JP4940776B2 - 光ディスク記録再生装置 - Google Patents
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Description
ここでは、一例としてディスク内周側にRFIDタグを構成するICチップ210およびスパイラル状のアンテナ(アンテナコイル220)のパターンが形成された光ディスク100を示している。この光ディスク100では、中心孔110と最外周部との間の領域120に反射膜が形成され、その内部の領域130が信号記録面とされている。また、ICチップ210および無線通信用のアンテナコイル220は、反射膜の領域120と中心孔110との間の、反射膜が形成されていないクランプ領域140に設けられている。なお、アンテナコイル220は、銀(Ag)あるいはアルミニウム(Al)などの導電性材料により薄膜として形成され、ICチップ210の接続端子と導電性接着剤などにより接続される。
ターンテーブル310は、スピンドルモータ320の回転軸321と結合されている。このターンテーブル310の中央部分には強磁性体の金属部品311が備えられている。一方、チャッキングプレート330には光ディスクを上からクランプするために、その中央部に磁石331が備えられている。
ここでは例として、リーダ/ライタ側のアンテナ400が、チャッキングプレート330の支持構造である樹脂製のチャッキングプレート押さえ板333に埋め込み設置され、光ディスク100がターンテーブル310上にクランプされた状態を示している。チャッキングプレート330の支持構造体332は、チャッキングプレート330の可動範囲を規定することによって、光ディスク100のディスクトレイからの排出時に、チャッキングプレート330とターンテーブル310とを離間させ、チャッキングプレート330が光ディスク100に接触することを防いでいる。
光ディスク用ドライブでは、この図16に示すように、外界との磁気シールドを保持する必要からドライブ全体が導電性材料の筐体500で覆われているものが一般的である。この場合に、チャッキングプレートを支持する支持構造体332がこの筐体500と一体化して設けられていたり、チャッキングプレート押さえ板333の真上に当該筐体500が存在していたりする。したがって、チャッキングプレート330の主要部分を樹脂で形成するなどしても、導電性材料で構成されるドライブの筐体500がリーダ/ライタ側に搭載されたアンテナ400と近い位置に存在することが一般的であることから、アンテナ400で発生する磁界401により筐体500に渦電流が発生する。そして、こうした渦電流が磁界401による通信の阻害要因となって、光ディスク100上のICチップとリーダ/ライタ間での通信が困難となることがあった。
[第1の実施の形態]
図1は、この光ディスク記録再生装置により信号が記録および再生される光ディスクを示す平面図および断面図である。
この第1の実施の形態に係る光ディスク記録再生装置は、図2に示すように、ターンテーブル30と、その回転軸31を駆動するスピンドルモータ32を備えている。光ディスク10は、ターンテーブル30上でチャッキングプレート33によってクランプされる。このチャッキングプレート33は、その支持構造体34によって可動範囲が規定されている。また、樹脂製のチャッキングプレート押さえ板35には、光ディスク記録再生装置に搭載されたリーダ/ライタ(図示せず)のアンテナ40が埋め込まれている。その結果、光ディスク10に搭載されたICチップ21は、リーダ/ライタ側のアンテナ40との間で、アンテナコイル22を媒介とした通信が可能になる。なお、ターンテーブル30およびスピンドルモータ32を含むドライブ全体は、導電性材料の筐体50で覆われており、外界との磁気シールドが確保されている。
ここでは、正六角形の磁気シールド部材52を用いている。このように多角形形状の磁気シールド部材52を用いることにより、一枚のシート状の磁気シールド部材から複数枚の同一形状のものを切り出す場合に、図3に示す円形のものと比較して、材料の無駄な部分を小さくして材料を有効利用することができる。特に、正六角形とすることで、材料の無駄な部分を格段に少なくできるようになる。
つぎに、光ディスク記録再生装置のディスクトレイなどに設けられたターンテーブルに光ディスクを直接装着するボールチャッキング機構について説明する。
この光ディスク記録再生装置のボールチャッキング機構では、ターンテーブル60の中央にセンターハブ61を一体に形成し、外周の上面に環状のディスク載置面62を水平に形成し、これらセンターハブ61とディスク載置面62との間に環状の凹部63を形成し、センターハブ61の上端外周にテーパー面64を形成している。
この光ディスク記録再生装置のターンテーブル60には、センターハブ61に中心孔11が挿入された状態で光ディスク10が固定されている。このとき、光ディスク10はセンターハブ61の4つのボール66から外周方向および図中下側方向への力を受けているため、ターンテーブル60がスピンドルモータ32によって回転駆動されると、光ディスク10も一体に回転することになる。この光ディスク10には、図2に示すアンテナコイル22を備えたICチップモジュール20が搭載されている。
ところで、上述した2つの実施の形態では、光ディスク10の内周部に形成されている信号非記録領域であるクランプ領域13のICチップモジュール20に対応して、リーダ/ライタ側のアンテナ40が形成されているものであった。しかし、導電性材料からなるチャッキングプレート33によって光ディスク10をクランプする構造の光ディスク記録再生装置では、クランプ領域13にICチップモジュール20を埋め込んだ光ディスク10との間では、誘導磁界による通信を行うことができない。
光ディスク10は、図7に示すように、その反射膜12が成膜された記録領域に重ねてICチップモジュール70が搭載されている。このICチップモジュール70は、非接触通信用のICチップ71と3ターンのループ状のアンテナコイル72が、光ディスク10の直径よりやや小さい直径119mmのPET基板73上に被着されたものである。このPET基板73の中央には丸孔74が形成され、この丸孔74が光ディスク10の中心孔11よりやや大きな直径18mmに形成されている。
図8に示す光ディスク記録再生装置は、図1に示すものとは異なり、光ディスク10が導電性のチャッキングプレート83によってターンテーブル30上でクランプされ、スピンドルモータ32によって一体に回転駆動するものであって、チャッキングプレート83の可動範囲を規定する支持構造体84は非導体材料で構成され、そこにリーダ/ライタ側のアンテナ40が設けられている。この場合、支持構造体84とその外側の筐体50との間に磁気シールド部材54を設けることによって、導電性材料の筐体50に誘導磁界が漏れないようにしている。したがって、ICチップ71が非接触で外部との情報の受け渡しを行う際、アンテナ40で発生する誘導磁界は磁気シールド部材54を通ることになって、導電性材料の筐体50には渦電流が発生せず、ICチップ71との情報の受け渡しが阻害されなくなる。
図9のように複数枚の円環状の磁気シールド部材54を一枚の高透磁率シートから切り出す場合には、その中空部分に相当する材料だけ無駄が生じる。そこで、例として8枚の矩形形状の磁気シールド部材55を貼り合わせて円環状のアンテナ40を覆うように配置した。このように構成すれば、図9に示す形状のものと比較して、高透磁率材料を効率良く利用できる。
ここでは、チャッキングプレート83の支持構造体84もまた導体素材からなる場合に、支持構造体84に誘導磁界が漏れないようにするため、アンテナ40と支持構造体84との間に磁気シールド部材55が設けられている。したがって、ICチップ71が非接触で外部との情報の受け渡しを行う場合に、アンテナ40で発生する誘導磁界が磁気シールド部材55を通ることになって、導体材料からなる支持構造体84には渦電流が発生しなくなり、通信環境を改善できる。
最初に、高透磁率シートをカットして、そこから光ディスク側のアンテナとリーダ/ライタ側のアンテナの領域を包含する大きさの磁気シールド部材を切り出す(ステップS1)。つぎに、スパッタリングやメッキ処理、あるいはプリント処理によって、カットされた磁気シールド部材の上にアンテナパターンを形成する(ステップS2)。
Claims (4)
- ループ状またはスパイラル状のアンテナコイルとICチップとが搭載された光ディスクが挿入されたとき、前記光ディスクの信号記録領域への信号の記録および再生とともに、前記ICチップとの非接触通信が可能な光ディスク記録再生装置において、
導電性材料からなる筐体の内部に該筐体に対向する位置に配置され、前記光ディスクのセンタホールの縁を押圧する押圧機構によりターンテーブル上に前記光ディスクをチャッキングするチャッキング構造を有するディスククランプ機構と、
前記筐体の内部に配置されて、前記ディスククランプ機構に支持された前記光ディスクを前記ディスククランプ機構と一体に回転させるスピンドル部と、
樹脂材料からなる薄い円板内に埋め込んで形成され、前記光ディスクが前記スピンドル部により回転可能な状態で前記アンテナコイルを介して前記ICチップと非接触で通信するアンテナと、
シート状の高透磁率の軟磁性材料からなり、前記アンテナに対応した領域を覆う大きさを有する磁気シールド部材と、
を有し、前記筐体の内面の前記アンテナコイルに対向する位置に、前記磁気シールド部材を介在させて前記アンテナを配置した光ディスク記録再生装置。 - 前記アンテナが前記光ディスクに搭載された前記アンテナコイルと対応したループ状またはスパイラル状である場合、前記磁気シールド部材は、前記アンテナに対応した領域を覆う円環状に形成されたものである請求項1記載の光ディスク記録再生装置。
- 前記アンテナが前記光ディスクに搭載された前記アンテナコイルと対応したループ状またはスパイラル状である場合、前記磁気シールド部材は、前記アンテナに対応した領域を覆う多角形状に形成されたものである請求項1記載の光ディスク記録再生装置。
- 前記筐体が導電性材料の外装筐体の内部に設けられた非導電性の内部筐体であり、該内部筐体の内部に前記ディスククランプ機構および前記スピンドル部が収容され、前記アンテナが前記内部筐体と前記外装筐体との間に配置されている場合、前記磁気シールド部材は、前記アンテナに対向して近接する前記外装筐体との間に配置される請求項1記載の光ディスク記録再生装置。
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