JP4942311B2 - 散布用拡散樋 - Google Patents

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Description

この発明は、粉粒物を散布する技術に関連するあらゆる分野をその技術分野とするものであって、苗箱内育成稚苗に対して粉粒状の薬剤を均等散布する装置を製造する分野は勿論のこと、その製造に必要とする設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野、その他現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
(着眼点)
我が国における稲作は、国内農業の基幹的分野であり、米の安定供給が、生産者と消費者との共通の望みであると同時に、その実現こそが国益に叶うことになるのであろうが、国土の狭小さ、諸外国に比較して高い地価、農家主体の比較的小規模な農業形態、高い人件費や資材費等の特有の経営環境から、諸外国に比較すると、その生産コストが高く、近年では、円高の進行に伴ってその内外価格差に一段と拍車が掛かると同時に、外圧の影響もあって、これまで手厚く保護されてきた米の流通体制に市場原理が導入される等して、次第に米価が引き下げられるようになってきたことから、国内の稲作農業の情勢は、かつて経験したことがないほどに厳しい状況に晒されている上、農村部の少子、高齢化や農業人口の減少等の要因も加わり、兼業農家の割合が増え続けていて稲作農業の担い手の脆弱化が著しく、そうした事情を克服するためにも、作業負担の軽減化と農作業の効率化とを実現し、更なる増収に結び付く稲作農業の有り方が強く求められている。
年間を通じて行われる稲作農業において、労働負担の大きな作業の一つとして、水田への薬剤散布作業を揚げることでき、特に、病害虫の防除は、二人一組となって長尺なパイプホースを圃場の両畔間に掛け渡すようにし、平行状にゆっくりと往復しながら散布する作業であって、風の強い日中を避け、下降気流となっている早朝や夕方等を選んで実施する必要がある等、散布効果を高める上で有利な条件を勘案する必要がある上、病害虫発生の兆候がみられると、逸速く対応して散布せざるを得ず、小雨程度の悪天候にも拘らず迅速な散布を敢行しなければならない場合も生ずる等、かなりの労力と時間とを費やさざるを得ない作業となっているのが現状であり、最近では、このような過酷な薬剤散布作業を一切不要とするか、あるいはその頻度をできるだけ減少させるようにする目的から、長期残効型育苗箱施用剤が多数開発され始めている。
(従来の技術)
このような長期残効型育苗箱施用剤は、一般に粉粒状をなしており、苗箱内の稚葉根元付近の床土にムラなく散布すると共に、稚葉に付着するのを避けなければ規定どおりの有効な効用が得られ得ず、しかも比較的新しい薬剤であるため、これまでのところ適正な施用方法が確立されておらず、苗箱に対して手作業によってバラ蒔かれた後、稚葉に付着した薬剤を払い落とすといった作業が行われているが、このような散布方法では、薬剤を直接触れるので衛生面での課題が残る上、均等な散布が行われないために薬剤の有効な作用を得ることができず、結果として病害虫の発生を招いてしまう等といったことが懸念され、こうした課題を解決する技術として、例えば特開平8−281157号公報に記載された粉粒状物散布器や、特開平7−264963号公報に開示された農薬粒剤の包装用角底袋兼散布袋および散布方法等があり、薬剤による作業者の人体への影響や散布ムラの解消といった課題に対処しようとする提案もなされている。
しかしながら、苗箱内育成稚苗への薬剤散布を直接、手で行うという非効率的な作業を改善し、小人数によって長期残効型育苗箱施用剤を効率的且つ正確に均播する技術に関しては、これまでのところ特に見当たらず、かろうじて例えば特開平11−69938号公報に示されている発明のように、育苗容器による播種育苗方法における殺虫剤散布方法および播種用殺虫剤散布装置のように、播種作業と同時に、床土内に薬剤を散布する技術が開発されているに留まっているのが現状であった。
(1)特開平8−281157号公報 (2)特開平7−264963号公報 (3)特開平11−69938号公報
(問題意識)
このように粉粒状の形態をなす長期残効型育苗箱施用剤は手作業による散布が一般的に行われているが、こうした薬剤を手で直接触れることは衛生面での問題を惹起してしまう虞れがある上、何よりも育苗箱の全面に均等に散布することが難しく、散布が行き届かずに十分な施用効果が得られなかった範囲から病害虫が発生してしまうという結果を招くこともあることから、苗箱内育成稚苗への薬剤散布を直接、手で行うという非効率的な作業を改善し、小人数によって長期残効型育苗箱施用剤を効率的且つ正確に均播する新技術の開発が待望されているというのが実情であった。
(発明の目的)
この発明は、長期残効型育苗箱施用剤の散布について以上のとおりの状況のままに推移していることに鑑み、効率的且つ正確に散布できる上、稚葉への薬剤の付着を防いで、床土付近に確実に散布できる技術の必要性を痛感し、長年農業機械の分野に属してきた者の一人として、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の薬剤散布装置に用いる散布用拡散樋を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の散布用拡散樋は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、苗箱内育成稚苗の搬送方向前方に下り勾配となるよう任意角度の傾斜姿勢であって上方から下方に向けて巾方向に拡開状とし、その両側縁には塞き止め用の煽部を突設すると共に、下方放出端縁に掛けて、その放出方向正面形が巾方向中央から巾方向両端側に向けて次第に低くなる凸型円弧状に形成され、貯留した所望の粉粒状薬剤を適量ずつ落下、供給可能とするホッパー型薬剤貯留槽の放出口直下付近に配置、固定されるものとした構成を要旨とする散布用拡散樋である。
この基本的な構成の表現を変えて示すと、苗箱内育成稚苗の搬送方向前方に下り勾配となるよう任意角度の傾斜姿勢であって上方から下方に向けて巾方向に拡開状とし、その両側縁には塞き止め用の煽部を突設すると共に、下方放出端縁に掛けて、その放出方向正面形が巾方向中央から巾方向両端側に向けて次第に低くなる凸型円弧状に形成され、貯留した所望の粉粒状薬剤を適量ずつ落下、供給可能とする放出口を備えたホッパー型薬剤貯留槽の放出口直下付近に配置、固定され、落下供給される粉粒状薬剤が上側中央上面に着地し、下方放出端縁に向けて転落する過程で左右巾方向に渡る凸型円弧形状に沿って巾方向に均等、分散化され、下方放出端縁左右巾寸法よりも広い範囲に均等に拡散、散布されるものとした散布用拡散樋ということが可能である。
以上のとおり、この発明の散布用拡散樋によれば、粉粒状薬剤を適量ずつ連続的に落下、供給可能な装置に利用することにより、従前までは熟練作業者による手作業によって直接的に散布するしかなかったが、このような衛生上の問題や散布作業の労働負担を解消し、薬剤の散布ムラをも大幅に改善することができるものとなり、より経済的な利用を可能とすることができる上、散布対象物や各種粉粒状薬剤の粒径や粘度、重量等の性質に応じた様々な曲率の凸型円弧形状や、上下方向の傾斜姿勢角度に設定されたものに、付け替えて対応させることが可能となり、利用用途を格段に広めることができるという極めて秀れた効果を奏するものである。
そして、この発明の散布用拡散樋は、メーカーの異なるどのような薬剤散布装置におけるホッパー型薬剤貯留槽に採用できて、効率的な散布に必要となる充分な量の粉粒状薬剤を収容できるホッパー型薬剤貯留槽を、自立脚枠によって好適な高さ位置に支持可能なものとし、育苗箱等の散布対象物を移送する無端軌道帯等の上方適所にホッパー型薬剤貯留槽放出口およびその直下付近に配した散布用拡散樋とを固定的に配置させ、同ホッパー型薬剤貯留槽放出口から適量ずつ連続的に落下、供給される粉粒状薬剤を散布用拡散樋の上側中央上面に着地させ、下方放出端縁に向けて転落する過程で巾方向中央から巾方向両端側に掛けて形成された凸型円弧状曲面に沿って巾方向に略均等に分散化され、下方放出端縁から放出されるときに、散布用拡散樋下端縁巾寸法よりも広い範囲に渡って均等散布されることとなり、従前までであれば、熟練を要する手作業によって直接散布され、作業負担の大きかった育苗箱内育成稚苗への薬剤散布作業等の作業効率を、格段に高め、作業者が薬剤に直接触れる作業をなくし、薬剤の過剰散布や散布不足を解消して、薬剤の効用を最大に引き出し、経済的且つ効率的な薬剤散布を実現可能とすることができるという秀れた効果を発揮するものとなる。
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
散布用拡散樋は、ホッパー型薬剤貯留槽から落下、供給される粉粒状薬剤を、散布対象物である水平方向に移動中の育苗箱等の略全巾に対し、略均等となるよう散布可能とする機能を果たすものであり、散布対象物の搬送方向前方に下る任意角度の勾配に傾斜する姿勢に設定し、上方から下方に向けて巾寸法を拡開状となるものとした上、下方放出端縁に掛けて、その放出方向正面形を巾方向中央から巾方向両端側に向けて次第に低くなる凸型円弧状に形成したものとしなければならず、上方端巾寸法をホッパー型薬剤貯留槽放出部の開口巾と同等か、それよりも僅かに大きな巾寸法に設定し、巾方向両端縁部夫々の上下に渡り、塞き止め用の煽部を突設した形状としなければならない。
そして、この散布用拡散樋は、ホッパー型薬剤貯留槽の適所に装着可能なものとし、さらに上下方向の傾斜姿勢角度を任意に可変可能に、仮固定できるものとするようにすることも可能であり、ホッパー型薬剤貯留槽から落下、供給される粉粒状の薬剤を移動中の苗箱の全幅に対し、略均等となるよう薬剤を散布する機能を果たすものであり、傾斜板状であって左右縁部に塞き止め用の煽部を突設した形状とすべきであり、上端幅寸法をホッパー出口部の開口幅と同等か、それよりも僅かに大きな幅寸法に設定し、下端幅を上端幅よりも拡開し、薬剤が苗箱の幅寸法に略一致する範囲に誘導されるよう設定するのが望ましく、更に、両端立ち上げ縁間の中央部を上方に向けてやや凸状となる滑らかな彎曲形状の放出面に形成された構造とすることができる。
一方、この発明の取り付け対象となるホッパー型薬剤貯留槽は、充分な量の所望の粉粒状薬剤を一時的に貯留可能とすると共に、貯留した薬剤の所定量ずつを、下方に配置された散布用樋部に向けて自動的に供給する機能を果たすものであり、移動中の苗箱に対して、略均等となるよう薬剤を供給できる構造としなければならず、底面部を漏斗型形状としたホッパー出口部付近に、回転の軸芯を略水平状とした掻き出しブラシまたはローラーを設けたものとするのが望ましく、ローラーの外周壁面には、その軸芯に略平行であって、確実に一定量ずつの薬剤を送出できる掻き出し溝を形成し、更に該掻き出し用溝の開口縁や溝隅を円弧形とし、粉粒状の薬剤の目詰まりを阻止する構造とすることができる外、ホッパー出口部の開口幅を、手散布用の紙容器が入る寸法に設定し、散布作業後に、掻き出しブラシまたはローラー上に残存する薬剤を、直接該紙容器を用いて取り出すことができる構造とするのが好ましい。
ホッパー型薬剤貯留槽の左右脚部は、ホッパー型薬剤貯留槽およびこれに付属する散布用拡散樋等を所望の高さ位置に固定状に支持可能とする機能を果たすものであり、貯留された粉粒状薬剤を含むホッパー型薬剤貯留槽の重量を充分に支持可能な強度を有するものとし、放出口ならびに散布用拡散樋の下方に相当する散布対象物が搬送される範囲を回避可能な形状としなければならず、例えばホッパー型薬剤貯留槽の左右側部から正面門型状を形成するよう下向きに延伸され、設置の対象となる無限軌道帯用の枠体左右側部に対し装着可能とすることが可能である。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
図1は、この発明の代表的な構成による散布用拡散樋を装着した薬剤散布装置の斜視図、図2は同散布用拡散樋の斜視図を示しており、この事例は、貯留した所望の粉粒状薬剤7,7,……を適量ずつ連続状に落下、供給可能とする放出口21を備えたホッパー型薬剤貯留槽2と、それを支持する自立左右脚部3,3とが、ホッパー型薬剤貯留槽2を好適な高さ箇所に仮固定可能となるように組み合される一方、ホッパー型薬剤貯留槽2放出口21の直下付近には、散布対象物8,8,……の搬送方向前方に下り勾配となるよう任意角度θの傾斜姿勢であって上方から下方に向けて巾方向に拡開状となるようにすると共に、下方放出端縁51に掛けて、その放出方向正面形が、巾方向中央から巾方向両端側に向けて次第に低くなる凸型円弧状の散布用拡散樋5を設けたものとしてなるこの発明に包含される薬剤散布装置における代表的な実施例を示すものである。
当該薬剤散布装置1は、育苗箱8,8,……の凡そ200個分に相当する粉粒状薬剤を収容可能な容量をもち、下側に開口した漏斗状のホッパー放出口21には、図示しない駆動用モーターによって低速回転されるローラー22を水平状に軸着した、ホッパー型薬剤貯留槽2を形成し、その巾方向側面には後述する無限軌道帯63を跨ぐよう門型に形成され、両下端を図示しないボルト・ナット等を用いて無限軌道帯装置6金属製枠体61巾方向外側壁面に対して着脱自在に連結、組み込み可能とした左右脚部3,3を一体に組み合わせ、放出口21を該無限軌道帯63中途適所の鉛直上方、所定高さ位置に配置可能としたものである。
該無限軌道帯装置6は、平面長方形状の分解組み立て可能な金属製枠体61の下側適所に、脚部62,62,……を着脱可能に装着して安定に設置可能なものとし、該金属製枠体61の内側巾を、育苗箱8,8,……の横巾寸法を僅かに越える寸法に設定すると共に、その長手方向の適所毎に巾方向に掛け渡した複数本の回転軸、および回転軸に巻掛けられ、図示していない駆動用モーターによって低速且つ一定速度で送り移動される無限軌道帯63を設けたものとなっており、当該薬剤散布装置1は、無限軌道帯装置6の金属製枠体61の中途適所に固定状に装着されたものとするよう組み合わせられるものである。
ホッパー型薬剤貯留槽2の漏斗状の放出口21の下側には、無限軌道帯63の、図1中に白抜き矢印で示した進行方向に向け、図2中に示すように下り勾配をもち、下側に向かうに従ってその幅を育苗箱8,8,……の約1/2程度の巾寸法に拡大すると共に、無限軌道帯3の進行方向に向かう下方放出端縁51が、巾方向の中央から巾方向両端側に向けて次第に低くなるよう、任意の曲率半径Rに設定された凸型円弧形状の放出方向正面形となり、巾方向両端縁の上下に渡る範囲には、粉粒状薬剤7,7,……の散乱を防ぐ煽部52,52を形成してなる散布用拡散樋5を、該無限軌道帯63の巾方向略中央に配置するよう固定的に支持する一方、散布用拡散樋5によって案内、落下される粉粒状薬剤7,7,……の落下位置付近には、無限軌道帯63上に載置され、移動する育苗箱8,8,……の稚苗の稚葉所定箇所に相当する高さ位置であって、育苗箱8,8,……の搬送方向に直交する水平状態に、苗当り棒31を着脱自在に支持したものとなっている。
苗当り棒31は、ホッパー型薬剤貯留槽2の門型をなす左右脚部3,3夫々の、稚苗高さ寸法範囲内において適宜等寸法毎に上下3箇所の同心孔32,32,32を穿孔し、該左右の何れか選択した一対の同心孔32,32間に対し、掛け渡し状に装着可能な棒状であって、その縦断面形状を円形となし、先端側には抜止め用クリップ33を装着する仮止め孔を穿孔し、基端側を抜け止めおよび脱抜操作用にL型に折曲したものとしている。
無限軌道帯63およびホッパー型薬剤貯留槽2のローラー22を駆動する各駆動用モーターは、無限軌道帯装置6の育苗箱8,8,……の供給端側に設置された操作パネル64に設けられた操作スイッチを操作することによって同時に起動、停止させることが可能であり、無限軌道帯装置6の育苗箱8,8,……の送出端側には、図示していないセンサースイッチを設け、育苗箱8,8,……が無限軌道帯63の端まで移動してきた際に、自動停止する構造とすることが可能である。また、漏斗状の放出口21下側に位置する無限軌道帯63の下側には、育苗箱8,8,……から逸れて落下してくる粉粒状薬剤7,7,……を受け止めるトレー65を金属製枠体61左右下部に対峙、形成されたレール部に脱着自在に装着したものとなっている。
(実施例の作用)
以上のとおりの構成からなるこの発明の代表的な構成からなる散布用拡散樋5を採用した薬剤散布装置1は、図1中に示した無限軌道帯装置6に一体的に組み合わせたものを使用し、複数個の育苗箱8,8,……に対して連続的に粉粒状薬剤7,7,……を散布する場合には、散布作業前の段取り作業として苗当り棒31の高さを適正に調節しておく必要があり、その調節作業としては無限軌道帯63上に置かれた育苗箱8稚葉81の苗床面からの平均高さに対し、約1/2〜2/3の高さ位置となるよう調整するのが好ましく、例えば、苗の高さが150mmを越えている場合には、苗上端から約35mm程度(約1/3程度)、苗の高さが100〜150mmの場合には、苗上端から10〜60mm程度(1/2〜2/3程度)、苗の高さが100mm未満の場合には、苗上端から35mm程度(約1/3程度)の位置に支持するよう、適宜自立脚枠3,3の何れかの対をなす同心孔32,32を選択し、図1中に鎖線で示す苗当り棒31を、同図1中に実線で示した状態に装着した後、抜け止め用クリップ33で仮止めして苗当り棒31の高さ調節を行う必要がある。
ホッパー型薬剤貯留槽2に目的の粉粒状薬剤7,7,……の必要量を投入し、無限軌道帯63の供給側に育苗箱8,8,……を乗せて、操作パネル64の図示しない起動スイッチを操作し、無限軌道帯63を図1中に白抜き矢印で示す方向に、低速且つ一定速度で搬送動作させると同時に、ホッパー型薬剤貯留槽2の漏斗状の放出口21のローラー22を低速の一定速度で回転駆動させる。この際、該ローラー22の外周壁面に、軸芯に平行状に配置した図示しない掻き出し溝を形成したものであれば、一定量の薬剤を連続的に放出、落下させることを可能とし、該掻き出し溝の開口縁部および底隅部を面取りあるいはR形状に仕上げれば、粉粒状薬剤7,7,……の目詰まりを防ぎ、長時間に渡る一定量の散布を可能とする上、安定した作動が得られることとなる。
ローラー22によって一定量ずつ掻き出され送出、落下される粉粒状薬剤7,7,……は、散布用拡散樋によって散布される粉粒状薬剤の軌道の斜視図に示すように、散布用拡散樋5の鎖線円で示す範囲の上端側上面中央付近に着地し、育苗箱8,8,……の搬送方向に任意角度θに傾斜させた散布用拡散樋5の上面形状に沿って案内されながら、複数の実線白抜き矢印およびそれらを繋ぐ鎖線で示すように滑落状に転落し、その散布範囲を拡開状とされ、巾方向中央から巾方向両端側に次第に低くなる凸型円弧形状の下方放出端縁51を通過して、搬送中の育苗箱8の巾寸法に略一致する範囲に均等に拡散、落下することとなる。
そして、該散布用拡散樋5下方に移送されてくる育苗箱8は、苗当り棒31に差し掛かると、粉粒状薬剤を散布中の育苗箱の側面図中に示しているように、稚葉81全長の上端から約1/2〜2/3の範囲の何れかの位置に当接し、育苗箱8の進行方向に直交状であって水平状に支持された苗当り棒31が、育苗箱8の幅方向に渡り、一直線状に配置された稚葉81を弓なり状に押さえ込み、その直前で苗当り棒31から外れ、解放されて元の直立状に復元した苗箱内育成稚苗81,81,……との間に、次々と掻き分け状の散布用隙間82を形成して行き、該散布用隙間82が形成された範囲目掛けて散布用拡散樋5からの粉粒状薬剤7,7,……が集中的且つ平均的に散布され、育苗箱8の奥行方向に沿って連続的に散布する。また、弓なり状に押さえ込まれた稚葉81,81,……が、苗当り棒31から解放されて直立状態に復元する瞬間に、各稚葉81,81,……が跳ね上がり、稚葉81に付着した粉粒状薬剤7,7,……を撥ね跳ばし、床土面上に落下させる。
(実施例の効果)
以上のような構成からなる実施例の薬剤散布装置1は、前記この発明の効果の項で記載の特徴に加え、図1中に示すように、無限軌道帯装置6に門型の左右脚部3,3を介して固定され、散布用拡散樋5に対して特段の調節作業を必要とせずに、迅速且つ効率的に粉粒状薬剤7,7,……の撒布を開始することができ、しかも左右脚部3,3間適所に苗当り棒31を横架状に設けてあって、散布用拡散樋5によって均等に分散、落下された粉粒状薬剤7,7,……が到達する範囲の稚葉81,81,……を、一時的に弓なり状に押さえ込み、より確実に床土面上に散布することができるものとなる。
(結 び)
叙述の如く、この発明の薬剤散布装置に用いる散布用拡散樋は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも構造が比較的簡素なことから製造も容易で、比較的低廉に提供することができると共に、従前から広く使用されている自動播種装置や育苗箱への床土供給装置等と同様の作業形態となっているので、初めてであっても戸惑うことなく散布作業に取り掛かることが可能であり、従前からの手作業に比較して熟練を要さず、格段に効率的である上、過不足なく薬剤を散布できる等、遥かに経済的なものとすることができ、費用の削減と作業工数の短縮とを確実に達成可能にするものであり、高齢化や兼業化等が急激に進み、労働力が不足している農家や、そうした急激な変化に迅速な対応が求められる農機具業界において高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものと予想される。
図面は、この発明の薬剤散布装置、およびそれに用いる散布用拡散樋の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
薬剤散布装置を示す斜視図である。 散布用拡散樋の基本構造を示す斜視図である。 粉粒状薬剤の散布状態を矢印で示す斜視図である。 粉粒状薬剤の散布を受ける育苗箱を示す側面図である。
1 薬剤散布装置
2 ホッパー型薬剤貯留槽
21 同 放出口
22 同 ローラー
3 自立脚枠
31 同 苗当り棒
32 同 同心孔
33 同 抜止め用クリップ
4 高さ調節機構
5 散布用拡散樋
51 同 下方放出端縁
52 同 煽部
53 同 湾曲補強板
54 同 着脱機構
55 同 吊下げ帯板
56 同 環状装着帯板
57 同 仮固定金具
6 無限軌道帯装置
61 同 金属製枠体
62 同 脚部
63 同 無限軌道帯
64 同 操作パネル
65 同 トレー
7 粉粒状薬剤
8 育苗箱(散布対象物)
81 同 稚葉
82 同 散布用隙間
θ 任意角度
R 曲率半径

Claims (2)

  1. 苗箱内育成稚苗の搬送方向前方に下り勾配となるよう任意角度の傾斜姿勢であって上方から下方に向けて巾方向に拡開状とし、その両側縁には塞き止め用の煽部を突設すると共に、下方放出端縁に掛けて、その放出方向正面形が巾方向中央から巾方向両端側に向けて次第に低くなる凸型円弧状に形成され、貯留した所望の粉粒状薬剤を適量ずつ落下、供給可能とするホッパー型薬剤貯留槽の放出口直下付近に配置、固定されるものとしたことを特徴とする散布用拡散樋。
  2. 苗箱内育成稚苗の搬送方向前方に下り勾配となるよう任意角度の傾斜姿勢であって上方から下方に向けて巾方向に拡開状とし、その両側縁には塞き止め用の煽部を突設すると共に、下方放出端縁に掛けて、その放出方向正面形が巾方向中央から巾方向両端側に向けて次第に低くなる凸型円弧状に形成され、貯留した所望の粉粒状薬剤を適量ずつ落下、供給可能とする放出口を備えたホッパー型薬剤貯留槽の放出口直下付近に配置、固定され、落下供給される粉粒状薬剤が上側中央上面に着地し、下方放出端縁に向けて転落する過程で左右巾方向に渡る凸型円弧形状に沿って巾方向に均等、分散化され、下方放出端縁左右巾寸法よりも広い範囲に均等に拡散、散布されるものとしたことを特徴とする散布用拡散樋。
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