御圧ポートP3が本発明の第2ポートとして機能する。高圧ポートP1は高圧ラインL1を介して高圧源33に連結され、減圧ポートP2は減圧ラインL2を介してリザーバタンク34に連結され、制御圧ポートP3は制御ラインL3を介して圧力供給部35に連結されている。
また、圧力室R3における前方圧力室R31は連通孔29を介して後方圧力室R32と連通されており、後方圧力室R32に対して外部ピストン30が受圧することから、制御圧ポートP3から制御ラインL3を介して圧力供給部35に供給される制御圧が、前方圧力室R31、連通孔29、後方圧力室R32を介して外部ピストン30に作用することとなる。一方、外部ピストン30に対して外部から入力部(圧力制御部)36により外部圧が導入可能となっており、本実施例では、この外部圧は前述した制御圧に設定されている。そして、上部ハウジング12の突出部12aにおけるシール部材31,32の間には圧力調整室R4が区画され、この圧力調整室R4に連通する圧力調整ポートP4が形成されており、この圧力調整ポートP4は圧力調整ラインL4を介してリザーバタンク34に連結されている。従って、本実施例では、外部ピストン30に対して、駆動ピストン17側の後方圧力室R32から制御圧が作用する一方、入力部36から制御圧と同等の外部圧が作用するが、後方圧力室R32に対する駆動ピストン17のシール径C11が、上部ハウジング12における外部ピストン30のシール径C12より大きく設定されているため、外部ピストン30に対して駆動ピストン17側の後方圧力室R32から作用する制御圧が、入力部36から作用する外部圧以上となっている。
従って、コイル20に通電しないとき、駆動ピストン17はリアクションディスク23の付勢力によりフランジ部17cがリアクションディスク21に接触した位置に位置決めされると共に、圧力制御弁24は、リアクションディスク25及びリターンスプリング27の付勢力により弁部24aが支持ブロック15の弁座16aに着座した位置に位置決めされており、駆動ピストン17の弁部17bが圧力制御弁24の弁座28aから離間して通路を連通している。
そして、コイル20に通電すると、環状ピストン19に電磁力が付与され、この環状ピストン19が永久磁石18との反発力により上方に移動してリアクションディスク21を押圧し、その押圧力が駆動ピストン17に倍力伝達され、この駆動ピストン17がリアクションディスク23の付勢力に抗して下方に移動する。すると、駆動ピストン17の弁部17bが圧力制御弁24の弁座28aに着座して通路を遮断すると共に、この圧力制御弁24をリアクションディスク25及びリターンスプリング27の付勢力に抗して移動し、圧力制御弁24は、弁部24aが支持ブロック15の弁座16aから離間して通路を連通することができる。
また、コイル20に通電しない状態で、外部ピストン30を押圧すると、その押圧力が駆動ピストン17に直接伝達され、この駆動ピストン17がリアクションディスク23の付勢力に抗して下方に移動する。すると、前述と同様に、駆動ピストン17の弁部17bが圧力制御弁24の弁座28aに着座して通路を遮断すると共に、この圧力制御弁24の弁部24aが支持ブロック15の弁座16aから離間して通路を連通することができる。
なお、上部ハウジング12と下部ハウジング13との間には、シール部材37が介装され、上部ハウジング12と支持ブロック15との間にはシール部材38が介装され、支持ブロック15と駆動ピストン17との間にはシール部材としてのリアクションディスク23が介装され、下部ハウジング13と圧力制御弁24との間にはシール部材としてのリアクションディスク25が介装され、上部ハウジング12と支持ブロック15と駆動ピストン17との間にはシール部材としてのリアクションディスク21が介装されることで、シール性が確保されている。また、ハウジング11は、図示しないケーシングに支持されており、上部ハウジング12とケーシングとの間にはシール部材39が介装されることで、シール性が確保されている。
ここで、上述した本実施例の圧力制御装置による圧力制御について詳細に説明する。
本実施例の圧力制御装置において、コイル20が消磁状態にあるとき、駆動ピストン17はリアクションディスク23によりフランジ部17cがリアクションディスク21に接触した位置にあり、一方、圧力制御弁24は、リアクションディスク25及びリターンスプリング27により弁部24aが支持ブロック15の弁座16aに着座した位置にあり、且つ、駆動ピストン17の弁部17bが弁座28aから離間した位置にある。従って、高圧室R1と圧力室R3とが遮断され、圧力室R3と減圧室R2とが連通している。
この状態から、コイル20に通電すると、発生する電磁力により環状ピストン19が永久磁石18との反発力により上方に移動してリアクションディスク21を押圧し、その押圧力が駆動ピストン17に伝達され、この駆動ピストン17がリアクションディスク23の付勢力に抗して下方に移動する。このとき、リアクションディスク21は、駆動ピストン17と環状ピストン19との接触方向の移動のみが許容され、駆動ピストン17とリアクションディスク21との接触面積が、環状ピストン19とリアクションディスク21との接触面積よりも大きく設定されている。そのため、リアクションディスク21が環状ピストン19により押圧される面積よりも、リアクションディスク21の弾性力により駆動ピストン17を押圧する面積が大きくなることから、駆動ピストン17が移動する駆動力が倍力され、大きな駆動力を得ることができる。
また、外部ピストン30に対して、駆動ピストン17側の後方圧力室R32から作用する制御圧が、入力部36により外部から作用する外部圧以上となっているため、外部ピストン30に対して作用する外部圧が、駆動ピストン17を下方に移動するための駆動力に対して悪影響を与えることはなく、適正に駆動ピストン17を下方に移動することができる。
また、圧力室R3を構成する前方圧力室R31と後方圧力室R32が連通孔29により連通され、駆動ピストン17における後方圧力室R32からの受圧面積B2が、前方圧力室R31からの受圧面積B1よりも小さく設定されている。そのため、駆動ピストン17が移動するとき、環状ピストン19に付与する電磁力、つまり、コイル20への電流値は、駆動ピストン17の前後の受圧面積差B1−B2に対応する駆動力と、リアクションディスク23の付勢力及び各種の摺動抵抗に対応する駆動力と合力を確保できるものとすればよく、消費電力を低減することができる。
そして、駆動ピストン17が下方に移動すると、まず、弁部17bが圧力制御弁24の弁座28aに着座して貫通孔28を遮断し、更に駆動ピストン17が下方に移動すると、次に、圧力制御弁24をリアクションディスク25及びリターンスプリング27の付勢力に抗して下方に移動する。すると、圧力制御弁24は、弁部24aが支持ブロック15の弁座16aから離間して通路を開放する。
従って、駆動ピストン17の弁部17bが圧力制御弁24の弁座28aに着座することで、減圧室R2と圧力室R3との連通が遮断される一方、圧力制御弁24の弁部24aが支持ブロック15の弁座16aから離間することで、高圧室R1と圧力室R3とが連通される。そのため、高圧源33から高圧ポートP1を通して高圧室R1に作用する圧力、つまり、高圧の作動油は、圧力制御弁24の弁部24aと支持ブロック15の弁座16aとの隙間を通って圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧として圧力供給部35に供給されることとなる。
なお、上述した駆動ピストン17の下方への作動時に、圧力調整室R4の容積が増加するため、圧力調整ポートP4及び圧力調整ラインL4を介してリザーバタンク34から作動油が供給される。
そして、この状態から、コイル20に通電する電流値を低下すると、発生する電磁力が減少して環状ピストン19と永久磁石18との反発力が減少して下方に移動し、リアクションディスク21への押圧が低下し、駆動ピストン17はリアクションディスク23の付勢力により上方に移動する。このとき、駆動ピストン17は、リアクションディスク21の変形戻りに応じて上昇するため、ゴムの反動及び復元力により減衰力が作用し、応答性が向上する。また、リアクションディスク21における上方への変形がガイドプレート22により防止されるため、十分な駆動伝達力を確保することができる。
そして、駆動ピストン17が上方に移動すると、まず、弁部17bが圧力制御弁24の弁座28aに着座して貫通孔28を遮断したまま、圧力制御弁24はリアクションディスク25及びリターンスプリング27の付勢力により上方に移動し、弁部24aが支持ブロック15の弁座16aに着座して通路を遮断する。次に、更に駆動ピストン17が上方に移動すると、弁部17bが圧力制御弁24の弁座28aから離間して貫通孔28を開放する。
従って、圧力制御弁24の弁部24aが支持ブロック15の弁座16aに着座することで、高圧室R1と圧力室R3との連通が遮断される一方、駆動ピストン17の弁部17bが圧力制御弁24の弁座28aから離間することで、減圧室R2と圧力室R3とが連通する。そのため、圧力室R3から制御圧ポートP3及び制御ラインL3を通して圧力供給部35に作用する制御圧、つまり、作動油は、駆動ピストン17の弁部17bと圧力制御弁24の弁座28aとの隙間を通って貫通孔28から減圧室R2に流れ、減圧ポートP2から減圧ラインL2によりリザーバタンク34に排出される。
そして、駆動ピストン17の上方への作動時に、圧力調整室R4の容積が減少するため、圧力調整ポートP4及び圧力調整ラインL4を介してリザーバタンク34に作動油が排出される。
ところで、コイル20に連結された電源系や制御系が失陥した場合には、このコイル20に通電しても電磁力が発生せず、環状ピストン19によりリアクションディスク21を介して駆動ピストン17及び圧力制御弁24を移動することができず、高圧室R1と圧力室R3を連通して圧力供給部35に制御圧を供給することができない。
しかし、本実施例では、駆動ピストン17に対向して外部ピストン30が設けられており、入力部36からこの外部ピストン36に作用する制御圧を上げることで、この外部ピストン30により駆動ピストン17を押圧する。すると、この駆動ピストン17がリアクションディスク23の付勢力に抗して下方に移動し、弁部17bが圧力制御弁24の弁座28aに着座して貫通孔28を遮断し、圧力制御弁24がリアクションディスク25及びリターンスプリング27の付勢力に抗して下方に移動し、弁部24aが支持ブロック15の弁座16aから離間して通路を開放する。
従って、前述と同様に、減圧室R2と圧力室R3との連通が遮断される一方、高圧室R1と圧力室R3とが連通し、高圧源33から高圧ポートP1を通して高圧室R1に高圧の作動油が供給され、圧力制御弁24の弁部24aと支持ブロック15の弁座16aとの隙間を通って圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧として圧力供給部35に供給されることとなり、電源系や制御系が失陥した場合でも、適正に圧力制御を実行することができる。
このように実施例1の圧力制御装置にあっては、ハウジング11内に駆動ピストン17と圧力制御弁24を移動自在に支持し、駆動ピストン17を付勢支持すると共に、圧力制御弁24を付勢支持することで、圧力室R3と減圧室R2を連通可能とする一方、ソレノイドの電磁力により環状ピストン19を介して駆動ピストン17及び圧力制御弁24を移動することで、高圧室R1と圧力室R3を連通可能とすると共に、駆動ピストン17に対向して外部ピストン30を移動自在に設け、この外部ピストン30に対して、駆動ピストン17側の後方圧力室R32から作用する制御圧が、入力部36により外部から作用する外部圧以上としている。
従って、電源系や制御系が失陥した場合であっても、入力部36から外部ピストン30に外部圧を付与して押圧すると、この外部ピストン30が駆動ピストン17に駆動力を伝達して下方に移動し、弁部17bにより貫通孔28を遮断すると共に、圧力制御弁24を下方に移動して弁部24aを弁座16aから離間して通路を開放することができ、確実に高圧室R1の作動油を圧力室R3に供給して制御圧として圧力供給部35に供給することができる。その結果、別途切換機構などを用いることなく、適正に圧力制御を可能とすることができ、また、電源系や制御系の正常時には、外部圧が駆動ピストン17に対して悪影響を与えることはなく、信頼性を向上することができる。
この場合、外部ピストン30をハウジング11の上端部に移動自在に支持し、駆動ピストン17と直列配置することで、外部ピストン30に作用する外部圧を駆動ピストン17に確実に伝達することができ、作動の信頼性を向上することができると共に、装置のコンパクト化を図ることができる。
また、本実施例では、ハウジング11内の支持ブロック15に駆動ピストン17を移動自在に支持すると共に、ハウジング11とこの駆動ピストン17との間に環状ピストン19を相対移動自在に支持し、駆動ピストン17と環状ピストン19との間にリアクションディスク21を設けて倍力手段を構成している。従って、ソレノイドの電磁力により環状ピストン19が移動すると、リアクションディスク21によりその駆動力が倍力されて駆動ピストン17に伝達されることとなり、ソレノイドの電磁力による環状ピストン19の必要駆動力が低減されることで、低電流で大流量の圧力制御が可能となり、応答性の向上を図ることができる。
また、駆動ピストン17と環状ピストン19により本発明の駆動弁を構成し、本発明の倍力手段及び弾性部材として、ゴム製のリアクションディスク21を適用し、ハウジング11の端部に駆動ピストン17と環状ピストン19との間で両者に接触するようにリアクションディスク21を配置している。従って、駆動ピストン17と環状ピストン19をハウジング11内に同心上に配置して相対移動可能とし、端部にリアクションディスク21を配置することで、装置のコンパクト化を図ることができると共に、駆動力を容易に倍力することができる。また、ゴム製のリアクションディスク21を適用することで、組付性を向上することができると共に、装置のコンパクト化や倍力機能の向上を図ることができる。
また、本実施例では、圧力室R3を、駆動ピストン17の移動方向前後の前方圧力室R31及び後方圧力室R32から構成し、前方圧力室R31と後方圧力室R32を駆動ピストン17内に形成された連通孔29により連通しており、駆動ピストン17における後方圧力室R32からの受圧面積B2が、前方圧力室R31からの受圧面積B1よりも小さくなるように駆動ピストン17の各支持部17a,17dの外径を設定している。従って、駆動ピストン17が移動するとき、環状ピストン19に付与する電磁力、つまり、コイル20への電流値は、駆動ピストン17の前後の受圧面積差B1−B2に対応する駆動力と、リアクションディスク23の付勢力及び各種の摺動抵抗に対応する駆動力と合力を確保できるものとすればよく、コイル20の消費電力を低減することができる。
そして、本実施例では、本発明の圧力制御装置をポペット式の三方弁として構成している。従って、電磁力により環状ピストン19により駆動ピストン17が下方に移動し、弁部17bを圧力制御弁24の弁座28aに着座し、圧力制御弁24を下方に移動して弁部24aを支持ブロック15の弁座16aから離間すると、減圧室R2と圧力室R3との連通が遮断される一方、高圧室R1と圧力室R3とが連通されることとなり、高圧の作動油を高圧室R1から圧力室R3に流し、制御圧ポートP3から制御圧として出力することができる。また、電磁力を低減して環状ピストン19を介して駆動ピストン17を上方に移動し、圧力制御弁24を上方に移動して弁部24aを支持ブロック15の弁座16aに着座し、駆動ピストン17の弁部17bを圧力制御弁24の弁座28aから離間すると、高圧室R1と圧力室R3との連通が遮断される一方、減圧室R2と圧力室R3とが連通されることとなり、圧力室R3の作動油を減圧室R2に流し、減圧ポートP2から排出して減圧することができる。その結果、駆動ピストン17と圧力制御弁24を移動することで、圧力室R3に対する高圧室R1及び減圧室R2の連通、遮断状態を容易に切換えることが可能となり、容易に制御圧を調整することができる。
なお、上述した各実施例では、本発明の倍力手段を弾性部材として、ゴム製のリアクションディスク21を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば、作動油を密封したり、複数のボールねじ機構や遊星歯車機構などを適用してもよい。
図2は、本発明の実施例2に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。
実施例2の圧力制御装置としてのポペット式の三方弁において、図2に示すように、中空円筒形状をなすハウジング111は、上部ハウジング112と縦断面がコ字形状をなす下部ハウジング113とから構成され、下部ハウジング113内に上部ハウジング112が嵌合することで、上下のハウジング112,113が一体に固定され、内部が密閉状態となっている。
このハウジング111内には、支持ブロック114が固定されており、この支持ブロック114の中央部には、上下方向に貫通する第1支持孔115及び第2支持孔116が形成されると共に、この第2支持孔116の下部に下方に向けて広角する弁座116aが形成されている。そして、駆動ピストン(第2ピストン)117がこの支持ブロック114の各支持孔115,116に移動自在に嵌合している。
この駆動ピストン117は、円柱形状をなす第1支持部117aと、この第1支持部117aの先端部(図2にて下端部)に形成された球面形状をなす弁部117bと、第1支持部117aの後端部(図2にて上端部)に形成された円盤形状をなす第2支持部117cと、この第2支持部117cの後端部(図2にて上端部)に形成された円柱形状をなす第3支持部117dとから構成されている。そして、第1支持部117aが第1支持孔115に移動自在に嵌合し、第2支持部117cが第2支持孔116に移動自在に嵌合している。
また、上部ハウジング112の突出部112a内には、固定された鉄製のガイド118により押圧ピストン119が上下方向に沿って移動自在に支持され、この上部ハウジング112の外側には、ガイド118及び押圧ピストン119に対向してコイル120が巻装されている。駆動ピストン117は、第3支持部117dが上部ハウジング112に移動自在に嵌合しており、押圧ピストン119と駆動ピストン117が直列状態で端部が当接して配置されている。また、支持ブロック114の第2支持孔116と駆動ピストン117の第3支持部117dとの間には、外部ピストン121が移動自在に嵌合している。そして、駆動ピストン117の第2支持部117cと支持ブロック114との間に、リターンスプリング(付勢手段)122が介装されている。
従って、駆動ピストン117は、リターンスプリング122の付勢力により上方に付勢されており、上端部が押圧ピストン119に当接した位置に位置決めされている。そして、コイル120に電流を流すことでガイド118に電磁力を付与し、このガイド118の吸引力により押圧ピストン119を下方に移動することで、この押圧ピストン119が駆動ピストン117を押圧し、この駆動ピストン117をリターンスプリング122の付勢力に抗して下方に移動することができる。
なお、本実施例では、駆動ピストン117と押圧ピストン119により本発明の駆動弁が構成され、ガイド118とコイル120により本発明のソレノイドが構成されている。
下部ハウジング113の中央部には、圧力制御弁124が配設されており、この圧力制御弁124は、先端部(図2にて、上端部)に球面傘形状をなす弁部124aが形成されている。また、下部ハウジング113の下端部にはリング形状をなすゴム製のリアクションディスク125が装着され、このリアクションディスク125の上部に円盤形状をなすスプリングサポート126が装着されており、圧力制御弁124とスプリングサポート126との間にリターンスプリング127が介装されている。この場合、スプリングサポート126は、圧力制御弁124を上下方向に沿って移動自在に支持する支持手段として機能し、リアクションディスク125は、圧力制御弁124を上方に付勢する付勢手段として機能しており、この圧力制御弁124は、上下方向に沿って移動自在で、且つ、弁部124aが支持ブロック114の弁座116aに着座する方向に付勢支持されている。
即ち、下部ハウジング113によりスプリングサポート126が位置決めされ、この位置決めされたスプリングサポート126により圧力制御弁124が支持されることとなり、このスプリングサポート126により圧力制御弁124の移動が円滑となり、推進性を向上することができる。また、この圧力制御弁124は、リアクションディスク125の弾性力及びリターンスプリング127の付勢力により弁部124aが支持ブロック114の弁座116aに着座する方向に付勢支持される。更に、下部ハウジング113と圧力制御弁124との間にリアクションディスク125が介装されることで、シール性が確保されている。
また、圧力制御弁124の中央部には、上下方向に貫通する貫通孔128が形成されると共に、この貫通孔128の上部に上方に向けて広角する弁座128aが形成されている。そして、駆動ピストン117は、弁部117bが圧力制御弁124の弁座128aに着座可能となっている。更に、下部ハウジング113には、貫通孔128と連通する貫通孔113aが形成されている。
本実施例の圧力制御装置は、上述したように、ハウジング111内に駆動ピストン117や圧力制御弁124が移動自在に支持されることから、下部ハウジング113と支持ブロック114と圧力制御弁124により区画される高圧室R1と、下部ハウジング113と圧力制御弁124の貫通孔128により区画される減圧室R2と、支持ブロック114と駆動ピストン117と圧力制御弁124により区画される圧力室R3とが設けられている。
この圧力室R3は、駆動ピストン117の移動方向前後の前方圧力室R31及び後方圧力室R32から構成され、前方圧力室R31と後方圧力室R32は、駆動ピストン117内に形成された連通孔129により連通されている。
そして、下部ハウジング113及び支持ブロック114を貫通して高圧室R1に連通する高圧ポートP1が形成されると共に、下部ハウジング113を貫通して減圧室R2に連通する減圧ポートP2が形成されている。また、下部ハウジング113及び支持ブロック114を貫通して圧力室R3(前方圧力室R31)に連通する制御圧ポートP3が形成されている。この場合、高圧ポートP1及び減圧ポートP2が本発明の第1ポートとして機能し、制御圧ポートP3が本発明の第2ポートとして機能する。高圧ポートP1は高圧ラインL1を介して高圧源130に連結され、減圧ポートP2は減圧ラインL2を介してリザーバタンク131に連結され、制御圧ポートP3は制御ラインL3を介して圧力供給部132に連結されている。
また、外部ピストン121と駆動ピストン117の第3支持部117dと上部ハウジング112と支持ブロック114により外部圧力室R5が区画され、下部ハウジング113及び支持ブロック114を貫通してこの外部圧力室R5に連通する外部圧力ポートP5が形成されており、この外部圧力ポートP5は外部圧力ラインL5を介して圧力変換部133及び入力部(圧力制御部)134に連結されている。また、外部ピストン121と駆動ピストン117の第3支持部117dと支持ブロック114により圧力調整室R4が区画され、下部ハウジング113及び支持ブロック114を貫通してこの圧力調整室R4に連通する圧力調整ポートP4が形成されており、この圧力調整ポートP4は圧力調整ラインL4を介してリザーバタンク131に連結されている。なお、この圧力調整ポートP4は、分岐して駆動ピストン117における第2支持部117cの外周部に連通している。
この場合、圧力室R3における前方圧力室R31は連通孔129を介して後方圧力室R32と連通されており、後方圧力室R32に対して駆動ピストン117が受圧することから、制御圧ポートP3から制御ラインL3を介して圧力供給部132に供給される制御圧が、前方圧力室R31、連通孔129、後方圧力室R32を介してこの駆動ピストン117に上向きの力として作用することとなる。一方、入力部134から圧力変換部133により外部圧力ラインL5及び外部圧力ポートP5を介して外部圧力室R5に外部圧が導入され、この外部圧が外部ピストン121に下向きの力として作用することとなる。なお、本実施例では、この外部圧は前述した制御圧に設定されている。
そして、本実施例では、駆動ピストン117に対して、圧力供給部132側の圧力室R3から制御圧が作用する一方、入力部134側からの制御圧と同等の外部圧が外部ピストン121に作用し、この外部ピストン121とバランスする圧力が方圧力室R32に作用する。この場合、駆動ピストン117に対する圧力室R3側からの制御圧は、駆動ピストン117の第1支持部117aの受圧面積をB1に対応し、駆動ピストン117に対する入力部134側からの制御圧は、駆動ピストン117の第2支持部117cの受圧面積B3から第3支持部117dの受圧面積B2を減算した受圧面積をB3−B2に対応することとなる。そのため、B1≧B3−B2の関係が成立するように、駆動ピストン117の形状の各支持部117a,117c,117dの外径が設定されている。
従って、コイル120に通電しないとき、駆動ピストン117はリターンスプリング122の付勢力によりガイド118に接触した位置に位置決めされると共に、圧力制御弁124は、リアクションディスク125及びリターンスプリング127の付勢力により弁部124aが支持ブロック114の弁座116aに着座した位置に位置決めされており、駆動ピストン117の弁部117bが圧力制御弁124の弁座128aから離間して通路を連通している。
そして、コイル120に通電すると、ガイド118の吸引力により押圧ピストン119が下方に移動して駆動ピストン117を押圧し、この駆動ピストン117がリターンスプリング122の付勢力に抗して下方に移動する。すると、駆動ピストン117の弁部117bが圧力制御弁124の弁座128aに着座して通路を遮断すると共に、この圧力制御弁124をリアクションディスク125及びリターンスプリング127の付勢力に抗して移動し、圧力制御弁124は、弁部124aが支持ブロック114の弁座116aから離間して通路を連通することができる。
なお、上部ハウジング112と下部ハウジング113との間には、シール部材135が介装され、下部ハウジング113と支持ブロック114との間にはシール部材136が介装され、支持ブロック114と駆動ピストン117との間にはシール部材137が介装され、下部ハウジング113と圧力制御弁124との間にはシール部材としてのリアクションディスク125が介装され、支持ブロック114と外部ピストン121との間にはシール部材138が介装されることで、シール性が確保されている。また、ハウジング111は、図示しないケーシングに支持されており、下部ハウジング113とケーシングとの間にはシール部材139が介装されることで、シール性が確保されている。
ここで、上述した本実施例の圧力制御装置による圧力制御について詳細に説明する。
本実施例の圧力制御装置において、コイル120が消磁状態にあるとき、駆動ピストン117はリターンスプリング122により上部ハウジング112に接触した位置にあり、一方、圧力制御弁124は、リアクションディスク125及びリターンスプリング127により弁部124aが支持ブロック114の弁座116aに着座した位置にあり、且つ、駆動ピストン117の弁部117bが弁座128aから離間した位置にある。従って、高圧室R1と圧力室R3とが遮断され、圧力室R3と減圧室R2とが連通している。
この状態から、コイル120に通電すると、発生する電磁力により押圧ピストン119が下方に移動して駆動ピストン117を押圧し、リターンスプリング122の付勢力に抗して下方に移動する。このとき、駆動ピストン117に対して圧力室R3から作用する制御圧が、外部圧力室R5から作用する外部圧と同等、または、圧力室R3からの制御圧の方が大きいため、外部圧力室R5からの外部圧が外部ピストン121に作用するため、駆動ピストン117を下方に移動するための駆動力に対して悪影響を与えることはなく、適正に駆動ピストン117を下方に移動することができる。
そして、駆動ピストン117が下方に移動すると、まず、弁部117bが圧力制御弁124の弁座128aに着座して貫通孔128を遮断し、更に駆動ピストン117が下方に移動すると、次に、圧力制御弁124をリアクションディスク125及びリターンスプリング127の付勢力に抗して下方に移動する。すると、圧力制御弁124は、弁部124aが支持ブロック114の弁座116aから離間して通路を開放する。
従って、駆動ピストン117の弁部117bが圧力制御弁124の弁座128aに着座することで、減圧室R2と圧力室R3との連通が遮断される一方、圧力制御弁124の弁部124aが支持ブロック114の弁座116aから離間することで、高圧室R1と圧力室R3とが連通される。そのため、高圧源130から高圧ポートP1を通して高圧室R1に作用する圧力、つまり、高圧の作動油は、圧力制御弁124の弁部124aと支持ブロック114の弁座114aとの隙間を通って圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧として圧力供給部132に供給されることとなる。
なお、上述した駆動ピストン117の下方への作動時に、圧力調整室R4の容積が減少するため、圧力調整ポートP4及び圧力調整ラインL4を介してリザーバタンク131に作動油が排出される。
そして、この状態から、コイル120に通電する電流値を低下すると、発生する電磁力が減少して押圧ピストン119が上方に移動し、駆動ピストン117への押圧が低下し、この駆動ピストン117はリターンスプリング122の付勢力により上方に移動する。すると、弁部117bが圧力制御弁124の弁座128aに着座して貫通孔128を遮断したまま、圧力制御弁124はリアクションディスク125及びリターンスプリング127の付勢力により上方に移動し、弁部124aが支持ブロック114の弁座116aに着座して通路を遮断する。更に駆動ピストン117が上方に移動すると、弁部117bが圧力制御弁124の弁座128aから離間して貫通孔128を開放する。
従って、圧力制御弁124の弁部124aが支持ブロック114の弁座116aに着座することで、高圧室R1と圧力室R3との連通が遮断される一方、駆動ピストン117の弁部117bが圧力制御弁124の弁座128aから離間することで、減圧室R2と圧力室R3とが連通する。そのため、圧力室R3から制御圧ポートP3及び制御ラインL3を通して圧力供給部132に作用する制御圧、つまり、作動油は、駆動ピストン117の弁部117bと圧力制御弁124の弁座128aとの隙間を通って貫通孔128から減圧室R2に流れ、減圧ポートP2から減圧ラインL2によりリザーバタンク131に排出される。
そして、駆動ピストン117の上方への作動時に、圧力調整室R4の容積が増加するため、圧力調整ポートP4及び圧力調整ラインL4を介してリザーバタンク131の作動油が供給される。
ところで、コイル120に連結された電源系や制御系が失陥した場合には、このコイル120に通電しても電磁力が発生せず、押圧ピストン119により駆動ピストン117及び圧力制御弁124を移動することができず、高圧室R1と圧力室R3を連通して圧力供給部132に制御圧を供給することができない。
しかし、本実施例では、駆動ピストン117の上方に外部圧力室R5が区画されており、入力部134からの外部圧を上昇して高圧の作動油を圧力変換部133で所定圧に変換してから外部圧力ラインL5に出力し、外部圧力ポートP5から外部圧力室R5に供給することで、外部ピストン121が駆動ピストン117を下方に押圧する。すると、この駆動ピストン117がリターンスプリング122の付勢力に抗して下方に移動し、弁部117bが圧力制御弁124の弁座128aに着座して貫通孔128を遮断し、圧力制御弁124がリアクションディスク125及びリターンスプリング127の付勢力に抗して下方に移動し、弁部124aが支持ブロック114の弁座116aから離間して通路を開放する。
従って、前述と同様に、減圧室R2と圧力室R3との連通が遮断される一方、高圧室R1と圧力室R3とが連通し、高圧源130から高圧ポートP1を通して高圧室R1に高圧の作動油が供給され、圧力制御弁124の弁部124aと支持ブロック114の弁座116aとの隙間を通って圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧として圧力供給部132に供給されることとなり、電源系や制御系が失陥した場合でも、適正に圧力制御を実行することができる。
このように実施例2の圧力制御装置にあっては、ハウジング111内に押圧ピストン119と駆動ピストン117と圧力制御弁124を直列配置して移動自在に支持すると共に、圧力室R3と減圧室R2を連通可能に付勢支持する一方、ソレノイドの電磁力により押圧ピストン119により駆動ピストン117及び圧力制御弁124を移動することで、高圧室R1と圧力室R3を連通可能とし、ハウジング111内に外部ピストン121を移動自在に支持すると共に、その上方に外部圧力室R5を区画し、入力部134からの外部圧を外部圧力ラインL5から外部圧力ポートP5を通してこの外部圧力室R5に供給可能としている。
従って、電源系や制御系が失陥した場合であっても、入力部134から外部圧を外部圧力室R5に供給することで、外部ピストン121を介して駆動ピストン117に駆動力を伝達して下方に移動し、弁部117bにより貫通孔128を遮断すると共に、圧力制御弁124を下方に移動して弁部124aを弁座116aから離間して通路を開放することができ、確実に高圧室R1の作動油を圧力室R3に供給して制御圧として圧力供給部132に供給することができる。その結果、別途切換機構などを用いることなく、適正に圧力制御を可能とすることができ、また、電源系や制御系の正常時には、外部ピストン121が駆動ピストン117に対して悪影響を与えることはなく、信頼性を向上することができる。
なお、駆動ピストン117の外周部に別途外部ピストン121を設けたが、本発明の駆動弁と外部ピストンを駆動ピストン117により兼用することで、装置のコンパクト化を図るようにしてもよい。
図3は、本発明の実施例3に係る圧力制御装置を表す概略構成図、図4は、実施例3の圧力制御装置における減圧時の作動状態を表す要部断面図である。
実施例3の圧力制御装置としてのポペット式の三方弁において、図3及び図4に示すように、ハウジング211は、円筒形状をなす上部ハウジング212と下部ハウジング213とから構成され、上部ハウジング212内に下部ハウジング213が嵌合することで、両者が一体に固定されている。そして、上部ハウジング212の上部に支持ブロック214が嵌合すると共に、この支持ブロック214にケース215が嵌合することで、ハウジング211の内部が密閉状態となっている。
このハウジング211内には、上下方向に沿って上部支持孔216及び下部支持孔217が形成されると共に、この上部支持孔216と下部支持孔217を連通する中部支持孔218が形成され、下部支持孔217の上部に下方に向けて広角する弁座217aが形成されている。
上部ハウジング212における下部支持孔217の中央部には、圧力制御弁219が配設されている。この圧力制御弁219は、増圧弁220と減圧弁221が一体に連結されて構成されている。増圧弁220は、先端部(図3にて、上端部)に球面傘形状をなす弁部220aが形成されており、この増圧弁220のフランジ部220bと下部ハウジング213との間にリターンスプリング222が介装されている。また、増圧弁220は、内部に上下に貫通する上部貫通孔220c及び下部貫通孔220dが形成されている。一方、減圧弁221は、増圧弁220の下端部に嵌合することで一体に連結され、且つ、下部ハウジング213の貫通孔213a,213bに上下方向に沿って移動自在に嵌合している。そして、減圧弁221は、先端(図3にて、上端)側が増圧弁220の下部貫通孔220dに進入し、端部が球面傘形状をなす弁部221aが形成されている。また、減圧弁221は、内部に上下方向に沿って貫通し、増圧弁220下部貫通孔220dに連通する貫通孔221bが形成されている。
従って、増圧弁220と減圧弁221が一体に連結された圧力制御弁219は、ハウジング211の下部支持孔217内で上下方向に沿って移動自在に支持されると共に、リターンスプリング222の付勢力により上方に付勢支持され、増圧弁220の弁部220aが上部ハウジング212の弁座217aに着座している。
また、上部ハウジング212の上部支持孔216の中央部には、駆動ピストン223が配設されている。この駆動ピストン223は、上部に形成されて円柱形状をなす第1支持部223aと、中間部に形成されたフランジ部223bと、下部に形成されて増圧弁220の上部貫通孔220cから下部貫通孔220dに進入する円柱形状をなす第2支持部223cとから構成されている。また、駆動ピストン223は、第2支持部223cの下端部が拡径して増圧弁220の上部貫通孔220cと下部貫通孔220dの段部に係止し、中部支持孔218と下部貫通孔220dとを連通する連通孔224が形成されると共に、下端面に弁座224aが形成されている。そして、圧力制御弁219における増圧弁220の下部貫通孔220dにて、駆動ピストン223の下端部と減圧弁221の下端部との間にリターンスプリング(付勢手段)225が介装されている。
従って、駆動ピストン223は、ハウジング211の上部支持孔216内で上下方向に沿って移動自在に支持されると共に、リターンスプリング225の付勢力により上方に付勢支持され、弁座224aが減圧弁221の弁部221aから離間している。
また、駆動ピストン223は、第1支持部223aの外周部に円環形状をなす外部ピストン226が上下移動自在嵌合しており、この外部ピストン226は、外周部が上部ハウジング212の上部支持孔216に移動自在に嵌合している。そして、ケース215内には、押圧ピストン227が上下方向に沿って移動自在に支持され、このケース215の外側には、押圧ピストン227に対向してコイル228が巻装されている。この押圧ピストン227と駆動ピストン223は直列状態で支持されており、この押圧ピストン227の下端部が駆動ピストン223に当接している。
従って、駆動ピストン223は、リターンスプリング225の付勢力により上方に付勢されており、上端部が支持ブロック214に当接した位置に位置決めされている。そして、コイル228に電流を流すことで電磁力を発生し、吸引力により押圧ピストン227が下方に移動することで駆動ピストン223を押圧し、この駆動ピストン223をリターンスプリング225の付勢力に抗して下方に移動することができる。
この場合、リターンスプリング222の付勢力がリターンスプリング225の付勢力よりも大きく設定されている。つまり、リターンスプリング222による増圧弁220のセット荷重が、リターンスプリング225による駆動ピストン223のセット荷重よりも大きく設定することで、増圧弁220の弁部220aによる上部ハウジング212の弁座217aへの着座動作と、減圧弁221の弁部221aからの駆動ピストン223の弁座224aの離間動作との順序を規定している。
なお、本実施例では、駆動ピストン223と押圧ピストン227により本発明の駆動弁が構成され、支持ブロック214とコイル228により本発明のソレノイドが構成されている。
本実施例の圧力制御装置は、上述したように、ハウジング211内に駆動ピストン223や圧力制御弁219が移動自在に支持されることから、上部ハウジング212と下部ハウジング213と圧力制御弁219により区画される高圧室R1と、下部ハウジング213と圧力制御弁219の貫通孔221bにより区画される減圧室R2と、上部ハウジング212と駆動ピストン223と外部ピストン226と圧力制御弁219により区画される圧力室R3とが設けられている。
そして、上部ハウジング212を貫通して高圧室R1に連通する高圧ポートP1が形成されると共に、下部ハウジング213を貫通して減圧室R2に連通する減圧ポートP2が形成されている。また、上部ハウジング212を貫通して圧力室R3に連通する制御圧ポートP3が形成されている。本実施例では、高圧ポートP1及び減圧ポートP2が本発明の第1ポートとして機能し、制御圧ポートP3が本発明の第2ポートとして機能する。高圧ポートP1は高圧ラインL1を介して高圧源229に連結され、減圧ポートP2は減圧ラインL2を介してリザーバタンク230に連結され、制御圧ポートP3は制御ラインL3を介して圧力供給部231に連結されている。なお、制御圧ポートP3は、分岐して下部ハウジング213と減圧弁221により区画された前方圧力室R31に連通している。
この場合、駆動ピストン223の第1支持部223aにおける前進側の受圧面積A1と、駆動ピストン223の第2支持部223cにおける後退側の受圧面積A2との関係は、A1>A2となるように、駆動ピストン223の各支持部223a,223cの外径が設定されている。そのため、駆動ピストン223が移動するとき、この駆動ピストン223を移動するために押圧ピストン227に付与する電磁力、つまり、コイル228への電流値は、駆動ピストン223の前後の受圧面積差A1−A2に対応する駆動力と、リターンスプリング225の付勢力及び各種の摺動抵抗に対応する駆動力と合力を確保できるものとすればよく、この受圧面積差A1−A2を小さく設定することで、消費電力を低減することができる。
また、圧力制御弁219は、増圧弁220の弁部220aが上部ハウジング212の弁座217aに着座する第1シール部と、下部ハウジング213の貫通孔213aに嵌合する第2シール部を有しており、圧力室R3と高圧室R1とをシールする第1シール部の受圧面積A3と、高圧室R1と減圧室R2とをシールする第2シールの受圧面積A4を同じ面積となるように設定している。そのため、駆動ピストン223は、高圧源229からの圧力の影響を排除し、リターンスプリング222,225の付勢力と各種の摺動抵抗に対応する駆動力と合力に打ち勝つだけの駆動力で十分となり、駆動ピストン223による圧力制御弁219の初期動作駆動力を低減することができる。
更に、圧力制御弁219は、この受圧面積A3と駆動ピストン223における第2支持部223cの受圧面積A2との面積差と、下部ハウジング213の各貫通孔213a,213bに嵌合する受圧面積A4,A6との面積差が等しくなるように設定している。そのため、圧力制御弁219は、圧力供給部231からの圧力の影響を排除し、駆動ピストン223による初期動作駆動力を低減することができる。
上部ハウジング212と支持ブロック214と駆動ピストン223と外部ピストン226により外部圧力室R5が区画され、上部ハウジング212を貫通してこの外部圧力室R5に連通する外部圧力ポートP5が形成されており、この外部圧力ポートP5は外部圧力ラインL5を介して圧力変換部232及び入力部(圧力制御部)233に連結されている。更に、支持ブロック214とケース215と押圧ピストン227により圧力調整室R4が区画され、この圧力調整室R4に連通する圧力調整ポートP4が形成されており、この圧力調整ポートP4は圧力調整ラインL4を介してリザーバタンク230に連結されている。なお、この圧力調整ポートP4は、分岐して外部ピストン226の外周部に連通している。
この場合、制御圧ポートP3から制御ラインL3を介して圧力供給部231に供給される制御圧が、圧力室R3から外部ピストン226に上向きの力として作用する。一方、入力部233から圧力変換部232により外部圧力ラインL5及び外部圧力ポートP5を介して外部圧力室R5に外部圧が導入され、この外部圧が外部ピストン226に下向きの力として作用する。なお、本実施例では、この外部圧は前述した制御圧に設定されている。
そして、上部ハウジング212の上部支持孔216に移動自在に嵌合する外部ピストン226は、圧力室R3からの受圧面積と外部圧力室R5からの受圧面積が同じ、つまり、制御圧×外部ピストン226の受圧面積=外部圧×外部ピストン226の受圧面積となり、外部ピストン226は、フローティング状態となって上部ハウジング212や駆動ピストン223への固着が防止される。
従って、コイル228に通電しないとき、駆動ピストン223はリターンスプリング225の付勢力により支持ブロック214に接触した位置に位置決めされると共に、圧力制御弁219は、リターンスプリング222の付勢力により増圧弁220の弁部220aが上部ハウジング212の弁座217aに着座した位置に位置決めされており、駆動ピストン223の弁座224aが圧力制御弁219における減圧弁221の弁部221aから離間して通路を連通している。
そして、コイル228に通電すると、押圧ピストン227が下方に移動して駆動ピストン223を押圧し、この駆動ピストン223がリターンスプリング225の付勢力に抗して下方に移動する。すると、駆動ピストン223の弁座224aが減圧弁221の弁部221aに着座して通路を遮断した後、この減圧弁221と共に増圧弁220をリターンスプリング222の付勢力に抗して移動し、圧力制御弁219は、増圧弁220の弁部220aが上部ハウジング212の弁座217aから離間して通路を連通することができる。
なお、上部ハウジング212と下部ハウジング213との間には、シール部材234が介装され、下部ハウジング213と減圧弁221との間にはシール部材235が介装され、上部ハウジング212と支持ブロック214との間にはシール部材236が介装され、支持ブロック214と駆動ピストン223との間にはシール部材237が介装され、外部ピストン226と上部ハウジング212及び駆動ピストン223との間にはシール部材238,239が介装され、駆動ピストン223の第2支持部223cと増圧弁220の上部貫通孔220cとの間にはシール部材240が介装されることで、シール性が確保されている。なお、シール部材238,239は、外部ピストン226に形成された貫通孔226aの上下に配置されている。また、ハウジング211は、図示しないケーシングに支持されており、上部ハウジング212とケーシングとの間にはシール部材241が介装されることで、シール性が確保されている。
ここで、上述した本実施例の圧力制御装置による圧力制御について詳細に説明する。
本実施例の圧力制御装置において、コイル228が消磁状態にあるとき、駆動ピストン223はリターンスプリング225により支持ブロック214に接触した位置にあり、一方、圧力制御弁219の増圧弁220は、リターンスプリング222により弁部220aが上部ハウジング212の弁座217aに着座した位置にあり、且つ、駆動ピストン223の弁座224aが減圧弁221の弁部221aから離間した位置にある。従って、高圧室R1と圧力室R3とが遮断され、圧力室R3と減圧室R2とが連通している。
この状態から、コイル228に通電すると、発生する電磁力により押圧ピストン227が下方に移動して駆動ピストン223を押圧し、リターンスプリング225の付勢力に抗して下方に移動する。このとき、外部ピストン226に対して圧力室R3から作用する制御圧と外部圧力室R5から作用する外部圧とが同等であるため、駆動ピストン223を下方に移動ための駆動力に対して制御圧及び外部圧が悪影響を与えることはなく、適正に駆動ピストン223を下方に移動することができる。
そして、駆動ピストン223が下方に移動すると、まず、弁座224aが減圧弁221の弁部221aに着座して連通孔224を遮断し、更に駆動ピストン223が下方に移動すると、次に、減圧弁221及び増圧弁220をリターンスプリング222の付勢力に抗して下方に移動する。すると、増圧弁220は、弁部220aが上部ハウジング212の弁座217aから離間して通路を開放する。
従って、駆動ピストン223の弁座224aが減圧弁221の弁座221aに着座することで、減圧室R2と圧力室R3との連通が遮断される一方、増圧弁220の弁部220aが上部ハウジング212の弁座217aから離間することで、高圧室R1と圧力室R3とが連通される。そのため、高圧源229から高圧ポートP1を通して高圧室R1に作用する圧力、つまり、高圧の作動油は、増圧弁220の弁部220aと上部ハウジング212の弁座217aとの隙間を通って圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧として圧力供給部231に供給されることとなる。
そして、この状態から、コイル228に通電する電流値を低下すると、発生する電磁力が減少して押圧ピストン227が上方に移動し、駆動ピストン223はリターンスプリング225の付勢力により上方に移動する。すると、弁座224aが減圧弁221の弁部221aに着座して連通孔224を遮断したまま、増圧弁220及び減圧弁221はリターンスプリング222の付勢力により上方に移動し、弁部220aが上部ハウジング212の弁座217aに着座して通路を遮断する。更に駆動ピストン223が上方に移動すると、弁座224aが減圧弁221の弁部221aから離間して連通孔224を開放する。
従って、増圧弁220の弁部220aが上部ハウジング212の弁座217aに着座することで、高圧室R1と圧力室R3との連通が遮断される一方、駆動ピストン223の弁座224aが減圧弁221の弁部221aから離間することで、減圧室R2と圧力室R3とが連通する。そのため、圧力室R3から制御圧ポートP3及び制御ラインL3を通して圧力供給部231に作用する制御圧、つまり、作動油は、駆動ピストン223の連通孔224から弁座224aと増圧弁220の弁部220aとの隙間を通って下部貫通孔220d及び貫通孔221bから減圧室R2に流れ、減圧ポートP2から減圧ラインL2によりリザーバタンク230に排出される。
この減圧時には、圧力供給部231に供給されている作動油が制御ラインL3から制御圧ポートP3に戻り、この制御圧ポートP3から駆動ピストン223の連通孔224に流れ、弁座224aと増圧弁220の弁部220aとの隙間を通ってこの増圧弁220の下部貫通孔220dに流入し、減圧弁221の貫通孔221bから減圧室R2に流れ、減圧ポートP2から減圧ラインL2によりリザーバタンク230に排出される。この場合、駆動ピストン223は、連通孔224から弁座224aと弁部220aとの隙間を通って増圧弁220の下部貫通孔220dに流入する作動油の流体力により上方側に力を受ける。即ち、駆動ピストン223は、内部を通過する作動油により駆動ピストン223の弁座224aと増圧弁220の弁部220aとが離間する側、所謂、リターンスプリング225の付勢力が作用する自開側に力を受けることとなる。従って、減圧時に、駆動ピストン223は、内部を通過する作動油の変動の影響を受けにくく、減圧通路を開放する位置に適正に位置決めされることとなり、圧力制御がばらつくことはない。
また、駆動ピストン223の第1支持部223aにおける前進側の受圧面積A1から、駆動ピストン223の第2支持部223cにおける後退側の受圧面積A2を減算した面積差(A1−A2)から、連通孔224の通路面積A5を減算した面積差(A1−A2)−A5を0に近づけることが望ましい。即ち、減圧時に、駆動ピストン223における受圧面積A1と、駆動ピストン223における減圧ポートP2側へのシール面積A2+A5を等価にすることが望ましい。この面積差(A1−A2)−A5を正になると、圧力特性にヒステリシスが発生し、面積差(A1−A2)−A5を負になると、増圧時に減圧ポートP2側への流量が発生してしまう。
ところで、コイル228に連結された電源系や制御系が失陥した場合には、このコイル228に通電しても電磁力が発生せず、押圧ピストン227により駆動ピストン223及び圧力制御弁219を移動することができず、高圧室R1と圧力室R3を連通して圧力供給部231に制御圧を供給することができない。
しかし、本実施例では、駆動ピストン223におけるフランジ部223bの上方に外部ピストン226が移動自在に設けられると共に、この外部ピストン226の上方に外部圧力室R5が区画され、入力部233からの外部圧を上昇して高圧の作動油を圧力変換部232で所定圧に変換してから外部圧力ラインL5に出力し、外部圧力ポートP5から外部圧力室R5に供給することで、外部ピストン226を下方に押圧し、この外部ピストン226がフランジ部223bを介して駆動ピストン223を下方に押圧する。すると、この駆動ピストン223がリターンスプリング225の付勢力に抗して下方に移動し、弁座224aが減圧弁221の弁部221aに着座して連通孔224を遮断し、減圧弁221と共に増圧弁220がリターンスプリング222の付勢力に抗して下方に移動し、増圧弁220の弁部220aが上部ハウジング212の弁座217aから離間して通路を開放する。
従って、前述と同様に、減圧室R2と圧力室R3との連通が遮断される一方、高圧室R1と圧力室R3とが連通し、高圧源229から高圧ポートP1を通して高圧室R1に高圧の作動油が供給され、増圧弁220の弁部220aと上部ハウジング212の弁座217aとの隙間を通って圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧として圧力供給部231に供給されることとなり、電源系や制御系が失陥した場合でも、適正に圧力制御を実行することができる。
このように実施例3の圧力制御装置にあっては、ハウジング211内に押圧ピストン227と駆動ピストン223と圧力制御弁219を直列配置して移動自在に支持すると共に、圧力室R3と減圧室R2を連通可能に付勢支持する一方、ソレノイドの電磁力により押圧ピストン227により駆動ピストン223及び圧力制御弁219を移動することで、高圧室R1と圧力室R3を連通可能とし、駆動ピストン223の外周部に外部ピストン226を移動自在に支持して上方に外部圧力室R5を区画し、入力部233からの外部圧を外部圧力ラインL5から外部圧力ポートP5を通してこの外部圧力室R5に供給可能としている。
従って、電源系や制御系が失陥した場合であっても、入力部233から外部圧を外部圧力室R5に供給することで、駆動ピストン223に駆動力を伝達して下方に移動し、弁座224aを弁部220aに着座して連通孔224を遮断すると共に、圧力制御弁219を下方に移動して弁部220aを弁座217aから離間して通路を開放することができ、確実に高圧室R1の作動油を圧力室R3に供給して制御圧として圧力供給部231に供給することができる。その結果、別途切換機構などを用いることなく、適正に圧力制御を可能とすることができ、また、電源系や制御系の正常時には、外部圧が駆動ピストン223に対して悪影響を与えることはなく、信頼性を向上することができる。
また、減圧時に、制御圧ポートP3の作動油を、駆動ピストン223の連通孔224から弁座224aと増圧弁220の弁部220aとの隙間を通して下部貫通孔220dに流入し、減圧弁221の貫通孔221bから減圧室R2に排出している。この場合、駆動ピストン223は、内部を通過する作動油によりリターンスプリング225の付勢力が作用する自開側に力を受けることとなり、内部を通過する作動油の変動の影響を受けにくく、圧力制御がばらつくことはなくなり、高精度な圧力制御を可能とすることができる。
図5は、本発明の実施例4に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。
実施例4の圧力制御装置としてのスプール式の三方弁において、図5に示すように、ハウジング311は、上部に支持ブロック312が嵌合すると共に、この支持ブロック312にケース313が嵌合することで、ハウジング311の内部が密閉状態となっている。このハウジング311内には、上下方向に沿って上部支持孔314及び下部支持孔315が形成されている。そして、ハウジング311における下部支持孔315の中央部に、駆動ピストン316が配設されている。
この駆動ピストン316は、上部に円柱形状をなして形成された第1支持部316aと、中間部に形成されたフランジ部316bと、下部に形成された第2支持部316cとから構成されており、第2支持部316cが下部支持孔315に嵌合して上下方向に沿って移動自在支持されている。そして、ハウジング311と駆動ピストン316のフランジ部316bとの間にリターンスプリング(付勢手段)317が介装されている。
従って、駆動ピストン316は、ハウジング311の下部支持孔315に上下方向に沿って移動自在に支持されると共に、リターンスプリング317の付勢力により上方に付勢支持され、上端部が支持ブロック312の下面に当接した位置に位置決めされている。
また、駆動ピストン316は、第1支持部316aの外周部に円環形状をなす外部ピストン318が上下移動自在嵌合しており、この外部ピストン318は、外周部がハウジング311の上部支持孔314に移動自在に嵌合している。そして、ケース313内には、押圧ピストン319が上下方向に沿って移動自在に支持され、このケース313の外側には、押圧ピストン319に対向してコイル320が巻装されている。この押圧ピストン319と駆動ピストン316は直列状態で支持されており、この押圧ピストン319の下端部が駆動ピストン316に当接している。
従って、駆動ピストン316は、リターンスプリング317の付勢力により上方に付勢されており、上端部が支持ブロック312に当接した位置に位置決めされている。そして、コイル320に電流を流すことで電磁力を発生し、吸引力により押圧ピストン319が下方に移動することで駆動ピストン316を押圧し、この駆動ピストン316をリターンスプリング317の付勢力に抗して下方に移動することができる。
なお、本実施例では、駆動ピストン316と押圧ピストン319により本発明の駆動弁が構成され、支持ブロック312とコイル320により本発明のソレノイドが構成されている。
本実施例の圧力制御装置は、上述したように、ハウジング311内に駆動ピストン316や外部ピストン318が移動自在に支持されることから、ハウジング311と駆動ピストン316と外部ピストン318により区画される圧力室R3が設けられている。また、駆動ピストン316は、その中心部に連通孔321が形成されると共に、連通孔321の上部に連通して圧力室R3に開口する第1連結ポート321aと、連通孔321の下部に連通して外部に開口する第2連結ポート321bが形成されている。
そして、ハウジング311を貫通して第2連結ポート321bに連通可能な高圧ポートP1が形成されると共に、ハウジング311を貫通して第2連結ポート321bに連通可能な減圧ポートP2が形成されている。また、ハウジング311を貫通して圧力室R3に連通する制御圧ポートP3が形成されている。この場合、高圧ポートP1及び減圧ポートP2が本発明の第1ポートとして機能し、制御圧ポートP3が本発明の第2ポートとして機能する。高圧ポートP1は高圧ラインL1を介して高圧源322に連結され、減圧ポートP2は減圧ラインL2を介してリザーバタンク323に連結され、制御圧ポートP3は制御ラインL3を介して圧力供給部324に連結されている。
また、支持ブロック312とケース313と押圧ピストン319により圧力調整室R41が区画され、ハウジング311と駆動ピストン316における第2支持部316cの端部により圧力調整室R42が区画されており、この各圧力調整室R41,R42に減圧ポートP2が分岐して連結されている。なお、この減圧ポートP2は、分岐して外部ピストン318の外周部に連通している。
この場合、駆動ピストン316の第1支持部316aにおける受圧面積A1と、駆動ピストン316の第2支持部316cにおける受圧面積A2との関係は、A1>A2となるように、駆動ピストン316の各支持部316a,316cの外径が設定されている。そのため、駆動ピストン316が下方に移動するとき、押圧ピストン319に付与する電磁力、つまり、コイル320への電流値は、駆動ピストン316の前後の受圧面積差A1−A2に対応する駆動力と、リターンスプリング317の付勢力及び各種の摺動抵抗に対応する駆動力と合力を確保できるものとすればよく、この受圧面積差A1−A2を小さく設定することで、消費電力を低減することができる。
また、ハウジング311と支持ブロック312と駆動ピストン316と外部ピストン318により外部圧力室R5が区画され、ハウジング311を貫通してこの外部圧力室R5に連通する外部圧力ポートP5が形成されており、この外部圧力ポートP5は外部圧力ラインL5を介して圧力変換部325及び入力部(圧力制御部)326に連結されている。
この場合、制御圧ポートP3から制御ラインL3を介して圧力供給部324に供給される制御圧が、圧力室R3から外部ピストン318に上向きの力として作用する。一方、入力部326から圧力変換部325により外部圧力ラインL5及び外部圧力ポートP5を介して外部圧力室R5に外部圧が導入され、この外部圧が外部ピストン318に下向きの力として作用する。なお、本実施例では、この外部圧は前述した制御圧に設定されている。
そして、ハウジング311の上部支持孔314に移動自在に嵌合する外部ピストン318は、圧力室R3からの受圧面積と外部圧力室R5からの受圧面積が同じ、つまり、制御圧×外部ピストン318の受圧面積=外部圧×外部ピストン318の受圧面積となり、外部ピストン318は、フローティング状態となってハウジング311や駆動ピストン316への固着が防止される。
従って、コイル320に通電しないとき、駆動ピストン316はリターンスプリング317の付勢力により支持ブロック312に接触した位置に位置決めされており、駆動ピストン316の第1連結ポート321aが圧力室R3に連通する一方、第2連結ポート321bが減圧ポートP2に連通することで、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が連通孔321により連通している。
そして、コイル320に通電すると、押圧ピストン319が下方に移動して駆動ピストン316を押圧し、この駆動ピストン316がリターンスプリング317の付勢力に抗して下方に移動する。すると、駆動ピストン316の第1連結ポート321aが圧力室R3に連通したままで、第2連結ポート321bが高圧ポートP1に連通することで、高圧ポートP1と制御圧ポートP3を連通孔321により連通することができる。
なお、ハウジング311と支持ブロック312との間にはシール部材327が介装され、支持ブロック312と駆動ピストン316との間にはシール部材328が介装され、外部ピストン318とハウジング311及び駆動ピストン316との間にはシール部材329,330が介装されることで、シール性が確保されている。また、ハウジング311は、図示しないケーシングに支持されており、ハウジング311とケーシングとの間にはシール部材331が介装されることで、シール性が確保されている。
ここで、上述した本実施例の圧力制御装置による圧力制御について詳細に説明する。
本実施例の圧力制御装置において、コイル320が消磁状態にあるとき、駆動ピストン316はリターンスプリング317により支持ブロック312に接触した位置にあり、駆動ピストン316の第1連結ポート321aが圧力室R3に連通する一方、第2連結ポート321bが減圧ポートP2に連通している。従って、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔321により連通する一方、高圧ポートP1と制御圧ポートP3とが遮断されている。
この状態から、コイル320に通電すると、発生する電磁力により押圧ピストン319が下方に移動して駆動ピストン316を押圧し、リターンスプリング317の付勢力に抗して下方に移動する。このとき、外部ピストン318に対して圧力室R3から作用する制御圧と外部圧力室R5から作用する外部圧とが同等であるため、駆動ピストン316を下方に移動するための駆動力に対して制御圧及び外部圧が悪影響を与えることはなく、適正に駆動ピストン316を下方に移動することができる。
そして、駆動ピストン316が下方に移動すると、駆動ピストン316の第1連結ポート321aが圧力室R3に連通したままで、第2連結ポート321bが減圧ポートP2から高圧ポートP1に切り換わって連通する。そのため、高圧ポートP1と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔321により連通する一方、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が遮断される。
従って、高圧源322から高圧ポートP1を通して作用する圧力、つまり、高圧の作動油は、第2連結ポート321bから連通孔321に流れ込み、第1連結ポート321aを介して圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧として圧力供給部324に供給されることとなる。
そして、この状態から、コイル320に通電する電流値を低下すると、発生する電磁力が減少して押圧ピストン319が上方に移動し、駆動ピストン316はリターンスプリング317の付勢力により上方に移動する。すると、駆動ピストン316の第1連結ポート321aが圧力室R3に連通したままで、第2連結ポート321bが高圧ポートP1から減圧ポートP2に切り換わって連通する。そのため、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔321により連通する一方、高圧ポートP1と制御圧ポートP3が遮断される。
従って、圧力室R3から制御圧ポートP3及び制御ラインL3を通して圧力供給部324に作用する制御圧、つまり、作動油は、圧力室R3から第1連結ポート321aを介して連通孔321に流れ込み、第2連結ポート321bを介して減圧ポートP2に流れ、この減圧ポートP2から減圧ラインL2によりリザーバタンク323に排出される。
ところで、コイル320に連結された電源系や制御系が失陥した場合には、このコイル320に通電しても電磁力が発生せず、押圧ピストン319により駆動ピストン316を移動することができず、高圧ポートP1と制御圧ポートP3を連通して圧力供給部324に制御圧を供給することができない。
しかし、本実施例では、駆動ピストン316におけるフランジ部316bの上方に外部ピストン318が移動自在に設けられると共に、この外部ピストン318の上方に外部圧力室R5が区画され、入力部326からの外部圧を上昇して高圧の作動油を圧力変換部325で所定圧に変換してから外部圧力ラインL5に出力し、外部圧力ポートP5から外部圧力室R5に供給することで、外部ピストン318を下方に押圧し、この外部ピストン318がフランジ部316bを介して駆動ピストン316を下方に押圧する。すると、この駆動ピストン316がリターンスプリング317の付勢力に抗して下方に移動し、この駆動ピストン316の第1連結ポート321aが圧力室R3に連通したまま、第2連結ポート321bが高圧ポートP1に連通する。
従って、高圧ポートP1と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔321により連通する一方、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が遮断されることとなり、前述と同様に、高圧源322から高圧ポートP1に高圧の作動油が供給され、第2連結ポート321bから連通孔321に流れ込み、第1連結ポート321aから圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧として圧力供給部324に供給されることとなり、電源系や制御系が失陥した場合でも、適正に圧力制御を実行することができる。
このように実施例4の圧力制御装置にあっては、ハウジング311内に押圧ピストン319と駆動ピストン316を直列配置して移動自在に支持すると共に、制御圧ポートP3を連通孔321により減圧ポートP2と連通可能に付勢支持する一方、ソレノイドの電磁力により押圧ピストン319により駆動ピストン316を移動することで、高圧ポートP1を連通孔321により制御圧ポートP3と連通可能とし、駆動ピストン316の外周部に外部ピストン318を移動自在に支持して上方に外部圧力室R5を区画し、入力部326からの外部圧を外部圧力ラインL5から外部圧力ポートP5を通してこの外部圧力室R5に供給可能としている。
従って、電源系や制御系が失陥した場合であっても、入力部326から外部圧を外部圧力室R5に供給することで、駆動ピストン316に駆動力を伝達して下方に移動し、高圧ポートP1を連通孔321により制御圧ポートP3と連通することができ、確実に高圧ポートP1の作動油を制御圧ポートP3に供給して制御圧として圧力供給部324に供給することができる。その結果、別途切換機構などを用いることなく、適正に圧力制御を可能とすることができ、また、電源系や制御系の正常時には、外部圧が駆動ピストン316に対して悪影響を与えることはなく、信頼性を向上することができる。
また、本実施例では、本発明の圧力制御装置をスプール式の三方弁として構成している。従って、電磁力により駆動ピストン316を移動上方または下方に移動することで、第2連結ポート321bを高圧ポートP1と減圧ポートP2との間で切換え、制御圧ポートP3に対して高圧ポートP1または減圧ポートP2を連通孔321により連通することで、制御圧ポートP3から圧力供給部324に制御圧を出力したり、圧力供給部324の制御圧を減圧ポートP2から排出することができる。その結果、駆動ピストン316を移動することで、制御圧ポートP3(圧力室R3)に対する高圧ポートP1及び減圧ポートP2の連通、遮断状態を容易に切換えることが可能となり、容易に制御圧を調整することができる。
図6は、本発明の実施例5に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。
実施例5の圧力制御装置としてのスプール式の三方弁において、図6に示すように、ハウジング411は、内部に上部支持ブロック412が嵌合する一方、下部支持ブロック413が嵌合すると共に、この下部支持ブロック413にケース414が嵌合することで、ハウジング411の内部が密閉状態となっている。このハウジング411内には、上下方向に沿って支持孔415が形成されており、この支持孔415の中央部に、駆動ピストン416が移動自在に支持されている。
この駆動ピストン416は、上端部に円柱形状をなして形成された第1支持部416aと、上部に形成された第1フランジ部416bと、下部に形成された第2支持部416cと、下端部に形成された第2フランジ部416dとから構成されており、第2支持部416cが支持孔415に嵌合して上下方向に沿って移動自在支持されている。そして、ハウジング411と駆動ピストン416の第1フランジ部416bとの間にリターンスプリング(付勢手段)417が介装されている。
従って、駆動ピストン416は、ハウジング411の支持孔415に上下方向に沿って移動自在に支持されると共に、リターンスプリング417の付勢力により上方に付勢支持され、第1フランジ部416bが上部支持ブロック412の下面に当接した位置に位置決めされている。
また、上部支持ブロック412は、下方に開口する支持孔412aが形成され、この支持孔412aに円柱形状をなす外部ピストン418が上下移動自在嵌合している。この外部ピストン418は、駆動ピストン416と直列に配置されている。
一方、ケース414内には、鉄製の吸引部材419が固定され、このケース414の外側には、吸引部材419に対向してコイル420が巻装されている。この吸引部材419は、駆動ピストン416の第2フランジ部416dと所定間確保をもって対向している。
従って、駆動ピストン416は、リターンスプリング417の付勢力により上方に付勢されており、第1フランジ部416bが上部支持ブロック412に当接した位置に位置決めされている。そして、コイル420に電流を流すことで電磁力を発生し、吸引部材419の吸引力により第2フランジ416dを吸引し、駆動ピストン416をリターンスプリング417の付勢力に抗して下方に移動することができる。
なお、本実施例では、駆動ピストン416により本発明の駆動弁が構成され、吸引部材419とコイル420により本発明のソレノイドが構成されている。
本実施例の圧力制御装置にて、上述したように、ハウジング411内に駆動ピストン416や外部ピストン418が移動自在に支持されることから、ハウジング411と上部支持ブロック412と駆動ピストン416と外部ピストン418により区画される圧力室R3が設けられている。また、駆動ピストン416は、その中心部に上下に貫通して圧力室R3に連通する連通孔421が形成されており、この連通孔421に連通して外部に開口する連結ポート421aが形成されると共に、この連結ポート421aに連通して駆動ピストン416の外周面に連結溝421bが形成されている。
そして、ハウジング411を貫通して連結溝421bに連通可能な高圧ポートP1が形成されると共に、ハウジング411を貫通して連結溝321bに連通可能な減圧ポートP2が形成されている。また、ハウジング411を貫通して圧力室R3に連通する制御圧ポートP3が形成されている。この場合、高圧ポートP1及び減圧ポートP2が本発明の第1ポートとして機能し、制御圧ポートP3が本発明の第2ポートとして機能する。高圧ポートP1は高圧ラインL1を介して高圧源422に連結され、減圧ポートP2は減圧ラインL2を介してリザーバタンク423に連結され、制御圧ポートP3は制御ラインL3を介して圧力供給部424に連結されている。なお、この減圧ポートP2は、リターンスプリング417が収容された部屋及び連結ポートP21を介して外部ピストン418の外周部に連通している。
この場合、駆動ピストン416の第1支持部416aにおける受圧面積A1と、駆動ピストン416の第2支持部416cにおける受圧面積A2との関係は、A1<A2となるように、駆動ピストン416の各支持部416a,416cの外径が設定されている。そのため、駆動ピストン416が下方に移動するときに付与する電磁力、つまり、コイル420への電流値は、駆動ピストン416の前後の受圧面積差A2−A1に対応する駆動力と、リターンスプリング417の付勢力及び各種の摺動抵抗に対応する駆動力と合力を確保できるものとすればよく、この受圧面積差A2−A1を小さく設定することで、消費電力を低減することができる。
また、ハウジング411と上部支持ブロック412と外部ピストン418により外部圧力室R5が区画され、ハウジング411を貫通してこの外部圧力室R5に連通する外部圧力ポートP5が形成されており、この外部圧力ポートP5は外部圧力ラインL5を介して圧力変換部425及び入力部(圧力制御部)426に連結されている。
この場合、制御圧ポートP3から制御ラインL3を介して圧力供給部424に供給される制御圧が、圧力室R3から外部ピストン418に上向きの力として作用する。一方、入力部426から圧力変換部425により外部圧力ラインL5及び外部圧力ポートP5を介して外部圧力室R5に外部圧が導入され、この外部圧が外部ピストン418に下向きの力として作用する。なお、本実施例では、この外部圧は前述した制御圧に設定されている。
そして、上部支持ブロック412の支持孔412aに移動自在に嵌合する外部ピストン418は、圧力室R3からの受圧面積と外部圧力室R5からの受圧面積が同じ、つまり、制御圧×外部ピストン418の受圧面積=外部圧×外部ピストン418の受圧面積となり、外部ピストン418は、フローティング状態となって上部支持ブロック412への固着が防止される。
従って、コイル420に通電しないとき、駆動ピストン416はリターンスプリング417の付勢力により上部支持ブロック412に接触した位置に位置決めされており、駆動ピストン416の連通孔421が圧力室R3に連通する一方、連結ポート421a及び連結溝421bが減圧ポートP2に連通することで、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が連通孔421により連通している。
そして、コイル420に通電すると、駆動ピストン416がリターンスプリング417の付勢力に抗して下方に移動する。すると、駆動ピストン416の連通孔421が圧力室R3に連通したままで、連結ポート421a及び連結溝421bが高圧ポートP1に連通することで、高圧ポートP1と制御圧ポートP3を連通孔421により連通することができる。
なお、ハウジング411と上部支持ブロック412との間にはシール部材427が介装され、ハウジング411と下部支持ブロック413との間にはシール部材428が介装され、各支持ブロック412,413と駆動ピストン416との間にはシール部材429,430が介装され、上部支持ブロック412と外部ピストン418との間にはシール部材431が介装されることで、シール性が確保されている。また、ハウジング411は、図示しないケーシングに支持されており、ハウジング411とケーシングとの間にはシール部材432が介装されることで、シール性が確保されている。
ここで、上述した本実施例の圧力制御装置による圧力制御について詳細に説明する。
本実施例の圧力制御装置において、コイル420が消磁状態にあるとき、駆動ピストン416はリターンスプリング417により上部支持ブロック412に接触した位置にあり、駆動ピストン416の連通孔421が圧力室R3に連通する一方、連結ポート421a及び連結溝421bが減圧ポートP2に連通している。従って、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔421により連通する一方、高圧ポートP1と制御圧ポートP3とが遮断されている。
この状態から、コイル420に通電すると、発生する電磁力により駆動ピストン416がリターンスプリング417の付勢力に抗して下方に移動する。このとき、外部ピストン418に対して圧力室R3から作用する制御圧と外部圧力室R5から作用する外部圧とが同等であるため、駆動ピストン416を下方に移動ための駆動力に対して制御圧及び外部圧が悪影響を与えることはなく、適正に駆動ピストン416を下方に移動することができる。
そして、駆動ピストン416が下方に移動すると、駆動ピストン416の連通孔421が圧力室R3に連通したままで、連結ポート421a及び連結溝421bが減圧ポートP2から高圧ポートP1に切り換わって連通する。そのため、高圧ポートP1と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔421により連通する一方、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が遮断される。
従って、高圧源422から高圧ポートP1を通して作用する圧力、つまり、高圧の作動油は、連結溝421bから連結ポート421aを通って連通孔421に流れ込み、この連通孔421から圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧として圧力供給部424に供給されることとなる。
そして、この状態から、コイル420に通電する電流値を低下すると、発生する電磁力が減少して駆動ピストン416がリターンスプリング417の付勢力により上方に移動する。すると、駆動ピストン416の連通孔421が圧力室R3に連通したままで、連結ポート421a及び連結溝421bが高圧ポートP1から減圧ポートP2に切り換わって連通する。そのため、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔421により連通する一方、高圧ポートP1と制御圧ポートP3が遮断される。
従って、圧力室R3から制御圧ポートP3及び制御ラインL3を通して圧力供給部424に作用する制御圧、つまり、作動油は、圧力室R3から連通孔421に流れ込み、連結ポート421a及び連結溝421bを介して減圧ポートP2に流れ、この減圧ポートP2から減圧ラインL2によりリザーバタンク423に排出される。
ところで、コイル420に連結された電源系や制御系が失陥した場合には、このコイル420に通電しても電磁力が発生せず、駆動ピストン416を移動することができず、高圧ポートP1と制御圧ポートP3を連通して圧力供給部424に制御圧を供給することができない。
しかし、本実施例では、駆動ピストン416の上方に外部ピストン418が移動自在に設けられると共に、この外部ピストン418の上方に外部圧力室R5が区画され、入力部426からの外部圧を上昇して高圧の作動油を圧力変換部425で所定圧に変換してから外部圧力ラインL5に出力し、外部圧力ポートP5から外部圧力室R5に供給することで、外部ピストン418を下方に押圧し、この外部ピストン418が駆動ピストン416を下方に押圧する。すると、この駆動ピストン416がリターンスプリング417の付勢力に抗して下方に移動し、この駆動ピストン416の連通孔421が圧力室R3に連通したまま、連結ポート421a及び連結溝421bが高圧ポートP1に連通する。
従って、高圧ポートP1と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔421により連通する一方、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が遮断されることとなり、前述と同様に、高圧源422から高圧ポートP1に高圧の作動油が供給され、連結溝421bから連結ポート421aを通して連通孔421に流れ込み、この連通孔421から圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧として圧力供給部424に供給されることとなり、電源系や制御系が失陥した場合でも、適正に圧力制御を実行することができる。
このように実施例5の圧力制御装置にあっては、ハウジング411内に駆動ピストン416を移動自在に支持すると共に、制御圧ポートP3を連通孔421により減圧ポートP2と連通可能に付勢支持する一方、ソレノイドの電磁力により駆動ピストン416を移動することで、高圧ポートP1を連通孔421により制御圧ポートP3と連通可能とし、駆動ピストン416の上方に外部ピストン418を移動自在に支持して上方に外部圧力室R5を区画し、入力部426からの外部圧を外部圧力ラインL5から外部圧力ポートP5を通してこの外部圧力室R5に供給可能としている。
従って、電源系や制御系が失陥した場合であっても、入力部426から外部圧を外部圧力室R5に供給することで、駆動ピストン416に駆動力を伝達して下方に移動し、高圧ポートP1を連通孔421により制御圧ポートP3と連通することができ、確実に高圧ポートP1の作動油を制御圧ポートP3に供給して制御圧として圧力供給部424に供給することができる。その結果、別途切換機構などを用いることなく、適正に圧力制御を可能とすることができ、また、電源系や制御系の正常時には、外部圧が駆動ピストン416に対して悪影響を与えることはなく、信頼性を向上することができる。
また、本実施例では、駆動ピストン416の上方に外部ピストン418を直列配置すると共に、ハウジング411の下部にコイル420を配置して駆動ピストン416を電磁力により吸引可能としている。従って、ハウジング411内に外部ピストン418を容易に収容することで、組付性を向上することができ、装置のコンパクト化を可能とすることができる。
図7は、本発明の実施例6に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。
実施例6の圧力制御装置としてのポペット式の三方弁において、図7に示すように、中空円筒形状をなすハウジング511は、上部ハウジング512と下部ハウジング513とから構成され、上部ハウジング512の一部が下部ハウジング513内に嵌合することで、上下のハウジング512,513が一体に固定され、内部が密閉状態となっている。
このハウジング511は、その中央部に上下方向に貫通する支持孔514が形成されている。そして、駆動ピストン(第2ピストン)515と中間ピストン(第2ピストン)516がこの支持孔514に移動自在に嵌合している。この駆動ピストン515は、円柱形状をなし、基端部(図7にて下端部)に連結部515aが形成され、先端部(図7にて上端部)に弁座515bが形成されている。また、中間ピストン516は、円柱形状をなし、一端部(図7にて下端部)に弁座515bに着座するボール516aが装着され、他端部(図7にて上端部)に押圧部516bが形成されている。そして、駆動ピストン515と中間ピストン516との間には、リターンスプリング(付勢手段)517が介装されており、その付勢力により駆動ピストン515と中間ピストン516を互いに離間する方向に付勢支持することで、ボール516aが弁座515bから離間している。
また、上部ハウジング512の下部には、鉄製のガイド518が固定され、下部ハウジング513には、押圧ピストン519が上下方向に沿って移動自在に支持されると共に、ガイド518及び押圧ピストン519に対向してその外側にコイル520が巻装されている。そして、押圧ピストン519のロッド519aの先端部がガイド518を貫通して駆動ピストン515の連結部515aに当接している。
従って、駆動ピストン515は、リターンスプリング517の付勢力により下方に付勢されており、連結部515aが押圧ピストン519のロッド519aに当接した位置に位置決めされている。そして、コイル520に電流を流すことでガイド518に電磁力を付与し、このガイド518の吸引力により押圧ピストン519を上方に移動することで、この押圧ピストン519が駆動ピストン515を押圧し、この駆動ピストン515をリターンスプリング517の付勢力に抗して上方に移動することで、ボール516aに弁座515bを着座させることができる。
なお、本実施例では、駆動ピストン515と中間ピストン516と押圧ピストン519により本発明の駆動弁が構成され、ガイド518とコイル520により本発明のソレノイドが構成されている。
ハウジング511の支持孔514には、中間ピストン516の上方に位置して円筒形状をなす外部ピストン521が移動自在に嵌合しており、この外部ピストン521の中央部に、圧力制御弁522が配設されている。外部ピストン521は、上部が閉塞されると共にガイド部521aが形成され、下部に貫通孔521bが形成されると共に、弁座521cが形成されている。圧力制御弁522は、外部ピストン521内に収容され、上部にガイド部521aに移動自在に嵌合するロッド部522aが形成され、下部に弁座521cに着座するボール522bが装着されている。そして、外部ピストン521と圧力制御弁522との間には、リターンスプリング(付勢手段)523が介装されており、その付勢力により外部ピストン521に対して圧力制御弁522を中間ピストン516側に付勢支持することで、ボール522bを弁座521cに着座させている。また、中間ピストン516は、リターンスプリング517の付勢力により外部ピストン521及び圧力制御弁522側に付勢支持されており、押圧部516bが貫通孔521bを通してボール522bに当接している。この場合、リターンスプリング523の付勢力は、リターンスプリング517の付勢力より大きなものに設定されている。
本実施例の圧力制御装置は、上述したように、ハウジング511内に駆動ピストン515、中間ピストン516、外部ピストン521、圧力制御弁522が移動自在に支持されることから、外部ピストン521と圧力制御弁522により区画される高圧室R1と、上部ハウジング512と駆動ピストン515により区画される減圧室R2と、上部ハウジング512と中間ピストン516により区画される圧力室R3とが設けられている。
そして、上部ハウジング512及び外部ピストン521を貫通して高圧室R1に連通する高圧ポートP1が形成されると共に、上部ハウジング512を貫通して減圧室R2に連通する減圧ポートP2が形成されている。また、上部ハウジング512を貫通して圧力室R3に連通する制御圧ポートP3が形成されている。この場合、高圧ポートP1及び減圧ポートP2が本発明の第1ポートとして機能し、制御圧ポートP3が本発明の第2ポートとして機能する。高圧ポートP1は高圧ラインL1を介して高圧源524に連結され、減圧ポートP2は減圧ラインL2を介してリザーバタンク525に連結され、制御圧ポートP3は制御ラインL3を介して圧力供給部526に連結されている。
この場合、中間ピストン516の押圧部516bの外径が外部ピストン521の貫通孔521bの内径より大きいことから、この貫通孔521bにより高圧室R1と圧力室R3が連通可能であり、圧力制御弁522と外部ピストン521が相対移動して圧力制御弁522のボール522bが外部ピストン521の弁座521cに着座することで、高圧室R1と圧力室R3が遮断可能となっている。また、駆動ピストン515は、軸方向に沿った貫通孔515cと径方向に沿ってこの貫通孔515cに交差して連通する貫通孔515dが形成されており、この貫通孔515c,515dにより減圧室R2と圧力室R3が連通可能であり、駆動ピストン515と中間ピストン516が相対移動して中間ピストン516のボール516aが駆動ピストン515の弁座515bに着座することで、減圧室Rと圧力室R3が遮断可能となっている。
また、上部ハウジング512と外部ピストン521により外部圧力室R5が区画され、上部ハウジング512を貫通してこの外部圧力室R5に連通する外部圧力ポートP5が形成されており、この外部圧力ポートP5は外部圧力ラインL5を介して入力部(圧力制御部)527に連結されている。また、外部ピストン521と圧力制御弁522により圧力調整室R4が区画され、この圧力調整室R4に連通する圧力調整ポートP4が形成されており、この圧力調整ポートP4は圧力調整ラインL4を介してリザーバタンク525に連結されている。
この場合、本実施例では、ハウジング511内に駆動ピストン515と中間ピストン516と外部ピストン521と圧力制御弁522が同軸方向に沿って相対移動自在に支持されており、ハウジング511における駆動ピストン515側にソレノイドを構成するコイル520が設けられ、ハウジング511における外部ピストン521側に入力部527の外部圧力ポートPが設けられることとなる。そして、駆動ピストン515に対して、圧力供給部526側の圧力室R3から制御圧が作用する一方、外部ピストン521に対して、入力部527側の外部圧力室R5から外部圧が作用することとなり、この制御圧と外部圧が同等のものとなっている。即ち、駆動ピストン515に対する圧力室R3側からの制御圧は、駆動ピストン515の受圧面積に対応し、外部ピストン521に対する外部圧力室R5からの外部圧は、外部ピストン521の受圧面積に対応することとなる。そのため、駆動ピストン515の受圧面積が、外部ピストン521の受圧面積より大きくなるように、駆動ピストン515と外部ピストン521の外径が設定されている。
従って、コイル520に通電しないとき、駆動ピストン515はリターンスプリング117の付勢力によりガイド518に接触した位置に位置決めされており、中間ピストン516のボール516aが駆動ピストン515の弁座515bから離間して通路を連通している。また、このとき、圧力制御弁522は、リターンスプリング523の付勢力によりボール522bが外部ピストン521の弁座521cに着座して通路を遮断している。
そして、コイル520に通電すると、ガイド518の吸引力により押圧ピストン519が上方に移動して駆動ピストン515を押圧し、この駆動ピストン515がリターンスプリング517の付勢力に抗して上方に移動する。すると、駆動ピストン515の弁座515bに中間ピストン516のボール516aが着座して通路を遮断することができる。駆動ピストン515が更に移動すると、中間ピストン516と一体となって上方に移動し、中間ピストン516の押圧部516bがボール522bを介して圧力制御弁522を押圧する。すると、この圧力制御弁522がリターンスプリング523の付勢力に抗して上方に移動し、ボール522bが弁座521cから離間して通路を連通することができる。
なお、ハウジング511と駆動ピストン515、外部ピストン521との間には、シール部材528,529,530が介装され、外部ピストン521と圧力制御弁522との間にはシール部材531が介装されることで、シール性が確保されている。また、ハウジング511は、図示しないケーシングに支持されており、ハウジング511とケーシングとの間にはシール部材532が介装されることで、シール性が確保されている。
ここで、上述した本実施例の圧力制御装置による圧力制御について詳細に説明する。
本実施例の圧力制御装置において、コイル520が消磁状態にあるとき、駆動ピストン515はリターンスプリング517により弁座515bがボール516aから離間した位置にあり、一方、圧力制御弁522は、リターンスプリング517の付勢力より大きい勢力のリターンスプリング523によりボール522bが弁座521cに着座した位置にある。従って、高圧室R1と圧力室R3とが遮断され、圧力室R3と減圧室R2とが連通している。
この状態から、コイル520に通電すると、発生する電磁力により押圧ピストン519が上方に移動し、駆動ピストン515を押圧し、リターンスプリング517の付勢力に抗して上方に移動する。そして、駆動ピストン515が上方に移動すると、まず、弁座515bが中間ピストン516のボール516aに着座して貫通孔515c,515dを遮断し、更に駆動ピストン515が上方に移動すると、次に、中間ピストン516の押圧部516bが圧力制御弁522をリターンスプリング523の付勢力に抗して上方に移動する。すると、圧力制御弁522は、ボール522bが外部ピストン521の弁座521cから離間して貫通孔521bを開放する。
従って、駆動ピストン515の弁座515bが中間ピストン516のボール516aに着座することで、減圧室R2と圧力室R3との連通が遮断される一方、圧力制御弁522のボール522bが外部ピストン521の弁座521cから離間することで、高圧室R1と圧力室R3とが連通される。そのため、高圧源524から高圧ポートP1を通して高圧室R1に作用する圧力、つまり、高圧の作動油は、圧力制御弁522のボール522bと外部ピストン521の弁座521cとの隙間を通って圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧として圧力供給部526に供給されることとなる。
そして、この状態から、コイル520に通電する電流値を低下すると、発生する電磁力が減少して押圧ピストン519が下方に移動し、駆動ピストン515への押圧が低下し、この駆動ピストン515はリターンスプリング517の付勢力により下方に移動する。すると、中間ピストン516のボール516aが駆動ピストン515の弁座515bに着座して貫通孔515c,515dを遮断したまま、圧力制御弁522はリターンスプリング523の付勢力により下方に移動し、ボール522bが外部ピストン521の弁座521cに着座して貫通孔521bを遮断する。更に駆動ピストン515が下方に移動すると、リターンスプリング517の付勢力により弁座515bが中間ピストン516のボール516aから離間して貫通孔515c,515dを開放する。
従って、圧力制御弁522のボール522bが外部ピストン521の弁座521cに着座することで、高圧室R1と圧力室R3との連通が遮断される一方、駆動ピストン515の弁座515bが中間ピストン516のボール516aから離間することで、減圧室R2と圧力室R3とが連通する。そのため、圧力室R3から制御圧ポートP3及び制御ラインL3を通して圧力供給部526に作用する制御圧、つまり、作動油は、駆動ピストン515の弁座515bと中間ピストン516のボール516aとの隙間を通って貫通孔515c,515dから減圧室R2に流れ、減圧ポートP2から減圧ラインL2によりリザーバタンク525に排出される。
ところで、コイル520に連結された電源系や制御系が失陥した場合には、このコイル520に通電しても電磁力が発生せず、押圧ピストン519により駆動ピストン515及び圧力制御弁522を移動することができず、高圧室R1と圧力室R3を連通して圧力供給部526に制御圧を供給することができない。
しかし、本実施例では、中間ピストン516の上方に外部ピストン521が設けられており、入力部527から高圧の作動油を外部圧力ラインL5に出力し、外部圧力ポートP5から外部圧力室R5に供給することで、外部ピストン521を下方に押圧する。すると、この外部ピストン521及び圧力制御弁522がリターンスプリング517の付勢力に抗して中間ピストン516を押圧しながら下方に移動し、中間ピストン516のボール516aが駆動ピストン515の弁座515bに着座して貫通孔515c,515dを遮断し、更に、中間ピストン516の押圧部516bによりリターンスプリング523の付勢力に抗してボール522bが押圧され、外部ピストン521の弁座521cから離間して貫通孔521bを開放する。
従って、前述と同様に、減圧室R2と圧力室R3との連通が遮断される一方、高圧室R1と圧力室R3とが連通し、高圧源526から高圧ポートP1を通して高圧室R1に高圧の作動油が供給され、圧力制御弁522のボール522bと外部ピストン521の弁座521cとの隙間を通って圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧として圧力供給部526に供給されることとなり、電源系や制御系が失陥した場合でも、適正に圧力制御を実行することができる。
このように実施例6の圧力制御装置にあっては、ハウジング511内に駆動ピストン515と中間ピストン516と外部ピストン521と圧力制御弁522を軸心方向に直列配置して移動自在に支持すると共に、圧力室R3と減圧室R2を連通可能に付勢支持し、ソレノイドの電磁力により駆動ピストン515と中間ピストン516と圧力制御弁522を移動することで、高圧室R1と圧力室R3を連通可能とすると共に、外部圧により外部ピストン521と圧力制御弁522と中間ピストン516を移動することで、高圧室R1と圧力室R3を連通可能としている。
従って、電源系や制御系が失陥した場合であっても、入力部527から外部圧を外部圧力室R5に供給することで、外部ピストン521と圧力制御弁522と中間ピストン516を移動することで、中間ピストン516のボール516aが駆動ピストン515の弁座515bに着座して通路を遮断し、圧力制御弁522のボール522bが外部ピストン521の弁座521cから離間して通路を開放することができ、確実に高圧室R1の作動油を圧力室R3に供給して制御圧として圧力供給部526に供給することができる。その結果、別途切換機構などを用いることなく、適正に圧力制御を可能とすることができる。
また、本実施例の圧力制御装置では、ハウジング511内に駆動ピストン515と中間ピストン516と外部ピストン521と圧力制御弁522を同軸方向に沿って相対移動自在に支持し、ハウジング511における駆動ピストン515側にソレノイドを構成するコイル520を設け、ハウジング511における外部ピストン521側に入力部527の外部圧力ポートPを設けている。従って、駆動ピストン515または外部ピストン521を押圧することで、通路を遮断及び開放し、高圧室R1の作動油を圧力室R3に供給して圧力供給部526に供給することができ、駆動ピストン515及び外部ピストン521の作動性を向上することができると共に、搭載性を向上して装置の簡素化を可能とすることができる。
更に、本実施例の圧力制御装置では、外部ピストン521を筒形状として内部に圧力制御弁522を収容して相対移動自在に支持している。従って、外部ピストン521により中間ピストン516を押圧して移動することができると共に、この中間ピストン516により圧力制御弁522を移動することができ、作動性を向上することができると共に、装置の簡素化を可能とすることができる。
図8は、本発明の実施例7に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例7の圧力制御装置の基本的な構成は、上述した実施例6の圧力制御装置とほぼ同様であり、駆動弁と外部ピストンとにおける初期相対位置を調整する位置調整機構が設けられた点のみ相違している。
実施例7の圧力制御装置としてのポペット式の三方弁において、図8に示すように、ハウジング511の上部に駆動弁(駆動ピストン515、中間ピストン516)と外部ピストン521(圧力制御弁522)における初期相対位置を調整する位置調整機構551が設けられている。即ち、この位置調整機構551において、ハウジング511(上部ハウジング512)の上部には、支持孔514に連通し、且つ、この支持孔514より大径な取付孔552が形成されると共に、この取付孔552より大径なねじ孔553が形成されている。位置調整用円盤554は、外周部にねじ部554aが形成されると共に、下方に突出する環状部554bが一体に形成されている。そして、この位置調整用円盤554は、環状部554bの外周面がシール部材555を介してハウジング511の取付孔552に嵌合すると共に、内周面がシール部材556を介して外部ピストン521の外周面に嵌合し、ねじ部554aがねじ孔553に螺合している。
従って、外部ピストン521は、リターンスプリング523により上方に付勢支持されており、外部ピストン521の上面が位置調整用円盤554の下面に当接することで、外部ピストン521の位置が規定されている。そのため、この位置調整用円盤554を所定の工具により回動することで、ハウジング511に対して位置調整用円盤554を上下に移動することができ、この位置調整用円盤554を上下に移動することで、リターンスプリング523の付勢力により外部ピストン521を上下に移動し、その初期位置を調整することができる。
そして、この位置調整用円盤554の中心部に貫通孔557が形成されており、この貫通孔557内が外部圧力室Rとして適用される。
このように実施例7の圧力制御装置にあっては、駆動ピストン515及び中間ピストン516に対する外部ピストン521の初期相対位置を調整する位置調整機構551を設けている。従って、ハウジング511内に駆動ピストン515、中間ピストン516、外部ピストン521、圧力制御弁522などを組付けた後、位置調整機構551により外部ピストン521の初期相対位置を調整することができ、バルブクリアランスを調整可能となって応答性を向上することができると共に、ソレノイドによる省電力化を可能とすることができる。
図9は、本発明の実施例8に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。
実施例8の圧力制御装置としてのスプール式の三方弁において、図9に示すように、ハウジング611は、内部に上下方向に沿って支持孔612が形成されており、この支持孔612に円筒形状をなす外部ピストン613が軸方向に沿って移動自在に支持され、この外部ピストン613内に円柱形状をなす駆動ピストン614が軸方向に沿って移動自在に支持されている。
この外部ピストン613は、下端部が開口する一方、上端部には蓋部材615が固定されており、ハウジング611の上部に外部ピストン613における初期相対位置を調整する位置調整機構616が設けられている。即ち、ハウジング611の上部には、支持孔612に連通し、且つ、この支持孔612より大径な取付孔611aとねじ孔611bが形成されている。一方、位置調整用円盤617は、外周部にねじ部617aが形成されると共に、下方に突出する環状部617bが形成されている。そして、この位置調整用円盤617は、環状部617bがハウジング611の取付孔611aに嵌合し、ねじ部617aがねじ孔611bに螺合している。
そして、外部ピストン613は、後述するガイド620との間に介装されたリターンスプリング(付勢手段)618により上方に付勢支持されており、外部ピストン613の上端部が位置調整用円盤617に当接することで、外部ピストン613の初期位置が規定されている。従って、この位置調整用円盤617を所定の工具により回動して上下に移動することで、リターンスプリング618の付勢力により外部ピストン613を上下に移動し、その初期位置を調整することができる。
駆動ピストン614は、外部ピストン613の蓋部材615との間にリターンスプリング(付勢手段)619が介装されており、このリターンスプリング619の付勢力により下方に付勢支持されている。この場合、駆動ピストン614の上部における受圧面積A1と、下部における受圧面積A2との関係は、A1>A2となるように、その外径が設定されている。
一方、ハウジング611の下部には、鉄製のガイド620が固定されると共に、ケース621が固定されており、このケース621内には、押圧ピストン622が上下方向に沿って移動自在に支持され、ケース621の外側には、ガイド620及び押圧ピストン622に対向してコイル623が巻装されている。そして、押圧ピストン622のロッド622aの先端部がガイド620を貫通して駆動ピストン614の下面に当接している。
従って、駆動ピストン614は、リターンスプリング619の付勢力により下方に付勢されており、下端面が押圧ピストン622のロッド622aの先端部に当接した位置に位置決めされている。そして、コイル623に電流を流すことで電磁力が発生し、ガイド620の吸引力により押圧ピストン622を吸引し、この押圧ピストン622が上方に移動して駆動ピストン614を押圧し、駆動ピストン614がリターンスプリング619の付勢力に抗して上方に移動することができる。
なお、本実施例では、駆動ピストン614により本発明の駆動弁が構成され、ガイド620とコイル623により本発明のソレノイドが構成されている。
本実施例の圧力制御装置にて、上述したように、ハウジング611内に外部ピストン613及び駆動ピストン614が移動自在に支持されることから、ハウジング611と外部ピストン613と駆動ピストン614により区画される圧力室R3が設けられている。また、駆動ピストン614は、その中心部に軸方向に沿って連通孔624が形成されると共に、径方向に沿ってこの連通孔624に連通する2つの連通孔625,626が形成されている。そして、駆動ピストン614は、外周面に周方向に沿って各連通孔625,626に連通する連結ポート625a,626aが形成されている。
また、ハウジング611を外部から支持孔612まで貫通する高圧ポートP1と、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が形成されている。この場合、高圧ポートP1及び減圧ポートP2が本発明の第1ポートとして機能し、制御圧ポートP3が本発明の第2ポートとして機能する。更に、外部ピストン513は、内外を貫通する3つの連結孔627,628,629が形成されている。高圧ポートP1は、連結孔627を介して連結ポート625aに連通可能であり、減圧ポートP2は、連結孔628を介して連結ポート625aに連通可能であり、制御圧ポートP3は、圧力室R3に連通しており、この圧力室R3は連結孔629を介して連結ポート626aに連通している。
そして、高圧ポートP1は高圧ラインL1を介して高圧源630に連結され、減圧ポートP2は減圧ラインL2を介してリザーバタンク631に連結され、制御圧ポートP3は制御ラインL3を介して圧力供給部632に連結されている。
また、ハウジング611は、上端部に位置調整用円盤617が取付けられており、この位置調整用円盤617の中心部には貫通孔617cが形成されており、貫通孔617cから外部ピストン613が露出しており、この貫通孔617cにより外部圧力ポートP5が形成されている。そして、この外部圧力ポートP5は外部圧力ラインL5を介して入力部(圧力制御部)633に連結されている。
従って、コイル623に通電しないとき、駆動ピストン614はリターンスプリング619の付勢力により押圧ピストン622の先端部に当接した位置に位置決めされており、駆動ピストン614の連通孔624が連通孔626、連結ポート626a、連結孔629を通して圧力室R3に連通する一方、この連通孔624が連通孔625、連結ポート625a、連結孔628を通して減圧ポートP2に連通することで、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が連通孔624により連通している。
そして、コイル623に通電すると、駆動ピストン614がリターンスプリング619の付勢力に抗して上方に移動する。すると、駆動ピストン614の連通孔624が圧力室R3に連通したままで減圧ポートP2とは遮断され、連通孔624が連通孔625、連結ポート625a、連結孔627を通して高圧ポートP1に連通することで、高圧ポートP1と制御圧ポートP3を連通孔624により連通することができる。
ここで、上述した本実施例の圧力制御装置による圧力制御について詳細に説明する。
本実施例の圧力制御装置において、コイル623が消磁状態にあるとき、駆動ピストン614はリターンスプリング619により押圧ピストン622に接触した位置にあり、駆動ピストン614の連通孔624が圧力室R3に連通すると共に、減圧ポートP2に連通している。従って、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔624により連通する一方、高圧ポートP1と制御圧ポートP3とが遮断されている。
この状態から、コイル623に通電すると、発生する電磁力により押圧ピストン622が上方に移動して駆動ピストン614を押圧し、この駆動ピストン614がリターンスプリング619の付勢力に抗して上方に移動する。そして、駆動ピストン614が上方に移動すると、駆動ピストン614の連通孔624が圧力室R3に連通したままで、連結ポート625aが連結孔628と遮断されて連結孔627に連通することで、連通孔624は、減圧ポートP2から高圧ポートP1に切り換わって連通する。そのため、高圧ポートP1と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔624により連通する一方、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が遮断される。
従って、高圧源630から高圧ポートP1を通して作用する圧力、つまり、高圧の作動油は、連結孔627から連結ポート625a及び連通孔625を通って連通孔624に流れ込み、この連通孔624から連通孔626、連結ポート626a、連結孔629を通って圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧として圧力供給部632に供給されることとなる。この場合、電磁力による押圧ピストン622の上方への推進力と外部圧力による駆動ピストン614の反力がつりあうとき、駆動ピストン614が位置保持される。
そして、この状態から、コイル623に通電する電流値を低下すると、発生する電磁力が減少して押圧ピストン622及び駆動ピストン614がリターンスプリング619の付勢力により下方に移動する。すると、駆動ピストン614の連通孔624が圧力室R3に連通したままで、連結ポート625aが連結孔627と遮断されて連結孔628に連通することで、連通孔624は、高圧ポートP1から減圧ポートP2に切り換わって連通する。そのため、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔624により連通する一方、高圧ポートP1と制御圧ポートP3が遮断される。
従って、圧力室R3から制御圧ポートP3及び制御ラインL3を通して圧力供給部632に作用する制御圧、つまり、作動油は、圧力室R3から連結孔629、連結ポート626a、連通孔626を通って連通孔624に流れ込み、この連通孔624から連通孔625、連結ポート625a、連結孔628を通って減圧ポートP2に流れ、この減圧ポートP2から減圧ラインL2によりリザーバタンク631に排出される。
ところで、コイル623に連結された電源系や制御系が失陥した場合には、このコイル623に通電しても電磁力が発生せず、駆動ピストン614を移動することができず、高圧ポートP1と制御圧ポートP3を連通して圧力供給部632に制御圧を供給することができない。
しかし、本実施例では、駆動ピストン614の外側に外部ピストン613が移動自在に設けられると共に、この外部ピストン613の上方に外部圧力ポートP5が形成され、入力部633からの外部圧を上昇して高圧の作動油を外部圧力ラインL5に出力し、外部圧力ポートP5に供給することで、外部ピストン613を下方に押圧する。すると、この外部ピストン613がリターンスプリング618の付勢力に抗して下方に移動し、この外部ピストン613の連結孔629により駆動ピストン614の連通孔624と圧力室R3を連通したまま、連結孔628と連結ポート625aを遮断する一方、連結孔627と連結ポート625aを連通し、連通孔624と高圧ポートP1を連通する。
従って、高圧ポートP1と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔624により連通する一方、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が遮断されることとなり、前述と同様に、高圧源630から高圧ポートP1に高圧の作動油が供給され、連結孔627から連結ポート625a及び連通孔625を通って連通孔624に流れ込み、この連通孔624から連通孔626、連結ポート626a、連結孔629を通って圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧として圧力供給部632に供給されることとなり、電源系や制御系が失陥した場合でも、適正に圧力制御を実行することができる。
このように実施例8の圧力制御装置にあっては、ハウジング611内に外部ピストン613を移動自在に支持すると共に、この外部ピストン613内に駆動ピストン614を移動自在に支持し、制御圧ポートP3を連通孔624により減圧ポートP2と連通可能に付勢支持する一方、ソレノイドの電磁力により駆動ピストン614を移動することで、高圧ポートP1を連通孔624により制御圧ポートP3と連通可能とすると共に、入力部633からの外部圧を駆動ピストン614に作用して外部ピストン613を移動することで、高圧ポートP1を連通孔624により制御圧ポートP3と連通可能としている。
従って、電源系や制御系が失陥した場合であっても、入力部633から外部圧を外部圧力ポートP5に供給することで、外部ピストン613を移動し、高圧ポートP1を駆動ピストン614の連通孔624により制御圧ポートP3と連通することができ、確実に高圧ポートP1の作動油を制御圧ポートP3に供給して制御圧として圧力供給部632に供給することができる。その結果、別途切換機構などを用いることなく、適正に圧力制御を可能とすることができる。
また、本実施例では、外部ピストン613を円等形状とし、ハウジング611と駆動ピストン614の間に移動自在に支持することで、装置のコンパクト化を可能とすることができる。
図10は、本発明の実施例9に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例9の圧力制御装置としてのスプール式の三方弁において、図10に示すように、ハウジング611の支持孔612に外部ピストン613が移動自在に支持され、この外部ピストン613に駆動ピストン614が移動自在に支持されている。この外部ピストン613は、ガイド620との間に介装されたリターンスプリング618により上方に付勢支持されている。また、駆動ピストン614は、その中心部に軸方向に沿って連通孔624が形成され、この連通孔624にその上方から支持部材651が移動自在に嵌合し、この支持部材651との間にリターンスプリング619が介装されており、駆動ピストン614は、このリターンスプリング619の付勢力により下方に付勢支持されている。
一方、ハウジング611の下部には、鉄製のガイド620が固定されると共に、ケース621が固定されており、このケース621内には、押圧ピストン622が上下方向に沿って移動自在に支持され、ケース621の外側には、ガイド620及び押圧ピストン622に対向してコイル623が巻装されている。そして、押圧ピストン622のロッド622aがガイド620のガイド孔620aに嵌合し、その先端部がガイド孔620aに嵌合する駆動ピストン614の下面に当接している。
従って、駆動ピストン614は、リターンスプリング619の付勢力により下方に付勢されており、下端面が押圧ピストン622のロッド622aの先端部に当接した位置に位置決めされている。そして、コイル623に電流を流すことで電磁力が発生し、ガイド620の吸引力により押圧ピストン622を吸引し、この押圧ピストン622が上方に移動して駆動ピストン614を押圧し、駆動ピストン614がリターンスプリング619の付勢力に抗して上方に移動することができる。
本実施例の圧力制御装置にて、ハウジング611と外部ピストン613と駆動ピストン614により区画される圧力室R3が設けられている。また、駆動ピストン614は、その中心部に連通孔624が形成されると共に、径方向に沿ってこの連通孔624に連通する2つの連通孔625,626が形成されている。そして、駆動ピストン614は、外周面に周方向に沿って各連通孔625,626に連通する連結ポート625a,626aが形成されている。
また、ハウジング611を外部から支持孔612まで貫通する高圧ポートP1と、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が形成されている。更に、外部ピストン513は、3つの連結孔627,628,629が形成されている。高圧ポートP1は、連結孔627を介して連結ポート625aに連通可能であり、減圧ポートP2は、連結孔628を介して連結ポート625aに連通可能であり、制御圧ポートP3は、圧力室R3に連通しており、この圧力室R3は連結孔629を介して連結ポート626aに連通している。また、外部ピストン613には、圧力調整室R4とスプリング収容室Rとを連通する連通孔652が形成され、外部ピストン613及び駆動ピストン614には、この連通孔652を押圧ピストン622と駆動ピストン614との間に区画された押圧室Rに連通する連通孔653,654が形成されている。
そして、高圧ポートP1は高圧ラインL1を介して高圧源630に連結され、減圧ポートP2は減圧ラインL2を介してリザーバタンク631に連結され、制御圧ポートP3は制御ラインL3を介して圧力供給部632に連結されている。また、ハウジング611は、上端部に外部圧力ポートP5が形成されている。そして、この外部圧力ポートP5は外部圧力ラインL5を介して入力部633に連結されている。
従って、コイル623に通電しないとき、駆動ピストン614はリターンスプリング619の付勢力により押圧ピストン622の先端部に当接した位置に位置決めされており、駆動ピストン416の連通孔624が連通孔626、連結ポート626a、連結孔629を通して圧力室R3に連通する一方、この連通孔624が連通孔625、連結ポート625a、連結孔628を通して減圧ポートP2に連通することで、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が連通孔624により連通している。
そして、コイル623に通電すると、駆動ピストン614がリターンスプリング619の付勢力に抗して上方に移動する。すると、駆動ピストン614の連通孔624が圧力室R3に連通したままで減圧ポートP2とは遮断され、連通孔624が連通孔625、連結ポート625a、連結孔627を通して高圧ポートP1に連通することで、高圧ポートP1と制御圧ポートP3を連通孔624により連通することができる。
なお、本実施例の圧力制御装置による圧力制御は、上述した実施例8と同様であるため省略する。
このように実施例9の圧力制御装置にあっては、ハウジング611内に外部ピストン613を移動自在に支持すると共に、この外部ピストン613内に駆動ピストン614を移動自在に支持し、制御圧ポートP3を連通孔624により減圧ポートP2と連通可能に付勢支持する一方、ソレノイドの電磁力により駆動ピストン614を移動することで、高圧ポートP1を連通孔624により制御圧ポートP3と連通可能とすると共に、入力部633からの外部圧を駆動ピストン614に作用して外部ピストン613を移動することで、高圧ポートP1を連通孔624により制御圧ポートP3と連通可能としている。
従って、電源系や制御系が失陥した場合であっても、入力部633から外部圧を外部圧力ポートP5に供給することで、外部ピストン613を移動し、高圧ポートP1を駆動ピストン614の連通孔624により制御圧ポートP3と連通することができ、確実に高圧ポートP1の作動油を制御圧ポートP3に供給して制御圧として圧力供給部632に供給することができる。その結果、別途切換機構などを用いることなく、適正に圧力制御を可能とすることができる。
また、本実施例では、駆動ピストン614の連通孔624に、その上方から支持部材651が移動自在に嵌合し、この支持部材651との間にリターンスプリング619が介装することで、駆動ピストン614は、外部ピストン613に対して、このリターンスプリング619の付勢力により支持部材651を介して下方に付勢支持されている。即ち、支持部材651により駆動ピストン614の連通孔624内の圧力が高められることで、電磁力による押圧ピストン622の推進力と外部圧による駆動ピストン614の反力がつりあうように連通孔624(支持部材651)の径が設定される。従って、電磁力に応じた圧力制御を可能とすることができる。
図11は、本発明の実施例10に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。
実施例10の圧力制御装置としてのポペット式の三方弁において、図11に示すように、ハウジング711は、内部に上下方向に沿って連続する3つの支持孔712a,712b,712cが形成されており、その内径は、第2支持孔712bが最も大径で、第1支持孔712aが最も小径となっている。そして、第2支持孔712bに、第1駆動ピストン713と中間ピストン714が移動自在に嵌合している。この第1駆動ピストン713は、円柱形状をなし、下端部に連結凹部713aが形成され、上端部に弁座713bが形成されている。中間ピストン714は、円柱形状をなし、下端部に弁座713bに着座するボール714aが装着され、上端部に押圧部714bが形成されている。そして、第1駆動ピストン713と中間ピストン714との間には、リターンスプリング(付勢手段)715が介装されており、その付勢力により第1駆動ピストン713と中間ピストン714を互いに離間する方向に付勢支持することで、ボール714aが弁座713bから離間している。
ハウジング711の第1支持孔712aには、中間ピストン714の上方に位置して圧力制御弁716が移動自在に支持されている。この圧力制御弁716は、円柱形状をなし、下端部にボール716aが装着されている。また、ハウジング711の第2支持孔712bには、中間ピストン714と圧力制御弁716との間にフランジ部717が固定され、このフランジ部717に貫通孔717aが形成されると共に、この貫通孔717aの外周上面にボール716aが着座する弁座717bが形成されている。そして、ハウジング711と圧力制御弁716との間には、リターンスプリング(付勢手段)718が介装されており、その付勢力により圧力制御弁716を中間ピストン714側に付勢支持することで、ボール716aを弁座717bに着座させている。また、中間ピストン714は、リターンスプリング715の付勢力により圧力制御弁716側に付勢支持されており、押圧部714bが貫通孔717aを通してボール716aに当接している。この場合、リターンスプリング718の付勢力は、リターンスプリング715の付勢力より大きなものに設定されている。
ハウジング711の第3支持孔712cには、第1駆動ピストン713の下方に位置して第2駆動ピストン719が移動自在に支持されている。この第2駆動ピストン719は、上方を向く押圧部719aが一体に形成されており、この押圧部719aが第1駆動ピストン713の連結凹部713aに嵌合している。この場合、第1駆動ピストン713は、リターンスプリング715の付勢力により第1駆動ピストン713側に付勢支持されており、連結凹部713aに押圧部719aが嵌合した位置で位置決めされている。
本実施例の圧力制御装置は、上述したように、ハウジング711内に第1駆動ピストン713、中間ピストン714、圧力制御弁716、第2駆動ピストン719が移動自在に支持されることから、ハウジング711と圧力制御弁716により区画される高圧室R1と、ハウジング711と第1駆動ピストン713により区画される減圧室R2と、ハウジング711と中間ピストン714により区画される圧力室R3とが設けられている。
そして、ハウジング711を貫通して高圧室R1に連通する高圧ポートP1が形成されると共に、ハウジング711を貫通して減圧室R2に連通する減圧ポートP2が形成されている。また、ハウジング711を貫通して圧力室R3に連通する制御圧ポートP3が形成されている。この場合、高圧ポートP1及び減圧ポートP2が本発明の第1ポートとして機能し、制御圧ポートP3が本発明の第2ポートとして機能する。高圧ポートP1は高圧ラインL1を介して高圧源としての油圧ポンプ720及びアキュムレータ721に連結され、減圧ポートP2は減圧ラインL2を介してリザーバタンク722に連結され、制御圧ポートP3は制御ラインL3を介して圧力供給部としてのブレーキマスタシリンダ723の入力側に連結されている。なお、制御ラインL3には、圧力センサSが設けられている。
この場合、中間ピストン714の押圧部714aの外径が貫通孔717aの内径より大きいことから、この貫通孔717aにより高圧室R1と圧力室R3が連通可能であり、圧力制御弁716が移動してボール716aが外部ピストン714の弁座714bに着座することで、高圧室R1と圧力室R3が遮断可能となっている。また、第1駆動ピストン713は、軸方向に沿った貫通孔713cと径方向に沿ってこの貫通孔713cに交差して連通する貫通孔713dが形成されており、この貫通孔713c,713dにより減圧室R2と圧力室R3が連通可能であり、第1駆動ピストン713が移動して中間ピストン714のボール714aが第1駆動ピストン713の弁座713bに着座することで、減圧室Rと圧力室R3が遮断可能となっている。
また、ハウジング711と第1駆動ピストン713と第2駆動ピストン719により第1外部圧力室R51が区画され、ハウジング711を貫通してこの第1外部圧力室R51に連通する第1外部圧力ポートP51が形成されている。そして、この第1外部圧力ポートP51に第1外部圧力ラインL51が連結され、この第1外部圧力ラインL51が2つに分岐し、一方の分岐ラインL511が常時閉タイプの電磁弁724を介して油圧ポンプ720及びアキュムレータ721に連結され、他方の分岐ラインL512が常時開タイプの電磁弁725を介してリザーバタンク722に連結されている。
また、ハウジング711と第2駆動ピストン719により第2外部圧力室R52が区画され、ハウジング711を貫通してこの第2外部圧力室R52に連通する第2外部圧力ポートP52が形成されており、この第2外部圧力ポートP52は第2外部圧力ラインL52を介して入力部(圧力制御部)としてのブレーキマスタシリンダ723の出力ポートに連結されている。
従って、各電磁弁724,725に通電しないとき、分岐ラインL511が閉止され、分岐ラインL512が開放されていることから、アキュムレータ721の油圧が第1外部圧力ラインL51を通って第1外部圧力室R51に供給されない。そのため、第1駆動ピストン713はリターンスプリング715の付勢力により外部ピストン519に当接した位置に位置決めされており、中間ピストン714のボール714aが第1駆動ピストン713の弁座713bから離間して通路を連通し、圧力制御弁716は、リターンスプリング718の付勢力によりボール716aが弁座717bに着座して通路を遮断している。
そして、各電磁弁724,725に通電すると、分岐ラインL511が開放され、分岐ラインL512が閉止されることから、アキュムレータ721の油圧が第1外部圧力ラインL51を通って第1外部圧力室R51に供給される。そのため、第1外部圧力室R51に供給された油圧により第1駆動ピストン713がリターンスプリング715の付勢力に抗して上方に移動する。すると、第1駆動ピストン713の弁座713bに中間ピストン714のボール714aが着座して通路を遮断することができる。第1駆動ピストン713が更に移動すると、中間ピストン714と一体となって上方に移動し、中間ピストン714の押圧部714bがボール716aを介して圧力制御弁716を押圧する。すると、この圧力制御弁716がリターンスプリング718の付勢力に抗して上方に移動し、ボール716aが弁座717bから離間して通路を連通することができる。
なお、本実施例では、油圧ポンプ720、アキュムレータ721、電磁弁724,725などにより本発明の第1駆動手段が構成され、ブレーキマスタシリンダ723などにより本発明の第2駆動手段が構成されている。
ここで、上述した本実施例の圧力制御装置による圧力制御について詳細に説明する。
本実施例の圧力制御装置において、電磁弁724,725が消磁状態にあるとき、分岐ラインL511が閉止され、分岐ラインL512が開放されており、第1外部圧力室R51に油圧が供給されず、第1駆動ピストン713はリターンスプリング715により弁座713bがボール714aから離間した位置にあり、一方、圧力制御弁716は、リターンスプリング718の付勢力によりボール716aが弁座717bに着座した位置にある。従って、高圧室R1と圧力室R3とが遮断され、圧力室R3と減圧室R2とが連通している。
この状態から、各電磁弁724,725に通電すると、分岐ラインL511が開放され、分岐ラインL512が閉止され、アキュムレータ721の油圧が第1外部圧力ラインL51を通って第1外部圧力室R51に供給され、第1駆動ピストン713がリターンスプリング715の付勢力に抗して上方に移動する。そして、第1駆動ピストン713が上方に移動すると、まず、弁座713bが中間ピストン714のボール714aに着座して貫通孔713c,713dを遮断し、更に第1駆動ピストン713が上方に移動すると、次に、中間ピストン714の押圧部714bが圧力制御弁716をリターンスプリング718の付勢力に抗して上方に移動する。すると、圧力制御弁716は、ボール716aが弁座717bから離間して貫通孔717aを開放する。
従って、第1駆動ピストン713の弁座713bが中間ピストン714のボール714aに着座することで、減圧室R2と圧力室R3との連通が遮断される一方、圧力制御弁716のボール716aが弁座717bから離間することで、高圧室R1と圧力室R3とが連通される。そのため、アキュムレータ721の油圧が高圧ポートP1を通して高圧室R1に作用し、高圧の作動油が圧力制御弁716のボール716aと弁座717bとの隙間を通って圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧としてブレーキマスタシリンダ723に供給されることとなる。
そして、この状態から、各電磁弁724,725に通電する電流値を低下すると、分岐ラインL511が閉止され、分岐ラインL512が開放され、第1外部圧力室R51の油圧が低下し、第1駆動ピストン713の押圧力が低下し、この第1駆動ピストン713はリターンスプリング715,718の付勢力により下方に移動する。すると、中間ピストン714のボール714aが駆動ピストン713の弁座713bに着座して貫通孔713c,713dを遮断したまま、圧力制御弁716はリターンスプリング718の付勢力により下方に移動し、ボール716aが弁座717bに着座して貫通孔717aを遮断する。更に第1駆動ピストン713が下方に移動すると、リターンスプリング715の付勢力により弁座713bが中間ピストン714のボール714aから離間して貫通孔713c,713dを開放する。
従って、圧力制御弁716のボール716aが弁座717bに着座することで、高圧室R1と圧力室R3との連通が遮断される一方、第1駆動ピストン713の弁座713bが中間ピストン714のボール714aから離間することで、減圧室R2と圧力室R3とが連通する。そのため、圧力室R3から制御圧ポートP3及び制御ラインL3を通してブレーキマスタシリンダ723に作用する制御圧、つまり、作動油は、第1駆動ピストン713の弁座713bと中間ピストン714のボール714aとの隙間を通って貫通孔713c,713dから減圧室R2に流れ、減圧ポートP2から減圧ラインL2によりリザーバタンク722に排出される。
ところで、各電磁弁724,725に連結された電源系や制御系が失陥した場合には、この電磁弁724,725に通電できず、第1駆動ピストン713及び圧力制御弁716を移動することができず、高圧室R1と圧力室R3を連通してブレーキマスタシリンダ723に制御圧を供給することができない。
しかし、本実施例では、第1駆動ピストン713の下方に第2駆動ピストン719が設けられており、ブレーキマスタシリンダ723から高圧の作動油を第2外部圧力ラインL52に出力し、第2外部圧力ポートP52から第2外部圧力室R52に供給することで、第2駆動ピストン719を上方に押圧する。すると、この第2駆動ピストン719が第1駆動ピストン713を押圧し、第1駆動ピストン713が上方に移動する。すると、上述したように、第1駆動ピストン713の弁座713bが中間ピストン714のボール714aに着座して貫通孔713c,713dを遮断し、中間ピストン714の押圧部714bが圧力制御弁716を押圧することで、ボール716aが弁座717bから離間して貫通孔717aを開放する。
従って、減圧室R2と圧力室R3との連通が遮断される一方、高圧室R1と圧力室R3とが連通し、アキュムレータ721の作動油が高圧ポートP1を通して高圧室R1に供給され、圧力制御弁716のボール716aと弁座717bとの隙間を通って圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧としてブレーキマスタシリンダ723に供給されることとなり、電源系や制御系が失陥した場合でも、適正に圧力制御を実行することができる。
このように実施例10の圧力制御装置にあっては、ハウジング711内に第1、第2駆動ピストン713,719と中間ピストン714と圧力制御弁716を軸心方向に直列配置して移動自在に支持すると共に、圧力室R3と減圧室R2を連通可能に付勢支持し、電磁弁714,725を開閉して第1駆動ピストン713を移動することで、中間ピストン714及び圧力制御弁716を移動し、高圧室R1と圧力室R3を連通可能とすると共に、ブレーキマスタシリンダ723の油圧により第2駆動ピストン719を移動することで、第1駆動ピストン713を介して中間ピストン714及び圧力制御弁716を移動し、高圧室R1と圧力室R3を連通可能としている。
従って、電源系や制御系が失陥した場合であっても、ブレーキマスタシリンダ723の油圧を第2外部圧力室R52に供給することで、中間ピストン714と圧力制御弁716を移動することで、各通路を連通、遮断し、確実に高圧室R1の作動油を圧力室R3に供給して制御圧としてブレーキマスタシリンダ723に供給することができる。その結果、別途切換機構などを用いることなく、適正に圧力制御を可能とすることができる。
また、本実施例の圧力制御装置では、ソレノイドにより第1駆動ピストン713を駆動せずに、油圧により第1駆動ピストン713を駆動しており、装置の簡素化及び低コスト化を可能とすることができる。
図12は、本発明の実施例11に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例11の圧力制御装置の基本的な構成は、上述した実施例10の圧力制御装置とほぼ同様であり、第1外部圧力室に作用する第1外部圧力に応じてこの第1外部圧力室の容積が変更される容積吸収機構が設けられた点のみ相違している。
実施例11の圧力制御装置としてのポペット式の三方弁において、図12に示すように、ハウジング711の第2支持孔712bに、第1駆動ピストン713と中間ピストン714が移動自在に嵌合し、第3支持孔712cに、第1駆動ピストン713の下方に位置して第2駆動ピストン719が移動自在に支持され、第2駆動ピストン719の押圧部719aが第1駆動ピストン713の連結凹部713aに嵌合している。また、ハウジング711の第2支持孔712bには、第1駆動ピストン713と第2駆動ピストン719の間に位置し、且つ、第2駆動ピストン719の押圧部719aの外周部にリング形状をなす容積吸収ピストン(容積吸収機構)751が移動自在に嵌合している。
そして、第1駆動ピストン713と中間ピストン714との間に、両者を離間する方向に付勢するリターンスプリング715が介装されている。また、容積吸収ピストン751と第2駆動ピストン719との間に、第2駆動ピストン719に対して容積吸収ピストン751を第1駆動ピストン713側に付勢するリターンスプリング753が介装されている。
本実施例の圧力制御装置は、ハウジング711内に第1駆動ピストン713、中間ピストン714、圧力制御弁716、第2駆動ピストン719が移動自在に支持されることから、ハウジング711と圧力制御弁716により区画される高圧室R1と、ハウジング711と第1駆動ピストン713により区画される減圧室R2と、ハウジング711と中間ピストン714により区画される圧力室R3とが設けられている。
そして、ハウジング711を貫通して高圧室R1に連通する高圧ポートP1が形成されると共に、ハウジング711を貫通して減圧室R2に連通する減圧ポートP2が形成されている。また、ハウジング711を貫通して圧力室R3に連通する制御圧ポートP3が形成されている。この場合、高圧ポートP1及び減圧ポートP2が本発明の第1ポートとして機能し、制御圧ポートP3が本発明の第2ポートとして機能する。高圧ポートP1は高圧ラインL1を介して高圧源としての油圧ポンプ720及びアキュムレータ721に連結され、減圧ポートP2は減圧ラインL2を介してリザーバタンク722に連結され、制御圧ポートP3は制御ラインL3を介して圧力供給部としてのブレーキマスタシリンダ723の入力側に連結されている。なお、制御ラインL3には、圧力センサSが設けられている。
また、ハウジング711と第1駆動ピストン713と容積吸収ピストン751により第1外部圧力室R51が区画され、ハウジング711を貫通してこの第1外部圧力室R51に連通する第1外部圧力ポートP51が形成されている。また、容積吸収ピストン751と第2駆動ピストン719とにより容積吸収室Rが区画され、減圧ポートP2とこの容積吸収室Rが連通孔752により連通すると共に、この容積吸収室R内に上述したリターンスプリング753が収容されている。そして、この第1外部圧力ポートP51に第1外部圧力ラインL51が連結され、この第1外部圧力ラインL51が2つに分岐し、一方の分岐ラインL511が常時閉タイプの電磁弁724を介して油圧ポンプ720及びアキュムレータ721に連結され、他方の分岐ラインL512が常時開タイプの電磁弁725を介してリザーバタンク722に連結されている。
また、ハウジング711と第2駆動ピストン719により第2外部圧力室R52が区画され、ハウジング711を貫通してこの第2外部圧力室R52に連通する第2外部圧力ポートP52が形成されており、この第2外部圧力ポートP52は第2外部圧力ラインL52を介して入力部(圧力制御部)としてのブレーキマスタシリンダ723の出力ポートに連結されている。
ここで、上述した本実施例の圧力制御装置による圧力制御について詳細に説明する。
本実施例の圧力制御装置において、電磁弁724,725が消磁状態にあるとき、分岐ラインL511が閉止され、分岐ラインL512が開放されており、第1外部圧力室R51に油圧が供給されず、第1駆動ピストン713はリターンスプリング715により弁座713bがボール714aから離間した位置にあり、一方、圧力制御弁716は、リターンスプリング718の付勢力によりボール716aが弁座717bに着座した位置にある。従って、高圧室R1と圧力室R3とが遮断され、圧力室R3と減圧室R2とが連通している。
この状態から、各電磁弁724,725に通電すると、分岐ラインL511が開放され、分岐ラインL512が閉止され、アキュムレータ721の油圧が第1外部圧力ラインL51を通って第1外部圧力室R51に供給され、第1駆動ピストン713がリターンスプリング715の付勢力に抗して上方に移動する。そして、第1駆動ピストン713が上方に移動すると、まず、弁座713bが中間ピストン714のボール714aに着座して貫通孔713c,713dを遮断し、更に第1駆動ピストン713が上方に移動すると、次に、中間ピストン714の押圧部714bが圧力制御弁716をリターンスプリング718の付勢力に抗して上方に移動する。すると、圧力制御弁716は、ボール716aが弁座717bから離間して貫通孔717aを開放する。
この場合、外部油圧が第1外部圧力室R51に供給されるとき、第1外部圧力室R51の圧力が増加することで、第1駆動ピストン713がリターンスプリング715の付勢力に抗して上方に移動すると共に、容積吸収ピストン751がリターンスプリング753の付勢力に抗して下方に移動する。そのため、第1外部圧力室R51の剛性が低下して作用する油圧の一部が吸収されることとなる。
従って、第1駆動ピストン713の弁座713bが中間ピストン714のボール714aに着座することで、減圧室R2と圧力室R3との連通が遮断される一方、圧力制御弁716のボール716aが弁座717bから離間することで、高圧室R1と圧力室R3とが連通される。そのため、アキュムレータ721の油圧が高圧ポートP1を通して高圧室R1に作用し、高圧の作動油が圧力制御弁716のボール716aと弁座717bとの隙間を通って圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧としてブレーキマスタシリンダ723に供給されることとなる。
また、各電磁弁724,725に連結された電源系や制御系が失陥した場合には、ブレーキマスタシリンダ723から高圧の作動油を第2外部圧力ラインL52に出力し、第2外部圧力ポートP52から第2外部圧力室R52に供給することで、第2駆動ピストン719を上方に押圧する。すると、この第2駆動ピストン719が第1駆動ピストン713を押圧し、第1駆動ピストン713が上方に移動する。すると、上述したように、第1駆動ピストン713の弁座713bが中間ピストン714のボール714aに着座して貫通孔713c,713dを遮断し、中間ピストン714の押圧部714bが圧力制御弁716を押圧することで、ボール716aが弁座717bから離間して貫通孔717aを開放する。
従って、減圧室R2と圧力室R3との連通が遮断される一方、高圧室R1と圧力室R3とが連通し、アキュムレータ721の作動油が高圧ポートP1を通して高圧室R1に供給され、圧力制御弁716のボール716aと弁座717bとの隙間を通って圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧としてブレーキマスタシリンダ723に供給されることとなり、電源系や制御系が失陥した場合でも、適正に圧力制御を実行することができる。
このように実施例11の圧力制御装置にあっては、ハウジング711内に第1、第2駆動ピストン713,719と中間ピストン714と圧力制御弁716を軸心方向に直列配置して移動自在に支持すると共に、第1、第2駆動ピストン713,719の間に容積吸収ピストン751を移動自在に支持し、この第1駆動ピストン713と容積吸収ピストン751との間に第1外部圧力室R51を設けている。
従って、外部油圧が第1外部圧力室R51に供給されると、この第1外部圧力室R51の圧力が増加し、第1駆動ピストン713がリターンスプリング715の付勢力に抗して上方に移動すると共に、容積吸収ピストン751がリターンスプリング753の付勢力に抗して下方に移動することとなり、第1外部圧力室R51の剛性を低下させることで、この第1外部圧力室R51に作用する油圧の一部を吸収することができ、制御性を向上することができる。
図13は、本発明の実施例12に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。
実施例12の圧力制御装置としてのスプール式の三方弁において、図13に示すように、ハウジング811は、外部ハウジング812内に内部ハウジング813が嵌合して構成されている。内部ハウジング813の内部には、上下方向に沿って第1支持孔814aと、この第1支持孔814aより小径の第2支持孔814bが形成されており、第1支持孔814aに円柱形状をなす第1駆動ピストン815が軸方向に沿って移動自在に支持され、第2支持孔814bに第2駆動ピストン816が軸方向に沿って移動自在に支持され、この第1、第2駆動ピストン815,816は軸心方向に直列に配置されている。
そして、第1駆動ピストン815は、内部ハウジング813との間にリターンスプリング(付勢手段)817が介装されており、このリターンスプリング817の付勢力により下方に付勢支持され、第1支持孔814aと第2支持孔814bの段部814cに当接した位置に位置決めされている。一方、第2駆動ピストン816は、内部ハウジング813との間にリターンスプリング(付勢手段)818が介装されており、このリターンスプリング818の付勢力により上方に付勢支持され、第1駆動ピストン815の下端部に当接した位置に位置決めされている。この場合、リターンスプリング817の付勢力がリターンスプリング818の付勢力より大きなものに設定されている。
本実施例の圧力制御装置にて、ハウジング811内に第1駆動ピストン815と第2駆動ピストン816が移動自在に支持されることから、ハウジング811と第1駆動ピストン815により区画される圧力室R3が設けられている。また、第1駆動ピストン815は、その中心部に軸方向に沿って連通孔819が形成されると共に、径方向に沿ってこの連通孔819に連通する連通孔820が形成されており、外周面に周方向に沿って連通孔820に連通する連結ポート820aが形成されている。
また、ハウジング811を外部から第1支持孔814aまで貫通する高圧ポートP1と、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が形成されている。この場合、高圧ポートP1及び減圧ポートP2が本発明の第1ポートとして機能し、制御圧ポートP3が本発明の第2ポートとして機能する。更に、内部ハウジング813は、内外を貫通する3つの連結孔821,822,823が形成されている。高圧ポートP1は、連結孔821を介して連結ポート820aに連通可能であり、減圧ポートP2は、連結孔822を介して連結ポート820aに連通可能であり、制御圧ポートP3は、連結孔823を介して圧力室R3に連通している。
そして、高圧ポートP1は高圧ラインL1を介して高圧源としての油圧ポンプ824及びアキュムレータ825に連結され、減圧ポートP2は減圧ラインL2を介してリザーバタンク826に連結され、制御圧ポートP3は制御ラインL3を介して圧力供給部としてのブレーキマスタシリンダ827の入力側に連結されている。
また、ハウジング811と第1駆動ピストン815と第2駆動ピストン816により第1外部圧力室R51が区画され、ハウジング811を貫通して第1外部圧力ポートP51が形成される共に、内部ハウジング813に第1外部圧力ポートP51と第1外部圧力室R51を連通する連結孔828が形成されている。そして、この第1外部圧力ポートP51に第1外部圧力ラインL51が連結され、この第1外部圧力ラインL51が2つに分岐し、一方の分岐ラインL511が常時閉タイプの電磁弁829を介して油圧ポンプ824及びアキュムレータ825に連結され、他方の分岐ラインL512が常時開タイプの電磁弁830を介してリザーバタンク826に連結されている。
また、ハウジング811と第2駆動ピストン816により第2外部圧力室R52が区画され、ハウジング811を貫通して第2外部圧力ポートP52が形成されると共に、内部ハウジング813に第2外部圧力ポートP52と第2外部圧力室R52を連通する連結孔831が形成されており、この第2外部圧力ポートP52は第2外部圧力ラインL52を介して入力部(圧力制御部)としてのブレーキマスタシリンダ827の出力ポートに連結されている。
また、本実施例では、上述したように、第2駆動ピストン816をリターンスプリング818の付勢力により第1駆動ピストン815に当接した位置に付勢支持していることから、この第2駆動ピストン816を容積吸収ピストン(容積吸収機構)として兼用し、第2外部圧力室R52を容積吸収室として兼用している。
ここで、上述した本実施例の圧力制御装置による圧力制御について詳細に説明する。
本実施例の圧力制御装置において、電磁弁829,830が消磁状態にあるとき、分岐ラインL511が閉止され、分岐ラインL512が開放されており、第1外部圧力室R51に油圧が供給されず、第1駆動ピストン815はリターンスプリング817により段部814cに接触した位置にあり、連通孔819が圧力室R3に連通すると共に、減圧ポートP2に連通している。従って、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔819により連通する一方、高圧ポートP1と制御圧ポートP3とが遮断されている。
この状態から、各電磁弁829,830に通電すると、分岐ラインL511が開放され、分岐ラインL512が閉止され、アキュムレータ825の油圧が第1外部圧力ラインL51を通って第1外部圧力室R51に供給され、第1駆動ピストン815がリターンスプリング817の付勢力に抗して上方に移動する。そして、第1駆動ピストン816が上方に移動すると、第1駆動ピストン815の連通孔819が圧力室R3に連通したままで、連結ポート820aが連結孔821と遮断されて連結孔822に連通することで、連通孔819は、減圧ポートP2から高圧ポートP1に切り換わって連通する。そのため、高圧ポートP1と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔819により連通する一方、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が遮断される。
この場合、外部油圧が第1外部圧力室R51に供給されるとき、第1外部圧力室R51の圧力が増加することで、第1駆動ピストン815がリターンスプリング817の付勢力に抗して上方に移動すると共に、第2駆動ピストン816がリターンスプリング818の付勢力に抗して下方に移動する。そのため、第1外部圧力室R51の剛性が低下して作用する油圧の一部が吸収されることとなる。
従って、アキュムレータ825の油圧が高圧ポートP1を通して連結孔821から連結ポート820a及び連通孔823を通って連通孔819に流れ込み、この連通孔819から圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧としてブレーキマスタシリンダ827に供給されることとなる。
そして、この状態から、各電磁弁829,830に通電する電流値を低下すると、分岐ラインL511が閉止され、分岐ラインL512が開放され、第1外部圧力室R51の油圧が低下し、第1駆動ピストン815の押圧力が低下し、この第1駆動ピストン815はリターンスプリング817の付勢力により下方に移動する。すると、連通孔819が圧力室R3に連通したままで、連結ポート820aが連結孔822と遮断されて連結孔821に連通することで、連通孔819は、高圧ポートP1から減圧ポートP2に切り換わって連通する。そのため、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔819により連通する一方、高圧ポートP1と制御圧ポートP3が遮断される。
従って、圧力室R3から制御圧ポートP3及び制御ラインL3を通してブレーキマスタシリンダ827に作用する制御圧、つまり、作動油は、圧力室R3から連結孔819,820、連結ポート820a連結孔822を通って減圧ポートP2に流れ、この減圧ポートP2から減圧ラインL2によりリザーバタンク826に排出される。
また、各電磁弁829,830に連結された電源系や制御系が失陥した場合には、ブレーキマスタシリンダ827から高圧の作動油を第2外部圧力ラインL52に出力し、第2外部圧力ポートP52から第2外部圧力室R52に供給することで、第2駆動ピストン816を上方に押圧する。すると、この第2駆動ピストン816が第1駆動ピストン815を押圧し、第1駆動ピストン815が上方に移動する。すると、上述したように、第1駆動ピストン815の連通孔819が圧力室R3を連通したまま、減圧ポートP2から高圧ポートP1に切換わって連通する。
従って、アキュムレータ825の油圧が高圧ポートP1を通して連結孔821から連結ポート820a及び連通孔823を通って連通孔819に流れ込み、この連通孔819から圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧としてブレーキマスタシリンダ827に供給されることとなり、電源系や制御系が失陥した場合でも、適正に圧力制御を実行することができる。
このように実施例12の圧力制御装置にあっては、ハウジング811内に第1、第2駆動ピストン815,816を軸心方向に直列配置して移動自在に支持すると共に、この第1、第2駆動ピストン815,816をリターンスプリング817,818により付勢支持し、第2駆動ピストン816を容積吸収ピストンとして兼用し、第1駆動ピストン815と第2駆動ピストン816との間に第1外部圧力室R51を設けている。
従って、外部油圧が第1外部圧力室R51に供給されると、この第1外部圧力室R51の圧力が増加し、第1駆動ピストン815がリターンスプリング817の付勢力に抗して上方に移動すると共に、第2駆動ピストン816がリターンスプリング818の付勢力に抗して下方に移動することとなり、第1外部圧力室R51の剛性を低下させることで、この第1外部圧力室R51に作用する油圧の一部を吸収することができ、制御性を向上することができる。また、第2駆動ピストン816を容積吸収ピストンとして兼用することで、装置の簡素化を図ることができると共に、ハウジング811に対する第2駆動ピストン816の固着を防止することができる。
図14は、本発明の実施例13に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例13の圧力制御装置の基本的な構成は、上述した実施例12の圧力制御装置とほぼ同様であり、第1外部圧力室に作用する第1外部圧力に応じてこの第1外部圧力室の容積が変更される容積吸収機構の構成のみ相違している。
実施例13の圧力制御装置としてのスプール式の三方弁において、図14に示すように、ハウジング811には第1支持孔814a、第2支持孔814bが形成されており、第1支持孔814に第1駆動ピストン815が移動自在に支持され、第2支持孔814bに第2駆動ピストン851が移動自在に支持されている。また、ハウジング811の第1支持孔814aに、第1駆動ピストン815と第2駆動ピストン851の間に位置し、且つ、第2駆動ピストン851の押圧部851aの外周部にリング形状をなす容積吸収ピストン(容積吸収機構)852が移動自在に嵌合している。
そして、第1駆動ピストン815は、リターンスプリング817の付勢力により下方に付勢支持され、第2駆動ピストン851は、リターンスプリング818の付勢力により上方に付勢支持されている。また、容積吸収ピストン852は、第2駆動ピストン851との間に介装されたリターンスプリング853の付勢力により上方に付勢支持されている。この場合、第1駆動ピストン815と第2駆動ピストン851は、各リターンスプリング817,818の付勢力により各端部が当接した位置に位置決めされ、容積吸収ピストン852は、リターンスプリング853の付勢力により第2駆動ピストン851に固定されたストッパ854に当接した位置に位置決めされている。
本実施例の圧力制御装置は、ハウジング811内に第1駆動ピストン815と第2駆動ピストン851が移動自在に支持されることから、ハウジング811と第1駆動ピストン815により区画される圧力室R3が設けられている。また、第1駆動ピストン815は、その中心部に軸方向に沿って連通孔819が形成されると共に、径方向に沿ってこの連通孔819に連通する連通孔820が形成されており、外周面に周方向に沿って連通孔820に連通する連結ポート820aが形成されている。
また、ハウジング811を外部から第1支持孔814aまで貫通する高圧ポートP1と、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が形成されている。更に、内部ハウジング813は、内外を貫通する3つの連結孔821,822,823が形成されている。高圧ポートP1は、連結孔821を介して連結ポート820aに連通可能であり、減圧ポートP2は、連結孔822を介して連結ポート820aに連通可能であり、制御圧ポートP3は、連結孔823を介して圧力室R3に連通している。
そして、高圧ポートP1は高圧ラインL1を介して高圧源としての油圧ポンプ824及びアキュムレータ825に連結され、減圧ポートP2は減圧ラインL2を介してリザーバタンク826に連結され、制御圧ポートP3は制御ラインL3を介して圧力供給部としてのブレーキマスタシリンダ827の入力側に連結されている。
また、ハウジング811と第1駆動ピストン815と第2駆動ピストン851と容積吸収ピストン852により第1外部圧力室R51が区画され、ハウジング811を貫通して第1外部圧力ポートP51が形成される共に、内部ハウジング813に第1外部圧力ポートP51と第1外部圧力室R51を連通する連結孔828が形成されている。また、容積吸収ピストン852と第2駆動ピストン851とにより容積吸収室Rが区画され、減圧ポートP2とこの容積吸収室Rが連通孔855により連通すると共に、この容積吸収室R内に上述したリターンスプリング853が収容されている。そして、第1外部圧力ポートP51に第1外部圧力ラインL51が連結され、この第1外部圧力ラインL51が2つに分岐し、一方の分岐ラインL511が常時閉タイプの電磁弁829を介して油圧ポンプ824及びアキュムレータ825に連結され、他方の分岐ラインL512が常時開タイプの電磁弁830を介してリザーバタンク826に連結されている。
また、ハウジング811と第2駆動ピストン851により第2外部圧力室R52が区画され、ハウジング811を貫通して第2外部圧力ポートP52が形成されると共に、内部ハウジング813に第2外部圧力ポートP52と第2外部圧力室R52を連通する連結孔831が形成されており、この第2外部圧力ポートP52は第2外部圧力ラインL52を介して入力部(圧力制御部)としてのブレーキマスタシリンダ827の出力ポートに連結されている。
ここで、上述した本実施例の圧力制御装置による圧力制御について詳細に説明する。
本実施例の圧力制御装置において、電磁弁829,830が消磁状態にあるとき、分岐ラインL511が閉止され、分岐ラインL512が開放されており、第1外部圧力室R51に油圧が供給されず、第1駆動ピストン815はリターンスプリング817により段部814cに接触した位置にあり、連通孔819が圧力室R3に連通すると共に、減圧ポートP2に連通している。従って、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔819により連通する一方、高圧ポートP1と制御圧ポートP3とが遮断されている。
この状態から、各電磁弁829,830に通電すると、分岐ラインL511が開放され、分岐ラインL512が閉止され、アキュムレータ825の油圧が第1外部圧力ラインL51を通って第1外部圧力室R51に供給され、第1駆動ピストン815がリターンスプリング817の付勢力に抗して上方に移動する。そして、第1駆動ピストン816が上方に移動すると、第1駆動ピストン815の連通孔819が圧力室R3に連通したままで、連結ポート820aが連結孔821と遮断されて連結孔822に連通することで、連通孔819は、減圧ポートP2から高圧ポートP1に切り換わって連通する。そのため、高圧ポートP1と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔819により連通する一方、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が遮断される。
この場合、外部油圧が第1外部圧力室R51に供給されるとき、第1外部圧力室R51の圧力が増加することで、第1駆動ピストン815がリターンスプリング817の付勢力に抗して上方に移動すると共に、容積吸収ピストン852がリターンスプリング853の付勢力に抗して下方に移動する。そのため、第1外部圧力室R51の剛性が低下して作用する油圧の一部が吸収されることとなる。
従って、アキュムレータ825の油圧が高圧ポートP1を通して連結孔821から連結ポート820a及び連通孔823を通って連通孔819に流れ込み、この連通孔819から圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧としてブレーキマスタシリンダ819に供給されることとなる。
また、各電磁弁829,830に連結された電源系や制御系が失陥した場合には、ブレーキマスタシリンダ827から高圧の作動油を第2外部圧力ラインL52に出力し、第2外部圧力ポートP52から第2外部圧力室R52に供給することで、第2駆動ピストン851を上方に押圧する。すると、この第2駆動ピストン851が第1駆動ピストン815を押圧し、第1駆動ピストン815が上方に移動する。すると、上述したように、第1駆動ピストン815の連通孔819が圧力室R3を連通したまま、減圧ポートP2から高圧ポートP1に切換わって連通する。
従って、アキュムレータ825の油圧が高圧ポートP1を通して連結孔821から連結ポート820a及び連通孔823を通って連通孔819に流れ込み、この連通孔819から圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧としてブレーキマスタシリンダ819に供給されることとなり、電源系や制御系が失陥した場合でも、適正に圧力制御を実行することができる。
このように実施例13の圧力制御装置にあっては、ハウジング811内に第1、第2駆動ピストン815,851を軸心方向に直列配置して移動自在に支持すると共に、第1、第2駆動ピストン815,851の間に容積吸収ピストン852を移動自在に支持し、
この第1駆動ピストン815と容積吸収ピストン852との間に第1外部圧力室R51を設けている。
従って、外部油圧が第1外部圧力室R51に供給されると、この第1外部圧力室R51の圧力が増加し、第1駆動ピストン815がリターンスプリング817の付勢力に抗して上方に移動すると共に、容積吸収ピストン852がリターンスプリング853の付勢力に抗して下方に移動することとなり、第1外部圧力室R51の剛性を低下させることで、この第1外部圧力室R51に作用する油圧の一部を吸収することができ、制御性を向上することができる。この場合、第1外部圧力室R51への導入圧力に応じて第2駆動ピストン851も下方に移動することで、ハウジング811に対する第2駆動ピストン816の固着を防止することができる。
図15は、本発明の実施例14に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。
実施例14の圧力制御装置としてのポペット式の三方弁において、図15に示すように、中空円筒形状をなすハウジング911の支持孔912に第1駆動ピストン913と中間ピストン914が移動自在に嵌合している。第1駆動ピストン913は、内部に貫通孔913aが形成されると共に、上端部に弁座913bが形成されている。中間ピストン914は、下端部に弁座913bに着座するボール914aが装着され、上端部に押圧部914bが形成されている。そして、第1駆動ピストン913と中間ピストン914との間にリターンスプリング(付勢手段)915が介装されており、両者を互いに離間する方向に付勢支持している。
また、ハウジング911の支持孔912には、中間ピストン914の上方に位置して第2駆動ピストン916が移動自在に嵌合し、この第2駆動ピストン916の中央部に圧力制御弁917が配設されている。第2駆動ピストン916は、下部に貫通孔916aが形成されると共に、弁座916bが形成されている。圧力制御弁917は、第2駆動ピストン916内に収容され、下部に弁座916bに着座するボール917aが装着されている。そして、第2駆動ピストン916と圧力制御弁917との間にリターンスプリング(付勢手段)918が介装されており、両者を離間する方向に付勢支持している。また、中間ピストン914は、リターンスプリング915により上方に付勢支持されており、押圧部914bが貫通孔916aを通してボール917aに当接している。
本実施例の圧力制御装置は、ハウジング911内に第1駆動ピストン913、中間ピストン914、第2駆動ピストン916、圧力制御弁917が移動自在に支持されることから、高圧室R1と減圧室R2と圧力室R3とが設けられている。そして、ハウジング911に、高圧室R1に連通する高圧ポートP1と、減圧室R2に連通する減圧ポートP2と、圧力室R3に連通する制御圧ポートP3が形成されている。高圧ポートP1は高圧ラインL1を介して高圧源としての油圧ポンプ919及びアキュムレータ920に連結され、減圧ポートP2は減圧ラインL2を介してリザーバタンク921に連結され、制御圧ポートP3は制御ラインL3を介して圧力供給部としてのブレーキマスタシリンダ922の入力側に連結されている。なお、制御ラインL3には、圧力センサSが設けられている。
また、ハウジング911と第1駆動ピストン913により第1外部圧力室R51が区画され、ハウジング911を貫通してこの第1外部圧力室R51に連通する第1外部圧力ポートP51が形成されている。そして、この第1外部圧力ポートP51に第1外部圧力ラインL51が連結され、この第1外部圧力ラインL51が2つに分岐し、一方の分岐ラインL511が常時閉タイプの電磁弁923を介して油圧ポンプ919及びアキュムレータ920に連結され、他方の分岐ラインL512が常時開タイプの電磁弁924を介してリザーバタンク921に連結されている。
また、ハウジング911と第2駆動ピストン916により第2外部圧力室R52が区画され、ハウジング911を貫通してこの第2外部圧力室R52に連通する第2外部圧力ポートP52が形成されており、この第2外部圧力ポートP52は第2外部圧力ラインL52を介して入力部(圧力制御部)としてのブレーキマスタシリンダ922の出力ポートに連結されている。
この場合、本実施例では、ハウジング911内に第1駆動ピストン913と中間ピストン914と第2駆動ピストン916と圧力制御弁917を同軸方向に沿って相対移動自在に支持し、ハウジング911における第1駆動ピストン913側に第1外部圧力室R51を設け、ハウジング911における第2駆動ピストン916側に第2外部圧力室R52を設けている。
従って、電磁弁923,924が消磁状態にあるとき、分岐ラインL511が閉止され、分岐ラインL512が開放されており、第1外部圧力室R51に油圧が供給されず、第1駆動ピストン913はリターンスプリング915により弁座913bがボール914aから離間した位置にあり、一方、圧力制御弁917は、リターンスプリング918の付勢力によりボール917aが弁座916bに着座した位置にある。従って、高圧室R1と圧力室R3とが遮断され、圧力室R3と減圧室R2とが連通している。
この状態から、各電磁弁923,924に通電すると、分岐ラインL511が開放され、分岐ラインL512が閉止され、アキュムレータ920の油圧が第1外部圧力ラインL51を通って第1外部圧力室R51に供給され、第1駆動ピストン913がリターンスプリング915の付勢力に抗して上方に移動する。そして、第1駆動ピストン913が上方に移動すると、弁座913bが中間ピストン914のボール914aに着座して貫通孔913aを遮断し、その後、中間ピストン914の押圧部914bが圧力制御弁917をリターンスプリング918の付勢力に抗して上方に移動する。すると、圧力制御弁917は、ボール917aが弁座916bから離間して貫通孔916aを開放する。
従って、第1駆動ピストン913の弁座913bが中間ピストン914のボール914aに着座することで、減圧室R2と圧力室R3との連通が遮断される一方、圧力制御弁917のボール917aが第2駆動ピストン916の弁座916bから離間することで、高圧室R1と圧力室R3とが連通される。そのため、アキュムレータ920の油圧が高圧ポートP1を通して高圧室R1に作用し、高圧の作動油が圧力制御弁917のボール917aと弁座916bとの隙間を通って圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧としてブレーキマスタシリンダ922に供給されることとなる。
また、各電磁弁923,924に連結された電源系や制御系が失陥した場合には、ブレーキマスタシリンダ922から高圧の作動油を第2外部圧力ラインL52に出力し、第2外部圧力ポートP52から第2外部圧力室R52に供給することで、第2駆動ピストン916が圧力制御弁917と共に下方に移動する。すると、この第2駆動ピストン916及び圧力制御弁917がリターンスプリング918の付勢力に抗して中間ピストン914を押圧しながら下方に移動し、中間ピストン914のボール914aが第1駆動ピストン913の弁座913bに着座して貫通孔913aを遮断し、中間ピストン914の押圧部914bがリターンスプリング918の付勢力に抗してボール917aを押圧し、弁座916bから離間して貫通孔916aを開放する。
従って、前述と同様に、減圧室R2と圧力室R3との連通が遮断される一方、高圧室R1と圧力室R3とが連通され、アキュムレータ920の油圧が高圧ポートP1を通して高圧室R1に作用し、高圧の作動油が圧力制御弁917のボール917aと弁座916bとの隙間を通って圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧としてブレーキマスタシリンダ922に供給されることとなり、電源系や制御系が失陥した場合でも、適正に圧力制御を実行することができる。
このように実施例14の圧力制御装置にあっては、ハウジング911内に第1駆動ピストン913と中間ピストン914と第2駆動ピストン916と圧力制御弁917を軸心方向に相対移動自在に支持すると共に、圧力室R3と減圧室R2を連通可能に付勢支持し、電磁弁923,924を開閉して第1駆動ピストン913を移動することで、中間ピストン914及び圧力制御弁917を移動し、高圧室R1と圧力室R3を連通可能とすると共に、ブレーキマスタシリンダ922の油圧により第2駆動ピストン916を移動することで、中間ピストン914及び圧力制御弁917を移動し、高圧室R1と圧力室R3を連通可能としている。
従って、電源系や制御系が失陥した場合であっても、ブレーキマスタシリンダ922の油圧を第2外部圧力室R52に供給し、第2駆動ピストン916を移動することで、各通路を連通、遮断し、確実に高圧室R1の作動油を圧力室R3に供給して制御圧としてブレーキマスタシリンダ922に供給することができる。その結果、別途切換機構などを用いることなく、適正に圧力制御を可能とすることができる。
図16は、本発明の実施例15に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。
実施例15の圧力制御装置としてのスプール式の三方弁において、図16に示すように、ハウジング1011の支持孔1012に円筒形状をなす第2駆動ピストン1013が移動自在に支持され、この第2駆動ピストン1013内に円柱形状をなす第1駆動ピストン1014が移動自在に支持されている。この第2駆動ピストン1013は、リターンスプリング(付勢手段)1015の付勢力により上方に付勢支持されており、第1駆動ピストン1014は、リターンスプリング(付勢手段)1016の付勢力により下方に付勢支持されている。
ハウジング1011内には、第1、第2駆動ピストン1013,1014により区画される圧力室R3が設けられている。また、第1駆動ピストン1014は、軸方向に沿って連通孔1017が形成されると共に、径方向に沿ってこの連通孔1017に連通する2つの連通孔1018,1019が形成されている。そして、第1駆動ピストン1014は、外周面に周方向に沿って各連通孔1018,1019に連通する連結ポート1018a,1019aが形成されている。
また、ハウジング1011を外部から支持孔1012まで貫通する高圧ポートP1と、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が形成されている。更に、第2駆動ピストン1013は、内外を貫通する3つの連結孔1021,1022,1023が形成されている。高圧ポートP1は、連結孔1021を介して連結ポート1018aに連通可能であり、減圧ポートP2は、連結孔1022を介して連結ポート1018aに連通可能であり、制御圧ポートP3は、圧力室R3に連通しており、この圧力室R3は連結孔1023を介して連結ポート1019aに連通している。
そして、高圧ポートP1は高圧ラインL1を介して高圧源としての油圧ポンプ1024及びアキュムレータ1025に連結され、減圧ポートP2は減圧ラインL2を介してリザーバタンク1026に連結され、制御圧ポートP3は制御ラインL3を介して圧力供給部としてのブレーキマスタシリンダ1027の入力側に連結されている。
また、ハウジング1011と第1駆動ピストン1014により第1外部圧力室R51が区画され、ハウジング1011を貫通して第1外部圧力ポートP51が形成され、この第1外部圧力ポートP51に第1外部圧力ラインL51が連結され、この第1外部圧力ラインL51が2つに分岐し、一方の分岐ラインL511が常時閉タイプの電磁弁1028を介して油圧ポンプ1024及びアキュムレータ1025に連結され、他方の分岐ラインL512が常時開タイプの電磁弁1029を介してリザーバタンク1026に連結されている。
また、ハウジング1011と第2駆動ピストン1013により第2外部圧力室R52が区画され、ハウジング1011を貫通して第2外部圧力ポートP52が形成され、この第2外部圧力ポートP52は第2外部圧力ラインL52を介して入力部(圧力制御部)としてのブレーキマスタシリンダ1027の出力ポートに連結されている。
従って、電磁弁1028,1029が消磁状態にあるとき、分岐ラインL511が閉止され、分岐ラインL512が開放されており、第1外部圧力室R51に油圧が供給されず、第1駆動ピストン1014はリターンスプリング1016により付勢支持され、連通孔1017が圧力室R3に連通すると共に、減圧ポートP2に連通している。従って、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔1017により連通する一方、高圧ポートP1と制御圧ポートP3とが遮断されている。
この状態から、各電磁弁1028,1029に通電すると、分岐ラインL511が開放され、分岐ラインL512が閉止され、アキュムレータ1025の油圧が第1外部圧力ラインL51を通って第1外部圧力室R51に供給され、第1駆動ピストン1014がリターンスプリング1016の付勢力に抗して上方に移動する。そして、第1駆動ピストン1014が上方に移動すると、連通孔1017が圧力室R3に連通したままで、連結孔1022と遮断されて連結孔1021に連通することで、減圧ポートP2から高圧ポートP1に切り換わって連通する。そのため、高圧ポートP1と制御圧ポートP3が圧力室R3及び連通孔1017により連通する一方、減圧ポートP2と制御圧ポートP3が遮断される。
従って、アキュムレータ1025の油圧が高圧ポートP1を通して連結孔1017から連結ポート1018a及び連通孔1018を通って連通孔1017に流れ込み、この連通孔1017から圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧としてブレーキマスタシリンダ1027に供給されることとなる。
また、各電磁弁1028,1029に連結された電源系や制御系が失陥した場合には、ブレーキマスタシリンダ1027から高圧の作動油を第2外部圧力ラインL52に出力し、第2外部圧力ポートP52から第2外部圧力室R52に供給することで、第2駆動ピストン1013を下方に移動する。すると、上述したように、第1駆動ピストン1014の連通孔1017が圧力室R3を連通したまま、減圧ポートP2から高圧ポートP1に切換わって連通する。
従って、アキュムレータ1025の油圧が高圧ポートP1を通して連結孔1017から連結ポート1018a及び連通孔1018を通って連通孔1017に流れ込み、この連通孔1017から圧力室R3に流れ、制御圧ポートP3から制御ラインL3により制御圧としてブレーキマスタシリンダ1027に供給されることとなり、電源系や制御系が失陥した場合でも、適正に圧力制御を実行することができる。
このように実施例15の圧力制御装置にあっては、ハウジング1011内に第1駆動ピストン1014と第2駆動ピストン1013を軸心方向に相対移動自在に支持すると共に、圧力室R3と減圧室R2を連通可能に付勢支持し、電磁弁1028,1029を開閉して第1駆動ピストン1014を移動することで、高圧室R1と圧力室R3を連通可能とすると共に、ブレーキマスタシリンダ1027の油圧により第2駆動ピストン1013を移動することで、高圧室R1と圧力室R3を連通可能としている。
従って、電源系や制御系が失陥した場合であっても、ブレーキマスタシリンダ1027の油圧を第2外部圧力室R52に供給し、第2駆動ピストン1013を移動することで、各通路を連通、遮断し、確実に高圧室R1の作動油を圧力室R3に供給して制御圧としてブレーキマスタシリンダ1027に供給することができる。その結果、別途切換機構などを用いることなく、適正に圧力制御を可能とすることができる。
なお、上述した各実施例では、本発明の圧力制御装置をポペット式またはスプール式の三方弁に適用したが、二方弁に適用しても前述と同様の作用効果を奏することができる。
以上のように、本発明に係る圧力制御装置は、電源の失陥時にも外部からの圧力により駆動弁を容易に移動して適正に圧力制御を可能としたものであり、いずれの種類の圧力制御装置に用いても好適である。
本発明の実施例1に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。 本発明の実施例2に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。 本発明の実施例3に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。 実施例3の圧力制御装置における減圧時の作動状態を表す要部断面図である。 本発明の実施例4に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。 本発明の実施例5に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。 本発明の実施例6に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。 本発明の実施例7に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。 本発明の実施例8に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。 本発明の実施例9に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。 本発明の実施例10に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。 本発明の実施例11に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。 本発明の実施例12に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。 本発明の実施例13に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。 本発明の実施例14に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。 本発明の実施例15に係る圧力制御装置を表す概略構成図である。
符号の説明
11,111,211,311,411,511,611,711,811,911,1011 ハウジング
15,114,214,312,412,413 支持ブロック
17,117,223,316,416,515,614 駆動ピストン(駆動弁)
18 永久磁石
19 環状ピストン(駆動弁、ソレノイド)
20,120,228,320,420,520,623 コイル(ソレノイド)
21 リアクションディスク(倍力手段)
23 リアクションディスク(付勢手段)
24,124,219,522,716,917 圧力制御弁
30,226,318,418,521,613 外部ピストン
33,130,229,322,422,524,630 高圧源
34,131,230,323,423,525,631,722,826,921,1026 リザーバタンク
35,132,231,324,424,526,632 圧力供給部
36,134,233,326,426,527,633 入力部(圧力制御手段)
122,225,317,417,517,523,618,619,715,718,817,818,915,918,1015,1016 リターンスプリング(付勢手段)
119,227,319 押圧ピストン(駆動弁)
220 増圧弁
221 減圧弁
516 中間ピストン(駆動弁)
551,616 位置調整機構
713,815,913,1013 第1駆動ピストン(第1駆動弁)
714,914 中間ピストン
719,816,851,916,1014 第2駆動ピストン(第2駆動弁)
720,824,919,1024 油圧ポンプ(高圧源、第1駆動手段)
721,825,920,1025 アキュムレータ(高圧源、第1駆動手段)
723,827,922,1027 ブレーキマスタシリンダ(第2駆動手段)
724,725,829,830,923,924,1028,1029 電磁弁
751,852 容積吸収ピストン(容積吸収機構)
1 高圧室
2 減圧室
3 圧力室
31 前方圧力室
32 後方圧力室
4,R41,R42 圧力調整室
5 外部圧力室
1 高圧ポート
2 減圧ポート
3 制御圧ポート
4 圧力調整ポート
5 外部圧力ポート

Claims (19)

  1. 中空形状をなして第1ポート及び第2ポートを有するハウジングと、該ハウジング内に移動自在に支持された駆動弁と、該駆動弁を弁座に接近または離間する方向に付勢することで前記第1ポートと前記第2ポートを連通または遮断する付勢手段と、電磁力により前記駆動弁を前記付勢手段の付勢力に抗して移動することで前記第1ポートと前記第2ポートを連通または遮断して前記各ポートの圧力差を制御するソレノイドと、前記ハウジングの外部から前記付勢手段の付勢力に抗して前記駆動弁を押圧可能な外部ピストンと、前記外部ピストンに対して前記駆動弁側から前記第1ポートと前記第2ポートとが連通したときに作用する制御圧が外部から作用する外部圧以上となるように圧力制御する圧力制御手段とを具え、電源の失陥時に用いられる圧力制御装置であって、
    前記圧力制御手段に対して、外部からブレーキマスタシリンダから出力される作動油の圧力が入力されることを特徴とする圧力制御装置。
  2. 請求項1に記載の圧力制御装置において、前記圧力制御手段は、前記外部ピストンに対して前記駆動弁側から作用する制御圧よりも、前記外部ピストンに対して外部から作用する外部圧の方が大きくなるように圧力制御することを特徴とする圧力制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の圧力制御装置において、前記駆動弁は、環状をなして前記ハウジングの内面に沿って移動自在であると共に前記ソレノイドにより移動可能な第1ピストンと、該第1ピストンの内面に沿って該第1ピストンと相対移動自在な第2ピストンを有し、前記第1ピストンと前記第2ピストンとの間に該第2ピストンの押圧荷重を倍力する倍力手段が設けられたことを特徴とする圧力制御装置。
  4. 請求項3に記載の圧力制御装置において、前記第2ピストンの移動方向前後に前方圧力室及び後方圧力室が設けられ、前記前方圧力室と前記後方圧力室は、前記第1ピストン内に形成された連通路により連通され、前記後方圧力室に制御圧が作用することを特徴とする圧力制御装置。
  5. 請求項1または2に記載の圧力制御装置において、前記駆動弁は、前記ハウジング内に直列に配設された状態で互い相対移動自在に支持された第1ピストン及び第2ピストンを有し、前記第1ピストンが前記ソレノイドにより移動可能であると共に、前記第2ピストンが前記外部ピストンとして兼用され、前記圧力制御手段により前記第2ピストンに対して制御圧及び外部圧が作用することを特徴とする圧力制御装置。
  6. 請求項1または2に記載の圧力制御装置において、前記駆動弁は、前記ハウジング内に直列に配設された状態で互い相対移動自在に支持された第1ピストン及び第2ピストンを有し、前記第1ピストンが前記ソレノイドにより移動可能であると共に、前記第2ピストンの外周部に前記外部ピストンが移動自在で且つ該第2ピストンを押圧可能に設けられ、前記圧力制御手段により前記外部ピストンに対して制御圧及び外部圧が作用することを特徴とする圧力制御装置。
  7. 請求項1または2に記載の圧力制御装置において、前記駆動弁における移動方向一端側に前記外部ピストンが直列で且つ相対移動自在に支持され、前記圧力制御手段により前記外部ピストンに対して制御圧及び外部圧が作用する一方、前記駆動弁における移動方向他端側に配設された前記ソレノイドにより該駆動弁が移動可能であることを特徴とする圧力制御装置。
  8. 請求項1から7のいずれか一つに記載の圧力制御装置において、前記第1ポートとしての高圧ポート及び減圧ポートが設けられると共に、前記第2ポートとしての制御圧ポートが設けられ、前記ハウジング内に前記駆動弁または前記第1ピストンの移動方向前方に位置して圧力制御弁が移動自在で且つ前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断する方向に付勢支持され、前記ソレノイドの電磁力により前記駆動弁または前記第1ピストンを移動して前記圧力制御弁を押圧することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とする一方、前記ソレノイドの電磁力を低減して前記駆動弁または前記第1ピストンを移動して前記圧力制御弁の押圧力を低下することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを連通すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断可能とし、また、前記外部ピストンにより前記駆動弁または前記第1ピストンを移動して前記圧力制御弁を押圧することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とすることを特徴とする圧力制御装置。
  9. 請求項1から7のいずれか一つに記載の圧力制御装置において、前記第1ポートとしての高圧ポート及び減圧ポートが設けられると共に、前記第2ポートとしての制御圧ポートが設けられ、前記駆動弁または前記第1ピストンが前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断する方向に付勢支持され、前記ソレノイドの電磁力により前記駆動弁または前記第1ピストンを移動することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とする一方、前記ソレノイドの電磁力を低減して前記駆動弁または前記第1ピストンの駆動力を低下することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを連通すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断可能とし、また、前記外部ピストンにより前記駆動弁または前記第1ピストンを移動することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とすることを特徴とする圧力制御装置。
  10. 請求項1に記載の圧力制御装置において、前記ハウジング内に前記駆動弁と前記外部ピストンが同軸方向に沿って相対移動自在に支持され、前記ハウジングにおける前記駆動弁側に前記ソレノイドが設けられ、前記ハウジングにおける前記外部ピストン側に前記圧力制御手段の外部圧が作用する外部圧力ポートが設けられることを特徴とする圧力制御装置。
  11. 請求項10に記載の圧力制御装置において、前記駆動弁は、前記ハウジング内に直列で且つ相対移動自在に支持された第1ピストン及び第2ピストンを有し、前記ソレノイドにより前記第1ピストンが一方方向に移動可能であると共に、該第1ピストンにより前記第2ピストンが一方方向に移動可能であり、前記外部圧により前記外部ピストンが他方方向に移動可能であると共に、該外部ピストンにより前記第2ピストンが他方方向に移動可能であることを特徴とする圧力制御装置。
  12. 請求項10または11に記載の圧力制御装置において、前記第1ポートとしての高圧ポート及び減圧ポートが設けられると共に、前記第2ポートとしての制御圧ポートが設けられ、前記ハウジング内に前記駆動弁の移動方向前方に位置して前記外部ピストン内に圧力制御弁が相対移動自在で且つ前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断する方向に付勢支持され、前記ソレノイドの電磁力により前記駆動弁を移動して前記圧力制御弁を押圧することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とする一方、前記ソレノイドの電磁力を低減して前記駆動弁を移動して前記圧力制御弁の押圧力を低下することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを連通すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断可能とし、また、前記外部ピストンにより前記駆動弁を移動して前記圧力制御弁を押圧することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とすることを特徴とする圧力制御装置。
  13. 請求項10に記載の圧力制御装置において、前記駆動弁の外周部に前記外部ピストンが移動自在に設けられ、前記ソレノイドにより前記駆動弁が一方方向に移動可能であり、前記外部圧により前記外部ピストンが他方方向に移動可能であることを特徴とする圧力制御装置。
  14. 請求項10または12に記載の圧力制御装置において、前記第1ポートとしての高圧ポート及び減圧ポートが設けられると共に、前記第2ポートとしての制御圧ポートが設けられ、前記駆動弁が前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断する方向に付勢支持され、前記ソレノイドの電磁力により前記駆動弁を移動することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とする一方、前記ソレノイドの電磁力を低減して前記駆動弁の駆動力を低下することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを連通すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを遮断可能とし、また、前記外部圧により前記外部ピストンを移動することで、前記減圧ポートと前記制御圧ポートを遮断すると共に前記高圧ポートと前記制御圧ポートを連通可能とすることを特徴とする圧力制御装置。
  15. 請求項10から14のいずれか一つに記載の圧力制御装置において、前記駆動弁と前記外部ピストンとにおける初期相対位置を調整する位置調整機構が設けられたことを特徴とする圧力制御装置。
  16. 中空形状をなして第1ポート及び第2ポートを有するハウジングと、該ハウジング内に移動自在に支持された第1駆動弁と、前記ハウジング内に移動自在に支持されると共に前記第1駆動弁と相対移動可能な第2駆動弁と、前記第1駆動弁を一方方向に付勢することで前記第1ポートと前記第2ポートを連通または遮断する付勢手段と、調整可能な第1外部圧により前記第1駆動弁を前記付勢手段の付勢力に抗して移動することで前記第1ポートと前記第2ポートを連通または遮断して前記各ポートの圧力差を制御する第1駆動手段と、第2外部圧により前記第2駆動弁を移動することで前記第1ポートと前記第2ポートを連通または遮断して前記各ポートの圧力差を制御する第2駆動手段と、前記第2駆動弁に対して前記第1駆動弁側から前記第1ポートと前記第2ポートとが連通したときに作用する制御圧が前記第2外部圧以上となるように圧力制御する圧力制御手段とを具え、電源の失陥時に用いられる圧力制御装置であって、
    前記圧力制御手段に対して、外部からブレーキマスタシリンダから出力される作動油の圧力が入力されることを特徴とする圧力制御装置。
  17. 請求項16に記載の圧力制御装置において、前記第1駆動弁と前記第2駆動弁は、直列で且つ相対移動自在に支持されると共に、前記付勢手段により互いに接近する方向に付勢支持され、前記第1駆動手段による前記第1外部油圧は、前記第1駆動弁と前記第2駆動弁の間に設けられた第1外部圧力室に作用することを特徴とする圧力制御装置。
  18. 請求項17に記載の圧力制御装置において、前記第1外部圧力室に作用する第1外部圧力に応じて該第1外部圧力室の容積が変更される容積吸収機構が設けられたことを特徴とする圧力制御装置。
  19. 請求項16から18のいずれか一つに記載の圧力制御装置において、前記ハウジング内に前記第1駆動弁と前記第2駆動弁が同軸方向に沿って相対移動自在に支持され、前記ハウジングにおける前記第1駆動弁側に前記第1外部圧が作用する第1外部圧力ポートが設けられ、前記ハウジングにおける前記第2駆動弁側に前記第2外部圧が作用する第2外部圧力ポートが設けられることを特徴とする圧力制御装置。
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