JP4936490B1 - 射出成形用金型 - Google Patents

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Abstract

【課題】細長い棒状又は管状の成形品を製造するのに特に適した同形状多数個取りの射出成形用金型を提供すること。
【解決手段】キャビティ1へ充填する溶融樹脂を流入させるスプルー2と、スプルー2から分岐する複数の分岐流路30を有するランナ3と、ランナ3の末端部30aからキャビティ1内へ連通するゲート4と、を備える。キャビティ1に対して複数のゲート4が設けられている。スプルー2から複数のゲート4までの距離が全て等しくなるように構成した。
【選択図】図3

Description

本発明は、溶融樹脂の射出成形に用いられる射出成形用金型に関するものである。
従来、スプルーから流入した溶融樹脂を、可動型と固定型との間に形成されるランナを通じて流動させ、ランナに設けられたゲートを介してキャビティへ充填する射出成形用金型(例えば、下記特許文献1)が知られている。充填された溶融樹脂をキャビティ内で冷却・固化させた後、金型を開くことで所定形状の成形品を得ることができる。
このような射出成形用金型を用いた射出成形によれば、多数の成形品を同時に高精度で製造することができるという利点がある。このため、射出成形は、同形状の成形品を大量生産する場合において特に適した成形方法であり、生産性の向上及び品質の安定という点で非常に有効である。
ところで、上述のような同形状多数個取りの射出成形用金型を用いた射出成形により、例えば、細長い棒状又は管状の成形品を製造する場合に、金型から取り出した成形品に反りなどの不具合が生じやすい傾向がある。このため、細長い棒状又は管状の成形品を安定した品質で効率よく製造することが可能な射出成形用金型が求められている。
特願2009−40244号公報
本発明は、かかる事情に鑑みて為されたものであり、細長い棒状又は管状の成形品を製造するのに特に適した同形状多数個取りの射出成形用金型を提供することを目的としている。
本発明の射出成形用金型は、キャビティへ充填する溶融樹脂を流入させるスプルーと、前記スプルーから分岐する複数の分岐流路を有するランナと、前記ランナの末端部から前記キャビティ内へ連通するゲートと、を備えた、棒状又は管状の成形品の製造に用いられる射出成形用金型であって、一の前記キャビティに対して複数の前記ゲートが設けられ、前記スプルーから該複数のゲートまでの距離が全て等しいことを特徴とする。
また、本発明の射出成形用金型は、前記分岐流路が、前記スプルーを中心とする同心円周に沿って等間隔に形成された複数の分岐部と、前記スプルーを中心とする放射状に形成され、前記分岐部の中点に連通する連通部と、を備えることを特徴とする。
さらに、本発明の射出成形用金型は、前記末端部を互いに接続する接続部を備え、前記接続部が、前記スプルーを中心とする円周に沿って形成されていることを特徴とする。
またさらに、本発明の射出成形用金型は、前記末端部と前記接続部の一端とが非接続である切欠き部を形成してもよい。
本発明に係る射出成形用金型によれば、ランナを構成する全ての分岐流路において、スプルーから各末端部及び各ゲートまでの溶融樹脂の流動距離が全て等しいため、各キャビティへ同時に溶融樹脂を充填することができる。このため、溶融樹脂を各キャビティに充填する過程で溶融樹脂に温度ムラが生じるのを防止することができる。また、一のキャビティに対して、複数のゲートが形成されているので、各ゲートから各キャビティへ流動する溶融樹脂の流動圧力を均一に保つことができる。これにより、キャビティ内に残留する応力を低減し、成形品の反りが発生するのを防止することができる。
また、ランナを構成する分岐流路が、スプルーを中心とする同心円周に沿って等間隔に形成された複数の分岐部と、及び、スプルーを中心とする放射状に形成され、分岐部の中点に連通する連通部とにより構成すれば、スプルーから全てのキャビティへ通じる流路(ランナ及びゲート)を最短距離で容易に形成することができる。これにより、ランナ内及びゲート内の流動圧力を均一に保つとともに残留応力を低減することができる。
さらに、末端部を互いに接続する接続部を、スプルーを中心とする円周に沿って形成すれば、ランナの先端部における溶融樹脂の流動圧力をより均一に保つことができる。これにより、ゲートからキャビティへ流動する際の流動圧力も全てのキャビティにおいて均一化され、成形品の反りをより効果的に防止することができる。
またさらに、末端部と接続部の一端とが非接続である切欠き部を形成すれば、金型に残留した副成形物(即ち、スプルー、ランナ、及びゲート内で一体的に冷却・固化した成形物)の離型性を向上させることができる。つまり、最初に離型された切欠き部に歪み応力を加えることで、外力に対する剛性が低減された副成形物は容易に変形させられる。これにより、副成形物を金型から容易に離型させることができる。
本発明の実施形態に係る射出成形用金型を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る固定型側の分割面を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る可動型側の分割面を示す平面図である。
以下、本発明に係る射出成形用金型の実施形態について図面を用いて説明する。本明細書において、各図面は概略的に示されており、同一の符号で示されている場合は、同一の構成を示すものとする。なお、以下の説明では、主に細長い管状の成形品用の射出成形用金型を例示する。
図1に示すように、本実施形態に係る射出成形用金型10は、キャビティ1へ充填する溶融樹脂を流入させるスプルー2と、スプルー2から分岐するランナ3と、ランナ3からキャビティ1内へ連通するゲート4と、を備えている。本実施形態では、固定型101の分割面PL1と可動型102の分割面PL2とを互いに対向させて型締めすることで、キャビティ1、スプルー2、ランナ3、及びゲート4がそれぞれ形成されるように構成されている。また、本実施形態の射出成形用金型10は、細長い管状の成形品の中空部を形成するための棒状金型103を備えている。
キャビティ1は、成形品の外部形状と同一の内部形状を有する空間である。本実施形態では、固定型101に形成された略円柱状の開口孔を可動型102の分割面PL2で塞ぐことでキャビティ1が形成される。図2に示すように、キャビティ1は、円形開口部11の中心が所定半径の円周S1上に等間隔で並ぶように形成されている。キャビティ1の数は、適宜選択可能であり、キャビティ1の数に応じて隣り合うキャビティ1の間隔が適宜設計される。
キャビティ1の底部には、棒状金型103の先端部の受け部が形成されており、キャビティ1内に挿入された棒状金型103の先端部と受け部とが互いに当接している。これにより、キャビティ1内へ溶融樹脂が充填されるときの棒状金型103の安定性を確保することができ、成形品の中空部を高品質に形成することができる。
スプルー2は、溶融樹脂の金型内への流入流路である。本実施形態では、スプルー2として、可動型102側に円錐台状の貫通孔が形成されており、不図示の射出機から射出された溶融樹脂がこの貫通孔に流入する。なお、スプルー2は、例えば円柱状などの他の形状の貫通孔であってもよい。
ランナ3は、溶融樹脂をスプルー2からゲート4まで流入させるための流動流路である。本実施形態では、可動型102側に形成した所望形状の凹部を固定型101の分割面PL1で塞ぐことで、分割面PL1と分割面PL2の間にランナ3が形成される。図3に示すように、ランナ3は、スプルー2から分岐する複数の分岐流路30を備えている。溶融樹脂がスプルー2から分岐流路30を通じて各末端部30aまで流動する距離は全て等しい。
このランナ3の末端部30aは、スプルー2を中心とする円周S1の径方向Aに対して等角度θで分岐する二股状に形成されている。本実施形態では、末端部30aの平面形状は、円周S1の径方向Aに切欠き部を有する円弧状に形成されており、この円弧の中心が円周S1上に配置されている。なお、ランナ3の末端部30aは、例えば、キャビティ1の円形開口部11を避けるように略Y字状に分岐する二股形状などの他の形状であってもよい。
さらに、本実施形態では、管状成形品の中空部を形成するための棒状金型103(図1参照)をキャビティ1内に挿入するための挿入孔5が円弧状の末端部30aの中心に位置する箇所にそれぞれ設けられている。
ランナ3を構成する分岐流路30は、スプルー2を中心とする同心円周S2、S3に沿って等間隔に形成された複数の分岐部30bと、スプルー2を中心とする放射状に形成され、分岐部30bの中点に連通する連通部30cとから成る。つまり、本実施形態のランナ3は、各末端部30aが複数の分岐部30b及び連通部30cを介してスプルー2に連通している。
末端部30a、分岐部30b、及び連通部30cそれぞれの断面形状は、溶融樹脂の流動性および金型の加工性に優れる台形状に形成されているが、例えば、円形やU字形などの他の形状に形成することもできる。末端部30a、分岐部30b、及び連通部30cそれぞれの断面積の大きさ、分岐部30b及び連通部30cの長さ、分岐部30bのスプルー1からの距離(つまりスプルー2を中心とする同心円周S2、S3の半径)等は、材料となる樹脂の種類などによって適宜設計変更される。
また、ランナ3は、末端部30aを互いに接続する接続部30dを備え、この接続部30dがスプルー2を中心とする円周に沿って形成されている。さらに本実施形態では、末端部30aと接続部30dの一端とが非接続である切欠き部D1が形成されている。
接続部30dの断面形状は、上述した末端部30a、分岐部30b、及び連通部30cと同様に、溶融樹脂の流動性および金型の加工性に優れる台形状に形成されているが、例えば、円形やU字形などの他の形状に形成することもできる。接続部30dの断面積の大きさ等は、材料となる樹脂の種類などによって適宜設計変更される。
ゲート4は、ランナ3の末端部30aまで流入した溶融樹脂をキャビティ1内へ充填するための誘導流路である。本実施形態では、固定型101及び可動型102を型締めすることにより、スプルー2を中心とする所定半径の円周S1上に絞り孔状のゲート4が形成される。このゲート4を通じて、ランナ3の末端部30aと固定型101の分割面PL1に形成されたキャビティ1の各円形開口部11とが互いに連通している。また、本実施形態では、一のキャビティ1に対して複数のゲート4が設けられており、スプルー2からこれら複数のゲート4までの距離は全て等しい。
上述のようにゲート4を形成するために、本実施形態では、可動型102に形成されたランナ3の末端部30aの位置関係(図3参照)に対応するように、キャビティ1が固定型101側に形成されている。つまり、図2に示すように、キャビティ1は、円形開口部11の中心が円周S1上に位置するように形成されており、キャビティ1の円形開口部11の中心位置と、末端部30aを構成する円弧の中心位置とは、分割面PL1、PL2上で一致する。また、上記切欠き部D1に対応して、固定型101側にも切欠き部D2が形成されている。
なお、ゲート4の形状(種類)は、固定型101及び可動型102が型締めされたときのランナ3の末端部30aとキャビティ1との位置関係や、キャビティ1の形状などに応じて適宜変更することができる。例えば、キャビティ1の径が極めて小さい場合は、サブマリンゲートやピンポイントゲートを採用することもできる。
次に、本実施形態の射出成形用金型10を用いた細長い管状の成形品の射出成形工程について説明する。
事前準備として、互いに位置決めされた固定型101及び可動型102の型締めが行われ、可動型102に形成された挿入孔5を通じて棒状金型103が各キャビティ1内に配置される(図1参照)。
事前準備が完了した後に、不図示の射出機から溶融樹脂が高圧で射出される。射出された溶融樹脂は、スプルー2から金型内に流入し、ランナ3を構成する分岐流路30の連通部30cへ流入する。さらに、連通部30cから複数の分岐部30bを通じて、末端部30cまで流入する。
本実施形態では、スプルー2から複数の連通部30cに溶融樹脂の流路が分岐するようにランナ3が形成されているが、連通部30cからランナ3の末端部30aまでの流動距離が全て同一であるため、溶融樹脂が全ての末端部30aまで同じタイミングで到達する。このため、スプルー2からランナ3の各末端部30aまで流入された溶融樹脂の間に温度差が生じることがない。
また、本実施形態では、ランナ3を構成する複数の分岐流路30が、スプルー2を中心とする同心円周S2、S3に沿って等間隔に形成された複数の分岐部30b、及び、スプルー2を中心に放射状に形成され、各分岐部30bの中点に連通する連通部30cを備えており、末端部30aが、分岐部30b、連通部30cを通じてスプルー2に連通するように構成されている。このため、スプルー2から全てのキャビティ1へ通じる流路(ランナ3及びゲート4)を最短距離で容易に形成することができる。これにより、ランナ3内及びゲート4内の流動圧力を均一に保つとともに残留応力を効果的に低減することができる。
末端部30aまで流入した溶融樹脂は、ゲート4を通じてキャビティ1に充填される。本実施形態では、各ゲート4がスプルー2を中心とする円周S1上に形成されている。このため、一のキャビティ1に対して、複数のゲート4が形成されることとなり、スプルー2からこれら複数のゲート4までの距離は全て等しくなる。これにより、溶融樹脂が各ゲート4を流動するときの流動圧力は、全てのゲート4において均一になる。
これに加えて、末端部30aを互いに接続する接続部30dが、スプルー2を中心とする円周S1に沿って形成されているので、ランナ2の先端部30aにおける溶融樹脂の流動圧力をより均一に保つことができる。これにより、ゲート4からキャビティ1へ流動する際の流動圧力も全てのキャビティ1において均一化され、成形品の反りをより効果的に防止することができる。
即ち、本実施形態では、全てのキャビティ1において、ゲート4からキャビティ1内へ充填される溶融樹脂の温度は均一であり、また、流動圧力及び充填速度も均一であるため、全てのキャビティ1に対して溶融樹脂を均一な条件で充填することができる。言い換えれば、キャビティ1への充填が完了するまで、金型内にある溶融樹脂に関する種々の条件をすべて均一に保つことができる。このため、本実施形態の射出成形用金型10は、全てのキャビティ1内における溶融樹脂の残留応力を効果的に低減することができるため、成形品に反りが発生するのを防止するのに特に有効である。
各キャビティ1に溶融樹脂が充填された後、金型を冷却することによりキャビティ1内の溶融樹脂を冷却・固化させる。このとき、金型内では、成形品部分と、スプルー2、ランナ3、及びゲート4内で一体的に固化した副成形物とが互いに連結した状態で形成されている。この成形品部分を副成形物から切り離してキャビティ1から取り出すことにより所望の成形品が得られる。
この成形品の取り出しは、型開きの力を利用して行われる。つまり、可動型102を固定型101から離隔させる際の力を利用して、キャビティ1内の成形品を押し出すか、又は引き抜くことで成形品が取り出される。本実施形態では、ランナ3の末端部30aが円弧状に形成されており、この円弧の中心が円周S1上に配置されているので、副成形物を固定型101から離型することなく、円弧状の末端部30を通じて成形品を取り出すことができる。
ここで、型開き後の固定型101には副成形物が残留することになる。この副成形物は、例えば、人間の手で引き離したり、あるいは不図示の離型専用器具などを用いたりして固定型101から離型する必要がある。本実施形態では、末端部30aと接続部30dの一端とが非接続である切欠き部D1が形成されているので、切欠き部D1を最初に離型し、切欠き部D1に歪み応力を集中させることで、外力に対する剛性が低減された副成形物は容易に変形させられる。これにより、副成形物を金型から容易に離型させることが可能となる。離型された副成形物は、新たな成形品を形成するための溶融樹脂として再利用される。
このようにして、本実施形態の射出成形用金型10を用いた細長い管状の成形品の射出成形が行われるのである。
ところで、本実施形態のような同形状多数個取りの射出成形用金型10を用いて射出成形を行う場合に、成形品に発生する「反り」の主な要因は、溶融樹脂を各キャビティに充填する過程で、溶融樹脂の温度やランナ内における溶融樹脂の流動圧力にムラが生じることに起因すると考えられる。上述したような細長い管状や棒状の成形品を射出成形する場合は、ゲート4からキャビティ1の端部までの距離が離れているため、このような問題が特に顕著に現れることが多い。
本実施形態に係る射出成形用金型10によれば、ランナ3を構成する全ての分岐流路30において、スプルー2から各末端部30a及び各ゲート4までの溶融樹脂の流動距離が全て等しいため、各キャビティ1へ同時に溶融樹脂を充填することができる。このため、溶融樹脂を各キャビティ1に充填する過程で溶融樹脂に温度ムラが生じるのを防止することができる。また、各ゲート4がスプルー2を中心とする円周S1上に形成されているので、一のキャビティ1に対して、複数のゲート4を形成することができる。これにより、各ゲート4から各キャビティ1へ流動する溶融樹脂の流動圧力を均一に保つことができる。
また、ランナ3を構成する分岐流路30が、スプルー2を中心とする同心円周S2、S3に沿って等間隔に形成された複数の分岐部30bと、スプルー2を中心とする放射状に形成され、分岐部30bの中点に連通する連通部30cとで構成されているので、スプルー2から全てのキャビティ1へ通じる流路(ランナ3及びゲート4)を最短距離で容易に形成することができる。これにより、ランナ3内及びゲート4内の流動圧力を均一に保つとともに残留応力を低減することができる。
さらに、末端部30aを互いに接続する接続部30dが、スプルー2を中心とする円周S1に沿って形成されているので、ランナ3の先端部30aにおける溶融樹脂の流動圧力をより均一に保つことができる。これにより、ゲート2からキャビティ1へ流動する際の流動圧力も全てのキャビティ1において均一化され、成形品の反りをより効果的に防止することができる。
またさらに、末端部30aと接続部30dの一端とが非接続である切欠き部D1が形成されているので、金型に残留した副成形物(即ち、スプルー2、ランナ3、及びゲート4内で一体的に冷却・固化した成形物)の離型性を向上させることができる。つまり、最初に離型された切欠き部D1に歪み応力を加えることで、外力に対する剛性が低減された副成形物は容易に変形させられる。これにより、副成形物を金型から容易に離型させることができる。
したがって、本実施形態に係る射出成形用金型10を用いれば、これらの効果の相乗効果により、キャビティ1内における溶融樹脂の残留応力を効果的に低減し、細長い管状(又は棒状)の成形品を、反りを発生させることなく高品質で同時に多数製造することが可能となる。
尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。
例えば、ランナ3の末端部30aから溶融樹脂を流入させる第2のスプルーと、この第2のスプルーから分岐する第2の分岐流路を備えた第2のランナと、この第2のランナの末端部からキャビティ1内に連通する複数のゲートと、をさらに備えた実施形態であってもよい。かかる実施形態の射出成形用金型においては、固定型101と可動型102との間に不図示の第2の可動型が配設される。
かかる実施形態の射出成形用金型においては、キャビティ1の円形開口部11の円周部を均等分する位置に各ゲートが設けられる。つまり、上述したゲート4のように、ゲートの数が2である場合は2等分、ゲートの数が3である場合は3等分、ゲートの数が4である場合は4等分となる位置に各ゲートが設けられる。一のキャビティ1に対してゲートの数が多いほど、より均一な流動圧力で溶融樹脂をキャビティ1内に充填することができる。
あるいは、可動型側にキャビティを形成し、固定型側にランナを形成した実施形態であってもよい。また、本発明の射出成形用金型は、樹脂成形に限定されるものではなく、その他の流体材料を射出成形する場合に用いることもできる。
本発明の射出成形用金型は、同形状多数個取りで細長い管状あるいは棒状の成形品を射出成形するのに好適である。例えば、鍼治療に用いられる鍼管、動物用の注射針、箸、ストロー等、多種の射出成形品の製造に利用することができる。
10:射出成形用金型
1:キャビティ
2:スプルー
3:ランナ
4:ゲート
11:円形開口部
30:分岐流路
30a:末端部
30b:分岐部
30c:連通部
30d:接続部
101:固定型
102:可動型
D1、D2:切欠き部
S1:円周
S2、S3:同心円周

Claims (4)

  1. キャビティへ充填する溶融樹脂を流入させるスプルーと、
    前記スプルーから分岐する複数の分岐流路を有するランナと、
    前記ランナの末端部から前記キャビティ内へ連通するゲートと、
    を備えた、棒状又は管状の成形品の製造に用いられる射出成形用金型であって、
    一の前記キャビティに対して複数の前記ゲートが設けられ、前記スプルーから該複数のゲートまでの距離が全て等しいことを特徴とする射出成形用金型。
  2. 前記分岐流路が、
    前記スプルーを中心とする同心円周に沿って等間隔に形成された複数の分岐部と、
    前記スプルーを中心とする放射状に形成され、前記分岐部の中点に連通する連通部と、
    を備えることを特徴とする、請求項1に記載の射出成形用金型。
  3. 前記末端部を互いに接続する接続部を備え、
    前記接続部が、前記スプルーを中心とする円周に沿って形成されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の射出成形用金型。
  4. 前記末端部と前記接続部の一端とが非接続である切欠き部が形成されていることを特徴とする、請求項3に記載の射出成形用金型。
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