JP4555129B2 - 流路切替ユニット、吸着保持ユニット、気圧作動ユニット及び部品搬送装置 - Google Patents

流路切替ユニット、吸着保持ユニット、気圧作動ユニット及び部品搬送装置 Download PDF

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Description

本発明は流路切替ユニット、吸着保持ユニット、及び、気圧作動ユニットに係り、特に、気体の流通状態を切り替えることによって所定の動作を実現するための流路切替ユニットに関する。
一般に、各種製品の製造現場では、圧縮空気を用いて各所を制御する空気圧制御技術が盛んに用いられている。典型的には、例えば、コンプレッサ等の圧縮空気の供給源に対して流通状態の切替・制御を行う電磁弁、逆止弁、レギュレータなどを含む空気圧制御系が接続され、この空気圧制御系によって空気圧シリンダ等の出力機器が駆動される。
上記の空気圧制御系では、通常、通気経路中に開閉弁や切替弁を配置することによって空気の供給や停止を制御するようにしているが、空気は圧縮性流体であるため、制御部から作用部までの距離が長くなると応答時間が長くなり、高速な切替動作ができないという問題点がある。
そこで、本発明者らは、部品の搬送方向に臨む処理用開口部を備えた通気経路の途中に中途開口部を設け、この中途開口部の開閉状態を開閉手段により制御することによって処理用開口部の気圧を高速に制御することのできる部品処理機構を実現した(以下の特許文献1参照)。また、上記と同じ原理を用いて、高速動作を可能とする流体圧アクチュエータを提供している(以下の特許文献2参照)。
上記の開閉手段としては、弾性基板の表面に圧電体を貼着してなる圧電アクチュエータが用いられている。この圧電アクチュエータは、その基端部が固定された状態とされ、圧電体に電圧を印加することにより弾性基板が弾性変形することにより、その先端部が動作して開閉機能を実現するようになっている。
特開2004−224449号公報 特開2005−9523号公報
しかしながら、前述の部品処理機構の構成では、中途開口部の開閉手段の開閉状態によって処理用開口部における給気状態や吸引状態が大きく影響されるため、開閉手段の動作態様を微妙に調整する必要があり、処理用開口部の作用を最適化することが難しいという問題点がある。通常、開閉手段の動作態様を調整する場合には、通気経路の閉鎖時と開放時におけるクリアランス調整を行うが、このクリアランスが微妙に異なるだけで開閉切替時の通気状態が変動し、処理用開口部への給気状態や吸引状態が大きく変わる。したがって、現場の状況に応じて開閉手段の取り付け部や開閉手段の動作態様を感に頼って調整していたため、調整作業には熟練した技能が要求され、しかも、試行錯誤により長い調整時間が必要とされていた。
また、流体圧アクチュエータの場合でも、シリンダ内で動作するピストンの出没動作を調整するには開閉手段による流通経路の開口状態の制御態様を微妙に調整する必要があり、開閉手段による開閉状態が最適化されていないと、ピストンが正常に動作しなかったり、ピストンの駆動力が確保できなかったりする場合がある。
上記の開閉手段による開閉状態の調整は、開閉手段の動作態様そのもの、すなわち、開閉手段の駆動態様自体を調整することにより行うことも可能であるが、このようにすると、開閉手段の制御が複雑になるとともに、開閉手段と通気経路との位置関係によっては開閉手段の動作性能を充分に発揮できない状況、例えば、開閉手段の動作ストロークを有効に利用できなかったり、開閉手段の駆動力を確保できなかったりする可能性がある。
そこで、本発明は、気体の流通状態を制御するための経路開閉手段の調整を容易に行うことのできる流路切替ユニット、並びに、これを用いた吸着保持ユニット及び気圧作動ユニットを提供することを目的とする。
斯かる実情に鑑み、本発明の流路切替ユニットは、気体が流通可能に構成され、経路途中に中途開口部を備えた通気経路を備えた本体と、該通気経路における前記中途開口部より下流側にある位置で前記通気経路の少なくとも一部を開閉可能とする経路開閉手段とを備えた流路切替ユニットにおいて、前記本体の外面に対して片持ばり状に接続固定された支持体と、前記支持体の先端部を規制する規制部材と、を有し、前記経路開閉手段は、前記通気経路の端部開口に外側から臨み、前記端部開口に対して接近・離反する動作方向に移動可能に構成されて前記通気経路の開閉動作を実現する動作部と、前記支持体の前記先端部に固定された固定部と、前記動作部と前記固定部との間を撓み変形させることで前記動作部を前記固定部に対して前記動作方向に駆動する圧電アクチュエータとを備え、前記規制部材は、前記本体に対して前記動作方向に進退可能に螺合する規制ねじであり、前記本体の側から前記支持体の前記先端部を規制することにより前記支持体を前記本体の側とは反対側へ向けて弾性変形させた状態で前記固定部を位置決めし、前記支持体の前記先端部に対して前記本体とは反対側から取り付けられ、前記先端部との間で前記固定部を挟持するスペーサと、前記スペーサを前記支持体に対して前記支持体とは反対側から固定する固定ねじと、前記固定ねじと前記スペーサとの間に挟持され、前記経路開閉手段を被覆するカバー部材と、をさらに有することを特徴とする。
この発明によれば、支持体と規制部材により経路開閉手段の基準部位である固定部を本体に対して動作部の動作方向に位置調整することが可能になることにより、圧電アクチュエータの動作態様を変更しなくても本体に対する動作部の動作範囲を変更することができるため、経路開閉手段による通気経路の開閉態様を調整することが可能になる。また、経路開閉手段の動作部と本体の通気経路との間の開閉態様によっては、圧電アクチュエータの動作態様を変更しても経路開閉手段による通気経路の開閉態様を最適化できない場合が考えられるが、本発明では、支持体と規制部材によって動作部と本体の位置関係を調整することができるため、圧電アクチュエータの動作態様そのもの(駆動態様自体)と、動作部と本体の位置関係との双方を調整することによって開閉態様の最適化を図ることが可能になる。
本発明においては、規制部材によって本体と基準部位との間を弾性変形させることで基準部位を動作方向に移動させることにより、変形部分の弾性力と規制部材の規制力のバランスで位置決めを行うため、別途の位置決め手段が不要になるなど構造を簡易に構成できるとともに、位置調整量が僅かでも安定した位置決めができるので微調整が可能になる。特に、上記規制部材は、上記本体に螺合するとともに前記基準部位若しくはその近傍部分に対して上記動作方向に当接する規制ねじであるから、さらに微調整が容易になる
本発明において、本体と基準部位との間に支持体が接続され、この支持体の弾性変形によって基準部位である固定部を動作方向に移動させることができるため、経路開閉手段の構造とは別個にその弾性率や剛性を位置調整に適合するように自由に設定することができる。特に、この支持体に対して上記規制部材が当接することで弾性変形が生ずるようにすると、経路開閉手段への規制力の影響を回避しつつ、基準部位の位置調整を確実に行うことができる。
本発明において、圧電作用により撓み変形する圧電アクチュエータを用いることにより、動作部の位置制御を電気的に行うことができ、また、微小な変形量でも精度よく実現できるため高精度の位置制御が可能になり、さらに、高速に動作させることも可能になる。ここで、上記圧電アクチュエータは、前記基準位置となる固定部から前記動作部まで伸びる弾性部材と、この弾性部材に積層された圧電体とを有することが望ましい。
本発明において、前記経路開閉手段の動作状態を表示する表示手段をさらに有することにより、表示手段によって経路開閉手段の動作状態が表示されるので、表示手段を見て動作状態を確認しながら位置調整手段による位置調整作業、或いは、その他の調整作業を容易に行うことができる。ここで、上記表示手段としては、経路開閉手段の開動作と閉動作をその点灯状態で識別可能とする表示灯であることが望ましい。例えば、開動作時には消灯、閉動作時には点灯するLED等の表示灯が挙げられる。
本発明において、前記通気経路に対する気体の流入量を調整する気流調整手段をさらに有することが好ましい。これによれば、気流調整手段により通気経路に対する気体の流入量を調整することができることにより、流路切替ユニットの動作態様をさらに詳細に調整することができる。ここで、気流調整手段としては、ニードル弁等の流量調整弁(レギュレータ)等が挙げられる。
次に、本発明の吸着保持ユニットは、上記のいずれかに記載の流路切替ユニットに対して、前記通気経路に対して前記中途開口部から分岐した分岐経路に臨み、先端に吸引口を備えたノズルをさらに設けてなることを特徴とする。
この場合に、前記ノズルは前記分岐経路の経路方向に移動可能に取り付けられ、前記ノズルを先端側に付勢する付勢手段をさらに有することが好ましい。
また、本発明の気圧作動ユニットは、上記のいずれかに記載の流路切替ユニットに対して、前記通気経路に対して前記中途開口部から分岐した分岐経路に臨むシリンダと、該シリンダ内において前記分岐経路の経路方向に移動可能に配置されたピストン部及び該ピストン部に接続され前記シリンダから突出する作動部を有する作動体とをさらに設けてなることを特徴とする。
なお、上記各発明において、通気経路は少なくとも前記中途開口部の近傍で直線状に構成されていることが望ましい。これによれば、中途開口部の近傍の通気経路の気体の流通抵抗を低減することができるため、通気経路の開放時における中途開口部からの気体の漏出を低減できる。特に、中途開口部の形成部位における通気経路の経路方向と、中途開口部の開口方向とが直交することがより望ましい。
本発明において、上記動作部の動作方向は、通気経路の端部開口に対して接近・離反する方向である。動作部の動作方向としては、端部開口の開口面と平行な方向とすること(すなわち、端部開口上を動作部がスライドすることによって開閉動作を行うこと)も考えられるが、上記のように構成すると、動作部の駆動力をそのまま通気経路の閉鎖力として利用できるので、気体の放出圧の影響を受けにくくなり、その結果、経路開閉手段の構造を簡易なものとすることができる。
さらに、本発明の部品搬送装置は、上記のいずれかに記載の流路切替ユニットを有し、前記通気経路に対して前記中途開口部から分岐した分岐経路を部品の処理部に接続してなることを特徴とする。これによれば、部品搬送装置の部品搬送経路上に設けられた部品の処理部に分岐経路を接続し、経路開閉手段を動作させることで、流路切替による気体効果を処理部に及ぼすことができるので、部品の排除や部品の吸着保持などの種々の処理を施すことができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。図1は第1実施形態の流路切替ユニット10の概略斜視図、図2は同実施形態の概略縦断面図である。本実施形態の流路切替ユニット10は、本体11と、この本体11に接続固定された支持体12と、支持体12に接続固定された経路開閉手段13とを備えている。
本体11は、導入部材11Aと、これに接続された主部材11Bとを有する。導入部材11Aは端部に継手14が接続され、内部には軸孔が構成されている。この軸孔は途中で直角に屈折して主部材11Bの内部に連通している。導入部材11Aには流量制御用のニードル弁などで構成される流量調整手段15が設けられている。なお、本体11は一体部品で構成されていてもよい。
本体11の内部には、図2に示すように、上記軸孔を含む通気経路11Sが構成されている。この通気経路11Sの導入口11Saは上記継手14が接続された部分に設けられ、ここから通気経路11Sは導入部材11A内を伸び、上記流量調整手段15による流量調整部で屈折した後、直線状に伸びてそのまま主部材11B内に入り、さらに直線状に進み、その終端に端部開口11Sbが形成されている。
通気経路11Sの途中には、中途開口部11Pが開口している。この中途開口部11Pは、通気経路11Sの直線状に伸びる部分において側方へ開口している。具体的に述べると、主部材11Bの内部には、通気経路11Sと交差(図示例の場合には直交)する分岐経路11Qが設けられ、この分岐経路11Qと通気経路11Sの交差部が上記中途開口部11Pとなっている。そして、分岐経路11Qの出口は継手16に連通している。
本体11には、上記支持体12が固定ねじ12xにより接続固定され、この支持体12には、固定ねじ13xによりスペーサ13yとの間に上記経路開閉手段13が接続固定されている。経路開閉手段13は、金属板等で構成される弾性板の表面に圧電体13cが固着(貼着)された圧電アクチュエータを有し、弾性板の基端には上記支持体12に接続固定される固定部(固定端)13aが設けられ、弾性板の先端には上記端部開口11Sbに外側から臨む動作部(自由端)13bが設けられている。
なお、圧電アクチュエータとしては、図示例のように弾性板の表裏両面に圧電体13cが固着されたバイモルフ型構造を有するものに限らず、弾性板の片面のみに圧電体が固着されたユニモルフ型構造を有するものであってもよい。さらに、上記固定部13a及び動作部13bをも一体に備えた圧電体そのもので構成されていてもよい。
経路開閉手段13は、外部から供給される制御信号により上記固定部13aと動作部13bの間を撓み変形させることができ、これによって固定部13aを基準部位として、動作部13bが端部開口11Sbに対して接近したり離反したりする方向(図示上下方向、以下、単に「動作方向」という。)に移動するように構成されている。動作部13bが端部開口11Sbに向けて移動すると、端部開口11Sbの気流放出抵抗が増大し、動作部13bが端部開口11Sbに当接すると、通気経路11Sは閉鎖される。逆に、動作部13bが端部開口11Sbから離間すると端部開口11Sbが開放され、動作部11Sbが端部開口11Sbに対して遠ざかるに従って端部開口11Sbの気流放出抵抗は減少する。
動作部13bの端部開口11Sb側の表面にはシリコーンゴム等で構成される緩衝材(密閉材、或いはゴム材)19が固定され、動作部13bと端部開口11Sbの当接時における損傷の発生を防止し、また、通気経路11Sの完全閉鎖時における動作部13bと端部開口11Sの開口縁との間の密閉性を高めるようになっている。なお、上記緩衝材19の代わりに、端部開口11Sbの外縁に環状の緩衝材が固定されていてもよい。
上記経路開閉手段13はカバー部材17によって被覆されている。カバー部材17は、上記固定ねじ13xとスペーサ13yとの間に挟持された状態で固定され、その結果、経路開閉手段13とカバー部材17との間にはスペーサ17yの厚さ分のすき間が形成される。
本体11には、上記動作部13bの動作方向に貫通するねじ孔11cが設けられ、このねじ孔11cには規制ねじ18が螺合している。規制ねじ18は、その下端部を図示下方からドライバー工具等で回転操作することにより、本体11に対して上記動作方向に進退可能に構成される。そして、規制ねじ18の上端部を上記支持体12に当接させることにより、支持体12を動作方向に規制することができる。すなわち、規制ねじ18が操作されて上方に移動すると、規制ねじ18の上端部により支持体12は上方に弾性変形し、その結果、経路開閉手段13の固定部13aの位置が上方へ移動する。
ただし、本実施形態の場合、規制ねじ18により経路開閉手段13の固定部13a、すなわち基準部位の位置が動作方向に移動するだけではなく、経路開閉手段13が本体11と支持体12の接続固定部位を中心として回動するので、厳密に言えば、経路開閉手段13の姿勢、すなわち、固定部13aから動作部13bに向かう方向も変化させることができるようになっている。
カバー部材17には開口17aが設けられ、この開口17aを通して経路開閉手段13の動作状態が表示される表示手段DPが視認できるように構成されている。図示例の場合、表示手段DPはLED(発光ダイオード)などの表示灯であり、経路開閉手段13である圧電アクチュエータの駆動電圧の有・無、或いは、駆動電圧の正・負に応じて点灯・消灯するように構成されている。すなわち、表示手段DPは、経路開閉手段13の開放動作時と閉鎖動作時とを識別できる態様で、その動作状態を表示する。
以上説明した本実施形態では、継手14を図示しない給気系に接続することにより、気体(圧縮空気)を導入口11Saから通気経路11S内に導入すると、経路開閉手段13により通気経路11Sが閉鎖されていない場合、気体は通気経路11Sを通って端部開口11Sbから放出される。このとき、中途開口部11Pは通気経路11Sの直線状に伸びる部分の側面に設けられているので、通気経路11Sの端部開口11Sbの気流放出抵抗と、中途開口部11Pの外側(分岐経路11Q)の外部圧力との関係で、中途開口部11Pを通して分岐経路11Qに流れる気体の流量が決定される。上記の気流放出抵抗が充分に低く、上記の外部圧力が充分に高い場合、中途開口部11Pからは気体が流出しない。なお、このときの気流放出抵抗や外部圧力は、通気経路11Sへの気体の流入量によっても変化する。
一方、経路開閉手段13の動作部13bにより端部開口11Sbを閉鎖すると、通気経路11Sに導入された気体は中途開口部11Pを通って分岐経路11Qに流れる。例えば、継手16を用いて外部機器に接続した場合には、気体は分岐経路11Qから外部機器へと供給される。
本実施形態において、経路開閉手段13の動作部13bが端部開口11Sbを完全に閉鎖していない場合、動作部13bが動作方向に移動すると、動作部13bと端部開口11Sbの距離に応じて端部開口11Sbの気流放出抵抗が増減し、この増減に応じて中途開口部11Pを介した分岐経路への気体の流出量も増減する。すなわち、動作部13bが端部開口11Sbに接近するに従って、気流放出抵抗が増大し、中途開口部11Pを通した流出量が増大する。逆に、動作部13bが端部開口11Sbから離間するに従って、気流放出抵抗が減少し、中途開口部11Pを通した流出量が減少する。
本実施形態の流路切替ユニット10は、経路開閉手段13を動作させることによって気体の流路を切り替える切替弁、或いは、分岐経路へ気体を供給・停止することができる開閉弁としての機能を有する。この場合、上述のように、通気経路11Sが閉鎖されていない状態では、気体の流入量や、端部開口11Sbと動作部13bの距離に関係する気流放出抵抗によって中途開口部11Pからの気体の漏出量が変化する。このとき、気体の流入量は上記の流量調整手段15によって調整できるが、これにより通気経路の閉鎖時における分岐経路11Qへ供給される気体の流出量も変化するので、一般的には自由に調整することは難しい。また、経路開閉手段13の動作ストロークを調整することによって気流放出抵抗を調整することも可能であるが、この場合には、経路開閉手段13の駆動電圧を変える必要があるため、制御部の複雑化を招きやすく、また、圧電体の駆動特性にも関連するので調整が困難である。さらに、本体11に対する経路開閉手段13の取付位置次第では、上記動作ストロークを有効に利用できない場合が生ずる。
そこで、本実施形態では、経路開閉手段13の固定部13a、すなわち基準部位の位置を動作方向に位置調整手段で調整することで、通気経路11Qの形成された本体11と経路開閉手段13との位置関係を適宜に設定できるようにしている。このようにすると、端部開口11Sbに対する動作部13bの位置を調整することができるので、動作部13bと端部開口11Sbとの間のクリアランスを調整し、通気経路11Sの閉鎖状態や開放状態を最適化できる。本実施形態の位置調整手段では、動作部13bの動作の基準となる基準部位(固定部13a)の位置を調整することにより、上記の開閉状態の調整を可能としている。
本実施形態では、規制ねじ18を回転操作すると支持体12が弾性変形し、その結果、固定部13aの位置が動作部13bの動作方向に移動する。したがって、支持体12と規制ねじ18の当接状態が支持体12の弾性力によって常に保持され、経路開閉手段13の固定部13aが安定的に位置決めされる。特に、支持体12が弾性変形している限りガタは発生しないため、微小な調整量でも確実に調整でき、また、きわめて高い調整精度を得ることができる。
また、規制ねじ18による規制力で支持体12を弾性変形させることにより固定部13aの位置を設定しているので、固定部13aに対する複雑な位置決め手段が不要となり、位置調整手段をきわめて簡単な構造で構成できる。そして、このような簡単な構成で経路開閉手段13の位置調整が可能となるので、製造コストの増加を防止でき、また、ユニットの小型化を妨げることもない。
さらに、本実施形態の場合、支持体12が本体11に対して片持ばり状に接続固定され、支持体12の本体11に対する支点が固定部13aに対して動作部13bとは反対側に配置されているので、支持体12の弾性変形によって経路開閉手段13が上記支点を中心に回動し、これによって、固定部13aの動作方向の移動量よりも、動作部13bの動作方向の移動量の方が大きくなるように構成されている。したがって、規制ねじ18による支持体12の弾性変形量が微小であっても動作部13bの位置を大きく変化させることが可能である。
本実施形態の経路開閉手段13においては、例えば、圧電アクチュエータに正電圧(例えば+60V)を印加すると、弾性板が図示下方に撓んで動作部13bが端部開口11Sbを閉鎖し、負電圧(例えば−60V)を印加すると、弾性板が図示上方に撓んで動作部13bが端部開口11Sbから離間するように設定することができる。そして、上記正電圧と負電圧を切り替えて経路開閉手段13をオンオフ制御する。このようにすると、圧電アクチュエータの動作ストロークを最も有効に利用できる。なお、上記の正電圧と負電圧の符号関係は逆でも構わない。すなわち、負電圧を印加すると閉鎖し、正電圧を印加したときに開放してもよい。要は、閉鎖時と開放時の印加電圧の符号が逆となっていればよい。
上記のように設定した場合の調整方法は例えば以下の通りである。まず、上記の流量調整手段15によって気体の流量を供給先(継手16を接続する側)において必要な流量に設定する。次に、上記の位置調整手段を用いて、すなわち、規制ねじ18を操作することにより、経路開閉手段13に上記の正電圧を印加したときに動作部13bが端部開口11Sbを完全に閉鎖し、分岐経路11Qへ流れる流量が導入流量と等しくなるように設定するとともに、上記の負電圧を印加したときに動作部13bが端部開口11Sbから充分に離間して、分岐経路11Qへ流れる流量が0となるように設定する。
このとき、上記の表示手段DPは、その点灯の有無によって経路開閉手段13の動作状態が閉動作と開動作のいずれであるかを知ることができるように構成され、上記の場合には、例えば、正電圧が印加されているときは点灯し、負電圧が印加されているときは消灯する。これによって経路開閉手段13による通気経路11Sの開閉動作状態を簡単に知ることができるため、表示手段DPを見ながら気体の流通状態を確認することにより、きわめて容易に上記の調整作業を行なうことができる。つまり、表示手段DPが点灯しているときは通気経路11Sが閉鎖されているはずであり、表示手段DPが消灯しているときは通気経路11Sが開放されているはずであるので、例えば、表示手段DPの表示態様を見ながら、実際の分岐経路11Qへ流れる気体の流量や圧力等を確認することができる。
実際には、動作ストロークが充分に確保されていれば、正電圧が印加されている状態で完全な閉鎖状態(すなわち分岐経路11Qの流量が導入される流量と等しい状態)が得られる位置調整範囲を或る程度広く確保することができるため、この位置調整範囲内において、負電圧が印加されたときに分岐経路11Qの流量が0となる位置、すなわち、分岐経路11Qが正圧にも負圧にもならない位置を発見すればよい。
本実施形態では、上記の位置調整手段を設けることによって、経路開閉手段13による流路切替態様の調整・最適化をきわめて容易に実施できる。特に、流路切替ユニット10は、本来的にタイムラグの発生しやすいエア制御系やエア駆動系において、常にエアを流し続け、エアの滞留をなくすことで、エアの供給速度やエア圧力の伝達速度に関連する応答速度の高速化を図ることができるという効果を有するものであり、このような高速応答性の代償として微妙で繊細なセッティングを要求するが、本実施形態では、上記の調整作業の容易化により、当該ユニットの効果を充分に引き出すことが可能になる。
また、上記位置調整手段はきわめて簡易に構成できるため、製造コストの上昇を抑制することができるとともに、ユニットの小型化を妨げないという利点がある。特に、本実施形態には、経路開閉手段の駆動機構として圧電アクチュエータを用いることによりユニットの小型化が容易であるという利点があるので、位置調整手段を簡易に構成することは極めて重要である。
なお、本実施形態の流路切替ユニット10は、気体の導入量や端部開口11Sbの気流放出抵抗を調整することにより、中途開口部11Pの先の分岐経路11Qに負圧を発生させ、経路開閉手段13によって分岐経路11Qにおける負圧と正圧の切替動作を行うことも可能である。
また、本実施形態の流路切替ユニット10では、上記通気経路11Sの導入側を図示しない真空排気装置に接続することで、中途開口部11Pを介して分岐経路11Q内に負圧を誘導し、経路開閉手段13を動作させることにより、分岐経路11Q内の負圧の有無若しくは負圧の強弱を切り替えることも可能である。すなわち、経路開閉手段13により端部開口11Sbを閉鎖すると、真空排気装置による減圧作用を中途開口部11Pを介して分岐経路11Qに及ぼし、分岐経路11Qを排気経路とすることができる。また、端部開口11Sbを開放すると、端部開口11Sbから空気が流入して通気経路11Sに沿って流れるので、中途開口部11Pを介して分岐経路11Qの負圧を低下させることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明に係る第2実施形態の吸着保持ユニット20について説明する。この吸着保持ユニット20は、上記第1実施形態の流路切替ユニット10と同様の主部材21B、ねじ孔21c、支持体22、固定ねじ22x、経路開閉手段23、固定部23a、動作部23b、圧電体23c、固定ねじ23x、スペーサ23y、カバー部材27、開口27a、表示手段DP、規制ねじ28、及び、緩衝材29を備えているので、これらの説明は省略する。
本実施形態には、導入部材21A及び主部材21Bに直線状の通気経路21Sが形成され、この通気経路21Sには導入口21Sa及び端部開口21Sbが設けられている。また、通気経路21Sの途中には中途開口部21Pが設けられている。通気経路21Sが全体的に直線状に構成されている点を除けば、端部開口21Sbや中途開口部21Pの通気経路21Sに対する形成位置及び方向は第1実施形態と同様である。
また、本実施形態の本体21には、中途開口部21Pの外側に中途開口部21Pに連通する軸孔を備えた連結部材21Dが接続され、この連結部材21Dはさらに連結部材21Dの軸孔に連通する軸孔を備えたガイド部材21Eに接続されている。ガイド部材21Eの軸孔にはノズル26Aの基部が軸線方向に摺動可能に挿入されている。ノズル26Aはガイド部材21Eの軸孔に連通する軸孔を有し、ノズル26Aの先端はガイド部材21Eから突出している。ノズル26Aは所定範囲内でガイド部材21Eに対して出没自在に構成されているが、ノズル26Aの基部がガイド部材21Eの内部の段差部に係合することにより、ガイド部材21Eから抜け出ないように構成されている。
ノズル26Aには長孔状のガイド孔26xが形成され、このガイド孔26xにガイド部材21Eに固定されたガイドピン26Bが挿通されることによって、ノズル26Aがガイド部材21Eに対して軸線周りに回転しないように規制されている。また、ガイド部材21Eの内部において、上記連結部材21Dとノズル26Aとの間には弾性部材26Cが介挿されている。この弾性部材26Cは、ノズル26Aを常にガイド部材21Eから突出する方向に付勢している。弾性部材26Cは図示例の場合、コイルばねとなっている。
上記の連結部材21D、ガイド部材21E及びノズル26Aの軸孔は分岐経路21Qを構成し、中途開口部21Pを介して上記通気経路21Sに連通している。すなわち、ノズル26Aは分岐経路21Qに臨むように構成されている。そして、この分岐経路21Qは、ノズル26Aの先端に設けられた吸引口26yにて外部に開口している。
以上のように構成された本実施形態の吸着保持ユニット20は、基本的に上記第1実施形態の流路切替ユニット10と同様の構成により同様の作用効果を奏するので、これらについては説明を省略する。ただし、この吸着保持ユニット20では、経路開閉手段23により通気経路21Sが開放されたときにノズル26Aの吸引口26yに図示しないワークを吸着保持することができ、また、通気経路21Sが閉鎖されたときに吸着保持された図示しないワークをノズル26Aの吸引口26yから離間させることができる。
より詳しく説明すると、本実施形態の場合、経路開閉手段23の動作部23bが端部開口21Sbから離間して通気経路21Sが開放された状態では、導入口21Saから流入した気体が通気経路21Sに流通することによって中途開口部21Pを介して分岐経路21Q内に負圧が発生し、これによってノズル26Aによってワーク等を吸着保持できるようになっている。上記の負圧は、導入口21Saから導入される気体の流入量を充分に大きくするとともに、動作部23bと端部開口21Sbとの距離によって決定される気流放出抵抗を充分に低くすることによって発生する。すなわち、上記第1実施形態の流路切替ユニット10では、通気経路11Sが開放されている状態で分岐経路11Qへ流体が流れないように調整しているが、本実施形態では、通気経路21Sが開放されている状態で分岐経路21Qが負圧になるように、動作部23bと端部開口21Sbの距離を大きくすることにより、通気経路21S内の気体の流速を高くし、或いは、端部開口21Sbの気流放出抵抗を低くしている。
本実施形態の調整作業は、第1実施形態と同様に制御信号が供給されるとすると、負電圧を印加したときに分岐経路21Qの圧力が最も低くなる(負圧が最大になる)ように、また、正電圧を印加したときに端部開口21Sbが完全に閉鎖されるように、規制ねじ18を調整する。その後、制御部の制御信号の正電圧を低下させ、後述する真空破壊のためのエア量を最適な値に設定する。これによって、当該エア量を小さくすると、圧電アクチュエータに正電圧が印加されたときでも、通気経路21Sの端部開口21Sbが完全に閉鎖されない状況になる。
本実施形態では、ノズル26Aの吸引口26yに図示しないワークが吸着されると、吸引口26yが閉鎖されることによって分岐経路21Qの内圧と外圧との間に差圧が発生し、この差圧によってノズル26Aがワークを保持する保持力が生ずる。
ここで、上記の弾性部材26Cは、ノズル26Aとワークが接触したときの衝撃を吸収するとともに、ワークを別の場所へ載置したときの衝撃を吸収する。したがって、本実施形態の吸着保持ユニット20は、ハンドリング装置のワーク把持部として用いることができる。
また、経路開閉手段23で通気経路21Sを閉鎖したときには、分岐経路21Q内の圧力が上昇するため、ノズル26Aのワーク吸着力を解除することができる。このときのワークの離反力(真空破壊圧力)の適正値はワークの大きさなどによって変化する。例えば、小さく軽いワークを把持する場合には、ワークに損傷を与えないように真空破壊のための上記エア量を小さくする。
[第3実施形態]
次に、本発明に係る第3実施形態の気圧作動ユニット30について説明する。この気圧作動ユニット30は、上記第1実施形態の流路切替ユニット10と同様の主部材31B、ねじ孔31c、支持体32、固定ねじ32x、経路開閉手段33、固定部33a、動作部33b、圧電体33c、固定ねじ33x、スペーサ33y、カバー部材37、開口37a、表示手段DP、規制ねじ38、及び、緩衝材39を備えているので、これらの説明は省略する。
本実施形態には、導入部材31A及び主部材31Bに直線状の通気経路31Sが形成され、この通気経路31Sには導入口31Sa及び端部開口31Sbが設けられている。また、通気経路31Sの途中には中途開口部31Pが設けられている。これらの構成は、基本的に上記第2実施形態の構成と同一である。
本実施形態では、本体31の中途開口部31Pの外側に中途開口部31Pに連通する軸孔を備えた連結部材36Cが接続され、この連結部材36Cの内部に、ピストン部材36Aが摺動可能に挿入され、このピストン部材36Aの内部に作動部材36Bが固定されている。作動部材36Bの先端はピストン部材36Aの前方に突き出している。シリンダ36Aの内部には作動体36Bが軸線方向に摺動可能に挿入されている。
また、連結部材36Cにはガイド部材36D及び止めナット36Eが螺合により取り付けられている。ここで、連結部材36C及びガイド部材36Dはシリンダを構成し、この内部に、上記ピストン部材36A及び作動部材36Bで構成される作動体が軸線方向に摺動可能に配置されている。作動部材36Bの先端はガイド部材36Cの先端のガイド孔36dを通過して前方へ突出している。
ガイド部材36Dにはピストン部材36Aに対して軸線方向前方から係合する段差面36eを備え、ガイド部材36Dの連結部材36Cに対する螺合深さを調整して段差面36eの位置を変えることにより、ピストン部材36Aの軸線方向前方の移動限界を調整することができるようになっている。このとき、止めナット36Eは、連結部材36Cに対してガイド部材36Dを任意の位置で固定する機能を有している。
上記構成において、中途開口部31Pからピストン部材36A及び作動部材36Bまでの上記シリンダを構成する連結部材36Cの内部空間が分岐経路31Qを構成し、この分岐経路31Qは上記作動部を構成する作動部材36Dによって閉鎖されている。作動部材36Bは上記ピストン部材36Aとともに分岐経路31Qの内圧の変化に応じて軸線方向に出没動作するようになっている。
例えば、本実施形態では、上記第2実施形態と同様に、経路開閉手段33により通気経路31Sが開放されているときには、中途開口部31Pを介して分岐経路31Q内が負圧となり、これによってシリンダの内圧が外圧より低くなると、差圧によって作動部材36Bは中途開口部31P側に吸引され、その先端部36xは引き込まれる。また、経路開閉手段33により通気経路31Sが閉鎖されているときには、中途開口部31Pから気体が分岐経路31Q内に流出するので、シリンダの内圧は上昇し、これが外圧より高くなると、差圧によって作動部材36Bはシリンダから押し出され、その先端部36xは突出する。
本実施形態の調整作業は、第1実施形態と同様に制御信号が供給されるとすると、負電圧を印加したときに分岐経路31Qの圧力が最も低くなる(負圧が最大になる)ように、また、正電圧を印加したときに端部開口21Sbが完全に閉鎖されるように、規制ねじ18を調整する。これによって、作動体の駆動力は最大になる。
上記のようにして、本実施形態では、上記第1実施形態に記載した構成に基づいて、ピストン部材36A及び作動部材36Bで構成される作動体が出没する気圧作動ユニット(エアシリンダユニット)として動作することになる。この場合、気圧作動ユニット30は、上記のようにきわめて簡単な構造であるにも拘わらず、流路切替ユニットの基本構造によりシリンダの内圧を負圧と正圧との間で瞬時に切り替えることができるため、応答が早く、高速動作も可能である。
[第4実施形態]
次に、図7を参照して、上記流路切替ユニット10を用いた部品供給装置(部品搬送装置)100の構成について説明する。図7(a)は装置の概略平面図、図7(b)は装置の概略側面図である。この部品供給装置100は、基台101上に防振ゴム等の緩衝材を介して支持台102が固定され、この支持台102上に搭載された、ボウルフィーダ110、及び、このボウルフィーダ110に接続されたリニアフィーダ120を備えている。
ボウルフィーダ110には、振動源111と、この振動源111により軸線周りに振動するボウル型の振動体112が設けられている。振動体112の内部には螺旋状のトラック112xが形成され、底部に収容された微細な部品(図示せず)が振動によりトラック112xに沿って徐々に上昇していくようになっている。
また、リニアフィーダ120は、振動源121と、この振動源121により長手方向に振動する直線状の振動体122を備えている。振動体122には、上記ボウルフィーダ120のトラック112xに接続された直線状のトラック122xが設けられている。このトラック122xは上記部品を整列状態にして図示しない装置へと供給する。
ボウルフィーダ110の振動体112の外周部には、部品検出部113が取り付けられ、トラック112xに沿って搬送されてくる図示しない部品の検査を行う。例えば、部品検出部113には、部品が正常であるか異常であるか、部品の姿勢が正規の姿勢であるか否か、などを検出するためのフォトセンサ等の検出手段が設けられ、この検出手段によりトラック112x上の部品の良否を判断するように構成されている。
この部品検出部113の近傍には上記トラック112x上で部品を選別するための処理部(例えば部品の選別部)が設けられている。この処理部には、トラック112xの側方に開口する図示しない細孔が設けられ、この細孔は、振動体112に接続されたエアチューブ114に連通している。エアチューブ114は、支持台102に取り付けられた支持部材103に支持固定された上記の流路切替ユニット10の出力側の継手16に接続されている。この流路切替ユニット10の導入側の継手14には図示しないエアチューブ等を介して図示しないエア供給源に接続されている。
上記の部品検出部113及び流路切替ユニット10は図示しない制御コントローラ等の制御部に接続され、部品検出部113で検出した結果が制御部に送られるとともに、制御部から制御信号が流路切替ユニット10に送出されるようになっている。
流路切替ユニット10は、常時は経路開閉手段により通気経路が開放され、その結果、エアチューブ114には空気が送られていない。しかし、上記部品検出部113によってトラック112x上の部品が不良であると判断されると、制御部が流路切替ユニット10に送る制御信号を切り替える。これによって上記の経路開閉手段が動作し、流路切替ユニット10からエアチューブ114にエアが送られるので、上記処理部の細孔からエアが噴出し、トラック112x上の上記の不良と判断された部品がエアによってトラック112xから排除され、振動体112の底部に落下する。その後、当該部品の排除に必要な所定の処理時間が経過すると、制御部は制御信号を再び切り替えて流路切替ユニット10の通気経路を開放するので、エアチューブ114に供給されていたエアが停止する。
この実施形態では、流路切替ユニット10において図示しないエア供給源から供給されるエアが常に通気経路の導入口から導入されて端部開口から放出された状態にあるので、導入側でエアが滞留することがないことから、経路開閉手段を動作させることにより、エア供給が必要となった時点で直ちにエアがエアチューブ114へ送られる。すなわち、エア供給のタイムラグをほとんどなくすことができる。したがって、エア供給の切り替えが迅速に行われるので、部品の選別能力を高めることができ、これによって部品供給装置100の部品供給速度を高めて部品供給能力を向上させることが可能になる。
なお、上記流路切替ユニット10の通気経路の導入側を図示しない真空排気装置に接続することで、上記処理部の細孔にトラック112x上の部品を吸着させて一時的に保持することが可能になる。このようにすると、トラック112x上の部品を処理部において一時的に停止させ、部品の詳細な検出を行ったり、或いは、その下流側に存在する他の部品との間のトラック112x上の間隔を調整したりすることが可能になる。
[第5実施形態]
最後に、図8を参照して、本発明の流路切替ユニット10を備えた第5実施形態の部品供給装置(部品搬送装置)200について説明する。図8(a)は装置の概略平面図、図8(b)は装置の概略側面図である。この部品供給装置200は、基台201の上に防止ばねを介して支持された支持台202を有し、この支持台202上に上昇フィーダ210、供給用リニアフィーダ220及び回収用リニアフィーダ230が搭載されてなる。
上昇フィーダ210は、振動源211と、外周に螺旋状のトラック212xを備えた振動体212を備え、振動により下端部に設けられた導入部から上端部に設けられた導出部まで部品をトラック212xに沿って上昇させるように構成されている。
また、供給用リニアフィーダ220は、振動源221と、直線状のトラック222xを備えた振動体222とを有し、上昇フィーダ210の導出部から部品を受け取って振動によりトラック222xに沿って部品を整列させつつ供給する。
さらに、回収用リニアフィーダ230は、図示しない振動源231と、直線状のトラック232xを備えた振動体232とを有し、トラック222xから排除された部品を受け取り、振動により上昇フィーダ210の導入部へ向けて供給方向とは逆方向に部品をトラック232xに沿って回収する。
本実施形態では、供給用リニアフィーダ220のトラック222xに沿って部品検出部223,225が取り付けられ、これらの部品検出部223,225の近傍の振動体222には、第4実施形態と同様に、それぞれ流路切替ユニット10,10に接続されたエアチューブ224,226が接続され、これらのエアチューブ224,226は、それぞれ振動体222の処理部に形成された、トラック222xの側方に開口する細孔(図示せず)に連通している。
流路切替ユニット10,10は、それぞれ支持台202に対して取り付けられた支持部材203,204によって支持されている。また、流路切替ユニット10,10に対しては上記第4実施形態と同様に、図示しないエア供給源から圧縮空気が供給されている。
本実施形態では、上昇フィーダ210のトラック212xに沿って持上げられた部品(図示せず)は導出部から供給用リニアフィーダ220へ送られ、トラック222xに沿って搬送されながら整列される。整列途中で排除された部品は回収用リニアフィーダ230のトラック232xに落下し、トラック232xに沿って逆方向に搬送され、やがて上昇フィーダ210の導入部に供給される。このように、部品は上昇フィーダ210のトラック212xから供給用リニアフィーダ220のトラック222xに供給され、トラック222xに沿って搬送されながら整列されて供給されるが、この途中で排除された部品は回収用リニアフィーダ230のトラック232xに回収されて再び上昇フィーダ210に戻る。すなわち、部品の一部が循環しながら、部品の供給が行われていく。
この実施形態では、供給用リニアフィーダ220のトラック222xと、回収用リニアフィーダ230のトラック232xとが上方から見て平行に配設され、しかも、供給用のトラック222xの下方に回収用のトラック232xが存在するように構成されているので、トラック232xが併設されている範囲であれば、トラック222xのどこであっても部品を選別することができるという利点がある。
本実施形態の部品供給装置200は部品の供給速度を高めることが容易であるという利点があるが、流路切替ユニット10を用いることによって部品の選別能力も高めることができるため、全体として装置の部品供給能力と部品選別能力とをさらに高いレベルでバランスさせることが可能である。
なお、本実施形態でも、上記流路切替ユニット10の通気経路の導入側を図示しない真空排気装置に接続することで、上記処理部の細孔にトラック222x上の部品を吸着させて一時的に保持することが可能になる。このようにすると、トラック222x上の部品を処理部において一時的に停止させ、部品の詳細な検出を行ったり、或いは、その下流側に存在する他の部品との間のトラック222x上の間隔を調整したりすることが可能になる。
以上説明した各実施形態では、流路切替ユニット、吸着保持ユニット、気圧作動ユニットが独立して構成され、これらが搭載される図示しない各種装置と別体に構成されている例について説明したが、これらのユニットは、部品搬送装置その他の各種の装置と一体化されたものであっても構わない。例えば、上記各ユニットの本体が上記装置を構成する部材と一体に構成されたものであってもよい。
第1実施形態の概略斜視図。 第1実施形態の概略縦断面図。 第2実施形態の概略斜視図。 第2実施形態の概略縦断面図。 第3実施形態の概略斜視図。 第3実施形態の概略縦断面図。 第4実施形態の概略平面図(a)及び概略側面図(b)。 第5実施形態の概略平面図(a)及び概略側面図(b)。
10…流路切替ユニット、11…本体、11S…通気経路、11Sa…導入口、11Sb…端部開口、11P…中途開口部、11Q…分岐経路、12…支持体、13…経路開閉手段、13a…固定部、13b…動作部、14…継手、15…流量調整手段、16…継手、17…カバー部材、18…規制ねじ、19…緩衝材、20…吸着保持ユニット、26A…ノズル、26C…弾性部材、30…気圧作動ユニット、36A…ピストン部材、36B…作動部材、36C…連結部材、36D…ガイド部材

Claims (7)

  1. 気体が流通可能に構成され、経路途中に中途開口部を備えた通気経路を備えた本体と、前記通気経路における前記中途開口部より下流側にある位置で前記通気経路の少なくとも一部を開閉可能とする経路開閉手段を備えた流路切替ユニットにおいて、
    前記本体に対して片持ばり状に接続固定された支持体と、前記支持体の先端部を規制する規制部材と、を有し、
    前記経路開閉手段は、前記通気経路の端部開口に外側から臨み、前記端部開口に対して接近・離反する動作方向に移動可能に構成されて前記通気経路の開閉動作を実現する動作部と、前記支持体の前記先端部に固定された固定部と、前記動作部と前記固定部との間を撓み変形させることで前記動作部を前記固定部に対して前記動作方向に駆動する圧電アクチュエータとを備え、
    前記規制部材は、前記本体に対して前記動作方向に進退可能に螺合する規制ねじであり、前記本体の側から前記支持体の前記先端部を規制することにより前記支持体を前記本体の側とは反対側へ向けて弾性変形させた状態で前記固定部を位置決めし、
    前記支持体の前記先端部に対して前記本体とは反対側から取り付けられ、前記先端部との間で前記固定部を挟持するスペーサと、前記スペーサを前記支持体に対して前記支持体とは反対側から固定する固定ねじと、前記固定ねじと前記スペーサとの間に挟持され、前記経路開閉手段を被覆するカバー部材と、をさらに有することを特徴とする流路切替ユニット。
  2. 前記経路開閉手段の前記カバー部材の側には前記経路開閉手段の動作状態を示す表示手段が配置され、前記表示手段は前記カバー部材に設けられた開口を通して視認可能に構成されることを特徴とする請求項1に記載の流路切替ユニット。
  3. 前記通気経路に対する気体の流入量を調整する気流調整手段をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の流路切替ユニット。
  4. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の流路切替ユニットに対して、前記通気経路に対して前記中途開口部から分岐した分岐経路に臨み、先端に吸引口を備えたノズルをさらに設けてなることを特徴とする吸着保持ユニット。
  5. 前記ノズルは前記分岐経路の経路方向に移動可能に取り付けられ、前記ノズルを先端側に付勢する付勢手段をさらに有することを特徴とする請求項4に記載の吸着保持ユニット。
  6. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の流路切替ユニットに対して、前記通気経路に対して前記中途開口部から分岐した分岐経路に臨むシリンダと、前記シリンダ内において前記分岐経路の経路方向に移動可能に配置されたピストン部及び前記ピストン部に接続されて前記シリンダから突出する作動部を有する作動体とをさらに設けてなることを特徴とする気圧作動ユニット。
  7. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の流路切替ユニットを有し、前記通気経路に対して前記中途開口部から分岐した分岐経路を部品の処理部に接続してなることを特徴とする部品搬送装置。
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