JP4937987B2 - 電子ビーム時定数を低減したフィラメント・アセンブリ - Google Patents

電子ビーム時定数を低減したフィラメント・アセンブリ Download PDF

Info

Publication number
JP4937987B2
JP4937987B2 JP2008294759A JP2008294759A JP4937987B2 JP 4937987 B2 JP4937987 B2 JP 4937987B2 JP 2008294759 A JP2008294759 A JP 2008294759A JP 2008294759 A JP2008294759 A JP 2008294759A JP 4937987 B2 JP4937987 B2 JP 4937987B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filament
ray tube
segments
assembly
heat sink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008294759A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009129907A5 (ja
JP2009129907A (ja
Inventor
ジー. バンディ、スティーブ
エフ. バーシュアップ、ゲイリー
カーゾン グリーン、マイケル
ラッセル ボーイ、ジェームス
ラノー、デニス
クラーク、ロバート
ハンバー、デビッド
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Varian Medical Systems Inc
Original Assignee
Varian Associates Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Varian Associates Inc filed Critical Varian Associates Inc
Publication of JP2009129907A publication Critical patent/JP2009129907A/ja
Publication of JP2009129907A5 publication Critical patent/JP2009129907A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4937987B2 publication Critical patent/JP4937987B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J1/02Main electrodes
    • H01J1/13Solid thermionic cathodes
    • H01J1/15Cathodes heated directly by an electric current
    • H01J1/16Cathodes heated directly by an electric current characterised by the shape
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J1/02Main electrodes
    • H01J1/13Solid thermionic cathodes
    • H01J1/135Circuit arrangements therefor, e.g. for temperature control
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J1/00Details of electrodes, of magnetic control means, of screens, or of the mounting or spacing thereof, common to two or more basic types of discharge tubes or lamps
    • H01J1/02Main electrodes
    • H01J1/13Solid thermionic cathodes
    • H01J1/15Cathodes heated directly by an electric current
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J35/00X-ray tubes
    • H01J35/02Details
    • H01J35/04Electrodes ; Mutual position thereof; Constructional adaptations therefor
    • H01J35/06Cathodes
    • H01J35/064Details of the emitter, e.g. material or structure
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2201/00Electrodes common to discharge tubes
    • H01J2201/28Heaters for thermionic cathodes
    • H01J2201/2803Characterised by the shape or size
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2201/00Electrodes common to discharge tubes
    • H01J2201/28Heaters for thermionic cathodes
    • H01J2201/2803Characterised by the shape or size
    • H01J2201/281Cage-like construction
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2201/00Electrodes common to discharge tubes
    • H01J2201/28Heaters for thermionic cathodes
    • H01J2201/2803Characterised by the shape or size
    • H01J2201/2867Spiral or helix
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2235/00X-ray tubes
    • H01J2235/12Cooling
    • H01J2235/1212Cooling of the cathode

Landscapes

  • X-Ray Techniques (AREA)

Description

本発明は概して、X線管装置および他のフィラメントを含む装置に関する。
X線発生装置は、産業および医療の両方の幅広い応用例で使用される極めて価値のある器具である。このような機器は普通、医療診断検査、放射線治療、半導体製造、および物質解析などの分野で利用される。
利用される応用例に関わらず、ほとんどのX線発生装置は同様に動作する。X線は、電子が放射され、加速され、その後特定の構成の材料の上に衝突される場合に、このような装置内で作り出される。この工程は普通、X線発生装置内に配置されたX線管内で起こる。X線管は普通、陰極および陽極を含む真空筐体を備えている。陰極は典型的には、陽極によってその後受信される電子を放射するフィラメント構造を備えている。
真空筐体は、銅、ガラス、セラミック、またはその組合せなどの金属で構成することができ、普通は外側ハウジング内に配置される。外側ハウジングの少なくとも一部は、真空筐体内で作り出されたX線が逃げるのを防ぐように、遮蔽層(例えば、鉛または同様のX線減衰材料で構成されている)で覆うことができる。加えて、絶縁油または同様の冷却剤などの冷却媒体を、真空筐体の表面から放熱するのを防ぐために、外側ハウジングと真空筐体との間に存在する容量内に配置することができる。この構成によって、ポンプおよび流体導管を介して冷却媒体を外部熱交換器に循環させることによって、冷却剤から熱を取り除くことができる。
実際、電流が陰極フィラメントに供給されて、熱イオン放射として知られる工程により電流に電子流を放射させる。電位が陰極と陽極の間に確立されて、電子流が運動エネルギーを得て、陽極上に配置されたターゲット表面に向かって加速する。ターゲット表面上での衝突の際、得られる運動エネルギーの一部は、極めて高い周波数の電磁放射、すなわちX線に変換される。
作り出されたX線の特定の周波数は少なくとも部分的に、陽極ターゲット表面を形成するのに使用される材料のタイプによる。タングステンまたはタングステン・レニウムなどの高い原子番号(「Z番号」)を有するターゲット表面材料を利用することができるが、応用例によって、他の材料も利用することができる。得られるX線は、内科患者などのX線被験者内に入射するように、真空筐体および外側ハウジングの所定の領域を通してX線装置から出るようにコリメートすることができる。
X線管の操作で遭遇する1つの問題は、一般に「切換時間」と呼ばれる、陰極のフィラメントによって作り出された電子流を入れたり切ったりすることができる速度に関する。電子流、したがってX線の製造を正確に制御するにも関わらず、多くの要因、最も一般的には、本明細書では「熱時定数」とも呼ぶ、フィラメントの熱反応により比較的速いフィラメント切換時間を得ることは従来難しかった。簡単に言えば、熱時定数は、フィラメントが所定の温度に冷却するのに必要な時間の尺度である。熱時定数は、「時定数」、すなわち所定のレベルに電子放射を減らすためにフィラメントに必要な時間の尺度に直接関連している。このように、フィラメントの時定数および切換時間は密接に関連している。したがって、比較的短い時定数は望ましい速い切換時間に対応している。
フィラメントの現在の公知の設計は、切換時間の減少を容易に行わない。1つの解決法は、電子ビーム放射を調節する際に使用する、通常、グリッドと呼ばれる第3のフィラメント電極を含んでいる。フィラメント切換時間を許容できるように低くする一方で、グリッドはそれにも関わらずいくつかの望ましくない結果を伴う。余分なグリッド鉛およびこれに電力を与えるのに必要な電源供給装置とは別に、グリッドを使用すると、管構造からグリッド自体までの電気アークが増大するという危険性がある。これは高電圧を利用する管で特に深刻であり、管の損傷につながる可能性がある。
「ビーム電流」とも呼ばれる、放射された電子ビームを許容可能に切り換え、調節するための他の試みとしては、電子ビームによる低熱質量エミッタの加熱、または陽極に加えられる電位を調整することによる電子ビームの調整が挙げられる。しかし、これらの選択肢はまた、管内でのアーク電流の危険性の相対的な増加の問題がある。
本発明を開示する実施形態は当技術分野の上記および他の必要性に応じて開発された。本発明の実施形態は、X線放射装置または他のフィラメント含有装置で使用するフィラメント・アセンブリを対象としている。
開示のアセンブリは、フィラメント動作中に比較的小さな熱時定数を提供し、それにより、フィラメント切換時間を正味で小さくする。
一つの実施形態では、ターゲット表面を有する陽極と、陽極に対し位置決めされた陰極とを格納する真空筐体を含むX線管が開示されている。陰極は、管動作中に電子ビームを放射するフィラメント・アセンブリを備えている。フィラメント・アセンブリは、放熱板および複数のフィラメント・セグメントを備えている。複数のフィラメント・セグメントは、陽極のターゲット表面に衝突させる電子ビームを同時放射するように構成され、電気的に直列に接続されている。開示の実施形態では、各フィラメント・セグメントは、放熱板と熱的に結合している第1および第2の端部、および選択的電子放射の動作機能を変更する中心部を含んでいる。
別の開示の実施形態では、フィラメント・アセンブリは、第1および第2の放熱板、および複数のフィラメント・セグメントを備えている。複数のフィラメント・セグメントは、両方の放熱板と並列に熱接続されており、それらのフィラメント・セグメントは、陽極ターゲット表面に衝突させる電子ビームを同時に放射するように構成されている。本実施形態によると、フィラメント・セグメントは並列放熱経路を特徴とし、熱時定数を小さくするのを助ける。
さらに別の実施形態では、複数のスロットを画定する放熱板、および対応するスロット内に部分的に配置された複数のフィラメント・セグメントを備えるフィラメント・アセンブリが開示されている。複数のフィラメント・セグメントは、電子ビームを同時放射するように構成されている。各フィラメント・セグメントは、放熱板と熱的に結合された第1および第2の端部、および第1の端部と第2の端部との間に介在された中心部を備えている。開示された1つの実施形態では、複数のフィラメント・セグメントは、踏み台(step ladder)構造に形成された伝導性ワイヤの単一の連続らせん構造から画定される。別の方法では、各フィラメント・セグメントは、フィラメント・セグメントが互いに電気的に並列に配置されるように別個の伝導性部材から画定することもできる。任意の選択で、フィラメント・セグメントと放熱板との間の熱的結合は、例えばろう付け材料によって向上させることができる。
フィラメント・アセンブリ内で複数のフィラメント・セグメントの利用を制御する方法も開示されている。特に、その設計の結果として大きな電力拡散および小さな電気インピーダンスに対抗するために、フィラメント・アセンブリの実施形態は、小さな断面直径を有するフィラメント・セグメント・ワイヤを含む。小さなワイヤ直径は、フィラメント・アセンブリの電力拡散を制御する。加えて、トリエーティッド(thoriated)・タングステンの一実施形態で構成されたフィラメント・セグメント・ワイヤを浸炭化することにより、さらにフィラメント・アセンブリの電力拡散を制御することができる。これらの方法はまた、システムの電気インピーダンスを良くして、フィラメント・アセンブリを汎用化する。
図1〜図18は概して、X線放射装置または他のフィラメント含有装置で使用されるフィラメント・アセンブリを対象としている。開示のフィラメント・アセンブリの実施形態は、比較的小さな熱時定数を提供し、これによりフィラメント時定数を小さくする。利点として、これは、装置動作中のアセンブリによって放射された電子ビームの電流を変えるのに必要とされる切換時間の正味減少をもたらす。本明細書で使用する「フィラメント」は、使用中に電子を放射することが可能である伝導性エミッタを備えている。
まず、本発明の実施形態を実施することができる、1つの可能な環境を示す図1を参照する。特に、図1は、X線発生装置の一例として働く、全体を10で示したX線管を示している。X線管10は通常、陰極アセンブリ50および陽極アセンブリ100を格納する真空筐体20を備えている。真空筐体20は、適切なX線管動作に必要な遮蔽および冷却を行いながら、管10の陰極および陽極アセンブリ50、100および他の重要な構成部品を格納するのに必要なエンベロープを画定し、提供する。真空筐体20はさらに、動作中に管10からの意図しないX線放射を防ぐように配置された遮蔽部22を備えている。なお、他の実施形態では、X線遮蔽部は真空筐体内に含まれず、むしろ、真空筐体を囲む別個の外側ハウジングに結合される。さらに他の実施形態では、X線遮蔽部は、真空筐体にも外側ハウジングにも含まれず、別の所定の位置に含めることができる。
より詳細には、陰極アセンブリ50は、上記したように、X線を作り出すために電子流を供給することに関与している。他の構成を使用することができるが、図示した実施例では、陰極アセンブリ50は、陰極ヘッド56を支持する支持構造54を備えている。図1の実施例では、陰極開口遮蔽部58は、全体を60で示し、以下にさらに詳細に説明する電子生成フィラメント・アセンブリと、そのフィラメント・アセンブリから放射された電子62が通過可能な陽極106との間に配置された開口部58Aを画定する。開口遮蔽部58は、一実施形態では、開口遮蔽部表面に衝突する誤った電子によって開口遮蔽部内に作り出された熱を除去するために、管冷却システム(図示せず)の一部としての冷却媒体によって冷却することができる。図1は、開示したフィラメント・アセンブリを利用することができる環境の一例を示している。しかし、フィラメント・アセンブリの実施形態の使用および応用例に関する多くの他のX線管構成および環境があることが理解し得る。
上記したように、陰極ヘッド56は、管動作中の電子62の製造のための電子源としてフィラメント・アセンブリ60を備えている。このように、フィラメント・アセンブリ60は、高エネルギー電子62のアセンブリによる製造を可能にするように、電力源(図示せず)に適当に連結されている。
図示した陽極アセンブリ100は、陽極106、および陽極支持アセンブリ108を備えている。陽極106は、グラファイトで構成されていることが好ましい基板110、およびその上に配置されたターゲット表面112を備えている。ターゲット表面112は、一実施形態では、タングステンまたはタングステン・レニウムを含んでいるが、応用例によって、他の「高い」Z材料/合金を使用することも可能である。ターゲット表面112の所定部分は、フィラメント・アセンブリ60によって放射され、遮蔽開口部58Aを通過した電子62の流れがターゲット表面に衝突して、真空筐体20からのX線透過窓132を介した放射によりX線130を作り出すように、配置されている。
本明細書に記載したX線の製造は、相対的に不十分である可能性がある。ターゲット表面上への電子の衝突から得られる動的エネルギーはまた、大量の熱を生じさせ、適切に対処されない場合にX線管を損傷する可能性がある。過剰な熱は、いくつかの方法および技術により取り除くことができる。例えば、開示の実施形態では、冷却剤は陽極アセンブリ100の指定領域および/または管の他の領域を通して循環される。また、陽極アセンブリの構造および構成は、本明細書に記載したものから変更することができるが、それでも本発明の特許請求の範囲内にある。
図示した例では、陽極106は、全体的に軸受アセンブリ118、支持シャフト120、および回転子スリーブ122を備えている陽極支持アセンブリ108によって支持される。支持シャフト120は、陽極106が軸受アセンブリ118を介して支持シャフトの周りに回転可能に配置されるように真空筐体20の一部に固定して取り付けられており、それによって陽極が支持シャフトに対して回転することが可能になる。固定子124は、中に配置された回転子スリーブ122の周りに周方向に配置されている。良く知られているように、回転子は回転子スリーブ122を回転させるのに回転電磁場を利用する。回転子スリーブ122は陽極106に取り付けられており、それによって管動作中の陽極に、必要な回転を与える。なお、本発明の実施形態は、本明細書に記載したものと異なる構成を有する陽極アセンブリで実施することもできる。加えて、さらに他の管実施および応用例では、陽極は固定であってもよい。
次に、フィラメント・アセンブリ60の実施形態に関するさらなる詳細が与えられている、図2Aに示すように、この例では、フィラメント・アセンブリ60は、管動作中の電子(図1では62で示す)の放射のために構成された複数のフィラメント・セグメントを備えている。この実施形態では、フィラメント・アセンブリ60は複数のセグメント64A、64B、64Cおよび64Dを備えているが、他の実施形態では、より多くのまたは少ないフィラメント・セグメントをアセンブリ内に含めることができる。図2Cから分かるように、図示したフィラメント・アセンブリ60は、陰極ヘッド56の表面56B内に形成されたキャビティ56A内に含まれ、表面56Bは全体的に陽極106のターゲット表面112に向かって面している。
各フィラメント・セグメント64A〜Dは、それぞれほぼ平行な一連の螺旋コイル65を画定するように、コイル状構造で配置された伝導性ワイヤを含んでいる。他の実施形態では、フィラメント・セグメントは、他のコイル形状を画定する、またはコイル内に配置された伝導性箔で構成することができる。さらに、フィラメント・セグメントのワイヤは図示した実施形態では丸い断面を有するが、他の断面ワイヤ形状も考えられる。
各フィラメント・セグメント64A〜Dのコイル65は、中心部66、およびそれぞれ中心部に隣接した2つの端部68に分割される。この特定の実施形態では、各セグメント64A〜Dは3つのコイルを含んでおり、中心部66および端部68はそれぞれ、1つのコイルを含んでいる。しかし、図2Bから分かり、以下にさらに説明するように、各フィラメント・セグメント内に含まれるコイルの数は変更することができ、それにより中心部および端部内のそれぞれのコイルの数もそれに応じて変更することができる。通常、中心部66内の(1つまたは複数の)コイルをフィラメント・セグメント64A〜Dのそれぞれ1つから電子を熱イオン放射するのに十分な温度まで加熱するために、各端部68内に少なくとも1つのコイル65が必要である。
この実施形態では、フィラメント・セグメント64A〜Dは、図2Aに示すように、放熱板70,72間に介在されている。特に、各フィラメント・セグメント64A〜Dの端部68は、各フィラメント・セグメントと放熱板との間に熱経路を提供するように、それぞれ隣接する放熱板70,72と熱的に結合している。この構成は、各フィラメント・セグメント64A〜Dのいずれかの端部から放熱板までの熱の伝導拡散を行う。そのように置かれているので、フィラメント・セグメントは、この特定の実施形態では互いに並列な熱構造となる。
フィラメント・セグメント64A〜Dはまた、それを一体動作させるように、電力源と電気的に接続されている。この実施形態では、フィラメント・セグメント64A〜Dは、並列に電気接続しているが、他の実施形態では、他の接続方式が可能である。このように構成されているので、フィラメント・セグメント64A〜Dは、管動作中に電子を作り出す際に同時に動作する。このような動作中、熱イオン放射により電子を作り出すのは、各フィラメント・セグメント64A〜Dの中心部66であり、端部68は十分な熱蓄積を中心部に起こす。
図2Aに示すようなフィラメント・アセンブリ60の構成は、通常はコイル状ワイヤの単一の長さのみを含む公知のフィラメントよりも優れたフィラメント動作を提供する。特に、フィラメント・アセンブリ60は、電子を放射するコイルの合計数、すなわち典型的なフィラメントに存在するような、図2Aに示す実施形態でフィラメント・セグメント64A〜Dの中心部66を画定する4つのコイルを維持する。しかし、従来の長い単一のフィラメントを、図2Aに示すように複数のより小さいフィラメント・セグメントに分割することによって、フィラメント・アセンブリ60は、放熱板70および72内で各フィラメント・セグメント64A〜Dの端部68を介した優れた放熱を行う。
この優れた熱伝導性は、各フィラメント・セグメント64A〜Dに対する熱時定数を小さくし、ひいては各フィラメント・セグメント時定数を小さくする。フィラメント時定数の減少または短縮は、フィラメント・セグメントに対するより速い切換時間を達成し、これは同時に、各フィラメント・セグメントによって集合的に作り出される電子流、すなわちビーム電流を最小の遅れで好適に変化させる。このようなビーム電流の変化は、フィラメント・セグメント64A〜Dに供給される電力供給、すなわちフィラメント電流を変化させることによって達成される。図4は、フィラメント長さ(x軸)が小さくなったときの、時定数パフォーマンス(y軸)の有利な改良を示す例示的および代表的なデータを示す曲線86を含むグラフ84を示している。
一般的に、フィラメント・セグメント64A〜Dの数および長さは、所定のフィラメント電流でフィラメント・アセンブリによって作り出されるビーム電流に影響を与える。したがって、コイルの寸法および数を含む、フィラメント・セグメントの数および長さは、必要に応じて、図2Aに示すものから変更することができる。図2Bは、フィラメント・アセンブリの1つの可能な構成を示し、フィラメント・セグメント64A〜Dはそれぞれ伝導性ワイヤの4つのコイル65を含んでおり、それによって図2Aに示すものより比較的長いフィラメント・セグメントにつながる。このように構成されているので、各フィラメント・セグメント64A〜Dは、動作中に電子を放射する2つのコイルを有する中心部66、およびそれぞれ1つのコイルを有する2つの端部68を備えている。もちろん、各中心部および端部を画定するコイルの数は、添付の図面に示すものから変えることができる。また、ここでは同じ長さおよび均一な寸法のコイルを有するように示されているが、これらのパラメータは必要に応じてフィラメント・アセンブリ内で各セグメント間で変更することができる。
次に、一実施形態による、フィラメント・アセンブリに対する1つの可能な熱および電気構成を単純な形で示す、図3Aを参照する。図示するように、フィラメント・セグメント64A〜Dは、各フィラメント・セグメントの端部を通した放熱を可能にするように、複数の伝導性放熱相互接続部78と並列に熱接続されている。加えて、伝導性相互接続部78は、互いに、電気的に直列にフィラメント・セグメント64A〜Dを確立するように構成されている。このように構成されているので、電力供給は、直列でフィラメント・セグメント64A〜Dを介して2つの端子76間を流れる。フィラメント・セグメントが熱的にも電気的にも並列である、図2Aおよび2Bの構成とこれを比較する。
図3Bは、図3Aに示すフィラメント・アセンブリ構成の1つの可能な実施を示している。特に、図3Bは上記説明したように、フィラメント・セグメント64A〜Dを含むようなフィラメント・アセンブリ60を示している。各フィラメント・セグメント64A〜Dの端部68は、複数のフィラメント・セグメントを直列に電気接続することで、伝導性相互接続部78Aに電気接続されている。図示した実施形態では、このような5つの伝導性相互接続部78Aが示されているが、各相互接続部はそれぞれ隣接するフィラメント・セグメントの端部を電気結合する。図3Aに示すように、電源が伝導性接続部78Aに供給される。このように構成されているので、直列電気経路が、伝導性相互接続部およびフィラメント・セグメント64A〜Dを介してフィラメント・アセンブリ60を通して確立される。
伝導性接続部78Aは、介在された2つの絶縁体78Bによって、フィラメント・セグメント64A〜Dが間に介在される2つの放熱板78Cから電気的に絶縁されている。絶縁体78Bは、熱伝導によって放熱板78C内に放熱するように、フィラメント・セグメント64A〜Dによって作り出された熱を、それぞれの端部68、伝導性相互接続部78A、最後に絶縁体78Bを通して通過させる一方、伝導性相互接続部78A内で直列に供給された電流を制限するように、電気絶縁性、さらに熱伝導性であるように構成されている。このように、フィラメント・セグメント64A〜Dは熱的には並列であるが、電気的には直列に接続されている。なお、本明細書に記載した熱的に並列で、かつ電気的に直列な構成を達成するための方法として、フィラメント・アセンブリの様々な他の物理的構成が可能である。
一実施形態によると、フィラメント・セグメント64A〜Dは、本明細書に記載するようなフィラメント・アセンブリ設計によって誘発される特定の影響を許容可能に補償するように構成される。特に、ワイヤ長さLを有するフィラメントに対する熱時定数τは以下の式(1)によって規定される。
τ=C/8K (1)
式中、CおよびKはそれぞれワイヤの比熱および熱伝導率である。等式(1)から分かるように、フィラメントのワイヤ長さLが減少すると、熱時定数τも減少する。図示した実施形態の内容では、フィラメント・セグメントはそれぞれ、当技術分野で知られているようなより長い単一のフィラメントに対して小さなワイヤ長さを有する。したがって、フィラメント・アセンブリ60内での多数の短い長さのフィラメント・セグメントの使用は、当技術分野で知られているような比較的長い単一のフィラメントの使用に対して小さな熱時定数をもたらすことができるので有利である。なお、ワイヤの熱伝導率Kが大きくなることによっても、小さな熱時定数がもたらされる。しかし、フィラメント・アセンブリに対するより高い電力拡散およびより低い電気インピーダンスが、本明細書に記載するようにフィラメント・アセンブリを実施する場合にも実現され、対処しなければならない。
一実施形態では、電力拡散の増加は、フィラメント・セグメント64A〜Dが形成される伝導性ワイヤ/伝導性部材の直径/断面積を小さくすることによって調節することができる。但し、熱時定数τは等式(1)で分かるように、ワイヤ断面とは無関係である。ワイヤ直径の減少は、フィラメント・セグメント脆弱性に悪い影響を与えない。というのは、各セグメントは知られている単一のフィラメントにわたって短い長さを有するからである。必要に応じて、小さいワイヤ直径のフィラメント・セグメントを有するフィラメント・アセンブリによって作り出される得られる電子ビームの寸法のあらゆる妥協は、例えば図2Aにわたって図2Bから分かるように、フィラメント・セグメント中心部の電子放射コイルの数を多くすることによって補償することができる。
電力拡散の増加はさらに、他の方法でも調節することができる。例えば、フィラメント・セグメントはその動作機能を選択的に変更するように変えることができる。これは例えば、フィラメント・セグメントの所定の部分に動作機能変更材料を選択的に被着させることによって、またはフィラメント・セグメントの所定の部分を浸炭化、あるいは変換および/または拡散させることによって達成することができる。1つの非限定的な例では、トリエーティッド・タングステン・ワイヤで構成された各フィラメント・セグメントの選択された部分が浸炭化あるいは処理されて、フィラメント・セグメントを作り出す。フィラメント・セグメントの浸炭部分、好ましくは1つの実施形態では各セグメントの中心部は、非浸炭セグメント部以外の比較的低い動作機能を有する。フィラメント・セグメントに対するあらゆる他の適切な材料も使用することができる。例えば、ランタン(ランタン化)タングステンおよび他の材料を使用することもできる。
上記したようにフィラメント・セグメントの動作機能を変更することにより、各セグメントが標準的なタングステン上で小さな熱伝導性を示し、それによってフィラメント・セグメントを通した電力損失が小さくなる。さらに、動作機能で変更されるフィラメント・セグメントの部分の電子生成に必要なフィラメント温度が好適に低下する。フィラメントの動作機能の変更に関する追加の詳細は、2006年2月8日に出願された名称「Improved Cathode Structures for X−Ray Tubes」の米国特許出願第11/350975号公報(以下、975出願という)に記載されており、全体を本明細書に参照として援用する。
したがって、基準を変更する上記動作機能は、フィラメント・ワイヤ直径を小さくする必要性を少なくし、例えば一実施形態では、4〜6ミルのフィラメント・ワイヤ直径の増加が可能になる。図5に示すグラフ88はこのような概念を示しており、曲線90Aは時定数がトリエーティッド・タングステン・ワイヤなしで改善された場合の電力増加のレベル(y軸)を示しており、曲線90Bはトリエーティッド・タングステン・ワイヤがフィラメント・セグメントに使用される場合に存在する小さな電力増加を示している。
上記したような第2の結果、すなわちフィラメント・アセンブリ内の小さな電気インピーダンスに関して、フィラメント・セグメント・ワイヤ直径を小さくすると、電気インピーダンスも増加する。さらに、フィラメント・セグメント・ワイヤを浸炭化することにより、電気インピーダンスが増加する。したがって、フィラメント・アセンブリ60に対する電力拡散を改善するためにとる工程はまた、電気インピーダンスの損失を好適に改善する。
次に、動作中にフィラメント・アセンブリによって放射される電子ビームを望ましく成形するのに利用することができる、フィラメント・アセンブリ60の追加の構成を説明する図6および7を参照する。一実施形態では、フィラメント・セグメント64A〜Dは端部を上にしてみた場合、角度付けられた構成で配置されている。図6に示すように、フィラメント・セグメントは山形パターンで配置されており、一対のフィラメント・セグメント64Aおよび64Bと、一対のフィラメント・セグメント64Cおよび64Dは、図に示すz軸と平行な垂直線で角度θを形成する仮想線に沿って配置されている。一実施形態では、角度θは普通は「ピアス角度(pierce angle)」として知られる約67度であるが、θに対する他の値も可能である。
このようなフィラメント・セグメント64A〜Dの配置は有利には、動作中にz方向にフィラメント・アセンブリ60から前進するように、y−z平面で電子の自己収束ビーム92を作り出す。
図7では、隣接する端部コイル65で角度θを画定するように配置された中心部コイル65を有する、代表的なフィラメント・セグメント64Aが示されている。一実施形態では、角度θがピアス角度、約67度であるが、θに対する他の値も可能である。このようなフィラメント・セグメント・コイル65の配置はさらに、動作中にz方向にフィラメント・アセンブリから前進するように、x−z平面内に電子ビーム92を収束させる。
このように角度付けられたコイル構成は、各フィラメント・セグメントの中心部および端部のコイルの数と関係なく達成することができる。なお、図6および7に示すようなものと同様の異なる角度構成を必要に応じて各フィラメント・セグメント上に含めることもできる。図7に示す方法でのフィラメント・セグメントの成形は、公知の長いフィラメントに対し、各セグメントの相対的により短い長さによって可能になる。
次に、図8A〜12を全体的に参照する。上記したように、フィラメント・アセンブリのフィラメント・セグメントは、本発明の特許請求の範囲内にある他の構成を含むことができる。図8Aおよび8Bは、この1つの可能な実施例を示しており、フィラメント・アセンブリ160は図では陰極ヘッド156内に配置されている。フィラメント・アセンブリは、細長い伝導性部材156によって画定された、前述の実施形態と同様の複数n個のフィラメント・セグメント164A、B・・・Nを備えている。フィラメント・アセンブリ160は、陰極ヘッド56の表面56A内に画定されたキャビティ56A内に配置されている。このように配置されているので、フィラメント・アセンブリ160はエネルギーが付与されると電子流を放射するように配向されている。陰極ヘッド表面56A上で中心に配置されているが、フィラメント・アセンブリは他の実施形態では、必要に応じて、陰極ヘッド中心に対して軸ずれして配置することもできる。この可能性は、本明細書に記載する各実施形態と共に存在する。
各フィラメント・セグメント164A〜Nは、図8Bから良く分かるように、特定の構成で成形されている。前記と同様に、各フィラメント・セグメント164A〜Nは、2つの隣接する端部168の間に介在された、フィラメント・アセンブリ動作中に電子を放射するように構成された中心部166を備えている。図8Bに示す斜視図では、中心部166は陰極ヘッド表面56Bに対して比較的平らであり、各端部168は山形形状で角度付けられており、各山形の側部は図8Bに示すように角度θを画定する。各端部山形はまた、中心部166で角度θを画定する。端部168のこのような角度構成、および中心部166に対するそれぞれの位置は、中心部から放射される電子に対して自己収束効果を与える。
フィラメント・セグメント164A〜Nは互いに、電気的に直列にセグメントを配置するように、複数の相互接続部178を介して相互接続されている。2つの外側フィラメント・セグメント164Aおよび164Nは、それぞれの端子176に電気接続されている。ここでは電気的に直列に示されているが、フィラメント・セグメントは別の方法では必要に応じて電気的に並列に配置することもできる。
フィラメント・セグメント相互接続部178は、陰極ヘッド・キャビティ56Aの両端部に配置された2つの熱伝導性絶縁体180の一方に取り付けられている。これにより、陰極ヘッドに対するフィラメント・アセンブリの放熱を可能にしながら、陰極ヘッド56に対するフィラメント・アセンブリ160の電気的絶縁が行われる。
次に、本発明のさらに別の実施形態によるフィラメント・アセンブリを記載した図9Aおよび9Bを参照する。特に、トリエーティッド・タングステン・ワイヤなどの細長い伝導性部材265によって一体的に画定され、「はしご(ladder)」型構成で互いに並列に配置された複数のフィラメント・セグメント264A、B・・・Nを有するフィラメント・アセンブリ260が示されている。前記の実施形態と同様に、各フィラメント・セグメント264A〜Nは、2つの隣接した端部268によって結合された電子放射中心部266を備えている。フィラメント・セグメント264A〜Nは、伝導性部材265の屈曲した相互接続部269によって相互接続されている。このように、相互接続部はフィラメント・セグメント264の一部と考えられる。伝導性部材265の各端部は、フィラメント・アセンブリ260を電力源(図示せず)に電気接続させるように端子276を画定する。
図9Bから良く分かるように、フィラメント・アセンブリ260は、放熱構造270内に画定された2つのスロット273に挿入される。スロットは、相互接続部269、および各フィラメント・セグメント264A〜Nの端部268の一部を収容するような寸法をしている。熱伝導性絶縁体280はまた、伝導性部材265および放熱構造270の電気的絶縁を行うように、スロット273内に含まれている。このように、他の実施形態と同様に、各フィラメント・セグメント264A〜Nは放熱構造270に対して放熱されて、陰極動作中のより速い熱時定数が可能になる。ここでは単一の一体型ワイヤとして形成されているが、伝導性部材265は他の実施形態では、複数の結合要素として構成することができる。
図10は、それぞれ単一巻きのフィラメント・コイルとして提供される複数のフィラメント・セグメント364A〜Nを備えた、360で示すフィラメント・アセンブリのさらに別の可能な実施形態を示している。各コイル状フィラメント・セグメント364A〜Nは、隣接する端部368によって結合された、主に動作中の電子の放射に関与する中心部366を備えている。複数の伝導性相互接続部378は、フィラメント・セグメント364A〜Nを直列に電気接続するように含まれている。伝導性相互接続部378は、フィラメント・セグメント364A〜Nからの比較的急速な熱除去を可能にするように、放熱板370に熱結合されている。同様に、フィラメント・セグメントは、電気的に直列(図示するように)または並列であってもよい。加えて、当業者に分かるように、あらゆる数のコイルが、各フィラメント・セグメントの中心部および/または端部を画定することができる。
全体を460で示したフィラメント・アセンブリのさらに別の可能な実施形態を記載する、図11A〜11Dを参照する。フィラメント・アセンブリ460は、図9Aおよび9Bに示す実施形態と同様の、伝導性ワイヤ465などの連続長さの伝導性材料から画定された複数のフィラメント・セグメント464A〜464Nを備えている。
放熱/支持構造(放熱板)470は、フィラメント・アセンブリ460に含まれている。放熱板470は、この特定の例示的実施形態では、2つの外側部470B,470C間に横に介在された中心部470Aを含む、多部品構造として構成されている。中心部および外側部470A〜Cは、基部470Dの上に配置されたブロック構造を画定する。
中心部470Aおよび外側部470Bおよび470Cは、放熱板470を通して2列のスロット473を画定するように協働する。スロット473は、図11Aに示す方法でセグメントを放熱板470内に部分的に挿入可能とするように、フィラメント・セグメント464A〜Nの一部分をそれぞれ収容するようになっており、これにより、放熱板は、図に示すように所望の位置でフィラメントを支持する。スロット列の各終端部に配置されたスロット473は、フィラメント・アセンブリを放熱板470を通過させて適切な電力源に電気接続するように、伝導性ワイヤ465の対応する端子476と同じ寸法をしている。これは、図11Bおよび11Dからも理解し得る。
放熱板470の中心部470Aおよび外側部470B,470Cは、本実施形態では、電気的絶縁性を有し、熱伝導性でもある材料で構成されている。このような材料により、伝導性ワイヤ465を電気的に絶縁にし、同時に必要に応じて各フィラメント・セグメント464A〜Nからの熱除去に適切な熱経路を提供する。1つの例示的実施形態では、例えば、放熱板470の構成部品は、所望の電気絶縁および熱伝導性を提供する、窒化アルミニウムなどの熱伝導性および電気絶縁性セラミックで構成されている。このような材料の使用により、例えば図9A〜9Bに示す実施形態では280で示す別個の電気絶縁構成部品をなくすことが可能になる。
別の実施形態では、フィラメント・セグメントを形成する伝導性材料は、熱伝導性であるが電気絶縁性である外部表面を含むように処理される。例えば、図11A〜11Dの各フィラメント・セグメントを画定し、トリエーティッド・タングステンなどの伝導性材料で構成された伝導性ワイヤは、ワイヤの外部表面を薄いセラミック層で被覆する、セラミック電気泳動処理を行うことができる。このセラミック層は、ステンレス鋼または他の金属などの電気および/または熱伝導性放熱板に熱を伝えるセグメントの能力を保持しながら、伝導性ワイヤおよび画定するフィラメント・セグメントの電気絶縁を行う。
放熱板470のより少ない構成部品は全て、必要に応じて窒化アルミニウムで構成することもできる。ここでは多片構成部品として示したが、放熱板470は一実施形態では、単一の一体型片として画定することもできる。このタイプの解決法の一例が図12Aに示され、放熱板470は単一の一体型片として形成されている。
他の実施形態で記載したように、フィラメント・セグメント464A〜Nは、フィラメント・セグメントを画定する伝導性ワイヤの屈曲した相互接続部469によって相互接続されている。図示した実施形態では、フィラメント・セグメントの一部と考えられる相互接続部469は、放熱板470と直接物理的に接触し、したがって放熱板で直接放熱される。これに対して、放熱板470の中心部470Aを超えて延びる、図11A〜11Dの各フィラメント・セグメント464の一部は、放熱板470から露出される、即ち、直接放熱されないと考えられる。これにも関わらず、各フィラメント・セグメント464は、放熱を行う相互接続部469と連続して形成された各フィラメント・セグメントの端部を介して放熱板への伝導性熱経路を画定する。この配置により、各フィラメント・セグメントからの熱を主に伝導により放熱板470に伝達することが可能になる。放熱板470の中心部から露出された、図11Aに示す各フィラメント・セグメント464の一部は、図11Aに「L」で示した長さを有する。図11Aに示す各フィラメント・セグメント464は同じ長さLであるが、他の実施形態では、フィラメント・セグメントは必要に応じてそれぞれ異なる長さを有することもできる。
図示した様々な実施形態により本明細書に開示されたフィラメント・アセンブリの1つの利点は、以下の等式によって示される。
式中、Pは例示的なフィラメント・セグメントを推進するのに必要な動力であり、τは上記説明したように、フィラメント・セグメントの熱時定数である。等式(2)が示するように、図11A〜11Cに示すフィラメント・セグメント464のいずれかのような長さLのフィラメント・セグメントを推進するのに必要な動力は、熱時定数τの平方根に反比例する。したがって、熱時定数τがフィラメント・セグメント長さL(等式(1))を小さくすることによって小さくなると、フィラメント・セグメントを推進するのに必要な動力Pが増加する。
寸法は特定の応用例により変更することができるが、一実施形態では、図11A〜11Dに示すフィラメント・アセンブリ460の各フィラメント・セグメントは約300ミルの長さLを有し、フィラメント・セグメントを画定する伝導性ワイヤは約7ミルの直径を有し、フィラメント・セグメントの中心部は互いに27ミルの距離だけ離れている。
本発明の実施形態の範囲内にあるままで、図11A〜11Dに示すフィラメント・アセンブリ構成を変更することができることが分かる。例えば、図12Bはこのような1つの変更形態を示しており、フィラメント・アセンブリ460の中心部470Aは、中に画定されたスロット473が全体的に本体を通して延びないが、そこを通して部分的にのみ延びるような寸法をしている。この構成により、フィラメント・セグメント464A〜464Nが、対応するスロット473内にあることが可能になる。例えば、図12Bに示すスロット473は、中心部470Aの高さの約2/3だけ延びている。図12Bに示す各フィラメント・セグメント464は、図11Aに示す実施形態では中心部からフィラメント・セグメントが延びるのと同様の距離だけ中心部470Aの上に延びている。もちろん、露出されたフィラメント・セグメントの量は、必要に応じてまたは特定の応用例により変更することができる。
図12の外側部470Bおよび470Cはそれぞれ、外側部が中心部と結合される場合に、中にフィラメント・ワイヤを固定するようにスロット473と噛み合う複数の挿入部480を備えている。フィラメント・ワイヤは、スロット473内でろう付け、あるいは適切に固定することができる。
上記したように、フィラメント・セグメントの一部は、フィラメント・セグメントと放熱板との間に熱的結合の経路を画定するように、放熱板と物理的に接触している。代替実施形態は、この熱経路を良くするさらに別の熱伝導性材料を利用することができる。例えば、スロット内にフィラメント・ワイヤを固定するのにろう付け材料を利用するのに加えて、ろう付け材料はワイヤ・セグメントと放熱板との間の熱伝導を良くするのに利用することができる。1つの例示的な方法が図12Aに示されている。図示するように、スロット473は、475で示すろう付け材料で実質的に満たされている。スロット内にワイヤを固定することに加えて、ろう付け材料はワイヤと放熱板との間の熱接触を大きくし、それによってワイヤから放熱板への熱伝達が良くなる。ろうは、優れた熱伝導性を示し、フィラメント材料と悪い相互作用をしない材料からなることが好ましい。さらに、ろうは、好ましくはセラミック(または、どんな放熱板材料が使用されても)に対して濡れ性があるべきであり、フィラメント動作中に固体を保持するのに十分高い温度で溶融すべきである。例えば、トリエーティッド・タングステン・ワイヤがフィラメントに使用される場合、Wesgo(登録商標)社のCopper−ABA(登録商標)ろうなどの銅系ろうを使用することができる。
フィラメント・セグメントの形状および構成は、図11A〜12に示したものから変更することができる。例えば、踏み台(step ladder)型構成の代わりに、フィラメント・セグメントは一実施形態では角度付けされた、すなわち螺旋構造を画定することもできる。このような場合、放熱板のスロットは必要に応じて、螺旋形状の伝導性らせん構造(strand)の所定部分を収容するように成形される。または、ここでは単一の連続ワイヤによって画定されるように示されているが、図12のフィラメント・セグメントは別の方法ではそれぞれ、互いに電気的に並列な個別のワイヤによって画定することもできる。これらのおよび他の可能な変更形態はしたがって、本発明の原理内に含まれるものとして考えられる。
上記のものと同様に、図8A〜12に関連して説明した実施形態は、上記した「975出願」にさらに記載されているように、選択部分から電子を優先的に放射するように動作機能を変更する選択部分を有するフィラメント・アセンブリを備えることもできる。例えば、図8A〜8B、9A〜9B、および10〜12に示すフィラメント・セグメントの中心部は、フィラメント・セグメントの未処理部分に対してそれぞれのフィラメント・セグメントの動作機能を変更するように形成することができる。上記したように、これは陰極動作中の電子放射および全体のフィラメント・セグメント性能を良くする目的で行われる。
図13〜18は、フィラメント・アセンブリおよび放熱構造の追加の実施形態を示している。また、これらの実施形態は全て上記説明した実施形態の変更形態であり、特定の応用例の必要に応じて、異なる熱、動力および/または電子密度特徴を提供および達成するように代替実施を提供する。
例えば、図13〜15の実施形態は、放熱板(例えば、図15Aおよび15Bでは570)のスロット内に配置されたフィラメント・セグメントの伝導ワイヤ部(これらの特定の実施形態では、565、665)がどのように、互いに様々な長さを有するかを示している。例えば、図13の実施形態では、端部位置568での長さは、フィラメント・アセンブリ560Aの中心部566の長さと比べて相対的に長い。これに対して、図14および15のフィラメント・アセンブリ560Bでは、端部位置668の領域でのフィラメント・セグメントの長さは相対的により短く、中心部666に向かって増加する。理解し得るように、これらの異なるフィラメント・アセンブリを、上記説明したものと同様の放熱構造に関連して使用することができる。例えば、図15は、どのように図14のフィラメント・アセンブリ560Bを図11に関連して上記したものと同様の全体を570で示した放熱板に関連して使用することができるかを示している。これらの詳細はここでは省略する。
また、図16〜17の実施形態で示すように、放熱部の形状は、所与の応用例に必要な特定の熱反応および出力電力の必要に応じて変えることもできる。例えば、図16の実施形態では、フィラメント・アセンブリ464A(上記した図11に関連)は、670で示すような代替構成を有する放熱板を機能的に備えることができる。この例で示すように、放熱板670の上表面670Aは外向きに湾曲した形状を有する。別の方法では、図17に示すように、放熱板770は内向きに湾曲した形状および構成を有する上表面770Aを備えることができる。これらの代替放熱板構成が特定のフィラメント・アセンブリで示されているが、例えば図13および14の構成を含む他のアセンブリ構成も使用することができる。
フィラメント・アセンブリ自体は、特定の構成の必要によって、代替構成を有することもできる。例えば、異なる電子ビーム強度を得るために、フィラメント・セグメントは異なる位置に配向することができる。このような方法の1つの例が図18の実施形態に示されており、フィラメント・セグメントが屈曲される、または角度付けられている。ここで、セグメント864A・・・Nは、アセンブリの中心部866に向かって物理的に配向されている。また、この方法は、図13および14の実施形態などの、本明細書で説明した他の構成と組み合わせることもできる。
本明細書に記載するフィラメント・アセンブリのフィラメント・セグメントは、陽極のターゲット表面に衝突するように電子ビームを同時に放射する複数の手段の例として働くことが、上記説明から理解し得る。しかし、本明細書のフィラメント・セグメント・アセンブリはこのような複数の手段の単なるいくつかの例であることを理解し得る。実際、他の構造、構成部品、またはアセンブリはまた、同時電子放射の複数の手段として働くことができるが、それも本発明の特許請求の範囲内にある。このように、本発明は本明細書に記載したものに限定されない。
本発明の実施形態によると、本明細書に記載のフィラメント・アセンブリは、フィラメントの熱時定数を下げることによって、比較的速いフィラメント切換時間を得ることができる。多数の比較的短いフィラメント・セグメントの使用は、フィラメント・アセンブリの機械的耐久性を大きくする。鋭いビーム・プロファイルを作り出すのに、自己収束構成を利用することができる。必要に応じて、トリエーティッド・フィラメントは、従来のフィラメント設計より本設計でより容易に利用することができる。さらに、電力拡散および電気インピーダンスを許容範囲内に制御しながら、切換時間の改善が達成される。
本発明は、その技術思想および基本的特徴から逸脱しない範囲で、他の特定の形態でも実現することができる。上記した実施形態は、全ての面で単に例示的なものであり、限定的なものではない。本発明の範囲はしたがって、前述の記載によってではなく、特許請求の範囲によって示される。特許請求の範囲の同等物の意味および範囲内にある全ての変形が、その範囲内に含まれる。
本発明の一実施形態による一つの可能な環境で機能するX線管の側断面図。 一実施形態によるフィラメント・アセンブリの上面図。 別の実施形態によるフィラメント・アセンブリの上面図。 一実施形態による、陰極アセンブリの一部に含まれたフィラメント・アセンブリの一部の斜視図。 一実施形態によるフィラメント・アセンブリの単純図。 図3Aに示す設計により構成されたフィラメント・アセンブリの上面図。 本発明の実施形態により構成されたフィラメントに対してモデリングおよび実現された切換時間改良を示すグラフ。 本発明の実施形態により構成されたフィラメントに対する相対的な電力増加体時定数改良を示すグラフ。 一実施形態による、フィラメント・セグメントの1つの可能な配向を示すフィラメント・アセンブリの単純斜視図。 本発明の一実施形態による、フィラメント・セグメントの1つの可能な成形を示すフィラメント・セグメントの側面図。 別の実施形態によるフィラメント・アセンブリを含む陰極ヘッドの斜視図。 別の実施形態によるフィラメント・アセンブリを含む陰極ヘッドの側面図。 更に別の実施形態により構成されたフィラメント・アセンブリの斜視図。 更に別の実施形態により構成されたフィラメント・アセンブリの拡大図。 別の実施形態によるフィラメント・アセンブリの斜視図。 本発明の更に別の実施形態により構成されたフィラメント・アセンブリの斜視図。 図11Aのフィラメント・アセンブリの展開図。 図11Aのフィラメント・アセンブリの上面図。 図11Aのフィラメント・アセンブリの底部斜視図。 別の例示的実施形態により構成されたフィラメント・アセンブリの斜視図。 更に別の例示的実施形態により構成されたフィラメント・アセンブリの展開斜視図。 別の実施形態によるフィラメント・アセンブリの斜視図。 別の実施形態によるフィラメント・アセンブリの側面図。 別の実施形態によるフィラメント・アセンブリの上面図。 別の実施形態によるフィラメント・アセンブリの端面図。 別の実施形態によるフィラメント・アセンブリの斜視図。 別の実施形態によるフィラメント・アセンブリの側面図。 別の実施形態によるフィラメント・アセンブリの上面図。 別の実施形態によるフィラメント・アセンブリの端面図。 図14のフィラメント・アセンブリの追加の斜視図。 図14のフィラメント・アセンブリの追加の斜視図。 代替放熱構造を備えたフィラメント・アセンブリの斜視図。 代替放熱構造を備えたフィラメント・アセンブリの側面図。 代替放熱構造を備えたフィラメント・アセンブリの上面図。 代替放熱構造を備えたフィラメント・アセンブリの端面図。 代替放熱構造を備えたフィラメント・アセンブリの端面図。 代替放熱構造を備えたフィラメント・アセンブリの斜視図。 代替放熱構造を備えたフィラメント・アセンブリの側面図。 代替放熱構造を備えたフィラメント・アセンブリの上面図。 代替放熱構造を備えたフィラメント・アセンブリの端面図。 更に別の実施形態によるフィラメント・アセンブリの斜視図。 更に別の実施形態によるフィラメント・アセンブリの側面図。 更に別の実施形態によるフィラメント・アセンブリの上面図。 更に別の実施形態によるフィラメント・アセンブリの端面図。 更に別の実施形態によるフィラメント・アセンブリの端面図。 更に別の実施形態によるフィラメント・アセンブリの端面図。

Claims (59)

  1. X線管であって、
    真空筐体と、
    前記真空筐体内に配置され、ターゲット表面を含む陽極と、
    前記陽極に対して配置され、フィラメント・アセンブリを含む陰極と、
    を備え、前記フィラメント・アセンブリが、前記陽極のターゲット表面に衝突させる電子ビームを同時に放射するように構成された複数のフィラメント・セグメントを含み、各フィラメント・セグメントが、放熱板への放熱経路を含む、X線管。
  2. 前記放熱板が前記陰極の一部である、請求項1に記載のX線管。
  3. 前記複数のフィラメント・セグメントが、電気的に互いに直列に接続されている、請求項1に記載のX線管。
  4. 前記複数のフィラメント・セグメントが、電気的に互いに並列に接続されている、請求項1に記載のX線管。
  5. 前記複数のフィラメント・セグメントが、前記電子ビームを変更するように熱時定数を制御する、請求項1に記載のX線管。
  6. 前記複数のフィラメント・セグメントが、所定の方法で前記電子ビームを成形するように構成されている、請求項1に記載のX線管。
  7. 前記複数のフィラメント・セグメントが、第1と第2の放熱板の間で互いにほぼ並列に配置されている、請求項1に記載のX線管。
  8. 前記複数のフィラメント・セグメントはそれぞれほぼ同じ長さである、請求項1に記載のX線管。
  9. 前記フィラメント・セグメントはそれぞれ、
    前記放熱板への前記熱放射経路の少なくとも一部を画定する第1および第2の端部と、
    前記第1の端部と前記第2の端部との間に介在され、電子を放射するように構成された中心部と
    を含む、請求項1に記載のX線管。
  10. 前記中心部は平らであり、前記各端部は前記中心部に対して角度付けられている、請求項9に記載のX線管。
  11. 前記各端部が山形形状を画定する、請求項10に記載のX線管。
  12. 前記複数のフィラメント・セグメントの中心部が互いに平行で、かつそれぞれ直線であり、前記複数のフィラメント・セグメントの各端部がL字形である、請求項9に記載のX線管。
  13. 前記複数のフィラメント・セグメントが、単一の連続伝導性要素から構成されており、前記連続伝導性要素のU字形相互接続部によって相互接続されている、請求項1に記載のX線管。
  14. 前記相互接続部は、前記放熱板に画定されたスロット内に収容される、請求項13に記載のX線管。
  15. 前記複数のフィラメント・セグメントのそれぞれの第1および第2の端部は、伝導性要素の螺旋コイル上に含まれる、請求項9に記載のX線管。
  16. 前記複数のフィラメント・セグメントの中心部は、互いに平行な列で直線的に並べられている、請求項9に記載のX線管。
  17. 前記複数のフィラメント・セグメントが、トリエーティッド・タングステンからなる、請求項1に記載のX線管。
  18. 前記複数のフィラメント・セグメントが、ランタン化タングステンからなる、請求項1に記載のX線管。
  19. 前記放熱経路は、ろう付け材料で少なくとも部分的に画定される、請求項1に記載のX線管。
  20. X線管におけるフィラメント・アセンブリであって、
    少なくとも第1の放熱板と、
    前記少なくとも第1の放熱板に熱的に接続され、電子ビームを同時に放射するように構成された複数のフィラメント・セグメントと
    を備えるフィラメント・アセンブリ。
  21. 前記複数のフィラメント・セグメントは互いに並列であり、並列な放熱経路を有する、請求項20に記載のフィラメント・アセンブリ。
  22. 各フィラメント・セグメントが、2つの端部の間に介在された中心部を含む、請求項20に記載のフィラメント・アセンブリ。
  23. 前記中心部が前記電子ビームの一部を優先的に放射するように形成されている、請求項22に記載のフィラメント・アセンブリ。
  24. 各端部が前記少なくとも第1の放熱板に熱伝導的に接続されている、請求項22に記載のフィラメント・アセンブリ。
  25. 前記第1の放熱板と前記複数のフィラメント・セグメントとの間に介在された第1の熱伝導性電気絶縁体と、
    第2の放熱板と前記複数のフィラメント・セグメントとの間に介在された第2の熱伝導性電気絶縁体と
    をさらに備える請求項20に記載のフィラメント・アセンブリ。
  26. 各フィラメント・セグメントが、複数の螺旋コイルを画定し、丸い断面を有するワイヤであり、前記各フィラメント・セグメントの少なくとも1つの螺旋コイルが電子を放射する、請求項20に記載のフィラメント・アセンブリ。
  27. 各フィラメント・セグメントが、少なくとも1つのコイルを有する中心部と、少なくとも1つのコイルを画定する2つの端部とを有する、請求項20に記載のフィラメント・アセンブリ。
  28. 前記複数のフィラメント・セグメントの少なくともいくつかが、タングステンからなる、請求項20に記載のフィラメント・アセンブリ。
  29. 前記タングステンがトリエート化されている、請求項28に記載のフィラメント・アセンブリ。
  30. 前記複数のフィラメント・セグメントの少なくとも一部は、そのフィラメント・セグメントの動作機能を変更する手段を備えている、請求項20に記載のフィラメント・アセンブリ。
  31. 前記変更手段は浸炭部を備えている、請求項30に記載のフィラメント・アセンブリ。
  32. 前記熱的な接続は、少なくとも部分的に、ろう付け材料によって行われる、請求項20に記載のフィラメント・アセンブリ。
  33. 前記複数のフィラメント・セグメントの少なくとも一部は、前記放熱板内に形成されたスロット内に配置されている、請求項20に記載のフィラメント・アセンブリ。
  34. 前記スロットは、少なくとも部分的に、ろう付け材料で満たされている、請求項33に記載のフィラメント・アセンブリ。
  35. 前記ろう付け材料は銅系である、請求項34に記載のフィラメント・アセンブリ。
  36. X線管であって、
    真空筐体と、
    前記真空筐体内に配置され、ターゲット表面を含む陽極と、
    前記陽極に対して配置され、フィラメント・アセンブリを含む陰極と、
    を備え、前記フィラメント・アセンブリが、
    放熱板と、
    前記陽極のターゲット表面に衝突させる電子ビームを同時に放射するように構成され、かつ電気的に直列に接続された複数のフィラメント・セグメントと、
    を含み、各フィラメント・セグメントが、
    前記放熱板に熱的に接続された第1および第2の端部と、
    前記第1の端部と前記第2の端部との間に介在され、電子を優先的に放射するようにその動作機能が変更された中心部と
    を含む、X線管。
  37. 前記複数のフィラメント・セグメントが、複数の伝導性相互接続部を介して電気的に直列に接続されている、請求項36に記載のX線管。
  38. 前記第1および第2の放熱板から前記複数の伝導性相互接続部を電気的に絶縁するように、前記放熱板と前記複数の伝導性相互接続部との間に介在された熱伝導性絶縁体をさらに備える請求項37に記載のX線管。
  39. 前記第1および第2の端部は、前記中心部に対して角度付けられている、請求項38に記載のX線管。
  40. 前記複数のフィラメント・セグメントの少なくとも1つが、トリエーティッド・タングステンからなる、請求項39に記載のX線管。
  41. 前記複数のフィラメント・セグメントの少なくとも一部が、そのフィラメント・セグメントの対応する部分の動作機能を変更するように浸炭化されている、請求項40に記載のX線管。
  42. 前記複数のフィラメント・セグメントが、ほぼ同じ長さで構成されている、請求項41に記載のX線管。
  43. 前記第1および第2の端部と前記放熱板との間の熱的な接続は、少なくとも部分的に、ろう付け材料によって行われている、請求項36に記載のX線管。
  44. 前記複数のフィラメント・セグメントのそれぞれの第1および第2の端部は、相互接続部を介して相互接続されており、各相互接続部の少なくとも一部は、前記放熱板内に形成されたスロット内に収容される、請求項36に記載のX線管。
  45. 前記スロットは、少なくとも部分的に、ろう付け材料で満たされている、請求項44に記載のX線管。
  46. 前記ろう付け材料は銅系である、請求項45に記載のX線管。
  47. フィラメント・アセンブリであって、
    複数のスロットを画定する放熱板と、
    電子ビームを同時に放射するように構成された複数のフィラメント・セグメントと、
    を備え、各フィラメント・セグメントの一部が前記複数のスロットのうちの対応する少なくとも1つ内に配置されており、各フィラメント・セグメントが、
    前記放熱板に熱的に接続された第1および第2の端部と、
    前記第1の端部と前記第2の端部との間に介在された中心部と
    を含む、フィラメント・アセンブリ。
  48. 前記複数のフィラメント・セグメントは、電気的に直列に接続されるように、伝導性ワイヤの連続らせん構造によって画定されている、請求項47に記載のフィラメント・アセンブリ。
  49. 前記複数のフィラメント・セグメントは、電気的に並列に接続されている、請求項47に記載のフィラメント・アセンブリ。
  50. 前記放熱板は、電気絶縁性および熱伝導性材料からなる、請求項47に記載のフィラメント・アセンブリ。
  51. 前記放熱板は、セラミックからなる、請求項50に記載のフィラメント・アセンブリ。
  52. 前記放熱板は、窒化アルミニウムからなる、請求項50に記載のフィラメント・アセンブリ。
  53. 前記放熱板はさらに、中心部と、2つの外側部と、基部とを有する複合構造を備えており、前記中心部および前記2つの外側部は前記基部の上に配置されている、請求項50に記載のフィラメント・アセンブリ。
  54. 前記放熱板の前記複数のスロットは、前記放熱板の本体を通して全体的に延びている、請求項47に記載のフィラメント・アセンブリ。
  55. 隣接するフィラメント・セグメントは、前記伝導性ワイヤの相互接続部によって相互接続されており、前記相互接続部は前記放熱板の一部に物理的に接続されている、請求項48に記載のフィラメント・アセンブリ。
  56. 前記伝導性ワイヤは、前記放熱板から前記伝導性ワイヤを電気的に絶縁するように絶縁層で被覆されている、請求項48に記載のフィラメント・アセンブリ。
  57. 前記絶縁層が、セラミック材料からなる、請求項56に記載のフィラメント・アセンブリ。
  58. 前記複数のスロットのうちの対応する少なくとも1つから延びる各フィラメント・セグメントの部分が、均一な長さを有する、請求項47に記載のフィラメント・アセンブリ。
  59. 前記複数のスロットは、少なくとも部分的に、ろう付け材料で満たされている、請求項47に記載のフィラメント・アセンブリ。
JP2008294759A 2007-11-19 2008-11-18 電子ビーム時定数を低減したフィラメント・アセンブリ Active JP4937987B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US11/942,656 2007-11-19
US11/942,656 US7539286B1 (en) 2007-11-19 2007-11-19 Filament assembly having reduced electron beam time constant

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2009129907A JP2009129907A (ja) 2009-06-11
JP2009129907A5 JP2009129907A5 (ja) 2012-02-16
JP4937987B2 true JP4937987B2 (ja) 2012-05-23

Family

ID=40577345

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008294759A Active JP4937987B2 (ja) 2007-11-19 2008-11-18 電子ビーム時定数を低減したフィラメント・アセンブリ

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7539286B1 (ja)
JP (1) JP4937987B2 (ja)
DE (1) DE102008058608B4 (ja)
NL (2) NL1036209C2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7924983B2 (en) 2008-06-30 2011-04-12 Varian Medical Systems, Inc. Thermionic emitter designed to control electron beam current profile in two dimensions
US8340250B2 (en) * 2009-09-04 2012-12-25 General Electric Company System and method for generating X-rays
US8385506B2 (en) * 2010-02-02 2013-02-26 General Electric Company X-ray cathode and method of manufacture thereof
US9601300B2 (en) * 2010-04-09 2017-03-21 Ge Sensing And Inspection Technologies Gmbh Cathode element for a microfocus x-ray tube
US8938050B2 (en) * 2010-04-14 2015-01-20 General Electric Company Low bias mA modulation for X-ray tubes
JP6043476B2 (ja) * 2011-10-12 2016-12-14 株式会社日立ハイテクノロジーズ イオン源およびそれを用いたイオンビーム装置
US9514911B2 (en) 2012-02-01 2016-12-06 Varian Medical Systems, Inc. X-ray tube aperture body with shielded vacuum wall
US8831178B2 (en) * 2012-07-03 2014-09-09 General Electric Company Apparatus and method of manufacturing a thermally stable cathode in an X-ray tube
US9202663B2 (en) * 2012-12-05 2015-12-01 Shimadzu Corporation Flat filament for an X-ray tube, and an X-ray tube
KR20140112270A (ko) * 2013-03-13 2014-09-23 삼성전자주식회사 방열 블록을 포함한 엑스선 발생 장치
US9775574B2 (en) * 2014-04-28 2017-10-03 Moxtek, Inc. XRF analyzer
US9711320B2 (en) * 2014-04-29 2017-07-18 General Electric Company Emitter devices for use in X-ray tubes
US10109450B2 (en) * 2016-03-18 2018-10-23 Varex Imaging Corporation X-ray tube with structurally supported planar emitter
US20180211809A1 (en) * 2017-01-26 2018-07-26 Varex Imaging Corporation Cathode head with multiple filaments for high emission focal spot

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL21136C (ja) * 1925-11-02
US3737706A (en) * 1969-04-29 1973-06-05 Rca Corp Numerical display device having filamentary light sources
US4065689A (en) * 1974-11-29 1977-12-27 Picker Corporation Dual filament X-ray tube
US4823371A (en) * 1987-08-24 1989-04-18 Grady John K X-ray tube system
FR2687504B1 (fr) * 1992-02-13 1994-04-08 General Electric Cgr Perfectionnements aux tubes a rayons x.
US5303281A (en) * 1992-07-09 1994-04-12 Varian Associates, Inc. Mammography method and improved mammography X-ray tube
JPH10334839A (ja) * 1997-05-29 1998-12-18 Hitachi Medical Corp X線管
CN1222010C (zh) * 1998-03-16 2005-10-05 东芝株式会社 X射线管
JPH11283543A (ja) * 1998-03-31 1999-10-15 Toshiba Electronic Engineering Corp X線管の陰極構体
US6252937B1 (en) * 1999-09-14 2001-06-26 General Electric Company High thermal performance cathode via heat pipes
JP2004139790A (ja) * 2002-10-16 2004-05-13 Toshiba Corp X線管装置
FR2855360B1 (fr) * 2003-05-20 2006-10-27 Ge Med Sys Global Tech Co Llc Procede d'alimentation d'un filament de chauffage d'un tube a rayons x et tube a rayons x correspondant
US7795792B2 (en) * 2006-02-08 2010-09-14 Varian Medical Systems, Inc. Cathode structures for X-ray tubes

Also Published As

Publication number Publication date
DE102008058608A1 (de) 2009-05-28
NL1038404A (en) 2010-12-30
NL1038404C2 (en) 2011-08-16
US20090129550A1 (en) 2009-05-21
NL1036209A1 (nl) 2009-05-20
NL1036209C2 (en) 2010-11-18
DE102008058608B4 (de) 2014-07-17
US7539286B1 (en) 2009-05-26
JP2009129907A (ja) 2009-06-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4937987B2 (ja) 電子ビーム時定数を低減したフィラメント・アセンブリ
US20090323898A1 (en) Thermionic emitter designed to control electron beam current profile in two dimensions
US7903788B2 (en) Thermionic emitter designed to provide uniform loading and thermal compensation
US8175222B2 (en) Electron emitter and method of making same
US8077829B2 (en) Electron emitter apparatus and method of assembly
JP2004528682A (ja) 2つのフィラメントにより焦点が静電制御されるx線管
JP6527296B2 (ja) 構造的に支持される平面放射体を有するx線管
JP6502514B2 (ja) 電子ビームの操縦及び集束用の2元的グリッド及び2元的フィラメントの陰極を有するx線管
JP2004526965A (ja) 電子ビーム放射器用の放射窓
US6356619B1 (en) Varying x-ray tube focal spot dimensions to normalize impact temperature
US7327829B2 (en) Cathode assembly
JP2004512639A (ja) 低入力電力ショットキーエミッタ
US6362415B1 (en) HV connector with heat transfer device for X-ray tube
US6493419B1 (en) Optically driven therapeutic radiation source having a spiral-shaped thermionic cathode
KR101956540B1 (ko) 탄소나노튜브 실을 포함한 초소형 엑스레이 소스 및 이를 이용한 엑스레이 발생장치
JP4781156B2 (ja) 透過型x線管
CN211743091U (zh) 一种x射线管高效散热装置
KR101615337B1 (ko) 탄소나노튜브 실을 포함한 엑스레이 소스 및 이를 이용한 엑스레이 발생장치
JP3361125B2 (ja) X線発生装置用フィラメント
JP6418327B2 (ja) X線管装置および陰極
JP2020202126A (ja) 電子銃
US11145482B2 (en) Target for a radiation source, radiation source for generating invasive electromagnetic radiation, method of operating a radiation source, and method for producing a target for a radiation source
KR101961759B1 (ko) 탄소나노튜브 실과 비드구조물을 포함하는 엑스레이 소스 및 이를 이용한 엑스레이 발생장치
JP3608822B2 (ja) 電子銃
JPS61206140A (ja) X線管装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110909

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110920

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20111219

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20120106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120124

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120222

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150302

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4937987

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250