JP4940801B2 - コントロールセンタユニット - Google Patents

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この発明は、配線用遮断器、電磁接触器、変流器などの主回路機器と補助リレー、遅延釈放ユニットなどの制御機器とを一対の側板と底板及び背面板によって箱形に形成された中に収納し、電線や導体で回路を構成して、電力系統の制御、保護を行うコントロールセンタユニットに関するものである。
従来のコントロールセンタとしては、特許文献1及び特許文献2に記載されたものが知られている。図6は特許文献1に記載された従来のコントロールセンタユニットを前面から見た状態を示す斜視図、図7は同ユニットを後面から見た状態を示す斜視図、図8は同ユニットを上面から見た状態を示す平面図、図9は同ユニットを後面から見た状態を示す後面図、図10は同ユニットを引き外した後の空状態のコントロールセンタ箱体Bを示す斜視図である。器具取付板23としては、前部取付部23bと後部取付部23cとその間の中間折り曲げ部23aとを有する略Z字形板部分に加え、中間折り曲げ部23aから背面側へ延伸された板状の仕切り部23dを設けてある。そして、器具取付板23の前部取付部23bの前面には、電源側端子18aを中央側に向け、負荷側端子18bを側板1のある外側に向けて配線用遮断器18が取り付けられ、前部取付部23bの背面には操作用変圧器15が取り付けられている。また、後部取付部23cの前面には、電磁開閉器8と零相変流器一体形継電器(零相変流器と継電器が一体になったもの)30とが取り付けられ、さらには制御用端子台14がその取付部とともに取り付けられている。又、後部取付部23cから背面側に設けられた電源グリップ取付部に電源グリップ5が取り付けられている。また、仕切り部23dには、後部取付部23cの背面側の位置に変流器11が取り付けられている。13は配線用遮断器18を操作するための操作ハンドル、24は前横部材24aと後横部材24bとを一体化した天枠、25は底板である。ユニット本体は、側板1,2と天枠24と底板25の外周板により構成される。又、側板1,2の前後の上部にはローラ19〜22を設けるとともに、その通路となるレール26,27をコントロールセンタ箱体Bに設けている。6は主回路の配線である。
又、図11は特許文献2に記載された従来のコントロールセンタユニットを前面から見た状態を示す斜視図、図12は同ユニットを後面から見た状態を示す斜視図、図13は同ユニットを上面から見た状態を示す平面図、図14は同ユニットを後面から見た状態を示す後面図、図15は同ユニットAが収納された状態のコントロールセンタの箱体Bを示す斜視図である。ユニットAは、図15に示すように、コントロールセンタ箱体Bに多段積みして収納される。1,2はユニットAの側板であり、ユニットAの挿入.引出し用のガイド板28,29が取り付けられている。3は左右の側板1,2間の上部前側に配置された前横部材、4は左右の側板1,2間の上部後側に配置された後横部材であり、電源グリップ5が取り付けられている。16は左右の側板1,2間に配置された器具を取り付けるための略Z字形の取付板であり、中間折曲部16a、前部取付部16b、後部取付部16cからなり、前部取付部16bの前面には、電源側端子を左の側板1のある外側に向け、負荷側端子を中央側に向けた配線用遮断器7が取り付けられ、前部取付部16bの背面には、変流器11、電流センサ9、零相変流器12が横方向に並べて取り付けられている。また、後部取付部16cの前面には電磁開閉器8及び継電器17が取り付けられ、後部取付部16cの背面には他の器具から隔離して配置した操作用変圧器15が取り付けられている。13は配線用遮断器7を操作するための操作ハンドル、14は制御用端子台である。
特開2001−177926号公報 特開平6−153333号公報
従来のコントロールセンタユニットは上記のように構成されており、何れの例においても、操作用変圧器15の焼損から他の機器への影響を防止する考慮はなされているが、電解コンデンサなど周囲の温度上昇に拠って著しく寿命が低下する恐れのある機器に対する考慮が成されておらず、このような部品の劣化寿命を著しく縮めてしまう危険性があった。又、コントロールセンタユニットをコントロールセンタの箱体Bに対して挿入する際に、ユニットの質量を支えながら位置を合わせて行う必要があるが、ユニットの外形がほぼ直方体となっており、ユニットの背面側の視界が側板1,2によって遮られるため、作業がし辛く、作業者への負担が大きかった。さらに、上記何れのユニットにおいても、主回路の配線6が図8、図13など上部から見ると、ループを描く経路をたどって配線されており、一般的にループ上に構成された電線に電流が流れると、そのループの中心軸に集中して磁界が発生するため、負荷の突入電流や短絡など、主回路に流れる大電流による誘導ノイズの影響を周囲に与えやすく、電子機器などの誤作動をより誘発し易くする恐れがあった。
この発明は上記のような課題を解決するために成されたものであり、熱に弱い部品の寿命を長くすることができるとともに、コントロールセンタ箱体へのコントロールセンタユニットの挿入を容易に行うことができ、かつ主回路に流れる大電流による誘導ノイズの影響を周囲に与えることがないコントロールセンタユニットを得ることを目的とする。
この発明の請求項1に係るコントロールセンタユニットは、主回路機器と制御機器を一対の側板と底板及び背面板によって箱形に形成された中に収納し、電線や導体で回路を構成して、電力系統の制御、保護を行うコントロールセンタユニットにおいて、背面板をコントロールセンタの操作面から見て奥行き方向の最後方ではなく、中間の位置に配置し、背面板の背面のスペースには側板を設けないものである。
請求項2に係るコントロールセンタユニットは、請求項1記載のコントロールセンタユニットにおいて、背面板の背面のスペースに熱に弱い電解コンデンサを備えた電子機器を配置したものである。
請求項3に係るコントロールセンタユニットは、請求項1又は2記載のコントロールセンタユニットにおいて、主回路の配線が、どの方向から見ても完全なループを描くことがないように部品を配置したものである。
以上のようにこの発明の請求項1によれば、背面板をコントロールセンタの操作面から見て奥行き方向の最後方ではなく、中間の位置に配置し、背面板の背面のスペースには側板を設けないので、背面板の背面側における部品の点検、取付、交換等が容易になるとともに、コントロールセンタ箱体へコントロールセンタユニットを挿入する際に両者の位置関係が視認し易くなり、コントロールセンタ箱体へのコントロールセンタユニットの挿入を容易に行うことができる。
請求項2によれば、背面板の背面のスペースに熱に弱い電解コンデンサを備えた電子機器を配置したので、発熱部品から熱に弱い部品を隔離することができ、熱に弱い部品の寿命を長くすることができる。
請求項3によれば、主回路の配線がどの方向から見ても完全なループを描くことが無いように部品配置をしたので、主回路に流れる大電流による誘導ノイズの周囲への影響を少なくすることができる。
以下、この発明を実施するための最良の形態を図面とともに説明する。図1はこの発明の実施最良形態によるコントロールセンタユニットを前面から見た状態を示す斜視図、図2は同ユニットを後面から見た状態を示す斜視図、図3は同ユニットを上面から見た状態を示す平面図、図4は同ユニットを後面から見た状態を示す後面図、図5は同ユニットを挿入する直前の空状態のコントロールセンタ箱体Bと挿入するコントロールセンタユニットAの位置関係を示すとともに、従来のユニットの側板の状態を点線で付加した斜視図である。31はユニットの背面板であり、器具取付板と共用の平らな一枚板であり、その位置はコントロールセンタの操作面から見て奥行き方向の最後方ではなく、中間の位置に配置し、背面板31の背面のスペースには側板32,33を設けない。背面板31の前面右側に配線用遮断器18、その下に補助リレー34、背面板31の前面左側には電磁接触器35、その下に外部計測用の変流器11を配置した。又、配線用遮断器18の電源端子の充電部保護対策として端子カバー18cを取り付けた。又、背面板31の背面側には遅延釈放ユニット36、電流センサ9及び零相変流器12などを配置した。その時、背面板31の前面右側に取り付けた配線用遮断器18の電源側及び負荷側の配線43は背面板31の専用貫通孔31a,31bを通って背面板31の前後を最短距離で行き来するようにした。
37は底板であり、その両側端を上方に折り曲げることによりガイド部37aを設けるとともに、底板37に強度を持たせている。又、底板37上の前面右側には電子式コントローラ38を設けるとともに、底面37上の背面側には電源グリップ5を設置した。さらに、コントロールセンタ箱体Bには、底板37のガイド部37aを挿入するレール39,40を設けた。また、側板32には主回路の負荷側プラグ41と制御回路のコネクタ42を配置した。また、ユニットの上部前面側の補強のために側板32,33間の上部前面側に前横部材3を設けた。又、配線用遮断器18の操作ハンドル13が従来同様に設けられ、操作用変圧器15は背面板31の前面側に設けられている。43は各部品を電気的に接続する主回路の配線である。
上記構成においては、配線用遮断器18、電磁接触器35、変流器11などの主回路機器と、補助リレー34などの制御機器を一対の側板32,33と底板37及び背面板31によって箱形に形成された中に収納し、電線や導体で回路を構成して、電力系統の制御や保護を行うコントロールセンタユニットAを構成しており、その背面板31をコントロールセンタの操作面から見て、奥行き方向の最後方ではなく、中間の位置に配置し、背面板31の背面側のスペースには図5に示すように、側板32,33を設けていない(従来の側板1,2は背面板31の背面側まで設けられている)。このため、背面板31の背面側では、前面側に比べて換気が良くなり、また主な発熱体である配線用遮断器18や電磁接触器35を背面板31の前面側に設けるとともに、熱に弱い電解コンデンサを備えた遅延釈放ユニット36などを背面板31の背面側に配置しており、熱に弱い部品を発熱体から隔離したので、背面板31の背面側の温度上昇を抑えることができ、熱に弱い部品の寿命を長くすることができる。
又、背面板31の背面側に側板32,33が設けられていないので、背面板31の背面側に配置した部品の点検、取付、交換等を背面板31を取り外すことなく行うことができ、作業者の負担が軽くなる。さらに、同じく、背面板31の背面側に側板32,33が設けられていないので、コントロールセンタ箱体BにコントロールセンタユニットAを挿入する際に、コントロールセンタユニットAの後部とコントロールセンタ箱体Bの挿入場所の位置関係が視認し易く、これによっても作業者の負担を軽減することができる。又、主回路の配線43を、どの方向から見ても完全なループを描くことがないように部品配置を考慮したので、負荷の突入電流や短絡など、主回路に流れる大電流による誘導ノイズの周囲への影響をより少なくし、電子機器などの誤動作を抑えることができる。
この発明の実施最良形態によるコントロールセンタユニットを前面から見た状態を示す斜視図である。 実施最良形態によるコントロールセンタユニットを後面から見た状態を示す斜視図である。 実施最良形態によるコントロールセンタユニットを上面から見た状態を示す平面図である。 実施最良形態によるコントロールセンタユニットを後面から見た状態を示す後面図である。 実施最良形態によるコントロールセンタユニットを挿入する直前の空状態のコントロールセンタ箱体Bと挿入するコントロールセンタユニットAの位置関係を示すとともに、従来のユニットの側板の状態を点線で付加した斜視図である。 特許文献1に示された従来のコントロールセンタユニットを前面から見た状態を示す斜視図である。 特許文献1に示された従来のコントロールセンタユニットを後面から見た状態を示す斜視図である。 特許文献1に示された従来のコントロールセンタユニットを上面から見た状態を示す平面図である。 特許文献1に示された従来のコントロールセンタユニットを後面から見た状態を示す後面図である。 特許文献1に示された従来のコントロールセンタユニットを引き外した後の空状態のコントロールセンタ箱体Bを示す斜視図である。 特許文献2に示された従来のコントロールセンタユニットを前面から見た状態を示す斜視図である。 特許文献2に示された従来のコントロールセンタユニットを後面から見た状態を示す斜視図である。 特許文献2に示された従来のコントロールセンタユニットを上面から見た状態を示す平面図である。 特許文献2に示された従来のコントロールセンタユニットを後面から見た状態を示す後面図である。 特許文献2に示された従来のコントロールセンタユニットAが収納された状態のコントロールセンタ箱体Bを示す斜視図である。
符号の説明
11…変流器
18…配線用遮断器
18c…端子カバー
31…背面板
31a,31b…専用貫通孔
32,33…側板
34…補助リレー
35…電磁接触器
36…遅延釈放ユニット
37…底板
37a…ガイド部
39,40…レール
43…主回路の配線
A…コントロールセンタユニット
B…コントロールセンタ箱体

Claims (3)

  1. 主回路機器と制御機器を一対の側板と底板及び背面板によって箱形に形成された中に収納し、電線や導体で回路を構成して、電力系統の制御、保護を行うコントロールセンタユニットにおいて、背面板をコントロールセンタの操作面から見て奥行き方向の最後方ではなく、中間の位置に配置し、背面板の背面のスペースには側板を設けないことを特徴とするコントロールセンタユニット。
  2. 背面板の背面のスペースに電解コンデンサを備えた電子機器を配置したことを特徴とする請求項1記載のコントロールセンタユニット。
  3. 請求項1又は2記載のコントロールセンタユニットにおいて、主回路の配線が、どの方向から見ても完全なループを描くことがないように部品を配置したことを特徴とするコントロールセンタユニット。
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