JP4941078B2 - 界磁子、回転電機 - Google Patents

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本発明は界磁子及び回転電機に関し、特に表面磁石型かつラジアルギャップ型の界磁子及び回転電機に関する。
表面磁石型かつラジアルギャップ型の回転電機は、ティースを有する電機子と、磁石を有する界磁子とを備えている。当該界磁子と当該電機子のいずれか一方は、中心軸を回転軸として回転する回転子として、他方は固定子として採用される。
上記磁石と上記ティースとは互いに、エアギャップを介して対向する。当該磁石は、ティース側の表面全体が露出している。当該磁石で生じた磁束の漏洩を防止するため、換言すれば当該磁束の多くを電機子に鎖交させるため、回転軸に沿う方向についての長さは、互いに対向する磁石とティースとでほぼ同じである。
なお、本発明に関連する技術を以下に示す。
特許第3580878号公報 特開2001−244110号公報 特開2005−198447号公報
しかし、ティースには巻線が配置されるので、巻線の厚みの分だけ回転電機は、回転軸に沿う方向において大きくなる。当該方向において、巻線を含めた電機子の長さと、磁石の長さとを同じにすれば、ティースの長さが磁石の当該長さよりも小さくなり、磁石で生じた磁束が漏洩する。以下、この磁束の漏洩について説明する。
図18は、回転軸に沿う方向において、ティースの長さが磁石の長さよりも小さい場合の、表面磁石型かつラジアルギャップ型かつアウターロータ型の回転電機9の主要部の構成を部分的に示す斜視図である。
図18に示すように、回転電機9は、周方向に沿って交互に磁極が交代する径方向内側面926iを有するリング形状のロータマグネット926と、ロータマグネット926の径方向外側面926hを覆うリング形状のヨーク924とを備える。
さらに、回転電機9はステータコア942を有するステータを備える。ステータコア942は、図示しないコイルが巻回されるティース9422を含んでいる。ティース9422は、径方向外側へ向かって放射状に伸び、先端においてロータマグネット926の径方向内側面926iと対向する。
図19は、径方向内側から見たロータマグネット926及びステータコア942を部分的に展開して示す模式図である。図20は、周方向から見たロータマグネット926、ヨーク924、ステータコア942及びコイル944を部分的に示す模式図である。
ロータマグネット926は周方向に沿って交互に磁極が交代するので、径方向内側面926iにおいて異なる磁極が隣接する。よって図19に示されるように、ティース9422と対向しない位置で、径方向内側面926iの一の磁極と他の磁極との間に漏れ磁束LMが流れる。
また、ヨーク924が設けられているので、図20に示されるように、径方向内側面926iとヨーク924との間にも、ティース9422と鎖交しない漏れ磁束LMが流れる。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、磁石で発生した磁束を効率良く利用することが目的とされる。
この発明の請求項1にかかる界磁子は、中心軸(91)の周りで周方向(93)に沿って輪になって配置され、前記輪について径方向(94)の一方側に第1の磁極面(126i)を呈する磁石(126)と、前記中心軸に沿う方向(92)において前記第1の磁極面の少なくとも一部を露出させつつ、前記第1の磁極面を覆う磁性体板(128)とを備え、相互に隣接する前記磁石の前記第1の磁極面をそれぞれ覆う一対の前記磁性体板同士は相互に離間する。
そして、前記磁石(126)には、前記磁性体板(128)が嵌め込まれる溝(1261)が設けられる。
また前記磁石(126)は、前記径方向(94)の他方側に第2の磁極面(126h)を呈する。
そして、相互に隣接する前記磁石(126)の前記第2の磁極面の間に跨って設けられ前記第2の磁極面を覆う第1部分(1241)と、前記磁石(126)の前記方向(92)についての前記端面(126u)を覆って前記第1部分とは別体の第2部分(1242)とを有するヨーク(124)と、前記磁性板を前記一方側から押さえる環状の非磁性体(120)を更に備える。
そして前記磁石と前記ヨークは、磁石粉末を樹脂で結合したプラスチック磁性体で構成されている。
この発明の請求項にかかる界磁子は、請求項記載の界磁子であって、前記第2部分(1242)は、前記第1の磁極面(126i)に対して前記他方側へ退いている。
この発明の請求項にかかる界磁子は、請求項記載の界磁子であって、前記ヨーク(124)の前記部分(1242)は、前記径方向(94)において、少なくとも前記磁石(126)の前記端面(126u)の中央近傍まで退いている。
この発明の請求項にかかる回転電機は、請求項1乃至請求項のいずれか一つに記載の界磁子(12)と、前記界磁子に対して前記磁性体板(128)側に設けられる電機子(14)とを備える。
この発明の請求項にかかる回転電機は、請求項記載の回転電機であって、前記電機子(14)は、前記磁性体板(128)に対向するティース(142)を有し、前記中心軸(91)に沿う前記方向(92)において前記ティースは前記磁石(126)よりも小さい。
この発明の請求項1にかかる界磁子によれば、磁性体板で覆われずに露出した第1の磁極面に流出入する磁束の少なくとも一部は、その表面近傍における空間を避けて、より透磁率が高い磁性体板を経由する。よって、当該磁性体板側で当該界磁子と対向する電機子において、中心軸に沿う方向についての長さが磁石よりも小さいティースを採用することができる。しかも、周方向に沿った方向での磁性体板同士で磁束が短絡的に流れることもない。これにより、磁石で発生する磁束は界磁磁束として効率良く利用される。
そして、磁性体板を溝に嵌め込むだけで磁性体板を磁石に固定することができるので、界磁子の製造が簡易である。
そして、磁性体板を第1の磁極面に密着して固定できる。
そして、磁石について磁性体板とは反対側の第2の磁極面に生じた磁束を、ヨークを設けることで磁性体板側へと導くことができる。よって、界磁子の磁気特性が高まる。
更に、第1部分と第2部分とが別体であるので漏れ磁束を低減する観点で望ましい。
更に、磁石及びヨークが磁石粉末を樹脂で結合したプラスチック磁性体で構成されているので、射出成型によって一体成型できる利点がある。
この発明の請求項にかかる界磁子によれば、ヨークの周方向に対する断面積が大きくなるので、ヨークでの磁気飽和が防止される。しかも、ヨークの上記部分が第1の磁極面に対して他方側へ退いているので、第1の磁極面と第2の磁極面との間で当該部分を介した磁束の短絡が低減される。
この発明の請求項にかかる界磁子によれば、ヨークの上記部分を介した磁束の短絡が殆どない。
この発明の請求項にかかる回転電機によれば、中心軸に沿う方向において磁石よりも小さいティースを有する電機子を採用しても、界磁子の磁石で生じた磁束は電機子に鎖交しやすい。よって、回転電機の効率及び出力を低下させずに、回転電機の当該方向についての長さを小さくすることができる。
この発明の請求項にかかる回転電機によれば、中心軸に沿う方向において電機子を小型化する。しかも、ティースが磁性体板に対向しているので、磁性体板を経由して流れる磁束の多くを、電機子に鎖交させることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る回転電機1と、回転電機1によって回転させられるルームエアコン室内機用のクロスフローファン5との概略の構成を示す断面図である。
カップ型のファン接続用樹脂部材122は、中心軸91と一致する円筒軸を持つ円筒部122c及び中心軸91に垂直な円板部122dを有する。ファン接続用樹脂部材122は、非磁性体の樹脂で構成される。
円板部122dの中心には、中心軸91方向に伸びるシャフト129が固定される。シャフト129は、シャフト受けに回転自在に保持されている。円板部122dは、クロスフローファン5の複数の羽部52を端部で固定するエンドプレートも兼ねる。これにより、回転電機1とクロスフローファン5とはシャフト129を介することなく直結されるので、回転電機1とクロスフローファン5との間のスペースをなくすことができ、回転電機1とクロスフローファン5とを含む送風モジュールを小型化できる。
図2は回転電機1を概念的に示す斜視図である。図3は、図で示される位置A−Aにおける回転電機1の周方向に垂直な断面を示す。当該回転電機は、界磁子12と、電機子14とを備える。回転電機1においては、界磁子12及び電機子14のいずれか一方が、中心軸91を中心として回転する回転子に、他方が固定子に、それぞれ適用される。なお、図2では、界磁子12及び電機子14の構成を明確にするために、界磁子12及び電機子14が、中心軸91の周りで周方向93において部分的に示されている。
図4は、径方向内側から見た界磁子12と、電機子14とを部分的に展開して示す模式図である。
図1を参照して、界磁子12は円筒部122cの内面に装着され、電機子14は円筒部122cの内部に収容され、かつ固定される。これにより、図1に示される態様では、界磁子12が回転子として、電機子14が固定子として機能する。
界磁子12は、磁石126と、磁性体板128とを有する。
磁石126は複数設けられ、それぞれ周方向93に沿って輪になって配置される。磁石126はいずれも、当該輪について径方向94における一方側(ここでは内側)に磁極面126iを、他方側(ここでは外側)に磁極面126hをそれぞれ呈する。
磁性体板128は、中心軸91に沿う方向92において、磁極面126iの少なくとも一部を露出させつつ、当該磁極面126iを覆う。なお図2では、方向92において磁性体板128の両側で、磁極面126iが露出している。
図3に示されるように、磁性体板128は、磁石126に設けられた溝1261に嵌め込まれる。あるいは、磁極面126iに貼り付けられても良い。図5はかかる貼付を採用した界磁子12の周方向に垂直な断面図である。ただし、前者の方が、界磁子12の製造が簡易である点で望ましい。すなわち、磁性体板128を溝1261に嵌め込むだけで、磁性体板128が磁石126に固定できる。
周方向93に沿って相互に隣接する磁石126の磁極面126iをそれぞれ覆う一対の磁性体板128同士は、相互に離間している。
界磁子12によれば、磁性体板128で覆われずに露出した磁極面126iに流出入する磁束の少なくとも一部は、その表面近傍における空間を避けて、より透磁率が高い磁性体板128を経由する。当該露出した磁極面126iに流出入する磁束を、磁性体板128を経由させる技術的な意義については後述する。
界磁子12では、上記一対の磁性体板128同士が相互に離間しているので、周方向93に沿った方向での磁性体板128同士で、磁束が短絡的に流れることがない。よって、磁石126で発生する磁束は界磁磁束として効率良く利用できる。
界磁子12の磁気特性を高めるという観点からは、図1乃至図5に示されるように界磁子12は、更にヨーク124を有することが望ましい。具体的には、中心軸91の周りで環状を呈するヨーク124が、磁石126に対して電機子14とは反対側(図2、図3)から設けられる。
かかる態様は、次のように把握することができる。すなわち、ヨーク124は、周方向93に沿って相互に隣接する磁石126の磁極面126hの間に跨って設けられる。
ヨーク124を設けることで、周方向93に沿って相互に隣接する磁石126の磁極面126hの間で磁束を短絡させることができ、以って磁極面126hで生じた磁束を磁性体板128側へと導くことができる。よって、界磁子12の磁気特性が高まる。
ヨーク124は、磁石126の方向92についての端面126u,126dを覆っても良い。かかる態様によれば、ヨーク124の周方向93に対する断面積が大きくなるので、ヨーク124での磁気飽和が防止され、以って漏れ磁束が低減できる。
漏れ磁束を低減するという観点からは、ヨーク124は、界磁子12の周方向に垂直な断面を示す図6に示されるように部分1241と部分1242とを別体としても良い。ここで、部分1241は磁極面126hを覆い、部分1242は端面126u,126dの少なくとも一部を覆う。
かかるヨーク124について、端面126u,126dを覆う部分1242は、磁極面126iに対して径方向94側へと退くことが望ましい。なぜなら、磁極面126iと磁極面126hとの間で上記部分1241を介した磁束の短絡が低減されるからである。
図7は界磁子12の、周方向に垂直な断面を示す断面図であり、部分1242が磁極面126iに達する場合を例示している。この場合には、磁極面126iの周縁と部分1242の先端とが接近するため、両者の間に漏れ磁束LMが生じ易い。
部分1241を介した磁束の短絡を防止するという観点からは、ヨーク124の部分1241は、径方向94において、少なくとも磁石126の端面126u,126dの中央近傍まで退いていることが望ましい。
磁石126及びヨーク124は、磁石粉末を樹脂で結合したプラスチック磁性体で構成されてもよい。その場合、これらをファン接続用樹脂部材122と共に射出成形により一体成形できる利点がある。
電機子14は、ティース142と巻線144とを有し、界磁子12に対して磁性体板128側に設けられる。ティース142は、磁性体板128に対向する。巻線144は、ティース142に配置される。但し、図2及び図4では図面の繁雑を避けるべく、巻線144は省略した。
ここでは回転電機1はアウターロータ型の場合が例示されているので、ティース142は径方向外側に向かって放射状に伸び、先端において磁極面126iと対向する。ティース142の先端は、鎖交磁束を増加させるために、周方向に広がっている。ティース142は鉄等の磁性体で構成される。コイル144の巻回の態様は、集中巻及び分布巻のいずれを採用してもよい。
ティース142に、方向92についての長さが磁石126よりも小さいものを採用しても、磁石126で発生した磁束を効率良く電機子14に鎖交させることができる。なぜなら、ティース142に対向しない部分が磁極面126iにあっても、当該部分に流出入する磁束の少なくとも一部は、上述したように磁性体板128を経由して、ティース142に流出入するからである。
よって、回転電機の効率及び出力を低下させずに、方向92において電機子14を小型化することができる。しかも、ティース142が磁性体板128に対向しているので、磁性体板128を経由して流れる磁束の多くを、電機子14に鎖交させることができる。
図8は、この実施の形態にかかる界磁子の変形の構成を例示する平面図である。但し図面の繁雑を避けるために省略をしているものの、磁性体板128と反対側に(すなわち磁極面126h側に)ヨーク124を設けてもよい。
当該変形では、磁性体板128が中心軸91に向いて開口する凹部128cを有しており、この位置において磁性体板128の薄くなっている。凹部128cは方向92に延在して一対設けられる。
磁石126同士が境界126J(これは極性を異にする磁極面の境界でもある)で周方向に隣接し、磁極面126iが中心軸91から見て周方向に拡がる角度をθとすると、凹部128cは境界126Jからほぼθ/3の位置に配置される。ここでは磁石126が8個設けられている場合が例示されているので、θ=45度となる。また、図8では凹部128cの一例として、この位置において磁性体板128の厚さが零となり、実質的には磁極面126iのそれぞれを覆う磁性体板128が3個の部分に分離されている場合が例示されている。
図9は磁石126一つ当たりの界磁子の構成を例示する平面図である。ここでは図8とは異なり、凹部128cでは薄いながらも磁性体板128が厚みを有している場合が例示されている。図9ではヨーク124も例示されている。
磁性体板128は磁極面126iの、境界126J近傍で、その厚みが実質的に零となる。つまり相互に隣接する磁極面126iをそれぞれ覆う一対の磁性体板128同士は相互に離間する。そして境界126Jと凹部128cとの間には、凹部128cにおける磁性体板128の厚みよりも大きい磁性体板128の厚さで、部分128bが存在する。また同じ磁極面126iに設けられた一対の凹部128c同士の間には、凹部128cにおける磁性体板128の厚みよりも大きい磁性体板128の厚さで、部分128aが存在する。また、換言すれば部分128aは部分128bや凹部128cよりも磁極面126iの中央部に位置する。
例えば部分128aにおける磁性体板128の厚さは、部分128bにおける磁性体板128の厚さよりも厚い。例えば部分128aから凹部128cに向かって磁性体板128の厚みは階段状に減少し、部分128bはその両端に向かうに従って磁性体板128の厚みは階段状に減少する。
このような凹部128cの存在は、固定子と界磁子とのエアギャップを実質的に広げることとなり、凹部128cの位置において鎖交磁束を低減する。上述のように凹部128cを磁極面126iが中心軸91から見て周方向に拡がる角度の1/3となる位置に設ければ、三倍高調波を低減できる。
図10は本実施の形態にかかる界磁子の当該変形の効果を示すグラフであり、横軸には度を単位として機械角を、縦軸には任意単位を用いてコギングトルクを、それぞれ採っている。
グラフL1は磁性体板128を設けない場合、グラフL2は平面視上で円弧状の磁性体板128を設けた場合、グラフL3は当該変形の如く凹部128cを有する磁性体板128を設けた場合をそれぞれ示している。
グラフL1,L2,L3を比較して明白なように、磁性体板128を設けることによって、更に凹部128cを設けることによって、コギングトルクが、特に基本波の三倍成分が低減されることが理解される。
図11は本実施の形態にかかる界磁子の当該変形の効果を示すグラフであり、横軸には回転次数を、縦軸には任意単位を用いてコギングトルクの次数毎の成分をそれぞれ採っている。ここでは回転次数は基本波成分の2倍として現れている。グラフG1は磁性体板128を設けない場合、グラフG2は平面視上で円弧状の磁性体板128を設けた場合、グラフG3は当該変形の如く凹部128cを有する磁性体板128を設けた場合をそれぞれ示している。
図11においてコギングトルクは、図10と同様に、基本波の三倍成分が大きく低減されることが示されている。また、磁性体板128を設けた場合には、磁性体板128を設けない場合よりも6次成分(回転次数の12次)が多くなる副作用が発生しているが、凹部128cを設けることにより、6次成分を大きく低減していることが示されている。
このように、凹部128cを設けることにより、コギングトルクを低減するという効果が得られる。
図12は磁石126一つ当たりの界磁子の構成を例示する平面図である。ここでは図9に示された構成に対して、磁性体板128を磁極面126iとは反対側から押さえる非磁性体120を追加した構成が示されている。図13は磁性体板128が存在する位置における、界磁子の周方向に垂直な断面図である。
このような非磁性体120は、上記のコギングトルクの低減に影響を及ぼさずに、磁性体板128を磁極面126iに密着させて固定する。よって磁性体板128の奏功を阻害する可能性がある、磁性体板128と磁極面126iとの間の空隙を無くしやすい。もちろん非磁性体120は、凹部128cを有さない円弧状の磁性体板128を押さえても、同様に奏功する。
図14は本実施の形態にかかる界磁子の製造方法を説明する平面図である。図15及び図16は本実施の形態にかかる界磁子の製造方法を説明する断面図である。当該製造方法では、ヨーク124と磁性体板128とを予め容器8内で位置決めし、その後に磁石をボンド磁石にて形成する。図14では磁性体板128として凹部128cを有するものを例示したが、この製造方法において凹部128cを有さない円弧状の磁性体板128を用いてもよい。
図14は後に形成される磁石の一つ当たりの部分を示し、図15は磁性体板128が存在する位置での、図16は磁性体板128が存在しない位置での、いずれも周方向に垂直な断面を示す。容器8において、ヨーク124は磁性体板128に対して径方向の他方側に位置決めされる。容器8とヨーク124との間には開口80が空いており、ここから流動性あるボンド磁石材料を、磁性体板128とヨーク124との間に流し込む。
その後、ボンド磁石材料を固化させ、ボンド磁石材料に着磁を行って磁石を形成する。このようにして界磁子を製造することにより、磁石と磁性体板128との密着が容易となる。
図17は、容器8でヨーク124と磁性体板128とが位置決めされた様子を示す断面図であり、磁性体板128が存在する位置での周方向に対する断面を示す。
磁性体板128とヨーク124とを、非磁性体81で連結してから容器8に収めて位置決めする。これにより、磁性体板128とヨーク124とを容器8において位置決めする場合よりも、容器8に入れやすくなる。
電機子14が界磁子12の内周側に設けられた回転電機について説明したが、上述した内容は、電機子14が界磁子12の外周側に設けられた回転電機についても適用できる。ただし、次の読み替えの必要がある。すなわち、「径方向94側」を「径方向94とは反対側」と、「径方向94とは反対側」を「径方向94側」と、それぞれ読み替える。
特に、電機子14が界磁子12の外周側に設けられた回転電機においては、環状の非磁性体120を設けることが望ましい。相互に離間して配置された磁性体板128が界磁子の回転による遠心力で磁石126から剥離することを防止できるからである。
本発明の実施形態に係る回転電機によって回転させられるクロスフローファンの概略の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態にかかる回転電機を概念的に示す斜視図である。 に示される位置A−Aにおける断面図である。 径方向内側から見た界磁子と、電機子14とを部分的に展開して示す模式図である。 界磁子の断面を示す図である。 界磁子の断面を示す図である。 界磁子の周方向に垂直な断面を示す断面図である。 この実施の形態かかる界磁子の変形の構成を例示する平面図である。 磁石一つ当たりの界磁子の構成を例示する平面図である。 本実施の形態にかかる界磁子の当該変形の効果を示すグラフである。 本実施の形態にかかる界磁子の当該変形の効果を示すグラフである。 磁石一つ当たりの界磁子の構成を例示する平面図である。 磁性体板が存在する位置における、界磁子の周方向に垂直な断面図である。 本実施の形態にかかる界磁子の製造方法を説明する平面図である。 本実施の形態にかかる界磁子の製造方法を説明する断面図である。 本実施の形態にかかる界磁子の製造方法を説明する断面図である。 容器でヨークと磁性体板128とが位置決めされた様子を示す断面図である。 回転電機の主要部の構成を部分的に示す斜視図である。 ロータマグネット及びステータコアを部分的に展開して示す模式図である。 周方向から見たロータマグネット、ヨーク、ステータコア及びコイルを部分的に示す模式図である。
符号の説明
91 中心軸
92 方向
93 周方向
94 径方向
12 界磁子
14 電機子
81,120 非磁性体
124 ヨーク
126 磁石
126i,126h 磁極面
126d,126u 端面
128 磁性体板
128c 凹部
142 ティース
1242 部分
1261 溝

Claims (5)

  1. 中心軸(91)の周りで周方向(93)に沿って輪になって配置され、前記輪について径方向(94)の一方側に第1の磁極面(126i)を呈する磁石(126)と、
    前記中心軸に沿う方向(92)において前記第1の磁極面の少なくとも一部を露出させつつ、前記第1の磁極面を覆う磁性体板(128)と
    を備え、
    相互に隣接する前記磁石の前記第1の磁極面をそれぞれ覆う一対の前記磁性体板同士は相互に離間し、
    前記磁石(126)には、前記磁性体板(128)が嵌め込まれる溝(1261)が設けられ、
    前記磁石(126)は、前記径方向(94)の他方側に第2の磁極面(126h)を呈し、
    相互に隣接する前記磁石(126)の前記第2の磁極面の間に跨って設けられ前記第2の磁極面を覆う第1部分(1241)と、前記磁石(126)の前記方向(92)についての前記端面(126u)を覆って前記第1部分とは別体の第2部分(1242)とを有するヨーク(124)と、
    前記磁性板を前記一方側から押さえる環状の非磁性体(120)と
    を更に備え、
    前記磁石と前記ヨークは、磁石粉末を樹脂で結合したプラスチック磁性体で構成されている、界磁子(12)。
  2. 前記第2部分(1242)は、前記第1の磁極面(126i)に対して前記他方側へ退いている、請求項1記載の界磁子。
  3. 前記ヨーク(124)の前記第2部分(1242)は、前記径方向(94)において、少なくとも前記磁石(126)の前記端面(126u)の中央近傍まで退いている、請求項2記載の界磁子。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の界磁子(12)と、
    前記界磁子に対して前記磁性体板(128)側に設けられる電機子(14)と
    を備える、回転電機。
  5. 前記電機子(14)は、前記磁性体板(128)に対向するティース(142)を有し、
    前記中心軸(91)に沿う前記方向(92)において前記ティースは前記磁石(126)よりも小さい、請求項4記載の回転電機。
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