JP4941443B2 - 内燃機関の動弁システム - Google Patents

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本発明は、内燃機関の動弁システムに関し、特に内燃機関のフューエルカット運転時等にバルブの動作を休止させる技術に関する。
従来、内燃機関のフューエルカット運転時に、全気筒の吸気バルブの開閉動作を休止(閉弁状態に維持)する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2007−107433号公報
ところで、フューエルカット運転条件の成立期間が短い場合等は、全気筒の吸気バルブが休止されない可能性がある。そのような場合において、吸気バルブが休止されない気筒(以下、「非休止気筒」と称する)の次に燃焼順序が訪れる気筒(以下、「次気筒」と称する)の吸気バルブが休止される可能性もある。つまり、非休止気筒において燃焼が行われた後に、次気筒の燃焼が休止される可能性がある。その結果、内燃機関のトルク変動が増大し、大きな振動が誘発される虞があった。
本発明は、上記したような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関のフューエルカット運転時に吸気バルブの開閉動作を休止させる内燃機関の動弁システムにおいて、フューエルカット運転終了後のトルク変動や振動等の発生を抑制する技術の提供にある。
本発明は、上記した課題を解決するために、内燃機関のフューエルカット運転時に吸気バルブの開閉動作を休止させる内燃機関の動弁システムにおいて、フューエルカット運転要求期間中に吸気バルブのバルブ休止条件が成立しなかった気筒(非休止気筒)が存在し、且つ該気筒の後に燃焼行程を迎える気筒(次気筒)のバルブ休止条件が成立している場合に、前記非休止気筒の燃焼を休止させるようにした。
詳細には、本発明にかかる内燃機関の動弁システムは、
複数の気筒を有する内燃機関のフューエルカット運転要求期間中にバルブ休止条件が成立した気筒について吸気バルブの開閉動作を休止させる休止手段と、
前記フューエルカット運転要求期間中にバルブ休止条件が成立しない気筒が存在し、且つ該気筒より後に燃焼行程となる気筒のバルブ休止条件が成立している場合に、バルブ休止条件がしない気筒の燃焼を1回休止させる制御手段と、
を備えるようにした。
かかる発明によれば、内燃機関がフューエルカット運転状態から復帰する時に、非休止気筒で燃焼が行われ後に他の気筒で燃焼が休止される事態を回避することができる。その結果、内燃機関がフューエルカット運転状態から復帰した時のトルク変動及び振動が抑制されるため、内燃機関のドライバビリティの低下が抑制される。
本発明において、非休止気筒の燃焼を停止させる方法としては、非休止気筒の燃料噴射を休止させる方法や非休止気筒の点火を休止させる方法を例示することができる。この方法によると、内燃機関がフューエルカット運転状態から復帰する時のトルク変動を低減することができる。
尚、非休止気筒の吸気バルブが休止せずに燃料噴射又は点火のみが休止された場合、要するに吸気バルブが休止されずに燃焼が休止された場合は、非休止気筒においてポンプ損失が生じる。これに対し、吸気バルブの開閉動作が休止された気筒(以下、「休止気筒」と称する)においては、ポンプ損失がほとんど発生しない。よって、内燃機関のフューエルカット運転中にわずかな回転変動が発生する可能性がある。
そこで、非休止気筒の燃焼を停止させる場合は、非休止気筒の燃料噴射(及び点火)を停止させるとともに、該非休止気筒の吸気バルブの開閉動作も休止させることが望ましいといえる。この方法によれば、内燃機関がフューエルカット運転状態から復帰する時のトルク変動に加え、内燃機関がフューエルカット運転状態にある時の回転変動も抑制することができる。
本発明によれば、内燃機関のフューエルカット運転時に吸気バルブの開閉動作を休止させる内燃機関の動弁システムにおいて、フューエルカット運転終了後のトルク変動や振動等の発生を抑制することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置等は、特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明が適用される内燃機関の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、4ストローク・サイクルの火花点火式内燃機関(ガソリンエンジン)である。この内燃機関1は、4つの気筒21,22,23,24を備えている(以下では、4つの気筒21,22,23,24を「気筒2」と総称する場合もある)。各気筒2には、2本の吸気バルブ3と2本の排気バルブ4が配置されている。さらに、各気筒2には、筒内に火花を発生する点火プラグ5が配置されている。
各吸気バルブ3は、図2に示すように、吸気カムシャフト6に取り付けられたカム70,71の作動力とバルブスプリング30の付勢力とを利用して開閉される。吸気カムシャフト6は、図示しない機関出力軸(クランクシャフト)とタイミングチェーン又はタイミングベルトによって連結され、クランクシャフトの1/2の速度で回転される。
吸気カムシャフト6には、1気筒当たりに1つの主カム70と2つの副カム71とが形成されている。主カム70は、2つの副カム71の間に配置されている。主カム70のカムプロフィールは、副カム71よりも作用角及びリフト量(カムノーズの高さ)が大きくなるように形成されている。
尚、本実施例では、副カム71のカムプロフィールは、吸気バルブ3のリフト量が零(カムノーズの高さが零)となるように形成されている。言い換えれば、副カム71は、ベース円部のみを有するカム(零リフトカム)である。
各気筒2のカム70,71と吸気バルブ3との間には、可変機構81,82,83,84が介在している。すなわち、カム70,71の作動力は、可変機構81,82,83,84を介して2本の吸気バルブ3へ伝達されるようになっている。
可変機構81,82,83,84は、主カム70の作動力を吸気バルブ3へ伝達する状態と副カム71の作動力を吸気バルブ3へ伝達する状態とを切り換えることにより、吸気
バルブ3の開弁特性を変更する機構である。
尚、本実施例においては副カム71が零リフトカムであるため、副カム71の作動力が吸気バルブ3へ伝達される状態とは、吸気バルブ3が開閉しない状態(バルブ休止状態)を意味する。
1番気筒(#1)21の可変機構(以下、「第1可変機構」と称する)81は、第1アクチュエータ91により駆動される。2番気筒(#2)22の可変機構(以下、「第2可変機構」と称する)82は、第2アクチュエータ92により駆動される。3番気筒(#3)23の可変機構(以下、「第3可変機構」と称する)83は、第3アクチュエータ93により駆動される。4番気筒(#4)24の可変機構(以下、「第4可変機構」と称する)84は、第4アクチュエータ94により駆動される。
以下、各可変機構の構成について説明する。尚、第1〜第4可変機構の構成は同等であるため、ここでは第1可変機構81の構成のみを説明する。
図3は、第1可変機構81の構成を示す図である。図3において、第1可変機構81は、吸気カムシャフト6と平行に配置されたロッカーシャフト10を備えている。ロッカーシャフト10は、ラッシュアジャスタ11を介して内燃機関1のシリンダヘッドに支持されている。
前記ロッカーシャフト10には、1つの第1ローラロッカーアーム8110と一対の第2ローラロッカーアーム8120,8130とが回転自在に取り付けられている。尚、第1ローラロッカーアーム8110は、2つの第2ローラロッカーアーム8120,8130の間に配置される。また、本実施例においては、第1ローラロッカーアーム8110の長さは、第2ローラロッカーアーム8120,8130の長さより短くされている。
第1ローラロッカーアーム8110の先端部分には、第1ローラ8111が軸支されている。第1ローラロッカーアーム8110は、前記ロッカーシャフト10に取り付けられたコイルスプリング8112により、図4中の矢印Xが示す方向へ付勢されている。すなわち、コイルスプリング8112は、第1ローラ8111が前記した主カム70と常に当接するように、第1ローラロッカーアーム8110を付勢している。
このように構成された第1ローラロッカーアーム8110は、前記した主カム70の作動力とコイルスプリング8112の付勢力との協働により、ロッカーシャフト10を支点に揺動されることになる。
一方、各第2ローラロッカーアーム8120,8130の先端部分は、図5に示すように、吸気バルブ3の基端部(詳細には、バルブステムの基端部)が当接している。各第2ローラロッカーアーム8120,8130において、吸気バルブ3の当接部位よりロッカーシャフト10側の部位には、第2ローラ8121,8131が軸支されている。第2ローラ8121,8131の外径は、前記した第1ローラ8111の外径と同等である。
尚、第2ローラ8121,8131の位置は、前記第1ローラ8111が前記主カム70のベース円部と当接(図4を参照)し、且つ、該第2ローラ8121,8131が前記副カム71のベース円部と当接(図5を参照)している時に、該第2ローラ8121,8131の軸心と前記第1ローラ8111の軸心とが同一直線L上に位置(図3を参照)するように定められている。
第2ローラロッカーアーム8120,8130は、バルブスプリング30により、図5
中の矢印Yが示す方向へ付勢されている。このため、第2ローラ8121,8131は、副カム71が吸気バルブ3をリフトさせている時は、バルブスプリング30によって副カム71に押し付けられることになる。但し、本実施例の副カム71は零リフトカムであるため、この限りではない。
また、第2ローラロッカーアーム8120,8130は、副カム71が吸気バルブ3をリフトさせていない時は、ラッシュアジャスタ11によって副カム71に押し付けられる。
ここで第1ローラロッカーアーム8110と第2ローラロッカーアーム8120,8130との連結/分離を切り換えるための機構(以下、「第1切換機構」と称する)について説明する。
図6は、第1可変機構81の水平断面図である。図6において、第1ローラ8111の支軸(以下、「第1支軸」と称する)8113には、軸方向に延在する第1ピン孔8114が形成されている。第1ピン孔8114の両端は、第1ローラロッカーアーム8110の両側面に開口している。
第1ピン孔8114には、図7に示すように、円柱状の第1ピン181が摺動自在に挿入されている。第1ピン181の外径は、第1ピン孔8114の内径と略同等である。第1ピン181の軸方向の長さは、前記第1ピン孔8114と略同等である。
ここで図6に戻り、第2ローラ8121,8131の各支軸(以下、「第2支軸」と称する)8122,8132には、軸方向に延在する第2ピン孔8123,8133が形成されている。第2ピン孔8123,8133の内径は、前記した第1ピン孔8114の内径と同等である。
2つの第2ピン孔8123,8133のうち、一方の第2ピン孔8123(図6中、第1ローラロッカーアーム8110の左側に位置する第2ピン孔)は、第1ローラロッカーアーム8110側の端部が開口し、且つ、第1ローラロッカーアーム8110と反対側の端部8124が閉塞されるように形成されている(以下、閉塞された端部を「閉塞端」と称する)。
前記した第2ピン孔8123には、図8に示すように、円柱状の第2ピン182が摺動自在に挿入されている。第2ピン182の外径は、第2ピン孔8123の内径と略同等である。第2ピン182の軸方向の長さは、前記第2ピン孔8123より短くされている。
また、前記した第2ピン孔8123において、前記第2ピン182の基端(閉塞端8124側に位置する端部)と前記閉塞端8124との間にはリターンスプリング18が配置されている。リターンスプリング18は、第2ピン182を前記第1ローラロッカーアーム8110側へ付勢する部材である。
ここで図6に戻り、前記した2つの第2ピン孔8123,8133のうち、他方の第2ピン孔8133(図6中、第1ローラロッカーアーム8110の右側位置する第2ピン孔)の両端は、前述した第1ピン孔8114と同様に、第2ローラロッカーアーム8130の両側面に開口している。
前記第2ピン孔8133には、円柱状の第2ピン183が摺動自在に挿入されている。第2ピン183の外径は、前記第2ピン孔8133の内径と同等である。第2ピン183の軸方向の長さは、前記第2ピン孔8133よりも長くされている。
尚、各ピン孔8114,8123,8133の軸心は各支軸8113,8122,8132の軸心とは一致していなくてもよいが、3つのピン孔8114,8123,8133の相対位置は以下の条件を満たすものとする。
すなわち、3つのピン孔8114,8123,8133の相対位置は、第1ローラ8111が主カム70のベース円部と当接(図4を参照)し、且つ、第2ローラ8121,8131が副カム71のベース円部と当接(図5を参照)している時に、3つのピン孔8114,8123,8133の軸心が同一直線上に位置するように決定される。
このように構成された第1切換機構においては、第2ピン182がリターンスプリング18によって第1ローラロッカーアーム8110側へ常時付勢される。このため、第2ピン182の先端は、第1ピン181の基端に押し付けられることになる。それに応じて第1ピン181の先端は、第2ピン183の基端に押し付けられることになる。その結果、第2ピン183の先端は、第1アクチュエータ91の変位部材910と常時当接することになる。
第1アクチュエータ91は、前記した変位部材910に加え、駆動部911を具備している。前記変位部材910は、支軸8113,8122,8132の軸方向(言い換えれば、ピン181,182,183の軸方向)へ進退自在な部材である。駆動部911は、例えば、油圧、電力、或いは吸気カムシャフト6の回転力を動力源として、前記変位部材910を軸方向へ変位させる装置である。
尚、上記した変位部材910、リターンスプリング18、第1ピン181、及び第2ピン182,183の相対配置や寸法は、以下の2つの条件を満たすように定められるものとする。
(1)リターンスプリング18が予め定められた最大長まで伸長した時に、第2ピン182の先端及び第1ピン181の基端が第2ローラロッカーアーム8120と第1ローラロッカーアーム8110との間隙に位置し、且つ、第1ピン181の先端及び第2ピン183の基端が第1ローラロッカーアーム8110と第2ローラロッカーアーム8130との間隙に位置する(図6を参照)。
(2)リターンスプリング18が予め定められた最小長まで収縮した時に、第2ピン182の先端及び第1ピン181の基端が第2ピン孔8123内に位置し、且つ、第1ピン181の先端及び第2ピン183の基端が第1ピン孔8114内に位置する(図9を参照)。
上記(1),(2)の条件に従って変位部材910、リターンスプリング18、第1ピン181、及び第2ピン182,183の相対配置や寸法が定められると、変位部材910が前記変位端Pmax1に位置する時に、第1ローラロッカーアーム8110及び第2ローラロッカーアーム8120,8130が相互に分離された状態になる。
その場合、第1ローラロッカーアーム8110が主カム70の作動力を受けて揺動し、第2ローラロッカーアーム8120,8130が副カム71の作動力を受けて揺動することになる。尚、本実施例の副カム71は零リフトカムであるため、第2ローラロッカーアーム8120,8130は揺動しない。その結果、吸気バルブ3が開閉動作しないバルブ休止状態になる。
ところで、上記したように、第1ローラロッカーアーム8110のみが揺動する場合は
、第1ピン181の軸心と第2ピン182,183の軸心とがずれることになる。その際、第1ピン181の端面の一部と第2ピン182,183の端面の一部とが互いに当接している必要がある。よって、第1ピン181及び第2ピン182,183の端面の形状や寸法は、上記した条件を満たすように定められるものとする。
但し、第1ピン181の端面と第2ピン182,183の端面との当接面積が大きくなると、両者の摺動抵抗が大きくなる。よって、第1ピン181及び第2ピン182,183の端面の形状や寸法は、上記した条件を満たす範囲内で最小の当接面積となるように定められることが好適である。
一方、変位部材910が前記変位端Pmax2へ変位した時は、第2ローラロッカーアーム8120と第1ローラロッカーアーム8110とが第1ピン181によって連結されるとともに、第1ローラロッカーアーム8110と第2ローラロッカーアーム8130とが第2ピン183によって連結される。すなわち、変位部材910が前記変位端Pmax2に位置する時は、第1ローラロッカーアーム8110及び第2ローラロッカーアーム8120,8130が相互に連結された状態になる。
第1ローラロッカーアーム8110及び第2ローラロッカーアーム8120,8130が相互に連結されると、第1ローラロッカーアーム8110が主カム70の作動力を受けて揺動する時に、第2ローラロッカーアーム8120,8130も第1ローラロッカーアーム8110とともに揺動する。その結果、吸気バルブ3は、主カム70のカムプロフィールに従って開閉動作することになる。
従って、第1アクチュエータ91がピン181,182,183を軸方向に変位させることにより、1番気筒(#1)21の吸気バルブ3の作動状態と休止状態とを切り換えることが可能となる。
ここで図2に戻り、上記した第1〜第4アクチュエータ91〜94は、ECU20と電気的に接続されている。ECU20は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等から構成される電子制御ユニットである。
ECU20には、クランクポジションセンサ101やアクセルポジションセンサ102等の各種センサの出力信号が入力されるようになっている。クランクポジションセンサ101は、内燃機関1のクランクシャフトの回転位置を検出するためのセンサである。アクセルポジションセンサ102は、アクセルペダルの操作量を検出するためのセンサである。
ECU20は、上記した各種センサの出力信号に基づいて、燃料噴射制御や点火制御などの既知の制御を行うとともに、本発明の要旨となる吸気バルブ3の休止処理を行う。以下、吸気バルブ3の休止処理について述べる。
休止処理は、内燃機関1のフューエルカット運転要求(以下、「F/C要求」と称する)が発生した時に吸気バルブ3の開閉動作を休止させ、F/C要求が終了した時に吸気バルブ3の開閉動作を再開させる処理である。
ECU20は、吸気バルブ3の開閉動作を休止させる時は、吸気バルブ3の駆動用カムとして副カム71が選択されるように第1〜第4アクチュエータ91〜94を制御する。また、ECU20は、吸気バルブ3の開閉動作を再開させる時は、吸気バルブ3のバルブ駆動用カムとして主カム70が選択されるように第1〜第4アクチュエータ91〜94を制御する。
ところで、上記した動弁システムにおいて、F/C要求が発生した時に直ちに吸気バルブ3を休止させることは困難である。また、F/C要求が終了した時に直ちに吸気バルブ3の開閉動作を再開(復帰)させることも困難である。つまり、上記したような動弁システムにおいては、吸気バルブ3を休止/復帰させるためにある程度の期間が必要となる。
このため、F/C要求期間が短い場合等は、全気筒2の吸気バルブが休止しない可能性がある。そのような場合において、吸気バルブ3が休止されない気筒(非休止気筒)の次に燃焼順序が訪れる気筒(次気筒)で燃焼が休止される可能性がある。つまり、非休止気筒において燃焼が行われた後に、次気筒の燃焼が休止される可能性がある。
例えば、図10に示すように気筒毎に吸気バルブ3の休止判定タイミングPvと復帰判定タイミングとが定められている場合は、F/C要求期間の終了タイミングEfcが1番気筒(#1)21の復帰判定タイミングRv1より後であって、2番気筒(#2)22の休止判定タイミングPv2より前になる可能性がある。
ここでいう休止判定タイミングPvは、次サイクルにおける吸気バルブ3の開閉動作を休止させるか否かを判定するタイミングである。また、復帰判定タイミングRvは、次サイクルの更に次のサイクルにおいて吸気バルブ3を休止状態から復帰させるか否かを判定するタイミングである。
休止判定タイミングPvと復帰判定タイミングRvとは、主カム70と副カム71との切り換えに要する時間(期間)や、燃料噴射タイミング等に基づいて定められるタイミングである。尚、休止判定タイミングPvと復帰判定タイミングRvとは、図10に示したタイミングに限られるものではなく、動弁システムの構成や燃料噴射タイミング等に応じて適宜変更される。
図10に示す例では、1番気筒(#1)21の休止判定タイミングPv1と、3番気筒(#3)23の休止判定タイミングPv3と、4番気筒(#4)24の休止判定タイミングPv4とは、F/C要求期間に属している。
このため、ECU20は、次サイクルにおいて1番気筒(#1)21と3番気筒(#3)23と4番気筒(#4)24の吸気バルブ3を休止させる。例えば、ECU20は、現サイクルにおいて吸気バルブ3が閉弁した後に、バルブ駆動用カムが主カム70から副カム71への切り換えられるように、第1アクチュエータ91、第3アクチュエータ93、及び第4アクチュエータ94を制御する。その結果、1番気筒(#1)21、3番気筒(#3)23、及び4番気筒(#4)24の次サイクルにおいて、吸気バルブ3が開閉動作せずに閉弁状態を維持する。このようにECU20がアクチュエータを制御することにより、本発明にかかる休止手段が実現される。
これに対し、2番気筒(#2)22の休止判定タイミングPv2は、F/C要求期間に属していない(F/C要求期間終了後である)ため、ECU20は、2番気筒(#2)22の次サイクルにおいて吸気バルブ3を通常通りに開閉動作させる。すなわち、ECU20は、2番気筒(#2)22のバルブ駆動用カムが主カム70のまま維持されるように第2アクチュエータ92を制御する。
次に、1番気筒(#1)21の復帰判定タイミングRv1がF/C要求期間の終了直前であるため、ECU20は、1番気筒(#1)21の吸気バルブ3を次のサイクルの更に次のサイクルまで休止させる。これに対し、3番気筒(#3)23及び4番気筒(#4)24の復帰判定タイミングRv3、Rv4はF/C要求期間の終了後であるため、ECU
20は、3番気筒(#3)23及び4番気筒(#4)24の吸気バルブ3を次のサイクルの更に次のサイクルにおいて復帰させる。その結果、1番気筒(#1)21の吸気バルブ3は2サイクル休止されるのに対し、3番気筒(#3)23及び4番気筒(#4)24は1サイクルのみ休止されることになる。
上記したように各気筒の吸気バルブ3の休止/復帰が制御されると、2番気筒(#2)22で燃焼が行われた後において、1番気筒(#1)21の燃焼が休止され、続く3番気筒(#3)23では燃焼が再開されることになる。従って、内燃機関1の燃焼が断続的になり、トルク変動の増大や振動の増大を招くことになる。
そこで、本実施例における休止処理では、ECU20は、前述した図10に示すようなF/C要求が発生した場合に、1番気筒(#1)21と3番気筒(#3)23と4番気筒(#4)24とに加え、2番気筒(#2)22の燃焼も休止(燃料噴射のみを休止、点火プラグ5の作動のみを休止、或いは燃料噴射(及び点火プラグ5の作動)を休止させるとともに吸気バルブ3の開閉動作を休止)させるようにした。その場合は、図11に示すように、3番気筒(#3)23から連続的に燃焼が再開されるため、内燃機関1のトルク変動が大きくなったり、振動が増大したりすることがなくなる。
以下、本実施例における休処理の実行手順について図12に沿って説明する。図12は、ECU20が休止処理を行う際に実行する制御ルーチンである。この制御ルーチンは、予めECU20のROMに記憶されており、F/C要求期間の終了時にECU20によって実行される。
図12の制御ルーチンにおいて、ECU20は、先ずS101の処理を実行する。S101では、ECU20は、全気筒21,22,23,24の吸気バルブ3の開閉動作が休止されたか否かを判別する。S101において肯定判定された場合は、ECU20は本ルーチンの実行を終了する。その場合、ECU20は、復帰条件が成立した気筒から順次、吸気バルブ3の開閉動作を再開させる。一方、S101において否定判定された場合は、ECU20はS102へ進む。
S102では、ECU20は、最初に休止された気筒(以下、「休止初気筒」と称する)を判別する。例えば、図10、図11に示した例では、1番気筒(#1)21が休止初気筒に該当する。
S103では、ECU20は、休止状態から最初に復帰する気筒(以下、「復帰初気筒」と称する)を判別する。例えば、図10、図11に示した例では、3番気筒(#3)23が復帰初気筒に該当する。
S104では、ECU20は、燃焼順序において休止初気筒の次の気筒が復帰初気筒であるか否かを判別する。S104において否定判定された場合は、図10の説明で述べたような不具合が発生しないため、ECU20は本ルーチンの実行を終了する。一方、S104において肯定判定された場合は、ECU20はS105へ進む。
尚、図10、図11に示した例では、燃焼順序において休止初気筒(1番気筒(#1)21)の次の気筒が3番気筒(#3)23であり、且つ、復帰初気筒が3番気筒(#3)23となるため、前記S104の判定結果は肯定判定となる。
S105〜S107では、ECU20は、非休止気筒の燃焼を休止させる処理を行う。先ず、S105では、ECU20は、クランクポジションセンサ101の検出信号(クランク角度)CAを読み込む。
S106では、ECU20は、前記S105で読み込まれたクランク角度CAが非休止気筒の休止判定タイミングPvnに等しいか否かを判別する。例えば、図10、図11に示した例では、クランク角度が2番気筒(#2)22の休止判定タイミングPv2に等しいか否かを判別する。
前記S106において否定判定された場合は、ECU20は、S105へ戻る。一方、前記S106において肯定判定された場合は、ECU20は、S107へ進む。
S107では、ECU20は、非休止気筒の次サイクルにおいて吸気バルブ3の開閉動作を休止させる。例えば、図10、図11に示した例では、2番気筒(#2)22が非休止気筒である。このため、ECU20は、現サイクルにおいて2番気筒(#2)22の吸気バルブ3が閉弁した後に、該2番気筒(#2)22のバルブ駆動用カムが主カム70から副カム71へ切り換えられるように第2アクチュエータ92を制御するとともに、2番気筒(#2)22の次サイクルにおける燃料噴射及び点火を休止させる。
ECU20は、前記S107の処理を実行し終えると、本ルーチンの実行を終了する。その後、ECU20は、吸気バルブ3の復帰条件が成立した気筒から順次燃焼を再開させる。その結果、例えば図13に示したように、3番気筒(#3)23から連続的に燃焼が再開されるようになる。
このようにECU20が図12の制御ルーチンを実行することにより、本発明にかかる制御手段が実現される。これにより、内燃機関1がフューエルカット運転状態から復帰する時に、非休止気筒で燃焼が行われ後に他の気筒で燃焼が休止される事態を回避することができる。その結果、内燃機関1がフューエルカット運転状態から復帰した時のトルク変動及び振動が抑制される。よって、内燃機関1がフューエルカット運転状態から復帰する時のドライバビリティの低下を抑制することができる。
尚、本実施例では、吸気バルブ3の休止/復帰を例に挙げたが、排気バルブ4の休止/復帰も同様に行うことができる。
第1の実施例における内燃機関の概略構成を示す図である。 吸気バルブを開閉駆動する機構の概略構成を示す図である。 第1可変機構の構成を示す平面図である。 第1ローラロッカーアームの側面図である。 第2ローラロッカーアームの側面図である。 第1可変機構の構成を示す水平断面図である。 第1支軸と第1ピンの構成を示す図である。 第2支軸と第2ピンの構成を示す図である。 第1切換機構の動作を説明する図である。 非休止気筒が発生する場合において各気筒の吸気バルブの動作を示す図である。 非休止気筒の吸気バルブを休止させた場合において各気筒の吸気バルブの動作を示す図である。 本実施例において休止処理を実行するための制御ルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・・・内燃機関
3・・・・・吸気バルブ
4・・・・・排気バルブ
5・・・・・点火プラグ
6・・・・・吸気カムシャフト
10・・・・ロッカーシャフト
11・・・・ラッシュアジャスタ
18・・・・リターンスプリング
20・・・・ECU
21・・・・1番気筒
22・・・・2番気筒
23・・・・3番気筒
24・・・・4番気筒
30・・・・バルブスプリング
70・・・・主カム
71・・・・副カム
81・・・・第1可変機構
82・・・・第2可変機構
83・・・・第3可変機構
84・・・・第4可変機構
91・・・・第1アクチュエータ
92・・・・第2アクチュエータ
93・・・・第3アクチュエータ
94・・・・第4アクチュエータ
181・・・第1ピン
182・・・第2ピン
183・・・第2ピン
281・・・第1ピン
282・・・第2ピン
283・・・第2ピン
600・・・径大部
910・・・変位部材
911・・・駆動部
8110・・第1ローラロッカーアーム
8113・・第1支軸
8114・・第1ピン孔
8120・・第2ローラロッカーアーム
8122・・第2支軸
8123・・第2ピン孔
8130・・第2ローラロッカーアーム
8132・・第2支軸
8133・・第2ピン孔

Claims (4)

  1. 複数の気筒を有する内燃機関のフューエルカット運転要求期間中にバルブ休止条件が成立した気筒について吸気バルブの開閉動作を休止させる休止手段と、
    前記フューエルカット運転要求期間中にバルブ休止条件が成立しない気筒が存在し、且つ該気筒より後に燃焼行程となる気筒のバルブ休止条件が成立している場合に、バルブ休止条件が成立しない気筒の燃焼を1回休止させる制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の動弁システム。
  2. 請求項1において、前記制御手段は、前記フューエルカット運転要求期間中にバルブ休止条件が成立しなかった気筒の燃料噴射を停止させることにより、該気筒の燃焼を休止させることを特徴とする内燃機関の動弁システム。
  3. 請求項1において、前記制御手段は、前記フューエルカット運転要求期間中にバルブ休止条件が成立しなかった気筒の点火を停止させることにより、該気筒の燃焼を休止させることを特徴とする内燃機関の動弁システム。
  4. 請求項1において、前記制御手段は、前記フューエルカット運転要求期間中にバルブ休止条件が成立しなかった気筒の吸気バルブの開閉動作を休止させるとともに該気筒の燃料噴射を停止させることにより、該気筒の燃焼を休止させることを特徴とする内燃機関の動弁システム。
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