JPWO2015093290A1 - エンジンの動弁装置 - Google Patents

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Abstract

カムシャフト本体(6)と、このカムシャフト本体(6)に設けられた第1のカム(7)および第2のカム(8)と、ロッカーシャフト(25)とを備える。ロッカーシャフト(25)を中心として揺動するロッカーアーム(21)および制御アーム(27)と、制御アーム(27)に揺動自在に支持された補助アーム(22)とを備える。ロッカーアーム(21)は、第1のカム(7)と接触可能な受圧部(23)と、吸気弁または排気弁を押圧する押圧部(24)とを有している。補助アーム(22)の揺動端部には押圧部材(31)が設けられている。押圧部材(31)は、第2のカム(8)とロッカーアーム(21)とに挟まれた状態で制御アーム(27)の揺動に伴って第2のカム(8)の回転方向の一方または他方に移動可能である。バルブ作用角の大きさを制御可能なエンジンの動弁装置を提供することができる。

Description

本発明は、吸気弁または排気弁のバルブ作用角を変えることが可能なエンジンの動弁装置に関するものである。
従来、4サイクルエンジンの吸気弁や排気弁を駆動する動弁装置としては、カム軸の回転を往復運動に変えて吸気弁または排気弁に伝達するロッカーアームを備えたものがある。ロッカーアームは、カム軸と平行なロッカーシャフトに揺動自在に支持されている。
この種の動弁装置においては、例えば特許文献1に記載されているように、カム軸とロッカーアームとの間に介在された押圧部材をロッカーアームの長手方向に移動させることによって、吸気弁や排気弁のバルブリフト量とバルブ開閉時期を連続的に変更できることが知られている。特許文献1に開示されている押圧部材は、ロッカーシャフトにリンク機構を介して連結されている。
このリンク機構は、ロッカーシャフトに揺動可能に支持された制御アームと、この制御アームの揺動端部にロッカーシャフトと平行な軸線を中心として揺動自在に支持された補助アームとによって構成されている。押圧部材は、補助アームの揺動端部に設けられている。制御アームは、アクチュエータによって駆動されて揺動する。
特許文献1に記載されている動弁装置においては、制御アームの揺動に伴って押圧部材がロッカーアームの長手方向に移動する。押圧部材がカム軸の回転方向の前方に向けて移動することにより、バルブ開閉時期が遅角され、カム軸の回転方向の後方に向けて移動することによってバルブ開閉時期が進角される。また、押圧部材がロッカーアームの揺動端側に向けて移動することにより、ロッカーアームのレバー比が小さくなってバルブリフト量が相対的に少なくなる。押圧部材がロッカーアームの基端側、すなわちロッカーシャフト側に移動することにより、ロッカーアームのレバー比が大きくなってバルブリフト量が相対的に多くなる。
特開2001−164911号公報
特許文献1に開示された従来の動弁装置では、押圧部材が移動して吸気弁または排気弁の開く時期が例えば早くなった場合、バルブが閉じる時期も早くなる。このため、この動弁装置において、バルブ作用角は、押圧部材が移動したとしても変化することはない。バルブ作用角とは、吸気弁または排気弁が開いている期間に相当するカム軸の回転角である。
バルブ作用角は、エンジンの回転速度が相対的に高いときは、出力増大を図るために、大きいことが望ましい。また、バルブ作用角は、エンジンの回転速度が相対的に低いときは、燃焼が安定するように、小さいことが望ましい。
しかしながら、特許文献1に記載されている従来の動弁装置では、バルブ作用角を変える機能を有していないから、バルブ作用角を運転状態に適合した大きさに制御することはできないという問題があった。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、バルブ作用角の大きさを制御可能なエンジンの動弁装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係るエンジンの動弁装置は、シリンダヘッドに回転自在に支持されたカムシャフト本体と、前記カムシャフト本体に設けられ、このカムシャフト本体の軸線方向に並ぶ2つのカムと、前記シリンダヘッドに前記カムシャフトと平行に設けられたロッカーシャフトと、前記ロッカーシャフトを中心として揺動自在に構成され、前記2つのカムのうち一方のカムと接触可能な受圧部を有しかつ吸気弁または排気弁を押圧する押圧部を有するロッカーアームと、前記ロッカーシャフトを中心として揺動自在に構成された制御アームと、前記制御アームの揺動端部に前記ロッカーシャフトと平行な軸線を中心として揺動自在に支持された補助アームと、前記補助アームの揺動端部に設けられ、前記2つのカムのうち他方のカムと前記ロッカーアームとの間に位置する押圧部材とを備え、前記押圧部材を、前記他方のカムと前記ロッカーアームとに挟まれた状態で前記制御アームの揺動に伴って前記他方のカムの回転方向の一方または他方に移動可能としたものである。
本発明によれば、ロッカーアームは、カムのベース円部が受圧部と押圧部材とに対向する状態で初期位置に位置付けられる。また、ロッカーアームは、受圧部や押圧部材とカムとの接触点がベース円部からノーズ部に移ることによって、揺動を開始する。吸気弁または排気弁は、このようにロッカーアームが初期位置から揺動を開始することによって開く。また、吸気弁または排気弁は、受圧部や押圧部材とカムとの接触点がカムのノーズ部からベース円部に移ることによって閉じる。
押圧部材は、受圧部に対してカムの回転方向の後方に移動することにより、受圧部より先にカムのノーズ部に接触する。この場合、吸気弁または排気弁の開く時期は、押圧部材の位置に基づいて決まり、相対的に早くなる。この場合においては、カムが押圧部材を押す量より、カムがロッカーアームの受圧部を押す量が多くなるカム回転角に達すると、受圧部がカムによって押されて吸気弁または排気弁が動作する状態に変わる。この場合において、吸気弁または排気弁が閉じる時期は、受圧部とカムとの接触点がカムのノーズ部からベース円部に移るときになる。このため、押圧部材がカムの回転方向の後方に移動した場合は、吸気弁または排気弁のバルブ作用角が進角側に拡がる。
一方、押圧部材がカムの回転方向の前方に移動した場合は、受圧部が押圧部材より先にカムのノーズ部に接触して吸気弁または排気弁が開く。また、この場合においては、カムが受圧部を押す量より、カムが押圧部材を押す量が多くなるカム回転角に達すると、押圧部材がカムによって押されて吸気弁または排気弁が動作する状態に変わる。この場合において、吸気弁または排気弁が閉じる時期は、押圧部材とカムの接触点がカムのノーズ部からベース円部に移るときになる。このため、押圧部材がカムの回転方向の前方に移動した場合は、吸気弁または排気弁のバルブ作用角が遅角側に拡がる。
したがって、本発明によれば、押圧部材の位置を変えることによりバルブ作用角の大きさを制御可能なエンジンの動弁装置を提供することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態によるエンジンの動弁装置の要部を示す断面図である。 図2は、第1の実施の形態によるエンジンの動弁装置の側面図である。図2においては、図1の破断位置をI−I線によって示し、図4の破断位置をIV−IV線によって示し、図5の破断位置をV−V線によって示してある。 図3は、第1の実施の形態によるエンジンの動弁装置のロッカーアーム部分の分解斜視図である。 図4は、押圧部材のローラとロッカーアームの断面図である。 図5は、押圧部材の連結軸とロッカーアームの断面図である。 図6は、第1の実施の形態によるエンジンの動弁装置のカム回転角とバルブリフト量との関係を示すグラフである。図6は、押圧部材が中立位置に位置している場合のバルブリフト量を示す。 図7は、第1の実施の形態によるエンジンの動弁装置の要部を拡大して示す断面図である。図7は、押圧部材がカムシャフトの回転方向の後方に移動した状態を示す。 図8は、第1の実施の形態によるエンジンの動弁装置のカム回転角とバルブリフト量との関係を示すグラフである。図8は、押圧部材がカムシャフトの回転方向の後方に移動した場合のバルブリフト量を示す。 図9は、第1の実施の形態によるエンジンの動弁装置の要部を拡大して示す断面図である。図9は、押圧部材がカムシャフトの回転方向の前方に移動した状態を示す。 図10は、第1の実施の形態によるエンジンの動弁装置のカム回転角とバルブリフト量との関係を示すグラフである。図10は、押圧部材がカムシャフトの回転方向の前方に移動した場合のバルブリフト量を示す。 図11は、第2の実施の形態によるエンジンの動弁装置の要部を拡大して示す断面図である。図11は、押圧部材が中立位置に位置している状態を示す。 図12は、第2の実施の形態によるエンジンの動弁装置のカム回転角とバルブリフト量との関係を示すグラフである。図12は、押圧部材が中立位置に位置している場合のバルブリフト量を示す。 図13は、第2の実施の形態によるエンジンの動弁装置のカム回転角とバルブリフト量との関係を示すグラフである。図13は、押圧部材がカムシャフトの回転方向の前方に移動した場合のバルブリフト量を示す。 図14は、第2の実施の形態によるエンジンの動弁装置の要部を拡大して示す断面図である。図14は、押圧部材がカムシャフトの回転方向の後方に移動した状態を示す。 図15は、第3の実施の形態によるエンジンの動弁装置の要部を拡大して示す断面図である。図15は、押圧部材が中立位置に位置している状態を示す。 図16は、第3の実施の形態によるエンジンの動弁装置のカム回転角とバルブリフト量との関係を示すグラフである。図16は、押圧部材が中立位置に位置している場合のバルブリフト量を示す。 図17は、第3の実施の形態によるエンジンの動弁装置の要部を拡大して示す断面図である。図17は、押圧部材がカムシャフトの回転方向の後方に移動した状態を示す。 図18は、第3の実施の形態によるエンジンの動弁装置のカム回転角とバルブリフト量との関係を示すグラフである。図18は、押圧部材がカムシャフトの回転方向の後方に移動した場合のバルブリフト量を示す。 図19は、第3の実施の形態によるエンジンの動弁装置の要部を拡大して示す断面図である。図19は、押圧部材がカムシャフトの回転方向の前方に移動した状態を示す。 図20は、第3の実施の形態によるエンジンの動弁装置のカム回転角とバルブリフト量との関係を示すグラフである。図20は、押圧部材がカムシャフトの回転方向の前方に移動した場合のバルブリフト量を示す。
(第1の実施の形態)
以下、本発明に係るエンジンの動弁装置の一実施の形態を図1〜図10によって詳細に説明する。
図1に示すエンジンの動弁装置1は、多気筒エンジンのシリンダヘッド2に設けられたカムシャフト3の回転を往復運動に変えて吸気弁4を駆動するものである。本発明に係る動弁装置1は、このような吸気弁4を駆動するものに限定されることはなく、排気弁5を駆動するものとして構成することができる。
カムシャフト3は、図示していないクランクシャフトの回転が伝動機構を介して伝達されることにより回転する。この実施の形態によるカムシャフト3は、図1において時計方向に回転する。カムシャフト3は、シリンダヘッド2に回転自在に支持されたカムシャフト本体6と、このカムシャフト本体6に設けられた二つの吸気弁駆動用カム7,8(図2参照)とを備えている。
二つのカム7,8は、カムシャフト本体6の軸線方向に所定の間隔をおいて離間する状態で並べられている。以下においては、これらのカム7,8のうち、図2において右側に位置する一方のカムを第1のカム7といい、他方のカムを第2のカム8という。これらの第1のカム7と第2のカム8は、図1に示すように、それぞれベース円部7a,8aとノーズ部7b,8bとを有し、気筒毎に設けられている。
ベース円部7a,8aは、吸気弁4が閉じているときに使用され、ノーズ部7b,8bは、吸気弁4を開閉するときに使用される。ベース円部7a,8bは、カムシャフト本体6と同一軸線上に位置する円柱の一部となる形状に形成されている。ノーズ部7b,8bは、ベース円部7a,8aから径方向の外側へ断面山形状に予め定めた突出量だけ突出する形状に形成されている。第1のカム7のノーズ部7bの頂点と、第2のカム8のノーズ部8bの頂点とは、カムシャフト3の回転方向において互いに一致している。
この実施の形態による第1のカム7のノーズ部7bは、第2のカム8のノーズ部8bより突出量が多くなる形状に形成されている。
吸気弁4は、1気筒当たり2本設けられている。これらの吸気弁4は、シリンダヘッド2の吸気ポート11を開閉する弁体4aと、この弁体4aからシリンダヘッド2の動弁室12内に延びるバルブステム4bとによって構成されている。バルブステム4bは、シリンダヘッド2にバルブステムガイド13によって移動自在に支持されている。バルブステム4bの先端部とシリンダヘッド2との間には、吸気弁4を閉じる方向に付勢するバルブスプリング14が設けられている。バルブステム4bの先端部には、キャップ状のシム4cが設けられている。
吸気ポート11は、シリンダヘッド2の内部で二又状に分岐する形状に形成されている。この吸気ポート11の上流端は、シリンダヘッド2の側部に開口し、吸気ポート11の下流端は、それぞれ燃焼室15に開口している。燃焼室15の中央部には点火プラグ16が設けられている。
動弁装置1は、吸気弁4のバルブ作用角を変えることができるもので、2つのアーム部材(ロッカーアーム21と補助アーム22)を気筒毎に備えている。バルブ作用角とは、吸気弁4が開いてから閉じるまでのカムシャフト3の回転角である。
ロッカーアーム21は、図2および図3に示すように、2つの吸気弁4が並ぶ方向に長く形成されている。このロッカーアームの長手方向の一端側には、2つのカムのうち一方の第1のカム7と接触可能な受圧部23が形成されている。また、このロッカーアーム21の両端部には、2本の吸気弁4をそれぞれ押圧する押圧部24が形成されている。これらの受圧部23と押圧部24とは、一体成形により一体に形成されている。
このロッカーアーム21は、後述するロッカーシャフト25(図1参照)が回動自在に嵌合するボス部21aを有しており、ロッカーシャフト25を中心としてロッカーシャフト25回りに揺動自在に支持されている。
ロッカーシャフト25は、シリンダヘッド2にカムシャフト3と平行に延びる状態で回動自在に支持されている。このロッカーシャフト25は、全ての気筒のロッカーアーム21を相対回動自在に支持している。また、このロッカーシャフト25の一端部には、アクチュエータ26(図2参照)が接続されている。アクチュエータ26は、例えば油圧や電力によってロッカーシャフト25を駆動するものを用いることができる。アクチュエータ26は、詳細は後述するが、エンジンの負荷と回転速度とに基づいてロッカーシャフト25を所定の角度だけ図1において時計方向または反時計方向に回す。
この実施の形態によるロッカーアーム21は、図1に示すように、ロッカーシャフト25からシリンダヘッド2の外側方{ロッカーシャフト25の軸線およびシリンダの軸線CL(図1参照)と直交する方向}に延びており、ロッカーシャフト25に揺動自在に支持されている。押圧部24は、ロッカーアーム21の揺動端部に設けられている。すなわち、このロッカーアーム21が図1において時計方向に揺動することにより、押圧部24がバルブスプリング14のばね力に抗して2本の吸気弁4を押す。
ロッカーシャフト25は、ロッカーアーム21の他に制御アーム27を支持している。制御アーム27は、ロッカーアーム21のボス部21aに形成された切欠き21b(図3参照)の中に挿入されており、ロッカーシャフト25を中心としてロッカーアーム21に対して揺動可能に構成されている。
この実施の形態による制御アーム27は、ロッカーシャフト25が貫通する状態でロッカーシャフト25に支持されている。制御アーム27におけるロッカーシャフト25が貫通する部分には、図4に示すように、連結用ピン28が挿入されている。この連結用ピン28は、制御アーム27とロッカーシャフト25とを一体に回動する状態に連結している。
すなわち、この実施の形態による制御アーム27は、ロッカーシャフト25が回動することによりロッカーシャフト25を中心として揺動する。この実施の形態による制御アーム27は、ロッカーシャフト25がアクチュエータ26によって図1において時計方向に予め定めた角度だけ回ることにより、図7に示す前進位置に揺動する。また、制御アーム27は、ロッカーシャフト25がアクチュエータ26によって図1において反時計方向に所定角度だけ回ることにより、図9に示す後退位置に揺動する。
制御アーム27の揺動端部(先端部)には、支軸29を介して補助アーム22が揺動自在に支持されている。支軸29は、ロッカーシャフト25と平行に制御アーム27に設けられている。すなわち、補助アーム22は、制御アーム27の揺動端部にロッカーシャフト25と平行な軸線を中心として揺動自在に支持されている。
この実施の形態による補助アーム22は、図2および図3に示すように、制御アーム27の両側にそれぞれ設けられている。補助アーム22の揺動端部には、カムシャフト3の第2のカム8とロッカーアーム21との間に挟まれて押圧力を伝達する押圧部材31が設けられている。
この実施の形態による押圧部材31は、図2および図3に示すように、一対の補助アーム22,22どうしの間に架け渡された連結軸32と、この連結軸32の中央部に回転自在に支持されたローラ33とを含んでいる。このローラ33は、第2のカム8に接触して回転する。
連結軸32の両端は、補助アーム22に固着されている。また、この連結軸32は、図2に示すように、補助アーム22とローラ33との間で一部が露出部32aとして露出する長さに形成されている。
この露出部32aは、ロッカーアーム21に形成されているレール34に接触する。この露出部32aは、ローラ33を挟む位置にそれぞれあるために、ロッカーアーム21には2つのレール34が設けられている。すなわち、連結軸32の両端部がロッカーアーム21に接触する。この実施の形態においては、これらのレール34によって、請求項2記載の発明でいう「ロッカーアームにおける押圧部材が接触する部位」が構成されている。
ロッカーアーム21における2つのレール34の間には、図2および図3に示すように、凹溝35が形成されている。この凹溝35は、図4に示すように、ローラ33がロッカーアーム21に接触することを防ぐためのもので、連結軸32(露出部32a)がレール34に接触する状態でローラ33との間に隙間が形成される形状に形成されている。ロッカーアーム21におけるレール34を挟んで凹溝35とは反対側には、補助アーム22との干渉を避けるための凹溝36が形成されている。
上述したレール34における連結軸32が接触する部分の形状は、図5に示すように、断面円弧状である。すなわち、レール34の断面形状は、カムシャフト3の軸線方向から見て、ローラ33が第2のカム8のベース円部8aに接触する状態(吸気弁4のリフト量が0になる状態)において、カムシャフト3の軸心Cを中心とする半径Rの円弧状に形成されている。このため、押圧部材31は、ローラ33がベース円部8aに接触する状態において、第2のカム8と押圧部24との間に挟まれた状態で第2のカム8に沿って移動可能である。
すなわち、押圧部材31は、図1に示す位置から同図において右方(ロッカーシャフト25から離間する方向であって、カムシャフト3の回転方向の後方)または左方に移動することができる。以下においては、図1に示す位置を中立位置という。この中立位置とは、受圧部23と第1のカム7のベース円部7aとの接触点P1と、押圧部材31と第2のカム8のベース円部8aとの接触点P2とがカムシャフト3の回転方向において一致する位置である。
この押圧部材31が図1の中立位置からカムシャフト3の回転方向の後方に移動することにより(図7参照)、実質的に第2のカム8の回転位相が第1のカム7に対して進む。すなわち、受圧部23が第1のカム7のノーズ部7bに接触する以前に押圧部材31が第2のカム8のノーズ部8bに接触する。この場合は、吸気弁4の開く時期が押圧部材31の位置に基づいて決まり、受圧部23が第1のカム7に押されて吸気弁4が開く場合と比べると、吸気弁4の開く時期が早くなる。また、この場合は、ロッカーアーム21のレバー比が小さくなる。
一方、押圧部材31がカムシャフト3の回転方向の前方に移動した場合(図9参照)は、実質的に第2のカム8の回転位相が第1のカム7に対して遅れる。すなわち、受圧部23が第1のカム7のノーズ部7bに接触した後に押圧部材31が第2のカム8のノーズ部8bに接触する。この場合は、吸気弁4の閉じる時期が押圧部材31の位置に基づいて決まり、受圧部23が第1のカム7に押された状態で吸気弁4が閉じる場合と比べると、吸気弁4の閉じる時期が遅くなる。この場合は、ロッカーアーム21のレバー比が大きくなる。
このように構成された動弁装置において、エンジンの運転状態が予め定めた低負荷、低速運転状態である場合は、アクチュエータ26がロッカーシャフト25を駆動することにより、押圧部材31が図1に示す中立位置に位置付けられる。ここでいう低負荷、低速運転状態とは、エンジンの負荷が予め定めた負荷閾値より低い状態と、エンジンの回転速度が予め定めた速度閾値より低い状態とのうち少なくともいずれか一方の状態であることをいう。
押圧部材31が中立位置に位置している場合は、吸気弁4のバルブリフト量が図6に示すように変化する。図6に示す実線は、第1のカム7のバルブリフトカーブを示す。すなわち、この実線は、第2のカム8が設けられていないと仮定して第1のカム7のみがロッカーアーム21を押す場合のバルブリフト量の変化を示す。図6に示す破線は、第2のカム8のバルブリフトカーブを示す。すなわち、この破線は、第1のカム7が設けられていないと仮定して第2のカム8が押圧部材31を押す場合のバルブリフト量の変化を示す。
押圧部材31が中立位置に位置している状態においては、図6中に実線で示すように、第1のカム7がロッカーアーム21の受圧部23を押し、押圧部24が吸気弁4を押す状態で吸気弁4が開閉する。この吸気弁4は、カム回転角が図6に示すA°であるときに開き、カム回転角がB°であるときに閉じる。この場合のバルブ作用角は、カム回転角B°からカム回転角A°を差し引いた角度で、図6中にα1で示す角度になる。この場合、第2のカム8から押圧部材31を介してロッカーアーム21に押圧力が伝達されることはない。
エンジンの負荷が上述した負荷閾値を越えた場合や、エンジンの回転速度が上述した速度閾値を越えると、アクチュエータ26がロッカーシャフト25を駆動し、制御アーム27が前進位置または後退位置に向けて揺動する。このときの制御アーム27の揺動方向は、エンジンの点火時期、排気弁の開閉時期などの基本的な構成や、そのときの運転状態などに基づいて決めることができる。
制御アーム27が図7に示すように前進位置に位置付けられると、押圧部材31が中立位置から第2のカム8の回転方向の後方に移動する。この場合の吸気弁4のバルブリフト量は、図8中に太線で示すように変化する。この場合は、受圧部23が第1のカム7のノーズ部7bによって押される以前に押圧部材31が第2のカム8のノーズ部8bによって押される。このため、吸気弁4は、第1のカム7によりロッカーアーム21が押されることによって開くときのカム回転角A°より小さいカム回転角C°のときに開く。すなわち、吸気弁4は、カム回転角A°からカム回転角C°を差し引いた角度だけ進角して開く。
吸気弁4が開いた直後は、第2のカム8がロッカーアーム21を押す状態である。このときの吸気弁4のバルブリフト量は、第2のカム8のバルブリフトカーブに示すように増大する。しかし、カム回転角がD°に達すると、第1のカム7がロッカーアーム21を押す状態に変わる。このため、カム回転角がD°を越えた後は、第1のカム7のバルブリフトカーブに示すように吸気弁4のバルブリフト量が変化する。この場合、吸気弁4は、カム回転角がB°のときに閉じる。この場合のバルブ作用角α2は、上述したバルブ作用角α1と比べると、カム回転角A°からカム回転角C°を差し引いた角度だけ進角側に拡がる。
制御アーム27が図9に示すように後退位置に位置付けられると、押圧部材31が中立位置から第2のカム8の回転方向の前方に移動する。この場合の吸気弁4のバルブリフト量は、図10中に太線で示すように変化する。この場合は、押圧部材31が第2のカム8のノーズ部8bによって押される以前にロッカーアーム21の受圧部23が第1のカム7のノーズ部によって押される。このため、吸気弁4は、第1のカム7によりロッカーアーム21が押されることによってカム回転角A°のときに開く。
吸気弁4が開いた後、カム回転角がE°に達するまでは、第1のカム7がロッカーアーム21を押す状態となる。このときの吸気弁4のバルブリフト量は、第1のカム7のバルブリフトカーブに示すように変化する。
カム回転角がE°を越えると、第2のカム8がロッカーアーム21を押す状態に変わる。このため、カム回転角がE°を越えた後は、第2のカム8のバルブリフトカーブに示すように吸気弁4のバルブリフト量が変化する。カム回転角E°のときの第2のカム8のバルブリフト量L1は、ロッカーアーム21のレバー比が大きくなっているために、図8に示すカム回転角D°のときのバルブリフト量より多い。しかし、このバルブリフト量L1は、第1のカム7の最大バルブリフト量L2より少ない。
すなわち、この実施の形態による第2のカム8のノーズ部8bは、図9に示すように、ロッカーアーム21のレバー比が最大になる位置に押圧部材31が移動した状態において、最大バルブリフト量が第1のカム7の最大バルブリフト量L2より少なくなる形状に形成されている。
カム回転角E°を越えた後、吸気弁4のバルブリフト量が第2のカム8のバルブリフトカーブに示すように減少すると、吸気弁4は、カム回転角がB°より大きいF°のときに閉じる。この場合のバルブ作用角α3は、上述したバルブ作用角α1と比べると、カム回転角F°からカム回転角B°を差し引いた角度だけ遅角側に拡がる。
このため、この実施の形態による動弁装置1においては、押圧部材31がカムシャフト3の回転方向の後方に移動することによって、バルブ作用角が進角側に拡がる。(図8)また、押圧部材31がカムシャフト3の回転方向の前方に移動することによって、バルブ作用角が遅角側に拡がる。(図10)
したがって、この実施の形態によれば、押圧部材31の位置を変えることによりバルブ作用角の大きさを制御可能なエンジンの動弁装置を提供することができる。
この実施の形態によるロッカーアーム21のレール34は、吸気弁4のリフト量が0になる状態において、カムシャフト3の軸心Cを中心とする断面円弧状に形成されている。
このため、押圧部材31が第2のカム8のベース円部8aに接触する状態を保ちながら円滑に移動する。したがって、吸気弁4が閉じている状態で制御アーム27を速やかに揺動させることができるから、エンジンの回転速度が高い場合であってもバルブ作用角を変えることが可能なエンジンの動弁装置を提供することができる。
この実施の形態による補助アーム22は、制御アーム27を軸線方向の両側から挟む位置にそれぞれ設けられている。押圧部材31は、2つの補助アーム22どうしの間に架け渡された連結軸32と、この連結軸32の中央部に回転自在に支持されたローラ33とを含む。連結軸32の両端部がロッカーアーム21に接触し、ローラ33が第2のカム8に接触して回転する。
このため、この実施の形態によれば、押圧部材31が第2のカム8のベース円部8aに接触する状態を保ちながらより一層円滑に移動する。したがって、この実施の形態によれば、バルブ作用角の大きさをエンジン運転中に応答性よく制御可能なエンジンの動弁装置を提供することができる。
この実施の形態による第1、第2のカム7,8は、それぞれバルブリフト量が0になるベース円部7a,8aと、このベース円部7a,8aから径方向の外側に予め定めた突出量だけ突出するノーズ部7b,8bとを有している。第2のカム8のノーズ部8bは、ロッカーアーム21のレバー比が最大になる位置に押圧部材31が移動した状態で最大バルブリフト量が第1のカム7の最大バルブリフト量より少なくなる形状に形成されている。
このため、押圧部材31の位置とは無関係に、第1のカム7がロッカーアーム21の受圧部23を押すことによって、吸気弁4のバルブリフト量が最大になる。したがって、この実施の形態によれば、最大バルブリフト量を一定としてバルブ作用角の大きさを制御可能なエンジンの動弁装置を提供することができる。
(第2の実施の形態)
上述した実施の形態においては、カムシャフトが図1において時計方向に回転する例を示した。しかし、カムシャフトの回転方向は、図1において反時計方向とすることができる。この場合の実施の形態を図11〜図14によって詳細に説明する。これらの図において、前記図1〜図10によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図11に示すカムシャフト3の回転方向は、同図において反時計方向である。押圧部材31が図11に示すように中立位置に位置している場合は、カムシャフト3の回転方向とは無関係に第1のカム7によって吸気弁4が開閉される。すなわち、この場合は、図12に示すように、カム回転角がa°であるときに吸気弁4が開き、カム回転角がb°であるときに吸気弁4が閉じる。この場合のバルブ作用角は、カム回転角b°とカム回転角a°との差であるβ1となる。
図11に示す制御アーム27が前進位置に位置付けられ押圧部材31がロッカーシャフト25から離間する方向に移動し、カムシャフト3の回転方向の前方に位置している場合は、図13に示すように、カム回転角がa°であるときに第1のカム7がロッカーアーム21を押すことによって吸気弁4が開く。その後、カム回転角がc°に達するまでは、第1のカム7がロッカーアーム21を押す状態を保つために、第1のカム7のバルブリフトカーブに示すように吸気弁4のバルブリフト量が変化する。
カム回転角がc°に達した後は、第2のカム8がロッカーアーム21を押す状態に変わるために、吸気弁4のバルブリフト量は第2のカム8のバルブリフトカーブに示すように減少する。この場合、吸気弁4は、カム回転角がd°であるときに閉じる。この場合のバルブ作用角β2は、上述したバルブ作用角β1と比べて、カム回転角d°とカム回転角b°との差に相当する角度だけ遅角側に広くなる。
図11に示す制御アーム27が後退位置に位置付けられ押圧部材31がロッカーシャフト25に接近する方向に移動し、カムシャフト3の回転方向の後方に位置している場合は、図14に示すように、カム回転角がe°であるときに第2のカム8が押圧部材31を介してロッカーアーム21を押すことによって吸気弁4が開く。その後、カム回転角がf°に達するまでは、第2のカム8がロッカーアーム21を押す状態を保つために、第2のカム8のバルブリフトカーブに示すように吸気弁4のバルブリフト量が変化する。
カム回転角がf°に達した後は、第1のカム7がロッカーアーム21を押す状態に変わるために、吸気弁4は第2のカムのバルブリフトカーブに示すように動作する。この場合、吸気弁4は、カム回転角がb°であるときに閉じる。この場合のバルブ作用角β3は、上述したバルブ作用角β1と比べて、カム回転角a°とカム回転角e°との差に相当する角度だけ進角側に広くなる。
したがって、カムシャフト3の回転方向に依存することなくバルブ作用角の大きさを制御可能なエンジンの動弁装置を提供することができる。
(第3の実施の形態)
上述した実施の形態においては、最大バルブリフト量が異なる第1のカムおよび第2のカムを使用する例を示したが、第1のカムと第2のカムは、図15〜図20に示すように、同一形状のものを使用することができる。図15〜図20において、前記図1〜図14によって説明したものと同一もしくは同等の部材については、同一符号を付し詳細な説明を適宜省略する。
図15、図17および図19に示すカムシャフト3の第1のカム7と第2のカム8は、同一の形状に形成されている。カムシャフト3の回転方向は、これらの図において時計方向である。
この実施の形態による動弁装置1において、押圧部材31が図15に示す中立位置に位置している場合は、受圧部23と第1のカム7のベース円部7aとの接触点P1と、押圧部材31と第2のカム8のベース円部8aとの接触点P2とがカムシャフト3の回転方向において常に一致する。この場合は、図16に示すバルブリフトカーブに示すように吸気弁4が開閉する。すなわち、吸気弁4は、カム回転角がA°であるときに開き、カム回転角がB°であるときに閉じる。この場合のバルブ作用角はα1である。
制御アーム27が図17に示すように前進位置に揺動し、押圧部材31がカムシャフト3の回転方向の後方に移動すると、吸気弁4は第2のカム8が押圧部材31を介してロッカーアーム21を押すことによって開く。吸気弁4は、図18に示すように、カム回転角がC°のときに開く。この場合、押圧部材31が中立位置に位置しているときと比べてロッカーアーム21のレバー比が小さくなる。このため、第2のカム8のバルブリフト量が相対的に少なくなり、カム回転角がD°のときに、第1のカム7がロッカーアーム21を押し始める。
カム回転角がD°を越えた後は、吸気弁4が第1のカム7のバルブリフトカーブに示すように動作する。吸気弁4のバルブリフト量は、第1のカム7がロッカーアーム21を押す状態で最大になる。この場合、吸気弁4は、カム回転角がB°のときに閉じる。この場合のバルブ作用角α2は、押圧部材31が中立位置に位置している場合と比べると、カム回転角A°とカム回転角C°との差分だけ進角側に拡がる。
図17に示す状態においては、第2のカム8と押圧部材31との接触点P2が、カムシャフト本体6の軸線方向から見て、第1のカム7とロッカーアーム21(受圧部23)との接触点P1よりロッカーアーム21のレバー比が小さくなる方向に偏って位置している。この状態においては、2つのカム7,8の形状が同一であるにもかかわらず、最大バルブリフト量が一定になる状態(図16の最大バルブリフト量と同一)でバルブ作用角の大きさを制御することができる。
制御アーム27が図19に示すように後退位置に揺動し、押圧部材31がカムシャフト3の回転方向の前方に移動すると、吸気弁4は第1のカム7がロッカーアーム21を押すことによって開く。吸気弁4は、図20に示すように、カム回転角がA°のときに開く。この場合、押圧部材31が中立位置に位置しているときと比べてロッカーアーム21のレバー比が大きくなる。このため、第2のカム8のバルブリフト量が相対的に多くなり、カム回転角がE°のときに、第2のカム8が押圧部材31を押し始める。
カム回転角がE°を越えた後は、吸気弁4が第2のカム8のバルブリフトカーブに示すように動作する。この場合の吸気弁4のバルブリフト量は、第2のカム8がロッカーアーム21を押す状態で最大になる。この場合、吸気弁4は、カム回転角がF°のときに閉じる。この場合のバルブ作用角α3は、押圧部材31が中立位置に位置している場合と比べると、カム回転角F°とカム回転角B°との差分だけ遅角側に拡がる。このため、ロッカーアーム21のレバー比が大きくなる方向に押圧部材31が移動する場合であっても、バルブ作用角の大きさを制御することができる。
1…動弁装置、2…シリンダヘッド、3…カムシャフト、4…吸気弁、5…排気弁、6…カムシャフト本体、7…第1のカム、7a,8a…ベース円部、7b,8b…ノーズ部、8…第2のカム、21…ロッカーアーム、22…補助アーム、23…受圧部、24…押圧部、25…ロッカーシャフト、27…制御アーム、31…押圧部材、32…連結軸、33…ローラ、34…レール。

Claims (6)

  1. シリンダヘッドに回転自在に支持されたカムシャフト本体と、
    前記カムシャフト本体に設けられ、このカムシャフト本体の軸線方向に並ぶ2つのカムと、
    前記シリンダヘッドに前記カムシャフトと平行に設けられたロッカーシャフトと、
    前記ロッカーシャフトを中心として揺動自在に構成され、前記2つのカムのうち一方のカムと接触可能な受圧部を有しかつ吸気弁または排気弁を押圧する押圧部を有するロッカーアームと、
    前記ロッカーシャフトを中心として揺動自在に構成された制御アームと、
    前記制御アームの揺動端部に前記ロッカーシャフトと平行な軸線を中心として揺動自在に支持された補助アームと、
    前記補助アームの揺動端部に設けられ、前記2つのカムのうち他方のカムと前記ロッカーアームとの間に位置する押圧部材とを備え、
    前記押圧部材は、前記他方のカムと前記ロッカーアームとに挟まれた状態で前記制御アームの揺動に伴って前記他方のカムの回転方向の一方または他方に移動可能であることを特徴とするエンジンの動弁装置。
  2. 請求項1記載のエンジンの動弁装置において、
    前記ロッカーアームにおける前記押圧部材が接触する部位は、吸気弁または排気弁のリフト量が0になる状態において、前記カムシャフトの軸心を中心とする断面円弧状に形成されていることを特徴とするエンジンの動弁装置。
  3. 請求項1または請求項2記載のエンジンの動弁装置において、
    前記補助アームは、前記制御アームを前記軸線方向の両側から挟む位置にそれぞれ設けられ、
    前記押圧部材は、前記2つの補助アームどうしの間に架け渡された連結軸と、この連結軸の中央部に回転自在に支持されたローラとを含み、
    前記連結軸の両端部が前記ロッカーアームに接触し、
    前記ローラが前記他方のカムに接触して回転するものであることを特徴とするエンジンの動弁装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちいずれか1つに記載のエンジンの動弁装置において、
    前記2つのカムは、それぞれバルブリフト量が0になるベース円部と、このベース円部から径方向の外側に予め定めた突出量だけ突出するノーズ部とを有し、
    前記他方のカムのノーズ部は、前記ロッカーアームのレバー比が最大になる位置に前記押圧部材が移動した状態で最大バルブリフト量が前記一方のカムの最大バルブリフト量より少なくなる形状に形成されていることを特徴とするエンジンの動弁装置。
  5. 請求項1ないし請求項3のうちいずれか1つに記載のエンジンの動弁装置において、
    前記2つのカムは、同一形状に形成され、
    前記他方のカムと前記押圧部材との接触点は、前記カムシャフト本体の軸線方向から見て、前記ロッカーアームと前記一方のカムとの接触点よりロッカーアームのレバー比が小さくなる方向に偏る位置で移動することを特徴とするエンジンの動弁装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のうちいずれか1つに記載のエンジンの動弁装置において、
    さらに、前記ロッカーシャフトを回動させるアクチュエータを備え、
    前記制御アームは、前記ロッカーシャフトと連結され、前記ロッカーシャフトを前記アクチュエータが駆動することにより揺動することを特徴とするエンジンの動弁装置。
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