JP4939728B2 - カプセル化した染料粒子の作製方法 - Google Patents
カプセル化した染料粒子の作製方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本願は、2001年9月20日付け米国出願第09/956,431号に関連する。
本発明は、概して、インク及びペイントに使用される着色剤に関し、より詳細には、着色剤を作製する方法に関する。この場合、着色剤の色分子は、インクビヒクルやそれが印刷/被覆される媒体の化学物質から、及び媒体を取り巻く環境から分離され、代わりに色分子を保護し、退色、水分等に対して安定化させる化学物質に浸漬される。
【0002】
【従来の技術】
染料は、その高い彩度、鮮やかさ、及び透明性といった理由から、インクジェットインクの着色剤として通常使用され好まれている。しかし、染料は、特に家庭用及び商用のインクジェットプリンタで主に用いられている水性インクにおいて、非常に多くのプリント耐久性の不都合を生じさせる。このような染料は典型的に水溶性であり、その結果としてプリントの耐水性が低く、且つ他の色の隣りに印刷されるか又は後で湿潤な条件にさらされた時に劣等なブリードコントロール(にじみ制御)性を呈するものである。湿りブリード(にじみ)は、通常、色相シフトを生じさせ、そしてプリントシャープネスを低下させる。
【0003】
染料の色は、媒体の化学的性質(例えば、pH)に極めて依存する。1つの印刷媒体上に印刷された染料型インクは、同一色の別の印刷媒体上に印刷された時とは異なる色相を帯びる。それ故に、広範囲にわたる媒体セットに関して、顔面の色合いのような臨界色を制御することは困難である。
【0004】
さらに、染料は、典型的に、耐光性が劣り、色によって異なった速度で退色する。ディジタル写真のような、多くの用途において、記録保管安定性は決定的に重要である。H酸アゾマゼンタ染料のような、一般に使用されている染料は、3ヶ月以内の屋内光の露光で光学濃度の20%を損失することがある。対照的に、通常のハロゲン化銀の写真は、このレベルの光学濃度を15年から30年維持する。インクの染料の寿命は、異なる染料着色剤の混合物間の光触媒反応によってさらに一層短縮される。例えば、H酸アゾマゼンタ染料は、銅フタロシアニンシアン染料と接触させて印刷した時、屋内光露光の下で数週間以内で退色する。また、染料の退色は、湿度、イオン、及び空気中の汚染物質によっても影響を受ける。吸収された湿気は、強い影響をもっており、そしてプリントフィルムにおける染料の凝集を分散(de-aggregate)させると考えられており、これによって酸素に対する暴露をより多くし、同時に、存在する酸素の含量を増やす。通常のプリントに使用される染料間の退色速度の差は、顔の色合いのような見慣れた対象における厄介な色シフト(例えば、緑または赤へのシフト)を引き起こす。
【0005】
酸化防止剤及びフリーラジカルスカベンジャーのような、色安定化添加物は、よく知られており、そして染料の耐光性を改善するべく着色インク及びコーティングに広く用いられてきた。しかし、このような添加物は、典型的に、(印刷乾燥時間を促進するために使用される)多孔質の印刷表面を含んでいる紙及び媒体のような普通の多孔質基材上に印刷されたインクジェットインクにはほとんど影響を与えない。染料と添加物は、インクが媒体の孔の中に浸透するにつれて、クロマトグラフィー的に分離されるものと考えられている。一般に、多くの添加物は染料特異であり、不適切に合わせられた染料を光触媒反応させることがある。この理由で、前述の光安定化添加物を媒体表面のコーティングに添加することは困難である。
【0006】
ある種の金属錯体染料は、染料の耐光性を著しく向上させる。例えば、銅との錯体を形成する何れかのH酸アゾマゼンタ染料は、屋内露光条件下で10年から20年のプリント耐光性を示す。これらの銅染料は、広範囲の媒体セットにわたって良好な耐光性を示す。しかし、金属錯体染料は、彩度と輝度が低い。金属は、色特性を低減すると理解されている染料の凝集を促進すると考えられている。重金属染料はホームユース(家庭内での使用)に対しては毒物学的な問題をも課することになる。金属染料は、金属を含まない染料に関わるものと同じく湿度、色にじみ、及び耐水性の問題を抱えている。
【0007】
光や湿気による劣化から染料系プリントを保護するため、ラミナント(ラミネートするもの)及びプリントオーバーコーティングもまた広く用いられてきた。典型的には、透明のプラスチックフィルム(例えば、Mylar(登録商標))をプリント表面の上にラミネートする。そのフィルムは、その下のプリント及びそこに含まれる染料に対して、酸素及び湿気への際だった障壁を与える。ポリマーオーバーコーティングも同様の障壁特性を与える。特に、ラミナントは、屋内及び屋外の両方の露光に対して写真と同等以上の色及びプリント耐久性をもたらす。不幸にも、ラミネーション(ラミネートする)部又はコーティング(コートする)部をプリンタに増設することは、ほとんどのホーム及びオフイス用プリンターにとって、コスト及び設置面積の点で不適当である。また、そのような増設によって、プリントの処理量が低減され且つ不要なコストが各プリントに付加されることにもなる。ラミナント及びプリントオーバーコートは、それらが普通紙書類の解決法をもたらさないことから、さらに一層不便である。
【0008】
最近では、インクジェットインク産業は、染料の代わりに分散型顔料着色剤を用いている。顔料は、典型的に100nmから150nmの粒子であり、これは密に凝集した、通常、結晶構造の染料又は金属酸化物を含んでいる。このようなことから、顔料は、典型的には、従来の染料を上回る、顕著な耐水性、湿りにじみ耐性、及び媒体に依存しないカラー特性を有する。さらに、顔料は、従来の染料よりはるかに優れた光安定性を示す。ある顔料型インクは、20%の光学濃度を失うまでに50年又はそれ以上の耐光性を示す。しかし、一般に凝集した着色剤の例に漏れず、顔料は彩度及び輝度について、従来の染料より顕著な低下を示す。顔料は、また、顔料の光学的及び構造的な諸特性が色によって変わるので、プリントの光沢の不均一を招来する。光沢の不均一性は、写真プリントにとっては特に受け容れられないものである。従来の染料と同様に、顔料も他の着色剤との光触媒作用的な退色を被る。顔料は、また、比較的、透明性に劣っており、そのため、上刷りのカラーが下刷りのカラーを隠す傾向がある。
【0009】
今までのところ、オフイス及び写真インクジェットプリンタ市場において要求されるカラー特性(彩度、輝度、透明性)及び耐久性(耐水性、耐光性、湿りブリード耐性)の両方をもたらす着色剤溶液はない。十分な彩度と輝度をもたらす着色剤は耐久性に劣り、そして逆も同じである。
【0010】
最近、インクジェット用の紫外線硬化型インクについての興味が高まっている。紫外線硬化型インクは、水の排除または低減によって及びインクバインダーの架橋によって、それぞれ、より高いプリント処理量及びインクの堅牢性を与える。こうしたインクは、繊維の印刷のような多くの用途、従来高彩度の染料を使用している用途をターゲットとしている。しかし、光励起された酸素と開始剤により生成される遊離基は染料着色剤を退色させることから、顔料だけが、紫外線硬化型インク用の着色剤として首尾良く用いられてきた。
【0011】
インクに比べ、染料は、一般的にプラスチック用の着色剤として使用される。染料で着色した透明プラスチックは、計器窓、自動車のテールライト、発光ダイオードの凸レンズ、卓上食器類(カップ、皿、食事道具)、キャンディ包装紙等を含む、多くの光安定性製品に普及している。これらのプラスチック中の重合体は、溶解した染料を内部に封じ込め、その染料への酸素の浸透を大きく制限している。酸素が無いと、染料の退色の主な原因となる光酸化プロセスは生じない。
【0012】
前出の問題の1つ又はそれ以上を解決しようとする試みが開示されている。
【0013】
発明の名称「ミセル基剤のインク組成物」でエム・ピー・ブリートン等に1996年1月16日に発行された特許文献1は、印刷時のインク乾燥時間を向上させるために染料−ミセル化学的作用を利用することを開示している。そのミセルは、エトキシル化アルコールによって、水溶性である個々の染料分子の周りにゆるやかに形成される。しかし、ミセルは、染料と会合するだけで、結合されないことから、当該ミセルは、事実上染料を保護することなく、そして一般には印刷時に分解される。
【0014】
発明の名称「水性インク用着色樹脂微細粒子の水性分散液」でエイチ・イドガワ等に1999年8月24日に発行された特許文献2は、耐水性及び耐光性であるとされる水性インク組成物を開示している。当該着色樹脂微細粒子の水性分散液は、水溶性の塩基性染料を、酸性官能基を有するビニルモノマーを含む混合ビニルモノマーと混合し、そしてその混合物を乳化重合することにより製造される。しかし、酸と染料の塩のカップリングは、塩基性染料がそうであるように水溶性であり、従って解離されやすい。従って幾つかの染料部分が、粒子形成中に及び印刷後に粒子からにじみ出ることになる。
【0015】
発明の名称「インク−ジェットインク調合のために二重封じ込め技術」でケー・シー・グイエンに1999年11月23日に発行され、そして本発明と同じ譲受人に譲渡された特許文献3は、ビヒクルと着色剤を含んでいて、その着色剤がプライマーのコア/シェル重合体によって閉じ込められるか又はそれと結合してプライマー/着色剤の組合せを形成し、そして印刷媒体上に印刷されると、そのプライマー/着色剤の組合せは耐久性のあるコア/シェル重合体によって閉じ込められるインクジェットインクを開示している。この特許は、その意図した目的には適切である。しかし、カプセル化する(封じ込める)材料は重合されるが、着色剤自体は重合されない。
【0016】
発明の名称「インクジェット印刷用水性インクの製造プロセス」でティー・ツツミ等に1999年12月7日に発行された特許文献4は、インクジェット印刷用水性インクの製造プロセスを開示する。当該プロセスは、塩生成基を有する重合体と疎水性染料とを水不溶性有機溶媒中に溶解して溶液を得て、水と中和剤を任意に界面活性剤と一緒にその溶液に加えて重合体の塩生成基をイオン化し、その得られる混合物を乳化し、そしてそのエマルションから溶媒を除去して、染料がその中に閉じ込められた重合体粒子の水性分散を含んでいるインクを得ることからなる。しかし、その処理は、高価な洗浄及び溶媒抽出プロセスを含む幾つかの複雑なステップを必要とする。
【特許文献1】
米国特許第5,484,475号
【特許文献2】
米国特許第5,942,560号
【特許文献3】
米国特許第5,990,202号
【特許文献4】
米国特許第5,998,501号
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
比較的簡単な処理方法を用いて、酸素の不都合な作用に抗してインクジェットインクを安定させる必要性が存在している。さらに、安定系の一部として用いられる何らかの重合体は、インクジェットインクに対する重合体の添加と常に関連する、ポリマーに起因する粘度の増加を制限する構成でなければならない。そのような構成は粒子化重合体により達成されるが、サーマルインクジェット印刷では熱剪断(thermal shear)の問題が生じ、粒子は凝集して表面へ付着する。従って、安定系を開発するには、これらの種々の問題も検討しなければならない。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明に従い、染料と水性ビヒクルとを含むインクにおける水不溶性染料を安定化させる方法が提供される。当該インクは、様々な表面の印刷媒体上に印刷することを意図したものである。当該方法は、
【0019】
(a) 実質的に水に溶けない複数の染料部分(モノマー又は分子)を用意し、
【0020】
(b) 染料分子を保護する障壁を備えるカプセル化した染料粒子を生成するために、複数の染料部分を透明の重合マトリックスに封じ込め、そして、
【0021】
(c) カプセル化した染料粒子をインクに取り込む
ことを含む。
【0022】
この場合、カプセル化した染料粒子は分散安定性であり、且つインクは、乾燥した時に耐水性となる膜を、印刷時に形成する。
【0023】
染料部分は、実質的に、水に不溶性である。従って、本発明の方法は、親水性のビヒクル中に疎水性着色剤を使用することを可能にする。こうして乾燥時に、疎水性の膜が印刷媒体上に生成する。
【0024】
得られるプリントは、媒体に依存しないカラー及び退色特性を示し、そして優れたブリードコントロール(にじみ制御)を明白に示す。印刷されるインクは、耐久性のある、光学的に透明な着色プリントを作り出し、且つ非多孔性基材に十分付着する。本発明のカプセル化した染料粒子は、顕著な粘度上昇もなしに、印刷されたインクの耐久性を生じさせる。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明は、酸素、汚れ、フリーラジカル生成物、水分、他の着色剤、インクビヒクル及び媒体の化学物質に対しての障壁となるナノ球体の重合体粒子に染料を閉じ込めることによって、インク及びコーティングについてのかね合い及び前述の問題を解決するものである。カプセル化された染料粒子系は、透明のナノ球体によってカプセル化された染料分子を含む。当該染料粒子は、重合体系に封じ込められている染料分子であってよい。あるいは、及び好ましくは、当該染料粒子は、重合によって重合体系に取り込まれている染料モノマーであってもよい。両アプローチをここに開示する。概して、用語「染料分子」及び「染料モノマー」は、まとめて「染料部分」を意味するものとして考慮される。
【0026】
得られる透明のナノ球体、即ちカプセル化した染料部分は、典型的に、直径が約50nmから200nmである。より小さい粒子はインクの粘度を上昇させる傾向があり、一方、より大きい粒子はインクに懸濁させることが困難である。
【0027】
酸素は染料退色メカニズムにおける決定的な反応物質であることから、染料への酸素の浸透を制限することによって、染料は顕著に光安定化される。カプセル化した染料粒子は、顔料の分散と同様の方法でインクビヒクル中に分散される。カプセル化(封じ込め)の処理は、重合体粒子における染料の均一な溶媒和によって、染料の彩度、輝度及び透明性を保つ。カプセル化は、異なる色の染料分子の分子会合を阻止し、これによってプリントで重なっている着色剤間の光触媒反応による退色を排除する。カプセル化は、また、染料分子とインク及び媒体の化学物質との会合も妨げ、そのため、全媒体セットにわたって安定な予期した色の印刷画像を作成することができる。
【0028】
染料をさらに光安定化させるため、各粒子は、酸化防止剤又はその他の添加物を含有することができ且つ、カスタマイズによって、全ての色について一様な一時的な退色さえ助長することができる。本重合体粒子は、カプセル化した染料が水不溶性でもよく、且つその重合体が媒体に対して膜を生成するかもしくは媒染剤を閉じ込めることができるので、固有のインク耐水性及び湿りブリード耐性を与える。カプセル化した染料粒子を含んでいるプリントは、各粒子の表面、粒径、及び構造をカラー相互間で同一に作製できる故、均一の光沢を有するであろう。その粒子のガラス転移温度を調整することにより、粒子は膜を生成することができ、光沢のあるプリントを形成する。ガラス転移の制御は、非孔質表面及び広範囲の市販コート紙への付着を助長するために用いてもよい。
【0029】
本発明のカプセル化した染料粒子は、限定するものではないが、サーマルインクジェット用インク及びピエゾ式インクジェット用インクを含むインクジェットインクに適切に採用される。カプセル化した染料粒子を含有するサーマルインクジェット用インクの場合、当該インクは、水性ビヒクルにおける熱剪断の安定性を明らかに示す。
【0030】
このように、これまで本発明の利点を水性インクジェットインクに関連させてきたが、本発明及びその利益は、着色された水性、非水性の、溶液及び固体インク、及びコーティング用途の広範囲の変形に適用できる。これらは、限定するものではないが、市販の石版インク、ペイント、布帛用インク、シルクスクリーンインク、ホットメルトインク、液体トナーインク等を包含する。カプセル化した染料粒子は、UVインク及びコーティング用途に対して、保護された染料着色剤を提供する。カプセル化した染料粒子は、プラスチック及びその他の材料における着色剤として取り込んでもよい。全ての用途において、本発明は、媒体の化学物質と相互作用することなく媒体中へ染料色を取り込む余地がある。
【0031】
構造
本発明は、分散/溶解された染料着色剤を含み且つ液状ビヒクルに分散されている何らかの重合体粒子を包含する。当該ビヒクルは、水性、非水性、極性、非極性、親油性、疎油性、溶融(ホットメルト)、又は非溶融であってよく、そして、一般に、インク又はコーティング溶液の非着色成分より成る。当該重合体粒子は、親水性、疎水性、親油性、疎油性、極性、非極性、インサイチュー重合物、架橋物、熱可塑性、凝固形成物(ホットメルト)、溶媒抽出固体重合体、磨耗ケーク又は固体重合体、有機、無機、非晶質又は結晶質であってよい。一般に、当該重合体は、それがビヒクルによって溶解もしくは浸透されず且つ選択された染料に対する酸素及び水分の優れた障壁として働くように選択される。当該染料は、任意に、粒子重合反応に参加するペンダント反応性基(例えば、アルキレート)を有するか、重合体粒子内部で結合する反応性基を有してよく、或いは染料を各粒子内部に捕捉する染料重合体(例えば、予め反応させた染料と重合体)に取り込まれてもよい。重合体粒子は、また、光劣化から染料をさらに保護する、酸化防止剤及びフリーラジカルスカベンジャー分子のような溶解された光安定剤(図1)を含んでいてもよい。好ましくは、カプセル化した染料粒子は、おおよそ50nmから200nmの直径を有する。染料のように、光安定剤は、分子として、又はより好ましくは、重合体中に取り込まれるモノマーとして存在していてよい。
【0032】
図1に示すように、カプセル化した染料分子10は、染料(着色剤)分子12、染料分子と会合した少なくとも1つの添加物分子14、及び重合体カプセル化材料16を含む。添加物分子14は、好ましくは、光安定剤を含む。図1〜4を参照して以下に当該分子系を記述するが、最も好ましい実施態様であるモノマー着色剤12及び光安定剤のようなモノマー添加剤14は、重合体16の部分として重合されることに留意しなければならない。図5を参照してそのモノマー系を以下に説明する。
【0033】
粒子構成の好ましい方法は、乳化重合である。この方法は、均一に寸法決めされたナノメートル大の粒子(ナノ球体)を作ることができるからである。先ず、重合されて粒子を形成することになるモノマー又はモノマー群に染料を溶解する。染料とモノマー溶液を重合が行われる攪拌された流体浴に滴下して添加する。染料は、任意に、塊の形でその流体浴に加えてもよい。染料モノマー溶液がエマルションを生成するように、浴液は、染料モノマー溶液と混和しないものが選択される。その浴は、粒子の直径を制御するのに使用される界面活性剤を含有してもよい。当該モノマーは、自己重合、縮合反応による重合、又は、好ましくは、(加熱された)浴に入れられた熱活性化されたフリーラジカル開始剤によるフリーラジカル付加重合によって重合してよい。この定義における用語「モノマー」は、フリーラジカル重合のみならず、縮合又は付加できる化合物を含む意味である。あるいは、カプセル化した染料粒子は、染料を溶解させた溶融重合体、非結晶質(ガラス)又は結晶性材料を、より低温の流体浴の中に噴霧又は滴下し、この溶融溶液のナノ又はマイクロ寸法の球体を形成し且つ冷やして凝固することによっても形成することができる。この後者の場合、溶融材料と浴液も混和しない。噴霧粒子は、任意に、気体(例えば、空気)にさらすことによって固化させることができる。あるいは、染料は、溶媒を使って固体重合体に溶解させてもよい。染料と重合体は、流体浴内で混和しないよう選択され、一方、溶媒は、染料−重合体及び浴溶液の両方に混和するように選択される。溶解された染料−重合体を攪拌された浴に滴下添加してナノ又はマイクロ寸法の球体を形成する。溶媒は、染料−重合体の球体を固体化するために、十分に浴液中に導入される。
【0034】
当該粒子は、酸素及び/又は水分に対して、より一層優れた障壁として働く、染料を含まない外側シェル層(図2)を補助的に含んでいてもよい。図2に示すように、図1のカプセル化した染料分子10は、補助的に、コア−シェル系20を形成する外側層18を含む。
【0035】
外側層18は、好ましくは、重合体であるほうがよく、且つ、さらに、紫外線の放射が染料12に到達するのを阻止するために1またはそれ以上の紫外線吸収体を包含してもよい。外側シェル層18に紫外線吸収体を配置することにより、吸収された光子のエネルギーは、染料12まで著しく伝達されることはなく、従って、染料の色をさらに安定化させる。外側層12(又は、1つ以上であってもよいことから層群)は、コア10とは異なる粒子表面のガラス転移温度(Tg)を示すように、1又はそれ以上の重合体を含んでもよい。例えば、コア10は、耐久性を最適化するべくガラス転移温度(Tg)の高い重合体を含んでいてよく、一方、外側層18は、プリント膜における膜形成又は粒子凝集、又は、印刷媒体への付着/熱融解を促進できるよう、より低いガラス転移温度(Tg)を有していてもよい。外側層の重合体18を含んでいる反応物(例えば、1又はそれ以上のモノマー)は、好ましくは、浴液と混和しないように選択され且つその浴に加えた時には、予め形成された染料含有粒子10に種晶が入れられる。外側セル層18は、その後、フリーラジカル開始剤の添加によって重合される。「耐久性」は、印刷されたインクが改良された耐光性、耐水性、湿りこすり汚れ耐性、耐湿性、及びガス耐性を明らかに示す意味である。
【0036】
図2の粒子20は、あるいは、重合体シェル又はシェル群18により閉じ込められた染料含有液体コア16を含んでいてもよい。染料12は、その他任意の光安定化添加物14と同様に、コア液16に溶解される。従来のマイクロカプセル化の製造技術、例えば、界面又はコアセルベーションマイクロカプセル化を用いてもよい。乳化重合の場合のように、染料12とコア液16は、反応浴で混和されないよう選択する。コア液16は、浴液ではなくコア液に相溶且つ溶解できる部分Aの反応物(例えば、ホルムアルデヒド)を含んでいてもよい。反応浴液は、コア液16に混和せず且つ浴液に溶解できる部分Bの反応物(例えば、尿素)を含んでいてもよい。コア液溶液16(染料12を含有する)を攪拌された反応浴に滴下して加え、ナノ又はマイクロ寸法の球体を形成する。当該部分A及びBの反応物は、コア液/浴液の界面で相接し、そして縮合反応により重合して、コア液16を閉じ込めている薄いシェル18を形成する。このシェル18は、前述の外側シェル層構成技術を用いて追加シェル(図示せず)と重層してもよい。
【0037】
図2の粒子20は、あるいは、マイクロメートル又はナノメートル寸法の粒子を形成するべく粉砕されている染料含有固体重合体16を包含してもよい。当該重合体16は、例えば、予め粉砕された沈殿物又はケークを形成するべく溶媒溶液中の溶解モノマーと染料12とのフリーラジカル付加反応によって構成してもよい。同様に、染料12を融解温度又はその近くの融解温度の事前形成重合体又は溶媒中に溶解させ、粉砕に受け容れられる形に型取り、成形又は押出してもよい。前述の粒子構成技術の何れかの場合と同様に、染料−重合体溶液は、酸化防止剤及びフリーラジカルスカベンジャーのような補助的な光安定化化合物14を含んでいてもよい。粉砕工程を介して作られた粒子は、勿論、より球状でなく且つより顔料に似た寸法、粒度分布及び形状となろう。
【0038】
図3に示したように、構成された染料カプセル化粒子10は、粒子の分散をイオン的又は立体的に安定化させる粒子表面基22を含有することによってインクビヒクル中に分散させることができる。カルボン酸表面基22(COO−K+)が示されているが、他にも多様な周知の表面基があり、それにはスルホネート、第四アミン、及び使用され得る同様のものを含む。このような表面イオン分散安定化によって、印刷時に、印刷媒体表面上の反対の電荷を持つイオン基がカプセル化した染料粒子10を捕捉することが可能になり、「定着」としてよく知られているプロセスにおける印刷品質、カラー密度及び耐水性が改善されている。定着処理は、CaCl2のような塩を使用している染料型インクで、しばしば用いられる。しかし、ここでは、従来技術の定着剤で実施されているように、耐久性を決定すべく染料分子を定着するというより、むしろカプセル化した染料粒子は、印刷画像の耐久性を決定する膜を形成するのである。定着処理は、印刷時に、印刷媒体上にカプセル化した染料粒子を捕捉し、そしてその後、膜形成処理が行われる。
【0039】
表面イオン22はまた、液体トナー電子写真式及びイオノグラフィー式の印刷システムにおいて、染料着色剤を電気泳動によって像形成し且つ転写するのに用いてもよい。粒子10は、また、普通の重合体又は界面活性剤からなる分散剤によって分散させてもよい。この場合、重合体の分散剤は、一般に、図4に示すように、粒子可溶セグメント24とビヒクル可溶セグメント26から成るブロック重合体からなる。粒子可溶セグメント24は、粒子10の表面上へ化学的に吸着し、一方、ビヒクル可溶セグメント26は、ビヒクル内の分散支援をもたらす。
【0040】
あるいは、粒子10は、液体−固体の界面で自然に生ずる電子二重層(ゼータポテンシャル)によって分散させてもよい。分散安定性もこれらの何らかの組合せによって取り入れられてもよい。理想的には、粒子はビヒクル中に形成されたエマルションである、即ち、反応浴はビヒクルそのものである。これによって、ビヒクル中に後から取込むための、粒子の分離及び精製の段階が除かれる。
【0041】
好ましくは、本発明の実施において用いられる着色剤12は、重合体16内に重合するように、反応性である。非着色剤部分14は、好ましくは、光安定化性であり、且つ酸化防止剤、フリーラジカル失活剤(free-radical quencher:フリーラジカルのはたらきを抑えるもの)、及び光子エネルギー吸収体を含む。このような光安定化性分子はよく知られている。
【0042】
各ナノ球体の粒子10に取り込まれた着色剤分子(染料)12は、好ましくは重合中又は重合に引き続いて粒子の中に反応させられる。例えば、染料12は、粒子のフリーラジカル重合中に重合体の主鎖の一部を形成するペンダント(メタ)アクリレート基を含むことができる。このような反応は、染料10内へのより多量の染料の充填を可能にするものである。事前重合体(プレポリマー)混合物に含まれる非単量体成分は、重合によって個体へと濃縮するにつれて粒子から絞り出される傾向があることを、本発明者は見出している。
【0043】
好ましくは、粒子10中の着色剤12は光安定化基14を伴う。この場合、光安定化体14は、好ましくは、重合の間に粒子内に反応し且つ粒子鎖の塊(バルク)を形成する反応性モノマーでもある。
【0044】
理想的には、光安定剤のモノマーは、重合体粒子10の非染料成分14のバルクを含む。例えば、粒子10は、20〜30wt%の染料モノマー12と、60〜70wt%の光安定剤のモノマー14と、10wt%の分散安定化重合体16とを含有する。実際の組成物は、各粒子の熱−物理的な特性に影響する架橋結合を形成するジ−又はトリ−反応性モノマー/オリゴマーも数パーセント含むように調整してもよい。ほとんど光安定剤成分から成る粒子10を構成することにより、取り込まれた染料12を、退色に対して染料を安定化させる固定環境に浸漬することができる。高濃度の光安定剤14は、所与の染料成分12が安定化成分と化学的に会合する蓋然性を高める。従って、図において1つの光安定剤14が1つの染料分子12と会合して示されているが、好ましくは、光安定剤14の、染料12に対する比は、1:1より大きく、最も好ましくは、3:1である。
【0045】
ここに記述の系における光安定剤モノマーの重合に関連して、当該光安定剤は重合反応に負の効果を及ぼし得ることが分かるであろう。しかし、光安定剤は、重合中にそれらを不活性にするべく修飾することができ、そしてその後、重合が完了すると、熱などによって再度活性化させ得ることが知られている。
【0046】
図5は、本発明の最も好ましい実施態様を示しており、これは自己分散型の重合体16を含み、その重合体の表面に安息香酸基22を有しており、当該自己分散型の重合体は、染料12と、ヒドロキシ安息香酸(HBA)からなる光安定剤14とを含んでいる。HBAは、下式の化合物を形成するべく(例えば、ヒドロキシエチルアクリレートとのエステル化により)反応性のアクリレートモノマーに変換させることができる。
【0047】
CH2=CHCOOCH2CH2OOC(C6H4)OH
【0048】
図示した染料12は、アゾ染料のモノマーであるが、本発明は図示された特定の染料に限定されるものではない。フェノール基は、重合中は保護されそしてその後で保護が解かれなければならない。フェノールを保護する1つの一般的な例は、それらを塩の形にすることである。
【0049】
【実施例】
実施例I
下記は、(光安定剤を含まない)水性インク用の、カプセル化した染料粒子を製造するための例示的な化学反応及び合成プロセスである。
【0050】
〔プレ−エマルションモノマー混合物〕
【0051】
2g Neozapon Red 335(水不溶性)染料
【0052】
10g メタクリル酸メチル
【0053】
1g メタクリロイルオキシコハク酸エチル(粒子中へ反応させた粒子分散剤)
【0054】
3g 脱イオン水
【0055】
1g 脱イオン水中の 30% Rhodafac RS710 界面活性剤
【0056】
〔反応浴〕
【0057】
34g 脱イオン水
【0058】
0.1g 過硫酸カリウム(熱開始剤)
【0059】
列挙した成分の各々をその順序で添加することにより、プレーエマルションを製造した。反応浴は、水を三ツ口フラスコで90℃まで加熱して調製した。続いて、熱開始剤を反応浴に添加した。添加漏斗を使って10分間にわたってプレ−エマルション溶液を反応浴に滴下方式で加えた。機械式攪拌器によってその反応浴を連続的に攪拌した。その浴を90℃で1時間保持し、次いで、45℃に冷却した。その後、17.5%の水酸化カリウム1グラムを反応混合物に添加して、水ビヒクル中での分散安定性のため粒子表面のカルボン酸基を塩の形に処理した。反応混合物をさらに16時間(一晩)攪拌した。得られる粒子は、170nmの粒径を有していた。
【0060】
この実施例は、カプセル化した染料粒子製造の実現可能性を示すものである。ここで教示したように、光安定剤を追加すれば望ましい最終生成物となるであろう。
【0061】
工業上の有用性
本発明のカプセル化した染料粒子は、インクジェットインクにおいて用途を見出すものと期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】重合体によってカプセル化された(閉じ込められた)染料粒子の断面図である。
【図2】コア/シェル系によってカプセル化された(閉じ込められた)染料粒子の断面図である。
【図3】イオン分散された染料粒子の断面図である。
【図4】カプセル化した染料粒子と会合させた重合体分散剤の略図である。
【図5】本発明の好ましい自己分散型カプセル化染料粒子の一例の略図である。
【符号の説明】
10 染料カプセル化粒子(カプセル化した染料粒子)
12 染料成分(染料部分)
14 光安定化添加物
16 重合体カプセル化材料(コア)
18 外側層(シェル)
20 粒子(カプセル化した染料粒子)
22 粒子表面基(官能基)
Claims (3)
- 染料及びビヒクルを含んで成り且つ印刷媒体上に印刷されるインク中の染料を安定化させる方法であって、
(a)少なくとも一つの水不溶性である反応性モノマー形態の染料を用意し、
(b)少なくとも一つの反応性モノマー形態の光安定化添加物を用意し、
(c)前記染料及び前記光安定化添加物を透明の重合体マトリックスと、反応浴として水を用いる乳化重合によって共重合化させ、前記染料を保護する障壁を備えた染料カプセル化粒子を形成し、
(d)前記染料カプセル化粒子の表面に、前記染料カプセル化粒子の分散状態をイオン的に又は立体的に安定化させる官能基を与え、そして
(e)前記染料カプセル化粒子を前記インクに取り込む
ことを含んで成り、
前記染料カプセル化粒子が分散安定性であり、前記インクが印刷されて乾燥する時に耐水性を備える膜が形成される、方法。 - 前記障壁が、酸素、水分、他のインク中の他の着色剤、前記インクビヒクル中の化学物質、及び前記印刷媒体中の化学物質に対して、前記染料を保護する、請求項1に記載の方法。
- 前記染料カプセル化粒子が、直径50nmから300nmの範囲内である、請求項1に記載の方法。
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