JP4938900B1 - 空圧切り替え機構及びこれを備えたワーク搬送装置 - Google Patents

空圧切り替え機構及びこれを備えたワーク搬送装置 Download PDF

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Abstract

【課題】従来機構よりも高速な空圧切り替え動作を安定して実施できる空圧切り替え機構を実現するとともに、ワーク搬送の高速化にも対応できるワーク搬送装置を提供する。
【解決手段】本発明の空圧切り替え機構は、空圧導入口Aaと外部に開口する第1の制御用開口部Abとを結ぶ第1の空圧経路Aと、空圧作用口Baと外部に開口する第2の制御用開口部Bbとを結ぶ第2の空圧経路Bと、前記第1の空圧経路Aにおいて前記第1の制御用開口部Abに向けて伸びる第1の開口側部分A1と、前記第2の空圧経路Bにおいて前記第2の制御用開口部Bbに向けて伸びる第2の開口側部分B1に対して共に交差して接続され、前記第1の空圧経路Aと前記第2の空圧経路Bとを連結する連通部Cと、前記第1の制御用開口部Abと前記第2の制御用開口部Bbを同じタイミングで外部に対して開閉する空圧制御用開閉手段Dと、を具備することを特徴とする。
【選択図】図9

Description

本発明は空圧切り替え機構及びこれを用いた部品搬送装置に係り、特に、負圧による吸着力の有無を高速に切り替える場合に好適な空圧経路の切り替え機構の構造に関する。
一般に、空圧弁、エアシリンダなどの各種の空圧機器においては、供給される圧縮エアなどの気体を供給して動作するようになっている。一般的な空圧機器は高い動作速度や動作精度が要求されないものが多い。しかしながら、電子部品などの微細な部品を高速で搬送する部品搬送装置においては、不良部品や不良姿勢にある部品を排除したり部品の姿勢を変更したりするのに空圧を利用しているため、空圧の切り替えを高速に行う必要がある。部品搬送装置に用いる空圧システムとしては、一般的には部品を搬送路上から排除するための気流吹付手段や、部品を搬送路上で負圧により一時的に吸引するための吸気保持手段がある。
上記の部品搬送装置に用いられる空圧切り替え機構としては、例えば、以下の特許文献1に記載されているように、空圧経路の途中を直角に屈折させ、その屈折部分の近傍に中途開口部を設け、この中途開口部を圧電アクチュエータ等により高速に開閉することによって搬送路に開口する開口部からの気流の吹き付け状態を制御するようにした構成が知られている。また、以下の特許文献2に示すように、上記と同様の構成を装置本体とは別に設けられたユニット構造によって実現する流路切替ユニットが知られている。
特開2004−224449号公報 特開2006−250221号公報
しかしながら、上記従来の空圧切り替え機構の構成においては、圧縮空気などを供給した状態で圧電アクチュエータを動作させることにより搬送路上への気流の供給状態を高速に切り替えることができるものの、真空ポンプなどに接続して吸気状態を切り替えようとすると、吸気状態を停止しようとしたときに、圧電アクチュエータの動作ストロークが小さいために中途開口部における開口面積が実質的に不足し、大気圧への開放作用が不十分となり、吸気経路内の負圧状態を迅速に解消することができないという問題点がある。特に、このような応答性の悪さにより、吸気状態を高速に切り替えようとして圧電アクチュエータを高速に開閉動作させると、搬送路に対する開口部における吸気状態の切替態様が追従せずに実質的に制御不能になるという問題があった。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、従来機構よりも高速な空圧切り替え動作を安定して実施できる空圧切り替え機構を実現するとともに、ワーク搬送の高速化にも対応できるワーク搬送装置を提供することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明の空圧切り替え機構は、空圧導入口と外部に開口する第1の制御用開口部とを結ぶ第1の空圧経路と、空圧作用口と外部に開口する第2の制御用開口部とを結ぶ第2の空圧経路と、前記第1の空圧経路において前記第1の制御用開口部に向けて伸びる第1の開口側部分と、前記第2の空圧経路において前記第2の制御用開口部に向けて伸びる第2の開口側部分に対して共に交差して接続され、前記第1の空圧経路と前記第2の空圧経路とを連結する連通部と、前記第1の制御用開口部と前記第2の制御用開口部を同じタイミングで外部に対して開閉する空圧制御用開閉手段と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、空圧導入口に空圧を供給し、空圧制御用開閉手段によって第1の制御用開口部と第2の制御用開口部を同じタイミングで開閉することにより、空圧作用口における空圧作用を制御することができる。すなわち、空圧制御用開閉手段によって第1の制御用開口部及び第2の制御用開口部が共に閉鎖されている状態(以下、単に「閉鎖状態」という。)においては、第1の空圧経路と第2の空圧経路が連通部を介して一つの空圧経路として構成されるので、空圧導入口から導入された空圧は第1の空圧経路から連通部を介して第2の空圧経路に伝達され、空圧作用口において空圧作用が生ずる。また、空圧制御用開閉手段によって第1の制御用開口部及び第2の制御用開口部が共に開放されている状態(以下、単に「開放状態」という。)においては、第1の空圧経路と第2の空圧経路とが共に外部に開口するとともに、連通部が第1の開口側部分と第2の開口側部分の双方に対して交差して接続されるので、開口面積が実質的に増大するとともに連通部を介した空圧の伝達作用が阻害されるため、空圧作用口における空圧作用は停止する。したがって、制御用開閉手段の開閉動作により空圧作用口における空圧作用の発生と停止を制御することができる。このとき、閉鎖状態において一つの空圧経路として構成されていた第1の空圧経路と第2の空圧経路は、開放状態では第1の制御用開口部と第2の制御用開口部とが共に外部に開口することにより外部に対する開口面積が実質的に増大するために、また、連通部が第1の空圧経路と第2の空圧経路の双方に対して交差して接続されていることにより連通部を介した空圧の伝達特性も阻害されるために、従来構造のように空圧の分断作用が不十分になるといったことを防止できるから、空圧作用口において空圧作用を迅速に停止させることができる。
本発明において、前記連通部は前記第1の制御用開口部と前記第2の制御用開口部との間において外部に開放された構造として構成され、前記空圧制御用開閉手段は前記第1の制御用開口部と前記第2の制御用開口部と共に前記連通部を開閉することが好ましい。このようにすると、開放状態においては、連通部が第1の制御用開口部及び第2の制御用開口部と共に外部に開放されるので、連通部を介した第1の空圧経路と第2の空圧経路との間の空圧の伝達性をさらに低下させることができるため、空圧作用口において空圧作用をさらに迅速に停止させることが可能になる。
この場合に、前記連通部は前記第1の制御用開口部と前記第2の制御用開口部を連結する溝構造を有することが望ましい。これによれば、連通部が溝構造を有することにより、第1の制御用開口部と第2の制御用開口部との間に間隔を設けることができるため、開放状態における開口面積を実質的に増大させることができるから、空圧作用口における空圧作用をさらに迅速に停止させることができる。
本発明において、前記空圧制御用開閉手段は、前記第1の制御用開口部及び前記第2の制御用開口部に当接することで閉鎖し、前記第1の制御用開口部及び前記第2の制御用開口部から離間することで開放する開閉動作部を有することが好ましい。これによれば、開閉動作部を両開口部に対して当接及び離間させることで閉鎖及び開放するようにしているので、スライド構造に比べて摺動部分が不要になる、高速動作が可能になるなど、開閉構造を簡易に構成できる。
この場合に、前記空圧制御用開閉手段は、前記開閉動作部を圧電体の撓み変形により駆動する圧電駆動体を有することが望ましい。これによれば、圧電駆動体により開閉動作部が駆動されるため、高速動作が可能になる。
次に、本発明に係るワーク搬送装置は、ワークを搬送する搬送路と、空圧導入口と外部に開口する第1の制御用開口部とを結ぶ第1の空圧経路と、前記搬送路に開口する空圧作用口と外部に開口する第2の制御用開口部とを結ぶ第2の空圧経路と、前記第1の空圧経路において前記第1の制御用開口部に向けて伸びる第1の開口側部分と、前記第2の空圧経路において前記第2の制御用開口部に向けて伸びる第2の開口側部分に対して共に交差して接続され、前記第1の空圧経路と前記第2の空圧経路とを連結する連通部と、前記第1の制御用開口部と前記第2の制御用開口部を同じタイミングで外部に対して開閉する空圧制御用開閉手段と、を具備することを特徴とする。
本発明において、前記ワークを検出するワーク検出器と、前記ワーク検出器の検出信号に応じて前記空圧制御用開閉手段を制御する開閉制御手段とをさらに具備することが好ましい。
本発明において、前記空圧導入口に接続された負圧発生手段をさらに具備し、閉鎖状態において前記空圧作用口によりワークが吸引されることが好ましい。
本発明において、前記第1の制御用開口部と前記第2の制御用開口部が平坦な開口形成外面部上に共に開口することが好ましい。これによれば、制御用開閉手段の開閉動作部を簡易に構成できるとともに両開口部を確実に同じタイミングで開閉できる。
この場合において、前記第1の制御用開口部、前記第2の制御用開口部及び前記連通部は、前記開口形成外面部上において、前記第1の制御用開口部と前記第2の制御用開口部の配列方向を長手方向とする延長された形状の開口領域を構成することが好ましい。
本発明において、前記第1の開口側部分と前記第2の開口側部分は平行に伸びることが好ましい。これによれば、第1の制御用開口部と第2の制御用開口部とが同じ方向に開口するので、両開口側部分の空圧の伝搬の向きが180度異なることになるので、閉鎖状態における第1の空圧経路と第2の空圧経路との分断性を高めることができる。
本発明によれば、従来機構よりも高速な空圧切り替え動作を安定して実施できる空圧切り替え機構を実現するとともに、ワーク搬送の高速化にも対応できるワーク搬送装置を提供できるという優れた効果を奏し得る。
空圧切り替え機構の実施形態の外側面図。 同実施形態の平面図。 同実施形態の図2に示すA−A線に沿った縦断面図。 同実施形態の図2に示すB−B線に沿った縦断面図。 同実施形態の図2に示すD−D線に沿った縦断面図。 同実施形態の本体ブロックの斜視図。 同実施形態の圧電アクチュエータの有無による構造を対比して示す、圧電アクチュエータを取り外した状態を示す平面図(a)及び圧電アクチュエータを取り外していない状態を示す平面図(b) 同実施形態を用いたワーク搬送装置の全体構成を示す概略構成図。 同実施形態の空圧経路の概略構成を示す説明図(a)、他の態様の空圧経路の概略構成を示す説明図(b)乃至(d)。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は本実施形態の空圧切り替え機構を構成する空圧切替ユニット10の側面図、図2は同平面図である。空圧切替ユニット10は、本体ブロック11と、この本体ブロック11に接続された導入側継手12と、本体ブロック11に接続された作用側継手13とを有する。導入側継手12と作用側継手13はそれぞれ本体ブロック11内に形成された後述する空圧経路に接続されている。
また、本体ブロック11に対して介挿板14及び固定板15を介して固定された弾性板16と、この弾性板16に貼着された圧電体17と、弾性板16の先端部16aに取り付けられた閉鎖板18とを備えた圧電アクチュエータが設けられている。この圧電アクチュエータは弾性板16の表裏両面にそれぞれ圧電体17が貼着されたバイモルフ型構造を有するが、弾性板16のいずれか一方の面上にのみ圧電体17が貼着されたユニモルフ型構造としてもよい。圧電アクチュエータは、圧電体17の表裏に電圧を印加することによって弾性板16を厚み方向に撓ませることができるように構成される。閉鎖板18は本体ブロック11に設けられた平坦な開口形成外面11pに対向配置される。これにより、上述のように圧電アクチュエータが動作して圧電体17により弾性板16が上記厚み方向に撓み、その先端部16aが本体ブロック11側に移動したときに、閉鎖板18が開口形成外面部11pに当接(密接)し、そうでないときには、閉鎖板18が開口形成外面部11pと離間するように構成される。
図3は図2のA−A線に沿った空圧切替ユニット10の断面を示す縦断面図、図4は図2のB−B線に沿った空圧切替ユニット10の断面を示す縦断面図、図5は図2のD−D線に沿った空圧切替ユニット10の断面を示す縦断面図、図6は本体ブロック11の斜視図、図7は空圧切替ユニット10の上記圧電アクチュエータを取り外した状態(a)と取り外していない状態(b)を比較して示す平面図である。なお、図7(a)では圧電アクチュエータ固定用の本体ブロック11に形成された取り付け穴の図示を省略してある。
本体ブロック11には、上記導入側継手12と接続された導入側空圧経路部11Aと、上記作用側継手13と接続された作用側空圧経路部11Bとが形成されている。導入側空圧経路部11Aは、上記開口形成外面部11pにおいて外部に開口する第1の制御用開口部11aを備えている。また、作用側空圧経路部11Bは、上記開口形成外面部11pにおいて外部に開口する第2の制御用開口部11bを備えている。第1の制御用開口部11aと第2の制御用開口部11bは開口形成外面部11p上において隣接し閉鎖板18の幅方向に間隔を有して配列されている。導入側空圧経路部11Aは第1の制御用開口部11aの側(近傍)において当該第1の制御用開口部11aに向けて直線状に伸びる第1の開口側部分を備え、また、作用側空圧経路部11Bも第2の制御用開口部11bの側(近傍)において当該第2の制御用開口部11bに向けて直線状に伸びる第2の開口側部分を備えている。また、第1の開口側部分と第2の開口側部分は図示例では相互に平行に伸びるように形成されている。
第1の開口側部分と第2の開口側部分とは連通溝11Cによって連結されている。連通溝11Cは、導入側空圧経路部11Aと作用側空圧経路部11Bとを連結する上述の連通部を構成する。具体的な構造としては、連通溝11Cは、第1の制御用開口部11aと第2の制御用開口部11bの間において外部に開放された構造を備えている。より具体的には、連通溝11Cは、第1の制御用開口部11aと第2の制御用開口部11bとを結ぶ、外部に開放された溝構造を備えている。図示例の場合、開口形成外面部11pには、概略円形の第1の制御用開口部11aと第2の制御用開口部11bが直線状の連通溝11Cによって一体化されてなる長円状の開口領域が形成されている。この開口領域は、第1の制御用開口部11aと第2の制御用開口部11bの配列方向を長手方向とする延長された形状である。両開口部11aと11bの間隔(すなわち、連通溝11Cの長さ)は、図示例では両開口部11a,11bの直径の2〜3倍程度とされている。
圧電アクチュエータの閉鎖板18が第1の制御用開口部11aと第2の制御用開口部11bを共に閉鎖できるように開口形成外面部11pに密着可能な寸法(幅)を備えている。特に、本実施形態において、閉鎖板18は第1の制御用開口部11a及び第2の制御用開口部11bだけでなく、その間に形成された連通溝11Cをも閉鎖できるように構成される。
以上のように構成された空圧切替ユニット10においては一般的に以下の作用効果が得られる。まず、上記導入側継手12の入口若しくはこの導入側継手12に接続された図示しない導入側配管の入口である空圧導入口に空圧(正圧若しくは負圧)を供給し、作用側継手13の出口若しくはこの作用側継手13に接続された図示しない作用側配管の出口である空圧作用口を設ける。このとき、上記空圧導入口から導入側空圧経路部11Aを通って第1の制御用開口部11aまでの経路が上述の第1の空圧経路に相当し、第2の制御用開口部11bから作用側空圧経路部11Bを通って上記空圧作用口までの経路が上述の第2の空圧経路に相当する。
このとき、上記圧電アクチュエータの動作状態により閉鎖板18が第1の制御用開口部11a、第2の制御用開口部11b及び連通溝11Cを閉鎖する閉鎖状態においては、本体ブロック11において導入側空圧経路部11Aと作用側空圧経路部11Bが連通溝11Cを介して一体化されるため、第1の空圧経路と第2の空圧経路が一つの空圧経路とされ、その結果、上記空圧導入口に供給された空圧は上記空圧作用口に伝達され、空圧作用口において上記空圧による作用、例えば、上記空圧が正圧であれば気流の噴き出し、負圧であれば気流の流入が生ずる。
一方、上記圧電アクチュエータの動作状態により閉鎖板18が第1の制御用開口部11a、第2の制御用開口部11b及び連通溝11Cを開放する開放状態においては、本体ブロック11において導入側空圧経路部11Aと作用側空圧経路部11Bが連通溝11Cを介して接続されている状態には変わりがないものの、第1の制御用開口部11a、第2の制御用開口部11b及び連通溝11Cが全て外部に開放されているためにこれらの開放部分において空圧の伝達は事実上阻害され、実質的に導入側空圧経路11Aと作用側空圧経路11Bが空圧的にみると分断されたことになる。したがって、上記空圧作用口に供給される上記空圧は上記空圧作用口には実質的に伝達されず、その結果、上記空圧作用口では空圧作用は生じない。
特に、上記の空圧の遮断は、導入側空圧経路部11Aの上記開口側部分における空圧の伝搬の向きと、作用側空圧経路部11Bの上記開口側部分における空圧の伝搬の向きとがほぼ180度異なることから、第1の制御用開口部11aと第2の制御用開口部11bが共に開放されることにより開口面積が実質的に増大しているために空圧の伝達はほとんど生じない。また、連通溝11Cが第1の開口側部分と第2の開口側部分に対して共に交差して(図示例では直交して)接続されていることで、連通部11Cを介した空圧の伝搬性が阻害されるため、空圧の遮断性はさらに向上している。このように、開放状態における空圧の遮断性が高いことにより、閉鎖状態と開放状態との間で空圧を切り替える際の上記空圧作用口における空圧の変化度合を大きくすることができるとともに空圧の応答速度を速くすることができる。
次に、上記空圧導入口に負圧を供給する場合についてさらに詳しく説明する。この場合には、閉鎖状態において空圧作用口へ気流を流入させることができるが、これを開放状態へ切り替えたときには、従来構造であれば、閉鎖板と中途開口部との間の隙間が小さいと空圧経路内の負圧が迅速には解消されず、空圧経路そのものは遮断されていないため、空圧作用口における空圧の応答速度が低くなるという問題がある。これに対して、本実施形態では、開放状態に移行すると第1の制御用開口部11aと第2の制御用開口部11bが共に開放され、さらに連通部11Cも開放されるために、開口面積が実質的に大幅に増大していることにより、また、連通部11Cが第1の空圧経路11Aと第2の空圧経路11Bの両開口側部分に対して共に交差して接続されていることにより、上述のように空圧経路が外部に対して確実に分断されるため、上記第1の空圧経路を構成する導入側空圧経路部11Aとはほとんど無関係に、上記第2の空圧経路を構成する作用側空圧経路部11B内の負圧が迅速に解消されるから、上記空圧作用口で負圧の解消速度が向上する。
次に、図8を参照して、上記空圧切替ユニット10を用いたワーク搬送装置100の構成について説明する。図8は、ワーク搬送装置100の主要構成を模式的に示す概略構成図である。本実施形態のワーク搬送装置100はパーツフィーダ等の振動式搬送装置で構成されるが、これに限定されず、例えば、ベルト式搬送コンベアやエア式搬送装置などによって構成することも可能である。本実施形態のワーク搬送装置100は、空圧切替ユニット10に対して導入側配管111を介して接続された、真空ポンプやエジェクタ等からなる空圧供給装置110と、空圧切替ユニット10に対して作用側配管112を介して接続された、ボウル型フィーダの搬送用ボウル体やリニア型フィーダの搬送ブロック体などからなる搬送体120と、この搬送体120を搬送方向(図の紙面と直交する方向)へ加振する、圧電式加振装置などの加振機構130と、搬送体120の所定位置に設置された光学センサ等のワーク検出器140と、ワーク検出器140の検出信号に応じて空圧切替ユニット10の上記圧電アクチュエータを制御・駆動する制御装置(コントローラ)150と、を具備する。
空圧切替ユニット10では、図1乃至図7とは異なり、作用側継手13の代わりに、ニードル弁等を内蔵する圧力調整器(スピードコントローラ)19が接続され、この圧力調整器19を介して上記作用側配管112が接続されている。
また、ワーク搬送装置100の主体部分である搬送体120は、ワーク搬送路121と、このワーク搬送路121の所定部位に開口する通気路122とを備えている。この通気路122には上記作用側配管112が接続される。通気路122の末端はワーク搬送路121に臨む開口部122pであり、上記空圧作用口に相当する。上記搬送体120の上記ワーク搬送路121は、第1支持面121aと第2支持面121bが隣接して交差する構造を有し、これらの支持面上をワークWPが上記加振機構130によって与えられる搬送体120の振動に応じて移動するようになっている。上記開口部122pは、図示例では第2支持面121bに開口している。
図示例のワーク検出器140は発光部141と受光部142を備えた透過型光学センサであり、受光部142が発光部141から出射する光を検出するか否かによりワークWPの検出と非検出、ワークWPの姿勢、ワークWPの良否等を判別可能な検出信号を出力する。ただし、ワーク検出器140としては反射型光学センサ、磁気式近接センサ等の種々の検出器を用いることができる。
ワーク検出器140の検出信号は制御装置150に送出され、制御装置150では、検出信号に応じて上記圧電アクチュエータに駆動信号を出力する。例えば、ワーク検出器140がワークWPを検出すると、制御装置150が圧電アクチュエータに所定の駆動電圧を印加して上記開放状態から上記閉鎖状態に移行させ、一定時間後(例えば10msec後)に駆動信号を元に復帰させることで上記開放状態に戻す。図示例の場合、開放状態では空圧作用口である開口部122pには空圧は作用しないが、閉鎖状態になると開口部122pへ気流が流入し、ワークWPを吸引してその搬送速度を低下させたり、ワークWPを停止させたりすることができる。
このワーク搬送装置100によれば、上記空圧導入口に空圧を供給した場合において、空圧作用口である上記開口部122pにおいて生ずる空圧作用の応答速度を高めることができる。したがって、搬送路121上を高速でワークWPが搬送されていく場合であっても、所望のワークWPにのみ確実に空圧を作用させることができる。また、ワークWPを搬送路121に沿って高速に搬送する場合でも、開口形成外面部122pによりワークWPに作用する空圧を高速かつ確実に制御することができる。
特に、上述のように上記空圧導入口に負圧を供給した場合においては、閉鎖状態から開放状態へ移行したときに迅速に空圧作用口である開口部122pの吸引力を低減できるため、ワークWPに対する吸引力を確実に消失させることが可能になる。したがって、ワーク検出器140において搬送されていくワークWPの種類(姿勢や良否など)を判別し、この判別結果に応じて吸引力を作用させるか否かを決定する場合に、必要なワークWP以外のワークに吸引力を作用させてしまうといったことが防止される。
最後に、本発明に係る空圧切り替え機構の種々の構成例について図9を参照して説明する。図9(a)は上記実施形態の空圧経路を模式的に示す。この場合、空圧導入口Aaと第1の制御用開口部Abを結ぶ第1の空圧経路Aと、空圧作用口Baと第2の制御用開口部Bbを結ぶ第2の空圧経路Bとを連通させる連通部Cが形成される。この連通部Cは、第1の空圧経路Aのうち第1の制御用開口部Abに向けて直線状に伸びる第1の開口側部分A1と、第2の空圧経路Bのうち第2の制御用開口部Bbに向けて直線状に伸びる第2の開口側部分B1に対して交差(図示例では直交)する態様で、開口側部分A1とB1を連結するように設けられる。特に、本実施形態では、連結部Cは第1の制御用開口部Abと第2の制御用開口部Bbに共に連通するとともに、直接に外部に開放された溝構造を備えている。
図9(b)に示す構成は、連通部Cが直接に外部に開放された構造ではなく、第1の制御用開口部Ab及び第2の制御用開口部Bbから離間した位置において上記開口側部分A1とB1の間を連結する管路構造を備えている点で上記実施形態とは異なる。このような構造であっても、閉鎖部Dが第1の制御用開口部Ab及び第2の制御用開口部Bbを閉鎖することで上記実施形態と同様の閉鎖状態が実現される。また、開放状態となることで、第1の空圧経路Aと第2の空圧経路Bが実質的に分断される点も上記実施形態と同様である。
図9(c)に示す構成は、連通部Cが外部に開放された構造を有する点で上記実施形態と同様であるが、連通部Cが溝構造ではなく、第1の制御用開口部Abと第2の制御用開口部Bbの間を連通させるように両開口部の周囲壁のうち隣接する開口部間にある壁部分が開口している点で異なる。このような構造であっても、第1の空圧経路Aと第2の空圧経路Bの空圧の伝搬の向きが大きく異なるとともに共に外部に開口しているため、開放状態において両空圧経路AとBを実質的に分断することができる。
図9(c)に示す構成は、基本的に上記実施形態と同様の構造を有するが、開口側部分A1とB1における空圧伝搬の向きの角度差が180度よりも小さくなっている点で上記実施形態とは異なる。この点は後述する図9(d)に示す構造でも同様である。これらのように上記角度差が180度でなくても、連通部Cが開口側部分A1とB1の双方に対して交差する(直交していなくても、すなわち90度でなくてもよい。)態様となっていれば、開放状態において第1の空圧経路Aと第2の空圧経路Bとを空圧の伝達性に関して実質的に分断することができる。
図9(d)に示す構成は、基本的に上記実施形態と同様の構造を有するが、上記のように閉鎖部Dが第1の制御用開口部Abと第2の制御用開口部Bb(或いは、開口形成外面部)に対して当接したり離間したりするのではなく、閉鎖部Dが外面部上をスライド動作することによって開口部を開閉できるようになっている。
尚、本発明の空圧切り替え機構及びワーク搬送装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態や図9(b)乃至(d)に示す構成例の各構成要素を任意の組み合わせで適宜に構成して異なる態様を実現してもよい。
10…空圧切替ユニット、11…本体ブロック、11A…導入側空圧経路部、11a…第1の制御用開口部、11B…作用側空圧経路部、11b…第2の制御用開口部、11C…連通溝、11p…開口形成外面部、12…導入側継手、13…作用側継手、14…介挿板、15…固定板、16…弾性板、16a…先端部、17…圧電体、18…閉鎖板、19…圧力調整器、100…ワーク搬送装置、110…空圧供給部、111…導入側配管、112…作用側配管、120…搬送体、121…搬送路、121a,121b…支持面、122…通気路、122p…開口部、130…加振機構、140…ワーク検出器、141…発光部、142…受光部、150…制御装置、A…第1の空圧経路、Aa…空圧導入口、Ab…第1の制御用開口部、A1…第1の開口側部分、B…第2の空圧経路、Ba…空圧作用口、Bb…第2の制御用開口部、B1…第2の開口側部分、C…連通部、D…閉鎖部

Claims (7)

  1. 空圧導入口と外部に開口する第1の制御用開口部とを結ぶ第1の空圧経路と、
    空圧作用口と外部に開口する第2の制御用開口部とを結ぶ第2の空圧経路と、
    前記第1の空圧経路において前記第1の制御用開口部に向けて伸びる第1の開口側部分と、前記第2の空圧経路において前記第2の制御用開口部に向けて伸びる第2の開口側部分に対して共に交差して接続され、前記第1の空圧経路と前記第2の空圧経路とを連結する連通部と、
    前記第1の制御用開口部と前記第2の制御用開口部を同じタイミングで外部に対して開閉する空圧制御用開閉手段と、
    を具備することを特徴とする空圧切り替え機構。
  2. 前記連通部は前記第1の制御用開口部と前記第2の制御用開口部との間において外部に開放された構造として構成され、前記空圧制御用開閉手段は前記第1の制御用開口部と前記第2の制御用開口部と共に前記連通部を開閉することを特徴とする請求項1に記載の空圧切り替え機構。
  3. 前記連通部は前記第1の制御用開口部と前記第2の制御用開口部を連結する溝構造を有することを特徴とする請求項2に記載の空圧切り替え機構。
  4. 前記空圧制御用開閉手段は、前記第1の制御用開口部及び前記第2の制御用開口部に当接することで閉鎖し、前記第1の制御用開口部及び前記第2の制御用開口部から離間することで開放する開閉動作部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の空圧切り替え機構。
  5. 前記空圧制御用開閉手段は、前記開閉動作部を圧電体の撓み変形により駆動する圧電駆動体を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の空圧切り替え機構。
  6. ワークを搬送する搬送路と、
    空圧導入口と外部に開口する第1の制御用開口部とを結ぶ第1の空圧経路と、
    前記搬送路に開口する空圧作用口と外部に開口する第2の制御用開口部とを結ぶ第2の空圧経路と、
    前記第1の空圧経路において前記第1の制御用開口部に向けて伸びる第1の開口側部分と、前記第2の空圧経路において前記第2の制御用開口部に向けて伸びる第2の開口側部分に対して共に交差して接続され、前記第1の空圧経路と前記第2の空圧経路とを連結する連通部と、
    前記第1の制御用開口部と前記第2の制御用開口部を同じタイミングで外部に対して開閉する空圧制御用開閉手段と、
    を具備することを特徴とするワーク搬送装置。
  7. 前記ワークを検出するワーク検出器と、前記ワーク検出器の検出信号に応じて前記空圧制御用開閉手段を制御する開閉制御手段とをさらに具備することを特徴とする請求項6に記載のワーク搬送装置。
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