JP4446855B2 - アクティブ姿勢制御装置 - Google Patents

アクティブ姿勢制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4446855B2
JP4446855B2 JP2004301217A JP2004301217A JP4446855B2 JP 4446855 B2 JP4446855 B2 JP 4446855B2 JP 2004301217 A JP2004301217 A JP 2004301217A JP 2004301217 A JP2004301217 A JP 2004301217A JP 4446855 B2 JP4446855 B2 JP 4446855B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
solenoid valve
air spring
vibration isolation
proportional control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004301217A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006112535A (ja
Inventor
佐登志 渡苅
Original Assignee
株式会社ナベヤ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ナベヤ filed Critical 株式会社ナベヤ
Priority to JP2004301217A priority Critical patent/JP4446855B2/ja
Publication of JP2006112535A publication Critical patent/JP2006112535A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4446855B2 publication Critical patent/JP4446855B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

本発明は、空気ばねをアクチュエータとするアクティブ姿勢制御装置に関する。
半導体製造工場、レーザー応用製品製造工場、その他の精密加工工場などに設置された加工装置や測定装置においては、きわめてわずかな微振動であっても加工精度や測定精度に影響を与えることがあるため、微振動は高度に制振することが要求される。特に除振台に搭載された機器が移動するテーブルを有するような場合には、搭載機器の移動によって除振台には荷重変動による浮き沈みが生じ、あるいは搭載機器の移動に加速度が伴うと、除振台には搭載機器の加速度によるテーブルの振れや揺れが生じるが、このような除振台の浮き沈みや振れ、揺れは可及的速やかに制振しなければならない。
このような要求に対し、変位検出センサと、アクチュエータとしての空気ばねとの組合せを用いたいわゆるアクティブ姿勢制御装置が実用化されている。変位検出センサは、搭載機器の移動に伴うテーブルの振れ、揺れ、浮き沈みによる除振台の上下の変位を検出し、その検出信号をもって圧力制御弁を駆動して除振台を支える空気ばねの内圧を制御し、空気ばねを伸長あるいは収縮させて除振台を水平の姿勢に保持させるものである。
アクティブ姿勢制御装置によれば、除振台の姿勢制御ばねとダンパーとの組合せによるパッシブ除振装置では困難とされている除振台の姿勢制御、除振性能と制振性能をバランスよく実現できるものとして期待されている。
空気ばねの内圧を制御する圧力制御弁には、通常メカニカルバルブが用いられる。除振台上には、電子顕微鏡、半導体製造装置の露光機などの機器が搭載されるが、搭載機器が除振台上を移動するテーブルを備える機器Mの場合には、図7(a)のように機器Mの安定支持のために除振台1の四隅が4個の空気ばね3a〜3dで支持される。しかし、除振台1の上下の変位を除振台1の四隅の変位検出センサ10a〜10dで個別に検知し、その検知信号をもって除振台1の四隅を支える4個の空気ばね3a〜3dの内圧を個別に制御する4点検知方式では、除振台1を水平姿勢に制御することは難しい。
このため、図7(b)に示すように除振台1の1辺の両端の2個所と、他辺中央の1箇所とに変位検出センサ10c、10dおよび10abを設置し、除振台1の1辺両端の変位検出センサ10c、10dにてそれぞれ除振台1の1辺両端の空気ばね3c、3dの高さを個別に制御し、他辺中央の変位検出センサ10abにて他辺両端の2つの空気ばね3a、3bの高さを制御する、いわゆる3点検知方式にて除振台1を水平姿勢に制御していた。3点検知方式によれば1度の調整で除振台1を水平姿勢に調整することが可能となる。
しかしながら、3点検知方式によるときには、除振台1上を機器Mが前後、左右さらには斜め方向に移動するときには、除振台1の板面にひねりが生じて水平姿勢を保つことが難しい。このような問題点を解消するためには、除振台の剛性を高めるなどの対応策も考えられるが、除振台の姿勢制御に高精度を要求されるときには、姿勢制御が難しいのを承知の上で前述の4点検知方式によらざるを得ない。
このため、手数をかけて各空気ばねの内圧調整用のメカニカルバルブを操作して、4個の空気ばねのバランスを保たせるように微調整を繰り返し行なうことによって対応していた。しかし、メカニカルバルブを如何に精密に微調整して除振台を水平姿勢に調整できたとしても、搭載機器の移動による上下変位に応じて空気ばねが伸縮を繰り返す間に除振台の経時的変化として姿勢に狂いが生じてくるのは避けられず、除振台の姿勢に狂いが生じるたびに搭載機器の運転を停止して各空気ばねのメカニカルバルブを個別に微調整しなければならない。
このような問題が生じる最大の原因は、圧力調整弁には、給気も排気もしないゾーン(以下これを不感帯という)が存在するからである。図6(a)〜(c)に圧力制御弁(メカニカルバルブ)の有する不感帯によって除振台の姿勢に狂いが生ずる原因を4点検知方式を例にとって説明する。
図6(a)、(b)において、除振台1は、四隅がそれぞれ空気ばね3a,3b,3c,3dで支えられ、それぞれの空気ばねの高さは変位検出センサの高さ検知信号によって個別に制御される4点検知方式を示している。すなわち、図6(a)、(b)は、除振台1の四隅の上下変位は除振台1の四隅の変位検出センサ10a〜10dで個別に検知され、圧力制御弁(メカニカルバルブ)を給気、排気に切り替えて除振台の四隅を支える4個の空気ばねの内圧を個別に制御する。例えば除振台1上で搭載機器Mが台の中央から矢印X1方向に移動すると、空気ばね3a,3bが伸長し、3c,3dが圧縮される。
したがって、それぞれの圧力制御弁が動作し、空気ばね3a,3b内は排気、空気ばね3c,3dは給気となって、除振台1を水平姿勢に保たせようとする。逆に機器Mが矢印X2方向に移動すると、空気ばね3a,3bは圧縮されて、給気、空気ばねは3c,3dは伸長して排気となり、除振台1は、上面の荷重変動による浮き沈みの傾きに応じてそれぞれの空気ばねへの給・排気が繰り返される。
ところが、メカニカルバルブに限らないが通常圧力制御弁には、給気側から排気側に移るとき、あるいは排気側から給気側に移るときの一定ストローク範囲に、給気も排気もしないゾーン(以下これを不感帯という)があり、この不感帯の位置を全て同一平面にあるように調整することが困難であるために、個々の圧力制御弁の不感帯の位置ずれが生じてしまう。
図6(c)において、除振台1が水平姿勢を保つ高さを仮に基準レベルLとすると、基準レベルLの高さを挟んで例えば空気ばね3a,3bの圧力制御弁が形成する不感帯W1、W2の幅や位置は必ずしも同じではない。今空気ばね3a,3bのバルブが形成する不感帯W1、W2の位置に図示のように排気側にd1、給気側にd2の差があったとすると、両バルブの不感帯W1、W2の位置のずれによって空気ばね3a,3bへの給・排気の停止時間にずれが生じ、空気ばね3aに対しては、排気が多く、給気が少なく、空気ばね3bに対して給気が多く、排気が少ないという現象が生じ、除振台上で搭載機器が移動するたびに各空気ばねへの空気の給・排気量の差が蓄積され、各空気ばね間のバランスが崩れて除振台の四隅の支持にねじれが生じるのである。
特許公開2003−202051 特許公開2000−27805
解決しようとする問題点は、空気ばねへの給排気量制御にメカニカルバルブを用いたときに除振台上で搭載機器が移動するたびに各空気ばねへの給・排気量の差が蓄積され、各空気ばね間のバランスが崩れて除振台の支持高さにねじれが生じるという点である。特に4点検知方式によるときには除振台の支持高さのねじれ現象が顕著に現れるという点である。
本発明は、各空気ばねへの給排気量を制御する流量制御弁に比例制御ソレノイドバルブを用い、変位センサに得られた除振台の高さ検知信号をもって比例制御ソレノイドバルブを制御し、空気ばねへの空気の給・排気を切り替えるとともに各比例制御ソレノイドバルブごとに異なる不感帯の範囲を強制的に一定の範囲に設定することによって各比例制御ソレノイドバルブに固有の不感帯の差に起因して経時的に発生する除振台のねじれ現象の発生をなくしたことを特徴とする。
本発明のアクティブ姿勢制御装置は、空気ばねへの給排気量制御用の流量制御弁に比例制御ソレノイドバルブを用いるため、変位センサに得られた除振台の高さ検知の出力電圧の大きさをもって空気ばねに対する給気、排気量を電気的に制御でき、除振台を支える2以上の空気ばねをそれぞれ制御する比例制御ソレノイドバルブの不感帯の位置ずれに関係なく、除振台が水平姿勢に復帰したときには、変位センサの出力電圧をもって空気ばねの給気管路、排気管路を強制的に閉鎖することによって各比例制御ソレノイドバルブの不感帯の位置ずれに影響されずに除振台の姿勢を制御できる。
これによって、除振台を支える2以上の空気ばねをそれぞれ制御する比例制御ソレノイドバルブの不感帯の位置ずれを解消し、除振台上の荷重変動にかかわらず、除振台の支持構造に従来困難とされていた4点検知方式を採用しても除振台にねじれを生じさせることがなく、浮き沈みによる除振台の姿勢の変化を高度に姿勢制御して高精度に水平姿勢を保たせることができる。
各比例制御ソレノイドバルブに固有の不感帯の幅・位置の差による各空気ばねへの空気の給・排気量の差の発生をなくすという目的を、各比例制御ソレノイドバルブの不感帯の幅あるいは位置を強制的に統一することによって実現した。
本発明においては、図6(a)に示したように、除振台1はその四隅にそれぞれ除振台1を支える空気ばね3(3a〜3d)が設置され、除振台1の高さを検知して各空気ばね3a〜3dの高さを制御する4個の変位センサ10(10a〜10d)を有している。すなわち、本発明は4点検知方式の適用が可能なシステムを実現するものである。図1に、本発明の1実施例を示す要部の構成図を示す。
図1において、機器Mを搭載する除振台1は、架台2上に設置した空気ばね3に支えられている。空気ばね3は、図6に示したとおり、除振台1の四隅を支えるもので、除振台1は、空気ばね3に支えられて一定高さに保持されている。各隅の空気ばね3と、空気供給源(エアコンプレッサ)4とは空気管路5にて接続され、空気管路5には、空気ばね3の内圧を制御する流量制御弁として比例制御ソレノイドバルブ6が接続され、比例制御ソレノイドバルブ6の給気ポート7と空気供給源4間の給気側管路5a及び比例制御ソレノイドバルブ6の送気ポート8と空気ばね3間の送気側管路5bには、それぞれ管路の開閉機構となる電磁弁9a、9bが接続されている。比例制御ソレノイドバルブ6は、排気ポート12を有し、空気ばね3に通じる空気管路5は、比例制御ソレノイドバルブ6の排気ポート12を通して大気に開放される。
変位センサ10は、空気ばね3の近傍に設置されている。変位センサ10は、後に説明するように基準レベルLに対する除振台1の特定部分の上下の高さを検知し、検知信号としてその高さの変化に比例した電圧を出力する。本発明において変位センサ10には、無接触変位センサを用いている。無接触変位センサは、センサ19と向き合わせに感知プレート20を設置し、感知プレート20とセンサ19間の間隔を検知して出力電圧を出力するものである。無接触変位センサを用いることによって、除振台1と、架台2間は振動絶縁が図られる。
この実施例では、センサ19を架台2上に設置し、感知プレート20を除振台1からバー11で吊り下げて感知プレート20を基準レベルLの高さに支持した例を示している。この目的に適合するセンサとして例えば、株式会社センテックの磁気式スペースセンサがある。このセンサは、渦電流式の非接触センサであり、仕様によれば、検出物体を金属として、測定範囲0〜8mm、最小分解能8μmの性能を有している。
図2に、共通の不感帯域の形成要領を説明する。なお、除振台はその四隅が空気ばねで支えられているが、図は、図6(a)のX1−X2方向から視た除振台1の側面を示しており、除振台1の両端は、空気ばね3a、3dで支えられている。図2(a)において、本発明によるアクティブ姿勢制御装置を組み付けた除振台を床上に設置する。床は例えば工場内の床である。床面は必ずしも水平面とは限らない。説明を分かりやすくするために、例えば床が水平面に対してθの角度で図上右上がりに傾斜していたとする。以下の説明では、図2に現れた空気ばね3a、3d及び変位センサ10a、10dの動作について説明するが、その動作は、空気ばね3b、3c及び変位センサ10b、10cの動作にもそのまま当てはまる。
除振台1が空気ばね3a、3dを介して架台2と平行に支えられていたとすると、架台2が傾斜角θの床面に置かれることによって、除振台1は、架台2の姿勢に倣ってθの角度で傾斜する。このとき空気ばね3aの変位センサ10aと空気ばね3dの変位センサ10dとの検出高さは同じであり、いずれも高さd0を検知し、検出信号として出力電圧V0を出力しているものとする。
図中Hは水準器であり、水準器Hは傾きを示している。まず、比例制御ソレノイドバルブ(図示略)をとおして空気ばね3a内に送気し、これを伸長させ、水準器Hを見て除振台1を図2(b)のように水平姿勢に調整する。このときの除振台1の高さを基準高さLと定義する。空気ばね3aの変位センサ10aの検出高さd1は、d1>d0で給気となり、出力電圧V1>V0を発生し、空気ばね3dの変位センサ10dの検出高さd2は、d2<d0で排気となり、出力電圧V2<V0を出力する。本発明において、空気ばね3aの変位センサ10aの検知信号としての出力電圧V1、空気ばね3dの変位センサ10dの出力電圧V2が、除振台1の基準高さLにおける新たに設定された基準電圧である。
図2(c)において、除振台1の搭載機器MがX2側に移動すると、空気ばね3aが圧縮され、変位センサ10aは、高さ(d1−αd)を検出し、出力電圧(V1−αV)を出力する。一方、空気ばね3dは伸長し、変位センサ10dは、高さ(d2+αd)を検出し、出力電圧(V2+αV)を出力する。これによって、空気ばね3aの比例制御ソレノイドバルブは、変位センサ10aの出力電圧(V1−αV)でバルブは給気側に切り替えられて空気ばね3aに送気し、変位センサ10aの検出高さをd1に戻す。一方、空気ばね3dの比例制御ソレノイドバルブは、変位センサ10dの出力電圧(V2+αV)で排気側に切り替えられて空気ばね内を排気し、変位センサ10dの検出高さがd2となり、図2(d)のように除振台1は水平姿勢に戻る。
逆に搭載機器Mの移動方向が反転して空気ばね3d側に移動したときには図2(e)のように空気ばね3dが圧縮され、変位センサ10dは、高さ(d1−βd)を検出し、出力電圧(V1−βV)を出力する。一方、空気ばね3aが伸長し、変位センサ10aは、高さ(d1+βd)を検出し、出力電圧(V1+βV)を出力する。出力電圧の変化値βVが規定値より大きいときには、図2(f)のように空気ばね3aの比例制御ソレノイドバルブは、変位センサ10aの出力電圧(V1+βV)で給気側に切り替えられて空気ばねに送気し、変位センサ10aの検出高さをd1に戻し、空気ばね3dの比例制御ソレノイドバルブは、変位センサ10dの出力電圧(V2+βV)で排気側に切り替えられて空気ばね3dを排気し、変位センサ10dの検出高さをd2に戻し、除振台1は水平姿勢になる。
しかしながら、各流量制御弁の不感帯幅の位置ずれによって各空気ばねに対する空気の給・排気量の差が蓄積され、各空気ばねへの給排気量のバランスに崩れが生じるのはメカニカルバルブを使用した場合と同じである。
本発明においては、除振台1の基準レベルLの高さにおける変位センサの出力電圧の大きさを基準電圧とし、基準電圧の上下に予め規定値を設定し、変位センサが基準電圧より大きい規定値以上あるいは基準電圧より小さい規定値電圧以下の電圧を出力した時には比例制御ソレノイドバルブ6による空気ばねへの給・排気の切り替えを行い、上下の規定値の範囲内の電圧出力に対しては、強制的にすべての空気ばねについての比例制御ソレノイドバルブ6の送気側及び送気側管路5a、5bを一斉に閉じて共通の不感帯域を形成し、比例制御ソレノイドバルブに固有の不感帯の位置ずれをなくし、不感帯の位置ずれに起因した除振台のねじれを解消するものである。
例えばある比例制御ソレノイドバルブを制御する変位センサの基準電圧が2.5V、上下の規定値を±0.1Vに設定したとすると、変位センサの出力電圧が(2.5V+0.1)=2.6V以上の時には空気ばねに対する比例制御ソレノイドバルブへの排気指令となり、変位センサの出力電圧が(2.5V−0.1=)2.4V以下の時には空気ばねに対する比例制御ソレノイドバルブへの給気指令となる。また変位センサの出力電圧が2.4V〜2.6Vの範囲では、不感帯指令となって空気ばねへの給排気を強制的に停止する。
もっとも、基準電圧は、比例制御ソレノイドバルブ毎に異なる。したがって、例えば変位センサの基準電圧が2.6Vのものは、基準電圧2.6Vに対し、電圧変化の基準値を±0.1Vに設定して変位センサの出力電圧が2.5V〜2.7Vの範囲内の出力電圧の時に不感帯指令を発する。
図3に給気指令、排気指令又は不感帯指令が発信されたときの比例制御ソレノイドバルブ6及び電磁弁9a、9bの動作要領を示している。図3(a)は、変位センサが規準レベル以下の高さを検知したとき、すなわち、規準電圧以下の電圧を出力して比例制御ソレノイドバルブ6に対して給気指令が発せられた場合である。この例では、比例制御ソレノイドバルブ6のスプール13がソレノイド26内に吸引されて排気ポート12を閉じ、給気ポート7と送気ポート8が開かれ、空気供給源4内の空気が空気ばね3内に供給される。
空気ばね3への給気により空気ばね3が伸長するにしたがって、変位センサの出力電圧が増大し、基準電圧に近づいて不感帯の範囲内に達すると、比例制御ソレノイドバルブ6のすべてのポートが閉じられるかどうかに関わりなく、図3(c)のように、電磁弁9a、9bが作動して比例制御ソレノイドバルブ6と空気ばね間の管路(5b)及び比例制御ソレノイドバルブ6と空気供給源4間の管路(5a)を強制的に遮断して空気ばね3内への給気あるいは空気ばね3内からの排気が停止される。変位センサが規準レベル以上の高さを検知したとき、すなわち規準電圧以上の電圧を出力して比例制御ソレノイドバルブ6に対して排気指令が発せられた場合には、図3(b)に示すように比例制御ソレノイドバルブ6のスプール13がソレノイド26から押し出され、この結果、給気ポート7が閉じ、送気ポート8と排気ポート12とが開かれ、空気ばね3内の空気は、送気ポート8から排気ポート12を経て大気中に放出される。
このとき、電磁弁9bに対しては動作指令が発せられ、比例制御ソレノイドバルブ6と空気供給源4間の送気管路(5a)が閉じ、空気供給源4から比例制御ソレノイドバルブ6への送気は強制的に止められる。空気ばね内の排気により空気ばねが収縮するにしたがって、変位センサの出力電圧が減少し、基準電圧に近づいて不感帯の範囲内に達すると、図3(c)のように比例制御ソレノイドバルブ6のすべてのポート7、8、12が閉じられるかどうかに関わりなく、電磁弁9a、9bが作動して管路5a、5bが強制的に遮断され、空気ばね3内への給気あるいは空気ばね3内からの排気が停止される。
本発明によるアクティブ姿勢制御装置は、空気ばね3に対する給気指令、排気指令、不感帯指令を表示する表示器を備えている。表示器は、変位センサの出力配線に接続され、それぞれの空気ばねの比例制御ソレノイドバルブ6に印加する電圧値の表示をもって、空気ばねに対する給気指令、排気指令、不感帯指令を表示するものである。図4において、除振台1の四隅を支える4個の空気ばね3(3a,3b,3c,3d)について、それぞれの空気ばねに対する給気指令、排気指令、不感帯指令は、それぞれの変位センサ10(10a,10b,10c,10d)より発せられる出力電圧によって決定される。
図中、14(14a,14b,14c,14d)は、変位センサ10(10a,10b,10c,10d)が給気指令として発生した出力電圧によって点灯する給気表示灯、15(15a,15b,15c,15d)は、変位センサ10が排気指令として発した出力電圧によって点灯する排気表示灯、16(16a,16b,16c,16d)は、不感帯指令として発した出力電圧によって点灯する不感帯表示灯である。
各表示灯14,15,16は、コントロールパネル17に表示器として設置されている。図6において、除振台1上を搭載機器MがX1、X2方向に移動したときに、各隅の空気ばね3a、3b、3c、3d内へは、除振台1の傾きによる浮き沈みを補償するように給排気が繰り返され、除振台1の姿勢が基準レベルLの高さで水平姿勢に制御され、各空気ばねの給・排気の様子はコントロールパネル17の表示器に点灯表示される。図6の例では、搭載機器Mの移動方向に対面する除振台1の一辺の空気ばね3a,3bが給気のときには、他辺の空気ばね3c,3dは排気となり、空気ばね3a,3bについては給気表示灯14a,14bが点灯し、空気ばね3c,3dについては排気表示灯15c,15dが点灯する。
逆に空気ばね3a,3bが排気のときには、排気表示灯15a,15bが点灯し、空気ばね3c,3dについては給気となって給気表示灯14c,14dが点灯する。各空気ばね3内への給気あるいは排気によって、除振台1の姿勢が基準レベルLの高さを含む不感帯の範囲に入ったときには、空気ばねへの給排気が停止されて不感帯表示灯16(16a,16b,16c,16d)が点灯する。もっとも、表示灯14,15,16のすべてが必ず必要であるというものはなく、例えば不感帯表示灯がなくても、給気表示灯14、排気表示灯15が消灯していれば、その空気ばねの比例制御ソレノイドバルブは、不感帯位の位置にあることが分かる。
本発明においては、各比例制御ソレノイドバルブ毎に設けた対の電磁弁9a,9bを動作させ、強制的に給気管路、送気管路を閉鎖することによって各比例制御ソレノイドバルブの不感帯の位置、幅を統一する。これによって空気ばねについての各比例制御ソレノイドバルブの不感帯の幅や位置ずれの影響が解消される。図6(c)の例で言えば、空気ばね3aの比例制御ソレノイドバルブについての不感帯W1と、空気ばね3bの比例制御ソレノイドバルブについての不感帯W2との位置ずれを補償し、両不感帯W1、W2の幅並びに位置を合致させることになる。4つの空気ばねの比例制御ソレノイドバルブに対する各不感帯の幅並びに位置についても全く同じ要領で補償することができる。これによって、空気ばね3a,3b間及び3c,3d間の給気時間差および排気時間差がなくなり、給・排気量の差の累積による空気ばねへの給排気量のバランスは保たれる。
比例制御ソレノイドバルブ毎の給気管路、送気管路に設けた対の電磁弁の主目的は、比例制御ソレノイドバルブの不感帯の位置を調整することにあるが、比例制御ソレノイドバルブが不感帯位置にあるときに、給気管路、送気管路を電磁弁で強制的に閉鎖することによって弁体と弁室間の隙間を通じて比例制御ソレノイドバルブから外部に漏洩する空気の流出を完全に遮断することができる。
以上実施例においては、空気ばねへの給排気量を制御する流量制御弁に各比例制御ソレノイドバルブを用い、各比例制御ソレノイドバルブへの印加電圧の違いを検知信号に利用して各空気ばねへの給・排気のタイミング並びに給・排気が停止される不感帯の境界を表示するため、適宜、比例制御ソレノイドバルブ毎の給気管路、送気管路を遮断することによって不感帯の範囲を自由にコントロールすることができ、これによって、除振台にねじれを生じさせることなく、空気ばねによる除振台4点支持による高度の水平安定性を得ることができる。
図4において、表示器には、各空気ばね3(3a,3b,3c,3d)の内圧を表示する圧力計18(18a,18b,18c,18d)を設け、その内圧を監視することによって、除振台の姿勢を制御して、例えば図2(b)に示す所期の姿勢にリセットすることができる。
各空気ばね3(3a,3b,3c,3d)の内圧の総和は一定である。搭載機器Mが除振台のセンターの位置(重心)にあるときは、各空気ばね3(3a,3b,3c,3d)の内圧は同じであり、それぞれの圧力計18(18a,18b,18c,18d)は同じ値を示している。図5(a)において、四個の空気ばね3a,3b,3c,3dの内圧を表示するそれぞれの圧力計18a,18b,18c,18dの表示がいずれも仮に「10」を示していたとすれば、その総計は40である。
各空気ばね3の内圧の変化は圧力計18に表示され、例えば空気ばね3bの内圧が8に低下し、空気ばね3aの内圧および空気ばね3dの内圧が仮に「12」に上昇したとすると、残りの空気ばね3cの内圧は「8」となり、その総計はやはり「40」である。したがって、各空気ばね3a,3b,3c,3dの内圧を監視し、その内圧が規定値を超えたときに警告を発するだけでなく、各空気ばね3の内圧を自動的に規定値に戻すことによって、除振台は基準高さLの高さに戻る。
本発明は、半導体製造装置、特にX−Yステージを有する露光装置のように往復動するテーブルを備えた機器類を搭載した除振台のアクティブ姿勢制御装置として高度の安定性、水平保持性を実現でき、ひいては搭載機器の作業性、加工精度、測定精度を高めることができる。
本発明によるアクティブ姿勢制御装置の基本構成を示す要部を示す図である。 本発明によるアクティブ姿勢制御装置のセッティング要領を示す図である。 比例制御ソレノイドバルブの動作説明図である。 変位センサの検出信号をもって給気、排気、不感帯の表示と共に空気ばねへの給排気量を表示する例を示す図である。 空気ばねへの給排気量検知の1例を示す図である。 (a)は除振台上を移動する搭載機器のテーブルの移動方向を示す図、(b)は、同側面図、(c)は2つの空気ばねの流量制御弁間に生ずる不感帯の位置ずれを説明する図である。 (a)が4点検知方式、(b)は3点検知方式の問題点を説明するための図である。
符号の説明
1 除振台
2 架台
3 空気ばね
4 空気供給源(エアコンプレッサ)
5 管路
6 比例制御ソレノイドバルブ
7 給気ポート
8 送気ポート
9,9a,9b 電磁弁
10 変位センサ
11 バー
12 排気ポート
13 スプール
14(14a,14b,14c,14d) 給気表示灯
15(15a,15b,15c,15d) 排気表示灯
16(16a,16b,16c,16d) 不感帯表示灯
17 コントロールパネル
18(18a,18b,18c,18d) 圧力計
19 センサ
20 感知プレート
26 ソレノイド

Claims (3)

  1. 空気ばねと、変位センサと、比例制御ソレノイドバルブと、電磁弁とを有し、除振台上を移動する機器を搭載した除振台を支えるアクティブ姿勢制御装置であって、
    空気ばねは、除振台の四隅を個別に支えて一定高さに保持させるものであり、
    変位センサは、基準レベルに対する除振台の上下の高さを無接触で検知し、検知信号として除振台の高さの変化に比例した出力電圧を出力するものであり、
    基準レベルは、最初に除振台を床上に設置し、各空気ばね内に送気し、あるいは排気して除振台を水平姿勢に設定された除振台の高さであり、
    比例制御ソレノイドバルブは、それぞれの変位センサが、基準レベルの上下に予め定められた規定値の範囲外の電力を出力したときに空気ばねへの給気・排気を切り替えて除振台を基準レベルの高さに制御するものであり、
    電磁弁は、比例制御ソレノイドバルブの給気ポートと空気供給源間の給気側管路及び比例制御ソレノイドバルブの送気ポートと空気ばね間の送気側管路とにそれぞれ管路の開閉機構として接続され、それぞれの変位センサが規定値の範囲内の電力を出力したときには、空気ばねについての比例制御ソレノイドバルブの空気管路を一斉に閉じて共通の不感帯域を形成するものであることを特徴とするアクティブ姿勢制御装置。
  2. 変位センサは、除振台が基準レベルの高さにあるときに出力する電圧は、基準電圧であり、
    変位センサが基準電圧を含む規定値の範囲内の電圧を出力したときに、両電磁弁は、比例制御ソレノイドバルブの全てのポートが閉じられているかどうかにかかわり無く、比例制御ソレノイドバルブと空気ばね間の管路及び比例制御ソレノイドバルブと空気供給源間の管路を強制的に遮断して空気ばね内への給気あるいは空気ばね内からの排気を停止させるものであることを特徴とする請求項1に記載のアクティブ姿勢制御装置。
  3. アクティブ姿勢制御装置は表示器を有し、
    表示器は、変位センサの出力配線に接続され、それぞれの空気ばねの比例制御ソレノイドバルブに印加する電圧値又は、電磁弁の開閉状態の表示をもって、各空気ばねに対する給気指令、排気指令、不感帯を表示するものであることを特徴とする請求項1に記載のアクティブ姿勢制御装置。
JP2004301217A 2004-10-15 2004-10-15 アクティブ姿勢制御装置 Expired - Fee Related JP4446855B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004301217A JP4446855B2 (ja) 2004-10-15 2004-10-15 アクティブ姿勢制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004301217A JP4446855B2 (ja) 2004-10-15 2004-10-15 アクティブ姿勢制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006112535A JP2006112535A (ja) 2006-04-27
JP4446855B2 true JP4446855B2 (ja) 2010-04-07

Family

ID=36381215

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004301217A Expired - Fee Related JP4446855B2 (ja) 2004-10-15 2004-10-15 アクティブ姿勢制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4446855B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101317238B1 (ko) 2011-11-15 2013-10-15 한국항공우주연구원 방진대 수평 조정 확인 장치
CN109334369B (zh) * 2018-11-09 2022-02-11 内蒙古第一机械集团股份有限公司 一种气囊式旋转空气弹簧
CN111022567A (zh) * 2019-12-23 2020-04-17 哈尔滨恒信精密气浮科技有限公司 一种高精度自水平空气弹簧隔振台
CN113884004B (zh) * 2021-09-08 2024-06-07 长江存储科技有限责任公司 特征尺寸测量用扫描电镜的气浮系统和扫描电镜

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006112535A (ja) 2006-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20150219179A1 (en) Vibration isolator with zero stiffness whose angle degree of freedom is decoupled with spherical air bearing
US9423000B2 (en) Magnetically suspended vibration isolator with zero stiffness whose angle degree of freedom is decoupled with a joint ball bearing
EP0767320B1 (en) Vibration damping apparatus
JP5064316B2 (ja) 除振装置
US8851250B2 (en) Active vibration isolation system
WO2014094687A2 (en) Magnetically suspended and plane-drove vibration isolator with zero stiffness whose angle degree of freedom is decoupled with a spherical air bearing
JPH09326362A (ja) 除振装置及び露光装置
JP6587487B2 (ja) アクティブ除振装置及びそのセンサの設置方法
US20030168295A1 (en) Active vibration isolation system
EP2098750B1 (en) Vibration suppression apparatus, exposure apparatus, and method of manufacturing device
US6604451B1 (en) Fluid actuator
WO2017022330A1 (ja) パージ装置、パージストッカ、及びパージガスの供給方法
JP4446855B2 (ja) アクティブ姿勢制御装置
JP4853836B2 (ja) 精密微動位置決め装置およびそれを備えた微動位置決めステージ
CN111022567A (zh) 一种高精度自水平空气弹簧隔振台
US9458908B2 (en) Vibration isolation system with support divided into sections, and method for controlling same
JP2006266353A (ja) アクティブ姿勢制御方法
US8894052B2 (en) Active oscillation isolation system by means of a hysteresis-free pneumatic bearing
JP2005069303A (ja) 空圧制御型除振装置
KR100796896B1 (ko) 테이블의 수평유지 시스템
JP4057134B2 (ja) アクティブ型除振装置
JP2007100910A (ja) 水平補償機能を有する除振装置
CN113884004B (zh) 特征尺寸测量用扫描电镜的气浮系统和扫描电镜
JP2005307993A (ja) 可変絞り静圧軸受を用いたステージ装置のキャリブレーション方法
JP7161157B2 (ja) アクチュエータ、流体制御弁及び弁監視装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060414

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070509

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090409

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090414

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091225

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100119

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130129

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4446855

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140129

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees