JP4945475B2 - 可変分散補償器 - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバ通信等において利用される分散補償器に関する。
近年の急速な発展を見せる大容量の光通信ネットワークシステムは、従来主流であったポイントツーポイント型のシステムからリング・メッシュ型の構成のシステムへ移りつつある。リング・メッシュ型構成のシステムは、光信号を光の状態のままで処理するトランスペアレントな波長選択スイッチ等を用いることにより、ノード間の通信需要の変化に柔軟に対応ができるためである。具体的には、波長パスの動的切り替によって、新規のパスの開通ならびに廃止に伴なう現地作業量を大幅に減らすことができる利点を持つ。しかしながら、リング・メッシュ型のネットワークにおいては、波長パスの切り替えに伴って、パスの長さも変化してしまうため、そのパスの波長分散値も動的に変化してしまう。
従来の分散補償器は、分散補償ファイバや分散補償量が固定されたタイプのものであり、上述のようなリング・メッシュ型構成のネットワークで波長パスの距離が異なる場合に、WDM波長ごとに異なる分散値を設定することはできなかった。このため、光通信における波長パスの分散補償にも適応性が求められている。
一方、信号処理装置の小型化・集積化の点から、導波路型光回路(PLC:Planar Lightwave Circuit)の開発研究が進められている。PLCでは、例えばシリコン基板上に石英系ガラスを材料としたコアを形成して1つのチップに多様な機能を集積し、低損失で信頼性の高い光機能デバイスが実現されている。さらには、複数のPLCチップと他の光機能部品を組み合わせた複合的な光信号処理部品(装置)も登場している。
例えば、特許文献1には、アレイ導波路格子(以下、AWGという)などを含む導波路型光回路(PLC)と液晶素子などの空間変調素子を組み合わせた、光信号処理装置が開示されている。より具体的には、液晶素子を中心として対称に配置されたPLC、コリメートレンズからなる波長ブロッカをはじめ、波長イコライザ、分散補償器などの検討が進められている。これらの光信号処理装置では、異なる波長を持つ複数の光信号に対して、波長毎に独立して光信号処理を行う。
図11は、従来技術におけるPLCを利用した可変分散補償器の一例を示す構成図である。この可変分散補償器は、等しい線分散パラメータを持つ2つのAWGを線対称に配置した構成を持つ。すなわち、AWGの一方は、入力導波路21、第1のスラブ導波路22、第1のアレイ導波路23および第3のスラブ導波路24により構成される第1のAWG29aである。他方は、出力導波路27、第2のスラブ導波路26、第2のアレイ導波路25および第3のスラブ導波路24により構成される第2のAWG29bである。
中央部に配置される第3のスラブ導波路24を、第1の部分24aおよび第2の部分24bに分けて考えると、中央部のB面を対称面として2つの部分24a、24bが対称に構成されている。可変分散補償器全体でも、各要素がB面を含む対称軸に対して線対称に配置されている。ここで、第1のアレイ導波路23と第3のスラブ導波路24の境界をA面とし、第2のアレイ導波路25と第3のスラブ導波路24の境界をC面とする。
この可変分散補償器においては、入力光信号が入力導波路21へ入力されて、光信号に所定の位相差を付与して、出力導波路27から出力される。入力光信号は、第1のアレイ導波路によって、境界面A面においてその波長応じた出射角度θで分光される。分光された光信号は、第3のスラブ導波路24の第1の部分24aにより集光されて、波長に応じたB面上の位置に波長分離されて集光される。上述のように各要素が線対称に配置されているので、第1のAWG29aを経てB面上に集光した各波長の光信号は、上述した動作とは逆の動作により第2のAWG29bによって合波され、合波された光信号が出力導波路27から出力される。光信号は、入出力間において、対称軸であるB面において結合されていると見なせることに留意されたい。
境界面A面からB面を経て境界面C面へ至る光路長は、第1のAWG29aおよび第2のAWG29bの設計中心波長λ0において最も短くなる(光路33)。一方、波長が中心波長λ0から離れるにしたがって、光路長はほぼ2次の依存性を持って長くなる(光路31、32)。したがって、図11に示した線対称な配置構成自体によって、2次の位相差が光信号に付与され、負の一定値の波長分散が生じる(非特許文献1)。さらに、対称軸上に(B面)に、可変焦点レンズなどの位相変調素子28を配置して位相差を付与することによって、波長分散値を変化させ可変波長分散器を実現できる(特許文献1、非特許文献2)。
特開2002−250828号公報(第16頁、19頁、第20図、第27図、第29D図など) R. Kasahara et al. "Cyclic and rectangular passband optical bandpass filter using AWG pair," Electron. Lett., June 2003, Vol. 39, No. 12, p. 910. C. R. Doerr et al. "Multichannel integrated tunable dispersion compensator employing a thermooptic lens," OFC2002, Postdeadline Paper FA6.
しかしながら、図11に示したPLCを利用した可変分散補償器においては、透過帯域幅が制限されて、広帯域の光信号処理に制限を与える問題があり、十分な性能を持つものではなかった。図11において、中心波長λ0の光信号はA面からC面ヘ向かって光路33のように直進するため、B面上の集光点を経由しても光結合の損失は生じない。しかしながら、中心波長λ0より長波長側の波長を持つ光信号の光路32ならびに中心波長より短波長側の波長を持つ光信号の光路31からわかるように、これらの光路は、光軸がB面上の集光点で折れ曲がる。このため、中心波長λ0から離れるほど、大きな光結合損失が生じる。可変分散補償器の透過帯域の周辺波長において、損失が生じることになり、透過帯域制限を制限する。高速の光信号処理に、制限を生じる。
尚、上述の光軸の折れ曲がりは、入力側から第1のAWG29aの光路を辿り、出力側から第2のAWG29bの光路を辿ったときに、B面で出会う2つの光路の仮想的に観測される光軸折れ曲がりとして説明している。実際は、主にスラブ導波路26の導波光の中において、出力導波路27に結合せずに放射モードとなる光は損失光となるが、前述の光軸折れ曲がりを仮定して説明した損失と原理的に同じ損失値となる。
B面上に位相変調素子28を配置した場合には、A面を透過した光信号がC面へ完全に結合する条件は、波長に関係なくA面からC面までの光路長が等しいことである。しかし、全ての波長において光路長が等しいことは、光信号に位相差が生じていないことを意味しており、波長分散が生じないことと同じである。したがって、位相変調素子を利用して、位相差を与えて波長分散を生じさせることにより、原理的に透過帯域の周辺波長における結合損失を避けることはできない。したがって、図11に示したような線対称構成の分散補償器においては、原理的に、透過帯域の狭窄化を避けることができない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、透過帯域を平坦とした広帯域な特性を持ち、従来のAWG構成を利用した簡易な構成の可変分散補償器を提供することである。
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、異なる波長を持つ複数の光信号が入力される少なくとも1つの入力導波路と、前記入力導波路に接続された第1のスラブ導波路と、前記第1のスラブ導波路に接続され、第1の分波面内において前記複数の光信号を波長に応じた出射角度に分波し、かつ平行光を出射する第1のアレイ導波路と、前記第1のアレイ導波路に対して点対称な位置関係に配置され、かつ平行光を受光する第2のアレイ導波路であって、前記第2のアレイ導波路は前記第1のアレイ導波路と等しい角度分散値を持ち、波長に依存しない等位相面持って光信号を出射する第2のアレイ導波路と、前記等位相面において前記第2のアレイ導波路に連接され、第2の分波面内において前記複数の光信号を波長に応じた出射角度に分波し、かつ平行光を出射する第3のアレイ導波路と、前記第3のアレイ導波路と等しい角度分散値を持ち、前記第3のアレイ導波路に対して点対称な位置関係に配置され、かつ平行光を受光する第4のアレイ導波路と、前記第4のアレイ導波路に接続された第2のスラブ導波路と、前記第2のスラブ導波路に接続された少なくとも1本の出力導波路と、前記第1のアレイ導波路および前記第2のアレイ導波路を平行光により光学的に結合する第1の光伝搬部と、前記第3のアレイ導波路および前記第4のアレイ導波路を平行光により光学的に結合する第2の光伝搬部とを備えたことを特徴とする分散補償器である。
請求項2の発明は、異なる波長を持つ複数の光信号が入力される少なくとも1つの入出力導波路と、前記入出力導波路に接続された第1のスラブ導波路と、前記第1のスラブ導波路に接続され、分波面内において前記複数の光信号を波長に応じた出射角度に分波し、かつ平行光を出射する第1のアレイ導波路と、前記第1のアレイ導波路と等しい角度分散値を持ち、前記第1のアレイ導波路に対して点対称な位置関係に配置され、かつ平行光を受光する第2のアレイ導波路であって、波長に依存しない等位相面持って光信号を出射する第2のアレイ導波路と、前記等位相面において光信号の光路を折り返すミラーと、前記第1のアレイ導波路および前記第2のアレイ導波路を平行光により光学的に結合する光伝搬部とを備えたことを特徴とする分散補償器である。
請求項3の発明は、請求項に記載の可変分散補償器であって、前記少なくとも1つの入力導波路は、前記第1のスラブ導波路との接合点における接合角度が異なる複数の導波路であり、前記第1の光伝搬部において、前記第1のアレイ導波路との第1の境界面もしくは前記第2のアレイ導波路との第2の境界面の少なくとも一方が、または、前記第2の光伝搬部において、前記第3のアレイ導波路との第3の境界面もしくは前記第4のアレイ導波路との第4の境界面の少なくとも一方が、各分波面内にあって主光路軸に対する垂直軸に対してそれぞれ傾斜しており、前記複数の導波路に対応して、前記第1の光伝搬部または前記第2の光伝搬部の前記垂直軸上の異なる位置を通る複数の光路が形成されることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2に記載の可変分散補償器であって、前記少なくとも1つの入出力導波路は、前記第1のスラブ導波路との接合点における接合角度が異なる複数の導波路であり、前記光伝搬部において、前記第1のアレイ導波路との第1の境界面または前記第2のアレイ導波路との第2の境界面の少なくとも一方が、各分波面内にあって主光路軸に対する垂直軸に対してそれぞれ傾斜しており、前記複数の導波路に対応して、前記光伝搬部の前記垂直軸上の異なる位置を通る複数の光路が形成されることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1または2に記載の可変分散補償器であって、前記第1のスラブ導波路は、入力光信号を偏向する導波路偏向器を有し、前記第1の光伝搬部において、前記第1のアレイ導波路との第1の境界面もしくは前記第2のアレイ導波路との第2の境界面の少なくとも一方が、前記第2の光伝搬部において、前記第3のアレイ導波路との第3の境界面もしくは前記第4のアレイ導波路との第4の境界面の少なくとも一方が、または前記光伝搬部において、前記第1のアレイ導波路との第1の境界面もしくは前記第2のアレイ導波路との第2の境界面の少なくとも一方が、各分波面内にあって主光路軸に対する垂直軸に対してそれぞれ傾斜しており、前記導波路偏向器による複数の偏向角度に対応して、前記第1の光伝搬部、前記第2の光伝搬部または前記光伝搬部の前記垂直軸上の異なる位置を通る複数の光路が形成されることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1乃至いずれかに記載の可変分散補償器であって、前記第1の光伝搬部もしくは前記第2の光伝搬部の少なくとも1つまたは前記光伝搬部は、両端が前記各アレイ導波路に接続されたスラブ導波路であることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1または2に記載の可変分散補償器であって、前記第1の光伝搬部もしくは前記第2の光伝搬部の少なくとも1つまたは前記光伝搬部は、両端に接続された前記各アレイ導波路間の光路長を可変できるように構成されたことを特徴とする。
請求項の発明は、請求項に記載の可変分散補償器であって、前記各光伝搬部は、隣接するアレイ導波路の端面近傍にそれぞれ配置された2つのシリンドリカルレンズと、前記2つのシリンドリカルレンズによって規定された距離Gの空間とによって構成され、前記光路長を可変させることは、前記光伝搬部の空間の前記距離Gを可変すること、または前記伝搬部の空間に挿入された屈折率の異なる少なくとも1つ以上の屈折率可変手段を移動させることのいずれかによりなされることを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1または2に記載の可変分散補償器であって、前記第1の光伝搬部もしくは前記第2の光伝搬部の少なくとも1つまたは前記光伝搬部は、両端が前記各アレイ導波路に接続され、等価屈折率可変手段を有するスラブ導波路であることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、透過帯域を平坦とした広帯域な特性を持ち、従来のAWG構成を利用した簡易な構成の可変分散補償器を提供することができる。従来のAWG回路構成技術をそのまま利用しながら、簡易で低コストな可変分散補償器を実現できる。
本発明の可変分散補償器は、PLCを利用して、2つのアレイ導波路を点対称な位置関係に配置し、2つのアレイ導波路を接続するスラブ導波路において平行光によって両アレイ導波路間の光結合を行なう点に特徴がある。平行光によって結合することにより、光信号の波長に関係なく光路の折れ曲がり無しに両アレイ導波路間を光結合させることで、透過帯域の狭窄化を防止する。
図1は、本発明の可変分散補償器の基本的構成を説明する構成図である。本発明の可変分散補償器10は、2つのアレイ導波路3、5を点対称となるように配置し、アレイ導波路間を平行光が伝搬するスラブ導波路によって接続した構成となっている。光信号を入出力する入出力導波路1には第1のスラブ導波路2が接続される。第1のスラブ導波路は、さらに第1のアレイ導波路3が接続される。第1のアレイ導波路3は、波長に応じた出射角度θで光信号を分光する。さらに、第1のアレイ導波路3は、第2スラブ導波路4の一端との境界面A面から第2のスラブ導波路4へ平行光を出射するように構成される。
第2のスラブ導波路4は、他端すなわち境界面B面において、第2のアレイ導波路5と接続される。第2のアレイ導波路5は、第1のアレイ導波路2と等しい角度分散値を持つ。第2のアレイ導波路5のB面の反対側の終端には、波長に依らない等位相面上にミラー6が形成されている。
第2のアレイ導波路5は、第2のスラブ導波路4の境界面B面からも平行光を出射する用に構成される。隣接導波路間の光路長差ΔLを一定値として設計したアレイ導波路の場合、平行光を出射するためには、アレイ導波路からスラブ導波路への出射面は平面である必要がある。したがって、第2のスラブ導波路4は両端のA面とB面が平面である矩形となる。ただし、一般には個々のアレイ導波路長を調整することによって、出射波面の形状を変更することができる。したがって、アレイ導波路がスラブ導波路へ平行光を出射するよう設計されていれば、第2のスラブ導波路は必ずしも矩形のスラブ導波路である必要はない。
第1のアレイ導波路3および第2のアレイ導波路5は、等しい角度分散値を持っているので、基本的に2つのアレイ導波路は、点対称な位置関係に配置されかつ同一の形状であり得る。すなわち、2つのアレイ導波路は等しい角度分散値を持ち、2つのアレイ導波路の中間点において分散方向が逆となっていれば良い。また、角度分散値が同じであり、A面およびB面からそれぞれ平行光が出射されれば良いことに留意されたい。したがって、2つのアレイ導波路は、形状が点対称で必ずしも完全同一の形状である必要はない。次に、可変分散補償器10の動作について、さらに詳細に説明する。
図2は、本発明の可変分散補償器の動作を説明する図である。図1における第2のスラブ導波路4の近傍を拡大して示した図である。図2においては、透過帯域の中心波長λ0よりも長波長側の波長をもつ光信号の波面を示している。すなわち、A面における第1のアレイ導波路3から出射する光信号の等位相面s1と、B面における第2のアレイ導波路5へ入射する光信号の等位相面s2とを示している。第2のスラブ導波路4の両端は、平面波を出射するために平面のA面およびB面を持ち、光進行方向のスラブ長さはGである。
等位相面s1を持つ平面波は、光伝搬方向に対して波長に応じた角度θで、第1のアレイ導波路3から出射する。L12は、第1のアレイ導波路3から第2のアレイ導波路5へ導波する光の実効的な伝搬距離である。第2のスラブ導波路4を伝搬して、B面において等位相面s2を持つ平面波が第2のアレイ導波路5へ入射する。さらに光信号は、ミラー6で反射して、再びs2の等位相面を持つ平面波が第2のアレイ導波路5から出射するように第2のアレイ導波路5内を往復する。等位相面s2を持つ平面波は、同一の角度θで、第2のアレイ導波路5から逆方向へ第2のスラブ導波路4を伝搬して、第1のアレイ導波路3へ入射する。
上述の一連の光信号伝搬の挙動は、以下に説明する3つの条件を満足する。本発明の分散補償器はこの条件を満たすことによって、光信号の波長および第2のスラブ導波路の長さGに関係なく、原理的に光結合損失を生じない。第1に、第1のアレイ導波路3および第2のアレイ導波路5は、等しい角度分散値を持つので、出射角度θは同一であり、等位相面s1と等位相面s2とは平行である。したがって、2つのアレイ導波路をはさんだ第2のスラブ導波路4内における光信号の往復経路で、一貫して光軸方向ずれを生じない。図11において、周辺波長の光路の光軸の折れ曲がりが生じていたこととは対照的である。後述するように、分散補償器として波長分散を与える分散補償動作が行なわれていても、光結合損失が生じないため、波長に対して平坦な透過特性を持つ。
第2に、B面における第2のアレイ導波路5へ入るビーム位置が往復の光路を通じて変化しないので、光軸並進ずれがない。
第3に、第2のスラブ導波路4内をコリメート光(平行光)が伝搬するので、スラブ導波路長Gが変わってもビーム径ずれを生じない。
ここで、図11に示したような線対称軸上で集光するいわゆるスターカップラ形状のスラブ導波路(第1の部分24aおよび第2の部分24b)の場合を考えると、s1面およびs2面は曲面となる。スラブ導波路24内では、集光性のビームが伝搬する。集光性のビームは、上述の第1の条件(光軸ずれ)および第3の条件(ビーム径ずれ)を満足しない。したがって、光結合損失を生じ、透過帯域の周辺波長における結合損の増加を避けられない。
本発明の可変分散補償器によれば、次のように波長分散を設定することができる。スラブ導波路内の実効的な伝搬距離L12は、次式により表される。
12=Gcosθ≒G(1−0.5θ) 式(1)
出射角度θは光信号の波長に比例するので、式(1)からL12は、波長に対して2次の依存性を持つ。本発明の構成の分散補償器により、θの2次の係数Gに比例する波長分散値を与えることができる。したがって、式(1)におけるGを可変とすることによって、可変分散補償器として動作させることができる。
Gを可変する方法としては、例えば、2つのアレイ導波路を分離して機械的にその間隔を変えることができる。また、2つのアレイ導波路を分離して、2つのアレイ導波路間の光路上に屈折率の異なる物質を挿抜しても良い。さらに、2つのアレイ導波路の間に形成するスラブ導波路の等価屈折率を変化させても良い。すなわち、2つのアレイ導波路間にある光路長を可変できるものであれば、どのような方法も可能である。
上述のように、本発明の分散補償器は、2つのアレイ導波路間を平行光が伝搬するように構成した点に特徴がある。平行光の伝搬を実現する方法として、2つのアレイ導波路との境界面が平面である矩形スラブ導波路を用いている。ただし、2つのアレイ導波路間を平面波が伝搬して2つのアレイ導波路が光結合されることが重要であり、スラブ導波路の形状は矩形に限定はされない。また、2つのアレイ導波路は点対称の関係と成るように配置され、両者の角度分散値が等しいことにより、平面波の光軸方向と境界面におけるビーム位置が維持される。
図1においては、ミラー6により信号光を反射して入出力導波路1に分散補償後の出力光を結合させている。ミラー6は、ミラー形成面を対称軸として、本可変分散補償器内に光学的に線対称に配置された2つの可変分散補償器を構成するよう動作する。すなわち、スラブ導波路4からミラー6へ至る往路の光路で構成される第1の可変分散補償器と、ミラー6からスラブ導波路4へ至る復路の光路で構成される第2の可変分散補償器とが、光学的に線対称に配置された系を形成している点に留意されたい。この構成に依らなくとも、ミラー6において光路を折り返さずに、線対称な復路の光路を延長線上に展開して、第1の分散補償器と第2の分散補償器を別々に用意して接続した構成としても、図1と等価な機能の可変分散補償器を構成できることも明らかである。このような透過型の構成によっても、ミラーの有無を除けば、図1の反射型の構成と光学的には等価であることから、図1に示した分散補償器と同様に動作する。
本発明の分散補償器は、従来のAWGを構成する技術をそのまま利用することで構成が可能であり、導波路型の構成要素のみでも実現できる。空間光学系の構成要素を必ずしも必要としないので、1つのチップ上に形成することもできる。従来のAWG構成技術を利用したままで、従来技術の可変分散補償器とくらべて格段に広帯域な特性を実現できる点で優れた特徴を持つ。
本発明の分散補償器では、2つのアレイ導波路の間に配置するスラブ導波路の光路長を変えることで分散値を可変できる。したがって、分波軸方向で光路長が異なるスラブ導波路を利用し、光信号の伝搬経路を変えることによって、設定する分散補償値を切り替えることができる。
図3は、簡易な構成で光路長を切り替え可能な可変分散補償器の構成を示す図である。可変分散補償器20は、図1に示した構成の分散補償器と比較すると、第2のスラブ導波路4の形状が光軸(z軸)の直交方向(x軸)に対して異なる光路長を持つ台形となっている点で相違する。さらに、第1のスラブ導波路へ異なる角度で接続される複数の入出力導波路1a、1b、1cを備えている点でも相違する。
入出力導波路1aは、第1のスラブ導波路2へ垂直に接続されている。入出力導波路1aへ入射した光信号Iは、第1のスラブ導波路2および第1のアレイ導波路3内の光路13aを伝搬する。この時、光信号は第2のスラブ導波路をx軸方向のほぼ中央部を通り、位相差を付与するスラブ長さはG2である。
一方、入出力導波路1bは、第1のスラブ導波路2へ垂線に対してある角度を持って接続されている。入出力導波路1bへ入射した光信号IIは、第1のスラブ導波路2および第1のアレイ導波路3内において、外周側の光路13bを伝搬する。この時、光信号IIは第2のスラブ導波路をx軸方向で中央部より下を通り、位相差を付与するスラブ長さはG3である。第2のスラブ導波路4の形状は、台形なのでG2>G3となる。同様に、入出力導波路1cへ入射した光信号IIIは、スラブ長G1を伝搬する。この時、G1>G2となる。
図3に示したように、スラブ導波路を台形形状に構成した場合、スラブ導波路と隣接する2つのアレイ導波路3、5との境界面(A面、B面)は、z軸に対して垂直面でなく斜面となる。図2を参照すれば、通常、中心波長λ0における光信号はアレイ導波路からz軸方向に出射角度θ=0°で出射する。しかしながら、図3のように境界面が傾斜している場合、中心波長λ0における光信号の光軸が折れ曲がる。これを補正してz軸方向に平面波が伝搬するように、アレイ導波路の各導波路長を調整することができる。
傾斜面および光軸(z軸)に垂直なx軸の成す角度をαとすると、アレイ導波路の隣接する導波路の長さの差ΔLを次式を満たすように設定する。
C・ΔL=m・λo+nS・d2・tan(α) 式(2)
式(2)において、nCはアレイ導波路の実効屈折率、nSはスラブ導波路4の実効屈折率、mはアレイ導波路の回折次数、λ0は中心波長、d2はアレイ導波路の隣接各導波路間のピッチをそれぞれ表す。式(2)の第1項は分光手段として必要な光路長差を表す。第2項は、アレイ導波路−スラブ導波路境界の傾き(α)によって生じる光路長差の補正を表す。図3において、A面とB面の傾斜角度αが同一であれば、アレイ導波路3、5に対して、同一のΔLを、式(2)に基づいて決定すればよい。また、A面、B面の傾斜角度αが異なれば、それぞれのαに基づいて、ΔLを決定する。
上述のように、第2のスラブ導波路のX軸上の異なる位置を光信号が伝搬するように、複数の入出力導波路を備えることで、光信号を入力する入出力導波路を選択して、分散補償値を切り替えることができる。図3のような構成によれば、従来技術のAWG設計・製造を作成する技術をそのまま利用するだけで、簡易な分散補償値の切り替えが可能となる。入出力導波路の数を増やすことで、さらに切り替え可能な分散補償値の種類を増やすこともできる。また、本構成によれば、空間光学系の構成部品を必要としないため、補償器およびその製造コストを低く抑えることができる。あらかじめ定めた固定値の分散補償値を複数備えて、これを切り替えることで、簡易な可変分散補償器を構成できる点ですぐれた特徴を持つ。以下に、上述した基本構成のより具体的な実施例を示す。
実施例1:
図4は、実施例1に係る分散補償器の構成を示す図である。本実施例の分散補償器30は、図1に示した基本構成を持つが、第2のアレイ導波路の一端のミラー6を、導波路チップの端面において形成した点で、図1に示した構成と相違する。第2のアレイ導波路5は、第1のアレイ導波路3と先に述べた本願発明特有の条件を満たすとともに、一端がPLC基板の端面となるように設計されている。すなわち、アレイ導波路3、5はいずれもスラブ導波路4へ平行光(平面波)を出射し、角度分散値は等しく、お互いに点対称の関係の形状を持つ。ただし、既に述べたように2つのアレイ導波路が同一形状である必要はない。本実施例では、アレイ導波路5の他端が導波路チップ端面で平面と成るように構成されている。
ミラー16は、導波路チップ端面をアレイ導波路5に対して垂直方向に研磨して、研磨面に金を蒸着して作製した。各アレイ導波路のパラメータは表1の通りである。
Figure 0004945475
2つのアレイ導波路3、5の間に配置されるスラブ導波路4は、境界面が平面となっている。
図5の(A)は、スラブ導波路の長さGと波長分散値との関係のグラフを示す。図4の構成で長さの異なるスラブ導波路を持つサンプルを作製して分散補償値をプロットしたものである。Gを変えることによって、異なる値の分散補償値を設定できることが分かる。
透過帯域の平坦さについて、従来技術の構成による分散補償器と比較を行なった。図11の構成において第3のスラブ導波路24の長さGを9mmとして、スラブ導波路の中央部B面で集光するように、焦点距離4.5mmのアレイ導波路23、25を用いた。B面上に配置された位相変調器28は動作させていない。この時、従来型の分散補償器により与えられる分散補償値は−1200ps/nmであった。本願発明の分散補償器は、図4のスラブ導波路4の長さGを同じく9mmとして比較した。
図5の(B)は、従来技術の構成の分散補償器と実施例1の分散補償器の透過特性を比較したグラフを示す図である。実線は実施例1の分散補償器の透過特性を示し、破線は従来技術型の分散補償器の透過特性を示す。従来技術型の透過特性はガウス形状の透過帯域となり高速伝送に適さない特性であった。これに対して、本実施例の構成による透過特性は、FSR(100GHz)の70%以上の帯域で平坦となった。100GHzチャンネル間隔の40Gbps伝送などの高速大容量通信へ適用可能であることが分かった。
実施例2:
図6は、本発明の実施例2に係る可変分散補償器の構成を示す図である。本実施例は、2つのアレイ導波路を分離して、それぞれ別の導波路チップ上に形成して、両チップ間の距離を可変することにより分散補償値を可変とする構成されている。第1のPLCチップ42aは、入出力導波路1、スラブ導波路2および第1のアレイ導波路3を備えている。第1のPLCチップ42aに対向して配置される第2のPLCチップ42bは、第1のアレイ導波路5およびその終端にミラー6を備えている。第1のPLCチップ42aと第2のPLCチップ42b間には、空間光路が形成される。各チップ上のアレイ導波路3、4の出射端面の近傍に、チップの厚さ方向にレンズ作用を持つシリンドリカル形状のコリメートレンズ41a、41bを配置する。
アレイ導波路3からは、z軸方向へ分光軸(x軸)についてコリメート光が出射されアレイ導波路5へ入射する。チップ厚さ方向(y軸)について、シリンドリカルレンズ41a、41bよりコリメート化されて結合される。2つのアレイ導波は、同一の角度分散値を持ち、点対称の関係に構成されているので、2つのPLCチップの間の距離Gを変えられる構成とすることで、図1に示した構成と同様の動作により可変分散補償動作を実現できる。距離Gを変えるためには、どのような機構を利用しても良い。例えば、第2のチップ42b全体をスライド機構を持つ台に載せて、移動させることができる。図5に示したのと同様の平坦な透過特性を得ることができた。また、距離Gを1mmから12mmまで可変することで、分散補償値を300から3000ps/nmまで可変させることができた。
実施例3:
図7は、本発明の実施例3に係る可変分散補償器の構成を示す図である。本実施例は、図3で説明した動作原理に基づき、光路切り替えスイッチおよび複数の入出力導波路を利用して、離散的に分散補償値を設定し切り替えることができる点に特徴がある。光信号は、入出力導波路51を経由して、1×8光路切り替えスイッチ52によって、8本の切り替え側導波路1a〜1hに接続される。切り替え側導波路1a〜1hは、それぞれ異なる角度で第1のスラブ導波路2に接続されている。図3に示したのと同様に第1のスラブ導波路2は、第1のアレイ導波路3に接続され、さらに台形形状の第2のスラブ導波路4、第2のアレイ導波路5へ接続される。本実施例では、第2のアレイ導波路の終端を導波路チップの端面において形成したミラー56とした点で、図3に示した構成と相違する。
第2のアレイ導波路5は、第1のアレイ導波路3と先に述べた本願発明特有の条件を満たすとともに、一端がPLC基板の端面となるように設計されている。すなわち、アレイ導波路3、5はいずれもスラブ導波路4へ平行光(平面波)を出射し、角度分散値は等しく、お互いに点対称の関係の形状を持つ。ただし、既に述べたように2つのアレイ導波路が同一形状である必要はない。本実施例では、アレイ導波路5の他端が導波路チップ端面で平面と成るように構成されている。2つのアレイ導波路と第2のスラブ導波路4との境界面は、それぞれ主光路軸(z軸)に垂直なx軸に対して30度傾けた。次に、切り替え側導波路1a〜1hについて、図7のD部の詳細な構成をさらに説明する。
図8は、実施例3の可変分散補償器の入出力導波路とスラブ導波路との接合部Dの拡大図である。図8では、簡単のため5本の導波路1a〜1eのみを記載している。切り替え側導波路は、それぞれ異なる角度を持って、第1のスラブ導波路2と接続されている。導波路1aを伝搬する光信号は、光路54aを伝搬して内周側のアレイ導波路を通り、第2のスラブ導波路4をより長い距離Gを伝搬する。導波路1eを伝搬する光信号は、光路54eを伝搬して外周側のアレイ導波路を通り、第2のスラブ導波路4をより短い距離Gを伝搬する。
複数ある切り替え側導波路同士が一点で重なると、相互に干渉して、スラブ導波路内でのビーム方向と形状が乱れる。これに起因した分散補償値の誤差や光損失を生じる可能性を避けるため、第1のスラブ導波路2の長さを、第1のアレイ導波路3の設計条件で決まる焦点距離よりも長くしている。各切り替え側導波路の光路が、スラブ導波路内の焦点面上で重なるように配置することで、並進軸ずれを防ぐことができる。
図9は、実施例3の可変分散補償器の入力導波路等の構成パラメータおよび設定分散補償値の表を示す図である。図9の表には、1×8光路切り替えスイッチの選択スイッチ状態、各スイッチ状態に対応する切り替え側導波路の入射角度φ、各スイッチ状態に対応する主光路における第2のスラブ導波路のスラブ長Gおよび各スラブ長Gにより設定される分散補償値を示した。スイッチ状態8が、図8における切り替え導波路1aに対応している。入射角度φは、第1のスラブ導波路2への垂線を基準にして、時計回り方向を正とした。表に示したように、概ね130ps/nmステップで波長分散値を設定することができた。1×8光路切り替えスイッチを制御することで、簡単に波長分散値を切り替えることができる。
図10は、本発明の実施例4に係る可変分散補償器の構成を示す図である。本実施例は、2つのアレイ導波路間に配置されたスラブ導波路内の主光路の長さGを可変するために、入力側のスラブ導波路内部に導波路偏向器61を設けた構成を持つ。図10において、導波路偏向器の駆動電極および配線は省略してある。また、入出力導波路は1本である。他の構成は、図7に示した実施例3の分散補償器と同じである。
スラブ導波路偏向器61は、入力スラブ導波路2の一部分に、プリズム形状の屈折率変調部分を設けたもので、屈折率変調部分の屈折率を制御することによって光軸を偏向する機能がある。屈折率変調方法としては、電気光学効果や熱光学効果を用いた光スイッチ素子が知られている。
実施例3と同じ設計のアレイ導波路3、5、第2のスラブ導波路4を用いて可変波長分散補償器を作製した。導波路偏向器61を動作させて、入力スラブ導波路2上で光路を0度〜12.6度の範囲で偏向制御することによって、650〜1500ps/nmの波長分散値を設定することができた。
以上、詳細に述べたように、本発明の可変分散補償器によれば、透過帯域を平坦とした広帯域な特性を持ち、従来のAWG構成を利用した簡易な構成の可変分散補償器を提供することができる。従来のAWG回路構成技術をそのまま利用して、簡易で低コストの可変分散補償器が実現できる。従来技術のAWG設計・製造を作成する技術をそのまま利用するだけで、分散補償値の簡単な切り替えが可能となる。また、本発明の構成によれば、空間光学系の構成部品を必要としないため、分散補償器およびその製造コストを低く抑えることができる。あらかじめ定めた固定値の分散補償値を複数備えて、これを切り替えることによって、簡易な可変分散補償器を構成できる点で優れた特徴を持つ。
本発明は、光通信に適用できる。特に、波長選択スイッチを用いるようなリング・メッシュ型構成のネットワークでの利用に好適である。
本発明の分散補償器を説明する構成図である。 本発明の分散補償器の動作を説明する図である。 簡易な構成でスラブ長を切り替え可能な可変分散補償器の構成を示す図である。 実施例1に係る分散補償器の構成を示す図である。 (A)は実施例1の分散補償器のスラブ導波路の長さGと波長分散値との関係のグラフを、(B)は、従来技術と比較した透過特性を示す図である。 本発明の実施例2に係る可変分散補償器の構成を示す図である。 本発明の実施例3に係る可変分散補償器の構成を示す図である。 実施例3の可変分散補償器の入出力導波路とスラブ導波路との接合部の拡大図である。 実施例3の可変分散補償器の入力導波路構成パラメータおよび設定分散補償値の表を示す図である。 本発明の実施例4に係る可変分散補償器の構成を示す図である。 従来技術におけるPLCを利用した可変分散補償器の一例を示す構成図である。
符号の説明
1、1a、1b、1c、21、51 入出力導波路
2、22、24、26 スラブ導波路
3、5、23、25 アレイ導波路
4 矩形スラブ導波路
6、16、56 ミラー
11、31 短波長側の光路
12、32 長波長側の光路
10、20、30、40、50、60 分散補償器
17 チップ端面
20a、20b、42a、42b AWG
21 入力導波路
27 出力導波路
28 位相変調素子
33、43 中心波長の光路
41a、41b シリンドリカルレンズ
52 1×8光路切り替えスイッチ

Claims (9)

  1. 異なる波長を持つ複数の光信号が入力される少なくとも1つの入力導波路と、
    前記入力導波路に接続された第1のスラブ導波路と、
    前記第1のスラブ導波路に接続され、第1の分波面内において前記複数の光信号を波長に応じた出射角度に分波し、かつ平行光を出射する第1のアレイ導波路と、
    前記第1のアレイ導波路に対して点対称な位置関係に配置され、かつ平行光を受光する第2のアレイ導波路であって、前記第2のアレイ導波路は前記第1のアレイ導波路と等しい角度分散値を持ち、波長に依存しない等位相面持って光信号を出射する第2のアレイ導波路と、
    前記等位相面において前記第2のアレイ導波路に連接され、第2の分波面内において前記複数の光信号を波長に応じた出射角度に分波し、かつ平行光を出射する第3のアレイ導波路と、
    前記第3のアレイ導波路と等しい角度分散値を持ち、前記第3のアレイ導波路に対して点対称な位置関係に配置され、かつ平行光を受光する第4のアレイ導波路と、
    前記第4のアレイ導波路に接続された第2のスラブ導波路と、
    前記第2のスラブ導波路に接続された少なくとも1本の出力導波路と、
    前記第1のアレイ導波路および前記第2のアレイ導波路を平行光により光学的に結合する第1の光伝搬部と、
    前記第3のアレイ導波路および前記第4のアレイ導波路を平行光により光学的に結合する第2の光伝搬部と
    を備えたことを特徴とする分散補償器。
  2. 異なる波長を持つ複数の光信号が入力される少なくとも1つの入出力導波路と、
    前記入出力導波路に接続された第1のスラブ導波路と、
    前記第1のスラブ導波路に接続され、分波面内において前記複数の光信号を波長に応じた出射角度に分波し、かつ平行光を出射する第1のアレイ導波路と、
    前記第1のアレイ導波路と等しい角度分散値を持ち、前記第1のアレイ導波路に対して点対称な位置関係に配置され、かつ平行光を受光する第2のアレイ導波路であって、波長に依存しない等位相面持って光信号を出射する第2のアレイ導波路と、
    前記等位相面において光信号の光路を折り返すミラーと、
    前記第1のアレイ導波路および前記第2のアレイ導波路を平行光により光学的に結合する光伝搬部と
    を備えたことを特徴とする分散補償器。
  3. 前記少なくとも1つの入力導波路は、前記第1のスラブ導波路との接合点における接合角度が異なる複数の導波路であり、
    前記第1の光伝搬部において、前記第1のアレイ導波路との第1の境界面もしくは前記第2のアレイ導波路との第2の境界面の少なくとも一方が、または、前記第2の光伝搬部において、前記第3のアレイ導波路との第3の境界面もしくは前記第4のアレイ導波路との第4の境界面の少なくとも一方が、各分波面内にあって主光路軸に対する垂直軸に対してそれぞれ傾斜しており、
    前記複数の導波路に対応して、前記第1の光伝搬部または前記第2の光伝搬部の前記垂直軸上の異なる位置を通る複数の光路が形成されることを特徴とする請求項1に記載の分散補償器。
  4. 前記少なくとも1つの入出力導波路は、前記第1のスラブ導波路との接合点における接合角度が異なる複数の導波路であり、
    前記光伝搬部において、前記第1のアレイ導波路との第1の境界面または前記第2のアレイ導波路との第2の境界面の少なくとも一方が、各分波面内にあって主光路軸に対する垂直軸に対してそれぞれ傾斜しており、
    前記複数の導波路に対応して、前記光伝搬部の前記垂直軸上の異なる位置を通る複数の光路が形成されることを特徴とする請求項2に記載の分散補償器
  5. 前記第1のスラブ導波路は、入力光信号を偏向する導波路偏向器を有し、
    前記第1の光伝搬部において、前記第1のアレイ導波路との第1の境界面もしくは前記第2のアレイ導波路との第2の境界面の少なくとも一方が、前記第2の光伝搬部において、前記第3のアレイ導波路との第3の境界面もしくは前記第4のアレイ導波路との第4の境界面の少なくとも一方が、または前記光伝搬部において、前記第1のアレイ導波路との第1の境界面もしくは前記第2のアレイ導波路との第2の境界面の少なくとも一方が、各分波面内にあって主光路軸に対する垂直軸に対してそれぞれ傾斜しており、
    前記導波路偏向器による複数の偏向角度に対応して、前記第1の光伝搬部、前記第2の光伝搬部または前記光伝搬部の前記垂直軸上の異なる位置を通る複数の光路が形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の分散補償器。
  6. 前記第1の光伝搬部もしくは前記第2の光伝搬部の少なくとも1つまたは前記光伝搬部は、両端が前記各アレイ導波路に接続されたスラブ導波路であることを特徴とする請求項1乃至いずれかに記載の分散補償器。
  7. 前記第1の光伝搬部もしくは前記第2の光伝搬部の少なくとも1つまたは前記光伝搬部は、両端に接続された前記各アレイ導波路間の光路長を可変できるように構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の分散補償器。
  8. 前記各光伝搬部は、隣接するアレイ導波路の端面近傍にそれぞれ配置された2つのシリンドリカルレンズと、前記2つのシリンドリカルレンズによって規定された距離Gの空間とによって構成され、前記光路長を可変させることは、前記光伝搬部の空間の前記距離Gを可変すること、または前記伝搬部の空間に挿入された屈折率の異なる少なくとも1つ以上の屈折率可変手段を移動させることのいずれかによりなされることを特徴とする請求項に記載の分散補償器。
  9. 前記第1の光伝搬部もしくは前記第2の光伝搬部の少なくとも1つまたは前記光伝搬部は、両端が前記各アレイ導波路に接続され、等価屈折率可変手段を有するスラブ導波路であることを特徴とする請求項1または2に記載の分散補償器。
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