JP4935864B2 - 配線体、シール構造及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、携帯端末、PDA、パソコン等の筐体のシール構造、これに配置される配線体、及びこれを備えた電子機器に関する。
従来より、携帯端末などの電子機器の筐体の貫通孔のシール構造を有するFPC一体ガスケットが知られている。
特許文献1の図1〜図3には、FPC(30)と一体でグロメット状に形成されたFPC一体ガスケットが開示されている。FPC一体ガスケット(1)には、ゴム状弾性体からなる1対のガスケット(10)が設けられている。各ガスケット(10)の先端部には、筐体(2)の貫通孔(3)をシールする突起(50)が設けられている。突起(50)は、筐体(2)の貫通孔(3)の径よりも大きい断面積面(52)から先端面(54)に向かって傾斜するテーパ面(53)を有している。
上記FPC一体ガスケットにおいて、突起(50)を貫通孔(3)の端部に密着させると、筐体(2)内部への浸水が阻止される。即ち、1対のガスケット(10)により、2つの筐体(2)の防水を図りつつ、各筐体(2)内の回路間の電気信号の授受が可能となる。
登録実用新案第3127071号公報
しかしながら、上記従来のFPC一体ガスケットにおいては、以下のような不具合があった。
第1に、突起(10)とFPC(30)を一体的に成形する金型などが必要である。そのため、FPCの設計変更のたびに新たな射出成形金型が必要になり、コストが高くなる。
第2に、FPC(30)と一体成形するので、ガスケット(10)を構成するゴム状弾性体の材料が限られる。
加えて、以下のような不具合もある。スライド式携帯端末のスライド部のように、電子機器内で2つの筐体間の薄い空間で、筐体と配線部材とをシールする場合がある。上記の構造では、ガスケット全体の高さ寸法が相当大きくなるので、このような小さな隙間に配置するのが困難である。
本発明の目的は、FPC等の配線部材の設計変更にも柔軟に対応でき、安価な配線体及びこれを利用した電子機器等を提供することにある。
本発明の配線体は、電子機器の筺体に設けられた貫通穴から一部が挿入される配線体20であって、
平板状の配線部材21と、開口を有する1乃至複数のスペーサ部材11と、該スペーサ部材11を接着剤層17を介してシールする蓋部材14とを積層状態に備え、
前記配線部材21に対して前記スペーサ部材11をその開口で挿通させてなると共に、その挿通されたスペーサ部材11の表裏何れか一方の面に対して蓋部材14を接着剤層17により接着させてなり、
これによって前記スペーサ部材11の開口を前記蓋部材14によって塞ぐと共に、前記開口を挿通してきた配線部材21をスペーサ部材11と蓋部材14との間の接着剤層17内に埋め込んだ状態にして、前記配線部材21による間隙を塞ぐように構成している
これにより、スペーサ部材を筐体の貫通穴周囲の領域に固着すれば、筐体の内部を確実にシールすることができる。
スペーサ部材は、配線部材を挿通させる開口を有していればよい簡素な構造を有している。従って、配線部材とは切り離して形成されるので、配線部材の設計変更にも柔軟に対応が可能である。また特許文献1のようにFPC等と一体成形する必要がないので、材料の選択幅も拡大される。よって、簡素な構造のスペーサ部材を使用して、安価に防水構造を実現することができる。
配線体は、前記配線部材21に対して前記スペーサ部材11をその開口で挿通させてなると共に、その挿通されたスペーサ部材11の表裏何れか一方の面に対して前記蓋部材14を接着剤層17により接着させてなり、これによって前記スペーサ部材11の開口を前記蓋部材14によって塞ぐと共に、前記開口を挿通してきた配線部材21をスペーサ部材11と蓋部材14との間の接着剤層17内に埋め込んだ状態にして、前記配線部材21による間隙を塞ぐように構成している
これにより、配線部材とスペーサ部材との段差は、接着剤層によって埋められる。従って、蓋部材とスペーサ部材との間隙は、確実にシールされた構造となる。よって、スペーサ部材を筐体の貫通穴周囲の領域に固着すれば、筐体の内部を確実にシールすることができる。
蓋部材14は、配線部材21が開口に挿通されたスペーサ部材11の表裏何れか一方の面に対して、接着剤層17により接着させる構成としている
これによって、蓋部材14が接着剤層17を介してスペーサ部材11上に積層され、スペーサ部材11の開口を塞ぐ。と同時に、スペーサ部材11と蓋部材14との間に介在する配線部材21が接着剤層17の層内に埋め込まれて、隙間が塞がれる
スペーサ部材の接着剤層に接する面に対向する面上に、固着部材を付設することにより、筐体に簡単に取り付けることができる。よって、使用上、便利性の高い配線体が得られる。
この固着部材が、両面防水テープであることにより、より便利性を高めることができる。
本発明のシール構造は、上記配線体のスペーサ部材を、筐体の貫通穴を囲む領域に、固着部材によって固着したものである。配線部材は、スペーサ部材の開口を経て、貫通穴から筐体内に延びている。
これにより、本発明の配線体を用いて、防水性の高い簡素なシール構造が得られる。
スペーサ部材を、薄いリング又は平板にすれば、狭い隙間においても防水構造を実現することができる。
シール構造は、配線体20が固着された筺体の貫通穴周囲の領域を覆うテープ部材をさらに備えているのが好ましい。配線部材21が引っ張られたときに、その力をテープ部材によって緩和することができる。よってシール構造の信頼性が向上する。
本発明の電子機器は、上記シール構造を有するものであり、安価で防水構造を有する電子機器が得られる。代表的な例としては、携帯端末がある。携帯端末には、表示部筐体と入力部筐体とがヒンジ部を介して連結されたものと、スライド部を介して連結されたものとがある。配線体は、ヒンジ部又はスライド部から各筐体の貫通穴を経て、各筐体の内部回路に接続される。シール構造は、各筐体の貫通穴周囲の領域をシールしている。
特に、本発明をスペースが狭いスライド式携帯端末に適用することにより、著効を発揮することができる。
本発明の配線体、シール構造及び電子機器によると、配線部材の設計変更に柔軟に対応しつつ、安価に防水構造を実現することができる。
本発明の実施の形態1に係るスライド式携帯端末の構造を概略的に示す斜視図である。 実施の形態1に係る携帯端末のスライド部を介した接続部分の構成を示す断面図である。 (a)〜(c)は、実施の形態1に係る配線体の形成手順を示す平面図である。 (a)〜(c)は、順に、入力部筐体の貫通穴付近における構造を詳示する平面図、IVb−IVb線における断面図、及びIVc−IVc線における断面図である。 実施の形態1の変形例1に係るシール構造の断面図である。 (a)〜(c)は、実施の形態1の変形例2に係る配線体の形成手順を示す平面図である。 (a)、(b)はそれぞれ実施の形態1の変形例3、4に係るスペーサ部材を示す平面図である。 実施の形態2に係る開閉式携帯端末の構造を概略的に示す斜視図である。 実施の形態2に係る携帯端末のヒンジ部を介した接続部分の構成を示す断面図である。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る携帯端末(電子機器)の構造を概略的に示す斜視図である。
携帯端末1は、各種情報を表示するための表示部3と、入力部4と、スライド部8とを備えている。表示部3には、液晶表示パネルを用いた表示装置6やスピーカ等が設けられている。入力部4には、入力キーやマイクが設けられている。スライド部8は、表示部3側に設けられた外枠8aと、入力部4側に設けられた内枠8bとを、滑動自在に嵌合させて構成されている。
図2は、実施の形態1に係る携帯端末1のスライド部8を介した接続部分の構成を示す断面図である。
表示部3には、表示部筐体31と、表示部基板35とが主要部材として設けられている。表示部基板35は、表示装置6に表示用信号を送るための回路等を備えている。表示部筐体31は、互いに連結された第1筐体31aと第2筐体31bとを有している。そして、入力部4に面した第1筐体31aに貫通穴33が設けられている。
入力部4には、入力部筐体41と、入力部基板45とが主要部材として設けられている。入力部基板45は、入力キーから送られる信号を制御するための回路等を備えている。入力部筐体41は、互いに連結された第1筐体41aと第2筐体41bとを有している。そして、表示部3に面した第1筐体41aに貫通穴43が設けられている。
また、スライド部8を経て、入力部基板45と表示部基板35とを接続する配線体20が設けられている。配線体20は、FPC21と、FPC21の両端に設けられたハーネス部25a、25bとを備えている。各ハーネス部25a、25bは、各基板35、45に接続されて、信号の授受ができるように構成されている。
図2の部分拡大断面図に示すように、表示部筐体31の第1筐体31aの貫通穴33付近には、筐体内部をシールするためのシール構造15が設けられている。シール構造15は、FPC21が挿通されたスペーサ部材11と、該スペーサ部材11を覆う蓋部材14とを備えている。またFPC21の一部を埋め込みつつ、スペーサ部材11と蓋部材14との間隙を埋める接着剤層17が設けられている。
上記蓋部材14と接着剤層17とによって、スペーサ部材11の一方の面側で、FPC21及びスペーサ部材11をシールする被覆体Cが構成されている。
また、シール構造15には、スペーサ部材11を第1筐体31aに固着する固着部材である両面防水テープ13が設けられている。
図3(a)〜(c)は、実施の形態1に係る配線体20を形成する手順を示す平面図である。
まず、図3(a)に示すように、2つの開口を有するスペーサ部材11を準備する。次に、図3(b)に示すように、FPC21を各スペーサ部材11の開口に挿通させる。その後、FPC21の両端に、ハーネス部25a、25bをそれぞれ取り付ける。ハーネス部25a、25bを取り付けてから、スペーサ部材11に挿通させてもよい。
次に、エポキシ樹脂などの接着剤シートを添付した蓋部材14を、スペーサ部材11及びFPC21の上に貼り付ける。そして、加熱することによって、エポキシ樹脂等を流動させると、接着剤層17が形成される。図3(c)の部分拡大断面図に示すように、接着剤層17は、FPC21の一部を埋め込みつつ、スペーサ部材11と蓋部材14との間隙を埋めている。つまり、スペーサ部材11の一方の面側は、蓋部材14と接着剤層17とによってシールされている。これにより、図3(c)に示す配線体20が形成される。
接着剤シートを用いる代わりに、エポキシ樹脂等の液を蓋部材14とスペーサ部材11との間隙に流し込んでもよい。
上記配線体20において、蓋部材14と接着剤層17とにより、FPC21及びスペーサ部材11をシールする被覆体Cが構成されている。
図3(c)の部分拡大断面図に示すように、この段階でスペーサ部材11の他方の面(裏面)に、両面防水テープ13(破線)を貼り付けておいてもよい。
図4(a)〜(c)は、順に、入力部筐体41の貫通穴43付近における構造を詳示する平面図、IVb−IVb線における断面図、及びIVc−IVc線における断面図である。図4(a)においては、蓋部材14を透明体として扱っている。
図4(b)に示すように、図3(c)に示す配線体20、即ちFPC21にスペーサ部材11、接着剤層17、蓋部材14等を予め取り付けてなる配線体20を、貫通穴43に挿通させる。そして、固着部材である両面防水テープ13により、第1筐体41aの貫通穴43周囲の領域に、スペーサ部材11を固着させる。これにより、第1筐体41aをシールするシール構造15が形成される。FPC21(配線部材)は、スペーサ部材11の開口及び貫通穴43を経て、第1筐体41a内に延びている。
表示部筐体31の貫通穴33付近におけるシール構造15も、基本的には、図4(a)〜(c)に示す構造と同様である(図2の拡大断面図参照)。
以上のシール構造15により、各筐体31、41の内部がシールされて、各基板35、45への水や湿気の浸入が妨げられる。従って、本実施の形態の携帯端末1は、水中や多湿環境下で使用可能な防水構造を有している。
FPC21は、回路層が形成されたベースフィルムと、ベースフィルムを被覆するカバーレイとを備える構造が一般的である。ベースフィルムの材料としては、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ガラスエポキシ樹脂等がある。カバーレイの材料としては、一般的には、ベースフィルムと同じ材料が用いられる。その他、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂などが用いられる。
配線体20の配線部材としては、FPC21に限られるものではない。FPC21の他には、リジッドプリント配線板(PCB)、フラットケーブルなどがある。これらの平板状の配線部材であれば、スペーサ部材11を取り付けて防水構造を実現することができる。
スペーサ部材11の材料としては、ガラスエポキシ樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂などがある。これらの樹脂材料として、形成方法に適したものを選択して用いることができる。
接着剤層17の樹脂としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂等を用いることができる。これらの樹脂には、リペア性がなくてもよい。
蓋部材14の材料としては、上記スペーサ部材11と同じ材料を用いることができる。
両面防水テープ13としては、例えばポリエチレンワリフ基材、ポリエステル不織布、アルミ箔等の基材フィルムの両面にブチルゴム、アクリル系感圧性粘着剤等を塗布したものがある。
ただし、本発明中の固着部材は、両面防水テープに限られるものではなく、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂等の接着剤を用いてもよい。その場合には、リペア性のある接着剤樹脂を用いる。リペア性のある接着剤樹脂として、代表的なものは、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂とを混合した樹脂がある。
具体的には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂の群から選ばれる1又は2以上の樹脂と、ポリビニルアルコール樹脂、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ウレタン樹脂等の熱可塑性樹脂の群から選ばれる1又は2以上の樹脂との混合物がある。なお添加物として、カップリング剤、無機質充填剤、難燃材等を適宜添加することが好ましい。
上記シール構造15において、各部材の厚みは、以下の通りである。蓋部材14の厚みは、12.5〜125μm程度である。スペーサ部材11の厚みは、12.5〜125μm程度である。FPC21の厚みは、50〜1000μm程度である。そして、FPC21の厚みをプラスした接着剤層17の合計厚みは、60〜1500μm程度である。両面防水テープ13の厚みは50〜500μm程度である。
従って、シール構造15全体の厚みは、135〜2250μm程度であり、薄型の構造となる。よって、スライド式形態端末のスライド部8のように、スペースが限られた場所にも簡単に設けることができる。
本実施の形態によると、以下の作用効果を発揮することができる。スペーサ部材11は、開口を有していればよい簡素な構造を有している。従ってスペーサ部材11は、FPC21(配線部材)とは切り離して形成されるので、FPC21等の設計変更にも柔軟に対応が可能である。またFPC21等と一体成形する必要がないので、材料の選択幅も拡大される。よって、簡素な構造のスペーサ部材11を使用して、安価に防水構造を実現することができる。
−実施の形態1の変形例1−
図5は、実施の形態1の変形例1に係るシール構造15の断面図である。図5は、図4(c)に相当する断面におけるシール構造15を示している。
本変形例のシール構造15は、実施の形態1の構造に加えて、被覆体C及び筐体の貫通穴周囲の領域を覆うシールテープ19(テープ部材)を備えている。
シールテープ19としては、例えば片面防水テープと呼ばれるものを使用することができる。例えばポリエチレンワリフ基材、ポリエステル不織布、アルミ箔等の基材フィルムの片面にブチルゴム、アクリル系感圧性粘着剤等を塗布したものがある。
本変形例により、防水機能の強化だけでなく、シール構造15の信頼性が向上する。即ち、FPC21に引っ張り応力などが加わったときにも、接着剤層17や蓋部材14(被覆体C)が剥がれたり、破損するのを確実に防止することができる。
−実施の形態1の変形例2−
図6(a)〜(c)は、実施の形態1の変形例2に係る配線体20の形成手順を示す平面図である。
まず、図6(a)に示すように、2つの平板状のスペーサ部材11を準備する。スペーサ部材11には、FPC21が挿通できる開口として、切れ目11aが形成されている。切れ目11aに代えて、FPC21が挿通できる開口としてスリットを形成してもよい。
配線体20の形成は、まず、図6(b)に示すように、FPC21を各スペーサ部材11の切れ目11aに挿通させる。その後、FPC21の両端に、ハーネス部25a、25bをそれぞれ取り付ける。既述したように、ハーネス部25a、25bは予めFPC21の取り付けておくこともできる。この場合は当然ではあるが、前記切れ目11a等はハーネス部25a、25bが挿通できる寸法にしておくことになる。
次に、エポキシ樹脂などの液状の接着剤を、スペーサ部材11及びFPC21の上に滴下する。そして、図6(c)の拡大図に示すように、押圧板50で上方か押圧しながら、エポキシ樹脂等を硬化させて、接着剤層17を形成する。その後、押圧板50を除去する。押圧板50としては、フッ素樹脂等の接着性の乏しい材料を用いる。
接着剤層17は、FPC21の一部を埋め込みつつ、スペーサ部材11の切れ目11aを埋めている。つまり、スペーサ部材11の一方の面側は、接着剤層17のみによってシールされている。これにより、配線体20が形成される。
本変形例2の配線体20においては、接着剤層17のみにより、FPC21及びスペーサ部材11をシールする被覆体Cが構成されている。
本変形例2においても、図3(c)の拡大図に示すように、この段階でスペーサ部材11の他方の面(裏面)に、両面防水テープ13(破線)を貼り付けておいてもよい。
その後、図4(a)〜(c)に示す構造と同様に、スペーサ部材11を、両面防水テープ等の固着部材によって第1筐体31a、41aに固着させる。これにより、変形例2の配線体20を用いたシール構造が得られる(図示せず)。
本実施形態1の変形例2では、蓋部材を用いることなく、防水構造を実現することができる。蓋部材が不要なので、実施の形態1よりも、さらに薄型のシール構造が得られる。
なお、本変形例2の接着剤層17(被覆体C)の上に、図5に示すシールテープ19を貼り付けてもよい。これにより、蓋部材がないことによる信頼性の低下を防止することができる。
−実施の形態1の変形例3、4−
図7(a)は実施の形態1の変形例3に係るスペーサ部材の平面図、図7(b)は実施の形態1の変形例4に係るスペーサ部材の平面図である。
ハーネス部25a、25bが予め取り付けられたFPC21を用いてスペーサ部材11の開口に挿通する場合、図3(a)や図6(a)に示すスペーサ部材11では、その開口の周囲が何れにも閉じた状態のスペーサ部材11を用いているので、スペーサ部材11の開口の幅をハーネス部25a、25bの幅より広くする必要がある。
従って、もしハーネス部25a、25bの幅がFPCの幅に比べてかなり大きい場合には、スペーサ部材11の開口幅もFPCの幅よりもかなり大きくする必要が生じる。しかし、スペーサ部材11の開口のサイズがFPC21のサイズに比べてかなり大きくなるということは、後で接着剤で埋める必要があることを考えると、あまり好ましいことではない。
そこで、図7(a)に示す実施の形態1の変形例3に係るスペーサ部材11では、その一箇所に開口から側方外部に通じた分断部11bを設けたものにしている。
これにより、ハーネス部25a、25bを予め取り付けたFPC21であっても、FPC21の部分をもって、側方から直接的に前記分断部11bを介して開口に入れることができる。
前記分断部11bは、その後の接着剤層17形成の際に併せて、結合一体化状態とすることができる。
よってスペーサ部材11は、FPC21の幅に合わせて、その開口寸法を考慮すればよくなり、良好なシール構造を得ることができる。
また図7(b)に示す実施の形態1の変形例4に係るスペーサ部材11では、該スペーサ部材11を一対の分割されたスペーサ片11c、11cから構成している。この一対のスペーサ片11c、11cは、本変形例4では、FPC21が挿通される方向の開口途中の両側の位置で分割された状態に構成されている。
これにより、ハーネス部25a、25bを予め取り付けたFPC21であっても、そのFPC21の部分に一対のスペーサ片11c、11cをもって装着することで、スペーサ部材11の開口にFPC21が挿通された状態に容易にすることができる。
前記一対のスペーサ片11c、11cは、その後の接着剤層17形成の際に併せて、結合一体化することができる。即ち、スペーサ部材11はシール構造15して組み込まれた状態では開口を備えて環状につながっている必要はあるが、組み込み前の状態では、必ずしも一体形状である必要はないと言える。
よって本変形例4においても、スペーサ片11c、11cからなるスペーサ部材11は、FPC21の幅に合わせてその開口寸法を考慮すればよくなり、良好なシール構造を得ることができる。
(実施の形態2)
図8は、実施の形態2に係る開閉式携帯端末1(電子機器)の構造を概略的に示す斜視図である。
携帯端末1は、各種情報を表示するための表示部3と、入力部4と、ヒンジ部5とを備えている。表示部3には、液晶表示パネルを用いた表示装置6やスピーカ等が設けられている。入力部4には、入力キーやマイクが設けられている。ヒンジ部5は、入力部4と表示部3とを回動自在に連結している。
図9は、実施の形態2に係る携帯端末1のヒンジ部3を介した接続部分の構成を示す断面図である。同図において、実施の形態1の図2に示す部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付して、説明を省略する。
本実施の形態では、表示部筐体31において、第1筐体31aと第2筐体31bとの間に、貫通穴33が設けられている。入力部筐体41においても、第1筐体41aと第2筐体41bとの間に、貫通穴43が設けられている。
またヒンジ部5を経て、入力部基板45と表示部基板35とを接続する配線体20が設けられている。配線体20は、FPC21と、FPC21の両端に設けられたハーネス部25a、25bとを備えている。各ハーネス部25a、25bは、各基板35、45に接続されて、信号の授受ができるように構成されている。
図9の部分拡大図に示すように、表示部筐体31の貫通穴33及び入力部筐体41の貫通穴43の周辺には、シール構造15が設けられている。
本実施の形態においても、シール構造15は、スペーサ部材11、両面防水テープ13(固着部材)、蓋部材14及び接着剤層17によって構成されている。即ち、シール構造15の構成及び機能は、実施の形態1において説明した通りである。
即ち、本発明の配線体20やシール構造15は、スライド式携帯端末だけでなく、開閉式携帯端末にも適用することができる。
ただし本発明は、スライド式携帯端末のように、スペースが制限され、他のシール構造では防水が困難な電子機器に適用することで、著効を発揮することができる。
本実施の形態においても、実施の形態1の変形例1、2を採用することができる。
(他の実施の形態)
上記開示された本発明の実施の形態の構造は、あくまで例示である。従って本発明の範囲は、これらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示される範囲を含む。さらに、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含む。
本発明の配線体やシール構造は、携帯端末、PDA、パソコン、デジタルカメラなどの電子機器に利用することができる。
C 被覆体
1 携帯端末(電子機器)
3 表示部
4 入力部
6 表示装置
8 スライド部
8a 外枠
8b 内枠
11 スペーサ部材
11a 切れ目
11b 分断部
11c スペーサ片
13 両面防水テープ
14 蓋部材
15 シール構造
17 接着剤層
19 シールテープ
20 配線体
21 FPC(配線部材)
25a、25b ハーネス部
31 表示部筐体
31a 第1筐体
31b 第2筐体
33 貫通穴
35 表示部基板
41 入力部筐体
41a 第1筐体
41b 第2筐体
43 貫通穴
45 入力部基
50 押圧板

Claims (8)

  1. 電子機器の筐体に設けられた貫通穴から一部が挿入される配線体20であって、
    平板状の配線部材21と、開口を有する1乃至複数のスペーサ部材11と、該スペーサ部材11を接着剤層17を介してシールする蓋部材14とを積層状態に備え、
    前記配線部材21に対して前記スペーサ部材11をその開口で挿通させてなると共に、その挿通されたスペーサ部材11の表裏何れか一方の面に対して蓋部材14を接着剤層17により接着させてなり、
    これによって前記スペーサ部材11の開口を前記蓋部材14によって塞ぐと共に、前記開口を挿通してきた配線部材21をスペーサ部材11と蓋部材14との間の接着剤層17内に埋め込んだ状態にして、前記配線部材21による間隙を塞ぐように構成したことを特徴とする配線体。
  2. 請求項1記載の配線体において、
    前記スペーサ部材11の前記一方の面とは反対の他方の面に、電子機器1の筐体に固着するための固着部材が付設されていることを特徴とする配線体。
  3. 請求項2記載の配線体において、
    前記固着部材は両面防水テープ13であることを特徴とする配線体。
  4. 請求項1〜3のうち何れか1つに記載の配線体において、
    配線部材21の厚みが50〜1000μm、スペーサ部材11の厚みが12.5〜125μm、接着剤層17の厚みが60〜1500μm、蓋部材14の厚みが12.5〜125μmであることを特徴とする配線体。
  5. 請求項1〜4のうち何れか1つに記載の配線体を、該配線体20のスペーサ部材11の前記一方の面とは反対の他方の面に付設された固着部材で、前記筐体の貫通穴を囲む領域に固着し、前記配線部材21を、前記スペーサ部材11の開口を経て、前記貫通穴から筐体内に延設させるようにしたことを特徴とするシール構造
  6. 請求項5記載のシール構造において、
    配線体20が固着された筐体の貫通穴周囲の領域を覆うテープ部材をさらに備えていることを特徴とするシール構造。
  7. 配線体20が挿入される貫通穴が形成された筺体と、
    請求項5または6記載のシール構造と、
    を備えていることを特徴とする電子機器。
  8. 請求項7記載の電子機器において、
    前記筐体は、スライド部8を介して連結され、各々貫通穴33、43が形成された表示部筐体31と入力部筐体41とであり、
    前記配線部材21は、スライド部8から前記各筐体31、41の貫通穴33、43を経て、各筐体31、41の内部回路に接続されており、
    前記シール構造により、前記表示部筐体31及び入力部筐体41の各貫通穴33、43がシールされていることを特徴とする電子機器
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