JP4948095B2 - カムシャフト支持構造および内燃機関 - Google Patents

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Description

この発明は、自動車および自動二輪車用の内燃機関、およびこれらの内燃機関に採用されるカムシャフト支持構造に関するものである。
従来の自動車および自動二輪車用内燃機関に採用されるカムシャフト支持構造が、例えば、特開2005−90696号公報(特許文献1)に記載されている。図14を参照して、同公報に記載されているカムシャフト支持構造は、カムローブ101a、ころ軸受102により支持される円筒状のジャーナル部101b、および端部大径部101cを有するカムシャフト101と、シリンダヘッド108およびキャップ109で構成されるハウジングと、複数のころ103、略半円筒状の保持体104,105、および略半円筒状のレース板106,107とを有し、カムシャフト101をハウジングに対して回転自在に支持するころ軸受102とを備える。
また、上記に示したようなカムシャフト101周辺の潤滑構造が、例えば、特開2000−110533号公報(特許文献2)に記載されている。同公報に記載されている潤滑構造を図14を参照して説明すると、カムシャフト101には、内部に軸方向に伸びるオイル通路(図示省略)と、オイル通路からジャーナル部101bの表面に向かって延びる複数の油孔(図示省略)とが設けられている。一方、ハウジングには、外部から潤滑油を供給する複数の給油路(図示省略)およびオイル溝(図示省略)が形成されている。そして、ハウジングに設けられた給油路から供給される潤滑油が、オイル溝、カムシャフト101の油孔、オイル通路を流れて各部に運ばれる。
特開2005−90696号公報 特開2000−110533号公報
上記構成のカムシャフト支持構造において、カムシャフト101とレース板106,107との間には隙間が形成されているので、ハウジングの給油路からころ軸受102の内部に供給された潤滑油の一部がこの隙間から軸受外部に流出し、カムシャフト101の油孔に達する潤滑油量が減少する。その結果、オイル通路を流れて各部に分配される潤滑油量も減少するので、全体としての潤滑性も低下する。
また、カムシャフト101には、回転時に所定の方向に偏った荷重が作用するので、その円周方向において、相対的に大きな荷重が負荷される領域(以下、「負荷領域」という)と、相対的に小さな荷重しか負荷されない領域(以下、「非負荷領域」という)とに区分される。したがって、ハウジングの給油路から供給される潤滑油は、負荷領域に多く供給されるのが望ましい。
そこで、この発明の目的は、ころ軸受の潤滑油の保持性を向上させると共に、潤滑油を負荷領域に重点的に供給可能なカムシャフト支持構造を提供することである。また、このようなカムシャフト支持構造を採用した内燃機関を提供することを目的とする。
この発明に係るカムシャフト支持構造は、カムシャフトと、カムシャフトを収容するハウジングと、カムシャフトをハウジングに対して回転自在に支持するころ軸受とを備える。ハウジングのカムシャフトを収容する領域には、潤滑油が流れる油路の開口が設けられている。ころ軸受は、油路の開口に対面する位置に外径側から内径側に貫通する油穴、および軸方向端部から径方向内側に突出する鍔部を有する円弧形状の外輪部材を円周方向に複数連ねて形成される外輪と、外輪の内径面に沿って配置される複数のころとを備える。そして、カムシャフトは、その円周方向上に軸受使用時に大きな荷重が作用する負荷領域と、軸受使用時に相対的に小さな荷重が作用する非負荷領域とを有し、外輪部材をカムシャフトに組みこんだ時に負荷領域に位置する鍔部には、軸方向に貫通する開口部が設けられている。
上記構成のころ軸受は、外輪部材の軸方向端部に鍔部を設けることにより、保持器の軸方向への移動を規制することができると共に、外輪部材とカムシャフトとの間の隙間が小さくなるので潤滑油の保持性が向上する。また、負荷領域に位置する鍔部に開口部を設けることにより軸受内部の潤滑油は主にここから流出するので、負荷領域に重点的に潤滑油を供給することが可能となる。その結果、このようなころ軸受を採用することにより、潤滑性に優れ、信頼性の高いカムシャフト支持構造を得ることができる。
好ましくは、開口部は、カムシャフトからころ軸受に負荷される最大荷重の方向に延びる仮想線から外れた位置に配置される。ころ軸受の剛性は開口部を設けた領域である程度低下する。そこで、最大荷重が負荷される位置を避けて開口部を設けることにより、剛性低下の影響を小さくすることができる。
この発明に係る内燃機関は、ハウジングと、ハウジング内に設けられたシリンダと、シリンダに連通する吸気路および排気路を開閉する弁と、弁の開閉のタイミングを制御するカムシャフトと、カムシャフトを回転自在に支持するころ軸受とを備える。ハウジングのカムシャフトを収容する領域には、潤滑油が流れる油路の開口が設けられている。ころ軸受は、油路の開口に対面する位置に外径側から内径側に貫通する油穴、および軸方向端部から径方向内側に突出する鍔部を有する円弧形状の外輪部材を円周方向に複数連ねて形成される外輪と、外輪の内径面に沿って配置される複数のころとを備える。そして、カムシャフトは、その円周方向上に軸受使用時に大きな荷重が作用する負荷領域と、軸受使用時に相対的に小さな荷重が作用する非負荷領域とを有し、外輪部材をカムシャフトに組みこんだ時に負荷領域に位置する鍔部には、軸方向に貫通する開口部が設けられている。
上記構成のカムシャフト支持構造を採用することにより、潤滑性に優れ、信頼性の高い内燃機関を得ることができる。
この発明によれば、外輪部材に鍔部を設けることによりころ軸受の潤滑油保持性が向上する。また、負荷領域に位置する鍔部に開口部を設けることにより負荷領域に重点的に潤滑油を供給することが可能となる。その結果、ころ軸受の潤滑性および冷却性が向上する。また、このようなころ軸受をカムシャフトを支持する軸受として採用することにより、耐久性に優れ、信頼性の高いカムシャフト支持構造および内燃機関を得ることができる。
図11〜図13を参照して、この発明の一実施形態に係る内燃機関11を説明する。なお、図11はこの発明の一実施形態に係る内燃機関11のシリンダの1つを示す断面図、図12は内燃機関11に使用されるクランクシャフト15を示す図、図13は内燃機関11に使用されるカムシャフト19を示す図である。
まず、図11を参照して、内燃機関11は、ハウジングとしてのシリンダブロック12およびシリンダヘッド13と、往復運動を回転運動に変換する運動変換機構と、混合気の吸気および燃焼ガスの排気を行う給排気機構と、点火装置としてのスパークプラグ20とを備えるレシプロエンジンである。
運動変換機構は、シリンダブロック12に収容され、シリンダブロック12内に設けられたシリンダ12aの内部を往復運動するピストン14と、フライホイール(図示省略)やクラッチ(図示省略)を介してトランスミッション(図示省略)に接続されるクランクシャフト15と、一端がピストン14に接続され他端がクランクシャフト15に接続されて、ピストン14の往復運動をクランクシャフト15の回転運動に変換するコンロッド16とを備える。
給排気機構は、シリンダヘッド13に形成され、シリンダ12aに連通する吸気路13aおよび排気路13bと、シリンダ12aおよび吸気路13aの間に配置される弁としての吸気バルブ17と、シリンダ12aおよび排気路13bの間に配置される弁としての排気バルブ18と、吸気バルブ17および排気バルブ18の開閉のタイミングを制御するカムシャフト19とを備える。
吸気バルブ17は、バルブステム17aと、バルブステム17aの一方側端部に設けられたバルブヘッド17bと、吸気バルブ17を吸気路13aを閉鎖する方向に付勢するバルブスプリング17cとを含み、バルブステム17aの他方側端部には、カムシャフト19が接続される。なお、排気バルブ18は、吸気バルブ17と同様の構成であるので、説明を省略する。
図12を参照して、内燃機関11に使用されるクランクシャフト15は、軸部15aと、クランクアーム15bと、隣接するクランクアーム15bの間にコンロッド16を配置するためのクランクピン15cとを有する。このクランクシャフト15は、軸部15aが後述するこの発明の一実施形態に係る針状ころ軸受21によって回転自在に支持されている。また、クランクピン15cは内燃機関11のシリンダ数と同数設けられている。
図13を参照して、内燃機関11に使用されるカムシャフト19は、軸部19aと、複数のカム19bとを含む。軸部19aは、後述するこの発明の一実施形態に係る針状ころ軸受21によって回転自在に支持される。このカムシャフト19は、クランクシャフト15とタイミングベルト(図示省略)によって連結されて、クランクシャフト15の回転に伴って回転する。
カム19bは、吸気バルブ17または排気バルブ18それぞれと接続されているので、バルブ17,18と同数設けられる。また、カム19bは、図11に示すように、相対的に径の大きい長径部19cと相対的に径の小さい短径部19dとを含み、複数のカム19bは、図13に示すように、長径部19cの位置を円周方向にずらして配置される。これにより、複数のカム19bそれぞれに接続されるバルブ17,18をタイミングをずらして開閉することが可能となる。
なお、内燃機関11は、カムシャフト19が、シリンダヘッド13の上側に配置され、かつ、吸気バルブ17側と排気バルブ18側とにそれぞれ設けられるDOHC(Double Over Head Camshaft)方式のエンジンである。
次に、この内燃機関の作動原理を説明する。
まず、この内燃機関11は、ピストン14がシリンダ12a内で最も上昇した位置(上死点)と最も降下した位置(下死点)との間を移動する工程を1工程とすると、吸気工程、圧縮工程、燃焼工程、および排気工程の4工程からなる4サイクルエンジンである。
吸気工程では、吸気バルブ17が開いた状態、かつ、排気バルブ18が閉じた状態で、ピストン14が上死点から下死点まで移動する。これにより、シリンダ12a内部(ピストン14の上側の空間を指す、以下同じ)の容積が増加して内部の圧力が低下するので、混合気が吸気路13aからシリンダ12a内部に流入する。なお、混合気とは、空気(酸素)と霧状にしたガソリンの混合物を指す。
圧縮工程では、吸気バルブ17および排気バルブ18が閉じた状態で、ピストン14が下死点から上死点まで移動する。これにより、シリンダ12a内部の容積が減少して内部の圧力が上昇する。
燃焼工程では、吸気バルブ17および排気バルブ18が閉じた状態で、スパークプラグ20を点火する。これにより、圧縮状態の混合気が燃焼することによって急激に膨張してピストン14を上死点から下死点まで押し下げる。この力をコンロッド16を介してクランクシャフト15に回転運動として伝達することによって、駆動力が発生する。
排気工程では、吸気バルブ17が閉じた状態、かつ、排気バルブ18が開いた状態で、ピストン14が下死点から上死点まで移動する。これにより、シリンダ12a内部の容積が減少して、燃焼ガスが排気路13bに流出する。なお、この工程でピストン14が上死点に達した後は、吸気工程に戻る。
なお、上記の各工程において、「吸気バルブ17が開いた状態」とは、カム19bの長径部19cが吸気バルブ17に当接して、吸気バルブ17をバルブスプリング17cに逆らって下方に押し下げられた状態を指し、「吸気バルブ17が閉じた状態」とは、カム19bの短径部19dが吸気バルブ17に当接して、吸気バルブ17がバルブスプリング17cの復元力によって上方に押し上げられた状態を指す。また、排気バルブ18についても同様であるので、説明は省略する。
上記の各工程において、駆動力が発生するのは燃焼工程のみであり、その他の工程では、他のシリンダで発生した駆動力によってピストン14が往復運動する。そのため、クランクシャフト15の円滑な回転を維持する観点からは、複数のシリンダで燃焼行程のタイミングをずらすことが望ましい。
図1〜図8を参照して、この発明の一実施形態に係るころ軸受としての針状ころ軸受21と、この針状ころ軸受21を使用したカムシャフト支持構造を説明する。なお、図1、図7、および図8はこの発明の一実施形態に係るカムシャフト支持構造の組込み前後の状態を示す図、図2〜図6はこの発明の一実施形態に係る針状ころ軸受21の各構成要素を示す図である。
まず、図1を参照して、この発明の一実施形態に係るカムシャフト支持構造は、カムシャフト19と、カムシャフト19を収容するハウジングとしてのシリンダヘッド13およびベアリングキャップ13cと、カムシャフト19をハウジングに対して回転自在に支持する針状ころ軸受21とを備える。
針状ころ軸受21は、円弧形状の外輪部材22a,22bを円周方向に複数連ねて形成される外輪22と、外輪22の内径面に沿って配置される複数のころとしての針状ころ23と、円周上の一箇所に軸受の軸線方向に延びる分割線を有し、複数の針状ころ23の間隔を保持する保持器24とを備える。
なお、カムシャフト19を支持する軸受としては、針状ころ軸受21が採用されるのが一般的である。針状ころ軸受21は、針状ころ23と軌道面とが線接触するので、軸受投影面積が小さい割に高負荷容量と高剛性が得られる利点を有している。したがって、負荷容量を維持しつつ、支持部分の径方向の厚み寸法を削減することができる点で好適である。
図2〜図4を参照して、外輪部材22aを説明する。なお、図2は外輪部材22aの側面図、図3は図2をIII方向から見た図、図4は図2をIV方向から見た図である。また、外輪部材22bは外輪部材22aと同一の形状であるので、説明は省略する。
まず、図2を参照して、外輪部材22aは、中心角180°の半円形状であって、円周方向の一方側端部に径方向外側に折り曲げられた係合爪22cと、軸方向の両端部から径方向内側に突出する鍔部22dとを有する。係合爪22cは、シリンダヘッド13と係合して外輪部材22aがハウジングに対して回転するのを防止する。鍔部22dは、保持器24の軸方向への移動を規制すると共に、軸受の潤滑油保持性を向上させる。また、鍔部22dの一部には、軸方向に貫通する開口部としての切欠き部22iが設けられている。なお、この実施形態では、切欠き部22iは、所定の曲率を有する円弧形状である。
そして、この2つの外輪部材22a,22bを円周方向に連ねて円環形状の外輪22を形成する。また、外輪22の内径面の軸方向中央部は、針状ころ23の軌道面として機能する。
また、図3を参照して、外輪部材22aの円周方向一方側端部には、軸方向の両端部に係合爪22cが2つ設けられており、2つの係合爪22cの間には円周方向に凹んだ略V字型の凹部22eが形成されている。なお、2つの係合爪22cは、外輪部材22aの軌道面となる軸方向中央部を避けて両端部に、かつ、針状ころ軸受21の回転軸線と平行な直線上に配置される。すなわち、2つの係合爪22cの間の長さLは、針状ころ23の有効長さlより長く設定されている。なお、本明細書中「ころの有効長さ」とは、ころ長さから両端の面取り部の長さを除いた長さを指すものとする。
また、図4を参照して、外輪部材22aの円周方向他方側端部には、軸方向両端部に係合爪22cの軸方向幅と同一幅の2つの平坦部22fと、2つの平坦部22fの間に先端が円弧形状で円周方向に突出した略V字型の凸部22gとが設けられている。なお、凹部22eは、外輪部材22a,22bを円周方向に連ねたときに隣接する外輪部材の凸部22gを受け入れる。このように、突合部分の形状を略V字型とすることにより、針状ころ23がスムーズに回転可能となる。なお、外輪部材22a,22bの突合部分の形状は、略V字型に限らず、針状ころ23がスムーズに回転可能な任意の形状、例えば、略W型であってもよい。
さらに、図3および図4を参照して、外輪部材22aには、外径側から内径側に貫通する油穴22hが設けられている。この油穴22hは、ハウジングに設けられた油路(図示省略)に対面する位置に設けられて、潤滑油を針状ころ軸受21内部に供給する。なお、油穴22hの大きさ、位置、個数は、ハウジングに設けられた油路の大きさ、位置、個数に依存する。
次に、図5および図6を参照して、保持器24を説明する。なお、図5は保持器24の側面図、図6は保持器24の分割部分を含む部分断面図である。図5および図6を参照して、保持器24は、円周上の一箇所に軸受の軸線方向に延びる分割線を有する略C型形状であって、針状ころ23を収容するポケット24cが円周方向の等間隔に設けられている。また、この保持器24は、樹脂材料を射出成型して形成される。
また、分割部分の円周方向一方側の切断端面24aには凹部24dが、他方側の切断端面24bには凹部24dに対応する凸部24eが設けられており、凹部24dおよび凸部24eが係合することにより、円環形状の保持器24を得ることができる。なお、この実施形態においては、凸部24eの先端部分の幅が根元部分より大きく、凹部24dは開口部分の幅が最奥部より小さく設定されている。これにより、凹部24dと凸部24eの係合を確実なものとしている。
上記構成のように鍔部22dを設けることにより、保持器24の軸方向の移動を規制することができると共に、軸方向端部の隙間が減少して針状ころ軸受21の潤滑油保持性が向上する。また、鍔部22dの一部に切欠き部22iを設けることにより、軸受内部の潤滑油は主にこの切欠き部22iから流出する。したがって、この切欠き部22iをカムシャフト19の負荷領域に配置することにより、負荷領域に潤滑油を重点的に供給することが可能となる。
次に、図1、図7、および図8を参照して、針状ころ軸受21をカムシャフト19に組み込む手順を説明する。
まず、保持器24のポケット24cそれぞれに針状ころ23を組み込む。次に、保持器24の弾性を利用して分割部分を広げ、カムシャフト19に組み込む。さらに、凹部24dと凸部24eとを係合させて、保持器24が外れないようにする。
次に、シリンダヘッド13の上に、一方側の外輪部材22b、保持器24を巻きつけて固定したカムシャフト19、他方側の外輪部材22a、およびベアリングキャップ13cの順に組込み、シリンダヘッド13とベアリングキャップ13cとをボルト等で固定する。このとき、外輪部材22aの凹部22eと外輪部材22bの凸部22g、外輪部材22aの凸部22gと外輪部材22bの凹部22eとがそれぞれ突合するように配置する。
また、外輪部材22aの係合爪22cは、シリンダヘッド13のベアリングキャップ13cとの突合面に設けられた係合溝13dと係合するように配置し、外輪部材22bの係合爪22cは、ベアリングキャップ13cのシリンダヘッド13との突合面に設けられた係合溝13dと係合するように配置する。これにより、外輪部材22a,22bが、軸受回転中にハウジング内部で回転するのを防止することができる。
ここで、ハウジングとしてのシリンダヘッド13およびベアリングキャップ13cには、カムシャフト19を収容する領域に潤滑油を供給する油路の開口13eが設けられている。また、カムシャフト19には、内部に軸方向に伸びるオイル通路19eと、オイル通路19eから軸部19aに向かって延びる油孔19fとが形成されている。そこで、針状ころ軸受21を組み込む際には、外輪部材22a,22bの油孔22hとハウジングの開口13eとが一致するように配置する。また、鍔部22dに形成された切欠き部22iがカムシャフト19の負荷領域に位置するように配置する。
上記の組み込み手順とすることにより、カムシャフト19と、外輪22と、保持器24と、ハウジングとが同心円状に配置され、針状ころ23が安定して回転可能な針状ころ軸受21を得ることができる。また、上記構成の針状ころ軸受21は、外輪22を2つの外輪部材22a,22bに分割し、保持器24を円周方向の一箇所で分割したことにより、支持部分の径方向から組み込むことが可能となるので、カムシャフト19を支持する軸受として採用することができる。
また、外輪部材22a,22bの鍔部22dに切欠き部22iを設けることにより、軸受内部の潤滑油の大部分は、切欠き部22iから流出する。そこで、この切欠き部22iを負荷領域に配置することにより、潤滑油を負荷領域に重点的に供給することができる。その結果、潤滑性に優れ、信頼性の高いカムシャフト支持構造、および内燃機関11を得ることができる。
ただし、切欠き部22iは、カムシャフト19から針状ころ軸受21に負荷される最大荷重の方向に延びる仮想線lから外れた位置に配置される。具体的には、切欠き部22iを外輪部材22aの円周方向中央部から外れた位置に配置する。一方、仮想線lが外輪部材22aの円周方向中央部を通るように外輪部材22aを組み込む。針状ころ軸受21の剛性は切欠き部22iを設けた領域である程度低下するので、最大荷重点(仮想線lと外輪部材22aとの交点を指す)を避けて切欠き部22iを設けることにより、剛性低下の影響を小さくすることができる。
さらに、切欠き部22iは、仮想線lを基準としてカムシャフト19の回転方向(図7中の矢印Aの方向)と反対側に設けるのが望ましい。これにより、最大荷重点には針状ころ軸受21の内側および外側から潤滑油が供給されるので、最大荷重点の冷却効果が向上する。
なお、「負荷領域」とは、カムシャフト19から針状ころ軸受21に負荷される最大荷重の方向(図7中の仮想線lで示す方向)を中心として左右90°の領域(図7中の円弧αで示す180°の領域)を指す。一方、「非負荷領域」とは、最大荷重の方向と反対側の180°の領域(図7中の円弧βで示す領域)であって、負荷領域と比較して相対的に小さな荷重しか作用しない領域である(荷重が0の場合を含む)。
また、図11に示す内燃機関11において、カムシャフト19から針状ころ軸受21に負荷される最大荷重は、バルブ17,18をバルブスプリング17c,18cに逆らって下方に押し下げる力の反作用であり、その方向は、カムシャフト19がバルブ17,18を押す方向と反対の方向(図11中の矢印の方向)である。
上記の実施形態においては、カムシャフト19を支持する軸受として針状ころ軸受21を採用した例を示したが、この発明は、他のころ軸受、例えば、円筒ころ軸受や棒状ころ軸受にも適用することができる。
上記の実施形態における針状ころ軸受21は、外輪22と、針状ころ23と、保持器24とを含む例を示したが、これに限ることなく、保持器24を省略した総ころ形式のころ軸受であってもよい。
また、上記の実施形態における外輪22は、円周方向の二箇所で外輪部材22a,22bに分割した例を示したが、これに限ることなく、任意の個数に分割することが可能である。例えば、中心角120°の外輪部材を円周方向に3つ連ねて外輪を形成してもよい。さらには、互いに中心角の異なる複数の外輪部材を組み合わせて円環形状の外輪を形成してもよい。同様に、保持器24についても任意の形態のものを採用することができる。
また、上記の実施形態における保持器24は、生産効率が高く、かつ、弾性変形能の高い樹脂製保持器の例を示したが、これに限ることなく、切削加工による削り出し保持器でもよく、または、鋼板をプレス加工したプレス保持器であってもよい。
また、上記の実施形態において、円弧形状の切欠き部22iを1箇所に設けた例を示したが、これに限ることなく、任意の形状、数および位置であってよい。例えば、矩形等の任意の形状であってよいし、円周方向中央部に設けてもよい。ただし、隣接する外輪部材22a,22bの突合部分は非負荷領域に配置されることが望ましいので、最大荷重点が外輪部材22aの円周方向中央部に位置する図2の状態が望ましい。さらには、一方側の鍔部22dにのみ設けてもよいし、両側の鍔部22dに設けてもよい。
また、上記の実施形態において、軸方向に貫通する開口部として切欠き部22iを設けた例を示したが、これに限ることなく、任意の形態とすることができる。さらに、開口部は鍔部の任意の位置に設けることができる。例えば、図9を参照して、この発明の他の実施形態に係る外輪部材32aを説明する。ただし、基本構成は、図2〜図4に示す外輪部材22aと同様であるので、共通点は省略し、相違点を中心に説明する。
図9を参照して、外輪部材32aは、円弧形状であって、円周方向の一方側端部に係合爪32cと、軸方向両端部に鍔部32dと、鍔部32dの円周方向中央部に開口部としての穴32iとを有する。なお、この実施形態では、穴32iは、鍔部32dの曲率に沿う長穴である。
このように、開口部を穴32iとすることにより、鍔部32dの突出高さが円周方向で一定となる。これにより、保持器24の軸方向の移動する機能が向上する。なお、穴32iは、小径の穴を複数個設ける等してもよい。なお、この外輪部材32cは、カムシャフト19に組み込んだときに、最大荷重の方向に延びる仮想線lが穴32iから外れた位置を通るように、傾けて組み込む。
また、上記の実施形態における針状ころ軸受21は、カムシャフト19を支持する軸受としてだけではなく、図12に示したようなクランクシャフト15の軸部15aやロッカーシャフト等を支持する軸受としても広く使用することが可能である。
さらに、この発明は、単気筒の内燃機関にも適用可能であるが、図12に示すような多気筒エンジンに採用されるクランクシャフト15の軸部15aや、図13に示すようなカムシャフト19の軸部19bのように、軸方向から針状ころ軸受21を挿入できない箇所を支持する軸受として好適である。
次に、図10を参照して、この発明の一実施形態に係る外輪部材22aの製造方法を説明する。なお、図10は、外輪部材22aの製造工程の一部を示す図であって、上段は平面図、下段は断面図を示す。また、外輪部材22bの製造方法は、外輪部材22aと同様であるので、説明は省略する。
まず、出発材料としては、炭素含有量が0.15wt%以上、1.1wt%以下の炭素鋼を使用する。具体的には、炭素含有量が0.15wt%以上、0.5wt%以下のSCM415やS50C等、または、炭素含有量が0.5wt%以上、1.1wt%以下のSAE1070やSK5等が考えられる。
なお、炭素含有量が0.15wt%未満の炭素鋼は、焼入処理によって浸炭硬化層が形成されにくく、外輪部材22aに必要な硬度を得るためには、浸炭窒化処理を行う必要がある。浸炭窒化処理は、後述する各焼入処理と比較して設備費用が高額になるので、結果として、針状ころ軸受21の製造コストが上昇する。また、炭素含有量が0.15wt%未満の炭素鋼では浸炭窒化処理によっても十分な浸炭硬化層が得られない場合があり、軌道面に表面起点型の剥離が早期に発生する恐れがある。一方、炭素含有量が1.1wt%を超える炭素鋼はで加工性が著しく低下するので、加工精度が低下したり、加工工数の増加による製造コストの上昇が問題となる。
図10を参照して、第1の工程としては、鋼板を打ち抜き加工して外輪部材22aの外形を形成する(a工程)。また、長手方向の一方側端部に凹部22eおよび係合爪22cとなる部分を形成し、他方側端部に平坦部22fおよび凸部22gを形成する。さらに、短手方向の両端部の中央部に切欠き部22iとなる部分を形成する。
このとき、外輪部材22aの長手方向の長さは、カムシャフト19の直径に基づいて決定し、短手方向の長さは、使用する針状ころ23のころ長さに基づいて決定する。ただし、短手方向には鍔部22dとなる部分が含まれているので、この工程での短手方向の長さは、外輪部材22aの完成品の軸方向幅寸法より長くなる。
この工程は、一度の打ち抜き加工で全ての部分を打ち抜いてもよいし、打ち抜き加工を複数回繰り返して所定の形状を得てもよい。なお、順送プレスを用いる場合には、各加工工程の加工位置を決めるためのパイロット穴25を形成すると共に、隣接する外輪部材との間に連結部26を設けるとよい。なお、連結部26は、切欠き部22iを形成する位置から外れた位置に設ける。
第2の工程としては、曲げ加工により外輪部材22aの円周方向端部を径方向外側に折り曲げて、係合爪22cを形成する(b工程)。係合爪22cの曲げ角度は、ハウジングの係合溝13cに沿う角度とする。なお、この実施形態では、係合爪22cが外輪部材22aに対して90°の角度となるように折り曲げている。
第3の工程としては、曲げ加工により外輪部材22aの外形を所定の曲率に曲げる工程と、外輪部材22aの軸方向両端部から径方向内側に突出する鍔部22dを形成する工程とを含む(c工程〜g工程)。具体的には、連結部26を含む中央部分を残して長手方向の両端部側から順に曲げていく(c工程、d工程)。次に、曲げ加工を施した長手方向両端部について、短手方向の両端部に曲げ加工を施して鍔部22dを形成する(e工程)。次に、外輪部材22aの外形が所定の曲率となるように、長手方向中央部についても曲げ加工を行う(f工程)。最後に、連結部26を除去して長手方向中央部に鍔部22dを形成する(g工程)。
上記のプレス加工工程終了後、外輪部材22aに必要とされる硬度等の所定の機械的性質を得るために、熱処理を行う。なお、軌道輪として機能する外輪部材22aの内径面の表面硬さHvは、635以上が必要となる。
外輪部材22aが十分な深さの硬化層を得るためには、出発材料の炭素含有量によって適切な熱処理方法を選択する必要がある。具体的には、炭素含有量が0.15wt%以上、0.5wt%以下の材料の場合には浸炭焼入処理を、炭素含有量が0.5wt%以上、1.1wt%以下の材料の場合には光輝焼入処理または高周波焼入処理を施す。
浸炭焼入処理は、高温の鋼に炭素が固溶する現象を利用した熱処理方法であって、鋼内部は炭素量が低いまま、炭素量の多い表面層(浸炭硬化層)を得ることができる。これにより、表面は硬く、内部は軟らかく靭性の高い性質が得られる。また、浸炭窒化処理設備と比較して設備費用が安価である。
光輝焼入処理は、保護雰囲気や真空中で加熱することによって、鋼表面の酸化を防止しながら行う焼入処理を指す。また、浸炭窒化処理設備や浸炭焼入処理設備と比較して設備費用が安価である。
高周波焼入処理は、誘導加熱の原理を利用して、鋼表面を急速に加熱、急冷して焼入硬化層を作る方法である。他の焼入処理設備と比較して設備費用が大幅に安価であると共に、熱処理工程でガスを使用しないので環境に優しいというメリットがある。また、部分的な焼入処理が可能となる点でも有利である。
さらに、焼入によって生じた残留応力や内部ひずみを低減し、靭性の向上や寸法を安定化させるために、上記の焼入処理の後に焼戻を行うのが望ましい。
なお、この実施形態においては、外輪部材22aの外形の曲率を形成する工程と、鍔部22dを形成する工程とを平行して行う例を示したが、これに限ることなく、外形の曲率を形成する工程と、鍔部22dを形成する工程とを独立して行ってもよい。
また、上記の第1の工程から第3の工程は、この発明に係る外輪部材の製造方法の一例であって、各工程をさらに細分化してもよいし、必要な工程をさらに追加することもできる。また、加工工程の順番も任意に入れ替えることができるものとする。
さらに、上記の各工程(a工程〜g工程)は、それぞれ別々の工程として単能プレスで行ってもよいが、順送プレス、または、トランスファプレスによって行うこととしてもよい。これにより、各工程を連続的に行うことができる。また、上記の各工程(a工程〜g工程)の全部または一部に相当する加工部を有する外輪部材22aの製造装置を使用することにより、生産性を高めることができ、結果として針状ころ軸受21の製品価格を抑えることができる。
なお、本明細書中で「順送プレス」とは、プレス内に複数の加工工程を持ち、材料をプレス入口のフィーダにより各工程を移動させることによって、材料を連続的に加工する方法を指すものとする。また、本明細書中で「トランスファプレス」とは、複数の加工工程を必要とする場合に、各工程を行うステージを必要数分設け、搬送装置によって工程品を移動させながら、各ステージで加工を行う方法を指すものとする。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明は、自動車用や自動二輪車用の内燃機関、およびカムシャフト支持構造に有利に利用される。
この発明の一実施形態に係るカムシャフト支持構造の組込み前の状態を示す図である。 この発明の一実施形態に係るころ軸受の外輪部材を示す図である。 図2のIII方向から見た図である。 図2のIV方向から見た図である。 この発明の一実施形態に係るころ軸受の保持器の側面図を示す図である。 図5の保持器の分割部分を含む部分断面図である。 図1のカムシャフト支持構造の組込み後の状態を軸方向から見た断面図である。 図1のカムシャフト支持構造の組込み後の状態を径方向から見た断面図である。 この発明の他の実施形態に係る外輪部材を示す図である。 この発明の一実施形態に係る外輪部材の製造工程の一部を示す図であって、上段は平面図、下段は断面図である。 この発明の一実施形態に係る内燃機関のシリンダ1つを示す断面図である。 図11の内燃機関に採用されるクランクシャフトを示す図である。 図11の内燃機関に採用されるカムシャフトを示す図である。 従来のカムシャフト支持構造を示す図である。
符号の説明
11 内燃機関、12 シリンダブロック、12a シリンダ、13,108 シリンダヘッド、13a 吸気路、13b 排気路、13c ベアリングキャップ、13d 係合溝、13e 開口、14 ピストン、15 クランクシャフト、15a 軸部、15b クランクアーム、15c クランクピン、16 コンロッド、17,18 バルブ、17a,18a バルブステム、17b,18b バルブヘッド、17c,18c バルブスプリング、19,101 カムシャフト、19a 軸部、19b カム、19c 長径部、19d 短径部、19e オイル通路、19f 油孔、101a カムローブ、101b ジャーナル部、101c 端部大径部、20 スパークプラグ、21 針状ころ軸受、22 外輪、22a,22b,32a 外輪部材、22c,32c 係合爪、22d,32d 鍔部、22e,24d 凹部、22f 平坦部、22g,24e 凸部、22h 油穴、22i,32i 切欠き部、23 針状ころ、24 保持器、24a,24b 切断端面、24c ポケット、102 ころ軸受、103 ころ、104,105 保持体、106,107 レース板、109 キャップ。

Claims (3)

  1. カムシャフトと、
    前記カムシャフトを収容するハウジングと、
    前記カムシャフトを前記ハウジングに対して回転自在に支持するころ軸受とを備えるカムシャフト支持構造であって、
    前記ハウジングの前記カムシャフトを収容する領域には、潤滑油が流れる油路の開口が設けられており、
    前記ころ軸受は、前記油路の開口に対面する位置に外径側から内径側に貫通する油穴、および軸方向端部から径方向内側に突出する鍔部を有する円弧形状の外輪部材を円周方向に複数連ねて形成される外輪と、前記外輪の内径面に沿って配置される複数のころとを備え、
    前記カムシャフトは、その円周方向上に軸受使用時に大きな荷重が作用する負荷領域と、軸受使用時に相対的に小さな荷重が作用する非負荷領域とを有し、前記外輪部材を前記カムシャフトに組み込んだ時に負荷領域に位置する前記鍔部には、軸方向に貫通する開口部が設けられている、カムシャフト支持構造。
  2. 前記開口部は、前記カムシャフトから前記ころ軸受に負荷される最大荷重の方向に延びる仮想線から外れた位置に配置される、請求項1に記載のカムシャフト支持構造。
  3. ハウジングと、
    前記ハウジング内に設けられたシリンダと、
    前記シリンダに連通する吸気路および排気路を開閉する弁と、
    前記弁の開閉のタイミングを制御するカムシャフトと、
    前記カムシャフトを回転自在に支持するころ軸受とを備える内燃機関であって、
    前記ハウジングの前記カムシャフトを収容する領域には、潤滑油が流れる油路の開口が設けられており、
    前記ころ軸受は、前記油路の開口に対面する位置に外径側から内径側に貫通する油穴、および軸方向端部から径方向内側に突出する鍔部を有する円弧形状の外輪部材を円周方向に複数連ねて形成される外輪と、前記外輪の内径面に沿って配置される複数のころとを備え、
    前記カムシャフトは、その円周方向上に軸受使用時に大きな荷重が作用する負荷領域と、軸受使用時に相対的に小さな荷重が作用する非負荷領域とを有し、前記外輪部材を前記カムシャフトに組み込んだ時に負荷領域に位置する前記鍔部には、軸方向に貫通する開口部が設けられている、内燃機関。
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