JP4946320B2 - 空調室内機 - Google Patents
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Description
図1は、空気調和装置の外観図である。空気調和装置1は、調和された空気を室内に供給するための装置であり、室内の壁面などに取付けられる空調室内機2(これ以降、室内機2とよぶ)と、室外に設置される空調室外機3(これ以降、室外機3とよぶ)とを備えている。室内機2と室外機3とは、冷媒配管4によって結ばれており冷媒の流通が可能である。
図2は、空気調和装置の冷媒回路の構成図である。冷媒回路は、アキュムレータ31、圧縮機32、四路切換弁33、室外熱交換器30、電動膨張弁34および室内熱交換器50で形成されている。
図3は、空気調和装置の室内機の右側面断面図である。
上部ケーシング6は、室内機2の上部を覆っている。この上部ケーシング6には、吸込口60,61が設けられている。室内熱交換器50は、ファン71の円周面に対向して配置されており、ファン71の前方、上方および後方を取り囲むように取付けられている。室内熱交換器50では、ファン71を回転させることで、吸込口60,61から吸い込まれた空気と、冷媒との間で熱交換が行われている。
下部ケーシング70は、外面部79、支持枠78等によって構成されている。外面部79は、正面視において室内機2の外面として視野に現れる部分である。また、外面部79には、室内機2の長手方向に沿う開口からなる吹出口741が設けられている。図3に示すように、吹出口741は、ファン71が収納された内部空間に連通している。この吹出口741から、ファン71によって生成された空気流が室内へと吹き出される。また、吹出口741には、吹き出される空気流を案内する水平フラップ742が設けられている。水平フラップ742は、室内機2の長手方向に平行な軸を中心に回動自在に設けられている。この水平フラップ742は、フラップモータ(図示せず)によって回転駆動され、吹出口741を開閉することができる。
図4は、送風ユニットの概略平面図である。送風ユニット8は、ファン71と、ファン71を回転させるための室内ファンモータユニット72とを有している。ファン71は、AS樹脂などの樹脂材料で、長細い円筒形状に形成されており、長軸が水平になるように配置される。
図5は、支持枠に組立てられたファン及び室内ファンモータユニットの断面図である。また、ファン71は、エンドプレート710,711と、第1シャフト712と、第2シャフト713と、羽部714とを有している。エンドプレート710,711は、羽部714の両側に設けられている。エンドプレート710は、ファン71と後述の回転子719とを連結するために、回転子719と一体に形成されている。第1シャフト712はエンドプレート710の回転軸線上に配置され、エンドプレート710に連結されている。第2シャフト713はエンドプレート711の回転軸線上に配置され、エンドプレート711に連結されている。これら第1シャフト712と第2シャフト713とは、ファン71が回転する際の回転軸となる。
室内ファンモータユニット72は、アウターロータ型のモータであり、回転子719と固定子組立体720とを有している。
図5に示すように、固定子軸受75は、ファン71の第1シャフト712を支持する部材であり、軸受部751と軸受保持部752とから成る。
ここでは、図6を参照しながら固定子組立体720の組立方法を説明する。先ず、作業者は、固定子721の3つの突出部723に、防振ゴム77の振動吸収体771,772,773を装着する。
図7は、室内ファンモータユニットおよびファンの一部分の斜視図であり、図8は、送風ユニットが支持枠に組立てられる状態を示す斜視図である。固定子組立体720は、固定子ケース732によって支持枠78の外周保持部788へ位置決めされる。そのため、固定子ケース732は、外周面上に位置決め部としての、リング736、爪737および突起738を有する。(図7参照)
リング736は、穴付位置決め部であり、固定子ケース732の円筒部734の径方向外側へ突出し、円筒部734の接線方向に貫通する穴を有している。爪737は、爪付位置決め部であり、略C字形状を成し、円筒部734の外周面から径方向外側へ突出している。突起738は、凸状位置決め部であり、円筒部734の外周面から径方向外側へ突出している。
円柱状突起782は、柱状差込部であり前述のリング736が差し込まれる。スリット783は、スリット状差込部であり前述の爪737が差し込まれる。穴784は、前述の突起738が差し込まれる。なお、位置決めの方法として、作業者は、爪737および突起738をスリット783および穴784に位置決めした後、固定子ケース732を円周方向にわずかに回転させ、リング736を円柱状突起782に差し込む。
故障等によって、作業者が、室内ファンモータユニット72を交換しなければならない場合、先ず、固定子ケース732から固定子カバー739を外し、次に、固定子721を軸方向に抜き取る。このように、外周保持板81を付けたままの状態で、固定子721を外すことができるので、作業性が良い。
(1)
この室内機2では、室内ファンモータユニット72の3つの位置決め部736,737,738がそれぞれ支持枠78の3つの差込部782,783,784に差し込まれることによって位置決めされるので、室内ファンモータユニット72の姿勢を歪める要因がなく、ファン71の回転軸方向、水平軸方向および鉛直軸方向の位置ずれが抑制される。このため、ファンとファンモータユニットとの同軸度の精度が上がり、作業性も向上する。
この室内機2では、3つの位置決め部736,737,738の内の1つであるリング736が、3つの差込部782,783,784の内の1つである円柱状突起782にネジ止めされる。このため、リング736がネジ止めされても、他の2つの位置決め部737,738が固定されていないので、ネジ止め時に発生する応力が緩和され、応力による変形、位置ずれが抑制される。
この室内機2では、ファン71を磁力で回転させる構造であるので、ファン71の第1シャフト712と室内ファンモータユニット72とを機械的に連結する必要がなく、組立が簡単になる。また、3つの位置決め部736,737,738が室内ファンモータユニット72の固定子ケース732に集積されているので、固定子ケース732を支持枠78に取付けるだけの単純作業で位置決めが完成し、作業性が良い。
この室内機2では、固定子721と固定子カバー739とを固定子ケース732から軸方向に挿入又は分離することができる。このため、工具を使用することなく固定子カバー739、固定子721を外すことができるので、組立作業、メンテナンス作業が容易になる。
この室内機2では、固定子ケース732の凸壁732aが、固定子ケース732と支持枠78との間の隙間、および固定子ケース732と外周保持板81との隙間を塞いでいるので、ファン71の回転時に発生する空気流が、固定子ケース732と支持枠78との間の隙間、および固定子ケース732と外周保持板81との隙間を通らない。このため、空気流の通過音が発生しない。
50 室内熱交換器
71 ファン
72 室内ファンモータユニット
78 支持枠
81 外周保持板
712 第1シャフト
719 回転子
721 固定子
731 固定子ハウジング
732 固定子ケース
732a 凸壁
732d,732e 爪穴
739 固定子カバー
739d,739e 連結爪
736 リング(穴付位置決め部)
737 爪(位置決め部)
738 突起(位置決め部)
782 円柱状突起(柱状差込部)
783 スリット(差込部)
784 穴(差込部)
Claims (7)
- ファン(71)の回転によって室内熱交換器(50)で熱交換された空気が室内へ吹き出される空調室内機であって、
前記ファン(71)の背面側および下方を囲む支持枠(78)と、
前記ファン(71)を回転させるファンモータユニット(72)と、
を備え、
前記ファンモータユニット(72)は、外周に3つの位置決め部(736,737,738)を有し、
前記支持枠(78)は、3つの前記位置決め部(736,737,738)がそれぞれ差し込まれる3つの差込部(782,783,784)を有し、
前記ファンモータユニット(72)の3つの前記位置決め部(736,737,738)のうち、少なくとも1つの前記位置決め部は、前記ファンモータユニット(72)の外周の接線方向に貫通する穴を有する穴付位置決め部(736)であり、
前記支持枠(78)の3つの前記差込部(782,783,784)のうち、少なくとも1つの前記差込部は、前記穴付位置決め部(736)が差し込まれる柱状差込部(782)であり、
前記穴付位置決め部(736)を除く2つの位置決め部(737,738)が、前記柱状差込部(782)を除く2つの差込部(783,784)に差込まれた後に、前記穴付位置決め部(736)が前記柱状差込部(782)に差込まれる、
空調室内機(2)。 - ファン(71)の回転によって室内熱交換器(50)で熱交換された空気が室内へ吹き出される空調室内機であって、
前記ファン(71)の背面側および下方を囲む支持枠(78)と、
前記ファン(71)を回転させるファンモータユニット(72)と、
を備え、
前記ファンモータユニット(72)は、
前記ファン(71)の回転軸(712)に固定され磁力の作用で回転する回転子(719)と、
前記回転軸(712)を支持し前記回転子(719)に磁力を作用させる固定子(721)と、
内側は前記固定子(721)を収納し外側は前記支持枠(78)に支持される固定子ハウジング(731)と、
を有し、
前記固定子ハウジング(731)は、
両端が開口した筒状を成し内側に前記固定子(721)を収納する固定子ケース(732)と、
前記固定子ケース(732)に収納された前記固定子(721)の一端を覆う固定子カバー(739)とから成り、
前記固定子ケース(732)は、前記固定子カバー(739)で覆われる側の端部の外周面上に爪穴(732d,732e)を有し、
前記固定子カバー(739)は、前記固定子ケース(732)の軸とほぼ並行に延びる片持ち梁状の連結爪(739d,739e)を有し、
前記固定子カバー(739)を前記固定子ケース(732)に前記軸方向に沿って挿入したとき、前記爪穴(732d,732e)と前記連結爪(739d,739e)とが互いに引っ掛かり合い、
前記固定子ケース(732)の外周には、3つの位置決め部(736,737,738)が設けられており、
前記支持枠(78)は、3つの前記位置決め部(736,737,738)がそれぞれ差し込まれる3つの差込部(782,783,784)を有する、
空調室内機(2)。 - ファン(71)の回転によって室内熱交換器(50)で熱交換された空気が室内へ吹き出される空調室内機であって、
前記ファン(71)の背面側および下方を囲む支持枠(78)と、
前記ファン(71)を回転させるファンモータユニット(72)と、
前記ファンモータユニットの外周面を、前記支持枠(78)とで挟むよう保持する外周保持板(81)と、
を備え、
前記ファンモータユニット(72)は、
前記ファン(71)の回転軸(712)に固定され磁力の作用で回転する回転子(719)と、
前記回転軸(712)を支持し前記回転子(719)に磁力を作用させる固定子(721)と、
内側は前記固定子(721)を収納し外側は前記支持枠(78)に支持される固定子ハウジング(731)と、
を有し、
前記固定子ハウジング(731)は、
両端が開口した筒状を成し内側に前記固定子(721)を収納する固定子ケース(732)と、
前記固定子ケース(732)に収納された前記固定子(721)の一端を覆う固定子カバー(739)とから成り、
前記固定子ケース(732)の外周には、3つの位置決め部(736,737,738)が設けられており、
前記支持枠(78)は、3つの前記位置決め部(736,737,738)がそれぞれ差し込まれる3つの差込部(782,783,784)を有し、
外周保持板(81)は、前記固定子ケース(732)の外周面を前記支持枠(78)とで挟むよう保持し、
前記固定子ケース(732)の外周面には、前記外周面から所定高さだけ隆起した凸壁(732a)が前記外周面に沿って設けられており、
前記凸壁(732a)が、前記固定子ケース(732)と前記支持枠(78)との間の隙間、および前記固定子ケース(732)と外周保持板(81)との隙間を塞いでいる、
空調室内機(2)。 - 3つの前記位置決め部(736,737,738)の内の1つの前記位置決め部(736)が、3つの前記差込部(782,783,784)の内の1つの前記差込部(782)にネジ止めされる、
請求項1に記載の空調室内機(2)。 - 前記ファンモータユニット(72)は、前記ファン(71)の回転軸(712)に固定され磁力の作用で回転する回転子(719)と、前記回転軸(712)を支持し前記回転子(719)に磁力を作用させる固定子(721)と、内側は前記固定子(721)を収納し外側は前記支持枠(78)に支持される固定子ハウジング(731)とを有し、
前記3つの位置決め部(736,737,738)は、前記固定子ハウジング(731)の外周に設けられている、
請求項1に記載の空調室内機(2)。 - 前記固定子ハウジング(731)は、両端が開口した筒状を成し内側に前記固定子(721)を収納する固定子ケース(732)と、前記固定子ケース(732)に収納された前記固定子(721)の一端を覆う固定子カバー(739)とから成り、
3つの前記位置決め部(736,737,738)が、前記固定子ケース(732)上に配置されている、
請求項5に記載の空調室内機(2)。 - 前記固定子(721)と前記固定子カバー(739)とは、前記固定子ケース(732)に対して軸方向に着脱される、
請求項6に記載の空調室内機(2)。
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